JPS5814475B2 - 感圧接着用軟質塩ビ成型体 - Google Patents

感圧接着用軟質塩ビ成型体

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JPS5814475B2
JPS5814475B2 JP10403680A JP10403680A JPS5814475B2 JP S5814475 B2 JPS5814475 B2 JP S5814475B2 JP 10403680 A JP10403680 A JP 10403680A JP 10403680 A JP10403680 A JP 10403680A JP S5814475 B2 JPS5814475 B2 JP S5814475B2
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pressure
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sensitive adhesive
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JP10403680A
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佐野建志
砂川誠
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森岡章
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Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は感圧接着性シート、フイルム、テープなどと
して好適な感圧接着用軟質塩ビ成型体、とくに感圧接着
剤としてアクリル系接着剤組成物を用いた上記成型体に
関するものであり、その目的とするところは接着力や保
持力などの接着特性ならびに支持体である軟質ポリ塩化
ビニル系樹脂成型体に対する投錨性に優れた上記成型体
を提供することにある。
感圧接着剤としてアクリル系接着剤組成物を用いた従来
の感圧接着用軟質塩ビ成型体においては、可塑剤による
凝集力の低下作用が大きく、接着剤組成中に配合された
可塑剤ならびに支持体である軟質ポリ塩化ビニル系樹脂
成型体中より経口的に接着剤側へ移行してくる可塑剤に
よって凝集力の低下に起因する保持力の著しい悪化を招
く欠点があった。
また、凝集力の低下を防ぐために架橋密度を高めると、
接着剤組成物の支持体に対する接着性すなわち投錨性に
乏しくなり、このためにとくに低温下で接着剤組成物が
支持体から被着体へ移行してしまうという問題があった
この発明者らは、上記の事情に照らして鋭意研究を重ね
た結果、特定のアクリル系ポリマーにさらに特定のエチ
レン性不飽和単量体を付加重合させて得られる付加重合
ポリマーと可塑剤とを含有する感圧性接着剤組成物が軟
質ポリ塩化ビニル系樹脂成型体の表面に塗着されてなる
感圧接着用軟質塩ビ成型体では、前記可塑剤による凝集
力の低下がほとんどなく、優れた接着特性が発揮され、
しかも投錨性も改善されることを見い出し、この発明を
完成するに至った。
すなわちこの発明は、軟質ポリ塩化ビニル系樹脂成型体
とその表面に塗着された感扱接着剤組成物きから構成さ
れ、上記感圧接着剤組成物が、アクリル酸もしくはメタ
クリル酸と炭素数8以下の脂肪族アルコールとのエステ
ルからなる主単量体50〜99.95重量%、極性基を
有する不飽和単量体0.05〜20重量%、およびこれ
らの単量体と共重合可能なビニル系単量体0〜30重量
%からなる平均分子量が約10万以上のアクリル系ポリ
マーに、ホモポリマーないしコポリマーのガラス転移点
が273゜K以上となってかつ溶解パラメーターが9.
0〜10.1となりうるエチレン性不飽和単量体の少な
くとも1種を付加重合させた付加重合ポリマー、ならび
に可塑剤を含有することを特敵とする感圧接着用軟質塩
ビ成型体に%るものである。
この発明において用いられるアクリル系ポリマーは主単
量体としてアクリル酸もしくはメタクリル酸と炭素数8
以下の脂肪族アルコールとのエステルが用いられる。
ここで脂肪族アルコールの炭素数を8以下としているの
は、これより多い炭素数になると軟質ポリ塩化ビニル系
脂肪成型体に対する接着性が経口的に著るしく低下する
ためである。
このような主単量体としては脂肪族アルコールのアルキ
ル基がメチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、インオクチル基
、2−エチルヘキシル基などからなるアクリル酸もしく
はメタクリル酸のエステルが挙げられる。
これらは全単量体中50〜99.95重量%の割合で用
いられる。
この主単量体とともに使用する極性基を持った不飽和単
量体はアクリル系ポリマーの軟質ポリ塩化ビニル系樹脂
成型体に対する接着性を向上させるためのものであり、
極性基としてはカルボキシル基、水酸基、アミド基、ニ
トリル基、エポキシ基、置換アミノおよびアマド基(た
とえばN−ヒドロキシアルキルアミデやN−アルコキシ
アルキルアミド)などアクリル系ポリマーに極性を附与
しうるものが広く適用できる。
具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、イタコン酸、2−ヒドロキシプ口ピルアクリ
レート、2−メチルヒドロキシエチルアクリレート、N
,N−ジメチル(エチル)アクリレート、ビスーN,N
−ジメチルアミノエチルマレエート、(メタ)アクリル
アミデ、N −メチロールアクリルアミデ、グリシジル
(メタ)アクリレート、アクリ口ニトリルなどが挙げら
れる。
これら極性基を持った不飽和単量体は全単量体中0.0
5〜20重量%の割合で用いられる。
また必要に応じて上記の主単量体および極性基を持った
不飽和単量体とともにこれらと共重合可能な任意のビニ
ル系単量体を全単量体中0〜30重量%の範囲で使用す
ることもできる。
この例として、たとえば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、スチレンおよびその誘導体、塩化ビニルなどがある
このような単量体構成からなるアクリル系ポリマー(以
下、ペースポリマーと称する)はそれ自値室温で粘着性
を有するものであるが、その分子量は約10万以上、好
ましくは20〜100百程度の平均分子量とされている
ことが必要である。
平均分子量が10万より低下してくると、凝集力の低下
が著しくなり、不適当である。
次にこの発明においては上記ペースポリマーにさらに特
定のエチレン性不飽和単量体を付加重合させることが重
要であり、この付加重合によってペースポリマーだけで
は得られない大きな凝集力が得られ、この凝集力増大の
効果によって可塑剤による凝集力の低下がほとんど無視
できるものとなり、投錨性に非常に好結果が持たらされ
る。
一方、付加重合のために使用する特定のエチレン性不飽
和単量体からホモポリマー(ないしコポリマー)を単独
でつくり、これをペースポリマーにブレンドとするだけ
では凝集力の大巾な改善は認められずまた接着力の低下
も無視できず、接着剤組成物として好適なものとするこ
とができない。
また付加重合のために使用する特定のエチレン性不飽和
単量体をペースポリマーの合成時に添加して同時に共重
合させてなるものでは、接着力、粘着力さらには凝集力
のいずれかが極端に損なわれ、やはり好適ではない。
付加重合のために用いられる特定のエチレン性不飽和単
量体とは、そのホモポリマーないしコポリマーのガラス
転移点が273゜K以上となってかつ溶解パラメーター
が9.0〜10.1となりつる少なくとも1種の不飽和
単量体である。
ここでホモポリマーないしコポリマーのガラス転移点が
27サKより低くなるものでは凝集力の改善効果が充分
でなく、かつホモポリマーないしコポリマーの溶解パラ
メーターが上記範囲外のものでは投錨性の改善効果が不
充分となる。
土記のホモポリマーないしコポリマーの溶解パラメータ
ーとは、周知のようにSmallが提唱した次式によっ
て求められるものである。
ここで、δは溶解パラメーター( C callcrd
)1/2)、dは25℃における密度(glcm3)
、Gは25℃におけるモルけん引定数、Mは繰り返し単
位当たりの分子量(g/mol)である。
たとえば、メタクリル酸メチルのホモポリマーでは、基
本構造が〜−CH2−C ( CH3)(α)OC}T
,)−〜となり、 であるから、ΣG=1 3 3+2 1 4X2+3
1 0−9 3=7 7 8となり、またd=1.18
、M=100であるから、 δP.,=1.1 8X778/100=92となる。
また、ニトリルゴム(アクリ口ニトリル30モル%)の
場合は、基本構造が、 となり、ブタジエン部において、 であり、またアクリロニトリル部において、であるから
、ΣG(ブタジエン)=( 1 3 3+111)X2
=488、ΣG(アクリロニトリル)=1 3 3+2
8+4 1 0=5 7 1となり、またこのゴムの
d=0.96、M=535であるから、となる。
この発明においてホモポリマーのガラス転移点が273
゜K以上となってかつ上記の方法で求められる溶解パラ
メーター(以下、単にS 値と称する)が9.0〜10
.1となりつるエチレン性不飽和坪量体(以下、A成分
単量体と称する)の具体例としてスチレン(ガラス転移
点Tg372゜K, S,値9.05)、酢酸ビニル(
Tg305゜K,Sp値9.48)、アクリル酸メチル
(Tg279゜K、Sp値9.8)、メタクリル酸エチ
ル( Tg 338°K1Sp値9.1)メタクリル酸
メチル(Tg378゜K、Sp値9.2)などが挙げら
れる。
上記A成分単量体はベースポリマーの種類に応じてその
1種もしくは2種以上を選択すればよいが、この発明で
はさらにA成分単量体とともにこれと共重合可能でかつ
そのコポリマーのガラス転移点が273゜K以上となっ
てしかもSp値が9.0〜10.1となりつる不飽和単
量体(以下、B成分単量体と称する)を併用してもよい
このようなB成分単量体としては、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、アクリル酸n−ブチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどの一般の
アクリル系感圧接着財に使用される単量体の一種もしく
は2種以上が用いられる。
上記B成分単量体の使用量は、コポリマーのガラス転移
点およびSp値を決定するひとつの因子となるため、こ
の点を勘案した上でA,B両成分単量体の種類に応じて
適宜決定すればよいが、一般にはエチレン性不飽和単量
体の全量中95重量チ以下、好適には30重量多以下と
なる量にすればよい。
この発明においてこのようなエチレン性不飽和単量体を
前記ペースポリマーに付加重合させるに当たり、付加重
合系内に有機溶剤を含ませた溶液重合法や溶媒を全く使
用しないバルク重合法のいずれを採用してもよい。
溶液重合法によれば良好な重合作業性が得られるととも
に、使用する有機溶剤が重合反応時の連鎖移動剤として
効果的に作用して過度な付加重合反応を抑制し、ベース
ポリマーの分子量がもともと高い場合などの重合反応時
のゲル化を防いだり付加重合ポリマーとこのポリマーと
ともに一部生成するホモポリマー(もしくはコポリマー
)とを適度な分子量とするのに非常に好結果を持たらす
このような有機溶剤の例としてはトルエン、ベンゼン、
キシレン、ヘキサン、ヘプタン、n−オクタン、イソオ
クタン、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、
メタノール、エタノール、インプロパノールなどが挙げ
られる。
なおこれらの有機溶剤はベースポリマーの形成に使用し
た有機溶剤をたのまま利用してもよい。
有機溶剤の使用量はベースポリマ−100重量部に対し
て通常5〜900重量部、好適には25〜400重量部
程度であり、この量をあまり多くしすぎると付加重合ポ
リマーの生成量が少なくなりホモポリマーが多く生成し
てくるためこの発明の効果が充分に得られなくなる。
なお使用量の決定に描たっては、エチレン性不飽和単量
体の種類、この単量体ラジカルに対する有機溶剤の連鎖
移動のしやすさ、ペースポリマーの組成ないし分子量な
どを勘案し、その他重合開始剤の種類ないし使用量など
も考慮した方がよいたとうばエチレン性不飽和単量体と
して酢酸ビニルを使用するときは好ましくはペースポリ
マー100重量部に対して通常5〜70重量部とするの
がよく、酢酸ビニル以外の前記A成分単量体を使用する
ときは同割合が5〜400重量物となるようにするのが
よい。
また一般に連鎖移動定数の小さい酢酸エチル、ベンゼン
などの有機溶剤を使用したり分子量の非常に高いアクリ
ル系ポリマーに対しては溶剤の使用量を多くした方が好
ましく、逆に連鎖移動定数の大きいトルエン、イソプロ
パノールなどの有機溶剤を使用したり分子量の比較的低
いペースポリマーに対しては溶剤の使用量を少なくした
方がよい。
一方このような溶剤を含ませないバルク重合法ではペー
スポリマーとしてその分子量ができるだけ低いものを選
定し、また分子量の高いペースポリマーを使用するとき
は重合系内に適宜の連鎖移動剤を含ませて重合時のゲル
化防止や付加重合反応が過度に進みすぎないように配慮
するのがよい。
上記の連鎖移動剤としてはたとえばチオグリコール、チ
オグリコール酸、プチルメルカブタン、ラウリルメル力
ブタンなどの従来公知の連鎖移動剤が広く含まれる。
使用量はエチレン性不飽和単量体100重量部に対して
0.01〜0.1重量部、好適には0.03〜0.6重
量部程度でよい。
このような溶液重合ないしバルク重合においてペースポ
リマーとエチレン性不飽和単量体との配合割合は、一般
にベースポリマ−100重量部に対してエチレン性不飽
和単量体が5〜200重量部、好適には10〜150重
量部である。
この量があまりに多くなりすぎると凝集力を改善できて
も接着力の低下が著るしくなる。
もちろんこのような使用量は重合反応時のゲル化防止や
付加重合反応が過度に進みすぎないように、使用するペ
ースポリマーの組成といし分子量やエチレン性不飽和単
量体の種類により、また溶液重合法を採用するかバルク
重合法を採用するかにより、さらに溶液重合法では使用
する有機溶剤の種類により適宜決定すべきであり、その
最適範囲は種々の態様においてかなり相違する。
一般的には分子量の高いペースポリマーを使用するとき
は分子量の低いペースポリマーを使用するときに較べて
、またエチレン性不飽和単量体として酢酸ビニル以外の
前記A成分単量体を使用する場合は同単量体として酢酸
ビニルを使用する場合に較べて、またバルク重合法を採
用するときは溶液重合法を採用するときに較べて、さら
に溶液重合法において連鎖移動定数の小さい有機溶剤を
使用するときは同定数の大きいものを使用するときに較
べて、それぞれエチレン性不飽和単量体の使用量を少な
くした方がよい。
またエチレン性不飽和単量体の中にはこれに含まれる官
能基とペースポリマー中に含まれる官能基との反応性の
強いものもあり、このような場合は両者の反応によるゲ
ル化を防止する観点からもその使用量を適宜の範囲に設
定しなければならない。
この発明の付加重合開始反応は光、電子線などのエネル
ギーで行なわせることもできるが、通常はペースポリマ
ーの形成に使用される一般のラジカル重合触媒を使用し
て行なえばよい。
この触媒にはアゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ
系化合物や各種の有機過酸化物などが含まれ、とくに有
機過酸化物を使用すると接着力と凝集力との改善に好結
果が持たらされる。
このような有機過酸化物としてはペンゾイルパーオキサ
イド、クメンハイドロパーオキサイド、ジーtert−
プチルパーオキサイド、tert−プチルパーオキシベ
ンゾエート、ラウロイルパーオキサイド、ケトンパーオ
キサイド、ter t−プチルパーオキシ2−エチルヘ
キサノエート、メチルウチルケトンパーオキサイド、シ
クロヘキサノンパーオキサイドなどがある。
これらの有機過酸化物やアゾ系化合物などの重合触媒の
使用量はエチレン性不飽和単量体100重量部に対して
0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部程
度である。
付加重合反応の温度は重合触媒の使用量とともに得られ
る付加重合ポリマーの分子量に大きく影響するため、必
要とする分子量に応じて適宜設定するのがよいが、一般
には50〜90℃程度の温度下で行なえばよい。
もちろん付加重合反応をレドツクス触媒を用いて行なう
ことも可能であり、この場合は常温程度の温度下で行な
ってもよい。
このようにして得られる重合反応物は、ポリマー成分と
して一部エチレン性不飽和単量体のホモポリマーないし
コポリマーを含むが、主としてペースポリマーに付加重
合した付加重合ポリマーを含むものである。
この付加重合ポリマーにおける付加物の分子量は、ほぼ
ホモポリホーないしコポリマーの分子量に一致し、前記
付加重合反応の条件の選定によって種々変化させうるが
、一般には1000〜100000程度、好ましくは5
000〜70000程度である。
なお、この分子量はG.P.C.法による分子量分布曲
線から容易に測定することができる。
この発明で使用する感圧接着剤組成物は、既述したよう
に上記の付加重合ポリマーとともに可塑剤を必須成分と
して含有するものである。
この可塑剤は接着剤組成物に適度の粘着性を付与して被
着体に対する接着力を良好となし、かつ上記付加重合ポ
リマーとともに用いられることによって支持体である軟
質ポリ塩化ビニル系樹脂成型体に対する投錨性を向上さ
せる機能を有しているが、この可塑剤による付加重合ポ
リマーの凝集力の低下は無視できる程度である。
上記の可塑剤としては、たとえばジオクチルフタレート
、ジブチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジヘ
キシルフタレート、ジオクチルセバケート、ジオクチル
アジペート、ジイソノニルフタレートなどの低分子可塑
剤、約1000〜3000の分子量を有するアジピン酸
系ポリエステル、セバシン酸系ポリエステル、アゼライ
ン酸系ポリエステル、フタル酸系ポリエステルなどの高
分子可塑剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化脂肪酸など
のエポキシ系可塑財、およびトリメリット酸エステル系
可塑剤などが挙げられ、その配合量は使用したベースポ
リマ−100重量部に対して通常2〜30重量部、好ま
しくは5〜20重量部である。
このような付加重合ポリマーと可塑剤とを含有する感圧
接着剤組成物は、これをそのまま軟質ポリ塩化ビニル系
樹脂成型体の表面に塗着することによって優れた接着特
性を有する感圧接着用軟質塩ビ成型体とすることができ
るが、さらに接着剤組成物の凝集力を高めて接着特性を
向上させるために一般の架橋剤を配合したものであって
もよい。
上記架橋剤としては、たとえばエチルエーテル化メチロ
ールメラミン、ブチルエーテル化メチロールメラミン、
トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイミシア
ネート、アルキルフェノール、酢酸亜鉛、塩化スズ、酸
化カルシウム、ペンゾイルパーオキサイド、ビスフェノ
ールAのジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
これらの配合量は僅かでよく、使用したベースポリマ−
100重量部に対して0.001〜1.5重量部程度で
充分である。
さらに、この発明で使用する感圧接着剤組成物にあって
は、必要に応じて着色剤、充填剤、老化防止剤、粘着付
与剤などの種々の添加剤を配合していても差し支えない
上述のような感圧接着剤組成物を塗着させる軟質ポリ塩
化ビニル系樹脂成型体としては、シート、フイルム、テ
ープなどの種々の形状に成型された軟質のポリ塩化ビニ
ル樹脂、または塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体などの
塩化ビニルと他の単量体との共重合体を包含し、これら
はジオクチルフタレートやジブチルフタレートなどの種
々の可塑剤の他に安定剤、充填剤、着色剤、難燃剤、耐
衝撃性改質ポリマーなどの通常配合される種々の配合成
分を必要に応じて適宜配合したものであってもよい。
以下にこの発明を実施例にてさらに詳細に説明するが、
この発明はこれらに限定されるものではなく、この発明
の技術思想を逸脱しない範囲で種種の変形が可能である
なお、実施例中、部とあるのは重量部を意味し、また接
着力、保持力および投錨力は次の方法によって測定した
〈接着力〉 JISC−2336に基づいて180°引き剥がし接着
力(g/19mm)を測定した。
〈保持力〉 背面をポリエステル粘着テープ(日東電工社製A31B
)で裏打ちした試料テープをベークライト板に10X2
0mmに貼り付け、40℃で3001の荷重をかけ、荷
重物が落下するまでの時間(分)を測定した。
〈投錨力・・・A法〉 試料テープを所定の温度下に置き、高速で巻き戻したと
きの背面への接着剤組成物の移行の有無を調べた。
評価は、移行が全くないものを(○)若干移行するもの
を(△)、移行が著しいものを(×)として示した。
〈投錨力・・・B法〉 所定の温度下で、2枚の試料テープを用いて両者の接着
剤組成物側を互いに貼り合わせて直ちに引き剥がす操作
を繰り返し、支持体のいずれか一方から接着剤組成物が
剥離するまでの回数を測定した。
実施例 1 アクリル酸n−ブチル70部、アクリル酸2−エチルヘ
キシル30部およびアクリル酸3部からなる単量体混合
物100部、トルエン200部およびペンゾイルパーオ
キサイド0.1部を三つ口フラスコに投入し、窒素置換
しながら60分間攪拌した後、62℃に昇温して7時間
重合反応を行なった。
得られたポリマー溶液は室温で粘着性を有する平均分子
量が約25万のアクリル系ポリマーを含むものであった
次にこのポリマー溶液を50℃に冷却した後、上記のア
クリル系ポリマー100部(単量体混合物の部数に相当
する)に対してスチレン(ポリマーのガラス転移点Tg
372゜K,Sp値9.05)30部とこの付加重合用
単量体(スチレン)100部に対してペンゾイルパーオ
キサイド1部を添加し、系内を30分間窒素置換した後
、75℃に昇温して4時間付加重合反応を行なった。
このようにして得られたポリマーはその付加物の分子量
がG.P.Cにより25000であった。
この付加重合ポリマーを含む溶液に、前記アクリル系ポ
リマー100部に対して可塑剤としてジオクチルフタレ
ート10部および架橋剤として酢酸亜鉛0.2部を加え
て接着剤組成物とした。
この接着剤組成物を、ポリ塩化ビニル樹脂ioo部に対
してジオクチルフタレート50部、ステアリン酸カドミ
ウム0.8部、ステアリン酸バリウム0.8部を配合し
た組成を有する厚さ0.15mmの塩ビフイルム上に2
5〜32μの乾燥塗膜厚となるように塗布し、130℃
にて5分間の乾燥を行なった後、芯体に巻装して感圧接
着用ポリ塩化ビニルテープとした。
実施例 2 付加重合用単量体として、スチレン30部の代わりに、
メタクリル酸メチル40部とアクリル酸4部からなる単
量体混合物(コポリマーのTg376゜K,Sp値9.
20)を使用した以外は、実施例1と全く同様にして感
圧接着用ポリ塩化ビニルテープとした。
比較例 1 実施例1の方法で得られたアクリル系ポリマー溶液にア
クリル系ポリマー100部に対して直接にジオクチルフ
タレート10部と酢酸亜鉛0.2部を加えて接着剤組成
物とし、この接着剤組成物を用いて実施例1と全く同様
にして感圧接着用ポリ塩化ビニルテープとした。
比較例 2 実施例1の方法で得られたアクリル系ポリマー溶液に、
アクリル系ポリマー100部に対して直接にジオクチル
フタレート10部、酢酸亜鉛1部およびエピコート82
8(チバガイギー社製、液状エポキシ系可塑剤)0.2
部を加えて接着剤組成物とし、この接着剤組成物を用い
て実施例1と全く同様にして感圧接着用ポリ塩化ビニル
テープとした。
比較例 3 付加重合用単量体として、スチレン30部の代わりに、
メタクリル酸n−ブチル(Tg293゜K1Sp値8.
3)30部を使用した以外は、実施例1と全く同様にし
て感圧接着用ポリ塩化ビニルテープとした。
比較例 4 実施例1に記載のスチレン30部を、実施例1に記載の
アクリル系ポリマー溶蚊の形成に際して重合系内に一緒
に添加して、アクリル酸n−ブチルとアクリル酸2−エ
チルヘキシルとスチレンとからなる平均分子量が約22
万のアクリル系ポリマーを含むポリマー溶液をつくり、
この溶液に上記ポリマー100部に対してジオクチルフ
タレート10部および酢酸亜鉛0.2部を加えて接着剤
組成物とし、この接着剤組成物を用いて実施例1と全く
同様にして感圧接着用ポリ塩化ビニルテープとした。
上記実施例および比較例にて得られた感圧接着用ポリ塩
化ビニルテープのそれぞれについて、接着力、保持力お
よび投錨力を測定した結果を下表に示す。
上表から、この発明の感圧接着用軟質塩ビ成型体である
実施例lおよび2の試料テープは接着力保持力および投
錨力のいずれにおいても優れた性態を示すが、接着剤成
分として特定のエチレン性不飽和単量体を付加重合して
いないアクリル系ポリマーを用いた比較例1のものでは
保持力と投錨力が極端に悪く、比較例1に対して、架橋
剤を多く配合した比較例2のものならびに土記エチレン
性不飽和単量体を付加重合ではなくアクリル系ポリマー
の共重合成分として用いた比較例4のものではともに接
着力と投錨力が非常に弱く、またエチレン性不飽和単量
体としてこの発明で特定する以外のものを使用した比較
例3のものでは投錨力が不充分となることが明らかであ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 軟質ポリ塩化ビニル系樹脂成型体とその表面に塗着
    された感圧接着剤組成物とから構成され、上記感圧接着
    剤組成物が、アクリル酸もしくはメタクリル酸と炭素数
    8以下の脂肪族アルコールとのエステルからなる主単量
    体50〜99.95重量係、極性基を有する不飽和単量
    値0.05〜20重量チ、およびこれらの単量体と共重
    合可能なビニル系単量体O〜30重量チからなる平均分
    子量が約10万以上のアクリル系ポリマーに、ホモポリ
    マーないしコポリマーのガラス転移点が273゜K以上
    となってかつ溶解パラメーターが9.0〜10.1とな
    りつるエチレン性不飽和単量体の少なくとも1種を付加
    重合させた付加重合ポリマー、ならびに可塑剤を含有す
    ることを特徴とする感圧接着用軟質塩ビ成型体。 2 可塑剤を平均分子量が約10万以上のアクリル系ポ
    リマー100重量部に対して2〜30重量部含有する特
    許請求の範囲第1項記載の感圧接着用軟質塩ビ成型体。
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