JPH1188087A - 半導体集積回路装置 - Google Patents

半導体集積回路装置

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JPH1188087A
JPH1188087A JP9252808A JP25280897A JPH1188087A JP H1188087 A JPH1188087 A JP H1188087A JP 9252808 A JP9252808 A JP 9252808A JP 25280897 A JP25280897 A JP 25280897A JP H1188087 A JPH1188087 A JP H1188087A
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JP
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amplifier
frequency
output signal
variable
frequency characteristic
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JP9252808A
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Satoshi Ueno
聡 上野
Taku Harada
卓 原田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 周波数特性を自動的に制御しうる周波数特性
可変増幅器、及び波形歪みの影響を受けない自動利得可
変増幅器を実現し、広帯光通信システムの通信性能を高
める。 【解決手段】 光通信用の広帯域増幅器WRAを、制御
信号GC*とFCに従って制御される利得可変増幅器G
CAと、周波数特性可変増幅器FCAと、出力信号WA
O*を受け低域通過型のフィルタ特性を有する振幅検出
器DLと所定の振幅設定回路LSとの出力信号を受け出
力信号が制御信号GC*となる誤差増幅器EAと、出力
信号WAO*を受け帯域通過型のフィルタ特性を有する
振幅検出器DHと、振幅検出器DL、DHの出力信号を
受け出力信号が制御信号FCとなる比較回路CPとをも
とに構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体集積回路
装置に関するもので、例えば、光通信用の光ファイバ受
信モジュールを構成する広帯域増幅器ならびにその通信
性能の向上及び低コスト化に利用して特に有効な技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】その利得を自動的に制御可能な利得可変
(AGC)増幅器を含み、光通信用の光ファイバ受信モ
ジュールを構成するいわゆるシリコン−バイポーラ型の
広帯域増幅器が、例えば、1994年7月発行の『アイ
・イー・イー・イー(IEEE) ジャーナル オブ
ソリッド−ステート サーキッツ(Journal o
f Solid−State Circuits),V
ol.29,No.7』に、『13Gb/s Si−B
ipolar AGC Amplifier IC w
ith High Dynamic Range fo
r Optical−Fiber Receiver
s』として記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者等は、この
発明に先立って、光ファイバ受信モジュールに搭載する
広帯域増幅器を開発しようとして、次のような問題点に
直面した。すなわち、この広帯域増幅器WRAは、例え
ば図17に示されるように、その利得が誤差増幅器EA
の出力信号GCに従って制御される利得可変増幅器GC
Aを含み、その出力信号WAO*の振幅を一定に保つ機
能を有する。広帯域増幅器WRAには、前段の図示され
ない光ファイバから受光ダイオード及び前段増幅器を介
して、例えば10Gb/s(ギガビット/秒)のような
比較的高いレートの入力信号PAO*が入力される。ま
た、その出力信号WAO*は、後段のPLL(フェーズ
ロックドループ)回路によるクロック抽出を受け、復号
化される。
【0004】広帯域増幅器WRAを構成する誤差増幅器
EAの一方の入力端子には、出力信号WAO*を受ける
振幅検出器DTの出力信号DTOが供給され、その他方
の入力端子には、振幅設定回路LSの出力信号LSOが
供給される。誤差増幅器EAは、振幅検出器DTの出力
信号DTO及び振幅設定回路LSの出力信号LSOの差
分を増幅して、出力信号WAO*の振幅が振幅設定回路
LSに設定された目標振幅から外れたことを識別し、そ
の出力信号GCに従って利得可変増幅器GCAの利得を
制御する。この結果、出力信号WAO*の振幅は一定の
値に保持され、これによって受信データとしての所定の
符号誤り率が確保される。
【0005】ところが、実際の利得可変増幅器では、利
得制御にともなって特に高周波領域における周波数特性
が変化するため、その出力信号に波形歪みが生じる。ま
た、従来の広帯域増幅器WRAに設けられる振幅検出器
DTは、この波形歪みにも反応して利得可変増幅器GC
Aの利得を制御するため、結果的に出力信号WAO*の
振幅が変化し、受信データの符号誤り率が大きくなっ
て、広帯域増幅器ひいてはこれを含む光ファイバ受信モ
ジュール及び光通信システムの通信性能が低下する。さ
らに、これに対処するため、利得可変増幅器自体の周波
数特性を調整し、あるいは利得可変増幅器の後段に周波
数特性を調整するための周波数特性可変増幅器を設ける
ことも考えられるが、従来の周波数特性可変増幅器はキ
ャパシタ等の外付け部品を必要とするため、広帯域増幅
器ひいてはこれを含む光ファイバ受信モジュール及び光
通信システムの低コスト化が阻害される。
【0006】この発明の目的は、外付け部品を必要とす
ることなく、その周波数特性を自動的に制御しうる周波
数特性可変増幅器を実現することにある。この発明の他
の目的は、波形歪みの影響を受けない自動利得可変増幅
器を実現することにある。この発明のさらなる目的は、
広帯域増幅器の出力信号振幅をより一定に保持し、その
出力信号たる受信データの符号誤り率を低くすることに
ある。この発明のさらなる他の目的は、広帯域増幅器を
含む光ファイバ受信モジュールひいては光通信システム
の通信性能を高め、その低コスト化を図ることにある。
【0007】この発明の前記ならびにその他の目的と新
規な特徴は、この明細書の記述及び添付図面から明らか
になるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次
の通りである。すなわち、光通信用の光ファイバ受信モ
ジュール等に含まれる広帯域増幅器を、その利得が第1
の制御信号に従って制御される利得可変増幅器と、例え
ば利得可変増幅器の後段に設けられその周波数特性が第
2の制御信号に従って制御される周波数特性可変増幅器
と、第1の制御信号を形成する利得制御回路と、第2の
制御信号を形成する周波数特性制御回路とをもとに構成
するとともに、上記利得制御回路を、周波数特性可変増
幅器の実質的な出力信号を受け低域通過型のフィルタ特
性を有する第1の振幅検出器と、所定の振幅設定回路
と、その一方の入力端子に第1の振幅検出器の出力信号
を受けその他方の入力端子に振幅設定回路の出力信号を
受けかつその実質的な出力信号が上記第1の制御信号と
なる誤差増幅器とをもとに構成し、上記周波数特性制御
回路を、周波数特性可変増幅器の実質的な出力信号を受
け帯域通過型のフィルタ特性を有する第2の振幅検出器
と、その一方の入力端子に第1の振幅検出器の出力信号
を受けその他方の入力端子に第2の振幅検出器の出力信
号を受けかつその実質的な出力信号が上記第2の制御信
号となる比較回路とをもとに構成する。
【0009】上記した手段によれば、利得可変増幅器の
利得を、波形歪みを含まない第1の制御信号に従って自
動的に制御し、その出力信号振幅が波形歪みの影響を受
けて変化するのを防止できるとともに、周波数特性可変
増幅器の周波数特性を、第1及び第2の振幅検出器の出
力信号の差分として得られる第2の制御信号に従って自
動的に制御し、波形歪み自体を抑制することができる。
この結果、広帯域増幅器の出力信号振幅をより一定に保
持し、受信データの符号誤り率を低くすることができる
ため、広帯域増幅器を含む光ファイバ受信モジュールひ
いては光通信システムの通信性能を高め、その低コスト
化を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1には、この発明が適用された
広帯域増幅器WRAを含む光ファイバ受信モジュールO
FRVの一実施例のブロック図が示されている。広帯域
増幅器WRAの説明に先立って、まず広帯域増幅器WR
Aを含む光ファイバ受信モジュールOFRVの構成及び
動作の概要について説明する。なお、この実施例の光フ
ァイバ受信モジュールOFRVは、所定の光通信システ
ムを構成する。
【0011】図1において、この実施例の光ファイバ受
信モジュールOFRVは、所定の光ファイバOFを介し
て伝達される光信号を受ける受光ダイオードPDと、受
光ダイオードPDの出力信号を受ける前段増幅器PAと
を含む。このうち、受光ダイオードPDは、光ファイバ
OFを介して伝達される光信号を電流信号に変換し、前
段増幅器PAは、受光ダイオードPDにより得られた電
流信号を電圧信号に変換しつつ増幅して、出力信号PA
O*(ここで、例えば非反転出力信号PAOT及び反転
出力信号PAOBからなる相補信号を、合わせて出力信
号PAO*のように*を付して表す。また、それが有効
とされるとき選択的にハイレベルとされるいわゆる非反
転信号等についてはその名称の末尾にTを付して表し、
それが有効とされるとき選択的にロウレベルとされる反
転信号等についてはその名称の末尾にBを付して表す。
以下同様)として広帯域増幅器WRAに伝達する。広帯
域増幅器WRAは、前段増幅器PAから伝達される受信
信号の振幅を一定に保つべく制御し、その出力信号WA
O*としてPLL回路PLLに伝達する。PLL回路P
LLは、広帯域増幅器WRAから出力信号WAO*とし
て伝達される受信信号の中から所定のクロック信号を抽
出し、クロック信号CKとして各回路に供給するととも
に、受信信号を復号化し、受信データRDを形成して、
光通信システムの図示されない後段回路に供給する。
【0012】この実施例において、光ファイバ受信モジ
ュールOFRVを構成する広帯域増幅器WRAは、後述
するように、利得可変増幅器GCA及び周波数特性可変
増幅器FCAを含み、その出力信号WAO*の振幅が充
分に安定化されるとともに、その波形歪みも抑制され
る。この結果、PLL回路PLLによるクロック抽出動
作及び復号化処理が安定化されて、受信データRDの符
号誤り率が低下し、光通信システムの通信性能が高めら
れる。広帯域増幅器WRAならびに利得可変増幅器GC
A及び周波数特性可変増幅器の具体的構成やその作用効
果については、後で詳細に説明する。
【0013】図2には、図1の光ファイバ受信モジュー
ルOFRVに含まれる広帯域増幅器WRAの第1の実施
例のブロック図が示されている。これらの図をもとに、
この実施例の広帯域増幅器WRAの構成及び動作の概要
ならびにその特徴について説明する。なお、図2の各ブ
ロックは、公知のバイポーラ集積回路の製造技術によ
り、単結晶シリコンのような1個の半導体基板上に形成
される。
【0014】図2において、広帯域増幅器WRAは、前
段増幅器PAの出力信号PAO*を受ける入力バッファ
IBと、入力バッファIBの出力信号IBO*を受ける
利得可変増幅器GCAとを含む。利得可変増幅器GCA
の出力信号GAO*は、後段の周波数特性可変増幅器F
CAに供給され、この周波数特性可変増幅器FCAの出
力信号FAO*は、出力バッファOBを経た後、広帯域
増幅器WRAの出力信号WAO*としてPLL回路PL
Lに供給される。
【0015】広帯域増幅器WRAを構成する利得可変増
幅器GCAには、誤差増幅器EAからその出力信号つま
り利得制御信号GC*(第1の制御信号)が供給され
る。また、周波数特性可変増幅器FCAには、比較回路
CPからその出力信号つまり周波数特性制御信号FC
(第2の制御信号)が供給される。
【0016】広帯域増幅器WRAは、さらに利得可変増
幅器GCA又は周波数特性可変増幅器FCAの実質的な
出力信号つまり出力信号WAO*を受ける低域通過振幅
検出器DL(第1の振幅検出器)及び帯域通過振幅検出
器DH(第2の振幅検出器)と、振幅設定回路LSとを
含む。このうち、低域通過振幅検出器DL,振幅設定回
路LSならびに誤差増幅器EAは、利得制御回路を構成
し、低域通過振幅検出器DL,帯域通過振幅検出器DH
ならびに比較回路CPは、周波数特性制御回路を構成す
る。低域通過振幅検出器DLの出力信号DLOは、誤差
増幅器EA及び比較回路CPの一方の入力端子に供給さ
れる。また、帯域通過振幅検出器DHの出力信号DHO
は、比較回路CPの他方の入力端子に供給され、振幅設
定回路LSの出力信号LSOは、誤差増幅器EAの他方
の入力端子に供給される。
【0017】ここで、低域通過振幅検出器DLは、低域
通過型のフィルタ特性を有し、出力信号WAO*の低周
波領域つまり波形歪みを含まない部分の振幅を識別す
る。また、帯域通過振幅検出器DHは、帯域通過型のフ
ィルタ特性を有し、出力信号WAO*の高周波領域つま
り波形歪みを含む部分の振幅を識別する。
【0018】一方、誤差増幅器EAは、振幅設定回路L
Sの出力信号LSOつまりその設定振幅に対応する識別
信号と低域通過振幅検出器DLの出力信号DLOつまり
出力信号WAO*の波形歪みを含まない振幅に対応する
識別信号との差分を増幅し、相当する利得制御信号GC
*を形成して、利得可変増幅器GCAに供給する。ま
た、比較回路CPは、低域通過振幅検出器DLの出力信
号DLOと帯域通過振幅検出器DHの出力信号DHOつ
まり出力信号WAO*の波形歪みを含む振幅に対応する
識別信号とを比較し、出力信号WAO*の周波数成分に
応じた周波数特性制御信号FCを形成して、周波数特性
可変増幅器FCAに供給する。
【0019】利得可変増幅器GCAは、入力バッファI
Bからその出力信号IBO*として伝達される受信信号
を所定の利得で増幅し、周波数特性可変増幅器FCAに
伝達する。このとき、利得可変増幅器GCAの利得は、
誤差増幅器EAから供給される利得制御信号GC*に従
って制御され、これによってその出力信号つまりは広帯
域増幅器WRAの出力信号WAO*の振幅が一定に保持
される。一方、周波数特性可変増幅器FCAは、比較回
路CPから供給される周波数特性制御信号FCに従って
その周波数特性が制御され、これによって利得可変増幅
器GCAを介して伝達される受信信号の波形歪みが抑制
される。言うまでもなく、この波形歪みには、利得可変
増幅器GCAの利得制御にともなって派生した波形歪み
が含まれる。なお、低域通過振幅検出器DL,帯域通過
振幅検出器DH,利得可変増幅器GCAならびに周波数
特性可変増幅器FCAの具体的構成及び動作ならびにそ
の特徴等については、後で詳細に説明する。
【0020】図3には、図2の広帯域増幅器WRAに含
まれる低域通過振幅検出器DLの第1の実施例の回路図
が示され、図4には、その一実施例の周波数特性図が示
されている。両図をもとに、低域通過振幅検出器DLの
具体的構成及び動作ならびにその周波数特性について説
明する。なお、以下の回路図において、図示されるバイ
ポーラトランジスタはすべてNPN型トランジスタであ
る。
【0021】図3において、この実施例の低域通過振幅
検出器DLは、そのベースに出力バッファOBの出力信
号WAO*つまり非反転出力信号WAOT又は反転出力
信号WAOBをそれぞれ受ける一対のトランジスタQ1
及びQ2を含む。これらのトランジスタのコレクタは、
ともに直接回路の接地電位に結合される。また、そのエ
ミッタは、差分増幅器DAの第2及び第3の入力端子に
それぞれ結合されるとともに、所定のキャパシタC1又
はC2を介して回路の電源電圧に結合される。なお、回
路の電源電圧は、特に制限されないが、例えば−5.2
V(ボルト)のような負電位とされ、回路の接地電位は
0Vとされる。
【0022】差分増幅器DAの第1の入力端子には、所
定の基準電圧Vrefが供給され、その出力信号は、低
域通過振幅検出器DLの出力信号DLOとして前記誤差
増幅器EA及び比較回路CPの一方の入力端子に供給さ
れる。これにより、差分増幅器DAは、非反転出力信号
WAOT及び反転出力信号WAOBの振幅を基準電圧V
refと比較し、その差分に応じた出力信号DLOを形
成する。
【0023】この実施例において、トランジスタQ1及
びQ2のエミッタ側に設けられるキャパシタC1及びC
2は、対応するトランジスタQ1又はQ2とともに一つ
の低域通過型フィルタを構成する。このため、低域通過
振幅検出器DLは、図4に示されるように、その通過利
得が所定の周波数fc1(第2の周波数)を高域遮断周
波数として急速に小さくなり、いわゆる低域通過型のフ
ィルタ特性を持つ。なお、低域通過振幅検出器DLの高
域遮断周波数fc1は、広帯域増幅器全体の高域遮断周
波数fca(第1の周波数)より低い周波数に設定され
る。
【0024】周知のように、利得可変増幅器GCAの利
得制御にともなって生じる受信信号の波形歪みは、出力
信号WAO*の高周波数成分に因るところが多い。低域
通過振幅検出器DLが低域通過型のフィルタ特性を有
し、その実質的な振幅検出動作が出力信号WAO*の波
形歪みを含まない低周波領域で行われることで、利得可
変増幅器GCAの利得が出力信号WAO*の波形歪みに
よって不本意に制御されるのを抑制することができ、こ
れによっで出力信号WAO*の振幅を安定化することが
できる。また、低域通過振幅検出器DLの出力信号DL
Oと帯域通過振幅検出器DHの出力信号DHOとの比較
信号つまり周波数特性制御信号FCに従って周波数特性
可変増幅器FCAの周波数特性が制御されることで、受
信信号のピーキングが抑制され、出力信号WAO*の波
形歪みも抑制される。
【0025】図5には、図2の広帯域増幅器WRAに含
まれる帯域通過振幅検出器DHの第1の実施例の回路図
が示され、図6には、その一実施例の周波数特性図が示
されている。両図をもとに、広帯域増幅器WRAに含ま
れる帯域通過振幅検出器DHの具体的構成及び動作なら
びにその周波数特性について説明する。
【0026】図5において、この実施例の帯域通過振幅
検出器DHは、そのベースに、キャパシタC3又はC4
を介して、出力バッファOBの出力信号WAO*つまり
非反転出力信号WAOT又は反転出力信号WAOBをそ
れぞれ受ける一対のトランジスタQ3及びQ4を含む。
非反転出力信号入力端子WAOT及び反転出力信号入力
端子WAOBと回路の接地電位及び電源電圧との間に
は、それぞれ非反転出力信号WAOT及び反転出力信号
WAOBに所定のバイアス電圧を与えるための負荷L1
及びL2あるいはL3及びL4が設けられる。トランジ
スタQ3及びQ4のコレクタは、直接回路の接地電位に
結合される。また、そのエミッタは、差分増幅器DAの
第2及び第3の入力端子にそれぞれ結合されるととも
に、所定のキャパシタC5又はC6を介して回路の電源
電圧に結合される。
【0027】差分増幅器DAの第1の入力端子には、所
定の基準電圧Vrefが供給され、その出力信号は、帯
域通過振幅検出器DHの出力信号DHOとして前記比較
回路CPの他方の入力端子に供給される。これにより、
差分増幅器DAは、非反転出力信号WAOT及び反転出
力信号WAOBの振幅を基準電圧Vrefと比較し、そ
の差分に応じた出力信号DHOを形成する。
【0028】この実施例において、トランジスタQ3及
びQ4のベース側に設けられるキャパシタC3及びC4
ならびにそのエミッタ側に設けられるキャパシタC5及
びC6は、対応するトランジスタQ3又はQ4とともに
一つの帯域通過型フィルタを構成する。このため、帯域
通過振幅検出器DHは、図6に示されるように、その通
過利得が所定の周波数fc2(第3の周波数)を低域遮
断周波数とし周波数fc3(第4の周波数)を高域遮断
周波数として急速に小さくなり、いわゆる帯域通過型の
フィルタ特性を持つ。なお、帯域通過振幅検出器DHの
低域遮断周波数fc2及び高域遮断周波数fc3は、広
帯域増幅器WRAの高域遮断周波数fca及び前記低域
通過振幅検出器DLの高域遮断周波数fc1に対して、 fc2<fc1<fca<fc3 あるいは、 fc1<fc2<fca<fc3 なる関係を持つべく設計される。
【0029】後述するように、帯域通過振幅検出器DH
の出力信号DHOは、比較回路CPにおいて低域通過振
幅検出器DLの出力信号DLOと比較され、その結果を
もとに周波数特性制御信号FCのレベルが決定される。
周波数特性制御信号FCは、周波数特性可変増幅器FC
Aの周波数特性制御に供され、これによって受信信号の
ピーキングが抑制され、出力信号WAO*の波形歪みが
抑制される。
【0030】図7には、図2の広帯域増幅器WRAに含
まれる低域通過振幅検出器DL及び帯域通過振幅検出器
DHのピーキング時における検出値を説明するための概
念図が示され、図8には、その帯域不足時における検出
値を説明するための概念図が示されている。これらの図
をもとに、低域通過振幅検出器DL及び帯域通過振幅検
出器DHの検出値とそれが利得可変増幅器GCA及び周
波数特性可変増幅器FCAつまりは出力信号WAO*に
与える作用について説明する。
【0031】図7において、周波数特性可変増幅器FC
Aの周波数特性がピーキング特性を呈し広帯域増幅器W
RAの出力信号WAO*にピーキングが生じるとき、出
力信号WAO*では、高周波領域の成分が大きくなり、
逆に低周波領域の成分は小さくなる。このため、帯域通
過振幅検出器DHの検出値が低域通過振幅検出器DLの
検出値より大きくなり、これを受けて比較回路CPの出
力信号つまり周波数特性制御信号FCのレベルが低くさ
れる。この結果、後述する理由から周波数特性可変増幅
器FCAの高周波領域に対する利得が小さくされ、これ
によって広帯域増幅器WRAの出力信号WAO*のピー
キングが抑制される。
【0032】一方、周波数特性可変増幅器FCAの周波
数特性が帯域不足となると、出力信号WAO*では低周
波領域の成分が大きくなり、逆に高周波領域の成分は小
さくなる。このため、図8に示されるように、低域通過
振幅検出器DLの検出値が帯域通過振幅検出器DHの検
出値より大きくなり、これを受けて比較回路CPの出力
信号つまり周波数特性制御信号FCのレベルが高くされ
る。この結果、周波数特性可変増幅器FCAの高周波領
域に対する利得が大きくされ、これによって広帯域増幅
器WRAの出力信号WAO*の高周波成分が大きくされ
る。
【0033】図11には、図2の広帯域増幅器WRAに
含まれる利得可変増幅器GCAの一実施例の回路図が示
され、図12には、その周波数特性可変増幅器FCAの
一実施例の回路図が示されている。また、図13には、
図12の周波数特性可変増幅器FCAに含まれる可変容
量キャパシタVCの一実施例の回路図が示され、図14
には、図11の利得可変増幅器GCA及び図12の周波
数特性可変増幅器FCAに代表される増幅器の一般的な
動作特性図が示されている。これらの図をもとに、広帯
域増幅器WRAの利得可変増幅器GCA及び周波数特性
可変増幅器FCAの具体的構成及び動作ならびにその動
作特性について説明する。
【0034】まず、図11において、利得可変増幅器G
CAは、特に制限されないが、エミッタ負荷L3及びL
4を介して差動形態とされそのベースに前段増幅器PA
の非反転出力信号PAOT又は反転出力信号PAOBを
それぞれ受ける一対のトランジスタQ15及びQ16を
含む。これらのトランジスタのエミッタ側に設けられる
負荷L3及びL4の共通結合された端子は、所定の定電
流源S1を介して回路の電源電圧に結合される。また、
各トランジスタのコレクタは、トランジスタQ11又は
Q12を介して負荷L1又はL2にそれぞれ結合される
とともに、トランジスタQ13又はQ14を介して対を
なす反対側の負荷L2又はL1にそれぞれ結合される。
トランジスタQ11,Q13,Q14ならびにQ12の
エミッタ側には、負荷L5,L6,L7ならびにL8が
それぞれ設けられる。また、これらのトランジスタのコ
レクタ負荷L1及びL2の他方の端子は、回路の接地電
位に結合される。トランジスタQ11及びQ12のベー
スには、前記誤差増幅器EAから非反転利得制御信号G
CTが共通に供給され、トランジスタQ13及びQ14
のベースには、反転利得制御信号GCBが供給される。
トランジスタQ12及びQ13のコレクタ電位は、利得
可変増幅器GCAの非反転出力信号GAOTとして周波
数特性可変増幅器FCAに出力され、トランジスタQ1
1及びQ14のコレクタ電位は、その反転出力信号GA
OBとして出力される。
【0035】前段増幅器PAの非反転出力信号PAOT
のレベルがその反転出力信号PAOBより高いとき、利
得可変増幅器GCAでは、トランジスタQ15のコレク
タ電流がトランジスタQ16のコレクタ電流に比べて大
きくなる。このため、負荷L1の両端子間における電位
差が大きくなり、負荷L2の両端子間における電位差は
小さくなって、利得可変増幅器GCAの非反転出力信号
GAOTのレベルが上昇し、反転出力信号GAOBのレ
ベルは低くなる。
【0036】一方、前段増幅器PAの非反転出力信号P
AOTのレベルが反転出力信号PAOBより低くなる
と、利得可変増幅器GCAでは、トランジスタQ15の
コレクタ電流がトランジスタQ16のコレクタ電流に比
べて小さくなる。このため、負荷L1の両端子間におけ
る電位差は小さくなり、逆に負荷L2の両端子間におけ
る電位差が大きくなって、利得可変増幅器GCAの非反
転出力信号GAOTのレベルは低くなり、反転出力信号
GAOBのレベルが上昇する。
【0037】ところで、トランジスタQ15のコレクタ
電流は、トランジスタQ11を介する電流i2として負
荷L1に流されるとともに、トランジスタQ13を介す
る電流i1’として負荷L2にも分流される。同様に、
トランジスタQ16のコレクタ電流は、トランジスタQ
12を介する電流i2’として負荷L2に流されるとと
もに、トランジスタQ14を介する電流i1として負荷
L1にも分流される。トランジスタQ15及びQ16の
コレクタ電流の分流比は、誤差増幅器EAから出力され
る非反転利得制御信号GCTのレベルが高いほど、すな
わち反転利得制御信号GCBのレベルが低いほど小さく
なり、これによって利得可変増幅器GCAとしての利得
が大きくされる。また、非反転利得制御信号GCTのレ
ベルが低いほど、つまり反転利得制御信号GCBのレベ
ルが高いほど大きくなり、これによって利得可変増幅器
GCAとしての利得が小さくされる。
【0038】次に、周波数特性可変増幅器FCAは、図
12に示されるように、エミッタ負荷L7及びL8を介
して差動形態とされそのベースに利得可変増幅器GCA
の非反転出力信号GAOT又は反転出力信号GAOBを
それぞれ受ける一対のトランジスタQ17及びQ18を
含む。これらのトランジスタのエミッタ側に設けられる
負荷L7及びL8の共通結合された端子は、所定の定電
流源S2を介して回路の電源電圧に結合される。また、
各トランジスタのコレクタは、負荷L5又はL6を介し
て回路の接地電位に結合される。トランジスタQ17及
びQ18のコレクタ電位は、それぞれ周波数特性可変増
幅器FCAの反転出力信号FAOB又は非反転出力信号
FAOTとして後段回路に出力される。
【0039】利得可変増幅器GCAの非反転出力信号G
AOTのレベルがその反転出力信号GAOBより高いと
き、周波数特性可変増幅器FCAでは、トランジスタQ
17のコレクタ電流がトランジスタQ18のコレクタ電
流に比べて大きくなる。このため、負荷L5の両端子間
における電位差が大きくなり、負荷L6の両端子間にお
ける電位差は小さくなって、周波数特性可変増幅器FC
Aの非反転出力信号FAOTのレベルが上昇し、反転出
力信号FAOBのレベルが低くなる。
【0040】一方、利得可変増幅器GCAの非反転出力
信号GAOTのレベルが反転出力信号GAOBより低く
なると、周波数特性可変増幅器FCAでは、トランジス
タQ17のコレクタ電流がトランジスタQ18のコレク
タ電流に比べて小さくなる。このため、負荷L5の両端
子間における電位差は小さくなり、逆に負荷L6の両端
子間における電位差が大きくなって、回路の非反転出力
信号FAOTのレベルは低くなり、反転出力信号FAO
Bのレベルが上昇する。
【0041】この実施例の周波数特性可変増幅器FCA
は、さらに、トランジスタQ17及びQ18のエミッタ
間に設けられる可変容量キャパシタVCを含む。この可
変容量キャパシタVCは、特に制限されないが、図13
に示されるように、そのコレクタ及びエミッタが共通結
合された一対のトランジスタQ19及びQ20と、その
一方の端子がトランジスタQ19及びQ20のコレクタ
及びエミッタに結合された負荷L9とを含む。この負荷
L9の他方の端子には、前記比較回路CPから周波数特
性制御信号FCが供給される。可変容量キャパシタVC
を構成するトランジスタQ19及びQ20のベースは、
可変容量キャパシタVCの端子T1又はT2として、前
記トランジスタQ17又はQ18のエミッタにそれぞれ
結合される。なお、周波数特性制御信号FCの通常時に
おける電位は、可変容量キャパシタVCの端子T1及び
T2の電位に比較して高くされる。
【0042】周知のように、トランジスタQ19及びQ
20のベースと共通結合されたコレクタ及びエミッタと
の間の容量は、負荷L9を介して供給されるバイアス電
圧つまり周波数特性制御信号FCのレベルが高くなるほ
ど大きくなる。また、トランジスタQ17及びQ18の
エミッタ間に設けられた可変容量キャパシタVCは、い
わゆるピーキング容量として作用し、その容量が大きく
なるほど周波数特性可変増幅器FCAの高周波成分に対
する利得が大きくなる。なお、可変容量キャパシタVC
が、そのコレクタ及びエミッタが共通結合された一対の
トランジスタQ19及びQ20をもとに集積回路として
構成できることは、外付け部品としての可変容量キャパ
シタの必要がなくなる訳であって、これによって広帯域
増幅器WRAひいては光ファイバ受信モジュールOFR
V及び光通信システムの外付け部品をなくし、その低コ
スト化を図ることができるものとなる。
【0043】ところで、利得可変増幅器GCA及び周波
数特性可変増幅器FCAに代表される増幅器の一般的な
動作特性は、図14に示されるような傾向を呈する。す
なわち、増幅器がピーキング状態にあるとき、その周波
数特性は、高周波領域にいわゆるピークを持つものとな
り、その出力信号波形には、ピーキングにともなういわ
ゆるリンギングが生じる。一方、増幅器が帯域不足状態
にあるとき、その周波数特性は、低周波領域に偏り、そ
の出力信号波形は、なだらかな変化を呈するものとな
る。増幅器が正常状態つまりピーキング状態及び帯域不
足状態の中間にあるとき、その周波数特性は、比較的広
い帯域をカバーしかつ平坦となり、その出力信号波形
は、入力信号に追随した安定したものとなる。
【0044】利得可変増幅器GCA及び周波数特性可変
増幅器FCAがピーキング状態にあり、広帯域増幅器W
RAの出力信号WAO*がピーキングをともなうとき、
広帯域増幅器WRAでは、前述のように、帯域通過振幅
検出器DHの検出値が低域通過振幅検出器DLの検出値
より大きくなり、比較回路CPの出力信号つまり周波数
特性制御信号FCのレベルが低くされる。周波数特性可
変増幅器FCAでは、周波数特性制御信号FCのレベル
低下を受けて可変容量キャパシタVCの容量が小さくさ
れ、これによって周波数特性制御信号FCの高周波成分
に対する利得が小さくされる。一方、利得可変増幅器G
CA及び周波数特性可変増幅器FCAが帯域不足状態に
あるとき、広帯域増幅器WRAでは、帯域通過振幅検出
器DHの検出値が低域通過振幅検出器DLの検出値より
小さくなり、比較回路CPの出力信号つまり周波数特性
制御信号FCのレベルが高くされる。周波数特性可変増
幅器FCAでは、周波数特性制御信号FCのレベル上昇
を受けて可変容量キャパシタVCの容量が大きくなり、
これによって周波数特性制御信号FCの高周波成分に対
する利得が大きくされる。
【0045】つまり、この実施例の広帯域増幅器WRA
では、出力信号WAO*の波形に応じて周波数特性制御
信号FCのレベルが制御され、この周波数特性制御信号
FCのレベルに従って周波数特性制御信号FCの周波数
特性が自動的に正常状態となるべく制御される訳であっ
て、前記利得可変増幅器GCAにおける利得の自動制御
の効果もあいまって、広帯域増幅器WRAの出力信号W
AO*の振幅が安定化され、その波形歪みが抑制される
ものとなる。この結果、広帯域増幅器の出力信号振幅を
より一定に保持し、受信データの符号誤り率を低くする
ことができるため、広帯域増幅器を含む光ファイバ受信
モジュールひいては光通信システムの通信性能を高め、
その低コスト化を図ることができるものである。
【0046】以上の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すなわち、 (1)光通信用の光ファイバ受信モジュール等に含まれ
る広帯域増幅器を、その利得が第1の制御信号に従って
制御される利得可変増幅器と、例えば利得可変増幅器の
後段に設けられその周波数特性が第2の制御信号に従っ
て制御される周波数特性可変増幅器と、第1の制御信号
を形成する利得制御回路と、第2の制御信号を形成する
周波数特性制御回路とをもとに構成し、利得制御回路
を、周波数特性可変増幅器の実質的な出力信号を受け低
域通過型のフィルタ特性を有する第1の振幅検出器と、
所定の振幅設定回路と、その一方の入力端子に第1の振
幅検出器の出力信号を受けその他方の入力端子に振幅設
定回路の出力信号を受けかつその実質的な出力信号が第
1の制御信号となる誤差増幅器とをもとに構成し、周波
数特性制御回路を、周波数特性可変増幅器の実質的な出
力信号を受け帯域通過型のフィルタ特性を有する第2の
振幅検出器と、その一方の入力端子に第1の振幅検出器
の出力信号を受けその他方の入力端子に第2の振幅検出
器の出力信号を受けかつその実質的な出力信号が第2の
制御信号となる比較回路とをもとに構成することで、利
得可変増幅器の利得を、波形歪みを含まない第1の制御
信号に従って自動的に制御し、その出力信号振幅が波形
歪みの影響を受けて変化するのを防止することができる
という効果が得られる。
【0047】(2)上記(1)項により、周波数特性可
変増幅器の周波数特性を、第1及び第2の振幅検出器の
出力信号の差分として得られる第2の制御信号に従って
自動的に制御し、波形歪み自体を抑制できるという効果
が得られる。 (3)上記(1)項及び(2)項により、広帯域増幅器
の出力信号振幅をより一定に保持し、受信データの符号
誤り率を低減できるという効果が得られる。 (4)上記(1)項〜(3)項により、広帯域増幅器を
含む光ファイバ受信モジュールひいては光通信システム
の通信性能を高め、その低コスト化を図ることができる
という効果が得られる。
【0048】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、この発明は、上記実
施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例え
ば、図1において、光ファイバ受信モジュールOFRV
のブロック構成は、本発明に制約を与えない。図2にお
いて、広帯域増幅器WRAのブロック構成は、種々の実
施形態を採りうる。すなわち、例えば、利得可変増幅器
GCA及び周波数特性可変増幅器FCAは、その設置順
序を入れ換えて構成することができる。また、利得可変
増幅器及び周波数特性可変増幅器は、図15に例示され
るように、利得周波数特性可変増幅器GFCAとして一
体化することもできる。この場合、広帯域増幅器WRA
の回路構成がさらに簡素化され、その低コスト化を推進
することができる。
【0049】低域通過振幅検出器DL及び帯域通過振幅
検出器DHは、図16に例示されるように、低域通過フ
ィルタLPF又は帯域通過フィルタBPFと、共通の周
波数特性を有する振幅検出器DL(第3の振幅検出器)
及びDH(第4の振幅検出器)とに分割して構成するこ
とができる。この場合、確立されたフィルタ技術を応用
することで、低域通過振幅検出器及び帯域通過振幅検出
器の周波数特性をより安定化し、広帯域増幅器の動作特
性を安定化することができる。
【0050】図3ないし図6において、低域通過振幅検
出器DL及び帯域通過振幅検出器DHの具体的回路構
成,トランジスタの導電型ならびに電源電圧の極性及び
絶対値等は、種々の実施形態を採りうるし、各振幅検出
器の周波数特性も、これらの実施例による制約を受けな
い。広帯域増幅器WRAの出力信号が相補信号でない場
合、低域通過振幅検出器DL及び帯域通過振幅検出器D
Hは、図9又は図10のような回路構成を採ることがで
きる。図11及び図12において、利得可変増幅器GC
A及び周波数特性可変増幅器FCAの具体的回路構成
は、種々の実施形態を採りうる。図13において、可変
容量キャパシタVCの具体的構成は、種々考えられる
し、図14の動作特性も、本発明に制約を与えない。
【0051】以上の説明では、主として本発明者によっ
てなされた発明をその背景となった利用分野である光通
信システムを構成する光ファイバ受信モジュールならび
にこれに含まれる広帯域増幅器に適用した場合について
説明したが、それに限定されるものではなく、例えば、
各種の通信システムに含まれる同様な広帯域増幅器や各
種の自動利得制御型増幅器にも適用できる。この発明
は、少なくともその利得が自動的に制御される増幅器を
含む半導体集積回路装置ならびにこのような半導体集積
回路装置を含む装置又はシステムに広く適用できる。
【0052】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、光通信用の光ファイバ受信
モジュール等に含まれる広帯域増幅器を、その利得が第
1の制御信号に従って制御される利得可変増幅器と、例
えば利得可変増幅器の後段に設けられその周波数特性が
第2の制御信号に従って制御される周波数特性可変増幅
器と、第1の制御信号を形成する利得制御回路と、第2
の制御信号を形成する周波数特性制御回路とをもとに構
成するとともに、利得制御回路を、周波数特性可変増幅
器の実質的な出力信号を受け低域通過型のフィルタ特性
を有する第1の振幅検出器と、所定の振幅設定回路と、
その一方の入力端子に第1の振幅検出器の出力信号を受
けその他方の入力端子に振幅設定回路の出力信号を受け
かつその実質的な出力信号が第1の制御信号となる誤差
増幅器とをもとに構成し、周波数特性制御回路を、周波
数特性可変増幅器の実質的な出力信号を受け帯域通過型
のフィルタ特性を有する第2の振幅検出器と、その一方
の入力端子に第1の振幅検出器の出力信号を受けその他
方の入力端子に第2の振幅検出器の出力信号を受けかつ
その実質的な出力信号が第2の制御信号となる比較回路
とをもとに構成する。
【0053】これにより、利得可変増幅器の利得を、波
形歪みを含まない第1の制御信号に従って自動的に制御
し、その出力信号振幅が波形歪みの影響を受けて変化す
るのを防止することができるとともに、周波数特性可変
増幅器の周波数特性を、第1及び第2の振幅検出器の出
力信号の差分として得られる第2の制御信号に従って自
動的に制御し、波形歪み自体を抑制することができる。
この結果、広帯域増幅器の出力信号振幅をより一定に保
持し、受信データの符号誤り率を低減できるため、広帯
域増幅器を含む光ファイバ受信モジュールひいては光通
信システムの通信性能を高め、その低コスト化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用された広帯域増幅器を含む光フ
ァイバ受信モジュールの一実施例を示すブロック図であ
る。
【図2】図1の光ファイバ受信モジュールに含まれる広
帯域増幅器の一実施例を示すブロック図である。
【図3】図2の広帯域増幅器に含まれる低域通過振幅検
出器の第1の実施例を示す回路図である。
【図4】図3の低域通過振幅検出器の一実施例を示す周
波数特性図である。
【図5】図2の広帯域増幅器に含まれる帯域通過振幅検
出器の第1の実施例を示す回路図である。
【図6】図5の帯域通過振幅検出器の一実施例を示す周
波数特性図である。
【図7】図2の広帯域増幅器に含まれる低域通過振幅検
出器及び帯域通過振幅検出器のピーキング時における検
出値を説明するための概念図である。
【図8】図2の広帯域増幅器に含まれる低域通過振幅検
出器及び帯域通過振幅検出器の帯域不足時における検出
値を説明するための概念図である。
【図9】図2の広帯域増幅器に含まれる低域通過振幅検
出器の第2の実施例を示す回路図である。
【図10】図2の広帯域増幅器に含まれる帯域通過振幅
検出器の第2の実施例を示す回路図である。
【図11】図2の広帯域増幅器に含まれる利得可変増幅
器の一実施例を示す回路図である。
【図12】図2の広帯域増幅器に含まれる周波数特性可
変増幅器の一実施例を示す回路図である。
【図13】図12の周波数特性可変増幅器に含まれる可
変容量キャパシタの一実施例を示す回路図である。
【図14】図11の利得可変増幅器及び図12の周波数
特性可変増幅器を含む増幅器の一般的な動作特性図であ
る。
【図15】図1の光ファイバ受信モジュールに含まれる
広帯域増幅器の第2の実施例を示すブロック図である。
【図16】図1の光ファイバ受信モジュールに含まれる
広帯域増幅器の第3の実施例を示すブロック図である。
【図17】この発明に先立って本願発明者等が開発した
光ファイバ受信モジュールに含まれる広帯域増幅器の一
例を示すブロック図である。
【符号の説明】
OF……光ファイバ、OFRV……光ファイバ受信モジ
ュール、PD……受光ダイオード、PA……前段増幅
器、WRA……広帯域増幅器、PLL……フェーズロッ
クドループ回路、RD……受信データ、CK……クロッ
ク信号。 IB……入力バッファ、GCA……利得可変増幅器、F
CA……周波数特性可変増幅器、OB……出力バッフ
ァ、DH……帯域通過振幅検出器、DL……低域通過振
幅検出器、LS……振幅設定回路、CP……比較回路、
EA……誤差増幅器、PAO*……入力信号、WAO*
……出力信号。 DA……差分増幅器、Vref……基準電圧、Q1〜Q
6,Q11〜Q20……NPN型バイポーラトランジス
タ、R1〜R2……抵抗、C1〜C9……キャパシタ、
L1〜L9……負荷、S1〜S2……定電流源。 fc1〜fc3,fca……低域又は高域遮断周波数。 VC……可変容量キャパシタ。 GFCA……利得周波数特性可変増幅器。 LPF……低域通過型フィルタ、BPF……帯域通過型
フィルタ。 DT……振幅検出器。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/26

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その利得が第1の制御信号に従って制御
    される利得可変増幅器と、 上記利得可変増幅器と実質直列結合されその周波数特性
    が第2の制御信号に従って制御される周波数特性可変増
    幅器と、 上記第1の制御信号を形成する利得制御回路と、 上記第2の制御信号を形成する周波数特性制御回路とを
    具備することを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記利得制御回路は、 上記利得可変増幅器又は周波数特性可変増幅器の実質的
    な出力信号を受け、低域通過型のフィルタ特性を有する
    第1の振幅検出器と、 所定の振幅設定回路と、 その一方の入力端子に上記第1の振幅検出器の出力信号
    を受け、その他方の入力端子に上記振幅設定回路の出力
    信号を受け、かつその実質的な出力信号が上記第1の制
    御信号となる誤差増幅器とを含むものであり、 上記周波数特性制御回路は、 上記利得可変増幅器又は周波数特性可変増幅器の実質的
    な出力信号を受け、帯域通過型のフィルタ特性を有する
    第2の振幅検出器と、 その一方の入力端子に上記第1の振幅検出器の出力信号
    を受け、その他方の入力端子に上記第2の振幅検出器の
    出力信号を受け、かつその実質的な出力信号が上記第2
    の制御信号となる比較回路とを含むものであることを特
    徴とする半導体集積回路装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 上記利得可変増幅器及び周波数特性可変増幅器は、第1
    の周波数をその高域遮断周波数とする広帯域増幅器を構
    成するものであって、 上記第1の振幅検出器は、上記第1の周波数より低い第
    2の周波数をその高域遮断周波数とするものであり、 上記第2の振幅検出器は、上記第2の周波数より低い第
    3の周波数をその低域遮断周波数とし、上記第1の周波
    数に近くかつこれより高い第4の周波数をその高域遮断
    周波数とするものであることを特徴とする半導体集積回
    路装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 上記利得制御回路は、 上記利得可変増幅器又は周波数特性可変増幅器の実質的
    な出力信号を受ける低域通過型フィルタと、 上記低域通過型フィルタの出力信号を受ける第3の振幅
    検出器と、 所定の振幅設定回路と、 その一方の入力端子に上記第3の振幅検出器の出力信号
    を受け、その他方の入力端子に上記振幅設定回路の出力
    信号を受け、かつその実質的な出力信号が上記第1の制
    御信号となる誤差増幅器とを含むものであり、 上記周波数特性制御回路は、 上記利得可変増幅器又は周波数特性可変増幅器の実質的
    な出力信号を受ける帯域通過型フィルタと、 上記帯域通過型フィルタの出力信号を受ける第4の振幅
    検出器と、 その一方の入力端子に上記第3の振幅検出器の出力信号
    を受け、その他方の入力端子に上記第4の振幅検出器の
    出力信号を受け、かつその実質的な出力信号が上記第2
    の制御信号となる比較回路とを含むものであることを特
    徴とする半導体集積回路装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 上記利得可変増幅器及び周波数特性可変増幅器は、第1
    の周波数をその高域遮断周波数とする広帯域増幅器を構
    成するものであって、 上記低域通過型フィルタは、上記第1の周波数より低い
    第2の周波数をその高域遮断周波数とするものであり、 上記帯域通過型フィルタは、上記第2の周波数より低い
    第3の周波数をその低域遮断周波数とし、上記第1の周
    波数に近くかつこれより高い第4の周波数をその高域遮
    断周波数とするものであることを特徴とする半導体集積
    回路装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,請求項2,請求項3,請求項
    4又は請求項5において、 上記半導体集積回路装置は、光ファイバ受信モジュール
    に含まれるものであることを特徴とする半導体集積回路
    装置。
  7. 【請求項7】 その利得が第1の制御信号に従って制御
    され、かつその周波数特性が第2の制御信号に従って制
    御される利得周波数特性可変増幅器と、 上記第1の制御信号を形成する利得制御回路と、 上記第2の制御信号を形成する周波数特性制御回路とを
    具備することを特徴とする半導体集積回路装置。
  8. 【請求項8】 その利得が第1の制御信号に従って制御
    される利得可変増幅器と、 上記利得可変増幅器と実質直列結合されその周波数特性
    が第2の制御信号に従って制御される周波数特性可変増
    幅器と、 上記利得可変増幅器又は周波数特性可変増幅器の実質的
    な出力信号の波形歪みを含まない振幅を検出し、その実
    質的な出力信号が上記第1の制御信号となる利得制御回
    路と、 上記利得可変増幅器又は周波数特性可変増幅器の実質的
    な出力信号の波形歪みを含む振幅を検出し、その実質的
    な出力信号が上記第2の制御信号となる周波数特性制御
    回路とを具備することを特徴とする半導体集積回路装
    置。
  9. 【請求項9】 その周波数特性が所定の制御信号に従っ
    て制御される周波数特性可変増幅器と、 上記周波数特性可変増幅器の実質的な出力信号を受け上
    記制御信号を形成する周波数特性制御回路とを具備する
    ことを特徴とする半導体集積回路装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 上記周波数特性制御回路は、 上記周波数特性可変増幅器の実質的な出力信号を受け、
    低域通過型のフィルタ特性を有する第1の振幅検出器
    と、 上記周波数特性可変増幅器の実質的な出力信号を受け、
    帯域通過型のフィルタ特性を有する第2の振幅検出器
    と、 その一方の入力端子に上記第1の振幅検出器の出力信号
    を受け、その他方の入力端子に上記第2の振幅検出器の
    出力信号を受け、かつその実質的な出力信号が上記制御
    信号となる比較回路とを含むものであることを特徴とす
    る半導体集積回路装置。
  11. 【請求項11】 請求項9又は請求項10において、 上記周波数特性可変増幅器は、第1の周波数をその高域
    遮断周波数とするものであって、 上記第1の振幅検出器は、上記第1の周波数より低い第
    2の周波数をその高域遮断周波数とするものであり、 上記第2の振幅検出器は、上記第2の周波数より低い第
    3の周波数をその低域遮断周波数とし、上記第1の周波
    数に近くかつこれより高い第4の周波数をその高域遮断
    周波数とするものであることを特徴とする半導体集積回
    路装置。
  12. 【請求項12】 請求項9,請求項10又は請求項11
    において、 上記周波数特性可変増幅器は、一対のバイポーラトラン
    ジスタのエミッタ及びコレクタが共通結合されてなる可
    変容量キャパシタを含むものであることを特徴とする半
    導体集積回路装置。
  13. 【請求項13】 請求項9,請求項10,請求項11又
    は請求項12において、 上記周波数特性可変増幅器は、光ファイバ受信モジュー
    ルを構成するものであることを特徴とする半導体集積回
    路装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7282993B2 (en) 2003-03-28 2007-10-16 Nec Electronics Corporation Frequency characteristics-variable amplifying circuit and semiconductor integrated circuit device
JP2014165644A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Nec Corp 光受信器および光受信方法

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