JPS5817697B2 - 鋳型造型方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は鋳型造型方法に係り、とくに鋳型つき固め後の
型抜き方法の改良に関する。

従来の鋳型造型方法における型抜き方法にあっては、型
抜き用のリフトシリンダを作動して保持板とともに鋳枠
及びパターンを固止したパターンキャリアを一体的に下
降させ、この下降途中において下降中の鋳枠の下部を鋳
枠搬送用ローラ等で支持することによって鋳枠自体の下
降を停止させて型抜きを行なうようにしていだが、しか
し、この方法では上記ある速度で一体的に下降するもの
のうち鋳枠だけが瞬時にその下降送度がゼロとなり、従
ってそのときに前記下降送度に相当する初速度で衝撃的
な型抜き動作が開始される結果、型崩れを生起したり、
歪を発生するなど、鋳型に多大な悪影響を及ぼし、さら
には鋳枠の歪等に影響されて正規の離型方向での型抜き
動作が確保できず、上述と同様に鋳型に対して悪影響を
及ぼすという欠点を有していた。

本発明は上記した従来の欠点を除去できる鋳型造型方法
を提供することを目的とするものである。

以下、本発明を具体化した図示の実施例について説明す
る。

図において、リフトシリンダ１内のピストンロッド２上
端部には保持板３が固定され、該保持板３はリフトシリ
ンダ１の通孔４より圧力流体を給排することによって、
後述のローラコンベアを挾んだ行程間を昇降動可能であ
る。

前記保持板３上には図示しないクランプ装置によって前
記パターン６が固定され、該パターン６にはつき固めを
終った鋳型５が結合されている。

保持板３の両側方に配設されたフレーム１０には型抜き
終了後の鋳型５の鋳枠７下面両側縁を支承して該鋳型５
を次工程へ搬送するだめの多数個の搬送ローラ１１（図
では左側のみ示す）が回転可能に取付けられており（該
搬送ローラ１１と前記フレーム１０とをローラコンベア
と呼ぶ。

）、まだフレーム１０のたとえば４個所には保持板３の
四隅角部に対向して型抜き動作時に鋳枠７の下面四隅部
を保持するだめの４本（図では右側一本のみを示す）の
ストッパシリンダ１２がそれぞれ垂直状に配置されてお
り、このストッパシリンダ１２はそれぞれ搬送ローラ１
１間の適宜位置に配置され取付部材１３を介してフレー
ム１０固定部材に固定されており、そのシリンダ室内に
圧力液が供給されることによってそのロッド１４が上昇
し、該ロッド１４の先端が鋳枠７の下面に当接可能であ
る。

なお、前記ロッド１４の先端に自由支持されたローラフ
レーム等を介して間接的に当接させることも可能である
。

さらに圧力液源より各ストッパシリンダ１２に圧力液を
送給するだめの管路中には、ストッパシリンダ１２のシ
リンダ室。

に供給された圧力液をそれぞれ独立して閉塞するだめの
閉止手段が配設されている。

これらストッパシリンダ１２等を含んでなる支持装置を
中間支持装置と呼ぶ。

第５図は前記＝１）ツバシリンダ１２の配管例を示した
ものであり、各ストツパシ、リンダ１２は圧力液である
オイルの貯溜されたオイルタンク（空気圧油圧転換装置
）１５とそれぞれ開閉弁１６および逆止弁付きの流量制
御弁１７を含む管路１８にて接続されていて、ロッド１
４の上昇、下降はエアパルプ１９の切換えによるオイル
タンク１５に対する圧力空気の給排制御によって行なわ
れるようになっている。

次に、上述した装置の作用について詳述する。

まず、ローラコンベア上の規定位置に鋳枠７が搬送され
て来て停止したあと、リフトシリンダ装置の作用によっ
て保持板３が上昇されると、その上昇途中で鋳枠７を該
保持板３上の規定位置に受承載置する。

前記保持板３が上昇位置にあるときに、公知の方法によ
って鋳枠７内に鋳物砂が投入受容されるとともに、引続
いて鋳型のつき固めが行われる。

つき固めが終了し、パターン６と一体のままの鋳型５が
保持板３上に保持されパターン６が保持板３に固定され
た第１図の状態において、各ストッパシリンダ１２にエ
アバルブ１９の切換えによりオイル（圧力液）を供給し
てロッド１４を上昇させその先端を鋳枠７の下面に当接
させる。

このときストッパシリンダ１２に供給されるオイルは鋳
枠７及び鋳砂Ｓ等を含む鋳型重量よりも小さい推力を発
生する圧力に予め設定されているため、ロッド１４は鋳
枠７の下面に当接した時点においてそれ以上上昇するこ
とはない。

つぎに各ストッパシリンダ１２内の圧力が設定圧に達す
れば、各開閉弁１６がそれぞれ閉塞側に切換えられて管
・路を独立して遮断し、ロッド１４は鋳枠７に対する当
接を保持するｒ′第２図参照）。

このとき、各ストッパシリンダ１２０ロツド１４は独立
して上昇可能かつ固定可能なため、鋳枠７の歪等に左右
されることなく、保持板３上に載置されたままの姿勢を
確実に保持することができる。

上述のように鋳枠７を正規な姿勢に保持したのち、第３
図に示すように、リフトシリンダ１内から圧力流体を排
出（７てピストンロッド２を下降させると、保持板３が
パターン６と一体的に下降されて型抜きが初速Ｏの状態
で開始されるとともにピストンロッド２が下降端に達す
るとその型抜き動作が終了する。

しかるのちは、各開閉弁１６を開放側に切換えて管路１
８を導通すると、ロッド１４７５咄重と鋳型の重量なら
びに圧力空気（圧力空気はなくても差支えない）によっ
て下降し、鋳型５は下方に位置された搬送ローラ１１上
に載置されて次工程へ搬送される。

この場合、ロッド１４の下降は、シリンダ室内のオイル
の排出が流量制御弁１７によって制御されることにより
急激に下降されることなく緩慢に下降されて搬送ローラ
１１上に載置されるものである。

以上のように、本発明は昇降可能な保持板上に載置され
た一体的な鋳型およびパターン等のうち、鋳枠のみを正
規な型抜き方向を得る姿勢に保持したのち、保持板をパ
ターンとともに下降せしめて型抜きを行なうことにより
、型抜きを初速Ｏの状態で開始することができ、しだが
って型抜き時の衝激を可及的に減衰し得、型崩れ等の鋳
型への悪影響を無くすることができる利点を有し、さら
に、該方法にあっては鋳枠の歪等に影響されることなく
、常に保持板上に載置されたままの姿勢で鋳型を保持す
ることができるため、正規の離型方向を確保したうえで
型抜き動作を行え、従って型抜き時の鋳枠とパターンと
のこじれ等を無くシ、型崩れを防止しかつ型抜きを円滑
になし得る利点を有する。

まだ、本発明は鋳型を制御された緩慢な速度で下降させ
、衝激力を可及的に減衰させた状態でローラコンベア上
へ移載することが可能であり、移載時の衝激に原因する
型崩れを未然に防止し得るものである。

さらには、前記鋳型の型抜きおよび移載は、保持板およ
びストッパシリンダの原位置への復帰のだめの下降動作
そのものによって何らの中介工程を経ることなく行うよ
うにしたことから、これらの必要不可欠の復帰動作は、
鋳枠および鋳型を連続移送可能なローラコンベアがら空
鋳枠を受取り、完成鋳型を再び該ローラコンベア上に移
載するまでの一連の造型動作の一つとじて動作的かつ時
間的に無駄なく有効に利用されることとなり、その結果
一連の造型サイクルタイムが短縮されて生産性を著しく
向上させることができる。

なお、前記流量制御弁１７は開閉弁１６とオイルタンク
１５との間の管路１８中にまとめた形で１個だけ配設し
ても本発明の実施は可能である。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示し、第１図〜第４図は型抜き
順序を示す断面説明図、第５図はストッパシリンダの配
管説明図である。 １・・・・・リフトシリンダ、２・・・・・・ピストン
ロッド、３・・・・・・保持板、５・・・・・・鋳型、
６・・・・・・パターン、７・・・・・・鋳枠、１２・
・・・・・ストッパシリンダ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ パターンを固定した上面の規定位置に鋳枠を載置可
   能で、鋳枠を横方向に連続移送可能なローラコンベアを
   挾んだ行程間を昇降動する保持板を有する鋳型造型機に
   おいて、前記保持板がその上昇動作時に前記ローラコン
   ベア上の規定位置に搬送停止されだ鋳枠を受承載置した
   あと上昇位置で鋳物砂の受容および鋳型のつき固めを行
   い、その後保持板をつき固め位置に保持させたままの姿
   勢のもとで、固定部材にそれぞれ取付けられ、かつ液圧
   力で作動するストッパシリンダ装置を上昇せしめるとと
   もに鋳型の上昇動作を起さない程度に鋳枠端縁下面に当
   接せしめたのち、前記ストッパシリンダ装置内の圧力液
   を適宜それぞれ独立して閉塞してから前記保持板に原位
   置への復帰のだめの下降動作を行わせて型抜き動作を行
   い、その後前記ストッパシリンダ装置内の千力液を適宜
   制御された速度で解放しつつ該ストッパシリンダ装置に
   原位置への復帰のだめの下降動作を行わせて鋳型を前記
   ローラコンベア上に移載することを特徴とする鋳型造型
   方法。