JPS581160B2 - 原油の処理方法 - Google Patents
原油の処理方法Info
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- JPS581160B2 JPS581160B2 JP1671273A JP1671273A JPS581160B2 JP S581160 B2 JPS581160 B2 JP S581160B2 JP 1671273 A JP1671273 A JP 1671273A JP 1671273 A JP1671273 A JP 1671273A JP S581160 B2 JPS581160 B2 JP S581160B2
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- gas
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- fuel
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は原油の処理方法に関するもので、特に原油を処
理して超低硫黄燃料油を得るとともに、副生物は単体硫
黄および硫黄化合物として回収することを特徴とするも
のである。
理して超低硫黄燃料油を得るとともに、副生物は単体硫
黄および硫黄化合物として回収することを特徴とするも
のである。
従来の常識的なる観念によれば、燃料油の低硫黄化の一
方法である水素化脱硫法の特に原油の重質部に対する脱
硫の困難さの故に,原油より製品の一部として高含硫率
燃料油あるいは高含硫率燃料油混合基材等の高含硫率製
品を生産することなくあるいはガス燃料製品を生産する
ことなく,原油から極度の低硫黄燃料油のみを経済的に
製造することは思いもよらぬことであろう。
方法である水素化脱硫法の特に原油の重質部に対する脱
硫の困難さの故に,原油より製品の一部として高含硫率
燃料油あるいは高含硫率燃料油混合基材等の高含硫率製
品を生産することなくあるいはガス燃料製品を生産する
ことなく,原油から極度の低硫黄燃料油のみを経済的に
製造することは思いもよらぬことであろう。
現在広く実用化されている直接脱硫装置を燃料油低硫黄
化の手段とする場合,その原料油となる常圧残渣油中に
は脱硫反応を阻害し,より苛酷な脱硫を経済的に困難と
するニッケル,バナジウム等の金属類やアスファルテン
が存在するため,脱硫率には限界があるとされている。
化の手段とする場合,その原料油となる常圧残渣油中に
は脱硫反応を阻害し,より苛酷な脱硫を経済的に困難と
するニッケル,バナジウム等の金属類やアスファルテン
が存在するため,脱硫率には限界があるとされている。
例えば最も代表的な原油の一つであるクエート原油の常
圧残渣油の場合現時点において公表された最高脱硫率は
製品含硫率において0.3重量%である。
圧残渣油の場合現時点において公表された最高脱硫率は
製品含硫率において0.3重量%である。
またクエ−ト原油以上に金属類およびアスファルテンを
含むカフジ原油のそれは0.5重量%である。
含むカフジ原油のそれは0.5重量%である。
従って,常圧残渣油以外の軽質留分も現今実用化されて
いる典型的な脱硫率で脱硫し、それらを混合し燃料油と
した場合,カフジ原油から製造される合成燃料油の含硫
率は0.3重量%程度にとどまる。
いる典型的な脱硫率で脱硫し、それらを混合し燃料油と
した場合,カフジ原油から製造される合成燃料油の含硫
率は0.3重量%程度にとどまる。
しかるに現今の公害,特に硫黄酸化物の排出に係る公害
に対する社会的要求は究極的には実質的に硫黄分を含ま
ない無公害燃料の使用に至らしめることが予測される。
に対する社会的要求は究極的には実質的に硫黄分を含ま
ない無公害燃料の使用に至らしめることが予測される。
本発明の方法は,燃焼時に排出される硫黄酸化物が極度
に少ない超低硫黄燃料油すなわち粗ナフサと同程度の含
硫率(0.05重量%)さらに望ましくは液化天然ガス
と対抗し得る含硫率(0.01重量%)を有する燃料油
の製造を可能ならしめる。
に少ない超低硫黄燃料油すなわち粗ナフサと同程度の含
硫率(0.05重量%)さらに望ましくは液化天然ガス
と対抗し得る含硫率(0.01重量%)を有する燃料油
の製造を可能ならしめる。
さらに,この超低硫黄燃料油は,実質的に窒素化合物,
残留炭素および灰分を含まないため、燃料油が含有する
窒素化合物に起因して燃焼時に排出される窒素酸化物が
極度に少なく,また燃料油が含有する残留炭素および灰
分に起因して燃焼時に排出される媒塵の発生量がJIS
K2205に規定された重油のそれに比し極度に少な
いことが見出された。
残留炭素および灰分を含まないため、燃料油が含有する
窒素化合物に起因して燃焼時に排出される窒素酸化物が
極度に少なく,また燃料油が含有する残留炭素および灰
分に起因して燃焼時に排出される媒塵の発生量がJIS
K2205に規定された重油のそれに比し極度に少な
いことが見出された。
さらに好ましいことに,本発明の方法による製品は上記
のごとく実質的に無公害燃料である超低硫黄燃料油以外
には商品価値があり,かつ毒性のない単体硫黄および石
こうのごとき硫黄化合物のみであり,工程内で使用する
燃料が後述のごとく毒性のないメタン・ガスおよび低硫
黄燃料油であることと相俟って,本発明を適用する製油
所は無公害製油所となり得る。
のごとく実質的に無公害燃料である超低硫黄燃料油以外
には商品価値があり,かつ毒性のない単体硫黄および石
こうのごとき硫黄化合物のみであり,工程内で使用する
燃料が後述のごとく毒性のないメタン・ガスおよび低硫
黄燃料油であることと相俟って,本発明を適用する製油
所は無公害製油所となり得る。
また、本発明の方法による主製品である超低硫黄燃料油
は液体であるため、貯蔵および輸送面でガス燃料よりも
経済性および取扱いに関し有利となる。
は液体であるため、貯蔵および輸送面でガス燃料よりも
経済性および取扱いに関し有利となる。
さらに本方法においては,原料は原油以外にはユーティ
リティとしての水を必要とするのみであり、燃料,水蒸
気電力等のユーティリティは自給されるため外部よりの
供給は必要としないことも特徴の一つである。
リティとしての水を必要とするのみであり、燃料,水蒸
気電力等のユーティリティは自給されるため外部よりの
供給は必要としないことも特徴の一つである。
本発明の「原油の処理に必要な燃料油」という表現は蒸
留,抽出あるいは水素化処理等の直接的に必要とする燃
料油のほか,間接的に必要とする燃料油を含むものであ
る。
留,抽出あるいは水素化処理等の直接的に必要とする燃
料油のほか,間接的に必要とする燃料油を含むものであ
る。
すなわち本発明の工程において発生した低硫黄燃料ガス
,低硫黄燃料油および工程内で回収された熱が供給され
た水を媒体とするなどして本発明の工程において使用さ
れる燃料,電力、スチーム等すべてのユーティリティを
自給させる。
,低硫黄燃料油および工程内で回収された熱が供給され
た水を媒体とするなどして本発明の工程において使用さ
れる燃料,電力、スチーム等すべてのユーティリティを
自給させる。
また供給すべき水の量は工程内における蒸発,漏洩,廃
棄等による必要最小限の損失分のみであり,水が得られ
ぬ立地条件にある場合でもその損失分を補うに足りる能
力を有する海水よりの純水製造装置を設けることにより
水の供給が可能となる。
棄等による必要最小限の損失分のみであり,水が得られ
ぬ立地条件にある場合でもその損失分を補うに足りる能
力を有する海水よりの純水製造装置を設けることにより
水の供給が可能となる。
本発明による超低硫黄燃料油製造の経済性に言及すれば
,現今および近い将来の燃料価格体系を解析するに,驚
嘆すべきことには低硫黄化の度合を高める程その経済性
は高められ,かかる超低硫黄化は最も経済性が高められ
た状態であることが見出された。
,現今および近い将来の燃料価格体系を解析するに,驚
嘆すべきことには低硫黄化の度合を高める程その経済性
は高められ,かかる超低硫黄化は最も経済性が高められ
た状態であることが見出された。
本発明の意図に適合し本発明の原料となる原油のアスフ
ァルテン含有率は10重量%以下が最適であることが見
出された.,(ここに言うアスファルテンとはASTM
D893−69の方法によるn−ペンタンに不溶の石
油成分を指す。
ァルテン含有率は10重量%以下が最適であることが見
出された.,(ここに言うアスファルテンとはASTM
D893−69の方法によるn−ペンタンに不溶の石
油成分を指す。
)これは,原油中に含まれるアスファルテンが最終的に
はガスに変換され,本発明の工程で燃料あるいは水素と
して完全に消費されねばならないことに起因する。
はガスに変換され,本発明の工程で燃料あるいは水素と
して完全に消費されねばならないことに起因する。
しかも検討の結果その燃料のすべてを本発明の工程中に
用いられる脱硫触媒のサイクル,その他の要因等によっ
て量的に変動する燃料ガスのみに頼らず,必要とするす
べての燃料の発熱量の少なくとも20%以上を貯蔵およ
び供給調節の容易な燃料油により常時賄うことにより,
燃料の安定供給を図る必要があることが見出され,その
ためにも最終的に燃料ガスに変換されるアスファルテン
の最大含有量が規制される。
用いられる脱硫触媒のサイクル,その他の要因等によっ
て量的に変動する燃料ガスのみに頼らず,必要とするす
べての燃料の発熱量の少なくとも20%以上を貯蔵およ
び供給調節の容易な燃料油により常時賄うことにより,
燃料の安定供給を図る必要があることが見出され,その
ためにも最終的に燃料ガスに変換されるアスファルテン
の最大含有量が規制される。
本発明を図面に示された作業工程図を用いて更に明らか
にする。
にする。
原油はライン1を通して工程2に送られる。
工程2は原油をメタン,エタン,プロパンおよびブタン
より成る液化石油ガス(またはオフ・ガス),ブタン、
ペンタン,軽質油(沸点範囲;ペンタン〜343℃)お
よび重質油(沸点範囲;343℃以上)に分離すること
を目的とし,脱塩装置,常圧蒸留装置およびガス回収装
置より構成される。
より成る液化石油ガス(またはオフ・ガス),ブタン、
ペンタン,軽質油(沸点範囲;ペンタン〜343℃)お
よび重質油(沸点範囲;343℃以上)に分離すること
を目的とし,脱塩装置,常圧蒸留装置およびガス回収装
置より構成される。
原油に含有される塩化ナトリウムや塩化マグネシウムは
常圧蒸留装置の運転温度において分解して塩化水素を発
生させ水相が形成されるその塔頂部において激しい腐食
をひきおこす。
常圧蒸留装置の運転温度において分解して塩化水素を発
生させ水相が形成されるその塔頂部において激しい腐食
をひきおこす。
また原油中に含まれる固型夾雑物は後続の残渣油処理工
程の汚れや閉塞をひき起こす。
程の汚れや閉塞をひき起こす。
そこで工程2に送られた原油はまず脱塩装置により塩化
物が塩化ナトリウム含有量として原油1Kl当り1.4
gr以下となるよう脱塩され,また固形夾雑物も除去さ
れる。
物が塩化ナトリウム含有量として原油1Kl当り1.4
gr以下となるよう脱塩され,また固形夾雑物も除去さ
れる。
後述の工程11における軽質油脱硫装置の原料となる軽
質油は常圧蒸留装置に属する常圧蒸留塔よりナフサ,第
一側流油および第二側流油の三種の留分に分割して抜出
し,かつ,二つの側流油はそれぞれ側流油ストリツパに
より溶解している軽質分を除去することにより常圧蒸留
装置の経済性を高め,かつ側流油の貯蔵における安全性
または経済性を高める。
質油は常圧蒸留装置に属する常圧蒸留塔よりナフサ,第
一側流油および第二側流油の三種の留分に分割して抜出
し,かつ,二つの側流油はそれぞれ側流油ストリツパに
より溶解している軽質分を除去することにより常圧蒸留
装置の経済性を高め,かつ側流油の貯蔵における安全性
または経済性を高める。
常圧蒸留塔は,一般製油所に設置される場合30〜50
段の蒸留段を有し,分離された各留分の精留に格別の配
慮を払う。
段の蒸留段を有し,分離された各留分の精留に格別の配
慮を払う。
しかしながら本発明において使用する常圧蒸留塔は,軽
質油への金属および炭化傾向の強いアスファルテンの混
入の防止さえ達成されれば,分離された各留分の精留度
を問題としないため,その蒸留段は10〜15段に減ず
ることが可能であることが見出された。
質油への金属および炭化傾向の強いアスファルテンの混
入の防止さえ達成されれば,分離された各留分の精留度
を問題としないため,その蒸留段は10〜15段に減ず
ることが可能であることが見出された。
ナフサはガス回収装置に送られ、溶解しているメタン,
エタン,プロパンおよびブタンより成る液化石油ガス(
またはオフ・ガス),ブタンの残部およびペンタンの一
部が分離され,それぞれライン3.ライン4およびライ
ン5を通して抜き出される。
エタン,プロパンおよびブタンより成る液化石油ガス(
またはオフ・ガス),ブタンの残部およびペンタンの一
部が分離され,それぞれライン3.ライン4およびライ
ン5を通して抜き出される。
これらの軽質炭化水素留分は工程30より送られるアミ
ン水溶液(図には示されていない)により硫化水素が除
去された後,下記のごとく有効に活用する。
ン水溶液(図には示されていない)により硫化水素が除
去された後,下記のごとく有効に活用する。
すなわち,ブタンの一部はライン8を通して抜き出され
た後ペンタンの一部と合流しライン9を通して工程17
の脱アスファルト溶剤として用いる。
た後ペンタンの一部と合流しライン9を通して工程17
の脱アスファルト溶剤として用いる。
またブタンの一部は本発明の工程において燃料ガスが余
剰となる場合には燃料の需給関係を安定させる目的およ
び超低硫黄燃料油の収率を増加させる目的でライン10
を通して後述の脱硫製品に混合する。
剰となる場合には燃料の需給関係を安定させる目的およ
び超低硫黄燃料油の収率を増加させる目的でライン10
を通して後述の脱硫製品に混合する。
その場合ライン4を通して抜き出されるブタンが増加す
るためライン3を通して抜き出される液化石油ガス(ま
たはオフ・ガス)中のブタンは減少するかあるいは含有
されなくなる。
るためライン3を通して抜き出される液化石油ガス(ま
たはオフ・ガス)中のブタンは減少するかあるいは含有
されなくなる。
ライン3を通して抜き出された液化石油ガス(またはオ
フ・ガス)はライン47およびライン48に分岐し,一
部はライン47を通して工程11および工程21の補助
原料である水素ガスの原料の一部とするため工程28に
送られ,残部はライン48を通して本発明の工程が必要
とする燃料源とするため工程46の燃料ガス供給設備に
送られる。
フ・ガス)はライン47およびライン48に分岐し,一
部はライン47を通して工程11および工程21の補助
原料である水素ガスの原料の一部とするため工程28に
送られ,残部はライン48を通して本発明の工程が必要
とする燃料源とするため工程46の燃料ガス供給設備に
送られる。
軽質油はライン6を通して工程11へ送られる。
工程11は軽質油脱硫装置より成り軽質油を水素化脱硫
することにより沸点がペンタン以上の製品の含硫率を3
0wtppm以下とする。
することにより沸点がペンタン以上の製品の含硫率を3
0wtppm以下とする。
その場合脱硫された軽質油の沸点範囲毎の含硫率は下記
の通りとなる。
の通りとなる。
ペンタン〜177°C:1wtppm以下177°C〜
232°C:10wtppm以下232℃〜343℃:
65wtppm以下他方,現在実用されている軽質油脱
硫装置での典型的脱硫率は製品の含硫率において ペンタン〜177°C:1wtppm 177′C〜232°C:100wtppm232℃〜
343℃:500〜1,000wt ppmであり本装
置では在来装置に比して,より高度な脱硫を行なう。
232°C:10wtppm以下232℃〜343℃:
65wtppm以下他方,現在実用されている軽質油脱
硫装置での典型的脱硫率は製品の含硫率において ペンタン〜177°C:1wtppm 177′C〜232°C:100wtppm232℃〜
343℃:500〜1,000wt ppmであり本装
置では在来装置に比して,より高度な脱硫を行なう。
かかる高度な脱硫は水素添加用成分を担持して成る触媒
を用い、約10〜約100kg/crj Gの運転圧力
,約300〜約425℃の反応温度,毎時触媒容積当り
約0.5〜約10.0原料軽質油の空塔速度および約8
5〜約340Nm3/Kl原料軽質油の水素供給速度に
おいて行なえることを知った。
を用い、約10〜約100kg/crj Gの運転圧力
,約300〜約425℃の反応温度,毎時触媒容積当り
約0.5〜約10.0原料軽質油の空塔速度および約8
5〜約340Nm3/Kl原料軽質油の水素供給速度に
おいて行なえることを知った。
本装置内の循環水素ガスは工程30より送られてくるア
ミン水溶液(本図には示されていない)により洗浄され
含有する硫化水素が除去される。
ミン水溶液(本図には示されていない)により洗浄され
含有する硫化水素が除去される。
また本装置の脱硫反応に伴なう軽微な水素化分解反応に
より生じた硫化水素を含む軽質炭化水素ガス(メタン〜
ブタン)は,ライン12を通して工程30に送られる。
より生じた硫化水素を含む軽質炭化水素ガス(メタン〜
ブタン)は,ライン12を通して工程30に送られる。
沸点がペンタン以上の脱硫製品はライン13を通して抜
き出される。
き出される。
沸点範囲343℃以上の重質油は工程2よりライン7を
通して工程14に送られる。
通して工程14に送られる。
工程14は減圧蒸留装置より成り,重質油を工程2では
気化し得なかった減圧軽油(沸点範囲:343〜566
℃)と減圧残油(沸点範囲=566℃以上)に分離する
。
気化し得なかった減圧軽油(沸点範囲:343〜566
℃)と減圧残油(沸点範囲=566℃以上)に分離する
。
減圧残油はライン16を通して工程17に送られる。
工程17は溶剤脱瀝装置から成り減圧残渣油を脱アスフ
ァルト油部(以下脱瀝油という)とアスファルト性部(
以下SDAアスファルトという)に分離する。
ァルト油部(以下脱瀝油という)とアスファルト性部(
以下SDAアスファルトという)に分離する。
脱瀝油はライン18を通して,SDAアスファルトはラ
イン19を通して工程17より抜き出される。
イン19を通して工程17より抜き出される。
脱瀝油は本発明の目的とする超低硫黄燃料油となる資質
を有する留分であるから,本工程において最大限その収
率を上げるとともに,後続の工程21における重質油脱
硫装置の触媒に対して永久被毒作用を及ぼす金属類およ
び触媒上で炭化しやすいアスファルテン含有量を極力小
さくするような脱アスファルト溶剤および運転条件の選
定が肝要である。
を有する留分であるから,本工程において最大限その収
率を上げるとともに,後続の工程21における重質油脱
硫装置の触媒に対して永久被毒作用を及ぼす金属類およ
び触媒上で炭化しやすいアスファルテン含有量を極力小
さくするような脱アスファルト溶剤および運転条件の選
定が肝要である。
さらに,かかる操作は多額の投資を必要とする後続の工
程24の原料となるSDAアスファルトの量を減少させ
装置の経済性を高めることにおいても意義があることが
見出された。
程24の原料となるSDAアスファルトの量を減少させ
装置の経済性を高めることにおいても意義があることが
見出された。
かかる操作に好適な溶剤はブタンを0〜50容量%含有
するブタンおよびペンタンの混合物であり,本工程に供
給される減圧残油1容量に対して2〜15容量の溶剤を
減圧残油と接触させるのが望ましいことが判明した。
するブタンおよびペンタンの混合物であり,本工程に供
給される減圧残油1容量に対して2〜15容量の溶剤を
減圧残油と接触させるのが望ましいことが判明した。
初期の装置内への充填および運転中の漏洩等による損失
に対する補填に必要な脱アスファルト溶剤は工程2より
ライン9を通して供給される。
に対する補填に必要な脱アスファルト溶剤は工程2より
ライン9を通して供給される。
脱瀝油はライン18を通して工程17より抜き出され,
ライン15を通して工程14より抜き出された減圧軽油
と合流しライン20を通して工程21に送られる。
ライン15を通して工程14より抜き出された減圧軽油
と合流しライン20を通して工程21に送られる。
工程21は重質油脱硫装置より成り脱瀝油および減圧軽
油の混合油を水素化脱硫することにより,沸点がペンタ
ン以上の製品の含硫率を150重量ppm以下とする。
油の混合油を水素化脱硫することにより,沸点がペンタ
ン以上の製品の含硫率を150重量ppm以下とする。
現在広く実用されている重質油間接脱硫装置は主に減圧
軽油を原料とし,その典型的な脱硫率は製品の含硫率に
おいて0.2〜0.3重量%程度であり,本装置では在
来装置に比してより高度な脱硫を行なう。
軽油を原料とし,その典型的な脱硫率は製品の含硫率に
おいて0.2〜0.3重量%程度であり,本装置では在
来装置に比してより高度な脱硫を行なう。
かかる高度な脱硫は水素添加用成分を担持して成る触媒
を用い,約35〜約280kg/cm2Gの運転圧力、
約350〜約450℃の反応温度,毎時触媒容積当り約
0.1〜約3.0原料重質油の空塔速度および約85〜
約850Nm3/Kl原料重質油の水素供給速度におい
て行えることを知った。
を用い,約35〜約280kg/cm2Gの運転圧力、
約350〜約450℃の反応温度,毎時触媒容積当り約
0.1〜約3.0原料重質油の空塔速度および約85〜
約850Nm3/Kl原料重質油の水素供給速度におい
て行えることを知った。
本装置内の循環水素ガスは工程30より送られてくるア
ミン水溶液(本図には示されない)により洗浄され含有
する硫化水素が除去される。
ミン水溶液(本図には示されない)により洗浄され含有
する硫化水素が除去される。
また本装置の脱硫反応に伴う軽微な水素化分解反応によ
り生じた硫化水素を含む軽質炭化水素ガス(メタン〜ブ
タン)はライン22を通して工程30に送られる。
り生じた硫化水素を含む軽質炭化水素ガス(メタン〜ブ
タン)はライン22を通して工程30に送られる。
沸点がペンタン以上の脱硫製品はライン23を通して抜
き出される。
き出される。
工程11および工程21で得られた脱硫製品はそれぞれ
ライン13およびライン23を通して抜き出された後,
合流する(必要な場合は工程2からライン10を通して
ブタンを抜き出しこれをも合流させる)。
ライン13およびライン23を通して抜き出された後,
合流する(必要な場合は工程2からライン10を通して
ブタンを抜き出しこれをも合流させる)。
合流した脱硫製品はライン41を通過後ライン42およ
びライン43に分岐する。
びライン43に分岐する。
分岐した脱硫製品の一つは本発明の主製品である超低硫
黄燃料油として,ライン43を通して抜き出される。
黄燃料油として,ライン43を通して抜き出される。
また分岐した脱硫製品の他の一つは前述のごとく,本発
明で必要とする全ての燃料の発熱量の20%以上となる
べくおよびライン33を通して賄なわれるガス燃料の不
足分を賄うためにライン42を通して工程46に送られ
,その全量が本発明の工程で必要とする燃料および動力
源の一部として使用される。
明で必要とする全ての燃料の発熱量の20%以上となる
べくおよびライン33を通して賄なわれるガス燃料の不
足分を賄うためにライン42を通して工程46に送られ
,その全量が本発明の工程で必要とする燃料および動力
源の一部として使用される。
但し,燃料油として必ずしも超低硫黄燃料油のみをライ
ン42を通して工程43に送る必要はなく,例えば各工
程の運転開始時、運転不調時または運転停止時等に一時
的に製造せざるを得す,工程44のスロツプ油貯蔵設備
に貯蔵された規格に不合致の油を公害上問題のない量だ
けライン45を通して抜き出し工程46に送ることが可
能であり,かつ経済的であることが知られた。
ン42を通して工程43に送る必要はなく,例えば各工
程の運転開始時、運転不調時または運転停止時等に一時
的に製造せざるを得す,工程44のスロツプ油貯蔵設備
に貯蔵された規格に不合致の油を公害上問題のない量だ
けライン45を通して抜き出し工程46に送ることが可
能であり,かつ経済的であることが知られた。
SDAアスファルトはライン19を通して工程24に送
られる。
られる。
工程24は酸素製造装置,部分酸化装置,酸性ガス除去
装置,COコンバータおよびメタン化装置より成り,こ
れらの装置によりSDAアスファルトは大半がメタン・
ガスに変換された後ライン25を通して抜き出され工程
46に送られる。
装置,COコンバータおよびメタン化装置より成り,こ
れらの装置によりSDAアスファルトは大半がメタン・
ガスに変換された後ライン25を通して抜き出され工程
46に送られる。
SDAアスファルトの残部は,メタン・ガスに変換され
る過程において発生した主に水素,一酸化炭素およびメ
タンより成るガスの状態でライン27を通して抜き出さ
れ、工程28に送られる。
る過程において発生した主に水素,一酸化炭素およびメ
タンより成るガスの状態でライン27を通して抜き出さ
れ、工程28に送られる。
工程24において硫化水素および炭酸ガスが副生じ、主
に硫化水素より成る酸性ガスはライン26を通して抜き
出され工程36に送られ,一方炭酸ガスは毒性がないた
め大気に放出される(図には示されていない)。
に硫化水素より成る酸性ガスはライン26を通して抜き
出され工程36に送られ,一方炭酸ガスは毒性がないた
め大気に放出される(図には示されていない)。
場合によっては硫化水素および炭酸ガスを混合状態でラ
イン26を通して抜き出し王程36に送ることも可能で
ある。
イン26を通して抜き出し王程36に送ることも可能で
ある。
工程24よりライン27を通して抜き出されたガスおよ
び工程2よりライン3を通して抜き出された液化石油ガ
ス(またはオフ・ガス)は工程28の原料となる。
び工程2よりライン3を通して抜き出された液化石油ガ
ス(またはオフ・ガス)は工程28の原料となる。
工程28は水蒸気改質装置、COコンバータ,炭酸ガス
除去装置およびメタン化装置よりなる水素製造工程であ
る。
除去装置およびメタン化装置よりなる水素製造工程であ
る。
但し、本工程のCOコンバータは工程24のCOコンバ
ータと同一の機能を有するため工程24のCOコンバー
タを本工程と共用することが可能である。
ータと同一の機能を有するため工程24のCOコンバー
タを本工程と共用することが可能である。
その場合,COコンバータへの原科は工程24の部分酸
化装置からライン27を通して送られてくるガスおよび
工程28の水蒸気改質装置からのガスとなり,COコン
バータで処理を受けたガスの一部はさらにメタン化処理
を受けるべく工程24に戻される(図には示されていな
い)。
化装置からライン27を通して送られてくるガスおよび
工程28の水蒸気改質装置からのガスとなり,COコン
バータで処理を受けたガスの一部はさらにメタン化処理
を受けるべく工程24に戻される(図には示されていな
い)。
工程28に対する経済性のみを考慮した場合,本工程の
原料は全量ライン27を通して導入されるべきであるが
、工程24もしくはその上流の工程が緊急に運転停止せ
ざるを得ない場合,ライン3を通して液化石油ガス(ま
たはオフ・ガス)および場合によっては予め備蓄されて
いた液化石油ガス(図には示されていない)をも原料と
して速かに必要量の水素ガスが得られることに起因する
経済上もしくは運転操作上の利益は大きいことを見出し
た。
原料は全量ライン27を通して導入されるべきであるが
、工程24もしくはその上流の工程が緊急に運転停止せ
ざるを得ない場合,ライン3を通して液化石油ガス(ま
たはオフ・ガス)および場合によっては予め備蓄されて
いた液化石油ガス(図には示されていない)をも原料と
して速かに必要量の水素ガスが得られることに起因する
経済上もしくは運転操作上の利益は大きいことを見出し
た。
そのためには,常に通常運転時に必要な全水素量の10
%以上がライン3を通して送られてくる液化石油ガス(
またはオフ・ガス)を原料として賄われるよう,工程2
8が運転される必要があることを見出した。
%以上がライン3を通して送られてくる液化石油ガス(
またはオフ・ガス)を原料として賄われるよう,工程2
8が運転される必要があることを見出した。
余剰の液化石油ガス(またはオフ・ガス)はライン48
を通して工程46に送られる。
を通して工程46に送られる。
工程28で製造された水素ガスはライン29を通して工
程11および工程21の副原料となる。
程11および工程21の副原料となる。
副生じた炭酸ガスは大気に放出される(図には示されて
いない)。
いない)。
工程30はガス洗浄装置を有し工程11および王程21
よりそれぞれライン12およびライン22を通して送ら
れてくるオフ・ガス中に含まれる硫化水素をアミン水溶
液により吸収するとともに.工程2で分留された軽質炭
化水素,工程11および工程21内の循環水素ガス中の
硫化水素を吸収すべくアミン水溶液をそれぞれの工程に
送る(図には示されていない)とともに,硫化水素を吸
収したアミン水溶液を回収および再生して循環使用する
。
よりそれぞれライン12およびライン22を通して送ら
れてくるオフ・ガス中に含まれる硫化水素をアミン水溶
液により吸収するとともに.工程2で分留された軽質炭
化水素,工程11および工程21内の循環水素ガス中の
硫化水素を吸収すべくアミン水溶液をそれぞれの工程に
送る(図には示されていない)とともに,硫化水素を吸
収したアミン水溶液を回収および再生して循環使用する
。
硫化水素の除去されたオフ・ガスはライン31を通して
抜き出され.ライン25を通して送られるメタン・ガス
と合流し、低硫黄燃料ガスとなりライン33を通して工
程46の燃料供給設備に送られ全量が本発明の工程で必
要とする燃料または動力源の一部として消費される。
抜き出され.ライン25を通して送られるメタン・ガス
と合流し、低硫黄燃料ガスとなりライン33を通して工
程46の燃料供給設備に送られ全量が本発明の工程で必
要とする燃料または動力源の一部として消費される。
工程34は廃水ストリツピング装置を有し各工程から排
出される廃水(図には示されていない)に含有される硫
化水素およびアンモニアを水蒸気によるストリツピング
操作により除去する。
出される廃水(図には示されていない)に含有される硫
化水素およびアンモニアを水蒸気によるストリツピング
操作により除去する。
その際.(図には示されていないが)工程2の脱塩装置
からの廃水は第一廃水ストリツピング装置で、工程2の
その他の廃水,工程14からの廃水および工程17から
の廃水は第二廃水ストリツピング装置で,工程11およ
び工程21からの廃水は第三廃水ストリツピング装置で
と夫々別個に処理される。
からの廃水は第一廃水ストリツピング装置で、工程2の
その他の廃水,工程14からの廃水および工程17から
の廃水は第二廃水ストリツピング装置で,工程11およ
び工程21からの廃水は第三廃水ストリツピング装置で
と夫々別個に処理される。
第三廃水ストリツピング装置による処理水は工程11お
よび工程21へ送られ循環使用される。
よび工程21へ送られ循環使用される。
第二廃水ストリツピング装置による処理水は工程2の脱
塩装置用の水として有効に利用される。
塩装置用の水として有効に利用される。
第一廃水ストリツピング装置による処理水は凝集沈澱,
活性炭沢過などのしかるべき処理を受けた後,無公害廃
水として排出される。
活性炭沢過などのしかるべき処理を受けた後,無公害廃
水として排出される。
工程24、工程30および工程34からの主に硫化水素
より成る酸性ガスはそれぞれライン26,ライン32お
よびライン35を通して工程36に送られる。
より成る酸性ガスはそれぞれライン26,ライン32お
よびライン35を通して工程36に送られる。
工程36はクラウス法による硫黄回収装置を有し硫化水
素を単体硫黄に変換しライン37より副生品として抜き
出される。
素を単体硫黄に変換しライン37より副生品として抜き
出される。
工程36における未回収硫黄は亜硫酸ガスの状態でライ
ン38を通して工程39に送られる。
ン38を通して工程39に送られる。
1 工程39はテール・ガス脱硫装置を有し亜硫酸ガス
を商品価値のある液体もしくは固体の硫黄化合物,望ま
しくは人蓄に無害の石こうに変換させ,ライン40を通
して副生品として抜き出される。
を商品価値のある液体もしくは固体の硫黄化合物,望ま
しくは人蓄に無害の石こうに変換させ,ライン40を通
して副生品として抜き出される。
本発明を次の実施例により例示する。
表−1に示される物性を有するカフジ原油を本実施例の
原料油とした。
原料油とした。
表−1
比重(’API) 28.4
いおう(重量%) 2.85
窒 素(重量ppm) 2,400金 属(重
量ppm) 71粘度(C.S.) 54℃ 13.1 99℃ 4.5 n−ペンタン不溶分(重量%)7.2 1)塩化ナトリウムの含有量が原油1Kl当り1.4g
rとなるよう脱塩したカフジ原油100l/Hrを,工
程2に属する常圧蒸留塔の機能を有する蒸留器により,
軽質炭化水素,ナフサ、第一側流油,第二側流油および
常圧残渣油に分離した。
量ppm) 71粘度(C.S.) 54℃ 13.1 99℃ 4.5 n−ペンタン不溶分(重量%)7.2 1)塩化ナトリウムの含有量が原油1Kl当り1.4g
rとなるよう脱塩したカフジ原油100l/Hrを,工
程2に属する常圧蒸留塔の機能を有する蒸留器により,
軽質炭化水素,ナフサ、第一側流油,第二側流油および
常圧残渣油に分離した。
また上記蒸留器により分離したナフサ留分は軽質炭化水
素を含んでいたため.これをさらに工程2に属するガス
回収装置中のスタビライザの機能を有する蒸留器により
軽質炭化水素とナフサに分離し,この軽質炭化水素を常
圧蒸留塔の機能を有する蒸留器によって分離した軽質炭
化水素と合流した後の流量および組成は表−2のごとく
であった。
素を含んでいたため.これをさらに工程2に属するガス
回収装置中のスタビライザの機能を有する蒸留器により
軽質炭化水素とナフサに分離し,この軽質炭化水素を常
圧蒸留塔の機能を有する蒸留器によって分離した軽質炭
化水素と合流した後の流量および組成は表−2のごとく
であった。
また上記二種の蒸留器により得たナフサ,第一側流油,
第二側流油および常圧残渣油の量および性状は表−3の
ごとくであった。
第二側流油および常圧残渣油の量および性状は表−3の
ごとくであった。
2)1)で得たナフサ,第一側流油および第二側流油を
混合し,工程11の軽質油脱硫装置の機能を有するパイ
ロット装置の原料油とした。
混合し,工程11の軽質油脱硫装置の機能を有するパイ
ロット装置の原料油とした。
原料油を2. 2l/Hrおよび補助原料としての水素
を0.056Nm3/Hrの供給速度でパイロット装置
に送り,水素化脱硫を行なわしめ、その結果表−4に示
される量および性状の脱硫液製品および表−5に示され
る量の分解ガスを得た。
を0.056Nm3/Hrの供給速度でパイロット装置
に送り,水素化脱硫を行なわしめ、その結果表−4に示
される量および性状の脱硫液製品および表−5に示され
る量の分解ガスを得た。
かかる量および性状の脱硫製品を得るために,運転圧力
50kg/cm2G、反応温度380℃、毎時触媒容積
当り1.0原料軽質油の空塔速度および250Nm3/
Kl原料軽質油の水素供給速度なる条件下で運転を行な
った。
50kg/cm2G、反応温度380℃、毎時触媒容積
当り1.0原料軽質油の空塔速度および250Nm3/
Kl原料軽質油の水素供給速度なる条件下で運転を行な
った。
表−4
沸点範囲(℃) ペンタン以上
流量(l/Hr) 2.20
比重(°API) 50.5
いおう(重量ppm) 30
3)1)で得た常圧残渣油を50l/Hrの供給速度で
工程14の減圧蒸留塔の機能を有する蒸留器に送り、表
−6に示される量および性状を有する製品に分離した。
工程14の減圧蒸留塔の機能を有する蒸留器に送り、表
−6に示される量および性状を有する製品に分離した。
4)3)で得た減圧残油を20l/Hrの供給速度で工
程17の溶剤脱瀝装置の機能を有するパイロット装置に
送り、表−7に示される量および性状を有する製品に分
離した。
程17の溶剤脱瀝装置の機能を有するパイロット装置に
送り、表−7に示される量および性状を有する製品に分
離した。
かかる量および性状を有する製品を得るために,運転圧
力 30kg/cm2G、運転温度180℃および脱ア
スファルト溶剤/原料減圧残油比8/1なる条件下で運
転を行なった。
力 30kg/cm2G、運転温度180℃および脱ア
スファルト溶剤/原料減圧残油比8/1なる条件下で運
転を行なった。
なお脱アスファルト溶剤は,i−ペンタン45容量%お
よびn−ペンタン55容量%に調製し使用した。
よびn−ペンタン55容量%に調製し使用した。
5)4)で得たSDAアスファルトを150l/Hrの
供給速度で工程24に属する部分酸化装置、COコンバ
ータ、酸性ガス除去装置、メタン化装置の機能を有する
パイロット装置に送り,98%純度の酸素132Nm3
/Hrを副原料とし表−8記載の組成および性状を有す
るメタン・ガス79.7kg/Hrを得た。
供給速度で工程24に属する部分酸化装置、COコンバ
ータ、酸性ガス除去装置、メタン化装置の機能を有する
パイロット装置に送り,98%純度の酸素132Nm3
/Hrを副原料とし表−8記載の組成および性状を有す
るメタン・ガス79.7kg/Hrを得た。
また、部分酸化装置からのガスは硫化水素を除去した後
、後述の工程28の水素製虹程の機能を有するパイロッ
ト装置の原料の一部となるので,工程28の機能を有す
るパイロット装置が運転下にある時,硫化水素の除去さ
れた部分酸化装置よりのガスを一部抜き出し工程28の
機能を有するパイロット装置の原料の一部とした。
、後述の工程28の水素製虹程の機能を有するパイロッ
ト装置の原料の一部となるので,工程28の機能を有す
るパイロット装置が運転下にある時,硫化水素の除去さ
れた部分酸化装置よりのガスを一部抜き出し工程28の
機能を有するパイロット装置の原料の一部とした。
このガスの組成は表−9のごとくであった。
6)3)で得た減圧軽油および4)で得た脱瀝油を27
対17の容量比で混合した後.工程21の重質油脱硫装
置の機能を有するパイロット装置の原料油とした。
対17の容量比で混合した後.工程21の重質油脱硫装
置の機能を有するパイロット装置の原料油とした。
原料油を2. 2l/Hrおよび補助原料としての水素
を0.37Nm3/Hrの供給速度でパイロット装置に
送り水素化脱硫を行なわしめ,その結果表−10に示さ
れる量および性状の脱硫製品および表−11に示される
量の分解ガスを得た。
を0.37Nm3/Hrの供給速度でパイロット装置に
送り水素化脱硫を行なわしめ,その結果表−10に示さ
れる量および性状の脱硫製品および表−11に示される
量の分解ガスを得た。
かかる量および性状の脱硫製品を得るために,運転圧力
200kg/cm2G、反応温度400℃、毎時触媒容
積当り0.3原料重質油の空塔速度および500Nm3
/Kl原料重質油の水素供給速度なる条件下で運転を行
なった。
200kg/cm2G、反応温度400℃、毎時触媒容
積当り0.3原料重質油の空塔速度および500Nm3
/Kl原料重質油の水素供給速度なる条件下で運転を行
なった。
7)1)で製造した表−2に記載の軽質炭化水素および
5)で製造した表−9に記載のガスをそれぞれ容量比2
1対79の割合で混合し、59Nm3/Hrの供給速度
で工程28の水素製造装置の機能を有するパイロット装
置に送り、水素とメタンの容量比が97対3の水素ガス
を160Nm3/Hr得た。
5)で製造した表−9に記載のガスをそれぞれ容量比2
1対79の割合で混合し、59Nm3/Hrの供給速度
で工程28の水素製造装置の機能を有するパイロット装
置に送り、水素とメタンの容量比が97対3の水素ガス
を160Nm3/Hr得た。
8)ある場合には上記種々のパイロット装置のうちの一
つの装置から、またある場合は複数の装置からの硫化水
素を含むガスを工程30のガス洗浄装置の機能を有する
パイロット装置により処理し、その硫化水素含有量が通
常1〜50容量ppm最大時150容量ppmとなるま
で硫化水素を除去したことを確認した。
つの装置から、またある場合は複数の装置からの硫化水
素を含むガスを工程30のガス洗浄装置の機能を有する
パイロット装置により処理し、その硫化水素含有量が通
常1〜50容量ppm最大時150容量ppmとなるま
で硫化水素を除去したことを確認した。
9)ある場合には上記種々のパイロット装置のうちの一
つの装置から,またある場合には複数の装置からの硫化
水素,アンモニア等を含有する廃水を,工程34の廃水
ストリツピング装置の機能を有するパイロット装置によ
り処理し,処理水中の硫化水素含有量を10重量ppm
以下、アンモニア含有量が50重量ppm以下としたこ
とを確認した。
つの装置から,またある場合には複数の装置からの硫化
水素,アンモニア等を含有する廃水を,工程34の廃水
ストリツピング装置の機能を有するパイロット装置によ
り処理し,処理水中の硫化水素含有量を10重量ppm
以下、アンモニア含有量が50重量ppm以下としたこ
とを確認した。
10)工程36で処理されるべき硫化水素を濃厚に含有
するガスは工程30、工程34および工程24の機能を
有するパイロット装置より排出された。
するガスは工程30、工程34および工程24の機能を
有するパイロット装置より排出された。
ある場合には上記の3装置のうちの1装置、ある場合に
は複数の装置よりのガスを工程36の硫黄回収装置の機
能を有するパイロット装置で処理し,ガス中の硫化水素
の94〜98%を純度99重量%以上の単体硫黄に変換
し,2〜6%を亜硫酸ガスに変換した。
は複数の装置よりのガスを工程36の硫黄回収装置の機
能を有するパイロット装置で処理し,ガス中の硫化水素
の94〜98%を純度99重量%以上の単体硫黄に変換
し,2〜6%を亜硫酸ガスに変換した。
11) 10)で排出された亜硫酸ガスを含むガスは,
工程39に送られるが本実験においては工程39として
スラリーを用いない湿式テール・ガス脱硫パイロット装
置を使用し,亜硫酸ガスを通常90%程度,最高95%
程度まで石こうに変換した。
工程39に送られるが本実験においては工程39として
スラリーを用いない湿式テール・ガス脱硫パイロット装
置を使用し,亜硫酸ガスを通常90%程度,最高95%
程度まで石こうに変換した。
本発明を次の応用例により例示する。
応用例
本応用例は前記実施例をもとに100,000バレル/
日(15,900Kl/日)のカフジ原油を本発明によ
る方法で処理することにより,含硫率が0.01重量%
の超低硫黄燃料油の生産を行なう商業的規模の製油所の
構想を示すものである。
日(15,900Kl/日)のカフジ原油を本発明によ
る方法で処理することにより,含硫率が0.01重量%
の超低硫黄燃料油の生産を行なう商業的規模の製油所の
構想を示すものである。
表−12に示される物性を有するカフジ原油が工程2,
工程14および工程17において表−12および表−1
3に示される量および性状の留分に分離される。
工程14および工程17において表−12および表−1
3に示される量および性状の留分に分離される。
表−13中の液化石油ガスは工程30より送られるアミ
ン溶液により硫化水素が除去されたものである。
ン溶液により硫化水素が除去されたものである。
工程14で必要とする補給用溶剤は工程2より供給され
る。
る。
SDAアスファルトは工程24に送られ605.0トン
/日のメタン・ガスおよび332.6トン/日の主に水
素、メタンおよび一酸化炭素より成るガス,130.4
トン/日の硫化水素を含む酸性ガスに変換される。
/日のメタン・ガスおよび332.6トン/日の主に水
素、メタンおよび一酸化炭素より成るガス,130.4
トン/日の硫化水素を含む酸性ガスに変換される。
工程2からの液化石油ガス244.8トン/日および工
程24からの主に水素,メタンおよび一酸化炭素より成
るガス332.6トン/日は工程28の原料となり,1
,355,000Nm3/日の水素ガスが得られる。
程24からの主に水素,メタンおよび一酸化炭素より成
るガス332.6トン/日は工程28の原料となり,1
,355,000Nm3/日の水素ガスが得られる。
常圧留出油は工程11において工程28よりの水素ガス
のうち184,000Nm3/日を副原料とし,液製品
の含硫率が0.003重量%となるよう脱硫され、ガス
製品はさらに工程30に送られ20.6トン/日の低硫
黄燃料ガスが得られる。
のうち184,000Nm3/日を副原料とし,液製品
の含硫率が0.003重量%となるよう脱硫され、ガス
製品はさらに工程30に送られ20.6トン/日の低硫
黄燃料ガスが得られる。
減圧留出油および脱瀝油はともに工程21に送られ工程
28よりの水素ガスのうち1,171,000Nm3/
日を副原料とし液製品の含硫率が0.015重量%とな
るよう,脱硫されガス製品は工程11からのガス製品と
同様にさらに工程30に送られ81.5トン/日の低硫
黄燃料ガスが得られる。
28よりの水素ガスのうち1,171,000Nm3/
日を副原料とし液製品の含硫率が0.015重量%とな
るよう,脱硫されガス製品は工程11からのガス製品と
同様にさらに工程30に送られ81.5トン/日の低硫
黄燃料ガスが得られる。
工程11からの含硫率0.003重量%の液製品,工程
21からの含硫率0.015重量%の液製品は混合され
12,077.4トン/日,含硫率0.01重量%以下
の超低硫黄燃料油となる。
21からの含硫率0.015重量%の液製品は混合され
12,077.4トン/日,含硫率0.01重量%以下
の超低硫黄燃料油となる。
工程24からのメタン・ガス605.0}ン/日(6.
737×106Kcal/日),工程30から低硫黄燃
料ガス102.1トン/日(1,451.6×106K
cal/日)は本発明で必要とする工程で燃料または動
力源として全量消費され,不足分の燃料は超低硫黄燃料
油の一部(478.3トン/日または4,888.5×
106Kcal/日)により賄われた。
737×106Kcal/日),工程30から低硫黄燃
料ガス102.1トン/日(1,451.6×106K
cal/日)は本発明で必要とする工程で燃料または動
力源として全量消費され,不足分の燃料は超低硫黄燃料
油の一部(478.3トン/日または4,888.5×
106Kcal/日)により賄われた。
従って,本発明の主製品である超低硫黄燃料油は最終的
には11,599.1トン/日得られる。
には11,599.1トン/日得られる。
各工程から排出される廃水は工程34で硫化水素および
アンモニアが除去され,硫化水素を33.1トン/日含
む酸性ガスが得られる。
アンモニアが除去され,硫化水素を33.1トン/日含
む酸性ガスが得られる。
工程24、工程30および工程34から送られてくる酸
性ガスは工程36において381トン/日の単体硫黄に
変換される。
性ガスは工程36において381トン/日の単体硫黄に
変換される。
また,工程36において回収されなかった硫黄は亜硫酸
ガスを含むガスとして工程39に送られ92トン/日の
石こうが得られる。
ガスを含むガスとして工程39に送られ92トン/日の
石こうが得られる。
図面は本発明方法による超低硫黄燃料油製造の作業工程
図である。
図である。
Claims (1)
- 1 アスファルテンを10重量%以下含有する原油を蒸
留および抽出操作によりアスファルト性部と脱アスファ
ルト油部に分離し、脱アスファルト油部を水素化脱硫処
理することにより含硫率0.05重量%以下の超低硫黄
燃料油を製造し,一方,アスファルト性部は酸素を用い
た部分燃焼によりガス化し,得られたガスをさらにメタ
ンガスおよび水素ガスに変換し,これらガスを該原油の
処理に必要な燃料源および該水素化脱硫処理用水素源と
して完全に消費し,かつ副生ずる硫化水素を単体硫黄お
よび硫黄化合物として回収することを特徴とする原油の
処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1671273A JPS581160B2 (ja) | 1973-02-10 | 1973-02-10 | 原油の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1671273A JPS581160B2 (ja) | 1973-02-10 | 1973-02-10 | 原油の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS49106504A JPS49106504A (ja) | 1974-10-09 |
JPS581160B2 true JPS581160B2 (ja) | 1983-01-10 |
Family
ID=11923866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1671273A Expired JPS581160B2 (ja) | 1973-02-10 | 1973-02-10 | 原油の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS581160B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4062620B2 (ja) | 2003-11-20 | 2008-03-19 | Ykk株式会社 | スライドファスナー用止具 |
FR2866897B1 (fr) * | 2004-03-01 | 2007-08-31 | Inst Francais Du Petrole | Utilisation de gaz pour le preraffinage de petrole conventionnel et optionnellement sequestration de co2 |
-
1973
- 1973-02-10 JP JP1671273A patent/JPS581160B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS49106504A (ja) | 1974-10-09 |
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