JPS581323Y2 - 消火弾 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は燃焼箇所に投げ付けて消火を行なう消火弾に関
する。

火災はちょっとした不注意で発生するが、その初期に消
火すれば火災による惨事は免れることができる。

しかし火災が発生した場合たとえその部屋に消火器が備
え付けてあったとしてもそれをす早く使用できる人は少
なく、実際の消火にかかる昔でいたずらに火災を進行さ
せてし１っていたことは過去の多数の事例の教えるとこ
ろである。

従ってこのような事情に対応できる消火器としては、人
間の簡単な動作で、つ１り気が動転していても容易にで
きるような動作で消火にかかれろことが必要とされる。

そしてその最も典型的なものとして投擲型の消火器いわ
ゆる消火弾が従来よりいくつか提供されている。

しかし従来の消火弾に訃いては、温度上昇による消火液
の膨張に耐え得るように、容器を強固なものとしている
ので、重量が大きく投擲に不便であり、又投げ付けても
破壊しないという致命的な不具合を生ずる虞もあった。

又消火弾の破壊による消火剤の飛散は衝突時のエネルギ
のみによって行なわれ、飛散が十分でない場合もあった
。

本考案は従来の消火弾に３ける上述したような不具合を
解消することを目的としてなされたもので、その構成は
、弾性材製の嵌装内に該嵌装を膨張させて消火液及びわ
ずかの空気を封入し、前記空気を圧縮して前記嵌装を陶
磁器製の殻容器内に封じ込めたことを特徴とする。

以下本考案の一具体例を図面に基づき詳細に説明する。

図面は本考案による消火弾の一具体例の二部を破砕した
正面を表わす。

卵形の殻容器１は上殻１ａと下殻１ｂとから成っている
。

勿論縦方向及びその他の方向に分割しても良い。

弾性材（例えばゴム）製の嵌装２には、該嵌装２を膨張
して、前記殻容器１の全内容積に少し足りない量の消火
液３と残りの容積より多い量の空気４が封入され、前記
上殻１ａと下殻１ｂとを合わせることにより前記空気４
を圧縮して、当該嵌装２は前記殻容器１内に封じ込１れ
ている。

つ１り前記消火液３には前記嵌装２の収縮による圧力と
圧縮した空気４による圧力とが加えられているのである
。

嵌装２を介して消火液３を殻容器１内に封入しているの
で、殻容器１の材質としては、気孔があり軽い土器等を
使用することができる。

前記下殻１ｂの底には基部５が形成され、当該消火弾を
室内の適当な場所に置くことができるようになっている
。

尚殻容器１に凹凸を付けたり、表面に絵、模様を施した
りすることにより、消火弾として使用する時以外は装飾
品として機能させることもできる。

当該消火弾の使用方法は火災発生時これを掴んで燃焼箇
所に投げ付けるだけで良い。

投擲された消火弾が床等に尚たると殻容器１は粉砕し、
はぼ同時にその破片により嵌装２は破れ消火液３が周囲
に飛散される。

消火液３には嵌装２の収縮力により及び圧縮された空気
４により圧力がかけられているので効果的に飛散される
。

以上具体例を挙げて詳細に説明したように、本考案の消
火弾は、弾性材製の嵌装内に当該成製を膨張させて消火
液とわずかの空気を封入し、前記空気の部分を圧縮して
殻容器内に封じ込めてなるので、殻容器として気孔のあ
るもの等の使用もできることから重量を軽減でき、又土
器等を使用した場合には温度上昇による消火液の膨張分
を嵌装を介して殻容器内壁の気孔等で吸収することがで
き、温度上昇により不測の破壊を生じることはない。

更に又消火液に圧力がかかつていることから消火液の飛
散状況は良くなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案による消火弾の一具体例の一部破砕した正
面図である。 図面中、１は殻容器、２は嵌装、３は消火液、４は空気
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弾性材製の嵌装内に該嵌装を膨張させて消火液及びわず
   かの空気を封入し、前記空気を圧縮して前記嵌装を陶磁
   器製の殻容器内に封じ込めたことを特徴とする消火弾。