JPS5821518Y2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はオーブン内にヒータを備えた高周波加熱装置
に関する。

高周波発振器を備えたオーブン内に電気ヒータを設けた
高周波加熱装置は、オーブン壁にマグネトロンと連通ず
る励振口が設けられ、この励振口と対向する下側に電気
ヒータが取付けられている。

したがって、この電気ヒータが高周波の障害物となって
温度むらが生じるという不都合がある。

また、電気ヒータは環状に曲成したシーズヒータによっ
て形成されているため、ねじれが生じ、これを防止する
ために従来においてはねじれ防止バンドを巻着している
が、そのねじれ防止バンドの固定部に電波が集中してス
パーク等を発生することがあるという事情がある。

この考案は上記事情にもとすきなされたもので、その目
的とするところは、ヒータを被覆する金属板に励振口と
対向する開口部を設けるとともに、この励磁口と開口部
を導波筒によって連結し、温度むらを防止するとともに
電波の集中によるスパークを防止し、被加熱物を効率よ
く加熱することができる高周波加熱装置を提供しようと
するものである。

以下、この考案を図面に示す一実施例にもとすいて説明
する。

第１図および第２図中１は高周波加熱装置本体で、この
本体１内にはオーブン２が設けられている。

このオーブン２の背部にはオーブン壁３に対して固定さ
れたマグネトロンからなる高周波発振器４が設けられ、
これは導波管５を介してオーブン壁３の天井部に設けら
れた励振口６と連通している。

さらに、オーブン２内の天井部近傍にはヒータ７が配置
され、この端子部８はオーブン壁３に設けられたソケッ
ト９に装着されている。

このヒータ７はシーズヒータを環状に曲成することによ
り構成され、さらにその開口部を閉塞するように金属板
１０によって被覆されている。

そして、この金属板１０には上記励振口６と対向し、か
つ同一形状の開口部１１が穿設されている。

また、上記励振口６の口縁には両端を開口した角筒状の
導波筒１２の上端が溶接などによって固定され、この下
端は上記開口部１１の内周面に圧接固定されている。

したがって、高周波発振器４と連通する導波管５は励振
口６から導波筒１２を介してオーブン２と連通しており
、高周波発振器４から発振する電波はヒータ７より下方
へ導びかれ、ヒータ７が障害物になることはない。

なお、上記一実施例においては、励振口の口縁に導波筒
を設けたが、第３図に示すように、励振口６の口縁に下
方へ突出するコ字状の金属片１３を突設し、金属板１０
に切起片１４を突設し、この金属片１３と切起片１４と
を衝合して導波筒１５を構成してもよい。

また、第４図で示すように金属板１０に穿設した開口部
１１の口縁に角筒状の導波筒１６を突設し、この導波筒
１６の上端開口部を励振口６に接続するようにしてもよ
い。

この考案は以上説明したように、ヒータを被覆する金属
板に励振口と対向する開口部を設けるとともに、この励
振口と開口部を導波筒によって連結したから、電波は励
振口から導波筒を介してヒータの下方へ導びかれ、ヒー
タが障害物となって温度むらを生じることがまったくな
い。

しかも、ヒータは金属板によって被覆されているため、
ヒータのねじれおよびスパークを防止することができる
とともに導波筒がヒータの支持を兼ねることができると
いう利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す本体の縦断側面図、
第２図は同じく要部の分解斜視図、第３図および第４図
はこの考案のそれぞれ異なる実施例を示す分解斜視図で
ある。 １・・・・・・本体、２・・・・・・オーブン、３・・
・・・・オーブン壁、４・・・・・・高周波発振器、６
・・・・・・励振口、７・・・・・・ヒータ、１０・・
・・・・金属板、１１・・・・・・開口部、１２，１５
．１６・・・・・・導波筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体内に設けられたオーブン壁の天井部に高周波発振器
   と連通ずる励振口を設け、この励振口と対向するオーブ
   ン内にヒータを設けたものにおいて、上記ヒータを環状
   に形威し、その開口を金属板によって被覆するとともに
   この金属板に上記励振口と対向する開口部を設け、かつ
   上記天井部と金属板とを励振口と開口部とを連通させる
   導波筒によって連結したことを特徴とする高周波加熱装
   置。