JPH1199746A - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
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- JPH1199746A JPH1199746A JP9262297A JP26229797A JPH1199746A JP H1199746 A JPH1199746 A JP H1199746A JP 9262297 A JP9262297 A JP 9262297A JP 26229797 A JP26229797 A JP 26229797A JP H1199746 A JPH1199746 A JP H1199746A
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- JP
- Japan
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- group
- recording medium
- layer
- optical recording
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 短波長の半導体レーザー(波長500〜70
0nm)に対応できる光学特性、化学的、光化学的、物
理的、熱的安定性が良好な有機色素薄膜と媒体構成を見
出すことにより、光記録媒体の特性として高感度でかつ
色素膜の安定性に優れ、特に高密度記録化においてC/
N比が高く、また再生信号に含まれるジッター成分を低
減させることのできる、DVDの規格に対応した光記録
媒体を提供する。 【解決手段】 グルーブが形成された、レーザー光に対
して透過性の樹脂基板の表面に、少なくとも記録層と金
属反射層とが積層されてなる光記録媒体において、前記
記録層が特定構造のスチリル系シアニン色素を主成分と
した、短波長レーザーに対応する有機薄膜からなる。
0nm)に対応できる光学特性、化学的、光化学的、物
理的、熱的安定性が良好な有機色素薄膜と媒体構成を見
出すことにより、光記録媒体の特性として高感度でかつ
色素膜の安定性に優れ、特に高密度記録化においてC/
N比が高く、また再生信号に含まれるジッター成分を低
減させることのできる、DVDの規格に対応した光記録
媒体を提供する。 【解決手段】 グルーブが形成された、レーザー光に対
して透過性の樹脂基板の表面に、少なくとも記録層と金
属反射層とが積層されてなる光記録媒体において、前記
記録層が特定構造のスチリル系シアニン色素を主成分と
した、短波長レーザーに対応する有機薄膜からなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短波長レーザー光
により高密度の書き込み(記録)および読み出し(再
生)を行う光記録媒体に関する。特には、レーザー光の
波長により光反射率が変化する、高感度かつ高信頼性を
有する有機色素薄膜を用いて、スポット光を小さくして
情報を高密度化記録、再生することが可能な、DVD規
格に準拠したライトワンス型の光記録媒体に関する。
により高密度の書き込み(記録)および読み出し(再
生)を行う光記録媒体に関する。特には、レーザー光の
波長により光反射率が変化する、高感度かつ高信頼性を
有する有機色素薄膜を用いて、スポット光を小さくして
情報を高密度化記録、再生することが可能な、DVD規
格に準拠したライトワンス型の光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】記録可能な光情報記録媒体は極めて広く
普及している。光記録は媒体と記録/再生ヘッドが非接
触であるので、記録媒体が摩耗劣化しないという特徴を
もち、光ビームのスポット径をより微少なものにするこ
とにより、大容量情報担体として注目され、開発が進め
られている。かかる光情報記録媒体は、例えば、記録層
にレーザー光ビームを集光させて熱エネルギーに変換
し、融解・分解・除去等によって記録膜の性状を変えて
記録し(ピット形成し)、未記録部分との反射光量の変
化によって再生を行う。
普及している。光記録は媒体と記録/再生ヘッドが非接
触であるので、記録媒体が摩耗劣化しないという特徴を
もち、光ビームのスポット径をより微少なものにするこ
とにより、大容量情報担体として注目され、開発が進め
られている。かかる光情報記録媒体は、例えば、記録層
にレーザー光ビームを集光させて熱エネルギーに変換
し、融解・分解・除去等によって記録膜の性状を変えて
記録し(ピット形成し)、未記録部分との反射光量の変
化によって再生を行う。
【0003】記録膜としてはテルル系に代表されるカル
コゲナイド型の金属膜が当初実用化されていたが、人体
に有害であること、膜形成が乾式法であり製造コストが
高いこと、より記録の高密度化を行う必要性が増してき
ていること等から、テルル系に代表される無機金属薄膜
からなる記録層に代わり、有機色素を主成分とした記録
層を用いる媒体についての提案や報告が増えてきた。そ
の理由は、有機色素を主成分とした記録層は金属の記録
層に比べて反射率は低いが、 記録膜をスピンコート法に代表される低コストな湿式
法で薄膜形成できること、 耐酸化性に優れ、腐食されないこと、 金属と比較して熱伝導性が低いことから、金属の記録
膜に比べて熱の影響が周辺部に及ぶことがなく、局部的
な加熱ができること、 明瞭な形状の記録ピットを形成でき、高感度化が図れ
ること、など多くの優れた性質を備えているためであ
る。
コゲナイド型の金属膜が当初実用化されていたが、人体
に有害であること、膜形成が乾式法であり製造コストが
高いこと、より記録の高密度化を行う必要性が増してき
ていること等から、テルル系に代表される無機金属薄膜
からなる記録層に代わり、有機色素を主成分とした記録
層を用いる媒体についての提案や報告が増えてきた。そ
の理由は、有機色素を主成分とした記録層は金属の記録
層に比べて反射率は低いが、 記録膜をスピンコート法に代表される低コストな湿式
法で薄膜形成できること、 耐酸化性に優れ、腐食されないこと、 金属と比較して熱伝導性が低いことから、金属の記録
膜に比べて熱の影響が周辺部に及ぶことがなく、局部的
な加熱ができること、 明瞭な形状の記録ピットを形成でき、高感度化が図れ
ること、など多くの優れた性質を備えているためであ
る。
【0004】また、構造的には、従来汎用されている色
素膜からなる記録層上に空気層を設けた、いわゆるエア
ーサンドイッチ構造や、CD規格に対応した再生信号を
得ることが可能な構造の光情報記録媒体が多く提案され
ている(特公平3−759343号公報、特開平2−8
7341号公報、特開平5−67352号公報等および
日経エレクトロニクス1989年、1月23日号NO.
469、107頁)。
素膜からなる記録層上に空気層を設けた、いわゆるエア
ーサンドイッチ構造や、CD規格に対応した再生信号を
得ることが可能な構造の光情報記録媒体が多く提案され
ている(特公平3−759343号公報、特開平2−8
7341号公報、特開平5−67352号公報等および
日経エレクトロニクス1989年、1月23日号NO.
469、107頁)。
【0005】CD規格に準拠した媒体構造の例として
は、透光性樹脂基板上に有機色素からなる光吸収層、こ
の上に直接または硬質層を介してAuなどの光反射層、
更に樹脂保護層を順次形成したものが知られている。即
ち、有機色素膜のみでは高反射率65%以上を得ること
はできない為に、透光性樹脂基板上に、有機色素からな
る光吸収層を形成し、この上に直接または硬質層を介し
てAuに代表される光反射層を形成し、さらにこの上に
樹脂保護層を形成することによりCD規格に準拠した光
記録ディスクが作製されている。
は、透光性樹脂基板上に有機色素からなる光吸収層、こ
の上に直接または硬質層を介してAuなどの光反射層、
更に樹脂保護層を順次形成したものが知られている。即
ち、有機色素膜のみでは高反射率65%以上を得ること
はできない為に、透光性樹脂基板上に、有機色素からな
る光吸収層を形成し、この上に直接または硬質層を介し
てAuに代表される光反射層を形成し、さらにこの上に
樹脂保護層を形成することによりCD規格に準拠した光
記録ディスクが作製されている。
【0006】この光記録ディスクは、レーザー光を照射
すると有機色素層が光を吸収して、融解ないし分解する
とともに基板を軟化して色素材料と基板とが界面で混ざ
り合い、最終的に界面が変形して記録ピットが形成され
る。このようにして形成された記録変形層ピット部で
は、CDと同様に光位相差で反射率が変化し、読み出し
ができる。これらに用いられる有機色素はスクワリリウ
ム色素(特開昭56−46221号公報、特開昭63−
218398号公報、特開平1−178494号公報、
特開平5−139047号公報、特開平7−44904
号公報)、ナフトキノン系色素(特開昭61−2900
92号公報、特開昭62−432号公報、特開昭63−
168201号公報、特開平5−139047号公報
等)、アゾ系色素(特開平7−161069号公報、特
開平7−251567号公報、特開平8−99467号
公報等)、フタロシアニン系色素(特開昭57−820
94号公報、特開昭57−82095号公報、特開平7
−156550号公報、特開平7−16068号公報、
特開平7−52544号公報等)および下記一般式(I
I)、 (式中、S1およびS2それぞれアルキル基、アリール
基またはアルコキシル基のいずれかであり、W1および
W2はハロゲン原子、水素原子、アルキル基、アルコキ
シル基、アリール基、アルコキシスルホニル基、スルホ
ニルアルキル基、シアノ基等の置換を表し、Z1および
Z2はそれぞれイオウ原子、酸素原子、セレン原子また
はエチレン等の置換基を表す)で表されるシアニン系色
素(特開昭59−24692号公報、特開平2−873
41号公報、特開平6−320869号公報、特開平6
−338059号公報、特開平6−199045号公
報、特開平7−262611号公報、特開昭62−20
1288号公報、特公平7−4981号公報、特公平8
−2547033号公報等)等が知られている。
すると有機色素層が光を吸収して、融解ないし分解する
とともに基板を軟化して色素材料と基板とが界面で混ざ
り合い、最終的に界面が変形して記録ピットが形成され
る。このようにして形成された記録変形層ピット部で
は、CDと同様に光位相差で反射率が変化し、読み出し
ができる。これらに用いられる有機色素はスクワリリウ
ム色素(特開昭56−46221号公報、特開昭63−
218398号公報、特開平1−178494号公報、
特開平5−139047号公報、特開平7−44904
号公報)、ナフトキノン系色素(特開昭61−2900
92号公報、特開昭62−432号公報、特開昭63−
168201号公報、特開平5−139047号公報
等)、アゾ系色素(特開平7−161069号公報、特
開平7−251567号公報、特開平8−99467号
公報等)、フタロシアニン系色素(特開昭57−820
94号公報、特開昭57−82095号公報、特開平7
−156550号公報、特開平7−16068号公報、
特開平7−52544号公報等)および下記一般式(I
I)、 (式中、S1およびS2それぞれアルキル基、アリール
基またはアルコキシル基のいずれかであり、W1および
W2はハロゲン原子、水素原子、アルキル基、アルコキ
シル基、アリール基、アルコキシスルホニル基、スルホ
ニルアルキル基、シアノ基等の置換を表し、Z1および
Z2はそれぞれイオウ原子、酸素原子、セレン原子また
はエチレン等の置換基を表す)で表されるシアニン系色
素(特開昭59−24692号公報、特開平2−873
41号公報、特開平6−320869号公報、特開平6
−338059号公報、特開平6−199045号公
報、特開平7−262611号公報、特開昭62−20
1288号公報、特公平7−4981号公報、特公平8
−2547033号公報等)等が知られている。
【0007】上述の色素系のうち、主に高感度で高S/
N比等を得ることができ、更に熱的特性および薄膜化等
の点からシアニン系が主に用いられている。その中でも
特にCDに準拠させる為に、一般に半導体レーザー波長
から780nm〜830nm付近に吸収と反射率を持つ
色素で、上記式(II)中の分子構造の中央のメチレン鎖q
が2となるものが一般に多く用いられている。しかしな
がら、このような色素記録膜は本目的の短波長レーザー
には対応できないという致命的な課題がある。
N比等を得ることができ、更に熱的特性および薄膜化等
の点からシアニン系が主に用いられている。その中でも
特にCDに準拠させる為に、一般に半導体レーザー波長
から780nm〜830nm付近に吸収と反射率を持つ
色素で、上記式(II)中の分子構造の中央のメチレン鎖q
が2となるものが一般に多く用いられている。しかしな
がら、このような色素記録膜は本目的の短波長レーザー
には対応できないという致命的な課題がある。
【0008】また再生劣化、色素膜の長期安定性、C/
N比およびジッター成分等に問題があるとされている。
これらの原因は、(i)長時間に及ぶ読み出し光の露光
による記録膜部分の熱蓄積により、色素そのものが劣化
退色する現象、(ii)読み出し光がピット部分と無記録
部分を判別すべき記録膜の境界面において吸収され、徐
々に境界面の溶融ないし熱変形をおこす現象が生じ、そ
の上に同様の熱蓄積によりピットの輪郭のくずれ等が重
なる現象、(iii)色素が光励起された際に、色素から
雰囲気中に存在する酸素へのエネルギー移動により生じ
る一重項酸素による色素の酸化劣化(色素の退色)、
(iv)さらに長期保存時の劣化現象として、自然光と
シアニン色素の酸化等による色素の透過率変化と酸素・
水分等による色素同士の会合・凝集等により、透過率の
変化とノイズの発生を引き起こすことなどが考えられ
る。この問題を解決すべく、従来から種々の提案がなさ
れている(例えば、特開昭62−201288号公報、
特開昭62−201289号公報、特開昭57−665
41号公報、特開昭59−124894号公報、特開昭
59−203247号公報、特開昭62−133173
号公報、特開昭63−198096号公報、特開昭59
−21339号公報、特開昭57−11090号公報、
特開昭60−44389号公報、特開昭60−7129
6号公報、特開昭63−1594号公報、特開昭57−
11090号公報、特開平5−38879号公報、特開
平7−262611号公報、特公平7−4981号公報
等)。しかしながら、いまだに十分な解決に至っていな
いのが実状である。
N比およびジッター成分等に問題があるとされている。
これらの原因は、(i)長時間に及ぶ読み出し光の露光
による記録膜部分の熱蓄積により、色素そのものが劣化
退色する現象、(ii)読み出し光がピット部分と無記録
部分を判別すべき記録膜の境界面において吸収され、徐
々に境界面の溶融ないし熱変形をおこす現象が生じ、そ
の上に同様の熱蓄積によりピットの輪郭のくずれ等が重
なる現象、(iii)色素が光励起された際に、色素から
雰囲気中に存在する酸素へのエネルギー移動により生じ
る一重項酸素による色素の酸化劣化(色素の退色)、
(iv)さらに長期保存時の劣化現象として、自然光と
シアニン色素の酸化等による色素の透過率変化と酸素・
水分等による色素同士の会合・凝集等により、透過率の
変化とノイズの発生を引き起こすことなどが考えられ
る。この問題を解決すべく、従来から種々の提案がなさ
れている(例えば、特開昭62−201288号公報、
特開昭62−201289号公報、特開昭57−665
41号公報、特開昭59−124894号公報、特開昭
59−203247号公報、特開昭62−133173
号公報、特開昭63−198096号公報、特開昭59
−21339号公報、特開昭57−11090号公報、
特開昭60−44389号公報、特開昭60−7129
6号公報、特開昭63−1594号公報、特開昭57−
11090号公報、特開平5−38879号公報、特開
平7−262611号公報、特公平7−4981号公報
等)。しかしながら、いまだに十分な解決に至っていな
いのが実状である。
【0009】更に、DVD−ROM規格に準拠した記録
密度の高い光記録媒体の開発が進められている。これ
は、半導体レーザーの波長を現行のCD用より短い60
0〜680nm前後とし、またSHG素子等を利用して
光の波長を短くし、レーザー回折限界まで対物レンズを
絞り込んでビームスポット径を小さくすることにより記
録密度を高めようとする方法である。
密度の高い光記録媒体の開発が進められている。これ
は、半導体レーザーの波長を現行のCD用より短い60
0〜680nm前後とし、またSHG素子等を利用して
光の波長を短くし、レーザー回折限界まで対物レンズを
絞り込んでビームスポット径を小さくすることにより記
録密度を高めようとする方法である。
【0010】このようなDVD−ROM用の色素材料を
開発するために、前記一般式(II)に代表されるCD用シ
アニン系色素の改良の試みや、短波長用シアニン色素の
提案がなされている(例えば、特開平5−38879号
公報、特開平6−40162号公報、特開平6−320
869号公報、特開平6−186530号公報、特開平
6−199045号公報、特開平7−262611号公
報、特開平8−306074号公報、特公平1−217
98号公報、特公平7−4981号公報等)。
開発するために、前記一般式(II)に代表されるCD用シ
アニン系色素の改良の試みや、短波長用シアニン色素の
提案がなされている(例えば、特開平5−38879号
公報、特開平6−40162号公報、特開平6−320
869号公報、特開平6−186530号公報、特開平
6−199045号公報、特開平7−262611号公
報、特開平8−306074号公報、特公平1−217
98号公報、特公平7−4981号公報等)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、記録層
が目的の波長に対応した感度、膜の安定性(信頼性)等
が得られず、高密度化の際、隣り合ったピット同士の熱
干渉等によって再生信号に含まれるジッター成分が増大
するなど多くの問題が解決するに至っていない。
が目的の波長に対応した感度、膜の安定性(信頼性)等
が得られず、高密度化の際、隣り合ったピット同士の熱
干渉等によって再生信号に含まれるジッター成分が増大
するなど多くの問題が解決するに至っていない。
【0012】本発明は上述の点に鑑みてなされ、その目
的は、短波長の半導体レーザー(波長500〜700n
m)に対応できる光学特性、化学的、光化学的、物理
的、熱的安定性が良好な有機色素薄膜と媒体構成を見出
すことにより、光記録媒体の特性として高感度でかつ色
素膜の安定性に優れ、特に高密度記録化においてC/N
比が高く、また再生信号に含まれるジッター成分を低減
させることのできる、DVDの規格に対応した光記録媒
体を提供することにある。
的は、短波長の半導体レーザー(波長500〜700n
m)に対応できる光学特性、化学的、光化学的、物理
的、熱的安定性が良好な有機色素薄膜と媒体構成を見出
すことにより、光記録媒体の特性として高感度でかつ色
素膜の安定性に優れ、特に高密度記録化においてC/N
比が高く、また再生信号に含まれるジッター成分を低減
させることのできる、DVDの規格に対応した光記録媒
体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく種々の色素について鋭意研究した結果、特定
のスチル系シアニン色素を主成分とした記録層を用いた
構成からなる光記録媒体が、短波長(500〜700n
m)に対応し、高感度であり、かつ再生劣化が低減して
長期信頼性を有し、また高密度化におけるピット同士の
熱干渉、熱蓄積が低減され、特に高密度化においてC/
N比を向上させ、かつジッター成分を低減させることが
でき、DVDに対応できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
解決すべく種々の色素について鋭意研究した結果、特定
のスチル系シアニン色素を主成分とした記録層を用いた
構成からなる光記録媒体が、短波長(500〜700n
m)に対応し、高感度であり、かつ再生劣化が低減して
長期信頼性を有し、また高密度化におけるピット同士の
熱干渉、熱蓄積が低減され、特に高密度化においてC/
N比を向上させ、かつジッター成分を低減させることが
でき、DVDに対応できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0014】すなわち、本発明は下記の通りである。 (1)グルーブが形成された、レーザー光に対して透過
性の樹脂基板の表面に、少なくとも記録層と金属反射層
とが積層されてなる光記録媒体において、前記記録層が
下記の一般式(I)、 (式中、R1は炭素数1から18のアルキル基、アリー
ル基、アリールアルキル基、アルコキシアルキル基、ア
シルオキシアルキル基またはヒドロキシアルキル基、R
2はアルキル基またはアリール基、陰イオンX-はI-、
Br-、ClO4 -、BF4 -、PF4 -、SbF4 -、C
H3SO4 -またはCH3−C6H4−SO3 -、Y1a
およびY1bは双方とも電子吸引基またはいずれか一方
が電子吸引基で他方が水素原子、Y2は電子供与基を示
す)で表されるスチリル系シアニン色素を主成分とし
た、短波長レーザーに対応する有機薄膜からなることを
特徴とする光記録媒体である。
性の樹脂基板の表面に、少なくとも記録層と金属反射層
とが積層されてなる光記録媒体において、前記記録層が
下記の一般式(I)、 (式中、R1は炭素数1から18のアルキル基、アリー
ル基、アリールアルキル基、アルコキシアルキル基、ア
シルオキシアルキル基またはヒドロキシアルキル基、R
2はアルキル基またはアリール基、陰イオンX-はI-、
Br-、ClO4 -、BF4 -、PF4 -、SbF4 -、C
H3SO4 -またはCH3−C6H4−SO3 -、Y1a
およびY1bは双方とも電子吸引基またはいずれか一方
が電子吸引基で他方が水素原子、Y2は電子供与基を示
す)で表されるスチリル系シアニン色素を主成分とし
た、短波長レーザーに対応する有機薄膜からなることを
特徴とする光記録媒体である。
【0015】(2)前記光記録媒体において、Y1aお
よびY1bは双方ともニトロ基、水酸基、カルボキシル
基、カルボニル基、アルコキシ基、シアノ基、アルコキ
シシアノ基、ハロゲン原子またはこれらのいずれかを末
端に有する電子吸引基か、あるいはいずれか一方が該電
子吸引基で他方が水素原子であり、Y2は−NH2;−
N(R3)2(式中、R3は炭素数1〜7アルキル基ま
たはアリール基);−N(R4R5)2(式中、R4お
よびR5は個々に独立して炭素数1〜7アルキル基また
はアリール基);末端に−NH2、−N(R3)2(式
中、R3は前記のものと同じもの)または−N(R4R
5)2(式中、R4およびR5は前記のものと同じも
の)を有する炭素数1から18のアルキル基、アリール
基、アリールアルケニル基、アリールアゾ基またはアル
コキシル基;ヒドラジノカルボニル基;およびアセトア
ミド基からなる群から選択される含窒素化合物誘導体お
よびアルキル基の電子供与基である光記録媒体である。
よびY1bは双方ともニトロ基、水酸基、カルボキシル
基、カルボニル基、アルコキシ基、シアノ基、アルコキ
シシアノ基、ハロゲン原子またはこれらのいずれかを末
端に有する電子吸引基か、あるいはいずれか一方が該電
子吸引基で他方が水素原子であり、Y2は−NH2;−
N(R3)2(式中、R3は炭素数1〜7アルキル基ま
たはアリール基);−N(R4R5)2(式中、R4お
よびR5は個々に独立して炭素数1〜7アルキル基また
はアリール基);末端に−NH2、−N(R3)2(式
中、R3は前記のものと同じもの)または−N(R4R
5)2(式中、R4およびR5は前記のものと同じも
の)を有する炭素数1から18のアルキル基、アリール
基、アリールアルケニル基、アリールアゾ基またはアル
コキシル基;ヒドラジノカルボニル基;およびアセトア
ミド基からなる群から選択される含窒素化合物誘導体お
よびアルキル基の電子供与基である光記録媒体である。
【0016】(3)前記光記録媒体において、前記記録
層が前記一般式(I)で表されるスチリル系シアニン色
素を2種以上含む複合系からなる有機薄膜である光記録
媒体である。
層が前記一般式(I)で表されるスチリル系シアニン色
素を2種以上含む複合系からなる有機薄膜である光記録
媒体である。
【0017】(4)前記光記録媒体において、前記記録
層が酸素クエンチャーを1%以上含有する光記録媒体で
ある。
層が酸素クエンチャーを1%以上含有する光記録媒体で
ある。
【0018】(5)前記光記録媒体において、前記記録
層上に、該記録層より高融点であり、かつ反射率がレー
ザ光の波長に対して55%以上有するAl、Au、A
g、Cu、Ni、Tiおよびカルコゲナイド系金属から
なる群から選ばれる単独または合金からなる金属薄膜の
金属反射層が積層されてなる光記録媒体である。
層上に、該記録層より高融点であり、かつ反射率がレー
ザ光の波長に対して55%以上有するAl、Au、A
g、Cu、Ni、Tiおよびカルコゲナイド系金属から
なる群から選ばれる単独または合金からなる金属薄膜の
金属反射層が積層されてなる光記録媒体である。
【0019】(6)前記光記録媒体において、前記記録
層上に逐次金属反射層および保護層が積層されてなる光
記録媒体である。
層上に逐次金属反射層および保護層が積層されてなる光
記録媒体である。
【0020】(7)前記光記録媒体において、グルーブ
形成された基板上に記録層と金属反射層を順次積層し、
さらに保護層を積層した一面型の基板と、無グルーブ基
板とを接着剤で貼り合せてなる光記録媒体である。
形成された基板上に記録層と金属反射層を順次積層し、
さらに保護層を積層した一面型の基板と、無グルーブ基
板とを接着剤で貼り合せてなる光記録媒体である。
【0021】(8)前記光記録媒体において、基板上に
記録層と金属反射層を順次積層し、さらに保護層を積層
した一面型同士を保護層を介して接着剤で貼り合せてな
る両面型の光記録媒体である。
記録層と金属反射層を順次積層し、さらに保護層を積層
した一面型同士を保護層を介して接着剤で貼り合せてな
る両面型の光記録媒体である。
【0022】(9)前記光記録媒体において、基板の両
面にグルーブが成型時に形成されているとともに、該基
板の両面上に記録層と、金属反射層と、更に保護層とが
順次積層されてなる光記録媒体である。
面にグルーブが成型時に形成されているとともに、該基
板の両面上に記録層と、金属反射層と、更に保護層とが
順次積層されてなる光記録媒体である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体的構成につ
いて図面に基づき詳細に説明する。図1〜4に本発明の
光記録媒体の構成例を示す。図示する基板1はディスク
形状をなし、図1、2および3に示す基板1の片側表面
に、トラッキング用のプリピットまたはプリグルーブが
同心円状にまたはスパイラル状に形成されている。この
ようなプリピットまたはプリグルーブを有する基板1は
生産性の観点等から、射出成形樹脂からなり、好ましく
は記録光および再生光(500〜700nm程度)の半
導体レーザー光、特に600〜680nm)に対し、実
質的に透明(レーザー光の透過率が85%以上)な樹脂
から形成される。基板1の厚さは、図1に示す構成例お
いては1.0〜1.5mm程度であり、図2および3に
示すタイプでは0.5〜0.65mm程度である。
いて図面に基づき詳細に説明する。図1〜4に本発明の
光記録媒体の構成例を示す。図示する基板1はディスク
形状をなし、図1、2および3に示す基板1の片側表面
に、トラッキング用のプリピットまたはプリグルーブが
同心円状にまたはスパイラル状に形成されている。この
ようなプリピットまたはプリグルーブを有する基板1は
生産性の観点等から、射出成形樹脂からなり、好ましく
は記録光および再生光(500〜700nm程度)の半
導体レーザー光、特に600〜680nm)に対し、実
質的に透明(レーザー光の透過率が85%以上)な樹脂
から形成される。基板1の厚さは、図1に示す構成例お
いては1.0〜1.5mm程度であり、図2および3に
示すタイプでは0.5〜0.65mm程度である。
【0024】また、図4に示す構成例では、基板1の両
面にプリピットまたはプリグルーブが同時成形で形成さ
れ、基板1の厚さは1.0〜1.5mm程度である。
面にプリピットまたはプリグルーブが同時成形で形成さ
れ、基板1の厚さは1.0〜1.5mm程度である。
【0025】図1〜4に示す基板1の直径はいずれも5
0〜120mm程度である。また、基板1を構成する樹
脂は特に限定されないが、成形性および光透過性の観点
から、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、アモルファスオレフィン樹脂、TPX、
アートン樹脂等の熱可塑性樹脂を主成分とする。
0〜120mm程度である。また、基板1を構成する樹
脂は特に限定されないが、成形性および光透過性の観点
から、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、アモルファスオレフィン樹脂、TPX、
アートン樹脂等の熱可塑性樹脂を主成分とする。
【0026】基板1のトラックピッチは0.7〜1.6
μmからなる。また、グルーブの深さはレーザー光の位
相により、トラッキング制御や情報の担持等に利用され
る。グルーブの深さは、50〜230nm位であり、好
ましくは70〜200nm位である。グルーブが浅すぎ
るとグルーブ底面の変形率と金属反射膜への変形による
影響が大きくなり易く、再生信号歪みを誘発しやすくな
り、C/N比の低下およびジッターが大きくなる傾向と
なり、変調度が小さくなる原因となる。一方、グルーブ
が深すぎると、記録マーク部のグルーブ底面の変形量が
不安定となり、ジッターが増大する。これにより、再生
信号やトラッキング信号の波長依存性が大きくなる。よ
って、高密度記録の際における半導体レーザー光の波長
に対してグルーブの深さは重要であり、記録層2の有機
薄膜の特性、成膜性等によって深さ、形状等を最適化す
る必要があり、記録層2の材料構造、組成が大きくグル
ーブに影響する。
μmからなる。また、グルーブの深さはレーザー光の位
相により、トラッキング制御や情報の担持等に利用され
る。グルーブの深さは、50〜230nm位であり、好
ましくは70〜200nm位である。グルーブが浅すぎ
るとグルーブ底面の変形率と金属反射膜への変形による
影響が大きくなり易く、再生信号歪みを誘発しやすくな
り、C/N比の低下およびジッターが大きくなる傾向と
なり、変調度が小さくなる原因となる。一方、グルーブ
が深すぎると、記録マーク部のグルーブ底面の変形量が
不安定となり、ジッターが増大する。これにより、再生
信号やトラッキング信号の波長依存性が大きくなる。よ
って、高密度記録の際における半導体レーザー光の波長
に対してグルーブの深さは重要であり、記録層2の有機
薄膜の特性、成膜性等によって深さ、形状等を最適化す
る必要があり、記録層2の材料構造、組成が大きくグル
ーブに影響する。
【0027】この基板1、1’の上に形成されている記
録層2は、前記一般式(I)で表されるスチリル系シア
ニン色素を主成分とした有機薄膜である。本発明に係る
スチリル系シアニン色素は、いずれも薄膜化した際に5
00〜700nmに吸収・反射波長を有し、目的とする
レーザー波長(600〜680nm)に対して十分な感
度と反射率を有する。
録層2は、前記一般式(I)で表されるスチリル系シア
ニン色素を主成分とした有機薄膜である。本発明に係る
スチリル系シアニン色素は、いずれも薄膜化した際に5
00〜700nmに吸収・反射波長を有し、目的とする
レーザー波長(600〜680nm)に対して十分な感
度と反射率を有する。
【0028】特には、前記一般式(I)で表されるスチ
リル系シアニン色素の置換基R1は炭素数1〜18であ
り、好ましくは1〜8位のアルキル基、アリール基、ア
リールアルキル基、アルコキシアルキル基、アシルオキ
シアルキル基またはヒドロキシアルキル基である。この
基は、溶解性に影響し、特に成膜性に効果的に作用す
る。
リル系シアニン色素の置換基R1は炭素数1〜18であ
り、好ましくは1〜8位のアルキル基、アリール基、ア
リールアルキル基、アルコキシアルキル基、アシルオキ
シアルキル基またはヒドロキシアルキル基である。この
基は、溶解性に影響し、特に成膜性に効果的に作用す
る。
【0029】また、Y1aおよびY1bは双方とも電子
吸引基またはいずれか一方が電子吸引基で他方が水素原
子であり、好ましくは双方ともニトロ基、水酸基、カル
ボキシル基、カルボニル基、アルコキシ基、シアノ基、
アルコキシシアノ基、ハロゲン原子またはこれらのいず
れかを末端に有する電子吸引基か、あるいはいずれか一
方が該電子吸引基で他方が水素原子である。また、Y2
は電子供与基であり、好ましくは−NH2;−N
(R3)2(式中、R3は炭素数1〜7アルキル基また
はアリール基);−N(R4R5)2(式中、R4およ
びR5は個々に独立して炭素数1〜7アルキル基または
アリール基);末端に−NH2、−N(R3)2(式
中、R3は前記のものと同じもの)または−N(R4R
5)2(式中、R4およびR5は前記のものと同じも
の)を有する炭素数1から18のアルキル基、アリール
基、アリールアルケニル基、アリールアゾ基またはアル
コキシル基;ヒドラジノカルボニル基;およびアセトア
ミド基からなる群から選択される含窒素化合物誘導体お
よびアルキル基の電子供与基である。これらの置換基を
導入することにより、例えば、下記式(I−2)で表さ
れるスチリル系シアニン色素の分光図は、図5に示すよ
うに光学特性に優れたものとなる。よって、高感度でS
/N比が高く、かつ均一な薄膜が得られ易い点から、高
C/N比が得られる。また、本発明に係るスチリル系シ
アニン色素を複合化等により薄膜化することにより色素
の凝集、会合現象等を抑制することができる。以上の効
果により高感度、高S/N比、高C/Nが得られ、かつ
均一な成膜安定性、信頼性に優れた光記録媒体を得るこ
とができる。
吸引基またはいずれか一方が電子吸引基で他方が水素原
子であり、好ましくは双方ともニトロ基、水酸基、カル
ボキシル基、カルボニル基、アルコキシ基、シアノ基、
アルコキシシアノ基、ハロゲン原子またはこれらのいず
れかを末端に有する電子吸引基か、あるいはいずれか一
方が該電子吸引基で他方が水素原子である。また、Y2
は電子供与基であり、好ましくは−NH2;−N
(R3)2(式中、R3は炭素数1〜7アルキル基また
はアリール基);−N(R4R5)2(式中、R4およ
びR5は個々に独立して炭素数1〜7アルキル基または
アリール基);末端に−NH2、−N(R3)2(式
中、R3は前記のものと同じもの)または−N(R4R
5)2(式中、R4およびR5は前記のものと同じも
の)を有する炭素数1から18のアルキル基、アリール
基、アリールアルケニル基、アリールアゾ基またはアル
コキシル基;ヒドラジノカルボニル基;およびアセトア
ミド基からなる群から選択される含窒素化合物誘導体お
よびアルキル基の電子供与基である。これらの置換基を
導入することにより、例えば、下記式(I−2)で表さ
れるスチリル系シアニン色素の分光図は、図5に示すよ
うに光学特性に優れたものとなる。よって、高感度でS
/N比が高く、かつ均一な薄膜が得られ易い点から、高
C/N比が得られる。また、本発明に係るスチリル系シ
アニン色素を複合化等により薄膜化することにより色素
の凝集、会合現象等を抑制することができる。以上の効
果により高感度、高S/N比、高C/Nが得られ、かつ
均一な成膜安定性、信頼性に優れた光記録媒体を得るこ
とができる。
【0030】本発明に係るスチリル系シアニン色素は公
知である合成法(例えば、米国特許第2,734,90
0号、米国特許第2,112,2139号、米国特許第
2,887,479等)を参照して合成することがで
き、具体例を下記に示す。
知である合成法(例えば、米国特許第2,734,90
0号、米国特許第2,112,2139号、米国特許第
2,887,479等)を参照して合成することがで
き、具体例を下記に示す。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】本発明に係るスチリル系シアニン色素は単
独で用いてもよいが、2種以上複合化することにより、
その分光、例えばレーザー光の吸収、反射率等を調整す
ることができるともに、より薄膜化におけるアモルファ
ス状態での膜の安定性が得られ、かかる機能から高感
度、ジッター成分の抑制、ノイズの発生防止を行うこと
ができ、長期保存性が向上する。
独で用いてもよいが、2種以上複合化することにより、
その分光、例えばレーザー光の吸収、反射率等を調整す
ることができるともに、より薄膜化におけるアモルファ
ス状態での膜の安定性が得られ、かかる機能から高感
度、ジッター成分の抑制、ノイズの発生防止を行うこと
ができ、長期保存性が向上する。
【0036】また、記録層2は、このような色素ととも
に酸素クエンチャー(光安定剤)を1%以上、好ましく
は3〜20%含有していてもよい。記録層における酸素
クエンチャーの含有量が多すぎると、クエンチャーがブ
リードなどを起こし、ノイズ発生の要因となることがあ
る。このクエンチャーは、紫外線およびレーザー光等に
よるスチリル系シアニン色素の劣化により発生したラジ
カルを捕捉し、連鎖反応を停止させるものである。これ
により、光安定性を向上させ、特に再生光による脱色を
防止することができる。以上の結果、本発明に係る記録
層は長期保存性を実現でき、また光により発生する熱に
よる膜の流動を抑制することができ、ノイズの発生とジ
ッターの上昇を抑制することができる。
に酸素クエンチャー(光安定剤)を1%以上、好ましく
は3〜20%含有していてもよい。記録層における酸素
クエンチャーの含有量が多すぎると、クエンチャーがブ
リードなどを起こし、ノイズ発生の要因となることがあ
る。このクエンチャーは、紫外線およびレーザー光等に
よるスチリル系シアニン色素の劣化により発生したラジ
カルを捕捉し、連鎖反応を停止させるものである。これ
により、光安定性を向上させ、特に再生光による脱色を
防止することができる。以上の結果、本発明に係る記録
層は長期保存性を実現でき、また光により発生する熱に
よる膜の流動を抑制することができ、ノイズの発生とジ
ッターの上昇を抑制することができる。
【0037】本発明に係るスチリル系シアニン色素と共
に用いられる酸素クエンチャーは、単独又は複合化する
ことができ、特に限定されないが、一般的に使用されて
いる以下のものが具体例として挙げられる。
に用いられる酸素クエンチャーは、単独又は複合化する
ことができ、特に限定されないが、一般的に使用されて
いる以下のものが具体例として挙げられる。
【0038】金属錯体系 Q1:ビス(4−テトラ−ブチル−1,2−ジチオフェ
ノレート)M−テトラ−n−ブチルアンモニウム(Mは
Cu、Co、Ni、Fe等) 住友精化(株)社製BBTシリーズ Q2:ビス[4−(ジエチルアミノ)−α、β−スチル
ベンヂチオレート]ニッケル (株)日本感光色素研究所社製NKX−114 Q3:ビス[3−メトキシ−4−(2−メトトオキシエ
トオキシ)−2’−クロロ−α、β−スチルベンジチオ
レート]ニッケル (株)日本感光色素研究所社製NKX−1199 Q4:1,2−ベンゼンジチオールニッケル錯体 三井東圧化学(株)社製 PA−1006 等
ノレート)M−テトラ−n−ブチルアンモニウム(Mは
Cu、Co、Ni、Fe等) 住友精化(株)社製BBTシリーズ Q2:ビス[4−(ジエチルアミノ)−α、β−スチル
ベンヂチオレート]ニッケル (株)日本感光色素研究所社製NKX−114 Q3:ビス[3−メトキシ−4−(2−メトトオキシエ
トオキシ)−2’−クロロ−α、β−スチルベンジチオ
レート]ニッケル (株)日本感光色素研究所社製NKX−1199 Q4:1,2−ベンゼンジチオールニッケル錯体 三井東圧化学(株)社製 PA−1006 等
【0039】アミン/アンモニウム塩系 Q5:ビスイミニウム塩 日本化薬(株)社製 IRG−03 Q6:N,N,N’,N”−テトラキス(p−ジブチル
アミノフェニル)p−フェニレンジアミン 帝国化学(株)社製 NIR−AM1 Q7:4−ニトロソ−4’−(ジメチルアミノ)ジフェ
ニルアミン (株)日本感光色素研究所社製NKX−1549
アミノフェニル)p−フェニレンジアミン 帝国化学(株)社製 NIR−AM1 Q7:4−ニトロソ−4’−(ジメチルアミノ)ジフェ
ニルアミン (株)日本感光色素研究所社製NKX−1549
【0040】酸素クエンチャーは、特にこれら具体例の
ものに限定されず、また単独または併用して添加しても
よい。
ものに限定されず、また単独または併用して添加しても
よい。
【0041】本発明に係るスチリル系シアニン色素を主
成分として含有する記録層2は、図1〜4に示されるよ
うに、基板1、1’の面上に積層される。かかる記録層
剤は、基板を侵さない塗布用溶媒として、例えば、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、ジアセトンアルコール、ジメ
チルホルムアミド、シクロヘキサノン、アセチルアセト
ン、テトラフルオロプロパノール、ジクロロエタン、ジ
オキサンなどの単独又は混合液を用いて色素を十分に溶
解させ、一般的にスピンコート法等の常用手段により、
グルーブが形成された成形基板上1、1’に成膜され
る。
成分として含有する記録層2は、図1〜4に示されるよ
うに、基板1、1’の面上に積層される。かかる記録層
剤は、基板を侵さない塗布用溶媒として、例えば、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、ジアセトンアルコール、ジメ
チルホルムアミド、シクロヘキサノン、アセチルアセト
ン、テトラフルオロプロパノール、ジクロロエタン、ジ
オキサンなどの単独又は混合液を用いて色素を十分に溶
解させ、一般的にスピンコート法等の常用手段により、
グルーブが形成された成形基板上1、1’に成膜され
る。
【0042】この記録層2の厚さは約50〜500nm
程度であり、好ましくは50〜300nm程度である。
この厚さが50nm未満では記録感度および反射率が不
足し、理想的な記録ができない。一方、この厚さが50
0nmを超えるとトラッキング信号が得られなくなった
り、ピットの重なりが生じる場合がある。この結果、ジ
ッターが大きくなり、再生信号の波形歪みが生じやす
く、クロストークの増大の原因となったりする。記録層
2の膜厚は膜形成条件、色素濃度およびグルーブ形状を
加味して、調整することができる。
程度であり、好ましくは50〜300nm程度である。
この厚さが50nm未満では記録感度および反射率が不
足し、理想的な記録ができない。一方、この厚さが50
0nmを超えるとトラッキング信号が得られなくなった
り、ピットの重なりが生じる場合がある。この結果、ジ
ッターが大きくなり、再生信号の波形歪みが生じやす
く、クロストークの増大の原因となったりする。記録層
2の膜厚は膜形成条件、色素濃度およびグルーブ形状を
加味して、調整することができる。
【0043】記録膜2の上に設けられる金属反射層(光
反射膜)3は、本発明に係る記録層2より高融点であ
り、反射率がレーザー光に対して55%以上、好ましく
は60%以上有するAl、Au、Ag、Cu、Ni、T
iおよびカルコゲナイド系金属からなる群から選ばれる
単独または合金からなる金属薄膜で、膜厚は30〜15
0nm、好ましくは50〜100nm程度である。この
金属反射層3は、スパッタリング、真空蒸着、イオンプ
レーティング法等により積層される。
反射膜)3は、本発明に係る記録層2より高融点であ
り、反射率がレーザー光に対して55%以上、好ましく
は60%以上有するAl、Au、Ag、Cu、Ni、T
iおよびカルコゲナイド系金属からなる群から選ばれる
単独または合金からなる金属薄膜で、膜厚は30〜15
0nm、好ましくは50〜100nm程度である。この
金属反射層3は、スパッタリング、真空蒸着、イオンプ
レーティング法等により積層される。
【0044】図1〜4に示すように金属反射層3上に設
けられる保護膜4は、一般に光硬化性(紫外線硬化樹脂
または可視硬化性樹脂)をスピンコート法をはじめ、ス
プレーコート法、グラビヤコート法等により塗設した
後、紫外線または可視光を照射し、塗膜を硬化させて形
成されたものである。更に、エポキシ樹脂、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂等を湿式法で形成させることができ
る。また、SiOx層等の無機膜をスパッタ、蒸着法等
によって形成してもよく、更にはパリレン、ポリアミ
ド、ポリイミド等の樹脂を蒸着、プラズマ等の方法によ
って重合させた高分子膜でもよい。また、シート状であ
ってもよい。この保護膜4の膜厚は、0.5〜50μm
程度の厚さに設層すればよい。
けられる保護膜4は、一般に光硬化性(紫外線硬化樹脂
または可視硬化性樹脂)をスピンコート法をはじめ、ス
プレーコート法、グラビヤコート法等により塗設した
後、紫外線または可視光を照射し、塗膜を硬化させて形
成されたものである。更に、エポキシ樹脂、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂等を湿式法で形成させることができ
る。また、SiOx層等の無機膜をスパッタ、蒸着法等
によって形成してもよく、更にはパリレン、ポリアミ
ド、ポリイミド等の樹脂を蒸着、プラズマ等の方法によ
って重合させた高分子膜でもよい。また、シート状であ
ってもよい。この保護膜4の膜厚は、0.5〜50μm
程度の厚さに設層すればよい。
【0045】図2および3における両面貼り合わせ媒体
においては、ホットメルト型、紫外線・可視線硬化型を
はじめとした接着剤および粘着テープなどで張り合わせ
て、両面記録/再生可能な高密度光記録媒体を得ること
ができる。
においては、ホットメルト型、紫外線・可視線硬化型を
はじめとした接着剤および粘着テープなどで張り合わせ
て、両面記録/再生可能な高密度光記録媒体を得ること
ができる。
【0046】本発明の光記録媒体は特定の構造のスチリ
ル系シアニン色素を主成分とした特定の記録層を基板上
に設けた構成で、短波長レーザー500〜700nmに
対応し十分な高感度および高反射率を有し、記録特性に
優れ、且つ再生劣化せず、長期保存性、信頼性に優れた
高密度記録が達成され、またDVDに準拠した光記録媒
体が提供される。
ル系シアニン色素を主成分とした特定の記録層を基板上
に設けた構成で、短波長レーザー500〜700nmに
対応し十分な高感度および高反射率を有し、記録特性に
優れ、且つ再生劣化せず、長期保存性、信頼性に優れた
高密度記録が達成され、またDVDに準拠した光記録媒
体が提供される。
【0047】
【実施例】以下に本発明を実施例より説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実
施例において、基板は6mm厚で、グルーブのトラック
ピッチが0.75μmに形成されたポリカーボネート基
板を使用した。
明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実
施例において、基板は6mm厚で、グルーブのトラック
ピッチが0.75μmに形成されたポリカーボネート基
板を使用した。
【0048】実施例1 前記式(I−2)で表されるスチリル系シアニン色素に
対してクエンチャー(前記Q3と前記Q7とを2:1の
重量比で混合)を10重量%になるように添加し、混合
溶媒液(エチルセロソルブ/エタノール/ジアセトンア
ルコール=5:2:3の重量比)で混合して記録層剤を
調製した。得られた記録層剤を5重量%の濃度にて超音
波を用いて十分に溶解し、フィルターでろ過後、前記基
板上にスピンコート法により塗布して、約60nmの厚
さに均一に形成された記録層を得た。続いて、金属反射
層をスパッタ法により、厚さ60nmのAl−Ti合金
薄膜として形成した。さらに、保護膜として、多官能性
エポキシアクリレート系の紫外線硬化塗料をスピンコー
ト法で塗布し、硬化させた。その際の膜厚は約6μmで
あった。単板の記録媒体は上述の方法で得た。両面型に
するためには、接着層に紫外線硬化型の接着剤を使用
し、低温圧着で保護層同士を対面に貼り合せて、所望の
両面型光記録媒体を得た。
対してクエンチャー(前記Q3と前記Q7とを2:1の
重量比で混合)を10重量%になるように添加し、混合
溶媒液(エチルセロソルブ/エタノール/ジアセトンア
ルコール=5:2:3の重量比)で混合して記録層剤を
調製した。得られた記録層剤を5重量%の濃度にて超音
波を用いて十分に溶解し、フィルターでろ過後、前記基
板上にスピンコート法により塗布して、約60nmの厚
さに均一に形成された記録層を得た。続いて、金属反射
層をスパッタ法により、厚さ60nmのAl−Ti合金
薄膜として形成した。さらに、保護膜として、多官能性
エポキシアクリレート系の紫外線硬化塗料をスピンコー
ト法で塗布し、硬化させた。その際の膜厚は約6μmで
あった。単板の記録媒体は上述の方法で得た。両面型に
するためには、接着層に紫外線硬化型の接着剤を使用
し、低温圧着で保護層同士を対面に貼り合せて、所望の
両面型光記録媒体を得た。
【0049】実施例2 スチリル系シアニン色素として、夫々前記式(I−2)
と(I−10)で表されるをものを重量比2:1で複合
化した系に、実施例1と同じクエンチャーを加えて、実
施例1と同様の手段および構成で所望の光記録媒体を得
た。
と(I−10)で表されるをものを重量比2:1で複合
化した系に、実施例1と同じクエンチャーを加えて、実
施例1と同様の手段および構成で所望の光記録媒体を得
た。
【0050】実施例3 スチリル系シアニン色素として、夫々前記式(I−1)
と(I−5)で表されるをものを重量比2:1で複合化
した系に、クエンチャー(前記Q1のCu錯体と前記Q
7とを2:1の重量比で混合)を使用して、実施例1と
同様の手段・構成で所望の光記録媒体を得た。
と(I−5)で表されるをものを重量比2:1で複合化
した系に、クエンチャー(前記Q1のCu錯体と前記Q
7とを2:1の重量比で混合)を使用して、実施例1と
同様の手段・構成で所望の光記録媒体を得た。
【0051】比較例1 レーザー吸収色素として、下記構造式、 で表される色素DY1((株)日本感光色素研究所社製
NK−4288)を使用し、実施例1と同様のクエンチ
ャーを使用し、かつ実施例1と同様の手段・構成で所望
の光記録媒体を得た。
NK−4288)を使用し、実施例1と同様のクエンチ
ャーを使用し、かつ実施例1と同様の手段・構成で所望
の光記録媒体を得た。
【0052】比較例2 レーザー吸収色素として、前記構造式の色素DY1と下
記構造式、 で表される色素DY2((株)日本感光色素研究所社製
NK−4400)を重量比2:1で複合化した系に、実
施例1と同様のクエンチャーを使用し、かつ実施例1と
同様の手段・構成で所望の光記録媒体を得た。
記構造式、 で表される色素DY2((株)日本感光色素研究所社製
NK−4400)を重量比2:1で複合化した系に、実
施例1と同様のクエンチャーを使用し、かつ実施例1と
同様の手段・構成で所望の光記録媒体を得た。
【0053】以上の実施例および比較例について、光記
録媒体特性、すなわち反射率と再生信号特性(C/N,
エラレート)を評価した。再生信号特性は、ディスクの
線速度3.3m/sで、発振波長635nmの半導体レ
ーザーを対物レンズの開口数(NA)0.60で集光さ
せ、記録Pwで記録し、評価機を用いて評価した。ま
た、初期特性と、長時間再生(1×104回)後と高温
・高湿度(80℃、80%、24時間)後の加速耐光性
とを試験し、これらの評価を行った。
録媒体特性、すなわち反射率と再生信号特性(C/N,
エラレート)を評価した。再生信号特性は、ディスクの
線速度3.3m/sで、発振波長635nmの半導体レ
ーザーを対物レンズの開口数(NA)0.60で集光さ
せ、記録Pwで記録し、評価機を用いて評価した。ま
た、初期特性と、長時間再生(1×104回)後と高温
・高湿度(80℃、80%、24時間)後の加速耐光性
とを試験し、これらの評価を行った。
【0054】その結果、比較例1は波長があわず評価が
できなかった。しかし、その他の媒体は初期特性で反射
率は55%以上、C/N比は52dB以上、エラーレー
トは1×10−5以下であった。実施例1〜3は特にジ
ッターは15%位であるのに対し、比較例2はいずれも
20%以上であった。耐久試験後の測定の結果を下記の
表1に示す。
できなかった。しかし、その他の媒体は初期特性で反射
率は55%以上、C/N比は52dB以上、エラーレー
トは1×10−5以下であった。実施例1〜3は特にジ
ッターは15%位であるのに対し、比較例2はいずれも
20%以上であった。耐久試験後の測定の結果を下記の
表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明の光記録媒体は、特定の構造のス
チリル系シアニン色素を主成分とした特定の記録層を基
板上に設けた構成で、短波長レーザー500〜700n
mに対応し十分な感度および反射率を有し、再生劣化、
長期保存性、信頼性に優れ、ジッター成分を減少させる
ことにより高密度記録が達成され、またDVDの規格に
準拠した光記録媒体である。
チリル系シアニン色素を主成分とした特定の記録層を基
板上に設けた構成で、短波長レーザー500〜700n
mに対応し十分な感度および反射率を有し、再生劣化、
長期保存性、信頼性に優れ、ジッター成分を減少させる
ことにより高密度記録が達成され、またDVDの規格に
準拠した光記録媒体である。
【図1】本発明の一例光記録媒体の概念的断面図であ
る。
る。
【図2】本発明の他の一例光記録媒体の概念的断面図で
ある。
ある。
【図3】本発明の更に他の一例光記録媒体の概念的断面
図である。
図である。
【図4】本発明の更に他の一例光記録媒体の概念的断面
図である。
図である。
【図5】前記式(I−2)で表されるスチリル系シアニ
ン色素の分光図である。
ン色素の分光図である。
1 基板 1’無グルーブ基板 2 記録層(有機薄膜) 3 金属反射層(光反射膜) 4 保護膜 6 記録変形層ピット
Claims (9)
- 【請求項1】 グルーブが形成された、レーザー光に対
して透過性の樹脂基板の表面に、少なくとも記録層と金
属反射層とが積層されてなる光記録媒体において、 前記記録層が下記の一般式(I)、 (式中、R1は炭素数1から18のアルキル基、アリー
ル基、アリールアルキル基、アルコキシアルキル基、ア
シルオキシアルキル基またはヒドロキシアルキル基、R
2はアルキル基またはアリール基、陰イオンX-はI-、
Br-、ClO4 -、BF4 -、PF4 -、SbF4 -、C
H3SO4 -またはCH3−C6H4−SO3 -、Y1a
およびY1bは双方とも電子吸引基またはいずれか一方
が電子吸引基で他方が水素原子、Y2は電子供与基を示
す)で表されるスチリル系シアニン色素を主成分とし
た、短波長レーザーに対応する有機薄膜からなることを
特徴とする光記録媒体。 - 【請求項2】 Y1aおよびY1bは双方ともニトロ
基、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、アルコキ
シ基、シアノ基、アルコキシシアノ基、ハロゲン原子ま
たはこれらのいずれかを末端に有する電子吸引基か、あ
るいはいずれか一方が該電子吸引基で他方が水素原子で
あり、Y2は−NH2;−N(R3)2(式中、R3は
炭素数1〜7アルキル基またはアリール基);−N(R
4R5)2(式中、R4およびR5は個々に独立して炭
素数1〜7アルキル基またはアリール基);末端に−N
H2、−N(R3)2(式中、R3は前記のものと同じ
もの)または−N(R4R5)2(式中、R4およびR
5は前記のものと同じもの)を有する炭素数1から18
のアルキル基、アリール基、アリールアルケニル基、ア
リールアゾ基またはアルコキシル基;ヒドラジノカルボ
ニル基;およびアセトアミド基からなる群から選択され
る含窒素化合物誘導体およびアルキル基の電子供与基で
ある請求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項3】 前記記録層が前記一般式(I)で表され
るスチリル系シアニン色素を2種以上含む複合系からな
る有機薄膜である請求項1または2記載の光記録媒体。 - 【請求項4】 前記記録層が酸素クエンチャーを1%以
上含有する請求項1、2または3記載の光記録媒体。 - 【請求項5】 前記記録層上に、該記録層より高融点で
あり、かつ反射率がレーザ光の波長に対して55%以上
有するAl、Au、Ag、Cu、Ni、Tiおよびカル
コゲナイド系金属からなる群から選ばれる単独または合
金からなる金属薄膜の金属反射層が積層されてなる請求
項1〜4のうちいずれか一項記載の光記録媒体。 - 【請求項6】 前記記録層上に逐次金属反射層および保
護層が積層されてなる請求項1〜5のうちいずれか一項
記載の記載からなる光記録媒体。 - 【請求項7】 グルーブ形成された基板上に記録層と金
属反射層を順次積層し、さらに保護層を積層した一面型
の基板と、無グルーブ基板とを接着剤で貼り合せてなる
請求項1〜5のうちいずれか一項記載の光記録媒体。 - 【請求項8】 基板上に記録層と金属反射層を順次積層
し、さらに保護層を積層した一面型同士を保護層を介し
て接着剤で貼り合せてなる両面型の請求項1〜5のうち
いずれか一項記載の光記録媒体。 - 【請求項9】 基板の両面にグルーブが成型時に形成さ
れているとともに、該基板の両面上に記録層と、金属反
射層と、更に保護層とが順次積層されてなる両面型の請
求項1〜5のうちいずれか一項記載の光記録媒体。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26229797A JP3257470B2 (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 光記録媒体 |
US09/160,190 US6103331A (en) | 1997-09-26 | 1998-08-25 | Optical recording medium comprising organic dye thin film |
GB9820980A GB2329751B (en) | 1997-09-26 | 1998-09-25 | Optical recording medium comprising organic dye thin film |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26229797A JP3257470B2 (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 光記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1199746A true JPH1199746A (ja) | 1999-04-13 |
JP3257470B2 JP3257470B2 (ja) | 2002-02-18 |
Family
ID=17373833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26229797A Expired - Fee Related JP3257470B2 (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3257470B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008274291A (ja) * | 2003-05-14 | 2008-11-13 | Ind Technol Res Inst | ビス−スチリル染料及びその製造方法並びに高密度光学記録媒体のためのその使用 |
-
1997
- 1997-09-26 JP JP26229797A patent/JP3257470B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008274291A (ja) * | 2003-05-14 | 2008-11-13 | Ind Technol Res Inst | ビス−スチリル染料及びその製造方法並びに高密度光学記録媒体のためのその使用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3257470B2 (ja) | 2002-02-18 |
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