JPS5812469B2 - ナイネンキカンノタメノ ネンリヨウフンシヤポンプ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、内燃機関のための燃料噴射ポンプであって、
ポンプ駆動軸を所定位置、特に吐出開始位置で固定的に
保持するための装置を有しており、この装置が、駆動軸
に固定的に結合されている円筒状の部分の範囲内に取付
けられておりかつばねによって負荷されている調節ピン
を有しており、この調節ピンが、駆動軸に固定的に結合
されている前記部分を所定位置で固定的に保持している
形式のものに関する。

この種の燃料噴射ポンプ（以下単に噴射ポンプと呼ぶ）
では、例えば駆動装置から見て第１のカムの吐出開始位
置を固定的に保持して、これによって、この位置に位置
する噴射ポンプを相応して準備された内燃機関に取付け
ることができるようにする必要がある。

この吐出開始位置を目印によって表示するために、ポン
プ駆動軸に固定的に結合された部分に付した線状マーク
と合致するように第２の線状マークをポンプ端面に設け
、あるいはポンプケーシングに固定のマークが設けられ
ている場合には可動部分に線状マークを設けることが知
られている。

調節のこの公知形式の重大な欠点は、噴射ポンプの端面
フランジが内燃機関のギヤボックスに取付けられるよう
な場合、線状マークが外部から見えにくいかあるいはま
ったく見えないことである。

このような場合には、内燃機関に噴射ポンプを取付ける
さいに吐出開始位置を改めて探す必要がある。

吐出開始位置を探すためには「オーバフロー法」とも呼
ばれる形式を採用することができる。

要するにこの場合、圧力弁を取外した状態で噴射ポンプ
吸込み室を燃料圧によって負荷し、駆動軸を連結させか
つ起立させた状態で噴射ポンプを徐徐に旋回せしめて、
ポンプピストンの上昇行程運動時にポンプピストンが吸
込み孔を閉鎖しかつ試験オイルの流出がやむまでこの旋
回を行なう。

試験オイルの流出のやんだ位置で噴射ポンプと、すでに
吐出開始位置を調節された内燃機関とをねじ固定する。

この調節は著しく時間を要し、かつ熟練技術者によって
しか行なうことができない。

接近可能な線状マークの場合ですら、内燃機関の取付け
時の調節は技術者の熟練を要するものである。

割出しピンの形式の調節ピンが、噴射ポンプのカム軸に
結合された部分の周囲に設けた係止部内に押入れられて
いるような、冒頭に述べた形式の噴射ポ冫プも公知であ
る。

ζの場合に使用される装置では、調節ピンはばねによっ
て、噴射ポンプのカム軸が妨げられることなく回転でき
る位置へ押入れられる。

このことによって装置の破損が回避される。

しかし、この装置のための費用は極めて大きく、しかも
この調節装置は噴射ポンプに常に取付けられたまま残さ
れ、かつ構造が複雑であり、その上この装置は大きなシ
リンダ数を有する噴射ポンプでは、あるいは吐出ポンプ
が取付けられていない場合にはなおさら、ある限度内で
しか使用することができない。

さらに、加圧面を備えたピンがカム軸の面に圧着されて
カム軸を固定的に保持するように該ピンが外部からポン
プケーシング内へねじ込まれるような調節装置が公知で
ある。

しかし、噴射ポンプカム軸をこのような形式で係止する
場合、不慮のずれ動きに対する安全性は低い。

締め過ぎるとカム軸、軸受けまたはケーシングが破損す
る慣れがある。

本発明の課題は、すでに述べたような欠点がなく、すべ
てのシリンダ数のために自在に使用され、組付けおよび
操作に関連して工場従業員への特別な要求がなく、かつ
誤操作のさいにも後遺的な害なく修正が可能であるよう
な、ポンプ駆動軸の固定的な保持のための装置を備えた
燃料噴射ポンプを提供することにある。

この課題を解決する本発明の要旨は、駆動軸に固定的に
結合されている前記部分が、少なくとも前記調節ピンの
範囲内で、中断されていない有利には円筒状の表面を有
しており、この表面に、前記調節ピンが前記ばねの初ば
ね力下で摩擦接続的に係合している点にある。

調節ピンによって固定的に保持された吐出開始位置はさ
したる費用なしにいつでも修正可能であり、調節ピンの
圧着力はばね力によって規定されかつ調整者の引張力に
よって規定されず、しかもこの装置は通常運転のために
取外し可能である。

駆動軸を固定的に保持している調節ピン端部が焼入れさ
れた円すい尖端から成っていることによって、かつまた
駆動軸に固定的に結合されている部分が焼入れされてい
ない表面を有していることによって経済的な申し分なく
大きな摩擦力が得られる。

わずかな力で申し分なく大きな摩擦力を得るために、本
発明の特別有利なｌ実施例では、駆動軸に固定的に結合
されている部分が、噴射ポンプに取付けられた調速機の
遠心おもり群の円筒状薄板ケージから成っている。

遠心おもりを取囲んでいる薄板ケージの周囲が比較的大
きいために、ばねによって調節ピンへ作用する力を小さ
く保つことができ、このため、大きな横方向力が駆動軸
へ伝達されない。

調節装置を内燃機関の運転に先立って取外すのを忘れた
場合、薄板ケージに沿って滑動する調節ピンが大きな騒
音を発する。

そのため、組付け者はただちに誤まりに気付いて調節装
置を取外すことができる。

次に図示の実施例につき本発明を説明する。

噴射ポンプ１１のポンプケーシング１０に固定的に結合
されているケーシング部分、要するに遠心力式調速機１
３の調速機ケーシング１２には調節装置１４が固定され
ている。

この調節装置１４は第２図からよく判るように、ケーシ
ング１５を有しておシ、このケーシング１５はねじ山部
分１６によって調速機ケーシング１２の内ねじ山１７内
にねじ込まれている。

このことによって、カム軸を所定位置に固定的に保持す
るのに役立つ調節装置１４が噴射ポンプ１１の運転に先
立って簡単に取除かれ、かつ調節装置１４に代えてケー
シング１５と同じねじ山を有する図示しない閉鎖ねじを
ねじ込むことができる。

ケーシング１５はねじ山部分１６の範囲内に案内孔１８
を有しており、この案内孔１８内には調節ピン１９が案
内されており、調速機ケーシング１２の内部へ突入して
いる方の調節ピン端部が焼入れされた円すい尖端２１を
、かつ他端部がばね皿として役立つ拡張されたヘッド２
２を有しており、このばね皿にばばね２３の一方の端部
が圧着されており、このばね２３は調節ピン１９のヘッ
ド２２と一緒にケーシング１５の孔２４内に配置されて
おりかつ他面において補償板２５を介して、孔２４内へ
挿入された安全リング２６に支持されている。

ばね２３によって調節ピン１９へ作用する力は補償板２
５を別の厚さの補償板に代えることによって所定限度内
で変化可能である。

噴射ポンプ１１の駆動軸２７もしくはカム軸は、該カム
軸に固定的に結合している部分として薄板ケージ３１を
有しており、この薄板ケージ３１は遠心おもり２８を備
えた遠心おもり群２９の一部分を成しておりかつ公知形
式に基づく図示しない形式でこの遠心おもり群２９の連
行部材のための外部支承部材を形成している（この点に
ついてはドイツ連邦共和国特許出願公開第２２１３６９
３号明細書を参照されたい）。

この薄板ケージ３１は駆動軸２７に対比して著しく大き
な外径を有しており、このことによって、薄板ケージひ
いては駆動軸２７を吐出開始位置に相応する所定位置に
保持するためにばばね２３によって負荷された調節ピン
１９が円すい尖端２１のところで比較的わずかな力を薄
板ケージに伝達するだけでよい。

円すい尖端２１と薄板ケージ３１との間に存在する摩擦
接続によって駆動軸２７の自動的な回動が申し分なく安
全に阻止されるように、円すい尖端２１は焼入れ加工を
施されており、かつ鋼薄板かか成る薄板ケージ３１は焼
入れ加工されない表面３２を有していてかつ少なくとも
調節装置１４の範囲内では中空円筒状の形状を有してい
る。

公知の調節装置または係止装置と異なり、この調節装置
１４０円すい尖端２１は薄板ケージ３１の周囲の何らの
切れ込みまたは係止部に係合していない。

薄板ケージ３１は中断されていない、材料の粗面加工に
よってのみ生じた表面３２を有しており、このことによ
って、調節装置１４を取付けたままの誤った内燃機関の
運転のさいにも調節装置１４が破損されず、むしろ、薄
板ケージ３１の表面３２をひつかく調節ピン１９によっ
て大きな騒音が発生し、これによって誤りが気付かれる
。

駆動軸２７の吐出開始位置を固定的に保持するのに役立
つこの調節装置１４０組付けおよび作動形式は次のよう
である。

駆動軸２７のカムが吐出開始位置に位置するさいに調節
装置１４はねじ山部分１６によって調速機ケーシング１
２の内ねじ山１７内にねじ込まれる。

噴射ポンプ１１の運搬のさいおよび内燃機関への取付け
のさいに、調節装置１４は図示の取付け位置を占め、か
つギヤボックスの噴射ポンプ取付けフランジまたは内燃
機関の取付けフランジへの緊締後には取外されて図示し
ない閉鎖ねじに代えられる。

本発明に基づく調節装置は任意に幾度も使用できる交換
部分として形成されており、それゆえ、限られた数の調
節装置を最初の取付けのために循環させて使用すること
ができる。

図示の実施例では、遠心おもり群２９の薄板ケージ３１
は駆動軸２７に固定的に結合された部分として形成され
ておりかつ駆動軸２７を所定の位置に固定するのに役立
っている。

この目的のために、別の有利には比較的大きな直径を有
する円筒状の部分を使用することができるのは勿論であ
る。

その場合にもやはり調節装置１４はポンプケーシング１
０またはこのポンプケーシングに固定的に結合された部
分に固定される。

要するに例えば製作された薄板ケージの代りに、駆動軸
２７に結合された継手の円筒状部分あるいは噴射時期調
節機が存在する場合にはその円筒状部分が使用される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例に基づく燃料噴射ポンプの側
面図および第２図は第１図の■一■線に沿った断面図で
ある。 １０……ポンプケーシング、１１…噴射ポンプ、１２…
…調速機ケーシング、１３……心力式調速機、１４……
調節装置、１５……ケーシング、１６……ねじ山部分、
１７……内ねじ山、１８……案内孔、１９……調節ピン
、２１……円すい尖端，２２……ヘッド，２３……ばね
、２４……孔、２５……補償板、２６……安全リング、
２７……駆動軸１、２８……遠心おもり、２９……遠心
おもり群、３１……薄板ケージ、３２……表面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 内燃機関のための燃料噴射ポンプであって、ポンプ
   駆動軸を所定位置で固定的に保持するための装置を有し
   ており：この装置が、駆動軸に固定的に結合されている
   円筒状の部分の範囲内に取付けられておりかつばねによ
   って負荷されている調節ピンを有しており、この調節ピ
   ンが、駆動軸に固定的に結合されている前記部分を所定
   位置で固定的に保持している形式のものにおいて、駆動
   軸２７に固定的に結合されている前記部分３１が少なく
   とも前記調節ピン１９の範囲内で、中断されていない表
   面３２を有しており、この表面３２に、前記調節ピン１
   ９が前記ばね２３の初ばね力下で摩擦接続的に係合して
   いることを特徴とする内燃機関のための燃料噴射ポンプ
   。