JPS5822299B2 - 工具等の保持装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ホブ盤等の工作機械におけるホブのような工
具または工具により加工されるワーク等の保持装置に関
し、工具等の交換を簡易迅速に行えかつ交換後の位置決
めを高精度で行い得る工具等の保持装置を提供する。

以下ホブ盤のホブ保持装置に適用した例につき本発明を
説明する。

しかしながら本発明はホブ盤のホブ保持装置に限られず
、他の工作機械の工具保持装置またはワークの保持装置
に用いることができる。

従来の１つのホブ盤では主軸とホブ軸とがボルトにより
螺合接続されていて、ホブを交換する場合には主軸に対
向配置した取り外し可能な軸受を押えボルトを緩めるこ
とによりホブをホブ軸から外し、次いで新らしいホブを
装着し交換を完了する。

上述の説明から明らかなように、この方法ではホブ交換
時に主軸に対設した軸受の押えボルトおよびホブ軸振れ
止めナツトの２種類を外す必要がある。

またホブ交換後の再組立に際しては上記２種類のボルト
には締付は順序があり、そのため作業性がよくない。

他の従来のホブ盤ではホブアーバの中を貫通する長いボ
ルトをねじり引き抜きホブを交換し、固定時にはホブを
片手で把持しながら長いボルトをホプアーバに貫通し螺
着する必要があり、作業性が極めて悪い。

上述の何れの方式でも内部にボルトを貫通するためホプ
アーバの径を小さくできず、小径のホプを取付は得ない
。

上述の如〈従来のホブ盤のホブ保持具はホブ交換時の作
業性が低く交換に多大の時間を要する。

しかも外したボルトおよびナツト等の保管場所を必要と
し、交換作業を一層煩瑣としている。

またホブ交換に長時間を要するとこの間機械すなわちホ
ブ盤の稼動ができずその稼動率が低下する。

ホブ交換時にホブ支持系までを脱着するために工具交換
後に工具（ホブ）を所定精度で取付けることが難しく加
工精度を所定範囲に維持することが難しい。

本発明はホブ等の工具またはワークをきわめて簡単な操
作により極く短時間に交換可能な工具等の保持装置を提
供することを目的とする。

すなわち本発明は、先端で工具等を保持可能となしたセ
ンタースライダを軸線方向に摺動可能に、スライダにて
支持し、該スライダを回転可能にハウジング内に支承し
、前記センタースライダの後端から軸線方向に所定深さ
のシリンダ孔を穿設し、該シリンダ孔に油圧ブロックの
ロッドを密封嵌合し、該ロッドのシリンダ孔側先端から
油圧ブロック内シ部に連通ずる圧油孔を形成するととも
に該圧油孔の油圧調整部材を油圧ブロックに取付け、該
油圧ブロックの前記スライダに対する係脱を可能とする
クラッチ機構を油圧ブロックおよびスライダ間に設けた
工具の保持装置であり、工具等の後端をｆセンタースラ
イダの先端で軽く保持した状態で油圧ブロックの油圧調
整部材を操作し圧油孔内の油圧ヲ高めて油圧フランジの
ロッドに密封嵌合したセンタースライダを工具等に向は
摺動せしめて工具等を保持しかつ圧油孔内の油圧の作用
による油圧ブロックの後退により油圧ブロックおよびス
ラ′イダ間のクラッチ機構を係着せしめ油圧ブロックの
脱落を防止し、−刃工具等の取外し時には油圧ブロック
の油圧調整部材を逆方向に操作して圧油孔内の油圧を低
下して前記クラッチ機構を脱着し；油圧ブロックを外し
て工具等の取外しを行なう。

以下図面を参照して本発明の詳細な説明する。

第１図において、ホブ支持アーバ２１は図の左側に凸円
錐面２１ａを有するとともに右側に本体部分より大径の
フランジ部分２１ｂおよびその先端４に凸円錐面２１ｃ
を有する。

中空のホブ２３をホブ支持アーバ２１に挿入しキー２２
で回転を防止するとともにその先端をフランジ部分２１
ｂに衝接し、スペーサ２５を挾みナツト２１により固定
する。

第２図および第３図を参照して、駆動スピンドル２９に
前記突内錐面に対応し該円錐面２１ｃと係合する凹円錐
面２９ａを形成し、かつ駆動スピンドル２９に螺合締結
した駆動キー３１をホブ支持アーバ２１に形成したキー
溝２１ｄに係合し、駆動スピンドル２９０回転力をホブ
支持アーバ２１に伝えるようになす。

駆動スピンドル２９に穿設した螺子孔２９ｂにガイドピ
ン３３を螺合し］その先端をホブ支持アー・々２１の凸
円錐面２１ｃに形成した切欠溝２１ｅに係合させる。

切欠溝２１ｅは第２図に鎖線で示すように軸線方向部分
およびその部分の先端からホブ支持アーバの回転方向に
屈曲した部分からなるＬ字形状をしており、切欠溝２１
ｅの軸線方向に沿いガイドピン３３が先端に達するまで
ホブ支持アーバ２１を押し込み次いで軸線まわりにねじ
りガイドピン３３を切欠溝２１ｅの屈曲部に位置させる
ことによりホブ支持アーバ２１の駆動スピンドル２９か
ら脱落を防止できる。

再び第１図を参照して、ホブ支持アーバ２１の凸円錐面
２１ａに係合する凹円錐面４１ａを先端に有するセンタ
ースライダ４１をスライダ４３に対し軸線方向に摺動可
能に支持する。

スライダ４３をころがり軸受４５により回転可能でかつ
軸線方向に移動不能にハウジング４７に支承し、該ハウ
ジング４７を機台上の所定位置に固定する。

センタースライダ４１の後端から軸線方向に所定深さの
シリンダ孔４１ｂを穿設する。

該シリンダ孔４１ｂに軸線方向に摺動可能に油圧ブロッ
ク４９のロッド４９ａを密封嵌合する。

油圧ブロック４９のロッド４９ａの先端から油圧ブロッ
ク４９の後端に連通ずる小径の圧油孔４９ｂを穿ち、該
圧油孔４９ｂ内に非圧縮性圧力伝達油を封入後、前記圧
油孔４９ｂの断面積より大きい断面積を有するつまみ５
１を圧油孔４９ｂの端部に進退可能に螺合する。

また圧油孔４９ｂ内に大径部および小径部の両端を有す
るピストン５０を摺動可能に密封嵌合しその断面積の違
いによりつまみ５１による油圧を増幅する。

ここにつまみ５１は油圧ブロック４９の軸線から偏位し
た位置に設けることにより油圧ブロック４９が駆動スピ
ンドルにより回転されたときのつまみの緩みを防止する
ことができる。

油圧ブロック４９は前記スライダ４３にクラッチ機構を
介して係合している。

クラッチ機構は第４図から第７図に示すように油圧ブロ
ック４９の内面に等配置に突設した爪５５および該爪５
５に係合するようスライダ４３の後端周面に形成した案
内溝４３ａからなる。

該案内溝４３ａはスライダ４３の軸線方向に延びる案内
部４３ａ／および該案内部４３ａ′に直交する係止部４
３８″からなる。

なお、クラッチ機構は油圧ブロック４９の内面に溝を形
成しかつスライダ４３に短溝に係合する突起を形成して
もよい。

更にホブ支持アーバ２１の凸円錐面２１ａおよびセンタ
ースライダ４１間に互いに係合する突起および溝を形成
してセンタースライダ４１の回転力をホブ支持アーバ２
１へそしてその逆に云えるようになしている。

またこの突起と溝との係合によりつまみに対するセンタ
ースライダのつれまわりを防止する。

以上の構成において、ホブ支持アーバ２１を駆動スピン
ドル２９およびセンタースライダ４１間に位置させセン
タースライダ４１を軸方向に前進させる。

次いで油圧ブロック４９を第４図および第５図に示すよ
うにスライダ４３の後部に嵌合し約３０°回転して係着
する。

次いでつまみ５１を回転し圧油孔４９ｂ内の油の圧力を
高め、これによりセンタースライダ４１を第１図に矢印
Ａ方向に進行させてホブ支持アーバ２１を駆動スピンド
ル２９との間に保持する。

これと同時に油圧ブロック４９は矢印Ｂ方向に押圧され
、このため油圧ブロックの爪５５（第５図）の側面がス
ライダ４３０案内溝４３ａの係止部４３ａ“の壁面に押
圧されることにより油圧ブロック４９がスライダ４３に
緊結され、ホブ支持アーバ２１の保持が確保される。

ホブ支持アーバ２１の取外し時には、油圧フ知ツク４９
のつまみ５１を逆にまわすと圧油孔４９ｂ内の圧力が低
下し、油圧ブロック４９の爪５５とスライダ４３の案内
溝４３ａの係止部４３ａ“との係合が解かれる。

次いで油圧ブロック４９を第６図に示すように回転し、
爪５５を係止部４３ａ“に沿って移動し次いで案内部４
３ａ′に沿い第７図に矢印Ｃで示すように移動して油圧
ブロック４９をセンタスライダ４１とともに軸線方向に
移動する。

これによりホブ支持アーバ２１の交換が可能となる。

本発明の保持装置においてはつまみをまわすことにより
ホブ支持アーバの保持を行えるので工具等の交換時に特
別な道具を必要とせず、しかも僅かな力で工具等の交換
を行い得る。

本発明によれば従来１５分を要していた工具等の交換を
２０秒程度で行なうことができ、その間の機会損失を最
小とでき機械の稼動率を大幅に向上できる。

また本発明では従来装置の如く主軸に対向配置した軸受
を外したり各要素をばらばらに分解しないため、交換後
の工具等の精度を高めるとともに各要素の保管、装着順
序等にわずられされることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の正面断面図、第２図は第１図
の部分拡大図、第３図は第１図および第２図の■−■矢
視図、第４図および第６図は第１図のＩＶ−ＩＶ（ＶＩ
−Ｖｌ）矢視図、第５図および第７図はそれぞれ第４図
および第６図の部分側面図である。 ４１・・・センタースライダ、４１ｂ・・シリンダ孔、
４３・・・スライダ、４５・・ころがり軸受、４７・・
・ハウジング、４９・・・油圧ブロック、４９ａ・・・
ロッド、４９ｂ・・・圧油孔、５１・・・つまみ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 先端で工具等を保持可能となしたセンタースライダ
   を軸線方向に摺動可能にスライダにて支持し、該スライ
   ダを回転可能にハウジング内に支承し、前記センタース
   ライダの後端から軸線方向に所定深さのシリンダ孔を穿
   設し、該シリンダ孔に油圧ブロックのロフドを密封嵌合
   し、該ロフドのシリンダ孔側先端から油圧ブロック内部
   に連通ずる圧油孔を形成するとともに該圧油孔の油圧調
   整部材を油圧ブロックに取付け、該油圧ブロックの前記
   スライダに対する係脱を可能とするクラッチ機構を油圧
   ブロックおよびスライダ間に設けたことを特徴とする工
   具等の保持装置。 ２ 前記油圧調整部材が圧油孔に進退可能に螺合したつ
   まみである特許請求の範囲第１項記載の工具等の保持装
   置。 ３ 前記センタースライダの先端に形成した突起を工具
   等の端面溝に保合可能となし前記つまみに対するセンタ
   ースライダのつれまわりを防止した特許請求の範囲第２
   項記載の工具等の保持装置。