JPS5817237Y2 - ペンシル型電子体温計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、いわゆるペンシル型の電子体温計に関し、
特に、感温プローブを本体から分離できるように構成し
たものである。

従来、医療用電子体温計の中に、ペンシル型と呼ばれる
棒状の体温計がある。

この従来のペンシル型電子体温計においては、温度を検
出する感温プローブとこの感温プローブからの出力に基
づいて体温を測定する演算装置を内蔵した本体とが一体
となっているため、使用していない時に寸法が大きく、
保管上不便であった。

また電子体温計は特に感温プローブの部分が細く、強度
的に弱いため損傷し易く、又、保管時にプローブが露出
しているため汚損され易い欠点がある。

しかも、感温プローブと本体とが一体となっているため
、感温プローブが損傷した場合にプローブのみを交換し
たくとも全体を新しいものと取り換えなければならなか
った。

この考案は上記の欠点に鑑みなされたもので、ペンシル
型に構成した電子体温計を感温プローブの部分と本体と
に分割し、両者を機械的および電気的に接続、離反可能
に構度するとともに、非使用時（保管時）には感温プロ
ーブを逆さまにして本体に設けたスペース内に収納でき
るように構成することによって、プローブが損傷した場
合にプｂ−ブのみを交換することができるように互換性
を持たせるとともに、非使用時にコンパクトに収納する
ことができ、かつプローブの汚損を防止することができ
るようにしたペンシル型の電子体温計を提供することを
目的とする。

またこの考案は、使用時において、例えば脇の下に挾ん
だ場合、本体とプローブ間に働く剪断力を分散し、機械
強度を維持できるようにすることを他の目的とする。

以下図面に基づいてこの考案の一実施例を説明する。

図において、１は円筒状の電子体温計本体、２は感温プ
ローブ、３は上記本体１のプローブ２との接触側の端面
に突設された接続ピンで、上記感温プローブ２の基部２
ａには、プローブと反対側の端面Ａに上記接続ピン３と
係合する接続穴４が設けられており、この接続穴４に上
記接続ピン３を挿入させると、感温プローブ２と本体１
とは機械的に結合されるとともに、電気的にも接続され
るようになっている。

また、上記感温プローブの基部２ａのプローブ側の端面
Ｂにも上記接続ピン３と係合可能な係合穴５が、上記接
続穴４と１８０°ずれた位置に設けられ、かつ上記本体
１には感温プローブ２との接続側端面に開口する上記感
温プローブ２に保合可能な収納スペース６が設けられて
おり、第３図のように上記本体１を上下に１８０°回転
させてから、プローブを上記スペース６に係合させるよ
うにして本体１内に収納させて、感温プローブ２と本体
１とを密接させると、接続ピン３と基部２ａの係合穴５
とが係合して、第４図に示すごとく、両者は完全に接合
されるようになっている。

このとき、接続ピン３と係合穴５即ち感温プローブとは
電気的に接続されないようになっている。

即ち、本体１と感温プローブ２とは、プローブを外部に
突出するように本体１に接続した使用状態にあるときに
のみ電気的にも結合されるのである。

なお、上記本体１内には感温プローブ２内のセンサから
の出力に基づいてセンサ温度を測定する演算装置が収納
されており、測定された温度は本体１の外周部に設けら
れた表示器７に表示されるようにかっている。

そして、第２図のごとき使用状態において、感温プロー
ブ２を例えば脇の下に挾み、体温を測定する場合に、該
プローブ２の基部と本体１の先端との接合部間には身体
の曲げ力が加わることになるが、両端面間にその曲げ力
が働くために、上記ピン３のみに加重が集中せず、上記
端面により分散されるため、従来の一体形のペンシル型
電子体温計と同等の機械的強度を維持できる。

以上のごとくこの考案に係る電子体温計は、体温を検出
する感温プローブとプローブからの信号を処理する装置
を内蔵した本体とが棒状に形成されているペンシル型の
電子体温計において、感温プローブと本体とを分割し、
かつプローブを収納できる収納スペースを本体に設ける
とともに、上記感温プローブを上記感温プローブの基部
側の端面と上記本体の一方の側面端の端面とを当接させ
、上記感温プローブを上記本体に装着した使用状態にお
いて当接する上記両端面を貫通して両者を機械的に一体
化し、かつ電気的に接続する結合部材を上記両端面の少
くとも一方に設け、非使用時には上記感温プローブを上
記収納スペース内に収納させて上記本体に接合できるよ
うにしたので、保管時にはプローブが本体内に収納され
るため、全体の長さが短くなって取扱いが簡単になり、
しかも強度的に弱いプローブを保護することができ、か
つプローブの汚損も防止できるとともに、感温プローブ
が互換性を有するため、損傷し、汚損した場合にもプロ
ーブのみを交換することができる等の効果を奏する。

またこの考案にあっては、プローブと本体の両端面を貫
通して両者を機械的に一体化し、かつ電気的に接続する
結合部材を上記両端面の少くとも一方に設けであるので
、使用時において、例えば脇の下に挾んだ場合に本体と
プローブ間に働く剪断力が、上記両端面・により分散さ
れ、上記結合部材に集中加重が加わらないので、このよ
うに２分割した場合でも充分な機械強度を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る電子体温計の一例を示すもので、第
１図は使用時における感温プローブの本体への装着方法
を示す正面図、第２図は装着後の使用状態を示す平面図
、第３図は非使用時における感温プローブの本体への収
納方法を示す説明図、第４図は保管時の状態を示す正面
図である。 １・・・・・・本体、２・・・・・・感温プローブ、３
・・・・・・結合手段（接続ピン）、６・・・・・・収
納スペース、７・・・・・・表示器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. センサを内蔵した感温プローブと、このプローブからの
   信号により体温を測定する装置を内蔵した本体とが棒状
   に形成されているペンシル型の電子体温計において、感
   温プローブと本体とを分割し、かつプローブを収納でき
   る収納スペースを本体に設けるとともに、上記感温プロ
   ーブの基部側の端面と上記本体の一方の側面側の端面と
   を当接させ、上記感温プローブを上記本体の外部に突出
   するように本体に装着した使用状態において、当接する
   上記両端面を貫通して両者を機械的に一体化し、かつ電
   気的に接続する結合部材を上側端面の少くとも一方に設
   け、非使用時には上記感温プローブを上記収納スペース
   内に収納させて上記本体に接合できるようにしてなるペ
   ンシル型電子体温計。