JPS58211071A - 回転機の軸封装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明ｄ、例えば水嵩冷却タービン発電機のような回転
機の軸封装置の改良に関する。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

この種の従来の軸封装置の一例として、第１図、第２図
に示す水素冷却タービン発電機の軸封装置がある。第１
図はこの上半部の一部を示す断面図であシ、回転軸１の
外周には、それぞれすきま６ｍ　、６ｂを存して軸方向
に２個のシールリング２ａ　、２ｂが並設されている。

この各シールリング２ａ、２ｂは、第２図（第１図のケ
ーシングを取除いた状態のシールリングの正面図）のよ
うに各々円周方向に複数個（この例では４個）に分割さ
れておシ、こｉｌらのセクタの外周側にスプリング、？
　ａ　、　３　ｂが設けられ、このスズリング３ａ　、
　３　ｂの内径仙１に作用する一定の押圧力によシ、２
個のシールリング２ｍ。

２ｂを構成している。このシールリング２ａ。

２ｂおよび前記スフ０リング、？　ａ　、　３　ｂはり
“−タング４内に保持されている。このケーシング４の
外周側には、圧油供給装置からの圧油をケーシング４内
部に供給するための導油路５が形成されている。従って
、導油路５からの圧油は、回転軸１とシールリング２ｇ
　、２ｂとの間のすき間６ａ　ｔ　６ｂ　（これを総称
して６とする）に充満するとともに、水素の充填された
機内７側及び機外８側に排出される。機内７の水素ガス
は通常、冷却効果を高めるために数Ｋｇ／ｃｍ　ｇの圧
力で充填されているが、圧油は機内７の圧力よシ高圧と
なっている。このため、機内７および機外８の圧力差に
よシ回転軸１の回転中停止中にかかわらず、圧油はすき
間６ａ、６ｂを充満して機内７側、機外８側に流れ、機
内７の水素ガスの漏洩又は機外８の窒気の機内７への侵
入を防止することができる。

ところで、このように構成された従来の軸封装ｆＮｌに
おいて、回転中のシールリング２＆２．２ｂの挙動を計
測してみると、第３図に示す如く円周方向に分割された
シールリング２ａｒ２ｂの各セクター２１．２２，２３
．２４は、回転方向に向かうに従い回転軸１とのすきｉ
６が狭くなる。これは、各セクター２１〜２４の合せ目
に、セクター２１〜２４間相互の拘束手段がないため、
回転によシ発生する面転軸１とシールリング２ａ、２ｂ
間の圧力と、スフ０リング３ａ　＋　Ｊ　ｂの圧力との
つシ合いによシ、各セクター２１〜２４が、各々独立し
た一種のノクツド軸受の如く挙動するためである。この
ようにシールリング２ｍ＋２ｂと回転軸１間のすき間６
が円周方向に不均一になることは、例えば圧油中に異物
が混入した場合に、シールリング、？ａ　、２ｂや回転
軸１に傷がつき油量増大や水素漏洩を招く要因となりや
すく、又、定常状態においてもすき間６の狭い部分の摺
動による損失増加、すき間６のしばり効果による油足増
加等の好ましくないことが生ずる。

この対策として、従来例えば第４図に示すような対策が
とられある程度の効果を得ている。

すなわち、前述のすき間６の不均一り５シ一ルリング２
ｍ、２ｂの各セクター２１〜２４間の合せ目に相互の拘
束力がないことが主因であることに着目し、合せ目に何
らかの相互拘束を持たせようとするもので、第４図の例
では各セクター２１〜２４の合せ目にピンクを挿入した
ものである。この対策は確かに各セクター２１〜２４間
の合せ目ずれを防止し、シールリング２ｈ、２ｂをｉｔ
ぽ円形に保つことができるので、異物侵入時の傷つき防
止に有効であり、定常状態における損失、油量低減に効
果がある。

しかしながら、最近出願人の実験結果によると、特に高
周速の回転軸１に使用する場合上記の対策はまだ不十分
であることが判明した。第５しＩは高周速の回転軸１に
、前述した第４図の合ぜ目ピン入りシールリングを使用
し、その回転中の挙動を計測し７た結果を模式的に示し
たものである。この計測結果によるとセクター２１・〜
２４間合せ目に例えばビンを挿入して組立てたシールリ
ング２ａ、２ｂは回転中合せ目がずれることなく回転軸
１とシールリング２ｍ＋。

２ｂ間のすき間６はある程度均一に保持されるが、これ
が高周速になると第５図に示すように各セクター２１〜
２４の中央部のすき間６がせ１くなシ、その傾向は周速
が高い程顕著になることが判明した。その理由は以下の
ように説明てきる。

第６図は第５図の実験と同時に計測したシールリング２
　ａ　＊、２　ｂ内部の温度分布を示したものであり、
図において温度上昇は給油温度を基準とした場合である
。第６図からシールリング２＆、２ｂ内部は半径方向に
かなシの温度差がついていることがわかる。つまシ、外
周面からは一定温度に制御された圧油が供給されるのに
対し、内周面は回転１ｔｌｌ＋　７との摺動により発生
した損失により温度が高くなる。従って、この温度差に
より各セクタ−２１〜２４内部に温度モーメントが発生
し、これによシ−ルリング２ｈ　＊　２ｂの各セクター
２ノ〜２４は曲率が減少し反υ返る。周速が低ければ損
失が少ない／ピめ、この曲率減少は比較的少ないが、高
周速になるに従い摺動面の損失が増加し、この傾向が増
す。また不都合なことに一旦、曲率が減少すると各セク
ター２１〜２４の合せ目が相互に拘束されているので、
セクタ−２１〜２４中央部におけるすき間６が減少し、
これによ勺更に各セクタ−２１〜２４中央部摺動向の損
失が増加し温度が高くなるためますます曲率が減少し７
反シ返シが増加するという悪循環を繰シ返すことになる
。

〔発明の目的〕

本発明は上記の点に鑑みなされたもので、特に高周速軸
において回転軸とシールリングのすき間を円周方向に均
一に保持し、万一の異物混入に対して１１１１転軸、シ
ールリングの傷つきを防止し、油ｂ４増加、軸封機能低
下を防止するとともに、定常状態においても信頼性の高
い低油量、低損失の回転機の軸封装置を提供することを
目的とする。

〔発明の概要〕

本発明は、回転軸の外周にすき間を介して軸方向にシー
ルリングが並設され、前記すき間に高圧流体を供給する
ものにおいて、前記シールリングの回転軸に近い位置に
、軸方向貫通孔を複数個形成し、さらにシールリングの
側面に前記軸方向貫通孔とそれぞれ連通する溝を形成す
ることによシ、上記目的を達成するものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の実施例に゛ついて第７図および第８図を
参照して説明する。第７図は本発明の一実施例を示す断
面図で、これは水素冷却タービン発電機に適用した例で
あシ、第８図は第７図のシールリングの構成を示す斜視
図である。

回転軸１の外周に、それぞれすき１６ａ　、６ｂを存し
てこの軸方向２個並配された２環のソールリング２ａ、
２ｂは、円周方向に分割されておシ、各セクターの外周
側にスプリング３が設けられ、このスプリング３の内径
側に作用する一定の押圧力によ９２個のシールリング２
ａ。

２ｂを構成している。そして各シールリング２ｍ、２ｂ
は、各々回転軸１の外周面すなわちその内周面に近い位
置に複数個の軸方向貫通孔（以下貫通孔と称す）１ノが
穿設され、この貫通孔１１はシールリング２ｍ、２ｂの
外側面にこの半径方向に形成された溝１２に連通し、こ
の溝１２と貫通孔１１はケーシング４内部と連通してい
る。さらに、シールリング２ｈ、２ｂの対向する面によ
シ形成されるすき間は、軸方向のすき間６ａ　、６ｂと
連通ずる貫通孔１１をはさんで、外径側では、間隔の狭
い半径方向すき間１３ｂが、また貫通孔１１をはさんで
内径側では間隔の広い半径方向すき間１３ａがそれぞれ
形成されている。

以下、このように構成された本発明の軸封装置の実施例
の作用について説明する。導油路５を通して供給されだ
圧油の一部は、従来と同様シールリング２ｇ、２ｂで形
成されるすき間１３ｂ、Ｉ　Ｊａを通過するが、他の圧
油は上記溝１２及び貫通孔１１を通シ、半径方向すき間
１３ａ部で合流してシールリング２ｈ、２ｂと回転軸１
との間の微少すき間６ｍ、６ｂを充満し７て流れ、これ
によって機内７の水素ガスと機外８の突気との流通が阻
止される。本実施例によれば、シールリング２＆ｒ２ｂ
には摺動面の損失発生個所の近傍に、貫通孔１１が形成
されているので圧油がこの貫通孔１１を貫通して供給さ
れることから、シールリング２ａ、２ｂは損失発生個所
の近傍で強力に冷却され、かつ貫通孔１１は摺動面損失
による発生熱の外径側への伝達を妨げる熱絶縁部として
作用する。

第９図は以上述べた実施例の軸封装置のシールリング２
ａ　、２ｂ内の温度分布を回転中に実例したものを示す
が、上記の理由によシ−ルリング２ｍ　＋　２　ｂ内部
の半径方向温度変化が貫通孔１１よυ内径側で大きく、
外径側ではほぼ均一化されていることがわかる。なお第
９図の温度上昇は給油温度を基阜としている。今この温
度分布がシールリング２ａ、２ｂの変形に及ばず影響を
説明するために前述の従来のシールリング内部温度分布
を示す第６図と、本実施例の温度分布を示す第９図を模
擬的に長方形断面円温度分布として第１０図、第１１図
の如く置き換える。第１０図の如き潟糺分布の場合この
長方形断面部に発生する曲げモーメントハＭ、＝−・α
・Ｔ・　− ８Ｌ ここでαは線膨張係数となる。一方、第１１図の如き温
度分布の場合この長方形断面部に発生する曲Ｉｆキーメ
ントは となシ、第１０図の温度分布を第１１図のように変える
ことによって漕＋ｒｒ−メントは半分近くに減少するこ
とがわかる。本発明の作用もこれと同様で摺動面損失に
よる発生熱は、損失発生個所の近傍で冷却除去されるの
で、シールリング２ａ、２ｂ内部の半径方向温度変化が
貫通孔１１．しシ内径側で大きく、外径側ではほぼ均一
化され、シールリング２ａ、２ｂに発生する曲げモーメ
ントが減少し、シールリング２ａ。

２ｂの曲率変化を抑制し、反勺返シを防止できる。この
ようなことから回転軸１とシールリング２ｈ、２ｂのす
き間６ｈ、６ｂは、円周方向で均一に保持され、万一の
異物侵入に対して回転軸１、シールリング２Ｂ、２ｂの
傷つきを防止でき、油量増加、軸封機能の低下を防止で
きるとともに、定常状態においても低油量、低損失の軸
封装置が得られる。前述した実施例の回転中のシールリ
ング２ａ、２ｂの回転中の、挙動ａ１測結果は第１２図
のようになシ、この図から明らかなように円周方向に均
一なすき間６が得られていることがわかる。さらに前述
の実施例のシールリング２ａ、２ｂで構成される半径方
向のすき間Ｉ　Ｊａ　、　１３ｂは、貫通孔１１の外径
側で狭く、内径側で広く構成されているので、シールリ
ング２ａ　、２ｂ間の狭いすき間１３ｂを通過する油量
と溝１２及び貫通孔１ノを通過する油量の割合を調整す
る上で有効である。

第１４図は本発明の他の実施例を示す軸封装置の構成図
で、シールリング２ｍ　、２ｂは内周面に近い位置に、
すき間１３ａに連通ずる複数個の軸方向貫通孔１４は、
シールリング２ｇ。

２ｂの外周面に穿設された半径方向孔１５に連通してい
る。

第１５図は更に異なる他の実施例を示すもので、２環の
シールリング２ｈ、２ｂで構成される半径方向すき間１
３の途中に、貫通孔ｌＪよシも外径側ですき間１３を一
部閉じる仕切板１６を挿入したものである。第１６図は
この仕切板の一例を示す斜視図であるが、仕切板ノロの
一部に切欠き１７を任意に設けることにより半径方向す
き間１３を通過する圧油量と貫通孔１１を通過する圧油
量の割合を調整することが可能である。

へ１１７図は更に異なる別の実施例とし、て、シールリ
ング２ａ　、２ｂ内温度勾配をよシ改善するた配）に、
摺動面近くに熱絶縁層１７を設けたもので、前述の実施
例に比べ更に、熱曲げモーメントが低減される。この場
合シールリング２ｍ　、２ｂ内の半径方向温度分布を模
式的に示した図が第１８図である。

第１９図は最内径部の高温部に比較的弾性係数の低い利
料１８を用いて多層化した例で、例えばホワイトメタル
を鋳入する方法などがこれに相当する。高・温になる部
分の剛性を下げることによシ熱モーメントによる曲率の
変化を抑えることができる。

本発明は以上述べた実施例に限るものではなく、例えば
以下のように変形して実施できる。

前貫通孔１ノを連通ずる溝１２は、第１３図に示すよう
に、複数個の貫通孔１１に共通な溝１２ｍとすることも
できるし、貫通孔１ノは例示した円形孔である必要はな
く、例えは円周方向溝でもよく、捷た接線方向に長い楕
円又は長方形断面でも代用できる。さらに第１４図の軸
方向孔１４と半径方向孔１５は他の形状例えば互いに連
通ずる溝でもよい。その信奉発明の要旨を変更しない範
囲で種々変形して実施できる。

し発明の効果〕 以上に述べた如く本発明では円周方向に分割されたシー
ルリングの合せ目を相互に拘束するとともに、シールリ
ングと回転軸との摺動による発生熱を損失発生個所の近
傍で冷却除去するので熱分布による発生曲げモーメント
ラ抑制し、シールリングの曲率変化が少なくなり、回転
軸とシールリングのすき間を円周方向に均一に保持でき
、このため万一の異物侵入に対し、て回転軸やシールリ
ングの傷つきを防止し、油量増力し軸封機能の低下を防
止するとともに、定常状態においても信頼性の高い低油
量、低損失の回転機の軸封装置を提供することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の水素冷却タービン発電機の軸封装置の一
例を丞す断面図、第２図は第１図の＋Ｉｌ＋封装ｆ＋ｐ
＋に使われるシールリンク゛構成図、第３図は第１図の
シールリング挙動説明図、第４図Ｑ」、分割シールリン
グ部合せ目拘束法の一例を示す部分図、第５図は第４図
のシールリングの高周速状態下の挙動説明図、第６図は
第５図の挙動を示すシールリング内部温度分布実測値説
明図、第７図は本発明の軸封装置の一実施例を示す断面
図、第８図は同実施例に使用するシールリングを詳細に
示す拡大斜視図、第９図は第７図の如く構成されたシー
ルリングの運転中内部温度分布説明図、第１０図および
第１１図は温度分布と発生モーメントの関係を説明する
ための模式図、第１２図は第７図の如く構成されたシー
ルリングの挙動説明図、第１３〜１″□ｌ□１は本発明
のそれぞれ異なる実施例を説明するための構成説明図で
ある。 ｌ・・・回転軸、９・・・ビン、２，２ｈ、２ｂ・・・
シールリング、ノー・・・軸方向貫通孔、１２　、１２
ｍ・・・半径方向溝、１４・・・軸方向貫通孔、１５・
・・半径方向孔、１６・・・仕切板、１７・・・熱絶縁
。 出願人代理人　　弁理士　鈴　江　武　彦第　１　図 １Ｈ２！！！ ｔａ３図 第４図 第５図 ハ／　ハ２　ハｊ ｊＩ　Ｉ　医 箇８Ｎ Ｗ４９図 ３！１Ｊ２４ｔ・ｃｔ ＩＩ　１１図 ’Ｌｊ％ｆｆよ号（・Ｃ） 第　１２　図 第１３図 第１４囚 第　１５　　ｉ ｊｉ　１６図 ７ 第１７０　　　　　ｆ４１８図 ；益友上」−・Ｃ） Ｉ！　１９０

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）容器を貫通する回転軸外周面との間に狭いすき間
   を介して並設され、各々が円周方向に２個以上に分割さ
   れ、かつ分割部の合せ面は半径方向に相互に拘束された
   第１および第２のシールリングと、この両シールリング
   の外周面に設りられ、内径方向の押圧力を与えるスプリ
   ングと、前記シールリングおよび前記スプリングが収納
   −されるケーシングと、前記回転軸と前記シールリング
   とのすき間に高圧流体を供給する高圧流体供給装置とを
   備えた軸封装置においで、前記両シールリングの回転軸
   に近い位置に軸方向貫通孔又は軸方向溝を複数個形成し
   、前記シールリングの側面に前記軸方向貫通孔又は周方
   向溝と連通ずるほぼ半径方向の溝又は孔が形成された回
   転機の軸封装置。 （２）ｍｌ、第２のシールリングの対向する面間に形成
   されているすきまに、前記シーツ１リングの回転軸に近
   い位置に形成されている複数個の軸方向貫通孔又は周方
   向溝が連通されている特許請求の範囲第１項記載の回転
   機の軸封装置、（３）第１．第２のシールリングの対向
   する面間に形成されるすき間は、このすき間に連通ジる
   軸方向貫通孔又は周方向溝近傍を境にして外径側で狭く
   、内径側で広く形成した特許請求の範囲第１項又は第２
   項記載の回転機の軸封装置。 （４）第１．第２のシールリングの対向する面間に形成
   されるすき間の円周方内断ｊｈｌの少なくとも一部が、
   このすき間に連通ずる軸方向貫通孔又は周方向溝より外
   径側で閉じている特ｉ′ＥＮＮ求第１項又は第２項記載
   の回転機の軸封装置。 （５）第１．第２のシールリングは、熱絶縁層を含み半
   径方向において多層構成となっていて、第１．第２のシ
   ールリングの対向するｒ／ｊｉ間のすき間と連通ずる軸
   方向貫通孔又は周方向溝より内径側に形成された％　ｗ
   ＋：請求の範囲第１項、第２項、第３項および第４項の
   ９らのいずれか１項に記載された回転機の軸封装置。 （６）　　シールリングｔよ、半径方向に多層構成であ
   って、このうち最内径部の層の材料の弾性係数が、他の
   層の材料の弾性係数よりも小さい材料で形成した特許請
   求の範囲第１項、第２項。 第３項および第４のうちのいずれか１項に記載の回転機
   の軸封装置。