JPS5823952Y2

JPS5823952Y2 - 分配型燃料噴射ポンプ

Info

Publication number: JPS5823952Y2
Application number: JP4426278U
Authority: JP
Inventors: 延宏貝原; 徹桜中; 政義小林; 恵一山田
Original assignee: 株式会社ボッシュオートモーティブシステム
Priority date: 1978-04-06
Filing date: 1978-04-06
Publication date: 1983-05-23
Also published as: JPS54147319U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は内燃機関用分配型燃料噴射ポンプに係り、殊に
、機関のアイドル時の燃焼音を低減する装置に関する。

ディーゼルエンジンなどの噴射式内燃機関では、機関の
運転状態に応じて燃料噴射量を制御する必要があること
は周知のとおりであるが、従来は噴射率（ｄＱ／ｄＴ）
を一定としたまま噴射量だけを制御していたので、アイ
ドル時には噴射量の減少に伴なう燃焼遅れにより機関の
気筒内で短時間に燃焼が行なわれ、従って燃焼騒音の増
大を招き、騒音対策上極めて不都合であった。

本考案はこのような実情に鑑み、アイドル時の噴射率を
低下させ、もって当該時の筒内圧力を低下させて燃焼音
を低減し得るようにした分配型燃料噴射ポンプを提供す
るものであって、以下図面に示された実施例に基づいて
詳細に説明する。

第１図において、ポンプハウジング（特にその分配ヘッ
ド部）１を貫通させて設けたプランジャバレル２内には
ポンプ兼分配用プランジャ３が摺動自由に装置され、こ
のプランジャ３は図示しない手段により往復並びに回転
運動せしめられる。

プランジャ３が図で左行する吸入行程にある場合は、フ
ィードポンプ（図示せず）により供給されている吸込み
空間４の燃料が、吸入通路５により、プランジャ３０頭
部外周面に等配形成した機関の気筒数に対応する数の吸
入溝６の１つを経て、プランジャ３０頭部と閉鎖用のプ
ラグ７とで画成されるポンプ室８に吸入される。

プランジャ３が図で右行する圧送行程に移行すると、吸
入通路５と吸入溝６とが切離され、ポンプ室８内の燃料
は圧縮されると共に、プランジャ３の軸方向に穿設した
通路９から分配溝１０を介して圧送通路１１に送られ、
デリバリバルブ１２を経て噴射ノズル（図示せず）に送
出され気筒内に噴射される。

圧送通路１１は気筒数に対応する数だけ円周方向に等配
されているので、プランジャ３の往復・回転運動に伴な
って各気筒内に燃料が噴射される。

プランジャ３の吸込み空間４側に存する基部には前記通
路９と連通ずるカットオフポート１３が開設され、また
該基部にコントロールスリーブ１４が摺動自由に嵌挿し
である。

これにより、圧送行程においてプランジャ３の右行によ
りカットオフボーＨ３がコントロールスリーブ１４の内
周面から外れると、燃料がカットオフボート１３から吸
込み空間４に流出するので、圧送通路１１側への送出は
停止され噴射路りとなる。

従って、コントロールスリーブ１４の位置調整によって
噴射量が変わるわけで、このコントロールスリーブ１４
には通常アクセルペダルに連動するコントロールレバー
１５及び遠心調速機（図示せず）の作用を受けるレバー
１６が係合し、該レバー１６によりコントロールスリー
ブ１４が左方に移動すれば噴射量が減少する。

尚、コントロールレバー１５は図では模式的にポンプ本
体とは別に示しであるが□、実際にはポンプ本体に装着
される。

１γはコントロールレバーのアイドル位置を規制するス
トッパ１８はフル位置を規制するストッパである。

本考案に係る構成としては、前記プラグ７に電磁弁１９
を装着する。

２０はソレノイド、２１はスプリング、２２は弁体であ
る。

この弁体２２は外周面にグループ２２ａを有するスプー
ル弁で、摺動孔２３を摺動可能であり、常時はスプリン
グ２１により付勢されて左方即ち図示位置に移動し、ソ
レノイド２０に通電されるとそれにより生じる吸引力に
より図で右方にス＋ツバ２４に規制されるまで移動する
。

そして、摺動孔２３の内周面に軸方向位置を一致させて
、一端をポンプ室８に開口させた絞り通路２５の他端と
、絞り通路２６の一端とを開口させてあり、弁体２２の
左行位置では両絞り通路２５．２６は連通しないが、弁
体２２の右行位置では両絞り通路２５，２６がグループ
２２ａを介して連通ずるようにしである。

また、絞り通路２２６の他端は逃し通路２７を介して前
記吸入通路５に連通させである。

尚、弁体２２を軸方向に貫通する孔２８及び通路２・９
は摺動孔２３内の燃料を排出して弁体２２の移動を円滑
にするために設けである。

電磁弁１９のソレノイド２０の通電回路にはマイクロス
イッチ３０が介装され、このマイクロスイッチ３０の受
動片３０ａは前記コントロールレバー１５に対向配置さ
れ、コントロールレバー１５のアイドル位置においてＯ
Ｎ状態とされる。

かかる構成によれば、アイドル時にはマイクロスイッチ
３０がＯＮとなるので、電磁弁１９のソレノイド２０に
通電され、該ソレノイド２０に吸引されて弁体２２が右
行し、両絞り通路２５゜２６がグループ２２ａを介して
連通ずる。

このため、プランジャ３が右行して燃料圧送態勢に入っ
てもポンプ室８内の燃料の一部が絞り通路２５、グルー
プ２２ａ、絞り通路２６、逃し通路２７の順で比較的低
圧の吸入通路５に流出するので、ポンプ室８内の燃料圧
力の上昇をある程度以下に抑えることができる。

これに対し、アイドル時以外ではマイクロスイッチ３０
がＯＦＦとなるので、電磁弁１９のソレノイド２０に通
電されず、従って吸引力が動かないのでスプリング２１
により弁体２２が左行し、グループ２２ａが両絞り通路
２５．２６から切離されるのでこれらは連通しない。

このため、ポンプ室８内の燃料は絞り通路２５がら先へ
は流出せず、よって燃料圧力は所定値まで上昇する。

従って、アイドル時に噴射圧力を通常よりも低くし、こ
れ以外においては通常の噴射圧力でもって燃料を供給す
ることができる。

これにより、予めアイドル時の噴射時間を長くするよう
に設定しておけば、アイドル時に第２図に実線で示すよ
うな噴射率特性（図中破線は従来の特性を示す）を得る
ことができ、筒内圧力を低下させて燃焼騒音を低減する
ことが可能となるわけである。

ここで、電磁弁１９の通電回路に図示破線の如く機関冷
却水温度に感応して所定温度以上でＯＮとなるサーモス
イッチ３１を介装しておけば、冷間始動時及び緩機運転
時にはコントロールレバー１５がアイドル位置にあって
も噴射率は低下せず、調速機の変動率の範囲内でその分
噴射量が増加し、従って始動の容易化と暖機の促進とに
有効である。

第３図は前記実施例の変形態様を示し、同一部分には同
一符号を付しである。

この電磁弁１９の弁体３２はニードル弁であって、その
移動位置によってポンプ室８と逃し通路２７とを連通ず
る通孔３３を開閉する。

このような構成であれば、弁体３２のニードル形状の選
定により絞り効果が定められるので、噴射率特性を変更
する場合に効果的である。

以上説明したように本考案によれば、アイドル時の噴射
率を低下させて当該時０燃焼音を可及的に低減すること
ができ、騒音対策士大きな効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る分配型燃料噴射ポンプの一実施例
を示す縦断面図、第２図はアイドル時の噴射率特性を示
す線図、第３図は同上実施例の変形態様を示す縦断面図
である。３・・・プランジャ、５・・・吸入通路、７・・・プラ
グ、８・・・ポンプ室、１５・・・コントロールレバー
１９・・・電磁弁、２２．３２・・前体、２５，２６
・・・絞り通路、２１・・・逃し通路、３０・・・マイ
クロスイッチ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）往復並びに回転運動して燃料の吸入圧送と分配と
を行なうプランジャの頭部側のポンプ室を絞りを有する
通路を介して比較的低圧の箇所に連通させると共に、該
通路に電磁弁を介装してコントロールレバーのアイドル
位置を検出する位置検出スイッチからの信号によりアイ
ドル時に該通路を開通させるように構成したことを特徴
とする分配型燃料噴射ポンプ。
（２）通路及び電磁弁はプランジャの頭部に対向する閉
鎖用プラグに設けられてなる実用新案登録請求の範囲第
１項記載の分配型燃料噴射ポンプ。
（３）電磁弁はスプール弁として構成された実用新案登
録請求の範囲第１項又は第２項記載の分配型燃料噴射ポ
ンプ。
（４）電磁弁はニードル弁として構成された実用新案登
録請求の範囲第１項又は第２項記載の分配型燃料噴射ポ
ンプ。