JPS5814250Y2 - 液圧ブレ−キ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液圧によって左右１対のピストンが駆動され、
これによってレバーを介して左右１対の摩擦パツドカ橿
１働体の両側面に押付けられる形式の液圧ブレーキに関
するものである。

オボーズドタイプの液圧ブレーキでは、左右のピストン
が独立に運動できるようになっているため、制動体と摩
擦パッドとの間に間隙が大きく変化する場合（例えばレ
ールブレーキ）に、それぞれの摩擦パッドに所定の隙間
を与えることができるようにピストンに十分な作動量を
与えなげればならない。

このことは、それだけピストンの寸法が長くなり、これ
を嵌装する液圧シリンダ装置の寸法も長くなるという欠
点がある。

本考案の目的は上述の問題に鑑み、液圧シリンダ装置の
左右のピストンを互いに連結して、これらのピストンに
より駆動される左右１対の摩擦パッドの作動量が互いに
等しくなるようにし、これにより装置の小形化を可能に
した液圧ブレーキを提供することにある。

このため、本考案の構成は車両の非回転部分に固定支持
した液圧シリンダと、該液圧シリンダに嵌装され互いに
反対力向に摺動する１対のピストンと、前記１対のピス
トンによって制動体の両側面に押付けられる１対の摩擦
パッドと、一端を前記ピストンに、他端を前記摩擦パッ
ドにそれぞれ係合される１対のレバーとからなり、前記
１対のレバーの中間部分を車両の非回転部分に軸支持し
、かつ前記ピストンの摺動力向と直角な方向に摺動し得
る摺動部材に係合させて、前記１対のレバーの回動を同
期させるようにしたものである。

本考案の構成を図示の実施例に基づいて説明すると、第
１図に示すように本考案の液圧ブレーキは、左右ＩＮの
ピストン２を嵌装するシリンダ本体１が車両の非回転部
分に支持される。

車両の非回転部分にはまた固定部材１４を支持し、１対
のピン５をもってレバー４が揺動可能に支持され、これ
ら１対のレバー間にかげ渡した引張ばね３０力によって
、レバー４の上端が前記ピストン２の外端面に係合され
る一力、レバー４の下端には制動体すなわち制動円板７
０両側面に対向する摩擦パッド６が、例えばピンなどを
もって支持される。

本考案によれば、■）２′ｊのレバー４０回動を互いに
規制する平衡装置が１対のレバー間に設けられる。

すなわち、車両の非回転部分１４に案内溝１３が設けら
れ、この案内溝１３にピストン２の摺動力向と直角方向
に摺動可能な摺動部材８が支持される。

この摺動部材８０両側縁には切欠９が設げられる。

一方各レバー４の中央部分には前記ピン５に外嵌すれる
ボス１２が備えられ、前記摺動部材８に向って突出する
部分に固定支持したピン１０が前記摺動部材８の切欠９
に係合される。

以上の構成となっている本考案の液圧ブレーキは、シリ
ンダ本体１の中央部からシリンダ内に圧液を供給すると
、ピストン２が互いに外力に突出し、各レバー４０頂端
な互いに押し拡げる。

各レバー４はピン５を中心として揺動し、レバー４の下
端に支持した摩擦パッド６を制動体７０両側面に摩擦係
合させて制動力を発生する。

一方のレバー４が回動するとき、ボス１２のピン１０が
切欠９に係合して摺動部材８を案内溝１３に沿って上方
に押上げる。

この摺動部材８の運動は切欠９により他方のボス１２に
設けたピン１０を押し上げ、相互に各レバー４０回動量
を規制するように作用する。

つ１す、各レバー４がピストン２によって回動される量
は等しい。

本装置は左右全く対称に構成されるものであるから、シ
リンダｖｃ＠合する各ピストン２のシリンダ本体から突
出する量が等シく、レバーの下端により押される各摩擦
パッド６の移動量も等しくなる。

従って、本考案によればピストン２及びこれを嵌合する
シリンダの各長さが摩擦パッド６の摩耗限界量とレバー
４のレバー比とから決定すれ、これを満足する最小の寸
法とすることができるのである。

すなわち、平衡装置のない液圧ブレーキにおいては、摩
擦ハツトの片摩耗などによって、−力のピストンのみが
他に比べて長く突出することがあり、このような場合を
考慮して各ピストンの長さを摩擦パッド摩耗限界量の２
倍１で長くする必要があったのであるが、本考案によれ
ばこのような不都合を解消し、ピストン及びシリンダの
長さを最小限に短縮することができるのである。

なお、本考案においては、ブレーキ装置を予め制動体７
を中心として対称に配置することが必要であるが、ブレ
ーキ装置を制動体７の摩擦面と直角な方向に摺動し得る
ように設けるか、あるいは制動体７をその軸方向に摺動
するように構成すれば、常に左右１対の摩擦パッドが均
等な制動力を発生する。

また、本考案による液圧ブレーキは回転体の制動に限ら
ず、軌道走行車両におけるレールクランプによるブレー
キとしても適用することができる。

以上の如く、本考案は液圧ブレーキとして、車両の非回
転部分に液圧シリンダ本体を支持し、該液圧シリンダに
互いに反対力向に摺動するＩｎのピストンを嵌装する一
力、該１対のピストンによって押動される摩擦パッドを
制動体の両側面に摩擦係合させるようにし、前記１対グ
）ピストン相互の作動を規制する平衡装置を設けてなる
から、ブレーキ作用時シリンダから突出する各ピストン
の移動量が常に等しく、従って各摩擦パッドの摩耗限界
量に相当する作動量（ストローク）を得るだけのピスト
ン及びシリンダの寸法があればよく、従来の装置のよう
にピストン相互の差動による余分の寸法を必要としない
から、その分だけ装置全体の小型化が可能となる。

さらに本考案の液圧ブレーキにおいてシリンダ本体又は
ブレーキ装置全体をピストンの摺動力向と同方向に摺動
可能に車体に支持すれば、平衡装置の作動によりシリン
ダ中心か常に制動円板筐たは軌道中心に追随し、各ピス
トンの作動量を均等かつ最小作動量とし、均等な制動力
を発生することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る液圧ブレーキσ）縦断面図である
。 １・・・・・・シリンダ本体、２・・・・・・ピストン
、３・・・・・・ばね、４・・・・・・レバー、５・・
・・・・ピン、６・・・・・・摩擦パッド、７・・・・
・・制動円板、８・・・・・・摺動部材、９・・・・・
・切欠、１０・・・・・・ピン、２１・・・・・・キャ
リパ、２２・・・・・・シリンダ、２４，２５・・・・
・・シリンダ、２６〜２８・・・・・・ピストン、２９
・・・・・・摩擦パッド、３０・・・・・・制動円板、
３１・・・・・・ピストン、３２・・・・・・導管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両の非回転部分に固定支持した液圧シリンダと、該液
   圧シリンダに嵌装され互いに反対方向に摺動する１対の
   ピストンと、前記１対のピストンによって制動体の両側
   面に押付けられる１対の摩擦パッドと、一端を前記ピス
   トンに、他端を前記摩擦ハツトにそれぞれ係合される１
   対のレバーとからなり、前記１対のレバーの中間部分を
   車両の非回転部分に軸支持し、かつ前記ピストンの摺動
   力向と直角な方向に摺動し得る摺動部材に係合させて、
   前記１５ｉのレバーの回動を同期させるように構成した
   ことを特徴とする液圧ブレーキ。