JPH1198694A - 電力連系融通指令装置 - Google Patents

電力連系融通指令装置

Info

Publication number
JPH1198694A
JPH1198694A JP9254676A JP25467697A JPH1198694A JP H1198694 A JPH1198694 A JP H1198694A JP 9254676 A JP9254676 A JP 9254676A JP 25467697 A JP25467697 A JP 25467697A JP H1198694 A JPH1198694 A JP H1198694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
demand
supply
power supply
utility
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9254676A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3356022B2 (ja
Inventor
Yasushi Harada
泰志 原田
Shigeru Tamura
田村  滋
Mitsuo Tsurugai
満男 鶴貝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP25467697A priority Critical patent/JP3356022B2/ja
Publication of JPH1198694A publication Critical patent/JPH1198694A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3356022B2 publication Critical patent/JP3356022B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/60Arrangements for transfer of electric power between AC networks or generators via a high voltage DC link [HVCD]

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の電力需給システム間で電力を融通するこ
とにより、各電力需給システムの需給不均衡量の分担を
抑え、周波数変動を抑制する。 【解決手段】電力需給システムは、負荷と発電機と需給
制御系を備える。需給制御系4aは、負荷と発電量の差
を計算し、その計算結果を需給不均衡量とする。更に、
需給制御系4aは、需給不均衡量をゼロに近づけること
を目標に、発電指令を策定する。電力需給システム1b
も同様の構造を有する。融通指令決定装置11は、需給
制御系4aと4bから需給不均衡量7aと7bをそれぞ
れ取得する。そして、需給不均衡量7aと7bの合計に
責任分担率を乗算した結果を電力需給システム1aの責
任分担量13aとする。次に、需給不均衡量適正分担量
13aから需給不均衡量7aを減算した結果を、直流連
系線への融通指令とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力連系線で連系さ
れた電力連系系統における電力連系線融通指令を決定す
る方法に係わり、特に負荷変動の統計的性質を利用して
安定な電力連系線融通指令を決定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電力連絡線として、例えば直流連系系統
に含まれる複数の電力需給システムの間で電力を融通す
る場合、その融通指令を決定する従来手法を分類する
と、次のようなものがある。
【0003】第1の従来手法は、比例制御法である。こ
れは、各電力需給システムの周波数偏差を常時検出し
て、両者の周波数偏差の差に比例した値を融通指令とす
る方法である。これは、かつて、平常時における北海道
と本州の間の直流連系線の融通指令を決定する方法とし
て適用されていた。これにより、北海道と本州の周波数
偏差の差をゼロに近づけ、両者の周波数偏差を抑制して
いた。
【0004】第2の従来手法は、しきい値法である。こ
れは、各電力需給システムの周波数偏差を常時検出し
て、周波数偏差があるしきい値を逸脱した場合には、随
時、融通指令を所定の値とする方法である。すべての電
力需給システムについて、周波数偏差がしきい値を逸脱
しない場合には、融通指令をゼロとする。これは、かつ
て、緊急時における北海道と本州の間の直流連系線の融
通指令を決定する手法として適用されていた。これによ
り、北海道と本州の一方の周波数偏差が大きくなったと
き、その周波数偏差を小さくする方向に電力を融通し、
周波数偏差を抑制していた。
【0005】第3の従来手法は、多変数制御法である。
これは、各電力需給システムの周波数やガバナトルクを
状態変数とし、状態変数の検出値若しくは推定値にフィ
ードバックゲインを掛けたものを融通指令とする方法で
ある。ここで重みは、最適制御理論を適用して決定す
る。これは、現在、北海道と本州の間の直流連系線の融
通指令を決定する手法として適用されている。これによ
り、北海道と本州の周波数偏差を速やかにゼロに近づけ
る制御を実現している。
【0006】以上、第1から第3の手法の詳細は、三瓶
雅俊:「現代制御理論を応用した直流AFCのシステム
・シミュレーション評価」(平成元年電気学会全国大会
予稿集S.12−3〜S.12−6頁)に記載されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術には
以下のような問題点が存在する。
【0008】第1の手法では、電力需給システム間の周
波数偏差の差によって融通指令を決定する。この手法
は、対象とする電力需給システムの系統定数や発電量総
和や負荷変動特性など、電力需給に関わる特性が同一若
しくは近接しているならば有効である。しかし、一方の
負荷変動が他方のそれよりも著しく激しかったり、一方
の発電量総和が他方のそれより著しく小さかったりな
ど、両電力需給システムの条件が異なれば、各電力需給
システムの責任分担のバランスが維持されない。たとえ
ば、極端なケースとして、一方の周波数偏差は常にゼロ
であり、他方の周波数偏差は常にゼロとは限らない場合
を考える。このとき、この手法を適用すると、前者の周
波数偏差は必ず悪化し、逆に後者の周波数偏差は必ず改
善される。すなわち、後者は前者に対して、自らの責任
の一部を押しつけていることになる。したがって、第1
の手法は、責任分担のバランス維持の点で問題がある。
【0009】第2の手法では、電力需給システムの周波
数偏差がしきい値を越える場合を検出し、その大きさに
応じて融通指令を決定する。この手法は、一方の電力需
給システムの周波数偏差が大きく外れたとき、他方の応
援を得て周波数偏差を抑えるという目的のためには、適
切に動作すると思われる。しかし、両方の電力需給シス
テムの周波数偏差が同方向に大きく外れたとき、一方の
電力需給システムはどこまで他方を応援すべきかなど、
解決が困難な責任分担の問題が発生する。また、両電力
需給システムの条件が大きく異なる場合、各電力需給シ
ステムの責任のバランスを維持するには、妥当なしきい
値を求めるのが困難であると思われる。なぜなら、周波
数が大きく外れるケースはあまり頻繁には起こらないた
め統計的扱いは困難であり、各個別ケースに対して妥当
なしきい値を検討せざるを得ない。この場合、条件によ
って妥当なしきい値は異なるので、いろいろな条件に対
して最も妥当に当てはまるしきい値を決定するのは困難
と思われるからである。したがって、第2の手法は、責
任分担と制御パラメータの調整の容易さの点で問題があ
る。
【0010】第3の手法では、状態フィードバックによ
って融通指令を決定する。この手法は、周波数偏差を最
も速やかにゼロに戻すような制御を実現する。ただし、
その最適性の前提条件として、需給不均衡量がステップ
状ということがある。しかし、実際の平常時における需
給不均衡量はランダム変動である。したがって、この手
法が有効なのは、平常時よりもむしろ電源脱落事故など
の場合である。更に、各電力需給システムの責任分担の
バランスを維持するには、フィードバックゲインを調整
する必要があるが、最適制御理論での調整対象パラメー
タは評価関数の重み行列だけであるため、フィードバッ
クゲインを思い通りに調整するのは困難と思われる。し
たがって、第3の手法は、責任分担のバランスと制御パ
ラメータの調整の容易さの点で問題がある。
【0011】これらの問題に対して、本発明が解決しよ
うとする課題は、各電力需給システムがそれぞれ自らの
需給不均衡量を抑制する責任を果たし、かつ、需給不均
衡量を互いに相殺しあうような融通指令を容易に決定す
る方法を提供することにある。ここで、各電力需給シス
テムがそれぞれ自らの需給不均衡量を抑制する責任を果
たすとは、ある特定の電力需給システムが他の電力需給
システムに対して常に一方的に自らの需給不均衡量を押
しつけたり、逆に一方的に他の需給不均衡量を取り込ん
だりすることがないということを意味する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
めに、本発明では、各電力需給システムの負荷と発電量
の差を需給不均衡量とし、複数の電力需給システムを電
力連系線で接続したもの全体を電力連系系統とし、該電
力連系線は時々刻々に与えられた融通指令どおりの電力
を流すとき、電力連系統を構成する各電力需給システム
の需給不均衡量の合計を、予め決定した一定の責任分担
率で配分し、配分結果と実際の需給不均衡量の差を融通
指令とするようにしたものである。
【0013】本手法を用いれば、平常時の需給不均衡量
がランダム変動であるとすると、需給不均衡量は相殺さ
れる。また、本手法では、責任分担率を調整することに
よって、各電力需給システムの責任分担を自由に設定す
ることができる。特に、責任分担率の増加もしくは減少
に対して責任分担量が単調増加もしくは単調減少するた
め、責任分担率の調整が容易である。
【0014】まず、需給不均衡量が相殺されるための前
提条件、すなわち、平常時の需給不均衡量がランダム変
動であるという条件が成立する理由を説明する。関根泰
次著:「電力系統工学」(昭和51)47頁に記載のよ
うに、実際の負荷変動は、トレンド変動であるサスティ
ンド成分と、ランダム変動であるフリンジ成分とからな
るが、このうち平常時において需給不均衡の主な原因と
なるのはフリンジ分である。よって、平常時の需給不均
衡量はランダム変動とみなすことができる。
【0015】つぎに、ランダム変動する複数の需給不均
衡量の和をとれば、需給不均衡量の一部を相殺できるこ
とを説明する。原理は、伏見正則:「確率と確率統計」
(昭和62)75頁記載の理論、すなわち「正規分布に
従う互いに独立な複数の確率変数の標準偏差をσ1,σ
2,……,σnとし、これらの確率変数の和の標準偏差
をσとすると、σの2乗はσ1〜σnの2乗和に一致す
る」という理論に基づいている。いま、需給不均衡量の
標準偏差が同じである2つの電力需給システムを考え
る。このとき、これら2つの電力需給システムをあわせ
て1つの電力需給システムとしたときの需給不均衡量の
標準偏差を求めるには、上記理論において、n=2と
し、σ1=σ2=σとすれば良く、√2σと計算でき
る。いま、この需給不均衡量を上記2つの電力需給シス
テムで等しく分担するとすれば、1つの電力需給システ
ムの分担量の標準偏差は(√2/2)σとなる。元の標準
偏差がσであったので、需給不均衡量は(√2/2)倍
に低減されたことになる。このように、複数の需給不均
衡量の和をとることにより、需給不均衡量を相殺するこ
とができる。
【0016】本発明では、需給不均衡量の和をとった
後、責任分担率で需給不均衡量を配分するので、各電力
需給システムの需給不均衡量を相殺し、かつ、需給不均
衡量の分担を調整することができる。
【0017】そして、直流連系線の融通電力は、瞬時に
融通指令通りに制御することができるので、この理論を
実現することが物理的に可能である。
【0018】本発明では、パラメータは責任分担率のみ
を調整し、かつ、責任分担率の増減と責任分担量の増減
は単調増加もしくは単調減少の関係にあるため、パラメ
ータの調整が容易である。また、パラメータの調整によ
って、各電力需給システムの責任分担は自由に設定でき
る。更に、本発明の手法では、各電力需給システムの需
給不均衡量を一度合計するので、需給不均衡量がランダ
ム変動であるとすると需給不均衡量は互いに相殺し合
い、それによって各電力需給システムの需給不均衡量を
統計的に減少させる効果が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕図2に本発明の全体構成を示す。電力需給
システム1aは、負荷2aと発電機3aと需給制御系4
aを備える。負荷2aは時々刻々変動し、その変動は、
関根泰次著:「電力系統工学」(昭和51)47頁に記
載のように、サスティンド成分とフリンジ成分とから構
成される。発電機3aは、発電指令5aに発電量6aを
できるだけ近づける。ここで、「できるだけ近づける」
と表現した理由は、発電機3aの応答速度,設備容量及
び制御遅れ時間などの制約により、一般に、発電量6s
を発電指令5aに対して完全に一致させることはできな
いからである。なお、発電指令5aの変化が穏やかであ
るほど、発電量6aを発電指令5aに、より近づけるこ
とができる。需給制御系4aは、負荷2aと発電量6a
の差を計算し、その計算結果を需給不均衡量7aとす
る。更に、需給制御系4aは需給不均衡量7aをゼロに
近づけることを目標に発電指令5aを策定する。需給制
御系4aの内部に含まれる発電指令決定部8aは、電気
学会技術報告(II)部第302号「電力系統の需給制御技
術」76頁〜79頁記載の方法で実現できる。電力需給
システム1bも同様の構造を有し、負荷2bと発電機3
bと需給制御系4bを備える。
【0020】また、この図1では、負荷2aを検出でき
ることを前提として全体構成を記載したが、通常は、負
荷を直接検出することはできない。この場合、関根泰次
著:「電力系統工学」(昭和51)36頁〜38頁に記
載の方法で、周波数偏差と連系線潮流から需給不均衡量
を推定する。図1に需給制御系4aが需給不均衡量を推
定する場合における本発明の全体構成を示す。
【0021】以下では、図1に基づいて、融通指令決定
装置の実現方法を説明する。第1に、融通指令決定装置
11は、需給制御系4aと4bから需給不均衡量7aと
7bをそれぞれ取得する。ここで、需給不均衡量7aと
7bを需給制御系4aと4bから取得するのではなく、
融通指令決定装置11が電力需給システム1aと1bの
周波数偏差と連系線潮流から需給不均衡量7aと7bを
直接推定することも可能である。次に、融通指令決定装
置11は、取得した需給不均衡量7aと7bの合計を算
出し、その合計に責任分担率12を乗算した結果を電力
需給システム1aの責任分担量13aとする。ここで、
責任分担率12は需給不均衡量が最も良く相殺される値
に予め設定する。この値は、シミュレーション若しくは
実験を多数回試行し、統計的に求める。第3に、責任分
担量13aから需給不均衡量7aを減算した結果を、電
力連系線である直流連系線14への融通指令15とす
る。ここで、直流連系線14の潮流の向きは、電力需給
システム1aから1bへの向きを正とする。
【0022】電力需給システム1aは、図3のように、
複数の電力需給システム21を直流連系ではなく交流連
系線22で連系した連系系統でもよい。ただし、そのた
めの前提条件は、電力需給システムを構成する複数の電
力需給システム21の周波数が、時々刻々すべて一致し
ているとみなせることである。
【0023】〔実施例2〕図4の構成の直流連系系統を
対象に、本発明の数値例を示す。図4において、電力需
給システム41と42を交流連系線43で連系したもの
全体を電力需給システム44とし、電力需給システム4
2と45を直流連系線46で連系したものを直流連系系
統47とする。電力需給システム41,42及び45の
負荷をそれぞれ51,52及び55とする。電力需給シ
ステム41,42及び45の発電機をそれぞれ61,6
2及び65とする。電力需給システム41,42及び4
5の需給制御系をそれぞれ71,72及び75とする。
ここで、各電力需給システムの負荷,発電機及び需給制
御系の関係は、図1における電力需給システム1aの負
荷,発電機及び需給制御系と同様の関係にあるものとす
る。電力需給システム41,42及び45の各周波数計
測値を81,82,85とする。交流連系線43及び直
流連系線46の融通量計測値をそれぞれ83,86とす
る。融通指令決定装置100は、需給不均衡量推定部1
01と102、及び、責任分担率103とからなる。ここ
で、需給不均衡量推定部101は、周波数計測値81と
82及び融通量計測値83と86を用い、電力需給シス
テム44の需給不均衡量推定値111を算出する。需給
不均衡量推定部102は、周波数計測値85及び融通量
計測値86を用い、電力需給システム45の需給不均衡
量推定値112を算出する。これら需給不均衡量の符号
は、供給過剰をプラスとし、供給不足をマイナスとす
る。需給不均衡量推定部101及び102の計算は、関
根泰次著:「電力系統工学」(昭和51)36頁〜38
頁の記載にならい、次式で算出することができる。
【0024】(数1) (需給不均衡量推定値111)=(周波数計測値81)×K
41+(周波数計測値82)×K42+(融通量計測値8
6) (数2) (需給不均衡量推定値112)=(周波数計測値85)×K
45−(融通量計測値86) ここで、K41,K42及びK45はそれぞれ電力需給
システム41,42及び45の系統定数であり、需給偏
差に対する周波数偏差の感度を意味する。
【0025】ここでは、各値を、K41=1(pu/H
z),K42=2(pu/Hz)及びK45=2(pu/H
z)として演算する。融通指令決定装置100は、需給
不均衡量推定値111と112の和に責任分担率103
を乗算したものを電力需給システム45の責任分担量1
13とし、責任分担量113から需給不均衡量推定値1
12を減算したものを融通指令104とする。さらに、
融通指令決定装置100は、融通指令104を直流連系線
46に対して送出する。ここで、融通指令104の符号
は、電力需給システム42から45への向きがプラスで
ある。直流連系線46は、融通電力114を融通指令1
04に常に一致させる。交流連系線43を通過する交流
連系線潮流93は、関根泰次著:「電力系統工学」(昭
和51)36頁〜38頁に記載のように、電力需給シス
テム41と42の周波数が常に同じになる量だけ流れる
とする。なお、本発明による周波数変動抑制効果を明確
にするため、各電力需給システムの発電量は、時間的に
変化させないものとする。図5に、各電力需給システム
の負荷51,52及び55の時間的変化を示す。
【0026】以上の条件のもとで、責任分担率103を
0.0から1.0まで刻み0.2 で変えたときの、本発明
を適用したときの電力需給システム44と45の周波数
偏差を図6〜図11に示す。図6のように、電力需給シ
ステム45の責任分担率を0.0 にすると、電力需給シ
ステム45の周波数変動は抑制されるが、逆に電力需給
システム44の周波数変動は助長される。具体的には、
図6では、電力需給システム45の周波数の標準偏差は
0.0204Hzから0.0051Hzに改善されたが、
逆に電力需給システム44のそれは0.0193Hzか
ら0.0221Hzに拡大した。一方、図11のよう
に、電力需給システム45の責任分担率を1.0 にする
と、電力需給システム45の周波数変動は助長される
が、電力需給システム44の周波数変動は抑制される。
更に、図8のように、電力需給システム45の責任分担
率を0.4 に選ぶと、電力需給システム44と45の両
方の周波数の標準偏差が抑制される。このように、本発
明を適用すれば、責任分担率を適切な値に選ぶことによ
り、直流連系線で連系している両方の電力需給システム
の周波数変動を抑制することができる。
【0027】図12に、責任分担率による電力需給シス
テム44と45の周波数偏差の変化を示す。この図か
ら、この実施例の場合、責任分担率を0.3〜0.5に選
べば、電力需給システム44と45のいずれについて
も、周波数の標準偏差が本発明を適用しない場合よりも
小さくなることが分かる。特に、この図から分かるよう
に、責任分担率によって周波数の標準偏差のバランスが
連続的に変化するので、周波数の標準偏差のバランスを
見ながら、責任分担率を容易に設定することができる。
【0028】そして、上述した本実施例の内容を例え
ば、電力需給システム41,42および45をアナログ
シミュレータ、又はデジタルシミュレータ等の電力系統
模擬装置で構成し、責任分担率を変化させてその状態を
測定することにより、実際の電力系統を用いなくても安
定した系統の運用が可能になる。
【0029】また、上述の実施例において直流連系線を
交流連系線に置き換えても同様の運用が行えることは当
然である。
【0030】以上に示したように、本発明を適用すれ
ば、各電力需給システムの周波数変動を小さく抑えるこ
とができる。本発明の手法における設定パラメータは責
任分担率のみであるが、この責任分担率の値は、周波数
の標準偏差のバランスを比較することにより容易に決定
することが可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明を適用すれば、直流連系系統内の
電力需給システム間の需給不均衡量を相殺することがで
きるので、各電力需給システムの需給不均衡量の分担が
統計的に小さくなる。その結果、各電力需給システムの
周波数変動を小さく抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】需給不均衡量を直接検出できるときの本発明の
全体構成図である。
【図2】需給不均衡量を直接検出できないときの本発明
の全体構成図である。
【図3】交流連系線で連系した複数の電力需給システム
の図である。
【図4】例題で用いる直流連系系統を示す図である。
【図5】各電力需給システムの負荷の時間的変化を示す
図である。
【図6】責任分担率を0.0 とするときの融通電力と周
波数偏差を示す図である。
【図7】責任分担率を0.2 とするときの融通電力と周
波数偏差を示す図である。
【図8】責任分担率を0.4 とするときの融通電力と周
波数偏差を示す図である。
【図9】責任分担率を0.6 とするときの融通電力と周
波数偏差を示す図である。
【図10】責任分担率を0.8 とするときの融通電力と
周波数偏差を示す図である。
【図11】責任分担率を1.0 とするときの融通電力と
周波数偏差を示す図である。
【図12】責任分担率による周波数の標準偏差の違いを
示す図である。
【符号の説明】
1a,1b…電力需給システム、2a,2b…負荷、3
a,3b…発電機、4a,4b…需給制御系、5a,5
b…発電指令、6a,6b…発電量、7a,7b…需給
不均衡量、11…融通指令決定装置、12…責任分担
率、13a…責任分担量、14…直流連系線、15…融
通指令、16…融通電力、17a,17b…周波数偏差。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メイン発電指令に対して発電量を追従させ
    る発電機と、変動負荷に対して発電量を一致させるよう
    発電機に対して発電指令を出す需給制御系とを備えた電
    力需給システム、 各電力需給システムの負荷と発電量の差を需給不均衡量
    とし、複数の電力需給システムを電力連系線で接続した
    もの全体を電力連系系統とし、 該電力連系線は時々刻々に与えられた融通指令どおりの
    電力を流すとき、 電力連系系統を構成する各電力需給システムの需給不均
    衡量の合計を、予め決定した一定の責任分担率で配分
    し、配分結果と実際の需給不均衡量の差を融通指令とす
    ることを特徴とする電力連系融通指令装置。
  2. 【請求項2】請求項第1項の電力連系融通指令装置にお
    いて、 前記電力連系線を直流連系線で構成したことを特徴とす
    る電力連系融通指令装置。
  3. 【請求項3】請求項第1項の電力連系融通指令装置にお
    いて、 前記電力連系線を交流連系線で構成したことを特徴とす
    る電力連系融通指令装置。
  4. 【請求項4】請求項第1項の電力連系融通指令装置にお
    いて、 前記責任分担率が調整できることを特徴とする電力連系
    融通指令装置。
  5. 【請求項5】請求項第1項の電力連系融通指令装置にお
    いて、 前記責任分担率をシュミレーションによって求めること
    を特徴とする電力連系融通指令装置。
  6. 【請求項6】請求項第1項の電力連系融通指令装置にお
    いて、 前記需給不均衡量を各電力需給システムの周波数計測値
    および前記電力連系線に流れる電力から算出することを
    特徴とする電力連系融通指令装置。
  7. 【請求項7】請求項第1項の電力連系融通指令装置にお
    いて、 前記責任分担率をシュミレーションによって変化させ、
    各電力需給システムの周波数状態が安定した値になるよ
    うに前記責任分担率を変化させることを特徴とする電力
    連系融通指令装置。
JP25467697A 1997-09-19 1997-09-19 電力連系融通指令装置 Expired - Fee Related JP3356022B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25467697A JP3356022B2 (ja) 1997-09-19 1997-09-19 電力連系融通指令装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25467697A JP3356022B2 (ja) 1997-09-19 1997-09-19 電力連系融通指令装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1198694A true JPH1198694A (ja) 1999-04-09
JP3356022B2 JP3356022B2 (ja) 2002-12-09

Family

ID=17268323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25467697A Expired - Fee Related JP3356022B2 (ja) 1997-09-19 1997-09-19 電力連系融通指令装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3356022B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008047400A1 (en) * 2006-10-16 2008-04-24 Vpec, Inc. Electric power system
US7652394B2 (en) 2003-11-07 2010-01-26 Responsiveload Limited Responsive electricity grid substation
WO2011030558A1 (ja) 2009-09-10 2011-03-17 Abe Rikiya 多端子型電力変換装置、多端子型電力授受装置及び電力ネットワークシステム
JP2011223714A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 Tokyo Electric Power Co Inc:The 直流連系系統の制御装置
JP2012010530A (ja) * 2010-06-27 2012-01-12 Rikiya Abe 多端子型電力変換装置と電力システムならびにその制御プログラム
JP2012034452A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Hitachi Ltd スマートグリッドの監視制御方法及び装置
CN102891496A (zh) * 2011-07-22 2013-01-23 株式会社东芝 电量调整装置及方法、电量调整程序及电力供给系统
JP2013510545A (ja) * 2009-11-03 2013-03-21 スパイリア、インコーポレイテッド 動的分散型電力グリッド制御システム
JP2013138612A (ja) * 2011-05-18 2013-07-11 Rikiya Abe 多端子型非同期連系装置、電力機器制御端末装置と電力ネットワークシステムおよびその制御方法
US9018795B2 (en) 2009-03-12 2015-04-28 Vpec, Inc. Alternating current autonomous distributed AC power system

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7652394B2 (en) 2003-11-07 2010-01-26 Responsiveload Limited Responsive electricity grid substation
JPWO2008047400A1 (ja) * 2006-10-16 2010-02-18 Vpec株式会社 電力システム
WO2008047400A1 (en) * 2006-10-16 2008-04-24 Vpec, Inc. Electric power system
US8415827B2 (en) 2006-10-16 2013-04-09 Vpec, Inc. Electric power system
US9018795B2 (en) 2009-03-12 2015-04-28 Vpec, Inc. Alternating current autonomous distributed AC power system
US9013902B2 (en) 2009-09-10 2015-04-21 The University Of Tokyo Multi-terminal power conversion device, multi-terminal power transfer device, and power network system
WO2011030558A1 (ja) 2009-09-10 2011-03-17 Abe Rikiya 多端子型電力変換装置、多端子型電力授受装置及び電力ネットワークシステム
JP2011061970A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Rikiya Abe 多端子型非同期連系装置、電力機器制御端末装置と電力ネットワークシステムおよびその制御方法
JP2011182641A (ja) * 2009-09-10 2011-09-15 Rikiya Abe 多端子型非同期連系装置、電力機器制御端末装置と電力ネットワークシステムおよびその制御方法
JP2013510545A (ja) * 2009-11-03 2013-03-21 スパイリア、インコーポレイテッド 動的分散型電力グリッド制御システム
JP2011223714A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 Tokyo Electric Power Co Inc:The 直流連系系統の制御装置
JP2012010530A (ja) * 2010-06-27 2012-01-12 Rikiya Abe 多端子型電力変換装置と電力システムならびにその制御プログラム
JP2012034452A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Hitachi Ltd スマートグリッドの監視制御方法及び装置
JP2013138612A (ja) * 2011-05-18 2013-07-11 Rikiya Abe 多端子型非同期連系装置、電力機器制御端末装置と電力ネットワークシステムおよびその制御方法
CN102891496A (zh) * 2011-07-22 2013-01-23 株式会社东芝 电量调整装置及方法、电量调整程序及电力供给系统
US9257849B2 (en) 2011-07-22 2016-02-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Electrical quantity adjusting apparatus, electrical quantity adjusting method, electrical quantity adjusting program and power supply system

Also Published As

Publication number Publication date
JP3356022B2 (ja) 2002-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Liu et al. Non-disruptive load-side control for frequency regulation in power systems
US10148089B2 (en) Automatic power generation control in micro-grids
Rimorov et al. Quasi-steady-state approach for analysis of frequency oscillations and damping controller design
JP3356022B2 (ja) 電力連系融通指令装置
Papangelis et al. Coordinated supervisory control of multi-terminal HVDC grids: A model predictive control approach
Taranto et al. Robust decentralised design for multiple FACTS damping controllers
CN105932667B (zh) 一种考虑网损分配的动态潮流仿真方法
KR102264862B1 (ko) 에너지 저장장치의 관성제어를 위한 장치 및 방법
Naguru et al. Design of a limited state feedback wide-area power system damping controller without communication channels
US20190380091A1 (en) Adaptive Method for Aggregation of Distributed Loads to Provide Emergency Frequency Support
US11811409B2 (en) Load frequency control device and load frequency control method
Wang et al. A new MPC scheme for damping wide-area electromechanical oscillations in power systems
JP2015173570A (ja) 自動周波数制御装置および自動周波数制御方法
US7526366B2 (en) Electrical power control system, and method for setting electric state variables and/or parameters in a current conductor
Thu et al. Mitigation of low frequency oscillations by optimal allocation of power system stabilizers: Case study on MEPE test system
Kumar et al. Analysis of sampling frequency of discrete mode stabilizer in modern power system
Ramanathan et al. Small-disturbance angle stability enhancement through direct load control part I-framework development
Shin et al. A practical power system stabilizer tuning method and its verification in field test
Börner et al. Distributed Secondary Frequency Control via Price Consensus.
Lian et al. Distributed hierarchical control of multi-area power systems with improved primary frequency regulation
Pawellek et al. Utilization of HVDC-Systems in the International Grid Control Cooperation
JP7486798B2 (ja) 負荷周波数制御信号を推定する方法、プロセッサ、及びプログラム
Rahmatian et al. An approach to improve the pss performance and tuning process considering uncertainty in excitation system model using a novel grouping scheme
AU2017417148B2 (en) Control of multiple energy storages in a microgrid
KR102309948B1 (ko) 계통 주파수 측정 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081004

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091004

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091004

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101004

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111004

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121004

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131004

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees