JPS5811219B2 - 副木 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えばひざ関節副木や骨折副木等の副木に供
り、特に治療中に関節の曲げ運動の範囲を調節するため
調節可能な副木に関する。

ひさ関節副木は、例えばひざの靭帯のけがを治療する際
にひざ関節の支えとしで使われる。

そのような副木は、患者の腿のまわりに取り付けられる
石こうに固定される上部枠と患者の下脚のまわりの石こ
うに固定される下部枠とを有している。

上部及び下部枠はひざ関節を通る軸線のまわりで枢動で
きるように接続されでいる。

そのようなひざ関節副木は、ひさの靭帯をそれが治療さ
れでいるときに横向に動かないようにするためのしつか
りした支えを与える。

上部及び下部枠の枢動する角度は、患者が治療の間、関
節を動かすことができる角度を調節するよう設定される
。

ある副木に於いては、上部及び下部枠の動ける角度が調
節可能とされ、治療の進行に従ってひさ関節を次第に大
きく動かせるようにしでいる。

すなわち、ひざ関節が治されるに従って関節の動きを大
きくすることが望ましいのである。

これまで、治療の間にひざ関節を支えるために使用でき
る種々の副木が開発されている。

ひさの曲げ運動を大きくするように調節可能な手段を有
する従来のひざ関節副木は幾つかの欠点を有しでいた。

ある種の副木は複雑すぎて製作コストが高く、また、あ
る種の副木は大きすぎたり、所望の角度調節を効果的に
行うことができなかった。

本発明は、これらの欠点を解消した副木を提供するもの
である。

この副木はまた、後で詳述する利点を有する。

本発明に係る副木は以下の特許に開示されたものの改良
である。

米国特許番号 権 利 者 ２．４１０，５６０ ウィナ（Ｗｉｔｔｅ）２．５７
０，３８２ ルーティング（Ｒｕｅ ｔ ｔ ｉｎｇ
）３．５２８，４１２ マクダビット（ＭｃＤａｖｉ
ｄ）３．７８５，３７２ フレイブ（Ｏｒａｉｇ）４
、．０８８Ｊ ３０ アプリゲート（Ａｐｌ）ｌｅｇ
ａｔｅ）本発明に係る副木は、患者の上脚及び下脚のま
わりの石こうに取り付けられるひざ関節副木としで使用
する外に、曲げ角度を調節することが望れる関節を支え
る種々の骨接副木や他の副木として使うことができる。

簡単に述べれば、本発明の１つの実施例に係かる副木は
第１及び第２の桿並びにそれらの隣接する部分を、それ
らの桿が１つの軸線のまわりで相互に相対的に枢動でき
るように接続する枢着手段とを有する。

１つのブラケットが、第１及び第２桿の隣接する部分に
重ねられ、第１及び第２の桿に固定される。

ブラケットは第２の桿の方に延び、第２の桿の左右両縁
から横方向に延出した左右の延出部分を有しでいる。

ブラケットには細長い溝が設けられ、該溝は上記左右の
延出部分まで伸びている。

調節可能な左側ストップ部材が左側延出部分にある溝の
部分の所望位置に取外し可能に取り付けられ、第２の桿
が左に動くと囲枠の左縁に当接してその動きを阻止する
。

調節可能な右側のストップ部材が右側延出部分にある溝
部分の所望の位置に取外し可能に取り付けられ、第２の
桿が右へ動くと囲枠の右縁に当接してその動きを阻止す
る。

従って左右のストップ部材の設定により、第２の桿の第
１の桿に対する枢動角度が調節でき、それにより患者の
関節の動きを治療中に次第に大きくすることができる。

本発明の一実施例に於いでは、以下に詳述するように多
心枢着装置により接続した第１及び第２の桿の間の枢動
を調節する効果的手段が設けられる。

以下、本発明を添付図面に示した実施例に基づき詳細に
説明する。

本発明に係る副木は、硬質で細長く薄くて平らな上部枠
１０及び下部枠１２を有している。

上部枠及び下部枠はそれぞれ第１桿及び第２桿若しくは
例えばひざ関節副木としで使用される場合は、腿桿及び
下脚桿とも呼ばれる。

２つの桿の隣接端部は、少なくとも１つの横断方向の軸
線のまわりで相互に枢動できるように接続される。

本発明は単一軸線のまわりで枢動するようにした副木に
も適用できるが、特に上部枠及び下部枠が間隔をあけた
上下一対の軸線のまわりで枢動するようにした複枢軸副
木に於ける枢動を調整するのに有効な手段を提供するも
のである。

複枢軸副木に於いでは、１つの桿が枢動するとき、他の
桿も枢動され、また、２つの桿の枢動する中心の軸線が
港に変化する。

これは単一軸線のまわりで枢動する副木よりも、ひざ関
節の折曲げ動作によく類似する。

そのような複枢軸副木は知られており、例えばカリフォ
ルニア州のセットロース（Ｍｏｎｔｒｏｓｅ）にあるジ
インコ・インダストリーズ・インコーホレーテッド（Ｚ
ｉｎｃｏ Ｉｎｄｕｓｔｒｉ −ｅｓ Ｉｎｃ、）によ
って作られでいる。

簡単に述べれば、複枢軸副木は上部枠の下端上に歯車歯
１４を有しており、抜歯は下部枠の上端に設けられた歯
車歯１６と噛合している。

狭い硬質のプレート１８が上部枠及び下部枠の隣接端部
に重なっており、当該副木の一側上で歯車歯をカバーし
ている。

反対側には、ブラケット２０が上部枠及び下部枠の隣接
端部上に重なり歯車歯をカバーしている。

このブラケットの形状についでは以下に詳述する。

上部枢着ピン２２はプレート１８、上部枠の下端部、及
びブラケット２０の上方部分を貫通している。

上部枠は上部枢着ピン２２を通る横断軸線のまわりでプ
レート及びブラケットに対し相対的に枢動可能である。

下部枢着ピン２４は、プレート１８の下方部分、下部枠
の上方部分及びブラケットの下方部分を貫通しでいる。

下部枠は下部枢着ピンのまわりで、プレート及びブラケ
ットに対して相対的に枢動できる。

従って、上部枠及び下部枠はそれぞれが対応する上下に
間隔のあけられた横断軸線のまわりで枢動でき、一方の
桿の枢動は、相互に噛合する歯車歯によって与えられる
。

つの桿の間の接続を介して他方の桿を枢動させる。

枢着ピン２２．２４の頭部は、両ピンの枢動軸線間に位
置決めされた孔内にねじ込まれたねじ２６によって保持
される。

ねじの頭部は上部及び下部枢着ピンの一部と重なり、こ
れらピンのリテーナとして作用する。

ブラケット２０は、上部枠１０の左右の縁２８゜３０の
そばを上方に延びでいる。

ブラケットは左及び右の延出部分３２，３４を有してお
り、これらはそれぞれ上部枠の左右の縁から外方に延出
している。

言い換えれば、これら延出部分は上部及び下部枢着ピン
の軸線上を通る軸線３５の両側外方に延出しでいる。

細長い円弧状溝３６がブラケットに設けられている。

この溝の曲率軸線は、上部及び下部枢着ピンの枢軸線間
のほぼ中心に位置する。

溝３６は第１図及び第３図に最も良く示すように、上部
枠の左右の縁を十分越えで延びでいる。

上部枠の左側縁に隣接した溝の左端部内には取外し可能
にした左側ストップピン３８が設けられでいる。

第５図に示されるように、ストップピンはローレット切
りされた上部表面４０と貫通孔４２とを有する円筒状の
受部材を有している。

ブラケット内の溝に近い孔の雌ねじ部分が、ブラケット
の反対側にあるセットねじ４４の雄ねじ部分４４を受は
入れる。

セットねじ４４は、溝に隣接したブラケットの面に当接
するロックワッシャ４６を通される。

セットねじは、受部材３８内のねじ孔に対し相対的にゆ
るめたり締め付けたりすることができるようにするため
アレン（ＡＩＩｅｎ）頭部開口４８を有することができ
る。

従って、左側ストップピンは上部枠の左側縁に隣接した
溝の左側部分内の所望の位置に動かし、その位置に締め
付けることができる。

同様に、右側ストップピン５０が上部枠の右側縁に隣接
した溝の右側部分内に設けられでいる。

右側ストップピンは左側ストップピンと同じ構造であり
、第３図に示する右側セットねじ５２によって溝の右側
部分内で調節可能に位置決めできる。

ひざ関節副木として用いる場合には、下部石こう５４（
第１図に鎖線で示す）を患者の腿の下方部分のまわりに
取り付けるとともに下部石こう５６（第１図に鎖線で示
す）を患者の下脚のまわりに取り付ける。

上部枠の上端に固定された上部フランジ５８を下部石こ
うの上に取り付け、下部枠の下端上の同様の下部フラン
ジ６０を下部石こうの上に取り付ける。

それから包帯（図示せず）を上部及び下部石こう上の副
木の上部及び下部枠のまわりに巻く。

それから仕上外部石こう（図示せず）を副木の上部及び
下部フランジ及び包帯された上部及び下部枠のまわりに
取り付ける。

上部フランジ５８内の孔６２及び下部フランジ６０内の
孔６４は仕上外部石こうで充填され、該充填石こうは上
部及び下部枠を上部及び下部の石こうに固定するリベッ
トとしで作用する。

左右のストップピン３８．５０のセットねじはそれから
ゆるめられ、ストップピンが上部枠の左右の縁に隣接し
た溝内の所望の位置に動かされる。

左右のセットねじは締め付けられてストップピンをその
位置に固定しひざ関節の枢動を調節する。

すなわち、上部枠１０が第１図に於ける右へ動くと右側
ストップピン５０に当接して更に右側へ動くのが阻止さ
れる。

同様に上部枠が第１図に於ける左側へ動くと左側ストッ
プピンに係合して更に左側へ動くのが阻止される。

第１図には、左右のストップピンが溝内の中間的位置に
位置決めされ、鎖線６６．６８で示す角度内で上部及び
下部枠が動くようにしである状態が示されでいる。

ストップピンが上部及び下部枠の縁から更に外方へ移さ
れるのに従って上記角度は大きくなり、治療が進むに従
ってひざ関節を大きく動かすことができるようにしてい
る。

一方のストップピンは他方のストップピンとは独立して
調節でき、ひざ関節の前方向での枢動と後方向への枢動
とを独立して調節できる。

以上、本発明をひざ関節の副木に関連しで述べたが、そ
れに限られることなく、例えばひじ関節のような他の体
の関節のための種々の副木に適用できる。

更に、ストップピンは下部枠でなく下部枠に設けること
もできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る調節可能な副木の正面図；第２
図は、第１図の２−２線図；第３図は、第１図の副木の
裏面図；第４図は、第１図の４−４線図；第５図は、副
木にストップ部材を取外し・可能に固定するための手段
の分解図；である。 １０……第２桿（下部枠）；１２……第１桿（下部枠）
；２０……ブラケット；３６……溝；３８．５０……ス
トップ手段。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１の桿と； 第２の桿と； 第１及び第２の桿が１つの軸線のまわりで相互に相対的
   に枢動できるように、それらの桿の隣接する部分を接続
   するための枢着手段と： 第１及び第２の桿の隣接する部分に重ねられ、第１の桿
   から第２の桿の方に延びて第２の桿の左右両側縁から横
   方向に延出する左側及び右側の延出部分を有するブラケ
   ットと； ブラケットを第１の桿にしっかりと保持するための第１
   手段と； ブラケットを第２の桿にしっかりと保持する第２の手段
   と； ブラケットに設けられ、その左右の延出部分内に延びで
   いる部分を有する細長い１つの溝と；ブラケットの左側
   の延出部分内の溝の部分内の所望の位置に取外し可能に
   設けられたストップ手段で、第２の桿が左方へ動かされ
   ると該手段に係合してその動きが制限されるようにした
   調節可能な左側ストップ手段と； ブラケットの右側の延出部分内の溝の部分内の所望の位
   置に取外し可能に設けられたストップ手段で、第２の桿
   が右方へ動かされると該ストップ手段に係合してその動
   きが制限されるようにした調節可能な右側ストップ手段
   と； を備える副木。 ２ 第１の桿と； 第２の桿と； 第１及び第２の桿が一対の間隔をあけた第１及び第２の
   軸線のまわりで相互に相対的に枢動できるように第１及
   び第２の桿の隣接部分を接続するための多心枢着手段で
   、第１及び第２の隣接部分を係合する手段及び第１及び
   第２の桿をそれぞれ第１及び第２の軸線のまわりで枢動
   できるようにするための第１及び第２の枢着手段を有す
   る多心枢着手段と； 第１及び第２の桿の隣接する部分に重ねられ、第１の桿
   から第２の桿の方に延びて第２の桿の左右両縁から横方
   向に延出する左側及び右側の延出部分を有するブラケッ
   トとニ ブラケットに設けられ、その左右の延出部分内に延びて
   いる部分を有する細長い１つの溝と；ブラケットの左側
   の延出部分内の溝の部分内の所望の位置に取外し可能に
   設けられたストップ手段で、第２の桿が左方へ動かされ
   るとその左側縁が該ストップ手段に係合してその動きが
   制限されるようにした調節可能な左側ストップ手段と；
   ブラケットの右側の延出部分内の溝の部分内の所望の位
   置に取外し可能に設けられたストップ手段で、第２の桿
   が右方へ動かされるとその右側縁が該ストップ手段に係
   合してその動きが制限されるようにした調節可能な右側
   ストップ手段と；を備える副木。