JPH119686A - カテーテルおよびそれを用いた治療装置 - Google Patents
カテーテルおよびそれを用いた治療装置Info
- Publication number
- JPH119686A JPH119686A JP9180731A JP18073197A JPH119686A JP H119686 A JPH119686 A JP H119686A JP 9180731 A JP9180731 A JP 9180731A JP 18073197 A JP18073197 A JP 18073197A JP H119686 A JPH119686 A JP H119686A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blood
- catheter
- treatment
- oxygen
- substance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- External Artificial Organs (AREA)
- Materials For Medical Uses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 酸素富化ガスや体外への血液の引き出しを不
要としつつ肺外血液ガス交換あるいは人工透析を可能と
することで、血液と気泡との暴露、大出血の危険性を確
実に回避することができる優れたカテーテルおよびこれ
を用いた治療装置を提供する。 【解決手段】 選択的成分通過を可能とする交換膜12
は、人工血液の粒子径よりも小さなポアを有するため内
部に人工血液などを循環させても、人工血液などの循環
液の粒子成分は体内に入れず、体内の血液構成物質は自
由にポアを通過し、血液と循環液との液相と液相との間
で酸素交換を行なうことができる。従って、送液管14
を介して体内へ導かれた循環液は交換膜12を挟んで血
液と接触し、酸素供給の場合、循環液中の酸素坦体であ
る人工血液は循環液中の酸素含量の低下、pHの変化な
どにより酸素を放出し、血管内へ酸素が拡散する。循環
液供給処理部20は、吸液管16から回収された循環液
の二酸化炭素を浸透交換する。
要としつつ肺外血液ガス交換あるいは人工透析を可能と
することで、血液と気泡との暴露、大出血の危険性を確
実に回避することができる優れたカテーテルおよびこれ
を用いた治療装置を提供する。 【解決手段】 選択的成分通過を可能とする交換膜12
は、人工血液の粒子径よりも小さなポアを有するため内
部に人工血液などを循環させても、人工血液などの循環
液の粒子成分は体内に入れず、体内の血液構成物質は自
由にポアを通過し、血液と循環液との液相と液相との間
で酸素交換を行なうことができる。従って、送液管14
を介して体内へ導かれた循環液は交換膜12を挟んで血
液と接触し、酸素供給の場合、循環液中の酸素坦体であ
る人工血液は循環液中の酸素含量の低下、pHの変化な
どにより酸素を放出し、血管内へ酸素が拡散する。循環
液供給処理部20は、吸液管16から回収された循環液
の二酸化炭素を浸透交換する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内において酸
素を供給したり、人工透析を可能とするカテーテルおよ
びこれを用いた治療装置に関する。
素を供給したり、人工透析を可能とするカテーテルおよ
びこれを用いた治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】肺炎、無気肺、肺線維症、気管支喘息、
胸水貯留または肺換気障害のような呼吸障害の治療に
は、基礎疾患を治療とともに低酸素となった場合は低下
した体内酸素を体外から補うことが必要である。この様
な肺疾患では、肺胞でのガス交換不全から低酸素による
臓器障害を招来するために、吸気の酸素濃度を高めるか
または肺の機械的換気を高めることによって肺胞を通る
酸素量を高める処置が施されている。すなわち、従来
は、機能低下した肺機能を空気中酸素含量を高めて補う
処置を行ってきた。
胸水貯留または肺換気障害のような呼吸障害の治療に
は、基礎疾患を治療とともに低酸素となった場合は低下
した体内酸素を体外から補うことが必要である。この様
な肺疾患では、肺胞でのガス交換不全から低酸素による
臓器障害を招来するために、吸気の酸素濃度を高めるか
または肺の機械的換気を高めることによって肺胞を通る
酸素量を高める処置が施されている。すなわち、従来
は、機能低下した肺機能を空気中酸素含量を高めて補う
処置を行ってきた。
【0003】しかしながら、充分な酸素量が肺胞に到達
できないまたは肺胞に障害がある病態では酸素吸入は有
効な治療法となり得ない。これを解決するために、血液
への酸素供給を肺を介することなく行なう治療装置が近
年開発されている。例えば、特開平7−155370号
公報には、予め水和処理して残留空気泡を除去した肺外
血液ガス交換装置10を患者の静脈内に挿入し、酸素富
化ガスの供給源と当該装置10の内カニューレ26とを
接続することで酸素富化ガスを遠位室30からガス透過
性管12の遠位端部16に移動させ、このガス透過性管
12を介して静脈を移動する血液に直接酸素を供給して
いる。また、二酸化炭素は血液からガス透過性管12に
移動するため、肺外血液ガス交換装置10の外カニュー
レ24を減圧手段または他の排気手段に接続することで
排気され、血液への酸素供給が血液と気泡との直接的な
暴露を生ずることなく完了する。この種の治療装置によ
れば、理論的には肺外血液ガス交換が高効率に可能とな
り、上記肺疾患の治療に飛躍的な進歩をもたらすことに
なる。
できないまたは肺胞に障害がある病態では酸素吸入は有
効な治療法となり得ない。これを解決するために、血液
への酸素供給を肺を介することなく行なう治療装置が近
年開発されている。例えば、特開平7−155370号
公報には、予め水和処理して残留空気泡を除去した肺外
血液ガス交換装置10を患者の静脈内に挿入し、酸素富
化ガスの供給源と当該装置10の内カニューレ26とを
接続することで酸素富化ガスを遠位室30からガス透過
性管12の遠位端部16に移動させ、このガス透過性管
12を介して静脈を移動する血液に直接酸素を供給して
いる。また、二酸化炭素は血液からガス透過性管12に
移動するため、肺外血液ガス交換装置10の外カニュー
レ24を減圧手段または他の排気手段に接続することで
排気され、血液への酸素供給が血液と気泡との直接的な
暴露を生ずることなく完了する。この種の治療装置によ
れば、理論的には肺外血液ガス交換が高効率に可能とな
り、上記肺疾患の治療に飛躍的な進歩をもたらすことに
なる。
【0004】一方、血液中から不要な物質を除去する技
術としては人工透析が公知である。人工透析と腎臓移植
は腎不全患者の尿毒症を治療するための重要な治療手技
である。人工透析により体内で産生された毒素が透析膜
を通じて排出されることで腎機能の廃絶された患者も生
き続けることが可能となった。この方法には体外あるい
は体内で血流のシャントを作成して体外へ血液を引き出
すことが要求される。時には、ダブルルーメンカテーテ
ルを用いて大静脈から血液を引き出して持続的な透析を
行うこともある。この技術は近年多臓器不全や全身性炎
症反応症候群の治療にも用いられるようになった。
術としては人工透析が公知である。人工透析と腎臓移植
は腎不全患者の尿毒症を治療するための重要な治療手技
である。人工透析により体内で産生された毒素が透析膜
を通じて排出されることで腎機能の廃絶された患者も生
き続けることが可能となった。この方法には体外あるい
は体内で血流のシャントを作成して体外へ血液を引き出
すことが要求される。時には、ダブルルーメンカテーテ
ルを用いて大静脈から血液を引き出して持続的な透析を
行うこともある。この技術は近年多臓器不全や全身性炎
症反応症候群の治療にも用いられるようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記治療装置
は、次のような課題が未解決であり、未だに十分な機能
を発揮するものではなかった。
は、次のような課題が未解決であり、未だに十分な機能
を発揮するものではなかった。
【0006】すなわち、従来の肺外血液ガス交換装置
は、体内に導入する酸素富化ガスが万が一にも漏れ出す
危険性が否めず、血液と気泡との暴露の問題が未解決で
ある。この暴露が発生した場合にはオキシドール消毒の
ように血管内の細胞や蛋白を破壊してしまう。さらに
は、体内部分が大容積となってしまう。また、人工透析
においては、体内から血液を引き出すことで循環動態を
狂わせたり、万一シャント回路内で血液が漏れだせば、
大出血と同様の病態となったり細菌感染をもたらす可能
性がある。
は、体内に導入する酸素富化ガスが万が一にも漏れ出す
危険性が否めず、血液と気泡との暴露の問題が未解決で
ある。この暴露が発生した場合にはオキシドール消毒の
ように血管内の細胞や蛋白を破壊してしまう。さらに
は、体内部分が大容積となってしまう。また、人工透析
においては、体内から血液を引き出すことで循環動態を
狂わせたり、万一シャント回路内で血液が漏れだせば、
大出血と同様の病態となったり細菌感染をもたらす可能
性がある。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、酸素富化ガスや体外への血液の引き出しを不要と
しつつ肺外血液ガス交換あるいは人工透析を可能とする
ことで、血液と気泡との暴露、大出血の危険性を確実に
回避することができる優れたカテーテルおよびこれを用
いた治療装置を提供することを目的とする。
され、酸素富化ガスや体外への血液の引き出しを不要と
しつつ肺外血液ガス交換あるいは人工透析を可能とする
ことで、血液と気泡との暴露、大出血の危険性を確実に
回避することができる優れたカテーテルおよびこれを用
いた治療装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその作用・効果】本発
明のカテーテルは、細管の隔壁の少なくとも一部が血球
の通過を妨げることができるポアを有する織物、中空
糸、半透膜、天然または合成高分子膜、人工生体脂質
膜、フィルターの一種またはこれらの複数の組み合わせ
から構成されることを特徴としている。
明のカテーテルは、細管の隔壁の少なくとも一部が血球
の通過を妨げることができるポアを有する織物、中空
糸、半透膜、天然または合成高分子膜、人工生体脂質
膜、フィルターの一種またはこれらの複数の組み合わせ
から構成されることを特徴としている。
【0009】すなわち、本発明のカテーテルを血管内あ
るいは腹腔内に留置するならば、そのカテーテル内部に
充填補給される処置溶液とカテーテル外部に存在する血
液との間でポアを介した物質交換が行なわれる。すなわ
ち、血液全体を体外へ導出して血流を乱すことなく、所
望の血液との物質交換を血管内部にて完結させることが
できる。なお、この様なカテーテルは、適切な導入器具
を用いたり、所定径の細管を蛇行させ、血管内部に留置
させるに必要な所望の外径とすることが望ましい。この
様に所定径の細管を蛇行させれば、カテーテル容積当た
りの表面積を大とし、ポアを介した処置溶液と血液との
物質交換効率を向上させることができる。
るいは腹腔内に留置するならば、そのカテーテル内部に
充填補給される処置溶液とカテーテル外部に存在する血
液との間でポアを介した物質交換が行なわれる。すなわ
ち、血液全体を体外へ導出して血流を乱すことなく、所
望の血液との物質交換を血管内部にて完結させることが
できる。なお、この様なカテーテルは、適切な導入器具
を用いたり、所定径の細管を蛇行させ、血管内部に留置
させるに必要な所望の外径とすることが望ましい。この
様に所定径の細管を蛇行させれば、カテーテル容積当た
りの表面積を大とし、ポアを介した処置溶液と血液との
物質交換効率を向上させることができる。
【0010】また、カテーテルの形状を数珠状、ラセン
状、糸球体状、様々な形状や血液との接触を増大させる
網目構造、糸巻き構造、多重構造とし、あるいはその材
質を理想的な成分交換を実現できる天然または合成高分
子膜、例えばポリスルホンとすることが望ましい。この
様な形状あるいは材質によりカテーテルを構成するなら
ば、カテーテルが柔軟で伸縮自在となり、血管内腔や腹
腔を傷つけることもない。
状、糸球体状、様々な形状や血液との接触を増大させる
網目構造、糸巻き構造、多重構造とし、あるいはその材
質を理想的な成分交換を実現できる天然または合成高分
子膜、例えばポリスルホンとすることが望ましい。この
様な形状あるいは材質によりカテーテルを構成するなら
ば、カテーテルが柔軟で伸縮自在となり、血管内腔や腹
腔を傷つけることもない。
【0011】更には、カテーテルの内部および/または
外部に一体に光ファイバーを取り付け、カテーテル内部
または外部の物質含量および/または物質流量に起因す
る色情報を遠方に伝達するように構成することがより望
ましい。この様にカテーテルが光ファイバーを備えるな
らば、カテーテル外部の血液流量とカテーテル内部の処
置溶液の循環液量とを最適に制御することができる。
外部に一体に光ファイバーを取り付け、カテーテル内部
または外部の物質含量および/または物質流量に起因す
る色情報を遠方に伝達するように構成することがより望
ましい。この様にカテーテルが光ファイバーを備えるな
らば、カテーテル外部の血液流量とカテーテル内部の処
置溶液の循環液量とを最適に制御することができる。
【0012】上記のごとき本発明のカテーテルを用いた
第二発明の治療装置は、細管の隔壁の少なくとも一部が
血球の通過を妨げることができるポアを有する織物、中
空糸、半透膜、天然または合成高分子膜、人工生体脂質
膜、フィルターの一種またはこれらの複数の組み合わせ
から構成されるカテーテルと、該カテーテルの内部に充
填補給され、該カテーテルの隔壁を介して血液との選択
的成分交換能を有する処置物質を溶解させた処置溶液
と、該処置溶液に溶解された処置物質を再処理し、前記
選択的成分交換能を回復させる再生手段と、該再生手段
により選択的成分交換能が回復された前記処置溶液を前
記カテーテルに充填補給すると共に前記カテーテル内の
前記選択的成分交換能の低下した前記処置溶液を前記再
生手段へ搬送する循環手段と、を備えることを特徴とす
る。
第二発明の治療装置は、細管の隔壁の少なくとも一部が
血球の通過を妨げることができるポアを有する織物、中
空糸、半透膜、天然または合成高分子膜、人工生体脂質
膜、フィルターの一種またはこれらの複数の組み合わせ
から構成されるカテーテルと、該カテーテルの内部に充
填補給され、該カテーテルの隔壁を介して血液との選択
的成分交換能を有する処置物質を溶解させた処置溶液
と、該処置溶液に溶解された処置物質を再処理し、前記
選択的成分交換能を回復させる再生手段と、該再生手段
により選択的成分交換能が回復された前記処置溶液を前
記カテーテルに充填補給すると共に前記カテーテル内の
前記選択的成分交換能の低下した前記処置溶液を前記再
生手段へ搬送する循環手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0013】この様に構成される第二発明の治療装置に
よれば、カテーテルの内部に充填補給される処置溶液に
溶解された処理物質により、血液との液相対液相間によ
る選択的成分交換が行なわれる。そして、再生手段によ
って処置溶液に溶解された処置物質を再処理して選択的
成分交換能が回復すると、循環手段によりカテーテルに
再度充填補給される。
よれば、カテーテルの内部に充填補給される処置溶液に
溶解された処理物質により、血液との液相対液相間によ
る選択的成分交換が行なわれる。そして、再生手段によ
って処置溶液に溶解された処置物質を再処理して選択的
成分交換能が回復すると、循環手段によりカテーテルに
再度充填補給される。
【0014】すなわち、本第二発明の治療装置は、生体
内から血液を導出せず、選択的血液成分の通過を可能と
する隔壁を有するカテーテルによる液相対液相間での血
液に対する処理を行なう治療システムとなり、血液成分
を随意に体外循環液成分と置換したり、血液浸透圧、血
液量を操作することが可能となり、従来有効な治療法の
なかった重症呼吸不全や様々な中毒症、多臓器不全の新
規の治療を行なうことができる治療装置となる。
内から血液を導出せず、選択的血液成分の通過を可能と
する隔壁を有するカテーテルによる液相対液相間での血
液に対する処理を行なう治療システムとなり、血液成分
を随意に体外循環液成分と置換したり、血液浸透圧、血
液量を操作することが可能となり、従来有効な治療法の
なかった重症呼吸不全や様々な中毒症、多臓器不全の新
規の治療を行なうことができる治療装置となる。
【0015】なお、循環手段は、カテーテル外部の血液
流量を検出する血液流量検出部と、該血液流量検出部の
検出結果に応じてカテーテル内部の処置溶液の循環液量
を制御する液量制御部と、を備えることが望ましい。こ
の様に構成される循環手段は、血液流量検出部により検
出される血液流量に応じて液量制御部が作動し、処置溶
液の循環液量を制御することができる。このため、液相
対液相間の選択的成分交換を行なう血液と処置溶液との
相対量を最適化することができる。
流量を検出する血液流量検出部と、該血液流量検出部の
検出結果に応じてカテーテル内部の処置溶液の循環液量
を制御する液量制御部と、を備えることが望ましい。こ
の様に構成される循環手段は、血液流量検出部により検
出される血液流量に応じて液量制御部が作動し、処置溶
液の循環液量を制御することができる。このため、液相
対液相間の選択的成分交換を行なう血液と処置溶液との
相対量を最適化することができる。
【0016】また、再生手段は、カテーテルの内部に充
填補給された処置溶液を直接再生する一次再生処理部
と、該一次再生処理部の再生処理により発生した二次的
な溶液を再生する二次再生処理部と、に分割構成される
ことがより好ましい。このように再生手段が複数に分離
構成されるならば、人体に有害な物質が処置溶液の再生
に必要な場合であっても、これを二次再生処理部におい
て使用することでカテーテルが破損してもその有害な物
質が体内に進入することを防止することができる。
填補給された処置溶液を直接再生する一次再生処理部
と、該一次再生処理部の再生処理により発生した二次的
な溶液を再生する二次再生処理部と、に分割構成される
ことがより好ましい。このように再生手段が複数に分離
構成されるならば、人体に有害な物質が処置溶液の再生
に必要な場合であっても、これを二次再生処理部におい
て使用することでカテーテルが破損してもその有害な物
質が体内に進入することを防止することができる。
【0017】上記課題を解決するための本第三発明の治
療装置は、細管の隔壁の少なくとも一部が血球の通過を
妨げることができるポアを有する織物、中空糸、半透
膜、天然または合成高分子膜、人工生体脂質膜、フィル
ターの一種またはこれらの複数の組み合わせから構成さ
れるカテーテルと、該カテーテルの内部に充填補給さ
れ、該カテーテルの隔壁を介して血液との選択的物質交
換能を有する処置物質を溶解させた処置溶液と、前記カ
テーテルの内部に充填補給され、前記選択的成分交換能
を喪失した処置溶液または処置物質を破棄する破棄手段
と、該破棄手段により破棄された処置溶液または処置物
質を補給して前記選択的成分交換能を回復した処置溶液
を前記カテーテルに充填補給すると補給循環手段と、を
備えることを特徴とする。
療装置は、細管の隔壁の少なくとも一部が血球の通過を
妨げることができるポアを有する織物、中空糸、半透
膜、天然または合成高分子膜、人工生体脂質膜、フィル
ターの一種またはこれらの複数の組み合わせから構成さ
れるカテーテルと、該カテーテルの内部に充填補給さ
れ、該カテーテルの隔壁を介して血液との選択的物質交
換能を有する処置物質を溶解させた処置溶液と、前記カ
テーテルの内部に充填補給され、前記選択的成分交換能
を喪失した処置溶液または処置物質を破棄する破棄手段
と、該破棄手段により破棄された処置溶液または処置物
質を補給して前記選択的成分交換能を回復した処置溶液
を前記カテーテルに充填補給すると補給循環手段と、を
備えることを特徴とする。
【0018】この第三発明の治療装置は、破棄手段によ
りカテーテル内部の選択的成分交換能を喪失した処置溶
液または処置物質が破棄され、補給循環手段が破棄手段
により不足した処置溶液または処置物質を補給する。従
って、この治療装置によれば、処置溶液または処置物質
の再生が困難あるいは不合理である場合に有効となる。
りカテーテル内部の選択的成分交換能を喪失した処置溶
液または処置物質が破棄され、補給循環手段が破棄手段
により不足した処置溶液または処置物質を補給する。従
って、この治療装置によれば、処置溶液または処置物質
の再生が困難あるいは不合理である場合に有効となる。
【0019】なお、上記第二あるいは第三発明におい
て、選択的成分交換能を有する処置物質が、人工ヘモグ
ロビンまたはそのクロスリンクト体、多コンジュゲート
体、ポリマー体または遺伝子組み替えヘモグロビン、パ
ーフルオロ物質、これらのリポゾームまたは人工血液、
ヒト血液幹細胞をもとに培養系、ヒト以外の宿主より得
たヒト型血球の一つまたはこれらの複数を組み合わせた
酸素坦体であれば、血液内酸素および電解質成分を随意
に体外循環液中酸素、電解質成分と置換したり、血液浸
透圧、血液量を操作することが可能となり、本発明の効
果は治療困難な低酸素状態を改善することができ、従来
有効な治療法のなかった重症呼吸不全や心不全などの様
々な臓器不全の新規の治療装置となる。
て、選択的成分交換能を有する処置物質が、人工ヘモグ
ロビンまたはそのクロスリンクト体、多コンジュゲート
体、ポリマー体または遺伝子組み替えヘモグロビン、パ
ーフルオロ物質、これらのリポゾームまたは人工血液、
ヒト血液幹細胞をもとに培養系、ヒト以外の宿主より得
たヒト型血球の一つまたはこれらの複数を組み合わせた
酸素坦体であれば、血液内酸素および電解質成分を随意
に体外循環液中酸素、電解質成分と置換したり、血液浸
透圧、血液量を操作することが可能となり、本発明の効
果は治療困難な低酸素状態を改善することができ、従来
有効な治療法のなかった重症呼吸不全や心不全などの様
々な臓器不全の新規の治療装置となる。
【0020】あるいは、上記第二あるいは第三発明にお
いて、選択的成分交換能を有する処置物質が血管内また
は腹腔内の老廃物、体内代謝産物および/または毒素を
吸着する透析物質であれば、血管内においたカテーテル
を介して膠質、電解質、様々なリポゾーム、各種人工血
球などの透析液により体内毒素を除去し、透析液より解
離される生体必要成分を体内に供給することができる。
これにより、従来腎不全患者では、腎移植か血液を体外
に引き出して普及型人工透析を行う必要があったもの
が、血液内毒素および電解質成分を随意に体外循環液中
の薬効成分、電解質成分と置換また結合したり、血液浸
透圧、血液量を操作することが可能となり、治療困難な
臓器不全状態また利尿剤の無効な心不全を改善する効果
がある。また、従来治療困難であった高リスク疾患の新
規の治療装置ともなる。
いて、選択的成分交換能を有する処置物質が血管内また
は腹腔内の老廃物、体内代謝産物および/または毒素を
吸着する透析物質であれば、血管内においたカテーテル
を介して膠質、電解質、様々なリポゾーム、各種人工血
球などの透析液により体内毒素を除去し、透析液より解
離される生体必要成分を体内に供給することができる。
これにより、従来腎不全患者では、腎移植か血液を体外
に引き出して普及型人工透析を行う必要があったもの
が、血液内毒素および電解質成分を随意に体外循環液中
の薬効成分、電解質成分と置換また結合したり、血液浸
透圧、血液量を操作することが可能となり、治療困難な
臓器不全状態また利尿剤の無効な心不全を改善する効果
がある。また、従来治療困難であった高リスク疾患の新
規の治療装置ともなる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づき説明する。なお、以下の複数実施例の説明に
おいては、同一構造の部材については同一の名称および
符号を用いることで、重複した説明を省略する。
例に基づき説明する。なお、以下の複数実施例の説明に
おいては、同一構造の部材については同一の名称および
符号を用いることで、重複した説明を省略する。
【0022】図1は、第1実施例であるカテーテル10
Aを備えた治療装置の構成ブロック図であり、選択的成
分通過を可能とする交換膜12と、交換膜12へ循環液
を送液する送液管14と、循環液を吸液する吸液管16
とを備えている。交換膜12は、織物、中空糸、半透
膜、天然または合成高分子膜、人工生体脂質膜、フィル
ターの一種またはこれらを組み合わせて構成されてお
り、人工血液の粒子径よりも小さなポアを有している。
これにより、本カテーテル10Aを生体内に導入し、そ
の内部に人工血液などを循環させても、人工血液などの
循環液の粒子成分は体内に入れず、体内の血液構成物質
は自由にポアを通過し、血液と循環液との液相と液相と
の間で酸素交換を行なうことができる。すなわち、体内
へ導かれた循環液はカテーテル10Aの交換膜12を挟
んで血液と接触し、酸素供給の場合、循環液中の酸素坦
体である人工血液は循環液中の酸素含量の低下、pHの
変化などにより酸素を放出し、血管内へ酸素が拡散す
る。なお、交換膜12を多層構造とすれば、循環液の血
中への流入を最小に留めて循環血液量を制御することが
できる。血漿成分とカテーテル10A内部の循環液間で
は、等張または適当な浸透圧またイオン濃度勾配を持た
せることで、酸素の通過を最適化したり、体液量の調整
を行うことができる。なお、体外において酸素坦体含有
液と血液間で上記の交換膜により酸素交換を行なうこと
も可能である。
Aを備えた治療装置の構成ブロック図であり、選択的成
分通過を可能とする交換膜12と、交換膜12へ循環液
を送液する送液管14と、循環液を吸液する吸液管16
とを備えている。交換膜12は、織物、中空糸、半透
膜、天然または合成高分子膜、人工生体脂質膜、フィル
ターの一種またはこれらを組み合わせて構成されてお
り、人工血液の粒子径よりも小さなポアを有している。
これにより、本カテーテル10Aを生体内に導入し、そ
の内部に人工血液などを循環させても、人工血液などの
循環液の粒子成分は体内に入れず、体内の血液構成物質
は自由にポアを通過し、血液と循環液との液相と液相と
の間で酸素交換を行なうことができる。すなわち、体内
へ導かれた循環液はカテーテル10Aの交換膜12を挟
んで血液と接触し、酸素供給の場合、循環液中の酸素坦
体である人工血液は循環液中の酸素含量の低下、pHの
変化などにより酸素を放出し、血管内へ酸素が拡散す
る。なお、交換膜12を多層構造とすれば、循環液の血
中への流入を最小に留めて循環血液量を制御することが
できる。血漿成分とカテーテル10A内部の循環液間で
は、等張または適当な浸透圧またイオン濃度勾配を持た
せることで、酸素の通過を最適化したり、体液量の調整
を行うことができる。なお、体外において酸素坦体含有
液と血液間で上記の交換膜により酸素交換を行なうこと
も可能である。
【0023】送液管14は、理想的な管径と物質交換を
達成するために複管構造や枝分かれ構造としても良い。
交換膜12および送液管14は、鞘の中に納めておいて
血管内で鞘をとれば、より大きな断面積の交換膜12を
得ることになり交換能を改善することができる。
達成するために複管構造や枝分かれ構造としても良い。
交換膜12および送液管14は、鞘の中に納めておいて
血管内で鞘をとれば、より大きな断面積の交換膜12を
得ることになり交換能を改善することができる。
【0024】また、吸液管16も、理想的な管径と物質
交換を達成するために複管構造や枝分かれ構造としても
良い。送液管14と吸液管16を一つの管内に収納して
もよいし、これらを枝分かれ構造としてもよい。
交換を達成するために複管構造や枝分かれ構造としても
良い。送液管14と吸液管16を一つの管内に収納して
もよいし、これらを枝分かれ構造としてもよい。
【0025】循環液供給処理部20は、カテーテル接続
部30を介して送液管14、吸液管16に接続され、上
記のごとき交換膜12を挟んだ血液と循環液との理想的
な接触を可能とするようにポンプ給液、ベンチュリー効
果の利用、陰陽圧負荷による送排液を行ったり、酸素結
合解離を促進するような循環液の混合や血液の流体制御
を行う。二酸化炭素は循環液中の溶存CO2の調節によ
り浸透交換する。酸素坦体に酸素を結合させる手段に
は、酸素ボンベから供給される酸素や空気中の窒素を吸
着除去したものを用いたり既存の人工心肺装置の一部を
流用して混合や膜交換、気体と液体の分離などの方法に
よって坦体に酸素を賦与する。また、既知の流量測定
系、生化学的検知器を用いることにより循環液や血液流
量、また両者間での漏液量を確認して異常作動状態には
運転を中止する。
部30を介して送液管14、吸液管16に接続され、上
記のごとき交換膜12を挟んだ血液と循環液との理想的
な接触を可能とするようにポンプ給液、ベンチュリー効
果の利用、陰陽圧負荷による送排液を行ったり、酸素結
合解離を促進するような循環液の混合や血液の流体制御
を行う。二酸化炭素は循環液中の溶存CO2の調節によ
り浸透交換する。酸素坦体に酸素を結合させる手段に
は、酸素ボンベから供給される酸素や空気中の窒素を吸
着除去したものを用いたり既存の人工心肺装置の一部を
流用して混合や膜交換、気体と液体の分離などの方法に
よって坦体に酸素を賦与する。また、既知の流量測定
系、生化学的検知器を用いることにより循環液や血液流
量、また両者間での漏液量を確認して異常作動状態には
運転を中止する。
【0026】また、循環液供給処理部20は、従来用い
られてきた循環装置やその改良型をそのまま使用するこ
とができる。送排液をプログラム同期して体内カテーテ
ル腔の収縮や拡張をもたらし、循環液と血液間の物質交
換を促進しやすい循環動態を得たり、循環液処理に単純
透析、酸素および栄養素賦与、モノクローン抗体、血中
物質と特異的レセプターリガンド関係にある物質系、イ
オン交換樹脂、ゼオライトなどを付着した吸着カラムを
含めることができる。更に、この循環液供給処理部20
には、循環液中の物質濃度をモニターする機能を付加で
きる。また、フィルターを装備することにより、循環液
を清潔無菌化することもできる。なお、循環液は再循環
させてもよいし、単純に排液してもよい。
られてきた循環装置やその改良型をそのまま使用するこ
とができる。送排液をプログラム同期して体内カテーテ
ル腔の収縮や拡張をもたらし、循環液と血液間の物質交
換を促進しやすい循環動態を得たり、循環液処理に単純
透析、酸素および栄養素賦与、モノクローン抗体、血中
物質と特異的レセプターリガンド関係にある物質系、イ
オン交換樹脂、ゼオライトなどを付着した吸着カラムを
含めることができる。更に、この循環液供給処理部20
には、循環液中の物質濃度をモニターする機能を付加で
きる。また、フィルターを装備することにより、循環液
を清潔無菌化することもできる。なお、循環液は再循環
させてもよいし、単純に排液してもよい。
【0027】カテーテル接続部30は、カテーテル10
Aと循環液供給処理部20との接続部であり、合成また
は天然素材コネクターをもちいてカテーテル10Aの送
排液管部の径の整合を行ったり、分岐構造を設けたりす
ることができる。
Aと循環液供給処理部20との接続部であり、合成また
は天然素材コネクターをもちいてカテーテル10Aの送
排液管部の径の整合を行ったり、分岐構造を設けたりす
ることができる。
【0028】一方、循環液として透析液を用いること
で、上記説明の治療装置は人工透析に用いることができ
る。この場合には、血液中の老廃物が循環液である透析
液に移行して血液の浄化と余分な水分の除去がなされ
る。これらの作動中には、全身あるいは局所、循環液中
に適宜抗凝固剤を使用する。なお、循環液供給処理部2
0は、吸液管16より回収された透析液から毒素を除去
して送液管14へ送液する循環構造としたり、吸液管1
6から回収された透析液を再処理せずに廃液する構造と
してもよい。これにより、不要の体内代謝産物や毒素
は、カテーテル内循環液を介して体外に導かれモノクロ
ーン抗体、血中物質と特異的レセプターリガンド関係に
ある物質系、イオン交換樹脂、ゼオライトなどを付着し
た吸着カラムを利用して除去される。また、血管内に放
出したモノクローン抗体、イオン交換樹脂、ゼオライト
などを連結した粒子を含んだ溶液を、血管内で吸着した
体内老廃物等と共に標識物質と特異的結合カラムやビー
ズをもちいて回収する構造としてもよい。この様な構成
によれば、従来の体内有害産物の除去は直接血液や血漿
をもちいて行うために簡単に夾雑物によって吸着活性を
失う問題があったが、本治療装置では一度血液成分を選
別してから処理するため、各種活性が長期安定して保た
れる。
で、上記説明の治療装置は人工透析に用いることができ
る。この場合には、血液中の老廃物が循環液である透析
液に移行して血液の浄化と余分な水分の除去がなされ
る。これらの作動中には、全身あるいは局所、循環液中
に適宜抗凝固剤を使用する。なお、循環液供給処理部2
0は、吸液管16より回収された透析液から毒素を除去
して送液管14へ送液する循環構造としたり、吸液管1
6から回収された透析液を再処理せずに廃液する構造と
してもよい。これにより、不要の体内代謝産物や毒素
は、カテーテル内循環液を介して体外に導かれモノクロ
ーン抗体、血中物質と特異的レセプターリガンド関係に
ある物質系、イオン交換樹脂、ゼオライトなどを付着し
た吸着カラムを利用して除去される。また、血管内に放
出したモノクローン抗体、イオン交換樹脂、ゼオライト
などを連結した粒子を含んだ溶液を、血管内で吸着した
体内老廃物等と共に標識物質と特異的結合カラムやビー
ズをもちいて回収する構造としてもよい。この様な構成
によれば、従来の体内有害産物の除去は直接血液や血漿
をもちいて行うために簡単に夾雑物によって吸着活性を
失う問題があったが、本治療装置では一度血液成分を選
別してから処理するため、各種活性が長期安定して保た
れる。
【0029】なお、上記カテーテル10の交換膜12
は、血管内において酸素を解離しやすいようにあるいは
老廃物を吸着しやすいように、可能な限り容積当たりの
表面積を大とした構造、例えば多くの細い管を束ねた構
造やラジエーター様構造とすることが望ましい。また、
柔軟で伸縮自在とすれば、血管内腔を保護しやすい。
は、血管内において酸素を解離しやすいようにあるいは
老廃物を吸着しやすいように、可能な限り容積当たりの
表面積を大とした構造、例えば多くの細い管を束ねた構
造やラジエーター様構造とすることが望ましい。また、
柔軟で伸縮自在とすれば、血管内腔を保護しやすい。
【0030】図2は、第2実施例の治療装置であり、専
ら循環液として透析液を用いる治療装置の構成ブロック
図である。カテーテル10Bは、交換膜12と吸液管1
6、循環液放出部17と送液管14が循環液供給処理部
20を介して接続される。ここで循環液放出部17と
は、酸素坦体、吸着物質を血管内に導入し、粒子サイ
ズ、酸素飽和度、荷電や標識によって自己血球と区別し
てカテーテル内へ再吸収する。すなわち、本実施例の治
療装置は、交換膜12の選択的成分交換能によりカテー
テル10B内部に取り入れられた血液中の老廃物や毒素
を吸液管16を経由して循環液供給処理部20にて処理
し、その他の成分を送液管14を経て循環液放出部17
から再度体内へ戻すことができる。
ら循環液として透析液を用いる治療装置の構成ブロック
図である。カテーテル10Bは、交換膜12と吸液管1
6、循環液放出部17と送液管14が循環液供給処理部
20を介して接続される。ここで循環液放出部17と
は、酸素坦体、吸着物質を血管内に導入し、粒子サイ
ズ、酸素飽和度、荷電や標識によって自己血球と区別し
てカテーテル内へ再吸収する。すなわち、本実施例の治
療装置は、交換膜12の選択的成分交換能によりカテー
テル10B内部に取り入れられた血液中の老廃物や毒素
を吸液管16を経由して循環液供給処理部20にて処理
し、その他の成分を送液管14を経て循環液放出部17
から再度体内へ戻すことができる。
【0031】図3は、第3実施例の治療措置であり、第
2実施例のカテーテル10Bと比較すると、第3実施例
のカテーテル10Cには先端部分にバルーン18が取り
付けられている。このバルーン18は、循環液供給処理
部20Aにより、循環液の送液、吸液と同期して拡張制
御され、液体または気体を充満させたとき血管内腔を閉
塞することができる。具体的には、交換膜12による選
択的物質交換能を主として作用させて循環液の吸液が主
体的であるときはバルーン18を開大させて血液流量を
絞り、逆に送液管14からの送液が主体的であるときは
バルーン18を縮小させて血液流量を通常状態にするこ
とができる。また、バルーン18の内腔は、体外に通じ
て注射器と接続するポートを有するように構成してもよ
い。なお、バルーン制御管19は、バルーン18と循環
液供給処理部20Aとを連通する通路であり、バルーン
18を拡張制御する液体または気体が充填されている。
2実施例のカテーテル10Bと比較すると、第3実施例
のカテーテル10Cには先端部分にバルーン18が取り
付けられている。このバルーン18は、循環液供給処理
部20Aにより、循環液の送液、吸液と同期して拡張制
御され、液体または気体を充満させたとき血管内腔を閉
塞することができる。具体的には、交換膜12による選
択的物質交換能を主として作用させて循環液の吸液が主
体的であるときはバルーン18を開大させて血液流量を
絞り、逆に送液管14からの送液が主体的であるときは
バルーン18を縮小させて血液流量を通常状態にするこ
とができる。また、バルーン18の内腔は、体外に通じ
て注射器と接続するポートを有するように構成してもよ
い。なお、バルーン制御管19は、バルーン18と循環
液供給処理部20Aとを連通する通路であり、バルーン
18を拡張制御する液体または気体が充填されている。
【0032】図4は、第4実施例の治療装置の構成ブロ
ック図である。図示するように、本実施例のカテーテル
10Dには、その中央部分にバルーン18Aが配置さ
れ、循環液供給処理部20Bと交換膜12Aとを連通す
る新たな血液通路管40が設けられている。この血液通
路管40は、バルーン18Aと循環液供給処理部20B
との間に血液流入孔42が設けられており、バルーン1
8Aを充満すると血液は血液流入孔42から血液通路管
40に流入し交換膜12Aを介して循環液と接触する。
また本実施例の交換膜12Aには血液放出孔44が設け
られており、血液流入孔42から流入して交換膜12A
より循環液と接触した血液は、ここから血管内へ戻され
る。なお、本実施例においては、血液と循環液とが直接
接触しないように送液管14内は2重腔構造が採用され
ている。
ック図である。図示するように、本実施例のカテーテル
10Dには、その中央部分にバルーン18Aが配置さ
れ、循環液供給処理部20Bと交換膜12Aとを連通す
る新たな血液通路管40が設けられている。この血液通
路管40は、バルーン18Aと循環液供給処理部20B
との間に血液流入孔42が設けられており、バルーン1
8Aを充満すると血液は血液流入孔42から血液通路管
40に流入し交換膜12Aを介して循環液と接触する。
また本実施例の交換膜12Aには血液放出孔44が設け
られており、血液流入孔42から流入して交換膜12A
より循環液と接触した血液は、ここから血管内へ戻され
る。なお、本実施例においては、血液と循環液とが直接
接触しないように送液管14内は2重腔構造が採用され
ている。
【0033】図5は、第5実施例の治療装置の構成ブロ
ック図である。図示するように本実施例の治療装置は、
一次循環液供給処理部20Bの後段に二次循環液供給処
理部50が設けられ、カテーテル10Eを循環する循環
液を二段階で再生処理する。例えば、カテーテル10E
内の循環液を浸透圧の調整された緩衝液である電解質
液、アルブミンあるいはゾル状の高分子粒子などとし
て、血漿成分、老廃物を循環液に導き、これを二次循環
液供給処理部50において従来の様な透析と組み合わせ
て2段階透析とすることができる。また、この際に、送
液管14や吸液管16に血液通路管40を付設し、血液
をカテーテル10E内に取り込める構造としてもよい。
この様に構成される多段階の循環液供給処理部を備える
実施例の治療装置によれば、体内に導入されるカテーテ
ル10Eが破損したとしても、体内に漏出する循環液は
緩衝液のみとなり、安全性を高めることができる。
ック図である。図示するように本実施例の治療装置は、
一次循環液供給処理部20Bの後段に二次循環液供給処
理部50が設けられ、カテーテル10Eを循環する循環
液を二段階で再生処理する。例えば、カテーテル10E
内の循環液を浸透圧の調整された緩衝液である電解質
液、アルブミンあるいはゾル状の高分子粒子などとし
て、血漿成分、老廃物を循環液に導き、これを二次循環
液供給処理部50において従来の様な透析と組み合わせ
て2段階透析とすることができる。また、この際に、送
液管14や吸液管16に血液通路管40を付設し、血液
をカテーテル10E内に取り込める構造としてもよい。
この様に構成される多段階の循環液供給処理部を備える
実施例の治療装置によれば、体内に導入されるカテーテ
ル10Eが破損したとしても、体内に漏出する循環液は
緩衝液のみとなり、安全性を高めることができる。
【0034】また、交換膜12を構成する膜隔壁をより
きめの荒い素材として大部分の血液成分を循環液に導き
体外において従来の透析と組み合わせて多段階の透析と
するため、全血液を体外に引き出すことなく循環系に負
荷をかけずに、かつ直接に透析液を体内に導かずに透析
を行うことが可能となる。
きめの荒い素材として大部分の血液成分を循環液に導き
体外において従来の透析と組み合わせて多段階の透析と
するため、全血液を体外に引き出すことなく循環系に負
荷をかけずに、かつ直接に透析液を体内に導かずに透析
を行うことが可能となる。
【0035】なお、この時にも、天然、人工繊維、多孔
質ポリマー、紙、セラミックスなどの素材からなるフィ
ルターや半透膜、天然または合成高分子膜、またはカラ
ムを装備することにより、循環液を再処理、清潔無菌化
することができる。また、二次循環液は再循環させても
よいし、単純に排液してもよい。
質ポリマー、紙、セラミックスなどの素材からなるフィ
ルターや半透膜、天然または合成高分子膜、またはカラ
ムを装備することにより、循環液を再処理、清潔無菌化
することができる。また、二次循環液は再循環させても
よいし、単純に排液してもよい。
【0036】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこの様な実施例になんら限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態
様で実施し得ることは勿論である。
本発明はこの様な実施例になんら限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態
様で実施し得ることは勿論である。
【図1】第1実施例のカテーテルおよびそれを用いた治
療装置の構成ブロック図である。
療装置の構成ブロック図である。
【図2】第2実施例のカテーテルおよびそれを用いた治
療装置の構成ブロック図である。
療装置の構成ブロック図である。
【図3】第3実施例のカテーテルおよびそれを用いた治
療装置の構成ブロック図である。
療装置の構成ブロック図である。
【図4】第4実施例のカテーテルおよびそれを用いた治
療装置の構成ブロック図である。
療装置の構成ブロック図である。
【図5】第5実施例のカテーテルおよびそれを用いた治
療装置の構成ブロック図である。
療装置の構成ブロック図である。
10・・・カテーテル 12・・・交換膜 14・・・送液管 16・・・吸液管 17・・・循環液放出部 18・・・バルーン 19・・・バルーン制御管 20・・・循環液供給処理部 40・・・血液通路管 42・・・血液流入孔 44・・・血液放出孔 50・・・二次循環液供給処理部
Claims (8)
- 【請求項1】 細管の隔壁の少なくとも一部が血球の通
過を妨げることができるポアを有する織物、中空糸、半
透膜、天然または合成高分子膜、人工生体脂質膜、フィ
ルターの一種またはこれらの複数の組み合わせから構成
されることを特徴とするカテーテル。 - 【請求項2】 カテーテルの内部および/または外部に
一体に取り付けられ、カテーテル内部または外部の物質
含量および/または物質流量に起因する色情報を遠方に
伝達する光ファイバーを備えることを特徴とする請求項
1記載のカテーテル。 - 【請求項3】 細管の隔壁の少なくとも一部が血球の通
過を妨げることができるポアを有する織物、中空糸、半
透膜、天然または合成高分子膜、人工生体脂質膜、フィ
ルターの一種またはこれらの複数の組み合わせから構成
されるカテーテルと、 該カテーテルの内部に充填補給され、該カテーテルの隔
壁を介して血液との選択的成分交換能を有する処置物質
を溶解させた処置溶液と、 該処置溶液に溶解された処置物質を再処理し、前記選択
的成分交換能を回復させる再生手段と、 該再生手段により選択的成分交換能が回復された前記処
置溶液を前記カテーテルに充填補給すると共に前記カテ
ーテル内の前記選択的成分交換能の低下した前記処置溶
液を前記再生手段へ搬送する循環手段と、 を備えることを特徴とする治療装置。 - 【請求項4】 循環手段は、カテーテル外部の血液流量
を検出する血液流量検出部と、該血液流量検出部の検出
結果に応じてカテーテル内部の処置溶液の循環液量を制
御する液量制御部と、を備えることを特徴とする請求項
3記載の治療装置。 - 【請求項5】 再生手段は、カテーテルの内部に充填補
給された処置溶液を直接再生する一次再生処理部と、該
一次再生処理部の再生処理により発生した二次的な溶液
を再生する二次再生処理部と、を備えることを特徴とす
る請求項3記載の治療装置。 - 【請求項6】 細管の隔壁の少なくとも一部が血球の通
過を妨げることができるポアを有する織物、中空糸、半
透膜、天然または合成高分子膜、人工生体脂質膜、フィ
ルターの一種またはこれらの複数の組み合わせから構成
されるカテーテルと、 該カテーテルの内部に充填補給され、該カテーテルの隔
壁を介して血液との選択的物質交換能を有する処置物質
を溶解させた処置溶液と、 前記カテーテルの内部に充填補給され、前記選択的成分
交換能を喪失した処置溶液または処置物質を破棄する破
棄手段と、 該破棄手段により破棄された処置溶液または処置物質を
補給して前記選択的成分交換能を回復した処置溶液を前
記カテーテルに充填補給すると補給循環手段と、 を備えることを特徴とする治療装置。 - 【請求項7】 選択的成分交換能を有する処置物質は、
人工ヘモグロビンまたはそのクロスリンクト体、多コン
ジュゲート体、ポリマー体または遺伝子組み替えヘモグ
ロビン、パーフルオロ物質、これらのリポゾームまたは
人工血液、ヒト血液幹細胞をもとに培養系、ヒト以外の
宿主より得たヒト型血球の一つまたはこれらの複数を組
み合わせた酸素坦体であることを特徴とする請求項3ま
たは請求項6記載の治療装置。 - 【請求項8】 選択的成分交換能を有する処置物質は、
血管内または腹腔内の老廃物、体内代謝産物および/ま
たは毒素を吸着する透析物質であることを特徴とする請
求項3または請求項6記載の治療装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9180731A JPH119686A (ja) | 1997-06-22 | 1997-06-22 | カテーテルおよびそれを用いた治療装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9180731A JPH119686A (ja) | 1997-06-22 | 1997-06-22 | カテーテルおよびそれを用いた治療装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH119686A true JPH119686A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=16088327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9180731A Pending JPH119686A (ja) | 1997-06-22 | 1997-06-22 | カテーテルおよびそれを用いた治療装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH119686A (ja) |
-
1997
- 1997-06-22 JP JP9180731A patent/JPH119686A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN105025951B (zh) | 用于多功能体积流体控制的系统和方法 | |
JP4903583B2 (ja) | 携帯式個人透析用透析液再生システム | |
US10543052B2 (en) | Portable dialysis cabinet | |
US5944684A (en) | Wearable peritoneum-based system for continuous renal function replacement and other biomedical applications | |
US5858238A (en) | Salvage of autologous blood via selective membrane/sorption technologies | |
CN105120913B (zh) | 用于模块化受控相容流路的钠和缓冲液源盒 | |
US5744042A (en) | Method for the separation of protein-bound substances from a protein-containing liquid by dialysis | |
US5194157A (en) | Blood purifying equipment particularly for the treatment of patients suffering from renal insufficiency, and a method of producing a reinfusion liquid for haemodiafiltration (HDF) | |
CN110072569B (zh) | 用于体外血液处理的系统、处理设备、套件和用于体外血液处理的系统的操作方法 | |
EP1490129B1 (en) | Dialysis with Ultrafiltration | |
JP3011463B2 (ja) | 治療用血液精製装置および血液透析濾過(hdf)用輸液の製造方法 | |
US8771513B2 (en) | Regeneratable filter for extracorporal treatment of liquids containing particles and use thereof | |
GB2124511A (en) | Method and apparatus for the purification of blood | |
CN204275132U (zh) | 一种可同步实现透析与灌流治疗的血液净化装置 | |
JP2003510103A (ja) | 限外濾過浄化および再注入システムを含む血液濾過システム | |
WO2006057473A1 (en) | Filter module with multi-function parts for a blood purification and/or oxygenation using thereof and method for a blood purification and oxygenation and purification device comprising thereof | |
US4218321A (en) | Device for removal of excess water from blood | |
US4741832A (en) | Purification apparatus and method employing a regenerable ligand | |
US11904083B2 (en) | Treatment aspects for reducing the carbon dioxide content in the blood | |
US4832839A (en) | Hemopurification apparatus | |
US20220339333A1 (en) | Arrangement for improving the exchange of gases via semipermeable membranes in an aqueous medium | |
JPH119686A (ja) | カテーテルおよびそれを用いた治療装置 | |
de Francisco et al. | Hemodiafiltration with on-line endogenous reinfusion | |
Federspiel et al. | Temporary support of the lungs-the artificial lung | |
JP4201313B2 (ja) | 有害物質結合アルブミン除去システム |