JPS5817003B2 - 凹凸様石膏ボ−ド化粧面の加工装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は石膏ボードの端面を目的とする点在凹窪模様
状に削り抜き、石膏ボードの有する特有の素材的な質量
感と凹凸様の立体感とをボード化粧面に表出するように
した極めて新しいボード加工装置の開示に係わるもので
ある。

而して、従前に於ける石膏ボードの化粧手段としては概
ねボード原紙自体を柄付けする等平面的な処理を基本と
したものであり、装飾ボード材として今−歩の感をまぬ
がれ難いものであった。

かメる従前例に於けるボード原紙面を化粧面とした化粧
ボード材は、石膏ボードの有する素材的特性、殊に脆弱
な芯素材である処の石膏材を引っ張り強度の高いボード
原紙のみをもって持たせようとする構造上の困難性に由
来するものであって、ボード原紙に対する後加工処理、
就中ボード原紙の切除ないしは石膏芯素材の挾り出しを
通例不可能としたことは全てこれに起因したものである
。

本発明は斯かる石膏ボードに於ける構造的な脆さに充分
注意を払いつ〜比較的製作コストが低廉で、しかも断熱
、耐火特性に優れ、建築素材としての潜在的な需要を多
分に有する石膏ボード材を特に改良し、化粧ボード材と
して新しい使用面を拡こうとするものであって、石膏ボ
ード材の有する独特の石膏素面の質量感と、これが凹窪
様とされた場合の石膏素面独特の重厚感を特に引き出そ
うとするものである。

従前に於いても石膏ボード材は優れた素材特性よりして
間仕切手段その他として広範な使用がなされているもの
であるが、前記の通り、表面が平滑なボード原紙で覆わ
れていることよりして、該素材を即壁面構造とすること
には多くの抵抗感を有したものである。

本発明はかメる石膏ボード材に於けるボード原紙を独特
の手法をもって除去し、適宜ボード面を削り抜いて点在
する凹窪模様状として石膏ボードに於ける化粧効果を一
段と助長したものであり、か〜る目的奏効を期して特に
其の発明の要旨を石膏ボードを順次加工位置に間欠的に
移送、固定する装置と、この供給石膏ボード−側端面の
ボード原紙を適宜形状に区分切断する装置と、この区分
切断されたボード原紙の毛引き縁に沿って該ボード端面
区分内を任意深さに研削する装置と、切断されたボード
原紙並びに研削ボード屑を捕捉吸引する装置とよりなる
加工装置構造に置き、又かＮる構成の要旨に附随する相
当の設計変更が予定されたものである。

以下本発明の詳細を図面に示す典型的な一実施例につい
て説明するに、ａは被加工石膏ボードＸ〜Ｘの表面ボー
ド原紙Ｘ′を切断除去する第一工程の前半部装置を、ｂ
は同様の切断除去に供される第一工程の後半部装置を、
Ｃは斯かる第一工程装置ａをもって毛引処理されたボー
ドＸの毛引縁に沿った内側を削り抜く、所謂研削に供さ
れる第二工程の前半部装置を、ｄは同様に先のｂ装置を
もって毛引処理されたボードＸの研削に供される第二工
程の後半部装置を示したものである。

かへるａ・・・ｄの装置の前後にボードＸの供給並びに
取出しに供されるべき作業台１，２を連設し、各装置ａ
・・・ｄと共通する定規３を台１，２の一側縁に設けて
ボードＸの移送時の案内としたものである。

而して装置ａ・・・ｄの機筺１１は機台４上に一連のも
のとして設置され該機筺１１内に同期的に作動される油
圧シリンダー５をもって上下摺動を規制される定盤６部
と、この定盤６部上にアーム部７より突設されたクラス
タープレート８部と、このクラスタープレート８部の反
対方向にアーム部７より突設されたスピンドル駆動モー
ター９の載置架台部１０とをもって概ね構成されると共
に夫夫の装置ａ・・・ｄに以下の共通する具体的な構造
が予定されたものである。

即、シリンダー５をもって上下摺動規制される定盤６は
、その作業実線に沿って定規３を配置し、且つその前縁
に定盤６面上をシリンダー１２をもって前後摺動規制さ
れる押え定規１３を配置して供給されるボードＸを前後
に於いて固定すると共に供給前後方向、即ち添附図面の
左右方向に位置して、先ずその送り前方たる左側部にシ
リンダーをもって同期的に作動する送り爪１４を、又送
り後方たる右側部にエアシリンダー等をもって出没規制
されるストッパー桿１５を配置して供給ボードＸを完全
に定盤６上の定位置に固定したものである。

尚、送り爪１４は作業台１部に吸着クランプ等をもって
連続供給されるボードＸを順次定盤６に対し送り込むも
のとして、ボードＸの供給前後方向に向けて作動する桿
１６に取り付けられた腕杆１７に附設され、該桿１６の
回動に伴って上下回動しつ〜供給前後方向に向けて移動
されたものである。

即ち、腕杆１７に於ける爪１４が作業台１あるいは定盤
６面上に摺接している状態でボードＸの送り操作をなす
と共に該ボードＸの切削処理後に於いて爪１４の腕杆１
７を上方に回動引き上げて原位置に復帰せしめ、再度作
業台１あるいは定盤６面上に当接準備せしめるようにし
たものである。

次いでクラスタープレート８部は機筺１１上部のアーム
部７に条設されたＴ字状の取付溝１８〜１８に遊嵌した
Ｔ字状ナツトに対し取付腕桿１９の基方部よりボルト２
０〜２０を挿通螺着して、該腕桿１９をその取付位置を
決定固着せしめるようになすと共に該腕桿１９〜１９の
縁鍔１９ａ上にクラスターグレート８を横架止着せしめ
るようにしたものである。

か〜る構成よりなるクラスタープレート８部にスピンド
ル２１〜２１を該スピンドル２１の上部プーリ一部分を
上方に突出するように該プレート８の上下方向に亘り立
設せしめるようになすと共にモーター９の駆動をＶベル
ト２２等をもって該スピンドル２１に伝達するようにし
たものである。

次いで各スピンドル２１に於ける第一工程の装置ａ 、
ｂのスピンドル２１の下端にボード原紙Ｘ′の剥離に供
される毛引紙取用の元型スリッター２３を装着し、又第
二工程の装置ｃ、ｄのスピンドル２１の下端にボード肉
Ｘ“の削り出しに供される研削用丸カッター２４を取外
し可能に装着したものである。

かへる、プレート８に於ける研削機構に対し発生するボ
ード原紙ｘ／、肉Ｘ“の切削屑を捕集する集塵ケース２
５を該スピンドル２１の設置空隙間に配設し、この集塵
ケース２５に於ける吸引パイプ２６をプレート８を介し
て適宜の吸塵ブロアー等に案内するようにしたものであ
る。

同、この吸引パイプ２６はプレート８より下方に突出す
る部分を伸縮自在とし、スプリング２７等をもってケー
ス２５を弾発保持するようにしたものであって、定盤６
の上昇時に於いてボードＸを該定盤６並びにケース２５
の下面をもって弾持せしめるように構成したものである
。

而して第一工程のａ装置に於いては集塵ケース２５を中
央にしてその左右側にスピンドル２１のスリッター２３
を位置せしめ、ｂ装置に於いては該ａ装置に於いて毛引
処理のされていない中央部にスリッター２３を位置せし
めて、その両側に集塵ケース２５〜２５を配置したもの
である。

又、第二工程に於いては第一工程に於けるスリッター２
３を丸カッター２４に置換えたものであって、第一工程
に於いて毛引きされた切断縁に沿った正確な削り抜きが
予定されたものである。

本発明は叙上に於ける特長ある構成をもって従前困難と
されてきた石膏ボードの削り抜きによる化粧面の作出を
可能としたものであり、特にボード原紙Ｘ′部分を事前
に切除し、しかもこの切除縁に沿った削り抜きをなすよ
うにしたことによって石膏ボーデ研削時に於いて生ずる
肉ズレの問題を一切なくしたものである。

即ち、石膏ボードＸに於いては肉Ｘ“が極めて脆く、ボ
ード原紙Ｘ′に若干の外圧が付加された場合に於いても
簡単に内部組織が破壊されたものであり、この外圧付加
後に於いて原紙Ｘ′を切除する場合は肉Ｘ“は崩れて、
ボード切断縁の破壊を誘起したものである。

又、かメる状況に於いてボード原紙Ｘ′を切断するに於
いては押し切り状のものとなり原紙Ｘ′の切断の歯部分
がなくなり、原紙Ｘ′の切断縁がギザギザ様とされたも
のである。

一般的に、か〜る素材を研削処理した場合、原紙に付加
される研削刃の押圧力は予想外に強いものであって、肉
Ｘ“は完全に結合状態を破壊されたものである。

本発明に於いては毛引き処理工程を第一工程に於いて別
途用意したことによって斯かる不都合を一切無くし、所
謂ピン角状に凹窪模様ｙ−ｙの作出を可能としたもので
ある。

次いで本発明に於ける他の特長点は第一工程をａ、ｂ装
置、第二工程をｃ、ｄ装置として区分し、ボードＸを部
分的に処理せしめるようにしたことによって毛引き原紙
あるいは切削屑の集塵空隙の設置を可能とし、又同時に
この介在される集塵空隙によるスピンドル２１、特にス
リッター２３、カッター２４の容易な装脱を可能とした
点に置いたものである。

尚又、か〜る第一工程、第二工程の区分並びに徹底した
集塵構造よりして、スリッター２３、カッター２４に対
する刃糞の付着する危惧はなく、か瓦る刃糞付着に伴う
切断縁の肉ズレを確実に防止し得たものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の典型的な一実施例を示す斜視図、第２
図は平面図、第３図は正面図、第４図は側面図、第５図
は集塵部の要部断面図、第６図は毛引スリッターの斜視
図、第７図は同正面図、第８図は同側面図、第９図は同
底面図、第１０図はカッターの斜視図、第１１図は同正
面図、第１２図は同側面図、第１３図は同底面図、第１
４図並びに第１５図は製品斜視図、第１６図は毛引き時
の要部側断面図、第１７図は研削時の要部側断面図であ
る。 尚、図中１〜２・・・・・・作業台、３・・・・・・定
規、４・・・・・・機台、５・・・・・・シリンダー、
６・・・・・・定盤、７・・・・・・アーム部、８・・
・・・・クラスタープレート、９・・・・・・モーター
、１０・・・・・・架台部、１１・・・・・・機筺、１
２・・・・・・シリンダー、１３・・・・・・定規、１
４・・・・・・送り爪、１５・・・・・・ストッパー桿
、１６・・・・・・桿、１７・・・・・・腕杆、１８・
・・・・・取付溝、１９・・・・・・腕桿、２０・・・
・・・ボルト、２１・・・・・・スピンドル、２２・・
・・・・ベルト、２３・・・・・・スリッター、２４・
・・・・・カッター、２５・・・・・・集塵ケース、２
６・・・・・・パイプ、２７・・・・・・スプリングを
示したものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 石膏ボードを順次加工位置に間欠的に移送、固定す
   る装置と、この供給石膏ボード−側端面のボード原紙を
   適宜形状に区分切断する装置と、この区分切断されたボ
   ード原紙の毛引き縁に沿って該ボード端面区分内を任意
   深さに研削する装置と、切断されたボード原紙並びに研
   削ボード屑を捕捉吸引する装置とよりなることを特徴と
   する凹凸様石膏ボード化粧面の加工装置。 ２ ボード原紙の区分切断装置を連続する２工程とし、
   又研削装置をこの切断装置に続いて連続する２工程とし
   、加工石膏ボード面を部分的に切断又は研削するように
   なすと共に切断装置又は研削装置に於ける切削刃部の非
   当接ボード端面上に切断ボード原紙並びに研削ボード屑
   の捕捉吸引装置を設けるようにしたことを特徴とする凹
   凸様石膏ボード化粧面の加工装置。 ３ 前記切断装置並びに研削装置に於ける切断又は研削
   刃を縦型スピンドル下端部に附設せしめるようにしたこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項記載の
   いずれか一方に係る凹凸様石膏ボード化粧面の加工装置
   。