JPS5810098Y2 - ユアツソクテイソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は油圧測定装置、特に油圧変動を長時間にわたり
測定しうる油圧（応力ひずみ）測定装置に関する。

従来油圧の計測にはブルドン管圧力計等により静圧を測
定する方法があるが、この方法ではサージ圧等の急激な
圧力変動を測定することは困難であり、またサージ圧等
を測定する方法として圧力−電気変換器により電気信号
に変換せしめてテ゛−タレコーダに記録させるものがあ
るが、一般油圧機械に長時間にわたり計測するにはデー
タ量が多く処理が困難であり、しかも非常にコスト高と
なる欠点があった。

本考案はかかる従来の欠点を除去するためになされたも
ので、人力油圧（応力ひずみ）（以下単に油圧という）
が設定圧力以上になった回数と、その設定圧力以上にあ
る時間を計測することにより長時間にわたり油圧変動を
測定しうる油圧測定装置を提供しようとするものである
。

以下本考案を添付図面の実施例について詳細に説明しよ
う。

第１図において、１は圧力−電気変換器で油圧を電気信
号（例えば電圧である。

以下電圧として説明する。

）に変換するためのものであり、変換された電圧は増幅
器２にて増幅された後比較器３ａの一方の入力に加える
。

比較器３ａの他方の入力には可変抵抗器■Ｒ１の摺動子
が接続されており、所定の設定値の電圧が加えられるよ
うになっている。

この設定電圧はもちろん設定油圧に対応する。増幅器２
からの電圧が設定電圧以上になると比較器出力が生じこ
れによりカウンタ４が１カウン）・を行い、同時に時間
測定装置５が動作する。

今設定圧を第２図ａに示すように■の値とすると、比較
器３ａの出力は第２図ｄの如くとなり油圧が設定圧■以
上になったパルスでカウンタ４ａは１カウントを行い、
時間測定装置５ａは動作開始して時間Ｔ１を計測する。

次にまた油圧が設定圧Ｉ以上になったパルスで゛同様に
してカウンタ４は１カウン１−を進め、時間測定装置５
は更に時間Ｔ２を累算する。

以上のように比較器３ａ、カウンタ４ａ、時間測定装置
５ａの一つの系統によってサージ圧等を測定するように
してもよいが、複数系統を設けて各設定圧を異ならし、
ぬるようにすれば系統を増すにしたがいそれだけ精密に
測定することができる。

第１図には全体で３系統を設けた例が示されており、前
記と同様にして各比較器３ｂ、３Ｃの一方の入力には増
幅器２の出力信号が印加されるようになっており、各比
較器３ｂ、３Ｃの他方の入力にはそれぞれ異なる設定電
圧が印加される。

すなわち比較器３ｂの系統では第２図の設定圧ＩＩを設
定し、比較器３Ｃの系統では同図の設定圧ＩＩＩを設定
するとすれば、比較器３ｂの出力には同図Ｃのパルス信
号が得られ、比較器３Ｃの出力には同図すのパルス信号
が得られる。

従って前記と同様にしてカウンタ４ｂでは設定圧ＩＩ以
上になった回数（ここでは８）が計数され、その時間合
計が時間測定装置５ｂで測定される。

またカウンタ４Ｃでは設定圧以上の回数（ここでは４）
がカウンタ４Ｃで計数され、その時間合計が時間測定装
置５Ｃで累算される。

以上の如くして各カウンタ４ａ〜４Ｃ１時間測定装置５
ａ〜５Ｃにより２図ａに実線で示す油圧変動を測定する
ことかで゛き、しかもサージ圧等油圧の変化部分を測定
するので長時間にわたって測定が可能で゛ある。

尚カウンタとしては例えば第３図に示すように、比較器
の出力であるパルスを１０進カウンタＣ１で計数し、表
示管駆動回路Ｄ１により表示管Ｅ１で計数内容を表示さ
せ、電源オフに備えてカウンタＣ１の内容を記憶するメ
モリ回路Ｍ１を設け、これらを桁数分備えるものが使用
され、また時間測定装置としては例えば第４図ａに示す
ように比較器の出力パルスによりスイッチ回路ＳＷを開
閉させ、パルスオン時のみ電源電圧Ｅを時間計ＴＭに加
えて時間を計測するように構成してもよく、また第４図
すに示すように比較器出力を積分し、積分値に応じてス
イッチＡＳを動作させ駆動回路ＤＶを介して時間表示す
るようにしてもよい。

また、実施例における圧力−電気変換器、増幅器、比較
器に代えて第５図に示すように設定圧以上にある時のみ
動作して電気信号を発生する圧力スイッチＳ１〜Ｓ３を
使用することもでき、この場合、各圧力スイッチの作動
圧はそれぞれ各別に異ならしめればよい。

本考案は上記の構成であるから、油圧の測定を長時間（
例えば１〜２年の長期）にわたって行なうことができ、
サージ圧等の油圧の急激な変化も測定しうる。

しかも本考案のように、油圧回路内の油圧が設定圧力以
上になった回数、および設定圧力以上にある累積時間と
いう２つの異なる変量を同時に測定することにより、油
圧回路の疲労度合がより適確に把握できるようになる。

以下にこの理由を説明する。

（Ａ）油圧が設定圧力以上になった回数を測定すること
の意義 油圧回路に組込まれた油圧ポンプ、油圧シリンダ、油圧
バルブ、ホース、配管等の機器は上記油圧の変動に伴な
う繰返し荷重によって繰返し応力を受ける。

したがって、同応力をある一定の値（上記機器の寿命に
係わる値）以上とする油圧の変動が何回上じたがこの繰
返し回数を測定することがこれら機器の疲労度合を把握
することができる。

これには通常、当該機器に使用されている材料のＳＮ曲
線（繰返し応力−破線繰返し数曲線）、あるいはあらか
じめペンタで確認された当該機器の疲労寿命等が参照さ
れる。

（Ｂ）油圧が設定圧力以上にある累積時間を測定するこ
との意義 上記油圧は、油圧回路に組込まれた各機器にとっていわ
ゆる実働荷重に相当するものである。

この実働荷重が材料の疲労度合を推定する上で重要視さ
れていることは周知の通りであり、たとえ上述した荷重
の繰返し回数が少なくともこの実働荷重が長時間加わっ
ていれば材料は疲労する。

したかつ、て、上記荷重の繰返し回数とともに、同実働
荷重がある一定の値以上にある累積時間、すなわち油圧
が設定圧力以上にある累積時間を測定することによって
、また別な方向から上述した機器の疲労度合を把握する
ことができる。

また、これら機器に使用される部品の中には上記ＣＡ）
の）師走のみではその寿命が推定困難なものもある。

例えば、油圧ポンプに使用されているベアリング等がこ
れに相当し、上記実働荷重が加わる累積時間がわかって
はしめてその疲労度合が把握できる。

すなわち、上記ベアリングの寿命りは、通常 Ｌ＝（・、ｒ： ／ Ｆ ） ｋ （ｌｃ：当該ベアリングがもっている ） 定格負何旬里 ７、：りＬ ”ベアリングの種類によって０芽る定
数 Ｆ：実際にベアリングが使用され たときの平均負荷荷重 にて表わされるものであり、開式のＦの値を知ることで
この寿命りが求められる。

ここで、Ｆは上記油圧に置換して考えることができるの
であり、この測定装置から得られた各設定油圧における
累積時間から平均油圧を求めたものが上記Ｆの値となる
。

以上のように、油圧が設定圧力以上になった回数、およ
び設定圧力以上にある累積時間という２つの変量は、油
圧回路の疲労度合を把握する上でそれぞれ重要な要素と
なるものであり、これら２つの変量を同時に測定しうる
本考案によってはじめて安全かつ無駄のない油圧回路の
保守が実現される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の油圧測定装置の一実施例を示すブロッ
ク線図、第２図ａ−ｄは入力油圧波形、および第１図の
各部電気信号波形を示すグラフ、第３図はカウンタの１
例を示すブロック線図、第４図ａ、ｌ）は時間測定装置
の例を示すブロック線図、第５図は本考案の他の実施例
を示すブロック線図である。 １・・・・・・圧力−電気変換器、２・・・・・・増幅
器、３ａ〜３Ｃ・・・・・・比較器、４ａ〜４Ｃ・・・
・・・カウンタ、５ａ〜５Ｃ・・・・・・時間測定装置
、Ｓ１〜Ｓ３・・・・・・圧力スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 油圧回路の疲労度合を測定する油圧測定装置において、
   前記油圧回路内の油圧レベルに対して複数段階の比較レ
   ベルを予設定し、前記油圧レベルがこれら予設定した各
   比較レベル以上になる間所定レベルとなる電気パルスを
   それぞれ発生する手段と、これら発生したパルスの数を
   それぞれ計数する複数のカウンタと、これらパルスの発
   生時間をそれぞれ累積する複数の時間測定装置とを具え
   たことを特徴とする油圧測定装置。