JP2003525668A - 鎮火装置及び方法 - Google Patents

鎮火装置及び方法

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JP2003525668A
JP2003525668A JP2001561402A JP2001561402A JP2003525668A JP 2003525668 A JP2003525668 A JP 2003525668A JP 2001561402 A JP2001561402 A JP 2001561402A JP 2001561402 A JP2001561402 A JP 2001561402A JP 2003525668 A JP2003525668 A JP 2003525668A
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fire
extinguishing
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water
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JP2001561402A
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Inventor
フィリップ, レイモンド デンネ,
ジョン プレワー,
Original Assignee
トゥモローズ デザイン カンパニー リミテッド
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    • A62LIFE-SAVING; FIRE-FIGHTING
    • A62CFIRE-FIGHTING
    • A62C13/00Portable extinguishers which are permanently pressurised or pressurised immediately before use
    • A62C13/02Portable extinguishers which are permanently pressurised or pressurised immediately before use with pressure gas produced by chemicals
    • A62C13/22Portable extinguishers which are permanently pressurised or pressurised immediately before use with pressure gas produced by chemicals with incendiary substances producing pressure gas
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A62LIFE-SAVING; FIRE-FIGHTING
    • A62CFIRE-FIGHTING
    • A62C35/00Permanently-installed equipment
    • A62C35/02Permanently-installed equipment with containers for delivering the extinguishing substance
    • A62C35/023Permanently-installed equipment with containers for delivering the extinguishing substance the extinguishing material being expelled by compressed gas, taken from storage tanks, or by generating a pressure gas

Abstract

(57)【要約】 鎮火装置は、内室(25)に水のような液体が収容され、キャップまたはカバー(26、27)で覆った凹部に収容された低圧ノズル(19、20)を有する、球形の或いは両端がドーム状で円筒形の容器(11)を備える。ガス発生器(22)が、更に該内室(25)内に位置し、センサー(28)によって起動する点火装置(26)により点火することのできる安定な可燃物(21)を内臓する。可燃物(21)の燃焼により発生するガスは水をノズル(19、20)経由で放出して、該内室(25)内に高圧を発生することなく細かい小滴を形成し、その大部分が50μm前後である。ガス発生器の材料の燃焼時間は15秒から20秒であるので、少なくともこの時間継続するミスト或いは霧が、保護環境内に発生され、この環境内の対流によって着火位置まで運ばれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、一般に、火災で死傷する主な原因である燃焼生成物を吸入しないで
、保護環境内の占拠者に脱出の機会の糸口を提供するための、該保護環境内の火
災を鎮火する装置と方法に関するものである。
【0002】 消防を行う場合に利用する物理的作用として主に二つのものがある。すなわち
、火から酸素を奪う、もう一つは、可燃物をその点火温度以下に冷やすことであ
る。ほとんどの消火器は前者の原理で機能し、粉末、液体或いはあわの形態をし
た防火薬品で、火から酸素を奪って更なる燃焼を防止し、よって消火することに
より、火炎を消そうとするものである。
【0003】 火災が充分発達すると、燃焼を停止させ(火から酸素を奪って)可燃物を点火
しやすい温度以下に冷やすために使用する消火剤の量が相当なものになり、火災
から保護しようとする財産に対し、消火剤そのものがかなりの損傷を与える事態
がしばしば発生する。給水ホースを使用すると、建物内の火に対して通常はポン
プによって給水される膨大な量の水が、火災に犯されていない建物の部分に対し
て、あたかも火災自体が生じさせる損傷と同程度の損傷を与えることは、証明さ
れている。
【0004】 したがって、火災が発達せず、上記の問題を生じさせないために、誰か初期の
火災に気づいた者が、火災が本格的になる前に鎮火ないしは消火することを目的
に使用するいわゆる消火器を提供することは知られている。このような消火器は
主に下記の三種類に分類される。すなわち、 1. 水ジェット消火器であって、これは使用者が手でレバー或いはその他の機
構を使って内部の球体またはその他の脆弱な容器を破壊し、あるいはバルブを開
いて、起動したときに噴射ガス(或いは貯蔵された圧縮空気)を発生する物理的
或いは化学的手段と水とを、一般に円筒形の容器に収容したものである。これに
より、容器内の水をジェットとして放出し、使用者がジェットを火炎位置に向け
るものである。この消火器の理論は、部分的には熱を水に移転させ水を沸点にま
で温度上昇させることにより、また部分的には水の蒸発によって、水が可燃物を
冷却し、更に水蒸気が空気と置換して火を兵糧攻めにしようとするものである。
2. 粉末状消火器であって、これは起動機構によって容器から爆発的に放出さ
れ、使用者が火に向ける防火粉末の容器を備えている。この防火薬品は主として
火が酸素に接するのを禁じる作用をする。 3. ガス消火器であって、これは空気より重い置換ガスのジェットを火に向け
て、この場合も環境から酸素を除去し、よって鎮火を行うものである。
【0005】 電気機器が絡む場合、火災が発達している間に電気機器がまだ「生きて」いる
(電源に接続されている)と、水ジェット消火器を使用すると、電撃の危険があ
るので、後者二種類の消火器は特に必要とされる。上記消火器すべてに共通する
欠点は、高圧容器の状態を維持するために定期的な保守が必要であることである
。別の欠点としては、手動操作が必要であるということであり、これは、建物の
占有者が発見した火災しか対処できないことを意味する。しかしながら、火災は
しばしば占有者が眠っていたり何かに夢中になっていたりしている時に発生し、
携帯消火器が充分効果を有し、使用者が火災のそばに残って危険にさらされても
良い点を越える点まで、火災が気づかれずに発達する。
【0006】 人が介入しなくても機能する自動鎮火器或いは消火器を作る試みがいろいろあ
る。このような消火器の一つとして、US特許3,773,111では、粉末を充填し、片
方の端部にノズルを有する円筒容器を提案している。火炎の検出により起動する
と、該粉末を該ノズル経由で急速に射出する火工噴射剤の作用で、プランジャー
或いはピストンが該円筒容器内を滑動する。操作の際、容器内は高圧になるので
、容器はこのような圧力に破壊することなく耐えるよう充分な強度がなくてはな
らない。別の火災或いは爆発鎮静装置がEP 0,693,303に提案されている。これ
も、円筒容器の形状で、複数のノズルを片方の端部に有し噴射機構を他方の端部
に有している。この円筒体には、鎮火材或いは消火剤が充填されているが、乾燥
粉末或いは水を使用してもよいとも述べられている。圧力発生器は、起動される
と、容器内の圧力を非常な高速で上昇させ、非常な高レベル(1200 psi (8.27
MPa))になり、上昇率は500psi/ms(3.45MPa/ms)のオーダーである。この装置は
、実質的にすべての消火剤が700ms未満の時間内に装置から放出されるように機
能することを意図したものである。US4,224,550には別の鎮火或いは爆発保護シ
ステムが提案されており、起爆コード或いは爆発フューズが点火されるようにな
っていて、ガスが急速に発生して、鎮火材を容器から急速に放出させている。
【0007】 これらすべての装置は、急速な反応という考え方に焦点を当てており、したが
って、使用に際して発生される力に耐えるため高圧容器が必要である。これらは
、自動車のエンジンルームや家庭用調理器の火災といった特定の火災に焦点を当
てたもので、この場合装置を予想される着火位置近くに置いて、遭遇する特定の
状況に対処するため、遭遇すると思われる火災の性質ゆえに、鎮火材の起爆を期
待しているか、必要とさえしている。
【0008】 他方、本発明は、火災の危険がある大多数の環境では、着火位置が予想つかな
いで、したがって、鎮火装置或いは消火装置が、火災が発生する環境のどこにお
いてでも、消火できなくてはならないということを前提としたものである。例え
ば、家庭環境において、台所、食堂、ラウンジ等の個々の部屋に、部屋ごとに違
う配置で、それ自体が可燃である家具や、カーペット、その他の柔らかい備品が
置かれている場合に、上記のことが特に当てはまる。現在入手可能な自動内臓式
消火器は、これらの環境では自動的に防火することができない。
【0009】 本発明は、改良された内臓式消火器或いは鎮火装置を提供しようとするもので
ある。本発明は、高圧容器を必要とせず、部屋の都合の良い場所に置くことがで
きながら、部屋全体の容積の防火ができ、装置に内臓される液材用の噴射剤の圧
力が時間の経過とともに減少せず、作動させた場合は、鎮火材をミスト或いは霧
状に噴射することのできるものを提供しようとするものである。
【0010】 したがって、第一の本発明として、鎮火装置は、液体鎮火材の容器と、該容器
の内部と連通した少なくとも一つの低圧霧化ノズルと、該容器内で噴射ガスを発
生する手段と備え、該鎮火材が該ノズルを通過する際鎮火材を霧化するに充分な
超気圧に、該容器の内部を、該容器の内容物がなくなるに充分な時間維持するこ
とを特徴とする。
【0011】 低圧霧化ノズルを使用することにより、容器に高圧を発生することなく、鎮火
材ミスト或いは霧を生成することが可能となる。したがって、高圧に耐える必要
のない容器の使用が可能となり、例えば、これに関連し、150 psiが、液体鎮火
材を放出し、液体鎮火材を霧化して鎮火材霧にするのに必要な最大圧力になるそ
うであると予想される。
【0012】 噴射ガス発生手段は、好ましくは、大気の酸素を必要とせずに燃焼する可燃性
非爆発性燃料材からなる。この材料の充填量は、少なくとも数秒間、好ましくは
10秒から20秒燃焼するに充分なものであることが好ましい。
【0013】 本発明は、火災が発生する閉空間の中にいる人々が、熱い燃焼生成物或いは有
毒ガスを吸入することによる損傷を受けずに生きて脱出できる機会の糸口を作る
という考え方に基づくものである。鎮火材のミスト或いは霧を発生することによ
り、特に該鎮火材が水であると、大気は霧化のジュール効果によって冷却され、
これにより、霧化小滴の温度を周囲温度より下げる。同時に、小滴の粒径を制御
することにより、そして霧化ノズルが鎮火材の霧化小滴を生成するにあたりその
大部分が100μm未満、好ましくは25μmから75μmの間である小滴を生成できるの
が好ましいが、これら小滴は大気にかなりの時間、3秒から15秒浮遊する。実際
、実験によると、100μmの小水滴は、2mの高さから約3秒で落下するのに対し、5
0μmの小水滴は30秒間浮遊し、10μmの小水滴は10分間浮遊する。したがって、
大部分が50μm前後の粒径の範囲にある小水滴を導入することにより、発生した
霧は大気に担持され、大気の運動の影響を受ける。建物の部屋や、電車、飛行機
、或いは自動車の客室といった閉環境において、該閉空間の或る場所で火災が発
生すると、対流が循環するようになることは理解されよう。したがって、着火の
正確な位置と関係なく、鎮火装置から出る霧化小滴は対流によって低い位置に運
ばれ、横方向においては火災源の方へ運ばれ、部分的には小水滴の低温により部
分的には蒸発のための熱吸着により、火を冷却し、同時に大気の酸素を火災域か
ら排除する作用をする。保護環境の全体の容積がこのようにして急速に小水滴で
充満され、熱い燃焼生成物の発生を抑制し、該環境にいる人に脱出をしたり、警
報をだしたり、更に別の消火機器を取得したり、消防を呼んだりする機会の糸口
を提供ことができるようにする。かくして、たとえ本発明の鎮火装置が発生する
ミスト或いは霧が火災を完全に消火できなくても、火災を充分長く抑え、そこに
いる人が脱出し、さらには別の消防手段をとることができるようにする。
【0014】 したがって、火災によって発生する対流を利用して、鎮火液体の霧化小滴が鎮
火装置のある場所から火の方へ運ばれるので、霧化小滴を装置から爆発的に射出
する必要はなく、単に、装置から押し流される速度が充分になるようにしさえす
ればよい。これは、実際、粒子が相互に分離しようとする自然の傾向によって助
長される。このように形成されるミスト或いは霧は効果的に大気の空気より温度
の低い波面を生成し、この波面は着火位置に対流によって運ばれる。ミスト或い
は霧が火に近づくと、火の熱により蒸発するかもしれないが、この冷たい波面は
、ある期間、装置から継続的に出て霧化小滴によって、後ろから供給され続ける
。典型として、ガス発生装置は噴射ガスを15秒から20秒発生し続けることが予想
され、この時間は容器から液体鎮火材が全部放出するに必要な時間より僅かに短
い。容器内の残留圧力によって、最後の液体が、過剰な圧力を発生することなく
或いは装置の燃焼部からまともにガスが噴出することなく、放出される。
【0015】 霧化ノズルは一本でもよいが、本発明の範囲内において、複数の低圧ノズルを
有する装置であって、すべてのノズルが容器の内部と連通する装置であっても良
い。それらのノズルが鎮火材の霧化小滴を別々の方向へ排出しようが、同じ方向
へ排出しようが、問題ではない。小滴を火の方へ運ぶと期待されるのは、小滴が
装置から放出されるときの運動エネルギーによるのではなく、部屋の中の対流で
あるからである。
【0016】 本発明の好ましい実施態様において、一つ以上のノズルを、容器の表面の下に
ある凹部に取り付け、容器と係合するキャップまたはカバーで覆い、噴射ガスが
発生する際の圧力上昇によってキャップまたはカバーが押されて外れるようにす
る。実際には、ガス、特に空気の小さなポケットをキャップの下に作って、これ
を液体の作用圧力によって圧縮し、キャップが吹き外れるようにしても良い。
【0017】 この場合別の利点がある。すなわち、特にキャップまたはカバーの外表面が、
容器に取り付けられた位置において、容器の外表面と実質的に面一である場合、
火災安全装置に対するいたずらが横行するような環境での該装置の利用がしやす
くなる。例えば、地下鉄の車両のような環境では現在携帯消火器が取り付けられ
ていないが、これは、火災が発生していなくても、いたずら者が故意に消火器を
噴射させるという問題があるからである。これによって、消火器の取り替えや再
充填に不必要な費用がかかり、このような装置をこの種の環境に取り付けなくな
ったのである。しかしながら、本発明の装置では、所定の位置に固定し、機械的
或いは手動の起動ではなく、火災の熱で起動されるものであるので、いたずら者
が鎮火装置を退廃的に利用しようとする機会は効果的に排除される。更に、キャ
ップまたはカバーが噴射ガスの圧力で飛び出すので、鎮火装置の表面にペンキを
塗布して、ノズルの正確な場所を隠すことができる、上記の効果はさらに上がる
。典型例として、キャップまたはカバーを容器の開口部にスナップ係合させても
良い。
【0018】 容器の特に好都合な形状は実質的に球状であるが、両端部をドーム状にした円
筒形状を採用しても良い。いたずらの可能性のある列車の車両や環境では、四面
体の形状を採用して、装置を室のコーナーに取り付けて、実質的な平面を、車両
内の装置の存在に注意が惹かれないような方法で室内の方へ向けても良い。
【0019】 上述したように、ガス発生手段の点火は電気的或いは電子的点火手段で行うこ
とができ、好ましくは、該点火手段には、周囲温度が閾値より高くなった場合に
、ガス発生手段の燃焼を起動する機能を有する熱センサーを備えるのがよい。該
点火手段には、また、周囲温度の変化率を検出する手段を備えて、該手段が、温
度率が所定の率を越える場合や絶対温度が少なくとも所定の時間所定の閾値を越
えた場合に、ガス発生手段の燃焼を起動する該熱センサーと共同して機能するよ
うにしても良い。
【0020】 容器が高圧に耐える必要がないので、低圧プラスチック容器として形成しても
良い。プラスチックの材料を使用することには特に利点がある。プラスチックは
軽量で、容器の本体に霧化ノズルを一体的に形成できるからである。
【0021】 本発明は、また、霧化小水滴のミスト或いは霧であってその少なくとも大部分
が100μm未満の粒径であり、好ましくは25μmから75μmの間であるものを、発生
し、該霧化小滴を、火災により保護環境内で発生する対流により、火の方へ運ぶ
ことができるようにすることを特徴とする、保護環境における鎮火または消火方
法を含む。
【0022】 該霧化小滴を形成する水には、その中に防火薬品を溶解或いは県濁させて、鎮
火効果を更に高めても良い。
【0023】 本発明の実施態様を添付の図面を参照しつつ、実施例として、より具体的に述
べる。 図1は、本発明の原理を実施する装置の断面図である。 図2は、図1の装置に使用するに好適なノズルの側面図である。 図示の装置は、約3リットルの水を収容するに充分な大きさの、低圧プラスチッ
ク材の全体的に球状容器11を備える。この目的のためには、小さいフットボール
と同じくらいの直径約20cmで充分である。該容器には直立する耳金12、13があり
、これらにより容器は、14で示す腕木から吊り下げることができ、腕木は固定ピ
ン或いは図示するねじ15、16によって壁に固定されている。
【0024】 3リットルの水を入れると、容器は、3-1/2kg前後の重さになるはずで、これは
、固定取り付けが必要である。装置が火災を鎮火する機能の仕方のため、容器を
高い位置に取り付ける、好ましくは、できるだけ天井に近く取り付けることが重
要である。しかしながら、天井の構造が弱いのはよく知られており、根太や垂木
の位置が、天井から装置を吊り下げるのに充分確かであることは、ありにくい。
したがって、図に14で示すようなL型の腕木が好ましく、この場合装置は天井で
はなく壁に固定されるが、実質的に天井の高さに位置決めすることができる。
【0025】 容器11の壁の中に、二つの凹部17、18が形成され、低圧霧化ノズル19、20を収
容している。これらのノズルはピン衝撃型ではなく、ライン衝撃型であり、これ
によりそこを通過する液体を、延長する接触ラインにわたって正確に霧化でき、
このラインは螺旋状にすることにより更に延長できる。個々に分離したノズルを
図示しているが、好適設計ノズルとして、容器11の成型の際一体形成しても良い
。この状態のノズルは特に丈夫であるという利点を有し、たとえ衝撃で少々損傷
していても霧化小滴を大いに生成する機能を果たすことが実験で分かっている。
重要なことは、これらのノズルが、噴射ガスが発生する作用圧力において、大多
数が50μm前後の霧化小滴を生成することである。噴射ガス発生手段については
より詳細に後述する。この粒径の範囲の小水滴を与えると、これら水滴が天井の
高さから床に落ちる時間は30秒位前後になり、この時間は、火災が形成する対流
が水滴を、部屋を横断して運び、それらの鎮火の影響を与えるのに十分長い時間
である。この目的のために、ノズル19、20は、小水滴を長い距離運ぶために充分
な運動エネルギーを小水滴に与える必要はなく、ノズルのすぐ近くから水滴が運
び去られれば充分であって、この結果、高圧噴射剤の必要がなくなる。
【0026】 図2はノズル19で表す好適なノズルの拡大図であって、本体30に、容器11の壁
の中にある開口部内の所定の位置にノズルをねじ込むための、ねじきり部31と、
前方向に延びる螺旋状の衝撃霧化部材32を備えている。霧化部材は、ほとんどが
50μm前後の粒子をもった非常に細かなエアゾルを有する、本体30内のオリフィ
ス(図示せず)にある噴霧を破壊する。この螺旋状入力ラインによって、上記の細
かな霧化率であっても、高速の排出ができる構成になっている。
【0027】 噴射剤ガスは、可燃性物質が発生するもので、この物質は、例えば、アトラン
ティックリサーチカンパニーが商品名「Arcite」で生産している、外部からの酸
素供給がない閉環境でも可燃であるものである。更に、この材料はゆっくり燃焼
し、長期間家庭環境に置かれていても、点火の危険もなく、安定しており安全で
ある。
【0028】 この可燃性物質21は、容器22に収容され、この容器は、開口部23、24を有する
金属またはセラミックのケースで、該開口部から、燃焼によって生じたガスが容
器11の内室25に脱出するようになっている。該開口部23、24は該内室に対して開
放され、液体がケース22に入れるようになっている。物質21の燃焼により適当
な圧力が発生すると、ケース22にある液体が、発生ガスとともに、容器11の内部
25に放出される。該可燃性物質21は、水の存在下でも点火可能であり、その燃焼
は水の存在の影響を受けない。
【0029】 物質21の燃焼は電池27を電源とする電子点火装置26により開始され、電池27は
また熱センサー28にも電源を供給し、熱センサーの出力信号が点火装置26の操作
を起動する。電池状態回路とタイマーを有する処理装置29は、該センサー28と該
点火装置26とに接続され、そのプログラムにより、温度上昇率と絶対温度とを決
定しており、短時間の異常温度変動や火災の存在を示しそうもないゆっくりした
温度変動が、点火装置26の誤って付勢を起動しないようになっている。
【0030】 容器11の内部25には水が充填されており、ガス発生器22も完全に水に漬かって
おり、空気は混入されていない。
【0031】 ノズル19、20を収容する凹部17、18の上に、凹部17、18の所定の場所にスナッ
プ係合したカバー26、27があり、これらカバーの外表面は容器11の外表面と実質
的に面一になっている。これらのカバー26、27は、誰かがこれらキャップまたは
カバーをそれぞれの位置から外すような手がかりがないので、凹部17、18から手
で外すことができない。したがって、いたずらや悪行は起こりそうにない。
【0032】 本発明の装置は、起動されると水霧を発生する低圧装置を内臓している。水霧
の霧化小滴は限定された粒径をもっており、そのため、小滴は大気中に長時間残
留でき、ガス発生器は長時間作動してガスを発生する働きをするので、内室25内
の水は、高圧を発生することもなく比較的ゆっくり、特に15秒から20秒間で放出
されので、容器11は低圧プラスチック材製でよい。充填された噴射剤は燃焼して
窒素、二酸化炭素そして水を生ずるが、これら自体は有毒ガスではなく、水がす
べて放出されたときに容器内にある余分なガスは、自らノズルを経由して脱出し
、霧化水滴がさらに着火位置の方へ分散するのを助長する。
【0033】 低エネルギーの水霧を使用する鎮火方法は、霧自体が火と部屋のその他の部分
との間の熱シールドとして作用し、放射熱を吸収し、着火位置の温度を下げるこ
とにより対流速度を下げるという利点を有する。したがって、これにより、放射
熱により火が或る燃焼物源から別の燃焼物源へと飛ぶのを阻止する。この低温の
小水滴は部屋にいる人が吸引しても損傷はない。内室25内の水溶液または県濁水
に防火薬品を混入させてもよく、この場合、霧化小滴内の煙粒子を吸収すること
による煙浄化効果が得られる利点がある。これは、人の肺が、煙粒子の吸入を扱
うより、小水滴の吸入を扱うほうが良いので有利である。
【0034】 更に、従来の水ジェット消火器の場合と違って、霧の発生に使用する水の量が
比較的少ないので、部屋のインテリアや家具が濡れることによる副次的な損傷が
ほとんどない。
【0035】 一台の鎮火装置について述べたが、この装置を複数連結して、より大きな環境
を保護しても良いことは、理解されよう。これらの装置は、個々に作動しても良
く、或いはコントロールセンサーが火災の発生を検知した場合に一緒に起動する
ように連結しておいても良い。
【0036】 別の用途として、内室25内の液体に染料を入れておき、受動赤外線検知器のよ
うな侵入者検知器と連結した起動手段を有するようにして、この装置を警備装置
として使用することもできる。染料は、例えば、紫外線の元でのみ現れるような
ものでも良い。したがって、もし警報機がセットされているときに侵入者が部屋
に入ると、本発明の装置が起動して、細かいミストをだし、これが侵入者の皮膚
や着衣に染み込み、更には、部屋の中にある品々に塗布され、後から、侵入者自
身や盗品が用意に識別できるようにすることができる。
【0037】 上述の実施態様では、小型容器22内のガス発生システムは容器11内の上方に位
置しているが、他の位置でもよく、例えば、ノズル19、20の間の低位置でも良く
、或いは、上方位置と下方位置の中間の「赤道」位置でも良い。装置が起動のた
めセンサー29からの線に接続されている限り、装置は、内壁に固定することな
く、室内に自由に置いておいても良い。勿論この場合、交換可能な電池の位置は
変更しなくてはならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理を実施する装置の断面図である。
【図2】 図1の装置に使用するに好適なノズルの側面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 プレワー, ジョン 英国, ME9 9NH, ケント, エ ヌアール シッティングボーン, バプチ ャイルド, スクール レーン 71 Fターム(参考) 2E189 BA02 BA07 BB06 BC01 BC06 KB04 KD05 4G068 DA10 DB12 DB26 DC02 DD13 DD15

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体鎮火材の容器と、該容器の内部と連通した少なくとも一
    つの低圧霧化ノズルと、該容器内で噴射ガスを発生する手段と備え、該鎮火材液
    体が該ノズルを通過する際鎮火材液体を霧化するに充分な超気圧に、該容器の内
    部を、該容器の内容物がなくなるに充分な時間維持することを特徴とする、鎮火
    装置。
  2. 【請求項2】 噴射ガスを発生する該手段が、大気の酸素を必要とせずに少
    なくとも数秒間燃える、可燃性で非爆発性燃料材からなることを特徴とする、特
    許請求の範囲1に記載する、装置。
  3. 【請求項3】 該霧化ノズルが、鎮火材液体の霧化小滴を生成し、少なくと
    もその大部分の粒径が100μm未満であり、好ましくは25μmから75μmまでである
    ことを特徴とする、特許請求の範囲1或いは2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 複数の低圧ノズルを備え、そのすべてが該容器の内部に連通
    していることを特徴とする、前記特許請求の範囲のいずれかに記載の装置。
  5. 【請求項5】 該一つ以上のノズルが該容器の表面の凹部に取り付けられ、
    それぞれがキャップ或いはカバーで覆われて、該キャップまたはカバーが、該噴
    射ガスによりノズルから放出される流体の作用圧力により変位されるように、容
    器に係合していることを特徴とする、前記特許請求の範囲のいずれかに記載の装
    置。
  6. 【請求項6】 該一つ以上のキャップ或いはカバーの外表面が、該容器に取
    り付けられた位置において、実質的に該容器の外表面と面一であることを特徴と
    する、特許請求の範囲5に記載の装置。
  7. 【請求項7】 該一つ以上のキャップ或いはカバーが、該容器内のそれぞれ
    の開口部にスナップ係合されていることを特徴とする、特許請求の範囲5または
    6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 該容器が実質的に球状であることを特徴とする、前記特許請
    求の範囲のいずれかに記載の装置。
  9. 【請求項9】 該ガス発生器の燃焼が、電気的或いは電子的点火手段によっ
    て開始されることを特徴とする、特許請求の範囲2ないし8のいずれかに記載の
    装置。
  10. 【請求項10】 該電気的或いは電子的点火手段が、周囲温度が閾値を超え
    て上昇した場合に、該ガス発生手段の燃焼を起動する機能を有する熱センサーを
    備えることを特徴とする、特許請求の範囲9に記載の装置。
  11. 【請求項11】 該点火手段が、温度変化率が所定の率を越えた場合や絶対
    温度が少なくとも所定の時間所定の閾値を越えた場合に、ガス発生器の燃焼を起
    動する該熱センサーと共同して機能する、周囲温度変化率検知手段を備えること
    を特徴とする、特許請求の範囲10に記載の装置。
  12. 【請求項12】 該容器が低圧プラスチック容器であることを特徴とする、
    前記特許請求の範囲のいずれかに記載の装置。
  13. 【請求項13】 該一つ以上の低圧霧化ノズルが、該容器の本体に一体的に
    形成されていることを特徴とする、前記特許請求の範囲のいずれかに記載の装置
  14. 【請求項14】 霧化小水滴のミスト或いは霧であってその少なくとも大部
    分が100μm未満の粒径であり、好ましくは25μmから75μmの間である水滴を、発
    生し、該霧化小水滴を、火災により保護環境内で発生する対流により、火の方へ
    運ぶことができるようにすることを特徴とする、保護環境における鎮火または消
    火方法。
  15. 【請求項15】 霧化小滴を形成する水がその中に防火薬剤を溶解或いは県
    濁していることを特徴とする、特許請求の範囲14に記載の方法。
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