JPS5819104Y2 - リクライナ−ツキダブルシ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、二輪車用リクライナー付ダブルシートに係る
ものである。

本考案の目的は、二人乗り用の後座席を、必要により、
前座席のバックレストに転換し、且つ、任意の傾斜角を
選択できるようにするとともに、後座席を起伏動させて
も、前座席との間に、常時、殆んど隙間を生じないよう
に構成して、両座席の前記隙間に乗員がズリ落ちたり、
外観を悪化させて商品価値を損ねたジすることのないリ
クライナー付ダブルシートを提供しようとするものであ
る。

例えば、従来公知の実公昭３１−５８２９号公報に記載
されたスクータ−における座席装置は、その後座席を、
バックレストとして用いる場合の回動余裕を得るために
、前座席と後座席との間に、座席の厚み分に相当する広
い間隙を置いて取付けていた。

したがって、二人乗りとして用いているときは、前記の
間隔内に落ち込む惧れがあるばかりでなく、デザイン上
の問題も軽視できなかった。

しかしながら、二輪車用リクライナー付ダブルシートを
構成する場合、前記した公知例のようにバックレストと
するための回動用間隔を持たせなくとも、水平の二へ乗
υ位置と前座席バックレスト位置の間変更自在に形成す
ることはできるものであり、したがって、前記した公知
例の欠陥は充分に克服できるものである。

本考案は、前座席３と後座席４とに分割形成し、前記前
座席３には、前記前座席３の上面７の後端８よりみて斜
め前方下方に該る位置に、・回動軸１９が位置するよう
にリクライナー１８の一端を取付け、該リクライナー１
８の他端には前記後座席４を取付け、前記後座席４は、
水平の二人乗り位置から、起立した、前座席３バツクレ
スト位置の間変更自在に構成し、前記前座席３の上面後
端８と前記後座席４の上面前端２０とは二人乗り位置と
したときは、互いが略接触するように構成してなる二輪
車用リクライナー付ダブルシートの構成を要旨とし、前
記公知例の欠陥を克服したものである。

図により説明すると、１はオートバイの車体、２はその
ダブルシートである０ダブルシート２は前座席３と後座
席４とに分割形成されている。

前座席３は、車体１を運転するものが跨いで腰掛けうる
形状に形成される。

５はクッション部材、６は表皮部材である。

側方よりみて前座席３の上面７は、上面後端８に至る迄
略水平に形成され、上面後端８より下方に至る部分は、
前方に傾斜する傾斜面９に形成される。

１０は前座席３の下面であって、前記上面７と略平行に
略水平である。

前座席３の中央側面断面形状は第２図の如くで、前半部
より後半部の方が上下の内圧が薄く、後半部の下側には
空所１１が形成される。

後座席４の外観形状は、前座席３をその倭後方に延長さ
せた状態である。

後座席４の外観を側方からみると、後部上面１２よシ後
部下面１３の方が前方に長く突出していて、その前縁１
４は下方に至るに従い前方に突出する傾斜（実施例は弧
状）に形成されている。

後座席４の中央側面断面形状は、第２図で明らかなごと
く、後部上面１２より内部下面１５の方が前後長さが短
く後退する形状であシ、従って、中央部分の前面には下
方に至るに従い後退する凹部１６が形成されている。

後座席４の形状は上記のとおりだから、その前側の左右
両側には、前方に突出る三角形状の袖片１７が形成され
、該袖片１７，１７間には前記凹部１６が形成される。

然して、後座席４は前座席３の後部に接続され、前記袖
片１Ｔは、前座席３の後端８の傾斜面９を左右両側より
包囲するように重合状態に嵌合し、前座席３の傾斜面９
部の下端と、袖片１７の下端の前端とをリクライナー１
８により結合する。

１９はリクライナー１８の軸部である。

この場合、後座席４の後部上面１２の前端２０は、前座
席３の上面７の後端８と殆ど接触する。

（なお、第１図、第３図および第４図中に記載された軸
部１９から前座席３の上面筐で突出している部分は後座
席に腰掛けた人が掴かするバンドである） 以上のように構成すると、前記軸部１９の位置は、前座
席３の後端８よりみて（または、後座席４の後部上面１
２よりみて）、斜め前方下方位置となる。

そして、リクライナー１８の軸部１９と前座席３の後端
８との距離をγとすると、前記両側の袖片１７，１７の
間の内面２１は少なくとも前記半径γの弧面に形成され
ている。

次に作用を述べる。

本考案は以上のごとくであるから、リクライナー１８を
利用して、後座席４を後方に水平の二人乗り位置に回動
すると、前座席３に運転手が、後座席４には補助者が座
って、オートバイを運転することができる。

この場合、前座席３の水平上面７の上面後端８と、後座
席４の後部上面１２の前端２０とは、殆ど接触（完全接
触でよい）しているから、運転手または補助者が、前座
席３と後座席４との接合部に嵌り落ちることはなく、シ
かも外観形状は恰も一体物の状態を呈する。

然して、リクライナー１８を操作して、後座席４を第４
図のように回動させると、後座席４の前記上面前端２０
は、前座席３の上面後端８上を前方回動し、前座席バッ
クレスト位置になるものである。

本考案は以上のとおりであり、特に、前座席３と後座席
４とに分割形成し、前記前座席３には、前記前座席３の
上面Ｔの後端８よυみて斜め前方下方に該る位置に、回
動軸１９が位置するようにリクライナー１８の一端を取
付け、該リクライナー１８の他端には前記後座席４を取
付け、前記後座席４は、水平の二人乗り位置から、起立
した、前座席３バツクレスト位置の間変更自在に構成し
、前記前座席３の上面後端８と前記後座席４の上面前端
２０とは二人乗り位置としたときは、互いが略接触する
ように構成してなる二輪車用リクライナー付ダブルシー
トの構成としたから、二人乗υ位置の状態に後座席４を
回動したとしても、前座席３と後座席４との間に隙間は
存在せず、そりでいて、パックレスト位置に簡単に変更
することができる効果を奏する。

したがって、運転手とか補助者が運転中前記隙間に落ち
込むという公知例の欠陥は克服できる。

加えて、本考案は、デザイン的にも頗るすぐれている効
果も奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本実施例の取付状態を示す側面図、第２図は同
じく前後方向における断面図、第３図は本実施例をダブ
ルシートとしたときの側面図、第４図は後座席を起立さ
せたときの側面図、第５図は本実施例の説明図である。 車体１、ダブルシート２、前座席３、後座席４、クッシ
ョン部材５、表皮部材６、上面７、後端８、傾斜面９、
下面１０、空所１１、後部上面１２、後部下面１３、前
縁１４、内部下面１５、凹部１６、袖片１７、リクライ
ナー１８、軸部１９、前端２０、内面２１゜

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前座席３と後座席４とに分割形成し、前記前座席３には
   、前記前座席３の上面７の後端８よりみて斜め前方下方
   に該る位置に、回動軸１９が位置するようにリクライナ
   ー１８の一端を取付け、該リクライナー１８の他端には
   前記後座席４を取付け、前記後座席４は、水平の二人乗
   り位置から、起立した、前座席３バツクレスト位置の間
   変更自在に構成し、前記前座席３の上面後端８と前記後
   座席４の上面前端２０とは二人乗り位置としたときは、
   互いが略接触するように構成してなる二輪車用リクライ
   ナー付ダブルシート。