JPS5824680B2 - 高圧蒸気管から水蒸気を取出す方法ならびに装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高圧蒸気管から凝結水を除去する方法及び装置
に関する。

高圧の蒸気もしくは瓦斯が一つの場所から別の場所に送
られるようになっている船舶、発電所、ならびに種々の
工業的施設に見られる高圧蒸気管もしくは他の加圧管か
ら凝結水を除去することは、過去においてはかなり注目
されていた面倒な問題であった。

今日使用されている代表的な装置はパイ・メタル・エレ
メントの運動に応答して作動する弁を備え、成る場合に
はフロート室の液体レベルが所定点に達するときに動い
て弁を作動させるように取付けられたフロートを備えて
いる。

すべての管系には多くの異物粒子が含まれているから、
前述の装置は故障を起し易い。

ねぢ接手から出る錆と金屑とが、成程度に存在する異粒
子の二つの実例である。

機械的リンク若しくはレバーを備えた装置は特に高温高
圧で故障を起し易い。

このような装置の可動エレメントの潤滑は不可能である
。

可動部分を備えた装置は、異粒子が機構を動かなくし或
ひはこびり付かせるから故障を発生する。

そのうえ１０５ Ｋｙ／ｃｒｉｔに達する圧力もしくは
５３８℃の温度の発生をふくめで、機械を取巻く都合の
悪い環境はこのような装置を極めて故障を起し易いもの
にする。

このような欠点を避けるための努力の結果、高価な大型
トラップを使用するようになった、舶用高圧蒸気管の代
表的トラップは１００ドル以上の価格である。

大型船は種々の蒸気管に２００個も蒸気トラップを取付
けることがあることを考へると大型船の全経費は相当な
金額のものになる。

以上あ事実を考察して、本発明の目的は蒸気管から凝結
水を除去する改良された簡単な方法及び装置を得ること
にある。

本発明の別の目的は、操作の点で信頼性の高い簡単な凝
結水除去方法及び装置を得ることにある。

本発明の更に別の目的は、従前の蒸気トラップの代りに
使用するとき保守管理と新替の経費を大幅に低下させる
凝結水除去方法及ｉ装置を得ることにある。

本発明の更に別の目的は、既存の蒸気トラップよりも小
型で更にコムパクトな蒸気管から凝結水を除去する方法
及び装置を得ることである。

本発明の方法では、高圧蒸気管系に連通ずる管に凝結水
を導き該管内に取付けたオリフィス板を通じ一定量の凝
結水を排出させることにより高圧蒸気管系から凝結水を
除去するに際し、凝結水をして先ずオリフィス板の上流
側で管内に置かれたスクリーンを通過させ、前記スクリ
ーンはオリフィス板に隣接する側でスクリーンに隣接す
る位置に置かれたスペーサー・スクリーンによりオリフ
ィス板に対し離隔した位置に保たれ高圧状態においてス
クリーンを通過した凝結水をオリフィスに到達させる多
数の流路を確保するように成され、オリフィス板のオリ
フィスを通過するには太き過ぎる寸法の粒子を捕束し凝
結水を前記流路を経てオリフィス板のオリフィスから排
出させるように成される。

本発明の装置は、高圧蒸気管系に連通ずる管に取付けら
れ一定量の凝結水を排出させるオリフイ・ス板と、該オ
リフィス板の上流側に置かれ且つ管の全断面にわたり拡
がりオリフィスを通過するほどの微細粒子のみを通す大
きさの多数の開口を有する第１スクリーンと、該第１ス
クリーンの開口に比べ大きな開口を有する比較的粗大な
ワイヤーにより構成されオリフィス板に隣接する側で第
１スクリーンに隣接する位置に置かれた第２スクリーン
とから構成せられ、更に前記第２スクリーンは相互に離
隔した複数個の位置で第１スクリーン部分に係合し、第
１スクリーンをオリフィスに対し離隔した位置に保持し
高圧状態において凝結水を第１スクリーンからオリフィ
スに到達する多数の流路を確保するように成されている
。

本発明の以上の目的ならびに構成は、本発明の例示的実
施例の詳細な説明と添付図面とを参照すれば明白となら
う。

図面を参照するに、第１図には本発明を実施している凝
結水排出装置が示されて居る。

以下に舶用蒸気動力装置に使用する場合について本発明
の詳細な説明する。

蒸気管を計画する際に、管内に集積する液体（通常は水
）を除去する凝結水トラップを設けるのが通常のやり方
である。

従前の蒸気トラップはトラップの位置に水もしくは水蒸
気が存在するか否かに従って自動的に開閉する、従って
以下に記載する如く蒸気装置に過大な圧力を加えるおそ
れがある。

第１図には、所定の直径のオリフィス９を設けたオリフ
ィス板８を備えた自動式凝結水排出装置が示されている
。

実際には、オリフィス９の直径は蒸気装置内の作動圧力
により定められる、その理由は本発明の目的は蒸気の損
失を低下させ同時に凝結水の排出を最適にすることに存
するからである。

例えば、低圧ではオリフィス９は大直径のものとするこ
とが出来るけれども、高圧の場合には直径が低減させら
れる。

然しなから、蒸気装置内の成る特定の作動蒸気圧力に対
しオリフィスの直径が一旦定められると、オリフィス板
８を取替える必要はなく、装置が最低量の維持費で作動
する。

勿論、保守管理が必要な場合、もしくは蒸気装置の圧力
が変えられ従って異る寸法の排出オリフィスを必要とす
る場合には、本発明の排出装置の独特の構造により以下
に説明する態様でオリフィス板８の取替が容易に行はれ
る。

蒸気管からオリフィス板８の取外しを容易にし、異る寸
法のオリフィス９を有するオリフィス板８を代りに挿入
させるために、オリフィス板８は蒸気管の端部３と４と
の間に置かれている。

第１図に示す如く、ガスケット１１及び１３がオリフィ
ス板８の両面に置かれ、管部の肩に衝合はされている、
従って継目に適切な封鎖を行ひ、過度の蒸気損失を防止
している。

本発明の精神から離脱することなく適宜のガスケット材
を使用して封鎖効果を得て差支いないこ。

と勿論であるが、第１及び３図に示す螺旋状に巻かれた
ガスケットが好適である。

図示のガスケットは「フレキシクリック」なる商標名で
ニュー・シャーシ一側カムデン市及びペンシルバニャ州
フィラデルフィア市のフレキシクリック・ガスケツニド
・カムパニーから市販されている。

オリフィス板８は高圧蒸気に使用するに適する材料で作
られること勿論である。

オリフィス板８の材料として比較的厚い鋼板が考へられ
るけれども、凝結水と蒸気との剪断作用に抵抗する他の
金；属、プラスチック、若しくは特別に開発された硝子
質の物質を、本発明の精神から離脱することなく、或ひ
は凝結水排出装置の作動に影響することなく、使用する
ことができる。

第１及び３図には、螺旋状に捲かれたガスケット材 ン１５が示されている。

Ｆ器１５はオリフィス板８の高圧側に置かれるもので、
ステンレス鋼製の網状材料で製作された網目の大きさが
水分と微細な塵埃をしてオリフィス板８のオリフィス９
を通４過させるが、オリフィス板８のオリフィス９を詰
まらせる塵埃もしくは錆の大粒子を瀘すような寸法の網
目を有するスクリーン１６と、オリフィス板８に対しス
クリーン１６を所定位置に離隔させる粗大な網目を有す
るスペーサー・リンク１７とから構成される。

スペーサー ・スクリーン１７は相互に離隔した多数の
点でスクリーン１６に接触して後者を所定位置に保持す
る。

第１〜３図の装置は次の如き作用効果を有するものであ
る。

（１）第１スクリーン１６をオリフィスから側熱と離隔
して前者が後者に密着しオリフィスを詰まらせることを
防止する。

１（２）第１スクリーンとオリフィスとの間に凝結水の
ために多数の流路を確立する。

特に第１スクリーンの周辺部分を通過する凝結水をもオ
リフィスに円滑に到達させる。

（３）第１スクリーン１６、第２スクリーン１７、及び
オリフィス板８を相互に離隔させてはいるが、３者を相
互に隣接する位置に置き全体をコンパクトな構成とし管
のガスケットに組合はせ、管の継手を利用して上記３者
の取外し及び復旧を容易にし補修に便利である。

（４）第１スクリーン１６の目がかなり詰まった状態に
あるとき比較的大きな粒子が第１スクリーン１６に衝突
するときは第１スクリーン１６が動揺し移動させられる
おそれがあるが第２スクリーン１１が第１スクリーン１
６を所定位置に確実に保持し第１スクリーン１６の動揺
を防止する。

（５）オリフィス板８が第１スクリーン１６に近接して
いるから両者の間で管内に錆など異物を発生させる余地
がない。

（６）第１、第２のスクリーン１６及び１７がガスケッ
ト１３の内側に嵌込まれ３者を一体的に組立てるから構
造が簡単になり、スクリーン１６及び１７のために特に
管内に取付場所を必要としない。

第４．５，６．７図は本発明の別の実施例を示すもので
ある。

第４図を参照するに、高圧管系の一部を形成する１対の
管部分１及び２が示されている。

各管部分はフランヂ付きの端部３及び４を有している、
フランチは周辺に相互に離隔した穴５を備え、この穴を
ボルト６が貫通する。

ボルト６は継手が適宜のガスケットを使用して適切に組
立てられるとき、締付けられ高圧下でも漏らない継手を
形成する。

本実施例によれば、凝結水除去装置は、管の内径に比し
小さな直径のオリフィス９を有し蒸気管内の圧力を低下
させるオリフィス板８を備えている。

オリフィス板８は更に端部３及び４の外周から外方に突
出するタブ１０を備えている。

タブ１０はオリフィスの寸法などの情報が継手を分解す
ることなく技術室に読取られるように、適宜の標識を表
面に刻みこんでいる。

圧縮し得るガスケット１１がオリフィス板の低圧側に取
付けられる。

ガスケット１１は業界で公知のアスベスト材と金属スト
リップ材との層を螺旋状に交互に巻いたもので作られる
。

ガスケット１１は位置ぎめリング１２に取付けられる。

ガスケットの内径は管部分２の内径よりも僅かに大きい
。

第５図に示す第２ガスケツト１３がオリフィス板の上流
側もしくは高圧側に取付けられる。

ガスケット１３は位置ぎめリング１４を備えている。

位置ぎめリング１４には、螺旋状に巻いたアスベスト及
び金属ストリップ材から成るガスケット材料自体が取付
けられる。

以下に説明する目的で、スクリーン装置もしくはフィル
ター装置１５がガ。

スケット１３の内部に取付けられる。

涙量１５は対をなすスクリーン１６とスペイサ−・スク
リーン１７とから構成される。

スクリーン１６はオリフィス板８のオリフィス９を通過
するほど小さい粒子のみを通す多数の孔を有するこまか
に織成さ：れた金網である。

例へは、有孔板型のスクリーンなど他の型式のスクリー
ンを織成型のスクリーンの代りに使用してもよいが、ス
クリーンの孔がオリフィスよりも小さいことが本発明に
は肝要である。

また、数個の孔が詰ったときでもオリフィスＪに到る多
数の流路が残るように充分な数の孔が存在していること
も重要なことである。

ガスケットとスクリーンとを組合はせた態様がやや異る
けれども、好適な装置は１９７１年１１月２３日許与さ
れた米国特許第３６２２００８号Ｊに示すものである。

第５及び６図に示す装置は多くの点で上記特許の装置と
同一である。

上記特許に示す如く、ガスケットは金属ストリップと、
アスベストなどのバッキング材料から成るストリップと
で作られる。

第６図において、金属ストクツ４プが１８に示され、ア
スベスト材料が参照符１９により示されている。

金属材料が第６図に示す如く曲げられ、ストリップの片
側で溝が長手方向に走って居り、これに対応するビード
若しくは出張りが反対側に設けられる。

圧縮し得る材料のストリップとアスベスト材のストリッ
プとが捲きこまれ、断面にアスベスト層と金属層とを交
互に有するガスケットを形成する、第６図の２０及び２
１に示す如くビードが外周に置かれ、溝が内周に置かれ
ている。

ビード若しくは出張り２０が位置ぎめリング１４の溝に
嵌合している。

ガスケット１３の内周に置かれた金属ストリップ部分の
溝２１に嵌込まれるリム材２２に沢器１５が取付けられ
る。

上記の米国特許に示す如く。管継手を締付けるに従ひガ
スケットが圧縮されるときは、ガスケットが半径方向に
内側に向って充分に膨張してスクリーンをその場に緊密
にしっかりと保持する。

以上に示す如く、また第４図に示す如く、スクリーン１
６はオリフィス板８の上流側もしくは高圧側に取付けら
れ、スクリーン１６の小孔がオリフィス板を通過するほ
ど小さい粒子を除き、粒子の通過を阻止する。

スペイサ−・スクリーン１７は比較的荒い金網で作られ
、スクリーン１６の孔に比べ大きな孔を有している。

スペイサ−・スクリーン１７はオリフィスに対しスクリ
ーン１６を離隔するスペイサ−装置の作用をする。

従って、管１の瓦斯と凝結水との混合物の流路としてス
クリーン１６の孔（網目）が最高に利用できるようにし
ている。

オリフィス板の下流側には圧力降下に基く膨張があるか
ら、オリフィス９を通過する水の小滴以外に若干の蒸気
が凝結する。

すべての水は管２から運び去られ再使用される。

オリフィス板に組合はせた涙量が存在することは本発明
の作動に不可欠なことである。

スクリーン１６の多数の小孔は、多数の孔が異物の大粒
子により詰まったときでも凝結水の流路が得られるよう
にする。

重要な特徴は、スクリーン１６がオリフィス板８の面に
押付けられることを防止するスペイサ−・スクリーン１
７を設けることである。

更にこの装置はオリフィス板に到達する最大多数の流路
を得ることに役立つ。

第４．５．６及び７図の実癩例の作用効果は第１．２ａ
、２ｂ、３図の実施例のものと実質的に異る処はないが
、前者は個々のオリフィス板８がオリフィス９の寸法を
示す標識を記入したタブ１０を備えているから、使用中
のオリフィスの寸法を確実に認識し誤用を生ずるおそれ
がない。

以上に示す如く、本発明によれば、オリフィス９に導か
れる凝結水が第１スクリーン１６により確実に濾過され
るからオリフィス９を詰まらせ、凝結水の除去を妨げら
れることがない。

また第１スクリーン１６がスペーサー・スクリーン１７
によりオリフィス板９から常時分離されているから第１
スクリーン１６自体がオリフィス９を閉塞するおそれが
ない。

また第１スクリーン１６が管の全断面にわたり拡がって
おり、一部の網目が詰まっても常に凝結水を通過させる
網目を残しているから、甚しく長期にわたり点検を怠ら
ない限りオリフィス９に到達する凝結水の流れを止める
ことはない。

また、第１スクリーン１６がオリフィス板８の高圧側か
ら低圧側に向う凝結水の流れによりスペーサー・スクリ
ーン１７に押圧せられ定位置に保持されているから、第
１スクリーン１６が動揺により傾動もしくは移動して濾
過機能を喪失することもない。

従って第１スクリーン１６は長期にわたり濾過作用を持
続しオリフィス９からの凝結水の除去を間断なく行はせ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるオリフィス板とｐ器とを示す側断
面図、第２Ａ及び２Ｂ図は本発明のオリフィス板を示す
図、第３図は本発明の沢器の詳細図、第４図は第１図の
装置の変形を示す側断面図、第５図は第４図の線ｖ−■
に沿う断面図、第６図は第５図の線ＶＩ−Ｖｌに沿う拡
大断面図、第７図はオリフィス板の平面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 高圧蒸気管系に連通ずる管に凝結水を導き該管内に
   取付けたオリフィス板を通じ一定量の凝結水を排出させ
   ることにより高圧蒸気管系から凝結水を除去する方法で
   あって、凝結水をして先ずオリフィス板の上流側で管内
   に置かれたスクリーンを通過させ、前記スクリーンはオ
   リフィス板に隣接する側でスクリーンに隣接する位置に
   置かれたスペイサ−・スクリーンによりオリフィス板に
   対し離隔した位置に保たれ高圧状態においてスクリーン
   を通過した凝結水をオリフィスに到達させる多数の流路
   を確保するように成され、オリフィス板のオリフィスを
   通過するには大き過ぎる寸法の・粒子を捕束し凝結水を
   前記流路を経てオリフィス板のオリフィスから排出させ
   ることを特徴とする高圧蒸気管から凝結水を除去する方
   法。 ２、特許請求の範囲１の方法に使用する装置で、あって
   、高圧蒸気管系に連通ずる管に取付けられ一定量の凝結
   水を排出させるオリフィス板と、該オリフィス板の上流
   側に置かれ且つ管の全断面にわたり拡がりオリフィスを
   通過するほどの微細粒子のみを通す大きさの多数の開口
   を有する第１スクリーンと、第１スクリーンの開口に比
   べ大きな開口を有する比較的粗大なワイヤーにより構成
   されオリフィス板に隣接する側で第１スクリーンに隣接
   する位置に置かれた第２スクリーンとから成り、更に前
   記第２スクリーンは相互に離隔した複数個の位置で第１
   スクリーン部分に係合し、第１スクリーンをオリフィス
   に対し離隔した位置に保持し高圧状態において凝結水を
   第１スクリーンからオリフィスに到達させる多数の流路
   を確保することを特徴とする高圧蒸気管から凝結水を除
   去する装置。