JPS5812778B2 - タジユウツウシンホウシキ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般情報を伝送する主信号と、主信号を正常運
用するための副信号とを共通の伝送路で多重化して伝送
する多重通信方式に関するものである。

一般に、主信号の監視、制御及び打合等に使用する副信
号を主信号と多重化して伝送する方式として、周波数分
割あるいは時分割多重化方式があるが、これらの方式で
は主信号の伝送効率の低下を避けることができない。

従来、主信号の伝送効率を低下させないで副信号を多重
化するために、主信号の搬送波の位相情報に主信号を割
当て、また、同一搬送波の振幅情報又は周波数情報に副
信号を割当てる複合変調方式を用いる方式が提案されて
いる。

しかしながら、複合変調方式を用いて多重化する方式は
主信号に搬送波を使用しない基底帯域伝送等の場合には
、適用できないという欠点がある。

本発明の目的は基底帯域伝送等にも適用できる周波数分
割あるいは時分割多重化方式及び複合変調による多重化
方式とは異なる多重通信方式を提供することである。

本発明の他の目的は主信号の伝送方式とは独立した形で
主信号と副信号との多重化を行なうことができる多重通
信方式を提供することである。

本発明のより他の目的は主信号の帯域内に副信号を周波
数拡散させた形で多重化する多重化方式を提供すること
である。

本発明によれば主信号と副信号とを多重化して共通の伝
送路で伝送する多重通信方式において、副信号を主信号
の伝送帯域に主信号よりはるかに低いレベルで一様に周
波数拡散することにより、主信号と副信号とを多重化し
、且つ、多重化された主信号と副信号から周波数拡散さ
れた副信号を分離する多重通信方式が得られる。

本発明は送信側において主信号の伝送帯域と同一帯域に
一様に周波数拡散された副信号を得るために、擬似雑音
の性質を有するＰＮ系列の符号化搬送波により平衡変調
を行ない、この周波数拡散された副信号を主信号の信号
対雑音比の余裕度に応じて、主信号よりもはるかに低い
レベルで主信号に混入して送信し、受信側において副信
号送信側に同期したＰＮ系列の符号化搬送波により逆変
調して、多重信号から副信号を分離する周波数拡散多重
通信方式である。

本発明は主信号の信号対雑音比の許容範囲内で副信号を
多重化でさ、更に、副信号は主信号の伝送方式と独立に
設定できるので、基底帯域伝送等に適用して大きな効果
を得ることができる。

以下、図面を参照して本発明を説明する。

第１図は本発明の一実施例を示すブロック図であり、こ
こでは、周波数拡散多重通信方式に使用される多重送受
信装置の構成を示している。

第１図を参照すると、この実施例は多重送信装置Ｔと多
重受信装置Ｒとを有し、多重送信装置Ｔにおいて主信号
（送）Ｃｔに副信号（送）Ｓｔを多重化して、共通伝送
路Ｌに送出し、同様に、多重受信装置Ｒにおいて主信号
（受）Ｃｒから副信号（受）Ｓｒを分離する構成を有し
ている。

また、多重送信装置Ｔは搬送波発振器０，ＰＮ系列符号
発生器（送）Ｇｔ、平衡変調器（送）Ｍｔ及びハイブリ
ッド回路Ｈを備え、一方、多重受信装置Ｒは多重送信装
置Ｔの符号化搬送波の同期を抽出するための乗算器Ｍ、
積分器■、電圧制御搬送波発振器■及びＰＮ系列符号発
生器（受）Ｇｒと、主信号（受）Ｃｒから副信号（受）
Ｓｒを分離するための平衡変調器（受）Ｍｒとを備えて
いる。

ここで、この実施例の動作を説明すると、まず多重送信
装置Ｔにおいて、搬送波発振器Ｏによって駆動されてい
るＰＮ系列符号発生器（送）Ｇｔから符号化搬送波が出
力され、この符号化搬送波は平衡変調器（送）Ｍｔに供
給される。

平衡変調器（送）Ｍｔには副信号（送）Ｓｔが加えられ
ているから、この副信号（送）Ｓｔは符号化搬送波によ
り、平衡変調され、主信号（送）Ｃｔの伝送帯域と同一
帯域に一様に周波数拡散される。

周波数拡散された副信号はハイブリッド回路Ｈに加えら
れ、このハイブリッド回路Ｈにおいて、主信号（送）Ｃ
ｔに許容されうる信号対雑音比の範囲内の低レベルで主
信号（送）Ｃｔに混入される。

周波数拡散された副信号を混入された主信号（送）Ｃｔ
は多重送信装置Ｔから共通伝送路Ｌを介して、多重受信
装置Ｒに送出される。

多重受信装置Ｒでは副信号送信側の符号化搬送波と同期
した符号化搬送波を発生させて、これを平衡変調器（受
）Ｍｒに加え共通伝送路Ｌより送られてくる主信号（受
）Ｃｒから副信号（受）Ｓｒを分離する。

即ち、電圧制御搬送波発振器■によって駆動されるＰＮ
系列符号発生器（受）Ｇｒからの符号化搬送波は平衡変
調器（受）Ｍｒに供給されると共に、その一部は乗算器
Ｍに与えられる。

乗算器Ｍでは符号化搬送波と共通伝送路Ｌからの副信号
（受）Ｓｒを混入した主信号（受）Ｃｒとを乗算した後
、その出力を積分器■に加えて一定時間積分する相関操
作を行ない、積分器■の出力により電圧制御搬送波発振
器■を制御する。

これによって、ＰＮ系列符号発生器（受）Ｇｒの符号化
搬送波は副信号送信側の符号化搬送波と同期する。

したがって、平衡変調器（受）Ｍｒでは多重信号を同期
した符号化搬送波により逆平衡変調することによって、
副信号（受）Ｓｒを分離することができる。

尚、前述したＰＮ系列符号発生器（送）ＧｔとＰＮ系列
符号発生器（受）Ｇｒは互いに同一のＰＮ系列符号を発
生することは言うまでもない。

第２図は第１図において使用されているＰＮ系列符号発
生器を説明するための図であり、ここでは多重送信装置
ＴにおけるＰＮ系列符号発生器（送）Ｇｔのみを示して
いる。

第２図を参照すると、ＰＮ系列符号発生器（送）Ｇｔは
縦続接続されたフリツプフロツプ回路Ｆ１〜Ｆ４とフィ
ードバックループに使用される排他的論理和回路Ｅとを
有している。

フリツプフロツプ回路Ｆ１〜Ｆ４には初期値として全０
以外の値を設定し、順次シフトすることにより、繰り返
し周期１５のＰＮ系列を発生させることができる。

一般に、ＰＮ系列の符号の繰り返し周期は使用するフリ
ツプフロツプ回路の段数とフィードバックの方法により
任意に決定することが可能である。

以上述べた通り、本発明では副信号をＰＮ系列の符号化
搬送波により、主信号と同じ帯域内に周波数拡散して、
主信号と多重化しているため、副信号を主信号の伝送方
式とは独立に設定できる。

また、副信号は主信号の信号対雑音比の余裕範囲内で多
重化され、主信号側には特別な多重化装置及び分離装置
を必要としない多重通信方式が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の周波数拡散多重什方式によ
る多重送受信装置の構成を示す図、第２図は本発明の一
実施例で使用されるＰＮ系列符号発生器を示す図である
。 なお図において各参照符号は次の通りである。 Ｔ・・・・・・多重送信装置、Ｒ・・・・・・多重受信
装置、Ｃｔ・・・・・・主信号（送）、Ｃｒ・・・・・
・主信号（受）、Ｓｔ・・・・・・副信号（送）、Ｓｒ
・・・・・・副信号（受）、Ｍｔ・・・・・・平衡変調
器（送）、Ｍｒ・・・・・・平衡変調器（受）、Ｇｔ・
・・・・・ＰＮ系列符号発生器（送）、Ｇｒ・・・・・
・ＰＮ系列符号発生器（受）、Ｈ・・・・・・ハイブリ
ッド回路、Ｌ・・・・・・共通伝送路、０・・・・・・
搬送波発振器、Ｍ・・・・・・乗算器、■・・・・・・
積分器、■・・・・・・電圧制御搬送波発振器、Ｆ１〜
Ｆ４・・・・・・フリツプフロツプ回路、Ｅ・・・・・
・排他的論理和回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 主信号と副信号とを多重化して共通の伝送路で送信
   側から受信側へ伝送する多重通信方式において、前記送
   信側はＰＮ系列の符号化搬送波を発生する手段と、前記
   副信号と前記符号化搬送波とを受け、前記副信号を前記
   符号化搬送波により平衡変調して、前記主信号の伝送帯
   域と同じ帯域に一様に周波数拡散する手段と、前記主信
   号が許容できうる信号対雑音比となるような前記主信号
   よりはるかに低いレベルで前記主信号に前記副信号を混
   入する手段とを備え、前記受信側は前記送信側における
   符号化搬送波と同期したＰＮ系列の符号化搬送波を生成
   する手段と、前記主信号及び前記副信号とが多重化され
   た前記送信側からの多重信号と前記受信側で生成された
   前記符号化搬送波とを受け、該符号化搬送波により前記
   多重信号を逆平衡変調して、前記主信号の分離操作を行
   なうことなく、副信号のみを分離する手段とを備えたこ
   とを特徴とする多重通信方式。