JPH117899A - イオン注入装置 - Google Patents
イオン注入装置Info
- Publication number
- JPH117899A JPH117899A JP9158568A JP15856897A JPH117899A JP H117899 A JPH117899 A JP H117899A JP 9158568 A JP9158568 A JP 9158568A JP 15856897 A JP15856897 A JP 15856897A JP H117899 A JPH117899 A JP H117899A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filament
- ion
- chamber
- reflector electrode
- electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 150000002500 ions Chemical class 0.000 claims abstract description 63
- 238000010884 ion-beam technique Methods 0.000 claims abstract description 25
- 238000005468 ion implantation Methods 0.000 claims description 31
- 238000010891 electric arc Methods 0.000 claims description 13
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 3
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 3
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 2
- 239000007943 implant Substances 0.000 description 2
- 239000006200 vaporizer Substances 0.000 description 2
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 229910052785 arsenic Inorganic materials 0.000 description 1
- RQNWIZPPADIBDY-UHFFFAOYSA-N arsenic atom Chemical compound [As] RQNWIZPPADIBDY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000003989 dielectric material Substances 0.000 description 1
- 230000005684 electric field Effects 0.000 description 1
- 239000007772 electrode material Substances 0.000 description 1
- 239000002784 hot electron Substances 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 238000004949 mass spectrometry Methods 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 239000000615 nonconductor Substances 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 イオン密度の高いイオンビームを導出するよ
うにしたイオン注入装置を提供する。 【解決手段】 イオン注入装置のイオンソース部40
は、熱電子を放出するフィラメント24と、熱電子を反
転させるリフレクタ電極52とを備えており、フィラメ
ント24とリフレクタ電極52とは、互いに対向してい
る。リフレクタ電極52の電極面53は、フィラメント
24に対して凹に湾曲した半円筒面の一部であるように
形成されている。本発明に係るイオン注入装置を使用す
ると、フィラメントから放出された熱電子は、チャンバ
の中央ゾーン54に向けて反転されて集束される。これ
により、チャンバの中央ゾーンの熱電子密度及び熱電子
の衝突によって生じるイオン密度は、従来に比べて遥か
に高くなり、この結果、チャンバから導出されるイオン
ビームのイオン密度は、従来に比べて遥かに高い。
うにしたイオン注入装置を提供する。 【解決手段】 イオン注入装置のイオンソース部40
は、熱電子を放出するフィラメント24と、熱電子を反
転させるリフレクタ電極52とを備えており、フィラメ
ント24とリフレクタ電極52とは、互いに対向してい
る。リフレクタ電極52の電極面53は、フィラメント
24に対して凹に湾曲した半円筒面の一部であるように
形成されている。本発明に係るイオン注入装置を使用す
ると、フィラメントから放出された熱電子は、チャンバ
の中央ゾーン54に向けて反転されて集束される。これ
により、チャンバの中央ゾーンの熱電子密度及び熱電子
の衝突によって生じるイオン密度は、従来に比べて遥か
に高くなり、この結果、チャンバから導出されるイオン
ビームのイオン密度は、従来に比べて遥かに高い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン注入装置に
関し、更に詳しくは、熱電子を集束することにより、イ
オン密度の高いイオンビームを導出するようにしたイオ
ン注入装置に関するものである。
関し、更に詳しくは、熱電子を集束することにより、イ
オン密度の高いイオンビームを導出するようにしたイオ
ン注入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造では、イオン注入
装置を用い、ウエハ等の被注入体にイオン注入すること
が多い。図7は、従来のイオン注入装置の構成を示す平
面図である。従来のイオン注入装置10は、イオン発生
させるイオンソース部12と、イオンソース部12から
イオンをイオンビームとして導出する引き出し電極14
と、イオン種を選別する質量分析部16と、イオンを加
速するイオン加速部18と、イオン注入するウエハ等の
被注入体を保持する試料室20とを順次備えている。
装置を用い、ウエハ等の被注入体にイオン注入すること
が多い。図7は、従来のイオン注入装置の構成を示す平
面図である。従来のイオン注入装置10は、イオン発生
させるイオンソース部12と、イオンソース部12から
イオンをイオンビームとして導出する引き出し電極14
と、イオン種を選別する質量分析部16と、イオンを加
速するイオン加速部18と、イオン注入するウエハ等の
被注入体を保持する試料室20とを順次備えている。
【0003】図8は、イオンソース部12のチャンバ2
2の構成を示す側面断面図である。イオンソース部12
は、アーク放電を生じさせるアークチャンバ(以下、簡
単のため単にチャンバと言う)22と、チャンバ22の
外側に設けられ、熱電子を閉じ込めるための磁場を印加
しているソースマグネット23とを有する。チャンバ2
2内には、一般に、通電されることにより熱電子を放出
するフィラメント24と、フィラメント24に対向して
設けられ、熱電子を反転させる平板状のリフレクタ電極
26と、イオン種となるソースガスを導入するガス導入
口28と、ソースガスとして砒素(As)蒸気等の蒸気
を導入する蒸気導入口31と、イオンをイオンビームと
して導出するイオンビーム導出口30とをそれぞれ有し
ている。尚、As蒸気を通常のガス導入口31から導入
することは、種々の理由で困難であるため、蒸気導入口
31が設けられている。
2の構成を示す側面断面図である。イオンソース部12
は、アーク放電を生じさせるアークチャンバ(以下、簡
単のため単にチャンバと言う)22と、チャンバ22の
外側に設けられ、熱電子を閉じ込めるための磁場を印加
しているソースマグネット23とを有する。チャンバ2
2内には、一般に、通電されることにより熱電子を放出
するフィラメント24と、フィラメント24に対向して
設けられ、熱電子を反転させる平板状のリフレクタ電極
26と、イオン種となるソースガスを導入するガス導入
口28と、ソースガスとして砒素(As)蒸気等の蒸気
を導入する蒸気導入口31と、イオンをイオンビームと
して導出するイオンビーム導出口30とをそれぞれ有し
ている。尚、As蒸気を通常のガス導入口31から導入
することは、種々の理由で困難であるため、蒸気導入口
31が設けられている。
【0004】フィラメント24及びリフレクタ電極26
は、チャンバ22に対して電気的に絶縁されている。ガ
ス導入口28、蒸気導入口31及びイオンビーム導出口
30は、通常、フィラメント24−リフレクタ電極26
間に設けられている。また、チャンバ内では、ソーズマ
グネット23により、フィラメント24からリフレクタ
電極26に向けて磁場Bが印加されている。尚、このよ
うな構成のチャンバを有するイオンソース部は、バーナ
ス型イオンソース部と言われることがある。
は、チャンバ22に対して電気的に絶縁されている。ガ
ス導入口28、蒸気導入口31及びイオンビーム導出口
30は、通常、フィラメント24−リフレクタ電極26
間に設けられている。また、チャンバ内では、ソーズマ
グネット23により、フィラメント24からリフレクタ
電極26に向けて磁場Bが印加されている。尚、このよ
うな構成のチャンバを有するイオンソース部は、バーナ
ス型イオンソース部と言われることがある。
【0005】図9は、イオンソース部12の電気的な結
線状態を示す側面図である。イオンソース部12は、フ
ィラメント24に電圧を印加して加熱して熱電子を放出
させる直流式のフィラメント電源32を備えている。フ
ィラメント電源32は、印加電圧が例えば0V〜5Vの
範囲内、フィラメント24に通電する電流が例えば0A
〜200Aの範囲内である。熱電子の放出量は、一般
に、フィラメント電流値の大小によって決定される。イ
オンソース部12は、更に、直流式のアーク放電用電源
34を備えており、正極がチャンバ壁に、負極がフィラ
メント24の正極側のリードに、それぞれ電気的に接続
されている。アーク放電用電源34は、印加電圧が例え
ば0V〜120Vの範囲内、アーク放電電流が例えば0
A〜9Aの範囲内である。これらの電気接続により、各
電極の電位は、チャンバ22、フィラメント24、リフ
レクタ電極26の低電位側、の順に低くなるようにされ
ている。尚、所望のアーク電流値にするために、フィラ
メント電源32及びアーク放電用電源34の印加電圧は
自動調整するように構成されていることが多い。
線状態を示す側面図である。イオンソース部12は、フ
ィラメント24に電圧を印加して加熱して熱電子を放出
させる直流式のフィラメント電源32を備えている。フ
ィラメント電源32は、印加電圧が例えば0V〜5Vの
範囲内、フィラメント24に通電する電流が例えば0A
〜200Aの範囲内である。熱電子の放出量は、一般
に、フィラメント電流値の大小によって決定される。イ
オンソース部12は、更に、直流式のアーク放電用電源
34を備えており、正極がチャンバ壁に、負極がフィラ
メント24の正極側のリードに、それぞれ電気的に接続
されている。アーク放電用電源34は、印加電圧が例え
ば0V〜120Vの範囲内、アーク放電電流が例えば0
A〜9Aの範囲内である。これらの電気接続により、各
電極の電位は、チャンバ22、フィラメント24、リフ
レクタ電極26の低電位側、の順に低くなるようにされ
ている。尚、所望のアーク電流値にするために、フィラ
メント電源32及びアーク放電用電源34の印加電圧は
自動調整するように構成されていることが多い。
【0006】イオン注入装置10を用いてウエハ(図示
せず)にイオン注入するには、アーク放電用電源34を
作動させ、ガス導入口28又は蒸気導入口31からイオ
ン源となるガスを導入しつつ、フィラメント24に、通
常、100A〜180Aの電流を流して、フィラメント
24から熱電子を放出する。フィラメント電源32の印
加電圧は、例えば5V、フィラメント電流は、例えば2
00Aである。アーク放電用電源34の印加電圧は、例
えば100V、アーク放電電流は、例えば5Aである。
せず)にイオン注入するには、アーク放電用電源34を
作動させ、ガス導入口28又は蒸気導入口31からイオ
ン源となるガスを導入しつつ、フィラメント24に、通
常、100A〜180Aの電流を流して、フィラメント
24から熱電子を放出する。フィラメント電源32の印
加電圧は、例えば5V、フィラメント電流は、例えば2
00Aである。アーク放電用電源34の印加電圧は、例
えば100V、アーク放電電流は、例えば5Aである。
【0007】フィラメント24から放出された熱電子
は、磁場Bによりフレミングの左手の作用を受けつつ、
フィラメント24からリフレクタ電極26に向かって移
動し、リフレクタ電極26の電位に反発し、更に、アー
ク電圧により形成される電界により、チャンバ壁に向か
って進行し、衝突する。この過程で、熱電子は、導入さ
れたガス分子に衝突して正電荷を有する数種類のイオン
が発生する。上述の熱電子の移動により、フィラメント
24−チャンバ22間でアーク放電が生じる。チャンバ
内のイオンは、イオンビーム導出口30からイオンビー
ムとして導出され、被注入体に注入される。
は、磁場Bによりフレミングの左手の作用を受けつつ、
フィラメント24からリフレクタ電極26に向かって移
動し、リフレクタ電極26の電位に反発し、更に、アー
ク電圧により形成される電界により、チャンバ壁に向か
って進行し、衝突する。この過程で、熱電子は、導入さ
れたガス分子に衝突して正電荷を有する数種類のイオン
が発生する。上述の熱電子の移動により、フィラメント
24−チャンバ22間でアーク放電が生じる。チャンバ
内のイオンは、イオンビーム導出口30からイオンビー
ムとして導出され、被注入体に注入される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のイオン注入装置では、フィラメントに流す電流値の
割には、高いイオン密度のプラズマを得ることができな
い。このため、イオン密度の高いイオンビーム、言い換
えればビーム電流の高いイオンビームを導出することが
できないという問題があった。また、チャンバ壁の損傷
が激しいという問題もあった。以上のような事情に照ら
して、本発明の目的は、チャンバ壁の損傷を抑え、しか
も、イオン密度の高いイオンビームを導出するようにし
たイオン注入装置を提供することである。
来のイオン注入装置では、フィラメントに流す電流値の
割には、高いイオン密度のプラズマを得ることができな
い。このため、イオン密度の高いイオンビーム、言い換
えればビーム電流の高いイオンビームを導出することが
できないという問題があった。また、チャンバ壁の損傷
が激しいという問題もあった。以上のような事情に照ら
して、本発明の目的は、チャンバ壁の損傷を抑え、しか
も、イオン密度の高いイオンビームを導出するようにし
たイオン注入装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、リフレクタ
電極が平板状であり、熱電子の反転される方向は特に制
御されておらず、チャンバ壁に衝突する熱電子量が多い
ことに着目した。そこで、熱電子を集束することによ
り、イオン密度の高いプラズマゾーンを形成するような
イオンソース部の構成を検討した。そして、リフレクタ
電極をフィラメントに対して凹状にすることにより、熱
電子をフィラメントとリフレクタ電極との間に集束させ
ることが可能なことを見い出し、本発明を完成するに至
った。
電極が平板状であり、熱電子の反転される方向は特に制
御されておらず、チャンバ壁に衝突する熱電子量が多い
ことに着目した。そこで、熱電子を集束することによ
り、イオン密度の高いプラズマゾーンを形成するような
イオンソース部の構成を検討した。そして、リフレクタ
電極をフィラメントに対して凹状にすることにより、熱
電子をフィラメントとリフレクタ電極との間に集束させ
ることが可能なことを見い出し、本発明を完成するに至
った。
【0010】上記目的を達成するために、本発明に係る
イオン注入装置は、イオンビーム導出口を有するチャン
バ内に、熱電子を放出するフィラメントと、フィラメン
トに対向し、熱電子を反転させる電極面を有するリフレ
クタ電極とを備え、チャンバ内でアーク放電を生じさせ
てイオンを発生させ、イオンビームとして導出し、被注
入体に注入するようにしたイオン注入装置において、リ
フレクタ電極の電極面は、熱電子がフィラメントとリフ
レクタ電極との間のゾーンの少なくとも一部に集束する
ように、フィラメントに対して凹であることを特徴とし
ている。
イオン注入装置は、イオンビーム導出口を有するチャン
バ内に、熱電子を放出するフィラメントと、フィラメン
トに対向し、熱電子を反転させる電極面を有するリフレ
クタ電極とを備え、チャンバ内でアーク放電を生じさせ
てイオンを発生させ、イオンビームとして導出し、被注
入体に注入するようにしたイオン注入装置において、リ
フレクタ電極の電極面は、熱電子がフィラメントとリフ
レクタ電極との間のゾーンの少なくとも一部に集束する
ように、フィラメントに対して凹であることを特徴とし
ている。
【0011】チャンバ内に導入するイオン種となるガス
は、例えば、BF3ガス、PF3ガスやAs蒸気である。
好適な一例としては、リフレクタ電極の電極面は、半筒
面の一部である。半筒面は、例えば円筒面や角筒面であ
る。また、別の好適な一例としては、リフレクタ電極の
電極面は、半球面の一部である。ここで、球とは、断面
楕円状の球も含める。尚、熱電子の集束するゾーンが、
チャンバのイオンビーム導出口の近くであると、イオン
密度の高いイオンビームを導出し易い。
は、例えば、BF3ガス、PF3ガスやAs蒸気である。
好適な一例としては、リフレクタ電極の電極面は、半筒
面の一部である。半筒面は、例えば円筒面や角筒面であ
る。また、別の好適な一例としては、リフレクタ電極の
電極面は、半球面の一部である。ここで、球とは、断面
楕円状の球も含める。尚、熱電子の集束するゾーンが、
チャンバのイオンビーム導出口の近くであると、イオン
密度の高いイオンビームを導出し易い。
【0012】本発明により、フィラメントから放出され
た熱電子は、リフレクタ電極により、フィラメントに向
けて反転され、フィラメント−リフレクタ電極間のゾー
ンの少なくとも一部に集束する(以下、熱電子の集束す
るチャンバ内のゾーンを集束ゾーンと言う)。集束ゾー
ンは、通常、チャンバ中央のゾーンである。よって、集
束ゾーンでは、熱電子の密度が高く、熱電子の衝突によ
って発生するイオン密度も高い。従って、イオン化効率
が、従来に比べて遥かに向上する。また、リフレクタ電
極により反転した熱電子は、フィラメントから放出され
る熱電子に反発し、再度反転してリフレクタ電極に向か
って進行するものが多い。このことは、集束ゾーンの熱
電子の密度を更に高めている。
た熱電子は、リフレクタ電極により、フィラメントに向
けて反転され、フィラメント−リフレクタ電極間のゾー
ンの少なくとも一部に集束する(以下、熱電子の集束す
るチャンバ内のゾーンを集束ゾーンと言う)。集束ゾー
ンは、通常、チャンバ中央のゾーンである。よって、集
束ゾーンでは、熱電子の密度が高く、熱電子の衝突によ
って発生するイオン密度も高い。従って、イオン化効率
が、従来に比べて遥かに向上する。また、リフレクタ電
極により反転した熱電子は、フィラメントから放出され
る熱電子に反発し、再度反転してリフレクタ電極に向か
って進行するものが多い。このことは、集束ゾーンの熱
電子の密度を更に高めている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態例を
添付図面を参照しつつ、好適な実施例の形で具体的かつ
詳細に説明する。実施例1 本実施例は、本発明の好適な一実施例である。本実施例
のイオン注入装置は、従来のイオン注入装置10に比
べ、イオンソース部12に代えて、リフレクタ電極26
とは形状の異なるリフレクタ電極を有するイオンソース
部40を備えている。図1は、本実施例のイオン注入装
置のイオンソース部40の斜視図、図2はイオンソース
部40の構成を示す側面断面図である。図1及び図2で
は、図7と同じものには同じ符号を付してその説明を省
略する。
添付図面を参照しつつ、好適な実施例の形で具体的かつ
詳細に説明する。実施例1 本実施例は、本発明の好適な一実施例である。本実施例
のイオン注入装置は、従来のイオン注入装置10に比
べ、イオンソース部12に代えて、リフレクタ電極26
とは形状の異なるリフレクタ電極を有するイオンソース
部40を備えている。図1は、本実施例のイオン注入装
置のイオンソース部40の斜視図、図2はイオンソース
部40の構成を示す側面断面図である。図1及び図2で
は、図7と同じものには同じ符号を付してその説明を省
略する。
【0014】イオンソース部40は、図1又は図2に示
すように、ヒートシールド41の端部に設けられ、アー
ク放電を生じさせるチャンバ43と、ソースマグネット
23と、フィラメント24と、フィラメント24に接続
されたフィラメントリード44と、ガス導入口28に接
続されたガスフィードライン46と、蒸気導入口31に
接続され、As蒸気をチャンバ43内へ導入するベーパ
ライザフィード48とを備えている。フィラメントリー
ド44とチャンバ43とは、電気絶縁体50により電気
的に絶縁されている。図3(a)及び(b)は、それぞ
れ、イオンソース部40のリフレクタ電極の形状を示す
正面図及び平面図である。チャンバ43内のリフレクタ
電極52の電極面53は、図2及び図3(a)及び
(b)に示すように、フィラメント24に対して凹に湾
曲した半円筒の一部であるように形成されている。電極
面53の円筒軸P1は、イオンビーム導出口30の中心
軸P1’に対してほぼ直交している(図2参照)。尚、
チャンバ43の構造は、リフレクタ電極52の中心軸C
1(図3参照)の回りにリフレクタ電極52を90°回
転した状態でチャンバ内に備えている構造であってもよ
い。
すように、ヒートシールド41の端部に設けられ、アー
ク放電を生じさせるチャンバ43と、ソースマグネット
23と、フィラメント24と、フィラメント24に接続
されたフィラメントリード44と、ガス導入口28に接
続されたガスフィードライン46と、蒸気導入口31に
接続され、As蒸気をチャンバ43内へ導入するベーパ
ライザフィード48とを備えている。フィラメントリー
ド44とチャンバ43とは、電気絶縁体50により電気
的に絶縁されている。図3(a)及び(b)は、それぞ
れ、イオンソース部40のリフレクタ電極の形状を示す
正面図及び平面図である。チャンバ43内のリフレクタ
電極52の電極面53は、図2及び図3(a)及び
(b)に示すように、フィラメント24に対して凹に湾
曲した半円筒の一部であるように形成されている。電極
面53の円筒軸P1は、イオンビーム導出口30の中心
軸P1’に対してほぼ直交している(図2参照)。尚、
チャンバ43の構造は、リフレクタ電極52の中心軸C
1(図3参照)の回りにリフレクタ電極52を90°回
転した状態でチャンバ内に備えている構造であってもよ
い。
【0015】また、チャンバ43には、ソースマグネッ
ト23により、従来と同様、熱電子を閉じ込めるための
磁場Bが、チャンバ43の長手方向でフィラメント24
からリフレクタ電極52に向けて印加されている。
ト23により、従来と同様、熱電子を閉じ込めるための
磁場Bが、チャンバ43の長手方向でフィラメント24
からリフレクタ電極52に向けて印加されている。
【0016】本実施例のイオン注入装置を用いるには、
従来と同様、予め、ウエハを試料室に保持する。次い
で、ガス導入口28又は蒸気導入口31からイオン種と
なるガスをチャンバ43内に導入しつつ、フィラメント
24から熱電子を放出し、リフレクタ電極52の電位に
よりチャンバの中央ゾーン54に向けて熱電子を反転さ
せる。これにより、中央ゾーン54は、熱電子が集束す
る集束ゾーン54となり、熱電子密度及び熱電子の衝突
によって生じるイオン密度は、従来に比べて遥かに高く
なる。よって、イオンビーム導出口30から導出される
イオンビームのイオン密度は、従来に比べて遥かに高
い。また、中央ゾーン(集束ゾーン)54では、フィラ
メント24から放出された熱電子と反転した熱電子とが
更に反発し、リフレクタ電極52により反転した熱電子
は再度反転されてリフレクタ電極52に向かって進行す
る。チャンバ内では、このことを繰り返す熱電子が多
い。これにより、中央ゾーン54の熱電子の密度は、更
に高められている。
従来と同様、予め、ウエハを試料室に保持する。次い
で、ガス導入口28又は蒸気導入口31からイオン種と
なるガスをチャンバ43内に導入しつつ、フィラメント
24から熱電子を放出し、リフレクタ電極52の電位に
よりチャンバの中央ゾーン54に向けて熱電子を反転さ
せる。これにより、中央ゾーン54は、熱電子が集束す
る集束ゾーン54となり、熱電子密度及び熱電子の衝突
によって生じるイオン密度は、従来に比べて遥かに高く
なる。よって、イオンビーム導出口30から導出される
イオンビームのイオン密度は、従来に比べて遥かに高
い。また、中央ゾーン(集束ゾーン)54では、フィラ
メント24から放出された熱電子と反転した熱電子とが
更に反発し、リフレクタ電極52により反転した熱電子
は再度反転されてリフレクタ電極52に向かって進行す
る。チャンバ内では、このことを繰り返す熱電子が多
い。これにより、中央ゾーン54の熱電子の密度は、更
に高められている。
【0017】実施例1の改変例 本改変例のイオン注入装置は、実施例1に比べ、リフレ
クタ電極52に代えて、フィラメント24に対して凹
で、電極面53と同じ形状の電極面53’を有するよう
に直方体状のリフレクタ電極材を加工したリフレクタ電
極55を備えている。尚、図4(a)及び(b)は、そ
れぞれ、リフレクタ電極55の正面図及び平面図であ
る。尚、本実施例のイオン注入装置のチャンバは、実施
例1と同様、リフレクタ電極55の中心軸C2の回りに
リフレクタ電極55を90°回転した状態で備えている
構造であってもよい。本実施例のイオン注入装置を使用
することにより、実施例1と同様の効果を奏することが
できる。
クタ電極52に代えて、フィラメント24に対して凹
で、電極面53と同じ形状の電極面53’を有するよう
に直方体状のリフレクタ電極材を加工したリフレクタ電
極55を備えている。尚、図4(a)及び(b)は、そ
れぞれ、リフレクタ電極55の正面図及び平面図であ
る。尚、本実施例のイオン注入装置のチャンバは、実施
例1と同様、リフレクタ電極55の中心軸C2の回りに
リフレクタ電極55を90°回転した状態で備えている
構造であってもよい。本実施例のイオン注入装置を使用
することにより、実施例1と同様の効果を奏することが
できる。
【0018】実施例2 本実施例のイオン注入装置は、実施例1に比べ、リフレ
クタ電極52に代えて、フィラメント24に対して凹
で、半角筒面の一部であるリフレクタ電極56を備えて
いる。図5(a)及び(b)は、それぞれ、リフレクタ
電極56の正面図及び平面図である。尚、本実施例のイ
オン注入装置のチャンバは、実施例1と同様、リフレク
タ電極56の中心軸C3の回りにリフレクタ電極56を
90°回転した状態で備えている構造であってもよい。
本実施例のイオン注入装置を使用することにより、実施
例1と同様の効果を奏することができる。
クタ電極52に代えて、フィラメント24に対して凹
で、半角筒面の一部であるリフレクタ電極56を備えて
いる。図5(a)及び(b)は、それぞれ、リフレクタ
電極56の正面図及び平面図である。尚、本実施例のイ
オン注入装置のチャンバは、実施例1と同様、リフレク
タ電極56の中心軸C3の回りにリフレクタ電極56を
90°回転した状態で備えている構造であってもよい。
本実施例のイオン注入装置を使用することにより、実施
例1と同様の効果を奏することができる。
【0019】実施例3 本実施例のイオン注入装置は、実施例1に比べ、リフレ
クタ電極52に代えて、フィラメント24に対して凹
で、かつ、半球面の一部である電極面を有するリフレク
タ電極58を備えている。図6は、リフレクタ電極58
の平面図である。尚、本実施例のイオン注入装置のチャ
ンバは、実施例1と同様、リフレクタ電極58を中心軸
C4の回りに90°回転した状態で備えている構造であ
ってもよい。本実施例のイオン注入装置を使用すること
により、実施例1と同様の効果を奏することができる。
クタ電極52に代えて、フィラメント24に対して凹
で、かつ、半球面の一部である電極面を有するリフレク
タ電極58を備えている。図6は、リフレクタ電極58
の平面図である。尚、本実施例のイオン注入装置のチャ
ンバは、実施例1と同様、リフレクタ電極58を中心軸
C4の回りに90°回転した状態で備えている構造であ
ってもよい。本実施例のイオン注入装置を使用すること
により、実施例1と同様の効果を奏することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明の構成によれば、チャンバ内のリ
フレクタ電極の電極面は、熱電子がフィラメントとリフ
レクタ電極との間のゾーンの少なくとも一部に集束する
ように、フィラメントに対して凹形状である。本発明に
係るイオン注入装置を使用すると、フィラメントから放
出された熱電子は、チャンバの中央ゾーンに向けて反転
されて集束される。反転した熱電子は、フィラメントか
ら放出される熱電子に反発し、再度反転してリフレクタ
電極に向かって進行することが多い。また、このような
反転を繰り返す熱電子が多い。これにより、中央ゾーン
では、熱電子密度及び熱電子の衝突によって生じるイオ
ン密度は、従来に比べて遥かに高くなり、この結果、チ
ャンバから導出されるイオンビームのイオン密度は、従
来に比べて遥かに高い。
フレクタ電極の電極面は、熱電子がフィラメントとリフ
レクタ電極との間のゾーンの少なくとも一部に集束する
ように、フィラメントに対して凹形状である。本発明に
係るイオン注入装置を使用すると、フィラメントから放
出された熱電子は、チャンバの中央ゾーンに向けて反転
されて集束される。反転した熱電子は、フィラメントか
ら放出される熱電子に反発し、再度反転してリフレクタ
電極に向かって進行することが多い。また、このような
反転を繰り返す熱電子が多い。これにより、中央ゾーン
では、熱電子密度及び熱電子の衝突によって生じるイオ
ン密度は、従来に比べて遥かに高くなり、この結果、チ
ャンバから導出されるイオンビームのイオン密度は、従
来に比べて遥かに高い。
【図1】実施例1のイオン注入装置のイオンソース部の
斜視図である。
斜視図である。
【図2】実施例1のイオン注入装置のイオンソース部の
チャンバの構成を示す側面断面図である。
チャンバの構成を示す側面断面図である。
【図3】図3(a)及び(b)は、それぞれ、実施例1
のイオンソース部のリフレクタ電極の形状を示す正面図
及び平面図である。
のイオンソース部のリフレクタ電極の形状を示す正面図
及び平面図である。
【図4】図4(a)及び(b)は、それぞれ、実施例1
の改変例のイオンソース部のリフレクタ電極の形状を示
す正面図及び平面図である。
の改変例のイオンソース部のリフレクタ電極の形状を示
す正面図及び平面図である。
【図5】図5(a)及び(b)は、それぞれ、実施例2
のイオンソース部のリフレクタ電極の形状を示す正面図
及び平面図である。
のイオンソース部のリフレクタ電極の形状を示す正面図
及び平面図である。
【図6】実施例3のイオンソース部のリフレクタ電極の
形状を示す平面図である。
形状を示す平面図である。
【図7】従来のイオン注入装置の構成を示す平面図であ
る。
る。
【図8】従来のイオン注入装置のイオンソース部の構成
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図9】従来のイオン注入装置のイオンソース部の電気
的な結線状態を示す側面図である。
的な結線状態を示す側面図である。
10……イオン注入装置、12……イオンソース部、1
4……引き出し電極、16……質量分析部、18……イ
オン加速部、20……試料室、22……チャンバ、23
……ソースマグネット、24……フィラメント、26…
…リフレクタ電極、28……ガス導入口、30……イオ
ンビーム導出口、31……蒸気導入口、32……フィラ
メント電源、34……アーク放電用電源、40……イオ
ンソース部、41……ヒートシールド、43……チャン
バ、44……フィラメントリード、46……ガスフィー
ドライン、48……ベーパライザフィード、50……電
気絶縁体、52……リフレクタ電極、53、53’……
電極面、54……中央ゾーン、55……リフレクタ電
極、56……リフレクタ電極、58……リフレクタ電
極。
4……引き出し電極、16……質量分析部、18……イ
オン加速部、20……試料室、22……チャンバ、23
……ソースマグネット、24……フィラメント、26…
…リフレクタ電極、28……ガス導入口、30……イオ
ンビーム導出口、31……蒸気導入口、32……フィラ
メント電源、34……アーク放電用電源、40……イオ
ンソース部、41……ヒートシールド、43……チャン
バ、44……フィラメントリード、46……ガスフィー
ドライン、48……ベーパライザフィード、50……電
気絶縁体、52……リフレクタ電極、53、53’……
電極面、54……中央ゾーン、55……リフレクタ電
極、56……リフレクタ電極、58……リフレクタ電
極。
Claims (5)
- 【請求項1】 イオンビーム導出口を有するチャンバ内
に、熱電子を放出するフィラメントと、フィラメントに
対向し、熱電子を反転させる電極面を有するリフレクタ
電極とを備え、チャンバ内でアーク放電を生じさせてイ
オンを発生させ、イオンビームとして導出し、被注入体
に注入するようにしたイオン注入装置において、 リフレクタ電極の電極面は、熱電子がフィラメントとリ
フレクタ電極との間のゾーンの少なくとも一部に集束す
るように、フィラメントに対して凹であることを特徴と
するイオン注入装置。 - 【請求項2】 リフレクタ電極の電極面は、半筒面の一
部であることを特徴とする請求項1に記載のイオン注入
装置。 - 【請求項3】 半筒面が、円筒面又は角筒面であること
を特徴とする請求項2に記載のイオン注入装置。 - 【請求項4】 リフレクタ電極の電極面は、半球面の一
部であることを特徴とする請求項1に記載のイオン注入
装置。 - 【請求項5】 熱電子の集束するゾーンは、チャンバの
イオンビーム導出口の近くであることを特徴とする請求
項1から4のうち何れか一項に記載のイオン注入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9158568A JPH117899A (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | イオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9158568A JPH117899A (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | イオン注入装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH117899A true JPH117899A (ja) | 1999-01-12 |
Family
ID=15674545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9158568A Pending JPH117899A (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | イオン注入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH117899A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100557988B1 (ko) * | 1999-10-29 | 2006-03-06 | 삼성전자주식회사 | 이온 주입 공정용 전자총 |
KR100656955B1 (ko) | 2005-12-30 | 2006-12-14 | 삼성전자주식회사 | 이온 임플랜터의 이온 발생 장치 |
-
1997
- 1997-06-16 JP JP9158568A patent/JPH117899A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100557988B1 (ko) * | 1999-10-29 | 2006-03-06 | 삼성전자주식회사 | 이온 주입 공정용 전자총 |
KR100656955B1 (ko) | 2005-12-30 | 2006-12-14 | 삼성전자주식회사 | 이온 임플랜터의 이온 발생 장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR890012360A (ko) | 이온 주입 표면의 충전조절방법 및 장치 | |
US8072149B2 (en) | Unbalanced ion source | |
JP2000054951A (ja) | 静電動力装置 | |
JP2004530268A (ja) | イオンソースフィラメントおよび方法 | |
US4608513A (en) | Dual filament ion source with improved beam characteristics | |
JP2509488B2 (ja) | 高速原子線源 | |
US6501081B1 (en) | Electron flood apparatus for neutralizing charge build up on a substrate during ion implantation | |
EP0911861A1 (en) | Filament for ion implanter plasma shower | |
JP2664094B2 (ja) | 金属イオン源および金属イオン生成方法 | |
US20050173651A1 (en) | Cathode and counter-cathode arrangement in an ion source | |
JP2003151452A (ja) | イオン源 | |
JPH04277500A (ja) | 高速原子線源 | |
JPH117899A (ja) | イオン注入装置 | |
US4288716A (en) | Ion source having improved cathode | |
KR100688573B1 (ko) | 이온소스부, 이를 구비하는 이온주입장치 및 그 변경 방법 | |
KR920003157B1 (ko) | PIG(Penning Ionization Gause)형의 이온원 | |
JP4029495B2 (ja) | イオン源 | |
US11961696B1 (en) | Ion source cathode | |
JP2002352761A (ja) | イオンビーム照射装置 | |
JPH1125902A (ja) | イオン注入装置 | |
JPH0665200B2 (ja) | 高速原子線源装置 | |
JPH10340696A (ja) | イオン注入装置 | |
JP3105931B2 (ja) | 電子ビーム照射装置及び電子ビーム照射方法 | |
JP2024532937A (ja) | 抽出イオンビームの均一性を制御するための装置 | |
CN112786417A (zh) | 离子产生装置 |