JPS5817723B2 - 薬剤を樹幹中に徐々に投与する重合体成形物 - Google Patents

薬剤を樹幹中に徐々に投与する重合体成形物

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JPS5817723B2
JPS5817723B2 JP54099686A JP9968679A JPS5817723B2 JP S5817723 B2 JPS5817723 B2 JP S5817723B2 JP 54099686 A JP54099686 A JP 54099686A JP 9968679 A JP9968679 A JP 9968679A JP S5817723 B2 JPS5817723 B2 JP S5817723B2
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JP
Japan
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polymer
weight
insecticide
tree trunk
parts
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JP54099686A
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JPS5625101A (en
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牛山敬一
佐藤進
中尾唯一
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はマツノザイ線虫殺虫剤の薬剤を樹幹中に徐々に
投与するようにした合成重合体成形物に関する。
従来、樹木類の病害虫を駆除し、或いは殺虫するために
殺虫剤等を散布する方法が採用されてきているが、この
方法は環境汚染を招来するおそれがあるうえに、樹液中
に生息する病害虫にはそれ程効果的ではない。
例えば、マツノザイ線虫による松枯れを防止するために
、従来は、マツノザイ線虫の中間宿主であるマツノマダ
ラカミキリを殺虫剤の散布によって殺虫しているが、上
記した環境汚染の点から好ましくなく、また、マツノザ
イ線虫が樹液中に生息しているために、かかる間接的な
方法によってはマツノザイ線虫を完全に駆除、殺虫する
ことは困難である。
最近になって、すぐれたマツノザイ線虫殺虫剤も開発さ
れているが、やはり、いずれも根部や葉面への散布によ
っているため、依然として、マツノザイ線虫の効果的な
駆除、殺虫を達成することができない。
一方、殺虫剤等の散布における上記した問題を解決する
ために、殺虫剤等を含有する液体を充填した合成樹脂製
のアンプル状の瓶を、樹幹に穿設した孔に挿入して、殺
虫剤等を直接樹幹内に投与する方法が提案されているが
(実開昭53−115886号)、充填した殺虫剤等は
瓶口から樹幹中に投与されるので、投与が局部的となり
、また、徐放性に欠けると共に、瓶の樹幹への挿入孔か
ら殺虫剤等が漏れ出すおそれがある。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであ
って、マツノザイ線虫殺虫剤を樹幹中に徐々に投与する
重合体成形物を提供することを目的とする。
本発明によるマツノザイ線虫殺虫剤を樹幹中に徐々に投
与する重合体成形物は、マツノザイ線虫殺虫剤をエチレ
ン−酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル及びスチレン−ブ
タジェンゴムから選ばれる少なくとも1種の比較的低い
温度で溶融する熱可塑性重合体と共に均一に混合し、実
質的に棒状に成形して、予め樹幹に穿設した孔に挿入し
得るようにしたことを特徴とする。
本発明による重合体成形物において、マツノザイ線虫殺
虫剤としては、マツノザイ線虫に対して殺虫作用を有す
るものから適宜に選ばれるが、好ましくは、ランネート
(S−メチル−N−〔(メチルカルバモイル)オキシコ
チオアセトイミデート、米国デュポン社)、ダイジスト
ン(0・〇−ジエチルー8−(2−エチルメルカフト)
エチルホスホロジチオエート、日本カーリット株式会社
)テラキュアp(0・0−ジエチル−〇−p−メチルス
ルフィニルフェニルホスホロチオ一 本特殊農薬製造株式会社)等の一種又は二種以上の混合
物が用いられる。
原体の性状は粉末でも液体でもよい。
これらの殺虫剤と共に本発明による成形物を形成すべき
合成重合体は、殺虫剤と均一に混和し、圧縮成形や押出
成形し得るものであれば特に制限されないが、好ましく
は、比較的低い温度で溶融する熱可塑性重合体が選ばれ
る。
溶融混和を低い温度で行なうことができるからである。
特に、好ましい重合体はエチレン−酢酸ビニル共重合物
である。
松の樹幹の樹脂道にはテレピン油が含有されているが、
エチレン−酢酸ビニル共重合物がこのテレピン油に徐々
に溶解し、これに伴って殺虫剤も徐々に樹脂道中に放出
されるので、樹液中に生息するマツノザイ線虫の殺虫作
用が極めて効果的であるからである。
また、スチレン−ブタジェンゴムも好適に用いられる。
この重合体も比較的低い温度で溶融すると共に、樹脂液
によって樹脂するので、樹脂液中に殺虫剤が比較的容易
に樹脂液中に抽出されるからである。
更に、ポリ塩化ビニルも好適に用いられ、この場合には
、殺虫剤が徐々に成形物中を移行し、樹脂液中に抽出さ
れる6尚、殺虫剤は以上のように樹脂道に放出されるば
かりでなく、特に殺虫剤が水に可溶性の場合には、導水
管から水に溶解し、殺虫作用を発現するものである。
重合体は一種又は二種以上の混合物が適宜に選ばれる。
例えば、成形物がそれぞれエチレン−酢酸ビニル共重合
物、スチレン−ブタジェンゴム及びポリ塩化ビニルを用
いて形成されているとき、殺虫剤の放出速度はこの順序
で小さくなるから、重合体を適宜に混合して用いること
により、殺虫剤の放出速度を調整することができる。
重合体は、殺虫剤10重量部当り10〜100重量部用
いられろ。
殺虫剤が余りに少ないときは殺虫効果が十分ではな(、
一方、殺虫剤が余りに多いときは成形物への成形が困難
となるからである。
本発明においては、殺虫剤原体を増量剤と混合粉砕して
粉剤とし、これを重合体と共に成形することもできる。
増量剤は、得られる粉剤を重合体と共に成形する際の成
形性を阻害しない範囲で用いられ、通常は、重合体10
0重量部当り20重量部以下の量を用いるのがよい。
公知の増量剤、例えばクルミ粉、タバコ粉、木粉、クレ
ー類、タルク類、シリカ類、石灰類等が適宜に用いられ
る。
本発明の成形物は、マツノザイ線虫殺虫剤と重合体とを
、好ましくは加熱溶融混合し、圧縮成形、押出成形等に
より、実質的に棒状に成形することにより製造される。
尚、実質的に棒状である成形物とは、横断面が長さ全体
にわたって一様である円柱、角柱のほか、先端を円錐状
、角錐状とした円柱、角柱、更には、横断面を先端方向
に漸次小さくした先細り状の円柱、角柱、及びこれらの
組合せとしての形状を含む。
また、これら棒状成形・物の大きさは適宜に選ばれるが
、通常、直径5〜10im,長さ10〜80龍程度であ
る。
小型の成形物は、例えば、盆栽の松に好適である。
また、本発明においては、殺虫剤が粉剤の場合は、通常
、加熱溶融した重合体に粉剤を加えて均・−に混合した
後、圧縮成形、押出成形等により成形する。
所望ならば、殺虫剤又は粉剤を粉末状の重合体と乾式混
合した後、成形してもよい。
或いは、殺虫剤をジオクチルフタレートやジオクチルア
ジペート等の可塑剤に溶解し、これを重合体と5混合後
、成形してもよい。
本発明によるマツノザイ線虫殺虫剤を含有する重合体成
形物の使用に当たっては、通常、松の樹幹根元付近に、
成形物の大きさに応じて、維管束層に達するドリル孔を
等間隔で複数個穿設し、この孔に成形物を挿入すれば、
殺虫剤が樹脂道及び。
又は導水管中に徐々に放出されて、殺虫効果が発現する
成形物の樹幹への挿入は、マダラカミキリが活動を始め
る4月末乃至5月末頃が適当である3殺虫効果は普通、
約6か月乃至約3年間持続する。
本発明による成形物は、以上のように、マッノザイ線虫
殺虫剤を前記合成重合体と共に棒状に成形し、樹幹に予
め穿設した孔に挿入することにより、マツノザイ線虫が
生息する樹液中に長期間にわたって直接に殺虫剤が放出
されるから、極めて効果的である。
即ち、殺虫効果は長期間にわたって持続し、かくしてマ
ツノザイ線虫を根絶することができる。
更に、散布法と異なり、環境汚染のおそれもない。
以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらに何ら限定さ
れるものではない。
実施例 1 グイジストン40重量部とエチレン−酢酸ビニル共重合
物(酢酸ビニル含量40重量%)60重量部とを80〜
100℃の温度に加熱溶融した後直径10m7IL、長
さ5傭の棒状に成形して、本発明の成形物を得た。
実施例 2 ランネート20重量部、ジオクチルフタレート20重量
部及びポリ塩化ビニル60重量部を100〜120℃の
温度に加熱溶融し、直径10朋、長さ5crI′tの杭
状に圧縮成形して、本発明の成形物を得た。
実施例 3 テラキュアP30重量部とスチレン−ブタジェンゴム7
0重量部とを100〜120℃の温度で加熱溶融し、直
径8mmの棒状に押出し成形し、長さ5crrLに切断
して、本発明の成形物を得た。
実施例 4 テラキュアP30重量部とエチレン−酢酸ビニル共重合
物粉末(酢酸ビニル含量33重量%)70重量部とを混
合粉砕し、直径8mmの棒状に押出し成形し、長さ5c
rrLに切断して、本発明の成形物を得た。
上記実施例で得た成形物のそれぞれについて次の実験を
行なった。
即ち、直径約10CrrLの松10本にそれぞれ樹幹付
近に2個の孔をドリルにて穿設し、各実施例で得た本発
明による成形物をそれぞれの孔に挿入し、6か月間放置
したところ、その全数が生存した。
しかし、同様の対照区については、枯死率が80%にも
達した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 マツノザイ線虫殺虫剤をエチレン−酢酸ビニル樹脂
    、ポリ塩化ビニル及びスチレン−ブタジェンゴムから選
    ばれる少なくとも1種の比較的低い温度で溶融する熱可
    塑性重合体と共に均一に混合し、実質的に棒状に成形し
    て、予め樹幹に穿設した孔に挿入し得るようにしたこと
    を特徴とするマツノザイ線虫殺虫剤を樹幹中に徐々に投
    与する重合体成形物。 2 マツノザイ線虫殺虫剤10重量部を重合体10〜1
    00重量部と共に成形することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のマツノザイ線虫殺虫剤を樹幹中に徐々
    に投与する重合体成形物。 3 重合体100重量部当り20重量部以下の増量剤を
    含有させて、マツノザイ線虫殺虫剤と共に成形すること
    を特徴とする特許請求の範囲第2項記載のマツノザイ線
    虫殺虫剤を樹幹中に徐々に投与する重合体成形物。
JP54099686A 1979-08-03 1979-08-03 薬剤を樹幹中に徐々に投与する重合体成形物 Expired JPS5817723B2 (ja)

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JPS5625101A JPS5625101A (en) 1981-03-10
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JPS60224601A (ja) * 1984-04-23 1985-11-09 Dow Chem Nippon Kk 不要樹木類の枯殺方法
JPH0640815A (ja) * 1993-05-27 1994-02-15 Nippon Bayeragrochem Kk 殺虫方法
JP3509901B2 (ja) * 1993-07-20 2004-03-22 バイエルクロップサイエンス株式会社 殺虫方法
US6216388B1 (en) 1998-04-07 2001-04-17 Gene W. Miller Dissolving polymer plug for introducing nutrients and medicinal materials into tree trunks

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