JPS5812506Y2 - ケ−ブルシ−スの縦裂工具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気通信ケーブル、光通信ケーブルなどのケー
ブルを接続するに際して、同ケーブル端末のシースを縦
方向（ケーブルの長手方向）に切裂く工具に関するもの
である。

ケーブルを相互に接続するにあたっては、当該接続部分
においてケーブルのシースを機械的に□連結するため、
ケーブルのコアとシースの間にメタルカラーを差し込み
、ボルトなどの締結手段でのメタルカラーと継手との間
に上記シースを挟着し、該シースを機械的に引留めると
いった手段が一般に採用されており、さらにこの際上記
メタルカラーをコアとシースの間に差し込むには、シー
スの端末を縦方向に切裂き、この切裂いた部分からメタ
ルカラーを差込むといったことが行われている。

ところが従来では、このシースを切裂くための適当な工
具が無かったため、この作業を行うにあたっては作業者
の熟練と感に頼った手動操作によっていたので、手数を
要するばかりでなく、シースの偏肉や変形などによりケ
ーブルの長手方向に添って正確に切裂くことが極めて困
難であり、またカッターでシースを外側から内側へ向っ
て切込むのであるから、ケーブルのコアまで不本意に傷
を付けてしまうという失敗が多々発生していた。

本考案はこのような従来の作業における問題点に鑑み検
討の結果なされたものであって、ケーブルのシースを簡
単な作業で正確に引裂くことができ、しかもケーブルの
コアにまで傷を付けてしまうことのない工具を提供せん
とするものである。

以下この構成を図示の一実施例に基き説明する。

第１図、第２図において１は、両端を開口した中空なハ
ウジングで、このハウジング１の一端側には、径方向に
突出した四条の取付部２，２・・・・・・が周方向にわ
たって略等間隔に設けられており、これら取付部２，２
・・・・・・には収納凹所３，３・・・・・・がハウジ
ング１の内側に開口するよう夫々凹設されている。

一方向ハウジング１の他端側にはフランジ４が設けられ
ている。

上記収納凹所３，３・・・・・・には夫々角形の支持部
材５．５・・・・・・が収納されており、これら支持部
材５゜５・・・・・・は、ハウジング１外側から収納凹
所３，３・・・・・・内へ貫通するよう取付部２，２・
・・・・・に螺合された螺ボルトなどの調整ねじ６，６
・・・・・・と、ハウジング１の内側から支持部材５，
５・・・・・・に貫通せる上記調整ねじ６，６・・・・
・・の先端に螺合された止ねじ７，７・・・・・・とに
よりハウジング１に取付けられている。

従って支持部材５，５・・・・・・は調整ねじ６，６・
・・・・・を回動することによりハウジング１の径方向
へ移動してその位置が調整されるようになっており、図
中８，８・・・・・・は所望の位置で調整ねじ６，６・
・・・・・を固定するよう該ねじ６，６・・・・・・に
螺合したロックナツトである。

上記支持部材５，５・・・・・・のうち、相対向する一
対の支持部材５，５からは、ハウジング１の一端側に位
置する同支持部材５の端部寄りからハウジング１の他端
側へ向けて先端が楔形をしたアングル形の案内片９，９
が延設されており、この案内片９，９と支持部材５，５
の間には、ハウジング１の径方向に薄刃形のカッタ１０
．１０が設けられている。

案内片９およびカッタ１０に必要に応じ一部の支持部材
だけでなく、総ての支持部材に設けることもできる。

なお支持部材は一個所に集中することなくハウジング１
の径方向にわたって略等間に複数個設ければよいが、図
示の実施例のように二１個宛対向させて合計四個程度設
けるのが最も一般的な要求に対応できるものである。

１１はハウジング１の取付部２，２・・・・・・とフラ
ンジ４との間において移動自在となるよう同ハウジング
１は被嵌されたハンマで、このハンマ１１は割筒形をし
た二つのセグメンｌ−１２ｊ２をポル） １３．１３で
結合して形成されている。

この考案による工具を使用してケーブルのシースを切裂
くには、先ず予め調整ねじ６，６・・・・・・の操作に
より案内片９，９間の間隔をケーブルのコア径と略等し
くなるよう調整し、また案内片９，９の無い支持部材５
，５間の間隔をケーブルのシース外径と略等しくなるよ
う調整しておく。

次にケーブルの端末をフランジ４側の端部がらカッタ１
０．１０のある端部側へとハウジング１内に挿入し、同
ケーブルの端面を案内片９，９の先端に突き当てる。

すると第３図で示すようにケーブルＡのシースＢは案内
片９，９により引き起こされてコアＣから離される。

この状態でケーブルＡを固定し、ハンマ１１を第２図で
示す位置からフランジ４に衝突させ、この衝撃でハウジ
ング１を矢印方向へ移動させてゆくと、第４図で示すよ
うに、案内片９，９で引き起こされた上記シースＢがカ
ッタ１０．１０でケーブルＡの長平方向に引き裂かれて
いく。

このとき支持部材５．５・・・・・・はシースＢに滑動
可能に押当し、その間にケーブルＡを抱持している。

本考案は上記のように構成したものであるから、ケーブ
ルＡのシースＢを切裂く際、ケーブルＡは支持部材５，
５・・・・・・の間に抱持されて案内されるようになり
、このためシースＢはケーブルＡの長平方向に沿って正
確に切裂かれると共に、作業者の特殊な作業に頼ること
なくこの種作業が極めて簡単に行える。

またシースＢは一旦案内片９，９に引き起こされてから
カッタ１０．１０で切裂かれるため、コアＣに傷を付け
てしまうことなく安全に作業を行ことかできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦裂工具の正面図、第
２図は同一部縦断側面図、第３図は同使用状態の暗示正
面図、第４図は同使用状態の暗示側面図。 １・・・・・・ハウジング、５・・・・・・支持部材、
９・・・・・・案内片、１０・・・・・・カッタ、Ａ・
・・・・・ケーブル、Ｂ・・・・・・ケーブルのシース
、Ｃ・・・・・・ケーブルのコア。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングに嵌入されたケーブル端末のシースを滑動可
   能に抱持する複数個の支持部材を上記ハウジングの周方
   向にわたって互いに離間して設け、該支持部材の一部ま
   たは全部には上記シースの切裂くべき端末部分をケーブ
   ルのコアから引き起こす案内片と、該案内片により引き
   起こされた上記シースを当該ケーブルの長手方向に切裂
   くカッタを設けてなるケーブルシースの縦裂工具。