JPS5819612B2 - ピクロクロマイトの製造法 - Google Patents

ピクロクロマイトの製造法

Info

Publication number
JPS5819612B2
JPS5819612B2 JP52105332A JP10533277A JPS5819612B2 JP S5819612 B2 JPS5819612 B2 JP S5819612B2 JP 52105332 A JP52105332 A JP 52105332A JP 10533277 A JP10533277 A JP 10533277A JP S5819612 B2 JPS5819612 B2 JP S5819612B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
picrochromite
slag
steel
beneficiation
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP52105332A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5438300A (en
Inventor
高田仁輔
成田貴一
尾上俊雄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP52105332A priority Critical patent/JPS5819612B2/ja
Publication of JPS5438300A publication Critical patent/JPS5438300A/ja
Publication of JPS5819612B2 publication Critical patent/JPS5819612B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、天然鉱物として産出しないピクロクロマイト
を炉中で製造する方法に関するものである。
ピクロクロマイト(Picrochromi te )
の基本化学式はMgO・Cr2O3で表わされ、スピネ
ル族鉱物の一種である。
スピネル族鉱物は、X00Y203 (X +、 M
g −F e等、Y:Al、Fe。
Cr等)系の25!、分鉱物で、天然にはスピネル(尖
晶石)、クロマイト(クロム鉄鉱)、マグネタイト(磁
鉄鉱)等が産出する。
従ってこれら天然鉱物については物性及び用途の研究成
果もかなり得られているが、ピクロクロマイトは天然に
産出せず実験室的に製造されているに過ぎないから、そ
の物性や用途についても未知の分野が多い。
ところでピクロクロマイトは前述の通りCr及びMgを
含む鉱物であるから、公知の類似物質としてはクロマグ
煉瓦やマグクロ煉瓦を挙げることができる。
しかしこれらの焼成煉瓦は、よく知られている様にMg
OやCr 203の他、Al2O3゜St’25 Fe
2O3,CaO等を含んでおり、その性状が産地によっ
て相違するだけでなく、一部生成するピクロクロマイト
が同時に生成するマグネシオフェライトを固溶して錯ス
ピネルに変化するので、これらの性質からピクロクロマ
イトそのものの性状や用途を予言することは必ずしも容
易なことではない。
そこで高純度のピクロクロマイトヲ大量に製造する必要
が生じる。
本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって
、ピクロクロマイトを効果的に製造し、その物性を明確
にすると共にその用途開発に葉間を与えようとするもの
である。
不発明者等は、前記目的を掲げる一方においてかねてよ
り製鉄及び製鋼スラグに関する研究を重ねており、高炉
スラグや転炉スラグについては有効利用の道が開かれて
いるのに反し、電気炉スラグについては用途が未開発で
、殆んどそのまま投棄されている現状に注目していた。
しかるに電気炉は高合金例えば高クロム鋼の精錬に利用
されており、又電気炉の耐火壁中にはMgOが存在し精
錬操業中に一部融解しているので、電気炉中にピクロク
ロマイトが生成している可能性があると考え、まず電気
炉スラグの鉱物相を究明することから研究を開始した。
その結果電気炉における各作業のうち酸化期作業中に生
成するスラグ(以下酸化期スラグという)の中に大量の
ピクロクロマイトが存在し、しかもこのピクロクロマイ
トが強磁性体であり例えば磁力選鉱を組合わせた選鉱技
術によって高純度に分離し得ることを知った。
そこでピクロクロマイトを製造する為の材料や手段につ
いて更に一般的な研究を展開すると共に、ピクロクロマ
イトの分離手段及びその期待される用途等に関して研究
を重ね、鼓に本発明の完成をみるに至った。
即ち本発明は、MgOが添加され若しくは本質的にMg
Oが存在する炉内において金属Crを含有する原料を酸
化性の雰囲気中で加熱溶融し、スラグ中に生成したピク
ロクロマイトを適当な手段によって分離することを要旨
とするものである。
尚金属Crを含有する原料とは予じめ合金元素としての
Crを含むか、或は成分調整用等として金属Cr単体が
加えられた原料の全てを意味する。
従ってCr合金(高Cr鉄、高Cr鋼をはじめとするF
e−Cr 、 S 1−Cr 、 Cu −Cr、−A
l−Cr等)、これらのスクラップ、或は溶銑、冷銑、
鋼等に金属Crを混入したもの等が汎用されるが、場合
によっては金属Cr単体をそのまま原料にすることもで
きる。
しかし本明細書においては、これらを代表して単にCr
鋼と言うことがある。
以下電気炉スラグの場合を中心にして本発明の構成及び
作用効果を説明するが、電気炉以外(転炉や平炉或はそ
の他一般的な溶鉄、鋼処理用炉や鍋等)においても同様
に適用できる。
高合金鋼(Cr鋼)、低合金鋼及び炭素鋼を電気炉中で
精練処理し、夫々の酸化期スラグ及び還元期スラグにつ
いての鉱物相をX線回折及びEPMAにより解析した。
その結果特にCr鋼の酸化期スラグ中にはピクロクロマ
イトが大量に含まれていたが、SiO2の高いスラグで
はジオプサイド〔CaMg(SiO3〕2〕とアケマナ
イト〔Ca2Mg5iO71も主要相の一部を構成し、
SiO2の低いスラグではモンチセライト〔CaMg
S i 04 )も主要相の一部を構成した。
尚このピクロクロマイトは、FeO,MnO及びAl2
O3を固溶しており、その組成の一例はMgO(1g重
量%)、Cr203(71%)、A1203(2%)、
MnO(3%)及びF e 203(5% )から成り
、100μにも達する大きな単結晶であった。
参考写真はこの結晶のEPMAの試料電流像である。
これに対し低合金鋼及び炭素鋼の酸化期スラグは、ラル
ナイト、エイライト、グイカルシウムフェライト及びM
nOが10〜25%固溶したマグネシオ−ウスタイト(
Magnes 1o−Wist i te )が主要相
を形成し、ピクロクロマイトの含有量は極めて僅かであ
った。
他方還元期スラグの性状はむしろ脱酸剤によって異なり
、51−MnやFe−8i脱酸では凝固過程中に粉化し
、γ−ダイカルシウムシリケートや石英等が認められる
のに対し、Al脱酸では粉化が起こらず、主にCa 1
2 A /l 14033、ペリクレース、メリライト
等が認められた。
しかしいずれにしても還元期スラグ中にはピクロクロマ
イトは存在していなかった。
この様に電気炉スラグ沖に大量のピクロクロマイトが見
られるのは、Cr含有鋼の酸化期スラグ沖に限られるこ
とであった。
こうして得られたピクロクロマイトは、前述の如<Mg
及びCr(特にCr)を高濃度に含有しているので、前
記マグクロ煉瓦やクロマグ煉瓦に代表し得る耐火物とし
ての利用価値が期待される。
この場合はピクロクロマイトを含む酸化期スラグをその
まま利用することもできるが、Cr含有量が高いので、
MgOやAl2O3でこれを稀釈してから焼結すればク
ロマグ煉瓦やマグクロ煉瓦に匹適し得る耐火物が得られ
る。
尚本ピクロクロマイトにおける1つの利点は、格別のバ
インダーを使用しなくとも焼結することが可能である点
にあり、・練和作業の軽減化、高温硬度の向上環の利益
を得ることができる。
以上述べた如く、ピクロクロマイトは製造上及び耐火物
としての性能上に特異点を有しているが、更に驚くべき
ことは強磁性を有している点であった。
従って前記酸化期スラグ中からピクロクロマイトを分離
する手段の第1として磁力選鉱法を推奨することができ
る。
磁力選鉱法としてどの様な方式を採用するかは本発明を
実施する者の自由に任せられるが、もつとも好ましいの
は50チ程度)又はそれ以上のスラリー状態にして行な
う湿式磁選法であった。
又こうして得られるピクロクロマイトでは、Cr2O3
の濃度が高まり他相が減少しているが、スラグ中に混在
していた金属鉄も精鉱中に随伴してくるので、更に磁化
率を変更することによりピクロクロマイトと金属鉄を分
離して一層高純度のピクロクロマイトとすることができ
る。
しかし本発明における分離方法は磁力選鉱法に限られず
、重液選鉱法やアルカリ金属の水酸化物や炭酸塩等の混
合物からなる融剤を利用して溶融分離を繰り返す方法等
任意の方法が採用でき、分離法の如何は不発明を制限す
るものではない。
上記は電気炉処理法の場合を中心に述べたが、電気炉に
よる酸化期作業の条件については一切の制限がなく、塩
基性酸化スラグの種類、酸素の吹込条件等は鋼種によっ
て任意に選択すればよいことである。
この酸化期には、Cr 、 N i 、Mo等の合金元
素が酸化されてスラグ沖に移行するが、同時にP、S、
As等の不純物も酸化されてスラグ中に移行する。
しかしこれら不純物の酸化は比較的低湿で進行するので
、復燐等を防ぐ意味で早期にスラグの更新をすればピク
ロクロマイト等に混在することは殆んどない。
向この更新をしない場合であっても、スラグ中の燐はピ
クロクロマイト中には濃縮されず他の相に混入するので
極めて良質のピクロクロマイトが得られる。
又電気炉以外の炉や鍋を使用してピクロクロマイトの製
造を行なうに当っては、造滓剤としてMgOを加えるか
或は炉壁成分としてMgOを採用し、これに金属Cr含
有原料を加え大気開放中又は酸素の吹込みを併用しなが
ら加熱溶融を行なえばよい。
こうして得られたピクロクロマイトは、前述の如くして
耐火物に利用できるが、この他次の様な利用面がある。
■ ピクロクロマイト中にはP 、 S 、 A s等
の不純物が殆んど含まれないから、ピクロクロマイトを
還元処理することにより、高純度のCr源が得られ冶金
用として使用できる。
■ 強磁性であるから、それ自身のハンドリングが容易
であると共に磁気テープ等の磁性材料としての利用価値
が高い。
■ 磁力選鉱によってFeが高純度に回収できる。
この様に従来はそのまま廃棄されていたスラグ類の利用
価値を明らかにし得た訳であり、その功績は頗る大きい
以下本発明の詳細な説明する。
実施例 1 ■12Cr−0,5Ni鋼及び■18−8ステンレス鋼
からなるスクラップを主成分とし、夫々の原料にFe−
Cr 、 Fe−Ni 、 Fe−8i等の合金元素や
石灰石、ホタル石等の媒溶剤を加え、各原料を電気炉(
15トン)に装入した。
常法に従って精錬作業を開始したが、酸化期作業は、酸
素を断続的に吹込みながら2〜3時間行ない、同時に脱
燐を進行させた。
精錬の終了後除滓し、スラグは鉄製バスケットに入れて
放冷した。
得られたスラグは、前記原料に応じて夫々スラグ■及び
スラグ■とする。
これらのスラグ■、■を粉砕し、150μ以上のもの(
約5係)を除去し、残りの粒度分布を調べたところ第1
表の通りであり、スラグ■の方が全般に大きい粒径を示
した。
これらのスラグl Kyを採取し50%のスラリーにし
た後、棒状の永久磁石を用いて磁力選鉱を行なった。
選鉱前、精鉱及び尾鉱の夫々について化学組成を調べた
ところ第2表の如き結果が得られた。
第2表に見られる如く、磁選によって精鉱中のCr 2
03比率が増大したが、他の成分特に5102及びCa
Oは大巾に減少した。
尚磁選によって鉄分も濃縮されたが、これは磁化率の変
更によってCr2O3と分離できる。
第1図a、bは、スラグ■についての選鉱前a及び精鉱
すのX線回折チャートを示すもので、選鉱前aにはピク
ロクロマイトP以外の相も多く見られるが、精鉱すでは
ピクロクロマイトが濃縮され、他の相は大巾に減少して
いた。
【図面の簡単な説明】
第1図a、bはX線回折チャートである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属Crを含む原料を、MgOが存在する炉内にお
    いて酸化性条件下で加熱溶融し、得られたスラグを分離
    冷却した後スラグ中のピクロクロマイトを分離すること
    を特徴とするピクロクロマイトの製造法。 2 高Cr鉄・鋼を電気炉で処理し、酸化期スラグ中か
    らピクロクロマイトを分離する特許請求の範囲第1項記
    載の製造法。 3 スラグ沖のピクロクロマイトを、磁力選鉱法によっ
    て分離する特許請求の範囲第1又は2項記載の製造法。 4 磁力選鉱法を湿式法で行なう特許請求の範囲第3項
    記載の製造法。
JP52105332A 1977-08-31 1977-08-31 ピクロクロマイトの製造法 Expired JPS5819612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP52105332A JPS5819612B2 (ja) 1977-08-31 1977-08-31 ピクロクロマイトの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP52105332A JPS5819612B2 (ja) 1977-08-31 1977-08-31 ピクロクロマイトの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5438300A JPS5438300A (en) 1979-03-22
JPS5819612B2 true JPS5819612B2 (ja) 1983-04-19

Family

ID=14404760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52105332A Expired JPS5819612B2 (ja) 1977-08-31 1977-08-31 ピクロクロマイトの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5819612B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS505891A (ja) * 1973-05-19 1975-01-22
IT1191731B (it) * 1986-04-14 1988-03-23 Pirelli Cavi Spa Cavo elettrico ad isolante estruso con conduttore tamponato,tamponante per conduttori di cavi elettrici e loro procedimento di fabbricazione

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5438300A (en) 1979-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Eissa et al. Conversion of mill scale waste into valuable products via carbothermic reduction
CN100562591C (zh) 用海绵铁冶炼纯铁的工艺
CN108385035A (zh) 采用预熔精炼渣炉外精炼14Cr1Mo合金钢的方法
RU2250271C1 (ru) Способ производства высокотитаносодержащей лигатуры
CA1321075C (en) Additive for promoting slag formation in steel refining ladle
US1835925A (en) Smelting process
JPS5819612B2 (ja) ピクロクロマイトの製造法
CN1023610C (zh) 一种新的特种冶炼方法——电渣感应精炼法
US2573153A (en) Recovery of nickel from nickel silicate ore
US3106447A (en) Recovering magnesium-aluminum spinel from ferro-chromium slag
US3329497A (en) Process for the manufacture of ferromanganese-silicon
US2458651A (en) Processes for producing low carbon chromium steels
KR100224635B1 (ko) 청정강 제조용 슬래그 탈산제
US2687952A (en) Cyclic process for producing high grade synthetic manganese ores by oxidation of molten iron-manganese alloys
CA1090140A (en) Conversion of molybdenite concentrate to ferro- molybdenum and simultaneous removal of impurities by direct reduction with sulfide forming reducing agents
RU2515403C1 (ru) Способ производства стали в дуговой сталеплавильной печи
JP3177267B2 (ja) 鉄ークロム合金の製造方法
KURKA et al. Study of the influence of temperature and reducing agents on the chromium content in slag in the air atmosphere.
RU2228967C2 (ru) Способ производства титаносодержащей лигатуры
SU821501A1 (ru) Способ производства стали
Harman et al. A Process for the Recovery of Chromium and Iron Oxide in high Carbon Ferro Chrome Slag to Obtain Chromium and Iron in the form of Saleable Metal
US3244510A (en) Method of making electrical steel having superior magnetic properties
RU2148654C1 (ru) Комплексный флюс для деванадации чугуна
Dishwar Preparation and Characterization of weather resistant fluxed dri for steel making
RU2102516C1 (ru) Способ получения ферротитана