JPH1198813A - リニアパルスモータ - Google Patents

リニアパルスモータ

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JPH1198813A
JPH1198813A JP9254486A JP25448697A JPH1198813A JP H1198813 A JPH1198813 A JP H1198813A JP 9254486 A JP9254486 A JP 9254486A JP 25448697 A JP25448697 A JP 25448697A JP H1198813 A JPH1198813 A JP H1198813A
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JP
Japan
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stator
salient poles
axial direction
pulse motor
moving element
Prior art date
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Pending
Application number
JP9254486A
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English (en)
Inventor
Toshikane Kaneki
敏兼 金木
Takao Iwasa
孝夫 岩佐
Yukio Kuraishi
幸雄 倉石
Hirobumi Satomi
博文 里見
Akihiko Takarada
明彦 宝田
Tadashi Okada
正 岡田
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Oriental Motor Co Ltd
Original Assignee
Oriental Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動子の位置を検出するための手段を内蔵す
るリニアパルスモータを提供する。 【解決手段】 固定子小歯6を有する固定子1と、移動
子小歯16を有する移動子13とからなるリニアパルス
モータMであって、該固定子1の一方の軸受10の軸端
側に、内周面に沿って放射状に配設された複数個の突極
P21,P22,‥‥‥P28と、該突極のそれぞれの
先端に軸方向に沿って複数個の小歯26が配設された位
置検出固定子コア21と、該位置検出固定子コア21の
それぞれの突極に巻回された巻線W21,W22,‥‥
‥W28とからなる位置検出手段20を配設し、前記移
動子小歯26に対応する該巻線のインダクタンスの変化
により、前記移動子13の位置を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動子の位置検出
手段を内蔵するリニアパルスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】図14は、従来のよく知られている円筒
形リニアパルスモータ100の縦断面図を示したもの
で、固定子と移動子とから構成されている。101は円
筒状のケース102内に収納された固定子で、この固定
子101は軸方向に並設された一対で、それぞれ例えば
5個の突極を有する固定子コア103,4と、これら固
定子コア103,104相互間に配設され、かつ軸方向
に着磁されたリング状または分割配置された永久磁石1
05と、固定子コア103,104相互間に設けられた
5個の固定子巻線W101ないしW105とで構成され
ている。
【0003】前記固定子コア103,104は内周面
に、中心方向に向けて突出したそれぞれ5個の突極を円
周方向に沿って所定間隔で設けたもので、これら突極の
内周面には軸方向に複数個の固定子小歯106(歯先部
106aと歯底部106b)が等ピッチで設けられてい
る。
【0004】前記固定子巻線W101は、固定子コア1
03と104の重なり合う2つの突極をまたがって巻回
されている。これと同様に、固定子巻線W2,W3ない
しW5も、固定子コア103と104の重なり合うそれ
ぞれ2つの突極に、それぞれまたがって巻回されてい
る。
【0005】前記永久磁石105は、固定子コア103
と104との間に挟持され、軸方向に着磁されており、
該永久磁石105の軸方向の厚さは、前記2個の固定子
コア103と104に配設されたそれぞれの固定子小歯
106の中心間の距離が歯ピッチの1/2ずれるように
設定されている。
【0006】前記ケース102の両側にはブラケット1
07,108が設けられ、このブラケット107,10
8の内面側に嵌入された同形の軸受(リニアベアリン
グ)109,110が配設されている。この軸受10
9,110は、通常、リニアベアリング、リニアブッシ
ュ、スライドブッシュ、ボールスプラインなどと呼ばれ
ているものである。
【0007】前記移動子113は移動子コアと一体的に
中空状に形成され、かつ移動子軸を兼用している。該移
動子113の外周面の軸方向には、前記固定子小歯10
6の歯ピッチと同じで、かつ等ピッチで、複数個のリン
グ状の移動子小歯116が、鍛造、切削または研削など
の機械加工により形成されている。なお、前記軸受10
9,110のボール(転動球体)が、該移動子113に
もうけられた凹溝114に嵌着された、ガイドを兼ねる
軌道部材115上に沿って転動しながら移動する。
【0008】そして、卷線W1が卷回される相をA相、
卷線W2が卷回される相をB相、卷線W3が卷回される
相をC相、卷線W4が卷回される相をD相、卷線W5が
卷回される相をE相となるように結線することにより、
5相のハイブリッド型リニアパルスモータを構成されて
いる。
【0009】そして、入力パルスに応じて、各相巻線を
所定の順序で順次励磁していくことにより、各固定子小
歯106と移動子小歯116との間に順次磁束を発生さ
せて移動子113をステップ状に歩進動作させることが
できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の円筒形リニアパルスモータ100にあっては、移動
子113の位置を検出するためには、リニアスケール
(リニアエンコーダ)などを、別に設置しなければなら
ず、設置スペースや設置コストがかかるという問題点が
あった。また、表面に移動子小歯116がある前記移動
子100が、外部に露出する形状となっているため、該
小歯116に塵埃の付着や、金属片の紛れ込みがあると
いう問題点もあった。
【0011】本発明はかかる点に鑑みなされたもので、
その目的は前記問題点を解消し、移動子の位置を検出す
るための手段を内蔵するリニアパルスモータを提供する
ことにある。
【0012】本発明の他の目的は、前記移動子の小歯
に、塵埃の付着や、金属片の紛れ込みを防止するリニア
パルスモータを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の構成は、内周面に沿って放射状に配設された
複数個の突極のそれぞれに、卷線が巻回され、かつ該突
極の先端に軸方向に沿って複数個の固定子小歯が配設さ
れた固定子と、該固定子の軸心と同心に、軸受によって
軸方向に移動自在に支持されるとともに、外周面に該軸
方向に沿って複数個の移動子小歯が等ピッチで配設され
た移動子とからなり、前記固定子が、軸方向に配設され
た一対の固定子コアと、該一対の固定子コア相互間に配
設され、かつ軸方向に着磁された永久磁石と、前記固定
子コアの軸方向に並ぶ前記突極相互間に巻回された固定
子卷線とで構成されてなるリニアパルスモータにおい
て、次のとおりである。
【0014】(1) 前記軸受の軸端側に、内周面に沿
って放射状に配設された複数個の突極と、該突極のそれ
ぞれの先端に軸方向に沿って複数個の小歯が配設された
位置検出固定子コアと、該位置検出固定子コアのそれぞ
れの突極に巻回された巻線とからなる位置検出手段を配
設し、該巻線のインダクタンスの変化により、前記移動
子の位置を検出することを特徴とする。
【0015】(2) (1)において、前記固定子を構
成する一対の固定子コアのそれぞれは、該固定子コアを
形成する所定の種類の固定子鉄板が、所定順番で順次積
層して形成されるとともに、前記位置検出固定子コアの
それぞれは、該位置検出固定子コアを形成する所定の種
類の固定子鉄板が、所定順番で順次積層して形成される
ことを特徴とする。
【0016】(3) (1)または(2)において、前
記移動子小歯の歯底部が、非磁性材により充填されるこ
とを特徴とする。
【0017】(4) (1)または(2)において、前
記軸受を支持するブラケットの軸端側付近に、前記移動
子を貫通させる環状の磁性板、または前記移動子を貫
通、かつ該移動子に接触するように、磁性を有する環状
の弾性材を前記磁性板に貼着したシール部材が配設され
ることを特徴とする。
【0018】前記のように構成されたリニアパルスモー
タは、内蔵する移動子位置検出手段が、内周面に沿って
放射状に配置された複数個の突極を有する位置検出固定
子コアと、該突極のそれぞれに巻回された巻線のインダ
クタンスが、前記移動子小歯の位置により変化すること
により、該移動子の位置を検出することができる。さら
に、前記移動子小歯の歯底部を、非磁性材で充填した
り、前記軸受を支持するブラケットの軸端側付近に、磁
性材からなるシール部材を配設して、前記移動子に外部
からの塵埃の付着や、金属片の紛れ込みを防止するとと
もに、内蔵された位置検出手段への固定子磁界および外
部磁界からの影響を防止している。
【0019】
【発明の実施形態】以下、図面に基づいて本発明の好適
な実施の形態を例示的に詳しく説明する。図1(a)
は、本発明のリニアパルスモータMの一実施例を示す縦
断面図、図1(b)は、図1(a)のA部の拡大図であ
る。図2は、図1のII−II線による固定子の一部横断面
図である。
【0020】図1および図2において、1はケース2内
に収納された固定子で、この固定子1は軸方向に並設さ
れた一対で、それぞれ8個の突極を有する固定子コア
3,4と、これら固定子コア3,4相互間に配設され、
かつ軸方向に着磁されたリング状または分割配置された
永久磁石5と、固定子コア3,4相互間に設けられた8
個の固定子巻線W1ないしW8とで構成されている。
【0021】前記固定子コア3,(4)は内周面に、中
心方向に向けて突出したそれぞれ8個の突極P1ないし
P8(突極11ないし18)を円周方向に沿って所定間
隔で設けたもので、これら突極P1ないしP8(突極1
1ないし18)の内周面には軸方向に複数個の固定子小
歯6(歯先部6aと歯底部6b)が等ピッチで設けられ
ている。
【0022】前記固定子巻線W1は、固定子コア3と4
の重なり合う2つの突極P1とP11にまたがって巻回
されている。これと同様に、固定子巻線W2,W3ない
しW8も、固定子コア3と4の重なり合うそれぞれ2つ
の突極P2とP12,P3とP13,‥‥‥,およびP
8とP18に、それぞれまたがって巻回されている。
【0023】前記永久磁石5は、固定子コア3と4との
間に挟持され、軸方向に着磁されており、該永久磁石5
の軸方向の厚さは、前記2個の固定子コア3と4に配設
されたそれぞれの固定子小歯6の中心間の距離が歯ピッ
チの(K+0.5)倍(Kは正の整数とする)となるよ
うに設定されている。
【0024】前記ケース2の両側にはブラケット7,8
が設けられ、このブラケット7,8の内面側に嵌入され
た同形の軸受(リニアベアリング)9,10が配設され
ており、移動子13を軸方向に移動自在に支持してい
る。この軸受9,10は、通常、リニアベアリング、リ
ニアブッシュ、スライドブッシュ、ボールスプラインな
どと呼ばれているものである。
【0025】これら軸受9,10は、内周面の円周方向
の2箇所(3ないし5箇所でもよい)で、それぞれ軸方
向にボールガイドを設け、該ボールガイドに複数個のボ
ール(転動球体)を支持したものである。このボールガ
イドは往路と復路からなる環状のガイド溝で構成されて
おり、これらボール(転動球体)が、前記移動子13に
設けられた凹溝14に嵌着された、ガイドを兼ねた軌道
部材15上に沿って転動しながら移動する。
【0026】この軌道部材15は、前記移動子13の外
周面の前記固定子突極P1ないしP8または突極P11
ないしP18間の開口部に対応する位置に、前記軸受
9,10のそれぞれのボールガイドに対応して(該軸受
9,10の条数Nと同数)、軸方向に沿って2個の凹溝
14を形成し、これらの凹溝14に嵌着させたものであ
る。そして該軌道部材15は、前記軸受9,10の転動
球体をガイド、転動させるため、移動子13に比べて耐
摩耗性の高い材料で形成されている。
【0027】このように、前記軌道部材15は、移動子
13の外周面の前記固定子突極P1ないしP8または突
極P11ないしP18間の開口部に対応する位置に嵌着
されるため、前記固定子小歯6からの磁束の漏れが少な
くなり、モータ全体として、小型で高効率になる。
【0028】前記移動子13は移動子コアと一体的に中
空状に形成され、かつ移動子軸を兼用している。該移動
子13の外周面の軸方向には、前記固定子小歯6の歯ピ
ッチと同じで、かつ等ピッチで、複数個のリング状の移
動子小歯16が、鍛造、切削または研削などの機械加工
により形成されるとともに、該移動子小歯16の歯底部
16b内は、絶縁材で、かつ非磁性材19からなる、例
えば合成樹脂材により充填されており、該歯底部16b
に、外部からの塵埃の付着や、金属片の紛れ込むのを防
止している。
【0029】図3(a),図3(b),図3(c),図
3(d)は、固定子コア3,4を形成している固定子鉄
板17の一例として、各種の17a,17b,17c,
17dを示したものである。該固定子コア3、4をそれ
ぞれ構成する4枚の前記固定子鉄板17a,17b,1
7c,17dにより形成される。これらの固定子鉄板1
7a,17b,17c,17dは、それぞれ8個の突極
のうち4個は内径寸法の小さい突極であり、固定子小歯
6の歯先部6aを構成する。また、他の4個は内径寸法
の大きな突極であり、固定子小歯6の歯底部6bを構成
する。
【0030】図4は、前記固定子鉄板17a,17b,
17c,17dを所定順番17a,17b,17c,1
7dで順次、積層したときに形成される固定子コア3、
4の突極P1ないしP8および突極P11ないしP18
の固定子小歯6の様子を移動子13側から見たものであ
る。ハッチングのある部分が歯先部6aを示し、ハッチ
ングのない部分が歯底部6bを示す。
【0031】固定子鉄板17の厚さをt0 とすると、積
層することにより、各突極P1ないしP8および突極P
11ないしP18には、歯ピッチτR が4・t0 、歯厚
が2・t0 の固定子小歯6が形成される。隣接する突極
の小歯6のずれは歯ピッチの1/4 となる。
【0032】そして、卷線W1ないしW8を、適切に結
線することにより、2相、4相または8相のハイブリッ
ド型リニアパルスモータを構成することができる。
【0033】そして、入力パルスに応じて、各相巻線を
所定の順序で順次励磁していくことにより、各固定子小
歯6と移動子小歯16との間に順次磁束を発生させて移
動子13をステップ状に歩進動作させることができる。
【0034】図1(b)および図5の位置検出器の横断
面図において、移動子13の位置を検出する位置検出器
20が、前記一方の軸受10を支持するブラケット8内
で、該一方の軸受10の軸端側に、前記移動子13を貫
通させながら配設されている。該位置検出器20は、位
置検出固定子コア21と、該コア21に巻回された複数
個の巻線W21ないしW28とから構成されている。2
2は、該位置検出器20のケースである。
【0035】該位置検出固定子コア21は、前記移動子
13を貫通させように、内周面に沿って放射状に、中心
方向に向けて突出したそれぞれ8個の突極P21ないし
P28を円周方向に沿って所定間隔で設けたもので、こ
れら突極P21ないしP28の内周面には軸方向に複数
個の固定子小歯26(歯先部26aと歯底部26b)が
移動子小歯16と同一ピッチで設けられており、該巻線
W21ないしW28のそれぞれは、該位置検出固定子コ
ア21のそれぞれの突極P21ないしP28に巻回され
ている。そして、前記固定子小歯26に対応する前記移
動子小歯16の位置による該巻線のインダクタンスの変
化により、前記移動子13の位置を検出するようになっ
ている。
【0036】図6(a),図6(b),図6(c),図
6(d)は、位置検出固定子コア21を形成している固
定子鉄板27の一例として、各種の27a,27b,2
7c,27dを示したものである。該位置検出固定子コ
ア21を構成する4枚の前記固定子鉄板27a,27
b,27c,27dにより形成される。これらの固定子
鉄板27a,27b,27c,27dは、それぞれ8個
の突極のうち4個は内径寸法の小さい突極であり、固定
子小歯26の歯先部26aを構成する。また、他の4個
は内径寸法の大きな突極であり、固定子小歯26の歯底
部26bを構成する。
【0037】図7は、前記位置検出固定子鉄板27a,
27b,27c,27dを所定順番27a,27b,2
7c,27dで順次、積層したときに形成される位置検
出固定子コア21の突極P21ないしP28の固定子小
歯26の様子を移動子13側から見たものである。ハッ
チングのある部分が歯先部26aを示し、ハッチングの
ない部分が歯底部26bを示す。そして、該鉄板27の
厚さをt0 とすると、積層することにより、各突極P2
1ないしP28には、歯ピッチτR が4・t0、歯厚が
2・t0 の固定子小歯26が形成される。隣接する突極
の小歯26のずれは歯ピッチの1/4 となる。
【0038】図8は、前記位置検出器20の巻線接続
図、図9は、該位置検出器20のサインコイルペアS
a,ScおよびコサインコイルペアSb、Sdの作動時
の結線図、図10は、移動子13の位置と、図9のサイ
ンコイルペアSa,Scの中点電位から得られる電圧信
号VAおよびコサインコイルペアSb、Sdの中点電位
から得られる電圧信号VBとの関係を示す図である。
【0039】図8において、コイルSa,Sb,Sc,
Sdがそれぞれ巻回されている突極P21,P25;P
22,P26;P23,P27;P24,P28の突極
小歯の相対位置は1/4小歯ピッチずつずれるように配
置されている。各1対のコイルSa,ScおよびSb,
Sdをそれぞれサインコイルペアおよびコサインコイル
ペアといい、これらのコイルSa,Sc間およびSb,
Sd間は、そのインダクタンス変化が差動結合となるよ
うに電気角で180゜の位相差を持ち、かつ前記2つの
コイルペアSa,ScとSb,Sdの間は、電圧信号の
位相差が90゜になるように形成されている。
【0040】そして、前記それぞれ1対にされたコイル
ペアSa,ScおよびSb,Sdのインダクタンス変化
から、前記移動子小歯16の位置検出信号を発生する2
組の検出チャンネルからなる位置検出部を形成する。
【0041】前記位置検出部のサインコイルペアSa,
ScおよびコサインコイルペアSb,Sdの結線は図9
に示すとおりであり、ほぼ100kHzの高周波電源を
接続して、該各コイルペアSa,ScおよびSb,Sd
の接続点における中点電位Vac,Vbdは、前記移動
子13の小歯16位置をxとした場合に、xを1つの変
数としており、それぞれxのサイン、コサイン関数の形
で与えられる。
【0042】この中点電位Vac,Vbdは、図示しな
いバンドパスフィルタ、ローパスフィルタを経て、移動
子13の小歯16位置をxの変数とする電圧信号VA,
VBとして取り出せる。これらの値に対し、演算を行う
ことにより、前記移動子13の位置が算出される。な
お、ここで算出される前記移動子13の位置は電気角で
あり、実際には演算により、これを機械的位置に変換す
る。(歯ピッチτR ,x=1・τR =θ=360゜とし
て換算される。)
【0043】図11は、前記位置検出器20の他例の位
置検出器30を示す。図11の1次コイルW31,W3
2,‥‥‥W38に交流電圧が入力され、2次コイルW
41,W42,‥‥‥W48に誘起電圧が発生する。前
記移動子13の小歯16位置をxとした場合、2次コイ
ルW41,W42,‥‥‥W48に発生する誘起電圧
は、xを変数とする電圧信号として取り出せる。この値
に対して、演算を行うことにより、前記移動子の位置を
演算することができる。
【0044】次いで、前記移動子13に、塵埃の付着
や、金属片の紛れ込みを防止するため、前記軸受9,1
0を支持する両ブラケット7,8のそれぞれの軸端内側
に、図12(a)および図12(b)に示すシール部材
40を配設する。該シール部材40は、前記移動子13
を貫通させる環状の磁性板41、または前記移動子13
を貫通、かつ該移動子13に接触するように、磁性を有
する環状の弾性板材42を前記磁性板41に貼着した部
材である。前記シール部材40が、前記弾性板材42を
前記磁性板41に貼着した部材を使用する場合、該弾性
板材42が外側になるように配設される。該シール部材
40の使用により、さらに、内蔵された位置検出器20
への外部磁界からの影響を防止している。
【0045】図13(a)は、前記移動子13と、軸受
9,10と、位置検出器20とを組み合わせた1例を示
す外形正面図、図13(b)は、図13(a)の左側面
図で、特に、前記位置検出器20を前記軸受10内に組
み込まれた場合の部分組立を示すものである。
【0046】なお、本発明の技術は前記実施例における
技術に限定されるものではなく、同様な機能を果す他の
態様の手段によってもよく、また本発明の技術は前記構
成の範囲内において種々の変更,付加が可能である。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のリニアパルスモータによれば、請求項1、2について
は、軸受の軸端側に、内周面に沿って放射状に配設され
た複数個の突極と、該突極のそれぞれの先端に軸方向に
沿って複数個の小歯が配設された位置検出固定子コア
と、該位置検出固定子コアのそれぞれの突極に巻回され
た巻線とからなる位置検出手段を配設するので、該巻線
のインダクタンスの変化により、前記移動子の位置を検
出する移動子の位置を検出することができる。
【0048】請求項3、4については、前記移動子に、
塵埃の付着や、金属片の紛れ込みを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明のリニアパルスモータの
一実施例を示す縦断面図、図1(b)は、図1(a)の
A部の拡大図である。
【図2】図1(a)のII−II線による固定子の一部横断
面図である。
【図3】図3(a),図3(b),図3(c),図3
(d)は、固定子コアを形成するそれぞれの固定子鉄板
の平面図である。
【図4】図3(a),図3(b),図3(c),図3
(d)の固定子鉄板を所定の順番に積層したときに形成
される固定子小歯部を移動子側から見た展開図である。
【図5】図1(a)のV −V 線による位置検出器の横断
面図である。
【図6】図6(a),図6(b),図6(c),図6
(d)は、位置検出固定子コアを形成するそれぞれの固
定子鉄板の平面図である。
【図7】図6(a),図6(b),図6(c),図6
(d)の位置検出固定子コアの固定子鉄板を所定の順番
に積層したときに形成される位置検出固定子小歯部を移
動子側から見た展開図である。
【図8】位置検出器の巻線接続図である。
【図9】位置検出器のサインコイルペアSa,Scおよ
びコサインコイルペアSb、Sdの作動時の結線図であ
る。
【図10】移動子の位置と、図9のサインコイルペアS
a,Scの中点電位から得られる電圧信号Vaおよびコ
サインコイルペアSb、Sdの中点電位から得られる電
圧信号Vbとの関係を示す図である。
【図11】位置検出器の他の例の横断面図である。
【図12】図12(a)はシール部材の側面図、図12
(b)は、図12(a)の断面図である。
【図13】図13(a)は、前記移動子と、軸受と、位
置検出器とを組み合わせた1例を示す外形正面図、図1
3(b)は、図13(a)の左側面図である。
【図14】従来のリニアパルスモータの縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 固定子 3,4 固定子コア 5 永久磁石 6 固定子小歯 6a 歯先部 6b 歯底部 7,8 ブラケット 9,10 軸受 13 移動子 16 移動子小歯 16a 歯先部 16b 歯底部 17,27 固定子鉄板 19 非磁性材 20,30 位置検出器 21 位置検出固定子コア 26 位置検出固定子小歯 26a 歯先部 26b 歯底部 40 シール部材 41 磁性板 42 弾性板材 M リニアパルスモータ P1,P2,‥‥‥P8,P11,P12,‥‥‥P1
8 突極 P21,P22,‥‥‥P28 検出器突極 W1,W2,‥‥‥W8 固定子卷線 W21,W22,‥‥‥W28 検出器卷線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 里見 博文 千葉県柏市篠籠田1400 オリエンタルモー ター株式会社内 (72)発明者 宝田 明彦 千葉県柏市篠籠田1400 オリエンタルモー ター株式会社内 (72)発明者 岡田 正 千葉県柏市篠籠田1400 オリエンタルモー ター株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に沿って放射状に配設された複数
    個の突極のそれぞれに、卷線が巻回され、かつ該突極の
    先端に軸方向に沿って複数個の固定子小歯が配設された
    固定子と、該固定子の軸心と同心に、軸受によって軸方
    向に移動自在に支持されるとともに、外周面に該軸方向
    に沿って複数個の移動子小歯が等ピッチで配設された移
    動子とからなり、前記固定子が、軸方向に配設された一
    対の固定子コアと、該一対の固定子コア相互間に配設さ
    れ、かつ軸方向に着磁された永久磁石と、前記固定子コ
    アの軸方向に並ぶ前記突極相互間に巻回された固定子卷
    線とで構成されてなるリニアパルスモータにおいて、 前記軸受の軸端側に、内周面に沿って放射状に配設され
    た複数個の突極と、該突極のそれぞれの先端に軸方向に
    沿って複数個の小歯が配設された位置検出固定子コア
    と、該位置検出固定子コアのそれぞれの突極に巻回され
    た巻線とからなる位置検出手段を配設し、該巻線のイン
    ダクタンスの変化により、前記移動子の位置を検出する
    ことを特徴とするリニアパルスモータ。
  2. 【請求項2】 前記固定子を構成する一対の固定子コア
    のそれぞれは、該固定子コアを形成する所定の種類の固
    定子鉄板が、所定順番で順次積層して形成されるととも
    に、前記位置検出固定子コアのそれぞれは、該位置検出
    固定子コアを形成する所定の種類の固定子鉄板が、所定
    順番で順次積層して形成されることを特徴とする請求項
    1に記載のリニアパルスモータ。
  3. 【請求項3】 前記移動子小歯の歯底部が、非磁性材に
    より充填されることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載のリニアパルスモータ。
  4. 【請求項4】 前記軸受を支持するブラケットの軸端側
    付近に、前記移動子を貫通させる環状の磁性板、または
    前記移動子を貫通、かつ該移動子に接触するように、磁
    性を有する環状の弾性材を前記磁性板に貼着したシール
    部材が配設されることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載のリニアパルスモータ。
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