JPH1197738A - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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Publication number
JPH1197738A
JPH1197738A JP25884397A JP25884397A JPH1197738A JP H1197738 A JPH1197738 A JP H1197738A JP 25884397 A JP25884397 A JP 25884397A JP 25884397 A JP25884397 A JP 25884397A JP H1197738 A JPH1197738 A JP H1197738A
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JP
Japan
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light emitting
semiconductor layer
region
type semiconductor
semiconductor
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Withdrawn
Application number
JP25884397A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiko Ogiwara
光彦 荻原
Yukio Nakamura
幸夫 中村
Hiroshi Hamano
広 浜野
Masumi Yanaka
真澄 谷中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光効率の向上と発光部のコンパクト化を図
る。 【解決手段】 発光素子1はpn接合に降伏電圧以上の
逆バイアス電圧を印加することにより発光する発光素子
である。n型半導体基板101はSiをドープしたGa
As基板であり、その不純物濃度は1×1018[c
-3]以上である。p型半導体領域102はZnを層間
絶縁膜103の開口部106からn型半導体基板101
に拡散させることにより形成される拡散領域である。こ
の拡散領域の不純物濃度は5×1019[cm-3]以上で
ある。pn接合面107の接合深さxjは2[μm]よ
り小さい。接合深さxj を2[μm]未満としたことに
より、pn接合面107の全領域の近傍で発生した光を
外に取り出すことができる発光に寄与させることができ
る。p型半導体領域102のサイズを小さくするだけ
で、容易に発光部108のサイズを小さくすることが可
能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】半導体基板に形成したpn接
合に降伏電圧以上の逆バイアス電圧を印加することによ
りpn接合面の近傍で発光する発光素子に関する。ま
た、上記のpn接合を上記の半導体基板にアレイ状に
(すなわち一列に)複数形成するのに好適な発光素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】図14は砒化ガリウム(GaAs)のバ
ンド構造図であり、砒化ガリウム基板を用いた逆バイア
ス印加により発光する発光素子の動作原理を示す図であ
る。図14において横軸は波数kであり、縦軸は電子の
エネルギEである。また伝導帯Aと価電子帯Bの間が禁
制帯である。室温では、伝導帯Aにおけるほぼ全ての電
子はL1で示すエネルギ極小値に存在する。電子がL1
から禁制帯BのM1に直接遷移し、電子と正孔とが再結
合すると、L1−M1間の禁制帯幅に応じた波長の光が
放出される。外部からの電界等によりL1に存在する電
子にあるレベル以上のエネルギが与えられると、電子は
高いエネルギ準位に遷移する。GaAsでは、L1と波
数kが異なる位置にL1よりも0.29[eV]エネル
ギの高いエネルギ極小値L2が存在する。なだれ降伏の
際には、ほぼ全電子がL2に遷移する。逆バイアス印加
により発光する発光素子は、pn接合になだれ降伏を発
生させてL2に電子を遷移させ、L2に遷移した電子が
M2に直接遷移して正孔と再結合することにより、通常
の発光波長(その半導体の禁制帯幅により決まる波長)
よりも短い波長の光を放出することができる発光素子で
ある。
【0003】従来の逆バイアス印加により発光する発光
素子としては、例えば特開昭49−9987号公報に開
示されたものがある。この発光素子は、図15に示すよ
うに、n型GaAs基板1001に、p型拡散領域10
02を形成することによりpn接合面1007を形成
し、さらに層間絶縁膜1003と、p型拡散領域100
2に接続するp側電極1004と、n型GaAs基板1
001の裏面に接続するn側電極1005とを形成した
ものであり、p型拡散領域1002の拡散深さdを5〜
20[μm]とし、横方向拡散長eを10〜200[μ
m]したものである。図15に示す発光素子は、pn接
合面1007の拡散エッジ部1007aの近傍で発生し
た光をp型拡散領域1002および層間絶縁膜1003
を介して外部に放射するものである。pn接合面100
7の底部1007bの近傍で発生した光は、p型拡散領
域1002を通過中に吸収され、外部に放射されない
(すなわち発光に寄与しない)。
【0004】また、図15に示すような発光素子の発光
分布の均一化を図った従来の発光素子としては、特開平
3−64078号公報に開示されたものがある。この発
光素子は、p型拡散領域に高濃度n型領域を形成し、こ
の高濃度n型領域に電流を集中させるようにしたもので
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15
に示す発光素子では、pn接合面1007において、近
傍で発生した光が外部に放射される部分すなわち発光に
寄与する部分は、僅かに拡散エッジ部1007aだけで
あり、大部分を占める底部100bは発光に寄与しな
い。従って、pn接合面1007を流れる電流のうち、
発光に寄与する電流は僅かであり、発光効率が悪いとい
う問題点があった。また、横方向の異常拡散によって発
光部を形成しているので、拡散制御が不安定であり、安
定した再現性のある製造が不可能であるという問題点が
あった。従って、発光領域のサイズが必ずしも設計通り
にならないという間題点もあった。さらに、異常拡散に
よる接合は、異常拡散がない正常な拡散による接合と比
較して寿命が極端に短いという問題点もあった。また、
発光領域が絶縁膜下の領域であり、使用する絶縁膜の膜
厚や屈折率に発光特性が依存するという問題点もあっ
た。さらに発光素子アレイへの適用を考えた場合に、拡
散エッジ部1007aを発光部としているため、発光部
のサイズが大きくなり、拡散条件のばらつき等により隣
接するp型拡散層1002がつながらないように発光部
の間隔を充分大きくしなければならないので、高集積化
を図るのが困難でるという問題点があった。
【0006】また、特開平3−64078号公報に開示
された発光素子では、電流を微小領域に集中させるの
で、発熱や信頼性 (素子の寿命)の問題が発生する要因
を内在していると考えられる。さらに、この素子では、
+ 領域の深さを0.1[μm]以下としているが、シ
ート抵抗が高くなるため電圧降下が大きく、p側−n側
間に印加する電圧が大きくなる問題点がある。また、p
+ 層での電圧降下が大きい場合には高い電界はp+ 層の
電極付近に集中するので、むしろ面内の発光の不均一性
をもたらす要因を内在していることも考えられる。p+
層のシート抵抗が高く電圧降下が大きくなることは結果
的に発熱が大きくなるという間題も引き起こす要因を含
んでいる。また、サイズ的な観点からは、電流集中領域
を5[μm]以下のサイズにしなければならないので、
発光領域サイズが限定され大きくできないという問題が
ある。また、電流集中領域をp+ 層形成領域の内側に作
るので、p+ 層形成領域をある程度の大きさにする必要
があり、逆に全体の素子サイズを小さくする方向にも限
界があるという問題点があった。このようなサイズの限
界は、例えば発光素子アレイへの適用を考えた場合に、
やはり高集積化を図るのが困難であるという問題点があ
った。
【0007】本発明はこのような従来の問題を解決する
ためになされたものであり、発光の均一性の向上あるい
は発光効率の向上、消費電力の低減、あるいは高信頼性
(長寿命)を図ることができる多波長の発光素子を提供
することを目的とするものである。さらに、発光素子の
サイズ制限のない多波長発光素子を提供することを目的
とする。また、簡単な構造にすることによりコストの安
い多波長発光素子を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の発光素子は、第1導電型の半導体層を含む
半導体基板の表面基板側に第2導電型の半導体領域を形
成し、前記半導体層と前記半導体領域とのpn接合に逆
バイアス電圧を印加することによりpn接合面の近傍で
発光する発光素子において、前記pn接合面が、全て基
板表面から2[μm]未満の深さに形成されているこ
と、第1導電型の半導体層の不純物濃度と第2導電型の
半導体領域の不純物濃度とを高濃度とし、導電型がn型
の場合、その不純物濃度が1×1018[cm-3]以上、
また導電型がp型の場合、その不純物濃度が5×1019
[cm-3]以上となるようにすることを特徴とするもの
である。
【0009】図1はpn接合深さと発光強度の関係を示
す図であり、本願発明者らの実験によるものである。図
1において、横軸のpn接合深さは、半導体基板表面か
らpn接合までの距離であり、発光強度とは、その深さ
のpn接合の近傍で発生し、第2導電型の半導体領域を
通過して外部に放射された光の強度であり、正規化して
示してある。また半導体基板としてはGaAs基板を用
いた。図1から判るように、深さ2[μm]以上のpn
接合の近傍で発生した光は、第1導電型の半導体領域中
で全て吸収されてしまい、外部に放射されない。従っ
て、pn接合面を全て基板表面から2[μm]未満の深
さに形成することにより、基板に完全に吸収されてしま
うことがなく光を取り出すことが可能である。
【0010】図2は本願発明者らによる本発明の多波長
の発光素子の面内発光分布の測定結果である。この発光
素子は、n型不純物(Si)濃度が約1×1018[cm
-3]のn型基板に濃度5〜8×1019[cm-3]のp型
不純物を拡散させ、接合深さ約1[μm]のpn接合を
形成したものである。図2から明らかなように不純物濃
度を高くすることで、接合領域全体でほぼ均一な電場分
布となり、面内分布でほぼ均一な発光分布が得られるこ
とがわかる。また、この発光素子では、異常な横方向拡
散領域がなく、微小領域に電流を集中させることもない
ので、急激な劣化や発熱の問題もない。さらに、不純物
濃度をn型で1×1018[cm-3]以上と高くしたの
で、pn接合での不純物濃度プロファイルが急峻な場合
であっても、横方向拡散領域で円筒形状の接合面あるい
は球面状の接合面であっても、それらの領域の接合での
耐圧は平面形状の領域の接合面での耐圧とほぼ同等とな
り、特に横方向拡散領域(円筒形状あるいは球面形状の
接合領域)に電界が集中してこの領域のみに電流が流
れ、この領域のみが発光することはない。このことは、
図2に示したように接合領域でほぼ均一の発光強度分布
が得られていることからも明白である。
【0011】また、第2導電型の半導体領域を小さくす
ることは容易なので、発光部をコンパクト化することが
できる。逆に発光部を大きくしても高不純物濃度領域を
形成しているので電流が面内に均一に広がり、均一な発
光分布を得ることができる。すなわち、サイズの制限を
受けない。
【0012】上記本発明の発光素子の具体例としては、
前記半導体基板が、第1導電型の半導体基板からなり、
前記第2導電型の半導体領域と前記第1導電型の半導体
基板との界面が前記pn接合面となることを特徴とする
発光素子がある。
【0013】また、前記半導体基板が、少なくとも半絶
縁性の半導体層上に厚さ2[μm]未満の第1導電型の
半導体層を形成した複合基板であり、前記第2導電型半
導体領域が、前記第1導電型の半導体層の表面から前記
半絶縁性の半導体層との界面に達するように、あるいは
前記第1導電型の半導体層の表面から前記半絶縁性の半
導体層中に達するように形成されており、前記第2導電
型半導体領域と前記第1導電型の半導体層との界面のみ
が前記pn接合面となることを特徴とする発光素子があ
る。
【0014】また、前記半導体基板が、少なくとも第1
導電型の第1半導体層上に、前記第1半導体とは異種の
半導体からなる厚さ2[μm]未満の第1導電型の第2
半導体層を形成した複合基板であり、前記第2導電型半
導体領域が、前記第1導電型の第2半導体層表面から前
記第1導電型の第1半導体層と前記第1導電型の第2半
導体層との界面に達するように形成されており、前記第
2導電型の半導体領域と前記第1導電型の第1半導体層
との界面および前記第2導電型の半導体領域と前記第1
導電型の第2半導体層との界面が前記pn接合面となる
ことを特徴とする発光素子がある。
【0015】またさらに、前記半導体基板が、少なくと
も第1導電型の半導体層上に、厚さ2[μm]未満の第
2導電型の半導体層を形成した複合基板であり、前記第
2導電型の半導体層が、複数の領域に分離されており、
前記第2導電型半導体領域が、前記分離された第2導電
型の半導体層からなり、前記分離された第2導電型の半
導体層と前記第1導電型の半導体層との界面が前記pn
接合面となることを特徴とする発光素子がある。
【0016】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態 図3は本発明の第1実施形態の発光素子1の構造を示す
図であり、(a)は上面図、(b)は(a)におけるA
−A’間の断面図である。発光素子1は、逆バイアス印
加により発光する発光素子であり、n型半導体基板10
1と、n型半導体基板101の表面側に形成されたp型
半導体領域102と、n型半導体基板101の表面に形
成された、p型半導体領域102を露出する開口部10
6を有する層間絶縁膜103と、開口部106において
p型半導体領域102に接続するp側電極104と、n
型半導体基板101の裏面に形成された、n型半導体基
板101に接続するn側電極105とにより構成され
る。
【0017】n型半導体基板101としては、例えばn
型不純物であるケイ素(Si)をドープしたGaAs基
板を用いる。このGaAsの不純物濃度は、例えば約2
×1018[cm-3]である。なお、他のn型不純物(例
えばスズ(Sn)等)をドープしたGaAs基板を用い
ても良い。p型半導体領域102は、例えばp型不純物
である亜鉛(Zn)を開口部106からn型半導体基板
101に拡散させることにより形成される拡散領域であ
る。この拡散領域の不純物濃度は、例えば約1×1020
[cm-3]である。p型半導領域102とn型半導体基
板101との界面がpn接合面107となる。p型半導
体領域102の表面からpn接合面107までの最大寸
法(以下、接合深さと称する)xj は、例えば約1[μ
m]である。
【0018】発光素子1は、p側電極104とn側電極
105により、p型半導領域102とn型半導体基板1
01からなるpn接合に降伏電圧以上の逆バイアス電圧
を印加し、pn接合になだれ降伏を生じさせることによ
り、pn接合面107の近傍で光を発生させる。発生し
た光は、p型半導体領域102中で吸収されながら、p
型半導体領域102表面に到達し、p型半導体領域10
2の表面すなわち発光部108からp型半導体領域10
2外に放射される。ただしこの光は、層間絶縁膜103
は透過するが、p側電極104には遮光される。従っ
て、実質的な発光部は、発光部108のp側電極104
に被覆されていない領域であり、これを有効発光部10
8aと称する。例えば、両電極間に約4.3[V]の逆
バイアス電圧を印加すると、pn接合に約1[mA]の
降伏電流が流れ、発光が確認できる。図4は発光素子1
の両電極間に約6.4[V]の逆バイアス電圧を印加
し、pn接合面107に約30[mA]の電流を流した
ときの発光スペクトルを示す図である。図4に示すよう
に、逆バイアス印加により発光する発光素子1は、順方
向電圧を印加した場合に得られる発光が赤外波長領域の
波長であるGaAs基板を使用しているが、可視光領域
にも発光波長を持ち、発光素子1の放射光スペクトルは
多数のピークの重ね合わせである。この放射光は外観
(肉眼)では、ほぼ白色光に見える。
【0019】第1の実施形態の発光素子1は、pn接合
面107が全てp型半導体領域102の表面から2[μ
m]未満の領域に形成されていること、すなわち接合深
さxj が2[μm]未満であることを特徴とするもので
ある。これによりpn接合面107の近傍で発生した光
のp型半導体領域102において完全に光が吸収されて
しまうことなくpn接合面107の全領域の近傍で発生
した光を取り出すことが可能であるので(ただし発光部
108のp型電極104に被覆された領域を除く)、発
光効率を向上させることができる。また図15のように
pn接合のエッジ部が横方向に異常に広がることもな
く、特開平3−64078号公報に開示された発光素子
のようにp型半導体領域102に不純物濃度の違う領域
を形成することもないので、発光部108のサイズを必
要に応じて容易に小さくすることができる。
【0020】さらに、第1の実施形態の発光素子1は、
p型半導体領域102の不純物濃度が5×1019[cm
-3]以上であり、n型半導体基板101の不純物濃度が
1×1018[cm-3]以上であることを特徴とするもの
である。p型半導体領域102の不純物濃度を5×10
19[cm-3]以上とすることにより、接合深さxj が2
[μm]未満であっても、pn接合面107の全域にほ
ぼ均一な電界を加えることができ、pn接合面107の
全域でなだれ降伏を生じさせることができるので、発光
部108全域で均一な発光強度分布を得ることができる
(図2参照)。この効果によって、発光領域のサイズを
大きくすることができ発光領域のサイズの制限をうける
ことなく作製することができる。またp型半導体領域1
02を上記の不純物濃度にすることに加え、n型半導体
基板101の不純物濃度を1×1018[cm-3]以上と
することにより、pn接合の降伏電圧を小さくすること
ができ、両電極間に印加する逆バイアス電圧を小さくす
ることができるので、消費電力を低減することができ
る。以上説明した接合を作る基板はGaAsに限定され
ないことは明白で、例えばGaAs基板上にGaAs層
を含む半導体層をエピタキシャル成長した基板や、Al
x Ga1-x As等の別の半導体層を含む複合半導体基板
に形成することも可能である。
【0021】図5は第1の実施形態の発光素子1の製造
工程の流れを示す断面図である。まず図5(a)および
(b)に示すように、例えば固相拡散法によりn型半導
体基板101の表面基板側にp型半導体領域102を形
成する。すなわち、n型半導体基板101の表面に、拡
散マスク201(層間絶縁膜103)となる絶縁膜を成
膜し、この絶縁膜をパターニングして開口部106を有
する拡散マスク201を形成する。さらにこの上に、拡
散源膜202とアニールキャップ膜203とを成膜する
(図5(a))。ここでは、n型半導体基板101とし
てSiがドープされたGaAs基板を用いる。このGa
As基板のn型不純物濃度は例えば約2×1018[cm
-3]とする。また、拡散マスク201となる絶縁膜およ
びアニールキャップ膜203となる絶縁膜としては、と
もにアルミニウム窒化膜(AlN膜)を用いる。このA
lN膜はスパッタ法により成膜され、拡散マスク201
の膜厚およびアニールキャップ膜203の膜厚は例えば
それぞれ約1000[Å]である。拡散源膜202とし
ては、ここでは酸化亜鉛(ZnO)を含む酸化シリコン
(SiO2 )からなるZnx Siy z 膜を用いる。こ
のZnx Siy z膜は、スパッタ法により成膜され、
その膜厚は例えば約500[Å]である。この工程で
は、拡散マスクとして窒化シリコン(SiNx 膜)を使
用することもできる。
【0022】続いて、アニールキャップ膜203の形成
(図示しないが、拡散アニール時の基板裏面を保護する
目的で、基板裏面にアニールキャップ膜を設けることも
できる)が済んだn型半導体基板101に拡散アニール
を施し、開口部106において拡散源膜202からn型
半導体基板101にZnを拡散させ、n型半導体基板1
01にp型半導体領域102を形成する。このあと、ア
ニールキャップ膜202および拡散源膜203を全面的
に除去する(図5(b))。拡散マスク膜201は残さ
れ、層間絶縁膜103となる。上記の拡散アニールにお
いては、拡散源膜203のZnは、開口部106のみか
らn型半導体基板101中に拡散する。従ってn型半導
体基板101の開口部106に対応する領域に選択的に
p型半導体領域102となるp型拡散領域が形成され、
p型半導体領域102とn型半導体基板101の界面が
pn接合面107となる。ここでは、p型半導体領域1
02となる拡散領域の拡散深さ(すなわち図3に示す接
合深さxj )を約1[μm]とする。拡散深さを約1
[μm]とするための拡散アニールの条件は、例えばア
ニール温度700[℃]、アニール時間30分間であ
る。このアニール条件により形成されたp型拡散領域
(p型半導体領域102)のp型不純物濃度は、例えば
約1×1020[cm3 ]であり、表面からpn接合面1
07までほぼ均一な濃度である。なお、拡散源膜202
を除去してから、開口部106によって露出しているp
型領域表面の少なくとも一部の領域が露出する開口部を
有する新たな絶縁膜を拡散マスク膜201上に積層形成
し、この新たな絶縁膜と拡散マスク膜201とにより層
間絶縁膜103を構成しても良い。
【0023】次に図5(c)に示すように、拡散源膜2
02の除去が済んだn型半導体基板101の表面上に、
p型電極104を形成する。p型電極はリフトオフ法に
より形成することができる。すなわち、電極パターンに
開口部を有するレジストマスクパターンを形成した後、
p側電極材料である導電膜をを形成した後、電極パター
ン以外のレジストマスク上の導電膜をレジストとともに
除去する。p側電極形成は拡散源膜202の除去が済ん
だn型半導体基板101の表面に導電膜を形成し、標準
的なフォトリソグラフィおよびウエットエッチングの手
法により形成することもできる。p側電極104は、そ
の一部が開口部106のp型拡散領域102表面とオー
ミックコンタクトを形成するように形成される。このあ
と、p側電極104とp型拡散領域102とが良好にオ
ーミック接続するようにシンタ処理を施す。p側電極1
04となる導電膜としては、例えばAl膜を用いる。
【0024】次に図5(d)に示すように、n型半導体
基板101の裏面にn側電極105となる導電膜を成膜
する。裏面に電極膜(導電膜)を形成する前に基板表面
のダメージ層を除去するためにエッチング処理を施す。
このあと、n側電極105とn型半導体基板101とが
良好にオーミック接続するようにシンタ処理を施す。n
側電極105となる導電膜としては、例えば電子ビーム
蒸着により成膜される金合金膜(Au合金膜)を用い
る。以上により第1の実施形態の発光素子1が製造され
る。なお、発光素子1の製造工程は、図5に示す工程に
限定されるものではない。
【0025】図6は第1の実施形態の発光素子1を用い
た発光素子アレイの上面図である。図6に示す発光素子
アレイは、同一のn型半導体基板101に図1に示す発
光素子1の発光部108を複数一列に形成したものであ
り、n型半導体基板101とp型半導体領域102と層
間絶縁膜103とp側電極104とn側電極105とを
有する。p型半導体領域102と層間絶縁膜103の開
口部とp側電極104とは、発光部108ごとに個別に
形成されており、n型半導体基板101と層間絶縁膜1
03とn側電極105とは全ての発光部108に共通に
形成されている。図6におけるA−A’間の断面図は、
図3(b)と同じものとなる。図6に示す発光素子アレ
イは、発光させたい発光部108に接続するp側電極1
04とn型電極105とに逆バイアス電圧を印加するこ
とにより、一列に配置された発光部108を個別に発光
させるものである。発光部108のサイズは、上述した
ように必要に応じて容易に小さくすることができるの
で、図6に示す発光素子アレイにおいては、発光部を高
集積化することができる。
【0026】このように第1の実施形態によれば、接合
深さxj を2[μm]未満としたことにより、pn接合
面107の全領域の近傍で発生した光を発光に寄与させ
ることができるので発光効率を向上させることができ、
また発光部108のサイズを必要に応じて容易に小さく
することができるので、発光素子アレイに適用した場合
に、発光部を容易に高集積化することができる。さら
に、p型半導体領域102の不純物濃度を5×10
19[cm-3]以上としたことにより、接合深さxj が2
[μm]未満であっても、発光部108全域で均一な発
光強度分布を得ることができる。また、n型半導体基板
101の不純物濃度を1×1018[cm-3]以上と高不
純物濃度にしたのでpn接合の逆耐圧を下げることがで
き、消費電力を低減することができる。
【0027】なお、n型半導体基板101は、n型の半
導体基板上にエピタキシャル層等のn型半導体層を形成
したものでも良く、また半絶縁性(ノンドープ)半導体
基板上にエピタキシャ層等のn型半導体層を形成したも
のでも良い。また、図7に示すようにn側電極105を
n型半導体基板101の裏面側ではなく、表面側に形成
することも可能である。図7に示す発光素子は、層間絶
縁膜103に開口部106の他にn型電極105をn型
半導体基板101に接続するための開口部106aを形
成し、n型半導体基板101の表面上の開口部106a
を含む領域にn型電極105を形成したものである。図
7の素子については、層間絶縁膜103にn型半導体基
板表面が露出する開口部を形成した後、リフトオフ法に
よって基板表面に設けるn側電極105を形成すること
ができる。
【0028】第2の実施形態 図8は本発明の第2の実施形態の発光素子2の構造を示
す断面図である。なお、図8において、図1と同じもの
には同じ符号を付してある。発光素子2は、逆バイアス
印加により発光する発光素子であり、p型半導体基板3
01と、p型半導体基板301の表面基板側に形成され
たn型半導体領域302と、開口部106を有する層間
絶縁膜303と、n型半導体領域302に接続するn側
電極304と、p型半導体基板301の裏面においてp
型半導体基板301に接続するp側電極305とにより
構成される。この発光素子2は、上記第1の実施形態の
発光素子1において、半導体基板とpn接合を形成する
半導体領域の導電型を反転したものである。なお、発光
素子2の動作は、上記第1の実施形態の発光素子1と同
様である。また、発光素子2を図6に示したような発光
素子アレイに適用することも、もちろん可能である。ま
た、発光素子2を図7に示した構造のように、基板30
1の同一面にn側電極304とp側電極305を設ける
構造にすることも可能である。
【0029】p型半導体基板301としては、例えばZ
nをドープしたGaAs基板を用いる。このGaAsの
不純物濃度は、例えば約5×1019[cm-3](5×1
19[cm-3]以上)である。n型半導体領域302
は、例えばSnを開口部106からp型半導体基板30
1に拡散させることにより形成される拡散領域である。
この拡散領域の不純物濃度は、例えば約5×1018[c
-3](1×1018[cm-3]以上)である。この場
合、GaAs基板中の不純物濃度はキャリアの活性化率
がほぼ100%になる範囲で高濃度にドープすることが
できる。n型半導領域302とp型半導体基板301と
の界面がpn接合面307となる。接合深さxj は、例
えば約1[μm]である。第1の実施形態と同様に、p
型半導体基板とn型半導体領域の不純物濃度を高濃度と
したので、発光をさせるための電圧しきい値が低くなる
効果と発光部面内で発光強度が均一となる効果が得られ
る。
【0030】第2の実施形態の発光素子2は、上記第1
の実施形態において、発光部108側(光放射側)とな
る半導体領域302をn型としたことを特徴とするもの
である。高エネルギの電子(図14のL2に遷移した電
子)はn型領域に注入されるので、発光部108側の半
導体領域302をn型とすれば、発生した光が通過する
半導体内の距離が短くなり、半導体領域302における
光の吸収をさらに低減することができ、発光効率をさら
に向上させることができる。
【0031】図9は第2の実施形態の発光素子2の製造
工程の流れを示す断面図である。まず図9(a)および
(b)に示すように、例えば固相拡散法によりp型半導
体基板301の表面基板側にn型半導体領域302を形
成する。すなわち、p型半導体基板301の表面に、開
口部106を有する拡散マスク401(層間絶縁膜30
3)を形成し(図9(a))、この上に拡散源膜402
およびアニールキャップ膜403を成膜する。ここで
は、p型半導体基板301として、Znがドープされた
GaAs基板を用いる。このGaAs基板のp型不純物
濃度は例えば約2×1019[cm-3]とする。また拡散
マスク401として酸化アルミニウム膜(Al2 Ο
3 膜)、窒化シリコン膜(SiNx )、窒化アルミニウ
ム膜(AlN)などの絶縁膜を用いる。拡散マスク40
1の膜厚は例えば約1000[Å]である(図9
(a))。またここでは、拡散源膜402としてSnを
含むSiO2 膜(Snx Siy z 膜)を用い、アニー
ルキャップ膜403としてSiO2 膜などの絶縁膜を用
いる。Snx Siy z 膜の膜厚は例えば約500
[Å]、SiO2 膜の膜厚は例えば約1000[Å]で
あり、これらの膜はスパッタ法により成膜される。Sn
x Siy z 膜はスピン・オン・グラス(SOG)膜で
あっても良い。拡散アニール時に基板の裏面を保護する
目的で、裏面にもアニールキャップ膜(図示はしない)
を設ける。裏面のアニールキャップ膜は、裏面電極形成
前に裏面を研磨処理する場合には必ずしも必要ではな
い。
【0032】続いて、アニールキャップ膜403の形成
が済んだp型半導体基板301に拡散アニールを施し、
拡散源膜402から開口部106下のp型半導体基板3
01にSnを拡散させ、n型半導体領域302を形成す
る(図9(b))。ここでは、n型半導体領域302と
なる拡散領域の拡散深さ(すなわち図8に示す接合深さ
j )を約1[μm]とする。拡散深さを約1[μm]
とするための拡散アニールの条件は、例えばアニール温
度800[℃]、アニール時間6時間である。このアニ
ール条件により形成されたn型拡散領域(n型半導体領
域302)のp型不純物濃度は、例えば約5×10
18[cm3 ]であり、表面からpn接合面307までほ
ぼ均一な濃度である。
【0033】次に図9(c)に示すように、p型半導体
基板301上のアニールキャップ膜403および拡散源
膜402を除去する。拡散マスク膜401は残され、層
間絶縁膜303となる。さらに拡散源膜402の除去が
済んだn型半導体基板301の表面上に、n側電極30
4となる導電膜を成膜し、この導電膜をリフトオフ法に
よりパターニングしてn側電極304を形成し、シンタ
処理を施す。n側電極304は、開口部106において
n型半導体領域302表面にオーミック接続する。ここ
では、n側電極304となる導電膜として、Auおよび
ゲルマニウム(Ge)からなる合金膜とニッケル(N
i)膜とAu膜との積層合金膜を用いる。
【0034】最後に図9(d)に示すように、p型半導
体基板301の裏面にp側電極305となる導電膜を成
膜し、シンタ処理を施す。ここでは、p側電極305と
なる導電膜としてAl膜を用いる。以上により第2の実
施形態の発光素子2が製造される。なお、発光素子2の
製造工程は、図9に示す工程に限定されるものではな
い。
【0035】このように第2の実施形態によれば、上記
第1の実施形態と同様に、発光効率を向上させることが
でき、発光部108のサイズを必要に応じて容易に小さ
くすることができる(発光素子アレイに適用した場合に
は、発光部を容易に高集積化することができる)。ま
た、発光部108全域で均一な発光強度分布を得ること
ができ、消費電力を低減することができる。さらに、発
光部108側の半導体領域302をn型としたことによ
り、上記第1の実施形態よりもさらに半導体領域302
における光の吸収を低減することができ、発光効率をさ
らに向上させることができる。
【0036】なお、p型半導体基板301は、p型の半
導体基板上にエピタキシャル層等のp型半導体層を形成
した複合基板でも良いし、半絶縁性(ノンドープ)の半
導体基板上にエピタキシャル層等のp型半導体層を形成
した複合基板でも良い。また、半導体材料もGaAsに
限定されない。
【0037】第3の実施形態 図10は本発明の第3の実施形態の発光素子3の構造を
示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)におけ
るA−A’間の断面図である。なお、図10において、
図1または図8と同じものには同じ符号を付してある。
発光素子3は、逆バイアス印加により発光する発光素子
であり、半絶縁性(ノンドープ)半導体層501aおよ
びn型半導体層501bからなる半導体基板501と、
n型半導体基板501の表面基板側に形成されたp型半
導体領域502と、開口部106を有する層間絶縁膜1
03と、p型半導体領域502に接続するp側電極10
4と、n型半導体層501bに接続するn側電極105
とにより構成される。なお、発光素子3の動作は、上記
第1の実施形態の発光素子1と同様である。また、発光
素子3を図6に示したような発光素子アレイに適用する
ことも、もちろん可能である。
【0038】半導体基板501は、半絶縁性半導体層5
01aの表面全面に図示しないn型または半絶縁性また
は不純物をドープしないバッファ層を形成し、その上に
n型半導体層501bを形成した複合基板である。半絶
縁性半導体層501aは、例えばGaAs基板で、バッ
ファ層はGaAsエピタキシャル層である。また、n型
半導体層501bは、例えばSiをドープしたGaAs
エピタキシャル層である。n型半導体層501bの厚さ
は、例えば約1[μm]である。p型半導体領域502
は、n型半導体層501bの表面から半絶縁性半導体層
501aとの界面または半絶縁性半導体層501a中に
至るように形成されたものである。p型半導体領域50
2は、例えばZnを半導体基板501に拡散させること
により形成された拡散領域である。発光素子3において
は、p型半導体領域502と半導体基板501との界面
が全てpn接合面とならず、p型半導体領域502とn
型半導体層501bとの界面のみがpn接合面507と
なる。このpn接合面507は、図10(a)の太線で
示すように発光素子3を上面から見た場合に枠形状とな
る。従って、枠形状のpn接合面507に対応し、かつ
p型電極104に被覆されていない発光部508の領域
が有効発光部508aとなる。また、n型半導体層50
1aの厚さが接合深さとなり、図10(a)に示す接合
深さxj は例えば約1[μm]である。
【0039】第3の実施形態の発光素子3は、n型半導
体層501bの厚さを2[μm]未満とし、n型半導体
層501bの表面から半絶縁性半導体層501a中に達
するように、あるいはn型半導体層501bの表面から
少なくとも半絶縁性半導体層501aとの界面に達する
ようにp型半導体領域502を形成したことを特徴とす
るものである。これにより、pn接合面507の接合深
さxj はp型半導体領域502の深さではなく、n型半
導体層501bの厚さにより決まるので、p型半導体領
域502を2[μm]以上の深さに形成しても、接合深
さxj は2[μm]未満となり、pn接合面507の全
領域の近傍で発生した光を発光に寄与させることができ
るので、発光効率を向上させることができる。発光部の
面積は拡散深さxj によって決まる横方向拡散距離によ
って決定されるが、この発光素子では、xj を深くして
も常に発光部は光吸収の少ない2[μm]以下に形成さ
れ、2[μm]より深い領域には発光部(pn接合)は
存在しないので、取り出すことのできない発光に費やさ
れる電流がなく、高発光効率が得られる。発光素子3の
構造は、発光に寄与する接合領域は浅く、かつ電流が流
れる拡散領域は深くできるので、より均一に接合に電流
を流すことができる。また、上記第1の実施形態と同じ
ように発光部508のサイズを必要に応じて容易に小さ
くすることができ、発光素子アレイに適用した場合に
は、発光部の高集積化を図ることができる。さらに発光
素子3のの構造では、拡散領域のシート抵抗を接合深さ
j に依存せずに小さくすることができるために、電極
から離れた拡散領域にも電流を均一に広げることがで
き、拡散領域を大きくして発光領域の面積を大きくして
も、発光領域で均一な発光強度分布が得られる。
【0040】このように第3の実施形態によれば、半絶
縁性半導体層501a上に厚さ2[μm]未満のn型半
導体層501bを有する半導体基板501を用い、n型
半導体層501bの表面から半絶縁性半導体層501a
中に達するように、あるいはn型半導体層501bの表
面から半絶縁性半導体層501aとの界面に達するよう
にp型半導体領域502を形成することにより、p型半
導体領域502を2[μm]以上の深さに形成しても、
pn接合面507の全領域の近傍で発生した光を発光に
寄与させることができるので、発光効率を向上させるこ
とができ、また発光部508のサイズを必要に応じて容
易に小さくすることができるので、発光素子アレイに適
用した場合に、発光部を容易に高集積化することができ
る。さらに拡散領域のシー卜抵抗を接合深さxj に依存
せずに小さくすることができるために、電極から離れた
拡散領域にも電流を均一に広げることができ、拡散領域
を大きくして発光領域の面積を大きくしても、発光領域
で均一な発光強度分布が得られる。
【0041】なお、n型半導体層501bをp型半導体
層とし、p型半導体領域502をn型半導体領域とする
ことも可能である。また、半導体基板501は、半絶縁
性半導体層501aとn型半導体層501bとが異種の
半導体からなる複合基板、すなわちヘテロ構造を有する
複合半導体基板であっても良い。また、p型半導体領域
502の不純物濃度を5×1019[cm-3]以上とし、
n型半導体層501bの不純物濃度を1×1018[cm
-3]以上とすることにより、発光強度分布の均一化と低
消費電力化を図ることも可能である。
【0042】第4の実施形態 図11は本発明の第4の実施形態の発光素子4の構造を
示す断面図である。なお、図11において、図1、図
8、または図10と同じものには同じ符号を付してあ
る。発光素子4は、逆バイアス印加により発光する発光
素子であり、n型の第1半導体層601aおよびn型の
第2半導体層601bからなる半導体基板601と、第
2半導体層601bの表面基板側に形成されたp型半導
体領域602と、開口部106を有する層間絶縁膜10
3と、p型半導体領域602に接続するp側電極104
と、第1半導体層601aに接続するn側電極105と
により構成される。なお、発光素子4の動作は、上記第
1の実施形態の発光素子1と同様である。また、発光素
子4を図6に示したような発光素子アレイに適用するこ
とも、もちろん可能である。
【0043】半導体基板601の第1半導体層601a
と第2半導体層601bとは異種の半導体からなる。従
ってn型半導体基板601は、第1半導体層601aと
第2半導体層601bとの界面がヘテロエピタキシャル
界面609となっている複合半導体基板である。第1半
導体層601aは、n型半導体層601aaと、その上
に形成した図示しないn型バッファ層と、その上に形成
したn型半導体層601abからなる。第2半導体層6
01bは、n型半導体層601baと、その上に形成し
た半絶縁性または不純物ノンドープコンタクト層601
bbからなる。第1半導体層601aにおいて、n型半
導体層601aaは例えばSiをドープしたGaAs基
板であり、またn型バッファ層およびn型半導体層60
1abは例えばSiをドープしたGaAsエピタキシャ
ル層である。第2半導体層601bにおいて、n型半導
体層601baは、例えばSiをドープしたAlx Ga
1- x Asエピタキシャル層である。n型半導体層601
baの厚さは、例えば約1[μm]である。また半絶縁
性コンタクト層601bbは、例えば不純物ノンドープ
GaAsエピタキシャル層である。半絶縁性コンタクト
層601bbの厚さは、例えば約500[Å]である。
半絶縁性コンタクト層601bbは、n型半導体層60
1baの材料、本実施形態ではAl組成、にかかわら
ず、p型領域602とp側電極104の間で良好なオー
ミックコンタクトが得られるようにするために設けられ
ている。
【0044】p型半導体領域602は、第2半導体層6
01bの表面から第1半導体層601aとの界面に達す
るように形成されたものである。p型半導体領域602
は、例えばZnを第2半導体層601bに拡散させるこ
とにより形成された拡散領域である。p型半導体領域6
02と半導体基板601との界面、すなわちp型半導体
領域602と第2半導体層601bとの界面およびp型
半導体領域602と第1半導体層601aとの界面が、
pn接合面607となる。pn接合面607の底部60
7aは、ヘテロエピタキシャル界面609の位置に形成
される。接合深さxj は第2半導体層601bの厚さに
等しく、約1.05[μm]である。
【0045】ここで、拡散法によるp型半導体領域60
2の形成工程について説明する。第2半導体層601b
となる半導体としては、p型半導体領域602を形成す
るためのp型不純物(例えばZn)の拡散速度が、第1
半導体層601aとなる半導体よりも速いものを用い
る。この拡散速度の異なる異種の半導体層601aおよ
び601bからなる半導体基板601に拡散法(例えば
固相拡散法)により不純物を拡散させると、不純物の拡
散はヘテロ接合面609で疑似的にブロックされる。こ
れにより、接合深さxj は、拡散アニール処理のばらつ
きに左右されることなく、第2半導体層601bの厚さ
にほぼ等しくなる。例えば、Alx Ga1- x As層はG
aAs層よりもZnの拡散速度が速く、Alx Ga1-x
As層におけるZnの拡散速度はAl混晶比が増加する
ほど速くなる。従ってAlx Ga1- x As層により第2
半導体層601bを形成し、GaAs層により第1半導
体層601aを形成すれば、Znの拡散をヘテロエピタ
キシャル界面609で疑似的にブロックすることができ
る。
【0046】第4の実施形態の発光素子4は、第2半導
体層601bの厚さを2[μm]未満とし、第2半導体
層601bとして、第1半導体層601a上によりもp
不純物の拡散速度が速い異種の半導体を用い、拡散法に
より第2半導体層601bの表面からヘテロエピタキシ
ャル界面609に達するp型半導体領域602を形成し
たことを特徴とするものである。これにより、pn接合
面607の接合深さxj は、第1半導体層601bの厚
さと等しく2[μm]未満となり、上記第3の実施形態
と同様に、pn接合面607の全領域の近傍で発生した
光を発光に寄与させることができるので、発光効率を向
上させることができる。また、上記第1の実施形態と同
じように発光部608のサイズを必要に応じて容易に小
さくすることができ、発光素子アレイに適用した場合に
は、発光部の高集積化を図ることができる。さらに、ヘ
テロエピタキシャル界面609のp型半導体領域(p型
半導体領域602の底部607a)もpn接合面607
となるので、上記第3の実施形態よりも発光部608の
有効発光部608aの面積を大きくすることができ、発
光光量を大きくすることができる。また、発光部を大き
くしても高不純物濃度領域を形成しているので電流が面
内に均一に広がり、均一な発光分布を得ることができ
る。すなわち、サイズの制限を受けない。
【0047】このように第4の実施形態によれば、n型
の第1半導体層601aに、厚さが2[μm]未満であ
り、第1半導体層601aよりも不純物の拡散速度が速
いn型の第2半導体層601bを積層してなる半導体基
板601を用い、拡散法により第2半導体層601bの
表面からヘテロエピタキシャル界面609に達するp型
半導体領域602を形成することにより、pn接合面6
07の全領域の近傍で発生した光を発光に寄与させるこ
とができるので、発光効率を向上させることができ、ま
た発光部608のサイズを必要に応じて容易に小さくす
ることができるので、発光素子アレイに適用した場合
に、発光部を容易に高集積化することができる。さらに
ヘテロエピタキシャル界面609のp型半導体領域60
2との界面もpn接合面607となるので、上記第3の
実施形態よりも発光面積を大きくすることができ、発光
光量を大きくすることができる。また、発光部を大きく
しても高不純物濃度領域を形成しているので電流が面内
に均一に広がり、均一な発光分布を得ることができる。
すなわち、サイズの制限を受けない。
【0048】なお、第1半導体層601aおよび第2半
導体層601bをp型とし、p型半導体領域602をn
型とすることも可能である。また、p型半導体領域60
2の不純物濃度を5×1019[cm-3]以上とし、第1
半導体層601aおよび第2半導体層601bの不純物
濃度を1×1018[cm-3]以上とすることにより、発
光強度分布の均一化と低消費電力化を図ることも可能で
ある。
【0049】第5の実施形態 図12は本発明の第5の実施形態の発光素子5の構造を
示す断面図である。なお、図12において、図1と同じ
ものには同じ符号を付してある。発光素子5は、逆バイ
アス印加により発光する発光素子であり、n型半導体層
701aおよびp型半導体層701bからなる半導体基
板701と、p型半導体層701bの表面からn型半導
体層701a中に達するように形成された分離溝710
と、分離溝710により分離された複数のp型半導体層
701bの1つであるp型半導体領域702と、p型半
導体領域702に接続するp側電極104と、n型半導
体層701aに接続するn側電極105とにより構成さ
れる。なお、発光素子5の動作は、上記第1の実施形態
の発光素子1と同様である。また、発光素子5を図6に
示したような発光素子アレイに適用することも、もちろ
ん可能である。
【0050】半導体基板701は、n型半導体層701
aの表面全面にp型半導体層701bを形成した複合基
板である。n型半導体層701aは、n型半導体層70
1aaと、その上に形成した図示しないn型バッファ層
と、その上に形成したn型半導体層701abからな
る。p型半導体層701bは、p型半導体層701ba
と、その上に形成したp型コンタクト層701bbから
なる。n型半導体層701aにおいて、n型半導体層7
01aaは例えばSiをドープしたGaAs基板であ
り、またn型バッファ層およびn型半導体層701aa
は例えばSiをドープしたGaAsエピタキシャル層で
ある。p型半導体層701bにおいて、p型半導体層7
01bbは例えばZnをドープしたGaAsエピタキシ
ャル層である。p型半導体層701baの厚さは、例え
ば約1[μm]である。またp型コンタクト層701b
bは、例えばZnをドープしたGaAsエピタキシャル
層である。p型コンタクト層701bbの厚さは、例え
ば約500[Å]である。p型コンタクト層701bb
は、p型半導体層701baの材料にかかわらず、p型
領域702とp側電極104の間で良好なオーミックコ
ンタクトが得られるようにするために設けられている。
従って、p型半導体層701baとしてGaAs層を使
用する場合には、必ずしもp型コンタクト層701bb
を設けなくても良い。
【0051】発光素子5においては、p型半導体領域7
02とn型半導体層701aとの界面がpn接合面70
7となる。分離溝710は、n型半導体層とp型半導体
層の界面に形成されているpn接合面707を所望の領
域サイズにするためのもの、またはpn接合領域を複数
の領域に分離するものであり、例えばエッチング法によ
り形成されたものである。分離溝710により分離され
た複数のp型半導体層701bの1つが、上述したよう
にp型半導体領域702となる。発光部708の面積は
pn接合面707の面積に等しく、発光部708のp側
電極104に被覆されていない領域が有効発光部708
aとなる。また、p型半導体層701bの厚さが接合深
さとなり、接合深さxj は例えば約1.05[μm]で
ある。
【0052】第5の実施形態の発光素子5は、p型半導
体層701bの厚さを2[μm]未満とし、分離溝71
0によりn型半導体層/p型半導体層の界面に形成され
ているpn接合を複数の領域に分離したことを特徴とす
るものである。pn接合面707の接合深さxj はp型
半導体層701bの厚さにより決まるので、接合深さx
j は2[μm]未満となり、pn接合面707の全領域
の近傍で発生した光を発光に寄与させることができるの
で、発光効率を向上させることができる。また、p型半
導体層701bの適当な位置に分離溝710を形成する
だけで発光部708を所望のサイズおよび所望形状とす
ることができるので、発光部708のサイズを必要に応
じて容易に小さくすることができ、発光素子アレイに適
用した場合には、発光部の高集積化を図ることができ
る。また、発光部を大きくしても半導体層の不純物濃度
を高くしているので電流が面内に均一に広がり、均一な
発光分布を得ることができる。すなわち、サイズの制限
を受けない。
【0053】このように第5の実施形態によれば、p型
半導体層701bの厚さを2[μm]未満とし、分離溝
710により複数の領域に分離されたp型半導体層70
1bをp型半導体領域702とすることにより、発光効
率を向上させることができ、また発光部708のサイズ
を必要に応じて容易に小さくすることができるので、発
光素子アレイに適用した場合に、発光部を容易に高集積
化することができる。また、発光部を大きくしても半導
体層の不純物濃度を高くしているので電流が面内に均一
に広がり、均一な発光分布を得ることができる。すなわ
ち、サイズの制限を受けない。
【0054】なお、n型半導体層701aをp型とし、
p型半導体層701bおよびp型半導体領域702をn
型とすることも可能である。このようにすれば、上記第
2の実施形態で説明したように、電子がより表面に近い
領域まで到達できるので、光取り出し効率が向上する。
また、半導体基板701は、n型半導体層701aとp
型半導体層701bとが異種の半導体からなるヘテロ接
合型の複合半導体基板であっても良い。また、p型半導
体領域702の不純物濃度を5×1019[cm-3]以上
とし、n型半導体層701aの不純物濃度を1×1018
[cm-3]以上とすることにより、発光強度分布の均一
化と低消費電力化を図ることも可能である。
【0055】第6の実施形態 図13は本発明の第6の実施形態の発光素子6の構造を
示す断面図である。なお、図13において、図1と同じ
ものには同じ符号を付してある。発光素子6は、逆バイ
アス印加により発光する発光素子であり、n型半導体基
板801と、n型半導体基板801の表面基板側に形成
されたp型半導体領域802と、開口部106を有する
層間絶縁膜103と、p型半導体領域802に接続する
透明電極804と、n型半導体基板801に接続するn
側電極105とにより構成される。なお、発光素子6の
動作は、上記第1の実施形態の発光素子1と同様であ
る。また、発光素子6を発光素子アレイに適用すること
も、もちろん可能である。
【0056】n型半導体基板801としては、例えばS
iをドープしたGaAs基板を用いる。p型半導体領域
802は、例えばZnを開口部106からn型半導体基
板801に拡散させることにより形成される拡散領域で
ある。p型半導領域802とn型半導体基板801との
界面がpn接合面807となる。接合深さxj は、例え
ば約1[μm]である。透明電極804は、層間絶縁膜
103の開口部106全面に形成されている。透明電極
804としては、例えばAlをドープしたZnO膜、あ
るいはITO膜(Snをドープしたインジウム酸化膜
(In2 3 膜))を用いる。
【0057】第6の実施形態の発光素子6は、p側電極
を透明電極804としたことを特徴とするものである。
これにより、発光部808の全領域が有効発光部808
aとなるので、発光効率を向上させることができる。ま
た、発光部808のサイズを必要に応じて容易に小さく
することができるので、発光素子アレイに適用した場合
に、発光部を容易に高集積化することができる。さら
に、透明電極804であるp側電極を開口部106の全
領域に形成することができるので、接合深さxjが2
[μm]未満であるpn接合面807の全面に均一な電
界を加えることができるp型半導体領域802の不純物
濃度の下限を下げることができる。この第6の実施形態
は、接合深さxj を非常に小さくした場合に、特に有効
である。このような場合には、p側電極が金属であると
pn接合面全体に均一に電流を流す(電界を加える)こ
とが困難となるからである。
【0058】このように第6の実施形態によれば、p側
電極を透明電極804としたことにより、発光部808
の全領域を有効発光部808aとすることができるの
で、発光効率を向上させることができる。また、発光部
808のサイズを必要に応じて容易に小さくすることが
できるので、発光素子アレイに適用した場合に、発光部
を容易に高集積化することができる。また、発光領域を
大きくした場合でも発光領域の電場分布、電流密度はほ
ぼ均一にできるので、発光素子のサイズの制限を受けな
い。
【0059】なお、第6の実施形態の透明電極を上記第
1ないし第5の実施形態に適用できることは言うまでも
ない。また、n型半導体基板801をp型とし、p型半
導体領域802をn型とすることも可能である。また、
n型半導体基板801は、半絶縁性(ノンドープ)半導
体基板上にn型の半導体層(例えば半導体エピタキシャ
ル層)を形成したものでも良い。また、n側電極105
をn型半導体基板801の裏面側ではなく、表面側に形
成することも可能である。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明の逆バイアス
を印加して発光させる発光素子によれば、第1導電型の
半導体層を含む半導体基板に、第2導電型の半導体領域
を形成し、第1導電型の半導体層と第2導電型の半導体
領域によるpn接合面を、全て基板表面から2[μm]
未満の深さに形成することにより、pn接合面を流れる
電流を全て外に取り出すことのできる発光に寄与させる
ことができるので、発光効率を高めることができるとい
う効果がある。また、第2導電型の半導体領域を小さく
することは容易なので、発光部(第2導電型の半導体領
域の表面領域)のサイズを容易に小さくすることがで
き、発光素子アレイに適用した場合に、発光部の高集積
化を図ることができるという効果がある。また、p側、
n側の不純物濃度を高くしてあるので接合全体にほぼ均
一の電流が流れ、発光領域全体にわたりほぼ均一の発光
強度分布が得られるという効果がある。また、p側、n
側の不純物濃度を高くしてあることで、発光が開始され
る電圧を下げることができ、消費電力を下げるという効
果がある。また、発光領域全体の発光強度分布をほぼ均
一にできるので、発光領域の面積を大きくすることも可
能で、発光領域サイズを制限されないという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】逆バイアスにより発光する発光素子におけるp
n接合深さと発光強度の関係を示す図である。
【図2】本発明の発光素子の発光強度分布の一例を示す
図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の発光素子の構造を示
す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の発光素子に約6.4
[V]の逆方向電圧を印加し、約30[mA]の電流を
流したときの発光波長スペクトルを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の発光素子の製造工程
の流れを示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の発光素子を適用した
発光素子アレイの構造を示す上面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の他の発光素子の構造
を示す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の発光素子の構造を示
す図である。
【図9】本発明の第3の実施形態の発光素子の構造を示
す断面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態の発光素子の構造を
示す図である。
【図11】本発明の第5の実施形態の発光素子の構造を
示す断面図である。
【図12】本発明の第5の実施形態の発光素子の製造工
程の流れを示す断面図である。
【図13】本発明の第6の実施形態の発光素子の構造を
示す断面図である。
【図14】GaAsの電子エネルギのバンド構造図であ
る。
【図15】逆バイアスにより発光する従来の発光素子の
構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6 発光素子、 101,801
n型半導体基板、102,502,602,702,
802 p型半導体領域、 107,307,507,
607,707,807 pn接合面、 301 p型
半導体基板、302 n型半導体領域、 501,60
1,701 半導体基板、 501a 絶縁性半導体基
板、 501b,701a n型半導体層、 601a
第1半導体層、 601b 第2半導体層、 701
b p型半導体層、 710分離溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷中 真澄 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体層を含む半導体基板
    の表面基板側に第2導電型の半導体領域を形成し、前記
    半導体層と前記半導体領域とのpn接合に逆バイアス電
    圧を印加することによりpn接合面の近傍で発光する発
    光素子において、 前記pn接合面が、全て基板表面から2[μm]未満の
    深さに形成されていることを特徴とする発光素子。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板が、GaAs層またはA
    x Ga1-x As層(0<x<1)を含むことを特徴と
    する請求項1記載の発光素子。
  3. 【請求項3】 前記第1導電型が、n型であり、 前記第2導電型が、p型であることを特徴とする請求項
    1または2に記載の発光素子。
  4. 【請求項4】 前記第1導電型が、p型であり、 前記第2導電型が、n型であることを特徴とする請求項
    1または2に記載の発光素子。
  5. 【請求項5】 前記第2導電型がp型であるとき、前記
    半導体領域のp型不純物濃度が5×1019[cm-3]以
    上であり、 また前記第2導電型がn型であるとき、前記半導体領域
    のn型不純物濃度が1×1018[cm-3]以上であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の発光素子。
  6. 【請求項6】 前記第1導電型がp型であるとき、前記
    半導体層のp型不純物濃度が5×1019[cm-3]以上
    であり、 また前記第1導電型がn型であるとき、前記半導体層の
    n型不純物濃度が1×1018[cm-3]以上であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の発光素子。
  7. 【請求項7】 前記半導体基板は、第1導電型の半導体
    基板からなり、前記半導体領域と前記第1導電型の半導
    体基板との界面が前記pn接合面となることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の発光素子。
  8. 【請求項8】 前記半導体基板は、半絶縁性の半導体層
    上に、バッファ層と厚さ2[μm]未満の第1導電型の
    半導体層とを形成した複合基板であり、 前記半導体領域は、前記第1導電型の半導体層の表面か
    ら前記半絶縁性の半導体層との界面に達するように、あ
    るいは前記第1導電型の半導体層の表面から前記半絶縁
    性の半導体層中に達するように形成されており、 前記半導体領域と前記第1導電型半導体層との界面のみ
    が前記pn接合面となることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の発光素子。
  9. 【請求項9】 前記半導体領域は、前記半導体基板に第
    2導電型の不純物を拡散することにより形成された拡散
    領域であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれ
    かに記載の発光素子。
  10. 【請求項10】 前記半導体基板は、第1導電型の第1
    半導体層上に、前記第1半導体とは異種の半導体からな
    る厚さ2[μm]未満の第1導電型の第2半導体層を形
    成した複合基板であり、 前記半導体領域は、前記半導体層表面から前記第1半導
    体層と前記第2半導体層との界面に達するように形成さ
    れており、 前記半導体領域と前記第1半導体層との界面および前記
    半導体領域と前記第2半導体層との界面が前記pn接合
    面となることを特徴とする請求項1記載の発光素子。
  11. 【請求項11】 前記第2半導体層がエピタキシャル半
    導体層であることを特徴とする請求項10記載の発光素
    子。
  12. 【請求項12】 前記半導体領域は、前記半導体基板に
    第2導電型の不純物を拡散することにより形成されたも
    のであり、 前記第2半導体層は、前記不純物の拡散速度が前記第1
    半導体層よりも速いものであることを特徴とする請求項
    10記載の発光素子。
  13. 【請求項13】 前記不純物がZnであり、前記第2半
    導体層がAlx Ga1-x As(0<x<1)からなり、 前記第1半導体層がGaAsからなることを特徴とする
    請求項12記載の発光素子。
  14. 【請求項14】 前記半導体基板は、第1導電型の半導
    体層上に、厚さ2[μm]未満の第2導電型の半導体層
    を形成した複合基板であり、 前記第2導電型の半導体層は、少なくとも分離領域によ
    り分離されており、 前記半導体領域は、前記分離された第2導電型の半導体
    層からなり、 前記分離された第2導電型の半導体層と前記第1導電型
    の半導体層との界面が前記pn接合面となることを特徴
    とする請求項1または2に記載の発光素子。
  15. 【請求項15】 前記第2導電型の半導体層は、前記第
    1導電型の半導体層に達する分離溝により複数の領域に
    分離されたものであることを特徴とする請求項14記載
    の発光素子。
  16. 【請求項16】 前記第2導電型の半導体層がエピタキ
    シャル半導体層であることを特徴とする請求項15記載
    の発光素子。
  17. 【請求項17】 前記半導体領域の表面に、前記半導体
    領域に接続する透明電極が形成されていることを特徴と
    する請求項1ないし16のいずれかに記載の発光素子。
  18. 【請求項18】 前記透明電極が、ITO膜あるいはZ
    nO膜からなることを特徴とする請求項17記載の発光
    素子。
  19. 【請求項19】 前記半導体領域を前記半導体基板に複
    数形成することにより、前記pn接合が前記半導体基板
    に複数形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    発光素子。
  20. 【請求項20】 前記複数のpn接合が、前記半導体基
    板にアレイ状に形成されていることを特徴とする請求項
    19記載の発光素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016127113A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 日亜化学工業株式会社 発光素子及びこれを用いた発光装置並びに製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016127113A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 日亜化学工業株式会社 発光素子及びこれを用いた発光装置並びに製造方法
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