JPS5824005Y2 - クウキカイロソシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空気式調節計などに用いられる空気回路素子
、たとえば積分動作を行なうことのできる空気回路素子
に関する。

空気回路を用いて液面、温度などの自動制御を行なうた
めには、比例動作のほかに、積分動作および微分動作を
行なう空気回路素子が必要である。

そして、これらの空気回路のうち、積分動作を行なう空
気同性は、従来、つぎのようにして構成されていた。

１すなわち、第１図に示す積分回路において、可変抵
抗ＶＲとしては高精度のニードル弁が用イられ、かつ容
量Ｃとして比較的大きな空室を有したブロックがこのニ
ードル弁に付設されていた。

したがって、このような構成にすれば、ニードル弁に空
室を付設していることから装置全体の重量および形状が
かさばるばかりでなく、ニードル弁部分の構造が極めて
複雑となるといった欠点があった。

特に、このようなニードル弁は１通常、弁体外周のねじ
部を弁本体に螺合することによって円錐状先端部と弁座
の弁孔との絞り量を調整するように構成されており、そ
の精度が要求されるばかりでなく、所望の絞り量を得る
ためにはニードル弁を複数回回転操作しなければならな
いといった操作上の問題もあった。

本考案はこのような事情に鑑みてなされたものであり、
筐体内に収納され周面方向において断面積が変化する絞
り溝を有する円柱状軸と、この円柱状軸の周面に添接さ
れその一部が前記筐体内に開口した被覆部材とを用いる
という簡単な構成によって、前記絞り溝と開口部との関
係において所望の絞り量を簡単かつ確実に得ることがで
き、操作性に優れ、しかも全体の小型かつ軽量化を図る
ことが可能となる空気回路素子を提供するものである。

以下１図面に示す実施例とともに本考案の詳細を説明す
る。

第２図ａ、ｂは本考案の一実施例を説明するもので、図
において、符号１で示すものは筐体で。

パツキン２を介してボルト３によって空気回路板４上に
固定されており、その容積が空気回路の容量を決定する
。

そして、この筐体１内において空気回路板４上には、第
２図すに示すように１円環状に形成されその両端の折曲
部５ａ間をボルト６によって一定間隔おいて連結された
金属製の締付環５が固定されている。

この締付環５の内側には前記折曲部５ａの基部に至るま
で、ゴムなどの弾性材よりなる緩衝環７が添接され、さ
らにこの緩衝環７の内側にはテフロンなどからなる耐摩
耗性が高く、摩擦系数の極めて小さい摺接環８が、前記
緩衝環７と同様に締付環５の折曲部５ａの基部に至るま
で添接されている。

そして、締付環５．緩衝環７゜摺接環８の一端部は全体
として空気の流通する開口部９を形成し、筐体１内に通
じているとともに全体として回転軸１０の被覆部材を形
成している。

一方、摺接環８内には回転軸１０の先端部が回転自在に
嵌合している。

回転軸１０は筐体１の上面に設けられた軸受金具１１に
気密を保って回転自在に嵌合しており、その上端には調
整用のノブ１２が固定されている。

また、回転軸１０の先端部の周面には三ケ月状をなす偏
心状態で形成されその断面積が周面方向において変化す
る絞り溝１３が所定の角度範囲にわたって形成されてお
り、さらに、第２図すからも明らかなようにその中心部
に円孔１４が穿設され、この円孔１４と絞り溝１３との
間は通孔１５によって連結されている。

他方、前記空気回路板４には入力側の溝１６および出力
側の溝１７が形成されており、溝１６の一端は入力孔１
３に、他端は前記円孔１４に通じている。

また、出力側の溝１７の一端は筐体１中に開口する孔１
９に、他端は出力孔２０に通じている。

本実施例は以上のように構成されているため。

ノブ１２を介して回転軸１０を回転させれば、絞り溝１
３の開口部９に対する開口度が変化し、自由に絞り量を
調整することができる。

そして、ここで調整された流体が容量を構成する筐体１
内を通って出力側に導びかれるから時定数を変化させる
ことができるものである。

第３図ａ、ｂは本考案の他の実施例を示すもので、図中
第２図ａ、ｂと同一部分は同一符号をもって示しである
。

本実施例においては、空気回路板４上に円盤２１が固定
されており、この円盤２１の周面に嵌合されたパツキン
２２を介して円筒状の筐体２３が回転自在に嵌合してい
る。

また、この円盤２１と同軸にかつ一体的に固定軸２４が
筺体２３の上面近傍まで延びており、この固定軸２４の
周面には上下２段に絞り溝２５゜２６が形成され、これ
らの絞り溝２５．２６は固定軸２４中を嵌通している円
孔２７．２８と通孔２９．３０を介して連絡されている
。

そして、円孔２７は空気回路板４の溝６に通じ１円孔２
８は空気回路板４の溝１７に通じている。

なお、締付環５．緩衝環７．摺接環８は一体的に筐体２
３に固定されている。

本実施例は以上のように構成されているため、筐体２３
を回転させることにより開口部９に対する絞り溝２５．
２６の開口量を変化させ絞り量を調整することができる
。

すなわち、入力空気圧は円孔２１１通孔２９、絞り溝２
６を通って筐体中に入り、さらに絞り溝２５１通孔３０
１円孔２８を通って出力側に送られることになる。

なお、第３図ａ、ｂに示す実施例には絞り溝を２５．２
６と２段に設けた例を示したが、絞りが１つで十分な場
合は円盤２１に筐体２３内に開口する孔を穿設すればよ
い。

また、第２図および第３図に示す実施例において、指針
３１．目盛３２を設ければ調整度は一目でわかることは
明らかであろう。

以上の説明から明らかなように、本考案によれば１回転
軸あるいは固定軸の周面に形成された絞り溝に対する開
口部の相対的な開口度を調整し得るように構成しである
ため、構造が極めて簡単であり、また回転軸あるいは固
定軸を収納する筐体を利用して容積空間を形成している
ことから全体の小型軽量化を図ることができ、さらに保
守が容易であるという構造上の利点のほかに、絞りを自
由にかつわずかな回転量すなわち一回転以内の回転量を
もって調整することができ、従来のニードル弁に比べて
操作性が向上するなどの優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は積分回路の説明図、第２図ａは本考案の一実施
例Ｑ縦断側面図、第２図すは第２図ａのＡ−Ａ線断面図
、第３図ａは本考案の他の実施例の縦断側面図、第３図
すは第３図ａのＢ−Ｂ線断面図である。 １・・・・・・筐体、４・・・・・・空気回路板、５・
・・・・・締付環、７・・・・・・緩衝環、８・・・・
・・摺接環、９・・・・・・開口部。 １０・・・・・・回転軸、１２・・・・・・ノブ、１３
・・・・・・絞り溝、１４・・・・・・円孔、１５・・
・・・・通孔、１６，１７・・・・・・溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筐体内に収納され周面方向において断面積が変化するよ
   うに形成された絞り溝を有する円柱状軸と、この円柱状
   軸の周面に添接されその一部が前記筐体内に開口した被
   覆部材と、前記絞り溝に空気圧を導ひく入力側空気回路
   と、前記筐体内から空気圧を導びく出力側空気回路とを
   備え、前記円柱状軸の絞り溝と前記被覆部材の開口部と
   の間で絞りを形成したことを特徴とする空気回路素子。