JPS5818596B2 - セラミツク伝熱板および該伝熱板の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はセラミック製の伝熱板に係り、より詳しくはヒ
ートパイプ構造を適用した新規なセラミック製の伝熱板
の構造および該伝熱板の製造方法に関する。

熱交換器などに用いる金属の伝熱板の耐蝕性を上げるた
めにセラミック材を用いることが考えられるが、セラミ
ックは金属に比較して、熱伝導率が１／１０程度と低い
ので、伝熱効率の低下をまねく欠点があった。

本発明はこの欠点を除くためにヒートパイプ構造を有利
に適用して伝熱効率を高めるとともに製作の容易な新規
セラミック伝熱板の提供およびその製造法の提供を目的
とする。

本発明は厚み方向に空孔が設けられたセラミック中間板
の両面を、該空孔の当接面に伝熱方向の多数の毛細溝が
形成された一対のセラミック側板で挟んだ積層体の該空
孔内に作動液を封入することを骨子とするものであり、
本発明を図に示す一実施例に基づき説明すれば、■はセ
ラミック伝熱板であり、長手方向に細長い形状の複数の
空孔■Ａが並設されたセラミック板■の上下面を、該空
孔■Ａと当設する面に長手方向の多数の毛細溝■Ａが刻
設され更に各空孔■Ａを連通ずるための毛細溝■Ｂが刻
設されたセラミック側板■と、該空孔■Ａと当接する面
に長手方向の多数の毛細溝■Ａが刻設され更に各空孔■
Ａを連通ずるための毛細溝■Ｂが刻設された側板■とで
挟んだ積層体の該空孔■Ａに作動液が封入されて構成さ
れる。

本発明に係るセラミック伝熱板■は第４図に例示する如
く、枠体■に多数の伝熱板■を横架し、仕切り板■で給
気側（低温側）０と排気側（高温側）０とを区画した熱
交換器［相］に使用され、セラミック伝熱板■の高温側
＠は高温排気により加熱され、空孔■Ａ内の作動液は気
化して作動気体となり、低温側０で低温給気により冷却
されて凝縮して作動液にもどり、更に毛管作用により毛
細溝■Ａないしは■Ａを伝い高温側０に環流する。

この際、排気熱は高温側０から気化熱として作動流体に
伝わり、低温側０で凝縮熱として給気に伝わり熱交換の
促進がなされる。

上記実症例における連通溝■Ｂ、■Ｂは、本発明の構成
上必須のものではないが、これを設けることにより、作
動流体の相隣る空孔間の移動が可能となり、伝熱効率が
全体として高められかつ動作液の充填が容易となる。

又上記実施例において、空孔■Ａの端面に凹凸■Ｂを形
成しておくと作動液とセラミック中間板■との熱伝達面
積が増大し熱伝達の効率が向上する。

上記実施例は本発明を限定するものではなくセラミック
伝熱板■の平面形状は六角形、円形等信の形状でもよく
、又平板以外に曲率を有する板状でもよい。

更にセラミック伝熱板の外面を凹凸状に形成し伝熱面積
を増大させることも可能である本発明に係るセラミック
伝熱板を製造するにはアルミナ等のセラミック粉体とマ
グネシャの如き焼結助剤に可塑剤、溶剤、有機バインダ
ーを加え溶解混合した泥漿を乾燥して平板としたグリー
ンシートの打抜き、又は同様な原料から成るセラミック
金体のプレス又は鋳込みによりセラミック中間板■と一
対のセラミック側板■および■を形成し、該中間板■を
側板■および■で挟んで積層体とした後これを焼成して
気密構造とし、焼成前又は焼成後に形成した空孔■Ａと
連通ずる小孔■にゲートパイプ■を嵌入固着し、該パイ
プを通じて空孔内の空気を脱気後肢空孔内に作動液を所
定量供給しパイプ■を封塞する。

本発明は斜上の構成を有し、セラミック積層体をコンテ
ナとした板状のヒートパイプ構造としたから伝熱効率が
飛躍的に高められ、又動作流体の効率的な移動と伝熱面
積の増大をもたらし、しかも製作容易な構造であり、又
熱交換器伝熱板して用いるとき給、排気の気流に平行し
て設置すれば通気抵抗は少なく、給、排気の圧力損失は
小さくできる。

更にセラミック伝熱板内に設けた多数の空孔間に連通孔
を形成することが全体としての伝熱効率が更に高められ
、又一度に各室孔内に作動液を供給できる。

又本発明の製造方法によれば、セラミックグリーンシー
トの打抜き、セラミックの金体のプレス、鋳込み等の製
造工程により、ウィック、空孔等が容易かつ能率的に製
造でき量産コストが低減する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実症例のセラミック伝熱板の斜視図、
第２図はその分解斜視図であり、第３図はその要部拡大
斜視図、第４図は上記実施例の伝熱板を応用した熱交換
器の斜視図である。 図中、■・・・・・・セラミック伝熱板、■・・・・・
・中間体、■、■・・・・・・側板、■Ａ、■Ａ・・・
・・・毛細溝。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 空孔が設けられた磁器、ガラス等セラミック製中間
   板の両面を、該空孔当接面に伝熱方向の多数の毛細溝が
   形成された二対の磁器、ガラス等セラミック製側板で挟
   んだ積層体の該空孔内に作動液を封入してなるセラミッ
   ク伝熱板。 ２ 複数の空孔が併設された磁器、ガラス等セラミック
   製中間板を、該空孔当接面に伝熱方向の多数の毛細溝が
   形成された一対の磁器、ガラス等セラミック製側板で挟
   み、更に該中間板又は側板に該空孔を連通する溝を形成
   した積層体の該空孔内に作動液を封入してなるセラミッ
   ク伝熱板。 ３ セラミックグリーンシートの打抜き、セラミック傘
   体のプレス又は鋳込み等で空孔が設けられたセラミック
   中間板及び該空孔と当接する面に伝熱方向の多数の゛毛
   細溝が形成された一対のセラミック側板を形成し、該中
   間板を該一対の側板で挟んで積層体とした後膣積層体を
   焼成して気密構造とし、別に設けた小孔から５作動液を
   封入し、しかる後膣小孔を封塞することを特徴とするセ
   ラミック伝熱板の製造方法。 ４ セラミックグリーンシートの打抜き、セラミック傘
   体のプレス又は鋳込み等で複数の空孔が設けられたセラ
   ミック中間板及び該空孔と当接する面に伝熱方向の多数
   の毛細溝が形成された一対のセラミック側板を形成し、
   中間板の両面又は一対のセラミック側板の内面いずれか
   に、前記複数の空孔を連通ずる溝を形成し、該中間板を
   該一対の側板で挟んで積層体とした後膣積層体を焼成し
   て気密構造とし、別に設けた小孔から作動液を封入し、
   しかる後膣小孔を封塞することを特徴とするセラミック
   伝熱板の製造方法。