JPS5812259B2 - チヤクシヨクサレタ ヒマクケイセイヨウソセイブツ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、色素で着色された錠剤・丸剤・顆粒剤等の被
膜形成用組成物に関する。

医薬品の錠剤・丸剤・顆粒剤等に被膜を施こして薬剤効
力の保護や延伸、服用者の囁下を助ける等、諸々の効果
を発揮させる技術は広く実施されている。

被膜を施こした固形医薬品には一般に着色も施こされて
いる。

この着色は、薬剤心理学的色彩感覚上からの配慮ばかり
でなく、製造上、投薬上の管理のためにも必須不可欠の
要件である。

何となれば、多種類の同型薬剤を一見して品名を区別す
ることは如何に熟練していても困難であり、このことは
不本意な異種混合の危険性を示している。

かような事故を防止する上には、素人でも一見して区別
出来るようにされなければならず、視覚による識別には
、種類によって異なった着色がなされておれば最も効果
のあることが知られている。

故に着色は必要である。現在のところ、上述のような被
膜の形成と着色は同時に行なわれることが通例で、被膜
形成剤の溶液に色素を溶解又は懸濁させたものを使用し
ている。

この場合、被膜形成剤例えば、セルロースアセテートフ
タレート（ＣＡＰ），エチルセルロース（ＥＣ）、セラ
ック等を適当な溶剤に溶解しておき、別に予め計り取っ
た色素を添加して均質な着色した被膜形成剤溶液を得て
使用されており濃厚な色素原末を使用するので不愉快な
作業であるにもかかわらず、現在まで着色されていて溶
解すればそのまま使用出来る被膜形成剤は存在しなかっ
た。

本発明者らは、かかる煩雑な操作を省き、使用者に便な
らしめんため着色された被膜形成剤の提供を企画し幾多
の実験を重ねて、着色被膜を形成させるのに好適な着色
された被膜形成用組成物を造り出すことに成功し本発明
を完成した。

本発明は固形医薬品のコーティングに用いる被膜形成剤
を色素で染色することを特徴とする着色された被膜形成
用組成物である。

本発明によって得られる着色された被膜形成用組成物は
使用される場合、前述の如くであると共に保管について
も色素については考慮の必要なく甚だ好都合である。

本発明を実施するには、たとえば被膜形成剤が不溶又は
極めて難溶な溶媒群の中から選んだ１種又は２種以上の
溶媒に食用色素、天然色素群の中から選んだ１種又は２
種以上の色素を溶解又は懸濁させておき、該液に被膜形
成剤を加えるとか逆に被膜形成剤に該液を加えるか噴霧
して該液を被膜形成剤に吸収付着させる。

この場合、被膜形成剤は予め色素液の調製に用いる溶媒
で湿らせておく方がより均質に染色することが出来るが
，乾燥状態で用〜・でも一向に差支えはない。

又合成被膜形成剤が用いられる場合においては、該剤の
製造終工程が水溶媒を用いて晶出又は水洗するものであ
れば、大略水を振り切った乾燥直前の姿で利用出来る利
点がある。

かようにして得られた本発明に係る組成物は通例の方法
で容易に、錠剤、丸剤、顆粒剤などに被覆することがで
きる。

実施例を掲げて詳細に説明する。

実施例 Ｉ ＣＡＰ１００ｇに水１００ｌを注ぎ、よくこね合せる。

これにクルクミン０．５ｇを水−エタノール１：１の溶
媒２０ｍｌに溶解した液を加え、よくこね合せて着色が
均一になったところで乾燥すると、黄色に着色されたＣ
ＡＰ １ ０ ０ ｇが得られた。

実施例 ２ ＥＣ１００ｇに水１００ｍｌを注ぎよくこね合せる。

これにコチニール０．５ｆを水一エタノール１：１の溶
媒２０ｍｌに溶解した液を加え、よくこね合せて着色が
均一になったところで乾燥すると、橙色に着色されたＥ
Ｃ１００ｇが得られた。

実施例 ３ ハイドロキシプロビルメチルセルロースフタレート（Ｈ
ＰＭＣＰ）１００ｇに水１００ｍｌを注ぎ、よくこね合
せる。

クロ〜フィル油１ｇを水一エタノール１：１の溶媒２０
ｍｌに懸濁させた液を加えてよくこね合せ、均一に着色
したところで乾燥すると緑色に着色されたＨＰＭＣＰ１
００ｇが得られた。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被膜形成剤が不溶又は極めた難溶な溶媒群の中から
   選んだ１種又は２種以上の溶媒に食用色素、天然色素群
   の中から選んだ１種又は２種以上の色素を溶解又は懸濁
   させておき、該液に被膜形成剤を加えるとか逆に被膜形
   成剤に該液を加えるか噴霧して該液を被膜形成剤に吸収
   付着させて成る、着色されていて溶解すればそのまま使
   用出来る、固形医薬品のコーティングに用いる被膜形成
   剤。