JPH1176176A - 生体組織粘弾性特性計測器とその方法および生体組織粘弾性特性算出プログラムを記録した媒体 - Google Patents

生体組織粘弾性特性計測器とその方法および生体組織粘弾性特性算出プログラムを記録した媒体

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JPH1176176A
JPH1176176A JP9247352A JP24735297A JPH1176176A JP H1176176 A JPH1176176 A JP H1176176A JP 9247352 A JP9247352 A JP 9247352A JP 24735297 A JP24735297 A JP 24735297A JP H1176176 A JPH1176176 A JP H1176176A
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living tissue
signal
displacement
stress
viscoelastic
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JP9247352A
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Inventor
Minoru Nakagawara
実 中川原
Kenichi Yamakoshi
憲一 山越
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 高速フーリエ変換処理して伝達関数を求めているため多
大な計測時間を必要とし、生体組織の動的な粘弾性特性
を測定することができなかった。 【課題】 ランダム信号発振器10から出力されるラン
ダム波を用いて加振器20を振動させ、加振チップ50
を介して生体組織に振動を加え、この生体組織表面の変
位と応力とを、それぞれ変位検出器30と力検出器40
により検知して所定の変位信号(x)と応力信号(f)
に変換して出力し、各々の信号において角速度ωn
(n;1〜3の整数)の成分xωnおよびfωnを抽出
し、解析処理器80において、両者の振幅と位相との関
係から生体組織の弾性係数と、粘性係数とを算出するよ
うにしたため、簡易かつ高速に演算を行うことが可能で
あり、生体組織の動的な粘弾性特性を測定することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体組織に振動を
加えて粘弾性特性を計測する生体組織粘弾性特性計測器
とその方法および生体組織粘弾性特性算出プログラムを
記録した媒体に関し、特に、医療現場において被験者の
皮膚の硬さや歯の動揺度等を診断するのに用いて好適な
生体組織粘弾性特性計測器とその方法および生体組織粘
弾性特性算出プログラムを記録した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術の一例として、特開
昭62−172946号公報に開示されたものが知られ
ている。同公報においては、所定の加振器を用いて歯周
組織をランダム波で加振して応力を検知し、このランダ
ム波の加速度に比例した電気信号と、同応力に比例した
電気信号を高速フーリエ変換処理して被測定系の伝達関
数を求め、歯周組織の機械インピーダンスを計測してい
た。
【0003】また、特開平7−116125号公報に開
示されたものにおいては、概ね上記のような構成にあわ
せて加振条件を複数個設定可能とし、多種類の生体組織
について粘弾性特性を計測できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術に
おいては、次のような課題があった。ランダム波の加速
度に比例した電気信号と、上記応力に比例した電気信号
を高速フーリエ変換処理して伝達関数を求めているため
多大な計測時間を必要とし、筋肉の運動時など、生体組
織の動的な粘弾性特性を測定することができなかった。
【0005】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、生体組織の動的な粘弾性特性を測定することが
可能な生体組織粘弾性特性計測器、生体組織粘弾性特性
計測方法および生体組織粘弾性特性算出プログラムを記
録した媒体の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、生体組織に振動を加える
加振手段と、この振動に対する上記生体組織表面の変位
を検知して所定の変位信号に変換する変位検知手段と、
同振動に対する上記生体組織の応力を検知して所定の応
力信号に変換する応力検知手段と、同変位信号と応力信
号における振幅と位相との関係から上記生体組織の粘弾
性特性を算出する粘弾性特性算出手段とを備えた構成と
してある。
【0007】すなわち、加振手段が生体組織に対して振
動を加えると、同生体組織表面は変位しつつ振動に応じ
た応力を発生する。変位検知手段と応力検知手段は、そ
れぞれ同生体組織表面の変位と、同生体組織の応力とを
検知して変位信号と、応力信号とに変換する。粘弾性特
性算出手段は、これらの変位信号と、応力信号の振幅と
位相との関係から上記生体組織の粘弾性特性を算出す
る。粘弾性特性の具体的な算出方法の一例として、請求
項2にかかる発明は、請求項1に記載の生体組織粘弾性
特性計測器において、上記粘弾性特性算出手段は、上記
変位信号と応力信号において複数の特定周波数成分を抽
出し、各々における振幅と位相差との関係から粘弾性特
性を算出する構成としてある。
【0008】すなわち、上記粘弾性特性算出手段は、各
々、中心周波数の異なる複数のバンドパスフィルタに上
記変位信号と応力信号とを入力するなどして、複数の特
定周波数成分を抽出し、各々における振幅と位相差との
関係から粘弾性特性を算出する。ここにおいて、粘弾性
特性を機械インピーダンス等により間接的に計測する構
成としてもよいが、この構成に限定されることはない。
その一例として、請求項3にかかる発明は、請求項1ま
たは請求項2のいずれかに記載の生体組織粘弾性特性計
測器において、上記粘弾性特性算出手段は、上記生体組
織の弾性係数と粘性係数とを同時に算出する構成として
ある。
【0009】すなわち、生体組織の状態を直接的に示す
弾性係数と粘性係数とを同時に算出する。この弾性係数
と粘性係数とを算出するための演算式として、請求項4
にかかる発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載
の生体組織粘弾性特性計測器において、上記粘弾性特性
算出手段は、C/AcosΦ=(e−mω2)およびC
/AsinΦ=rωに基づいて弾性係数と粘性係数とを
算出する構成としてある。
【0010】一般に、変位信号(x)と応力信号(f)
との関係は次式で表すことができる。 f=md2x/dt2+rdx/dt+ex(t:時間) ここで、x=Asinωtとすると上式は次のようにな
る。 f=A(e−mω2)sinωt+Arωcosωt
【0011】また、応力信号(f)は、変位信号(x)
を上記のように表した場合、一定の位相差Φを有する正
弦波として考えられるから、次式のように表すことがで
きる。 f=Csin(ωt+Φ) =CsinωtcosΦ+CcosωtsinΦ 従って、次式の関係が成り立つ。 C/AcosΦ=(e−mω2) C/AsinΦ=rω ここにおいて、変位信号(x)の振幅Aと、応力信号
(f)の振幅Cと、両者の位相差Φが少なくとも二点の
角速度ωにおいて定まれば、質量mが判明するとともに
弾性係数eを算出することが可能となる。
【0012】上述したようにして、変位信号と応力信号
における振幅と位相との関係から上記生体組織の粘弾性
特性を算出するとしても、実体のある装置に限定される
必要はなく、その方法としても機能することは容易に理
解できる。このため、請求項5にかかる方法の発明は、
生体組織に振動を加え、同振動に対する上記生体組織表
面の変位を検知して所定の変位信号に変換し、同振動に
対する上記生体組織の応力を検知して所定の応力信号に
変換し、同変位信号と応力信号における振幅と位相との
関係から上記生体組織の粘弾性特性を算出する構成とし
てある。
【0013】すなわち、必ずしも実体のある装置に限ら
ず、その方法としても有効であることに相違はない。発
明の思想の具現化例として生体組織の粘弾性特性を算出
するソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェア
を記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用す
ることが可能となる。その一例として、請求項6にかか
る発明は、生体組織に振動を加え、同生体組織表面の変
位を検知して所定の変位信号に変換するとともに、同生
体組織の応力を検知して所定の応力信号に変換し、同生
体組織の粘弾性特性を算出するための生体組織粘弾性特
性算出プログラムを記録した媒体であって、同変位信号
と応力信号における振幅と位相との関係から上記生体組
織の粘弾性特性を算出する構成としてある。
【0014】もちろん、その記録媒体は、磁気記録媒体
であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今
後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考
えることができる。また、一次複製品、二次複製品など
の複製段階については全く問う余地無く同等である。そ
の他、供給方法として通信回線を利用して行う場合でも
本発明が利用されていることにはかわりないし、半導体
チップに書き込まれたようなものであっても同様であ
る。
【0015】さらに、一部がソフトウェアであって、一
部がハードウェアで実現されている場合においても発明
の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒
体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるよ
うな形態のものとしてあってもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かる生体組織粘弾性特性計測器のハードウェア構成例を
ブロック図により示している。
【0017】同図において、ランダム信号発振器10は
ランダム波を発生し、適宜、図示しないアンプを用いて
増幅出力し、このランダム波により加振器20は振動す
る構成としてある。この加振器20には、順に変位検出
器30と、力検出器40と、加振チップ50を直列に接
続してあり、加振チップ50を生体組織表面に当接させ
た状態で、上記のようにして加振器20が振動すること
により生体組織に振動が加えられる。この意味におい
て、ランダム信号発振器10と、加振器20と、加振チ
ップ50とが加振手段を構成する。
【0018】加振チップ50を介して生体組織に振動が
加えられれば、同生体組織表面は押さえつけられて変位
するとともに、加振チップ50を押し戻す方向に応力を
生じる。変位検出器30は、このような生体組織表面の
変位を検知して所定の変位信号(x)に変換して変位信
号用BPF群60に出力する。他方、力検出器40は、
上述したような応力を検知して所定の応力信号(f)に
変換して応力信号用BPF群70に出力する。なお、各
々の具体的な構成については、従来技術の範疇であるた
め、ここでは詳述しない。
【0019】変位信号用BPF群60は、入力信号に対
して並列に配設された三つの変位信号用BPF61,6
2,63からなり、それぞれ、ω1/2π,ω2/2
π,ω3/2πからなる中心周波数の変位信号(xω
n;n=1〜3の整数)を抽出して解析処理器80に出
力する。応力信号用BPF群70は、変位信号用BPF
61,62,63のそれぞれの特性に揃った応力信号用
BPF71,72,73からなり、それぞれ入力信号に
対して並列に配設され、同様にω1/2π,ω2/2
π,ω3/2πからなる中心周波数の応力信号(fω
n;n=1〜3の整数)を抽出して解析処理器80に出
力する。
【0020】解析処理器80は、上記のようにして抽出
された変位信号(xωn)と、応力信号(fωn)のそ
れぞれをA/D変換して入力するとともに、図示しない
CPUやRAM等のプログラム実行環境を備えており、
図示しないプログラムROMに記録した図2のフローチ
ャートに示す生体組織粘弾性特性算出プログラムを実行
する。同図において、ステップS110においては、
「n」に「1」をセットして中心周波数がω1/2πの
変位信号(xω1)と、応力信号(fω1)に着目す
る。ステップS120においては、変位信号(xω1)
の振幅Aと、応力信号(fω1)の振幅Cと、変位信号
(xω1)と応力信号(fω1)との位相差Φを取得
し、C/AcosΦ対ω12をメモリ上にプロットす
る。
【0021】次のステップS130においては、C/A
sinΦ対ω1を同様にプロットする。この後、ステッ
プS140では、「n」を「1」だけカウントアップし
て中心周波数がω2/2πの変位信号(xω2)と、応
力信号(fω2)に着目し、同様にしてC/AcosΦ
対ω22と、C/AsinΦ対ω2の値をメモリ上にプ
ロットして「n」が「3」となるまで同様の処理を行
う。
【0022】ところで、図3に示すように、変位信号
(x)を振幅Aの正弦波とした場合、応力信号(f)は
変位信号(x)に対して一定の位相差Φをもった振幅C
の正弦波として考えることができる。従って、上述した
ように、C/AcosΦ=(e−mω2)およびC/A
sinΦ=rωの関係式が得られる。すると、C/Ac
osΦ対ωn2と、C/AsinΦ対ωnのプロット結
果は、それぞれ図4と図5に示すような形となる。図か
らも明らかなように各々の図におけるプロット結果は、
理論上、一直線上にのることになる。
【0023】実際の測定を行ったところ、両者のプロッ
ト結果は、それぞれ概ね一直線上にのることが確認され
た。しかし、ここにおける測定結果は誤差を内在してい
るのは明らかであり、完全に一直線上にのることは期待
できない。そこで、ステップS160において、C/A
cosΦ対ωn2と、C/AsinΦ対ωnのそれぞれ
のプロット結果において、線形近似を行って近似関数を
取得する。具体的には、例えば、最小二乗法などを用い
て最も誤差が少なくなるような線形近似を行えばよい。
【0024】ステップS170においては、図4に示す
C/AcosΦ対ωn2の線形近似関数において、ωn
を「0」とすることで切片の弾性係数eを取得し、次の
ステップS180においては、図5に示すC/Asin
Φ対ωnの線形近似関数において、その傾きを求めるこ
とにより粘性係数rを取得する。以上の意味において、
変位信号用BPF群60と、応力信号用BPF群70
と、解析処理器80とが粘弾性特性算出手段を構成す
る。
【0025】このように、本実施形態においては、単純
な線形近似処理で弾性係数eと粘性係数rを算出するこ
とができるため、極めて高速に演算することが可能とな
る。従って、ほぼリアルタイムで弾性係数eと粘性係数
rを取得することが可能となり、例えば、運動時の筋肉
における動的な粘弾性特性を計測するのに用いることが
できる。また、従来技術においては、機械インピーダン
スで生体組織の粘弾性特性を間接的に評価していたのに
対して、本発明においては、生体組織の粘弾性特性を弾
性係数eと粘性係数rにより直接的に評価することが可
能となってわかりやすいという利点もある。
【0026】本実施形態においては、変位信号用BPF
群60および応力信号用BPF群70は、それぞれ中心
周波数がω1/2π、ω2/2π、ω3/2πの変位信
号用BPF61,62,63および応力信号用BPF7
1,72,73を備え、解析処理器80は、この三種の
周波数成分の変位信号(xωn)および応力信号(fω
n)に基づいて弾性係数eと粘性係数rを算出する構成
としてあるが、この構成に限定されることはない。すな
わち、上記のような線形近似を行うためには、少なくと
も二点をプロットできればよく、適宜用いるバンドパス
フィルタの種類を削減してもかまわないし、増加させて
もよい。
【0027】また、本実施形態においては、専用の解析
処理器80を用いて弾性係数eと粘性係数rを算出する
ようにしているが、パソコンなどの汎用的なコンピュー
タを用いることも可能である。もちろん、算出した弾性
係数eと粘性係数rを所定の表示器やプリンタから出力
するようにしてもよいし、ディスクなどの記録媒体に書
き込み、計測が終了してから所定のアプリケーションを
用いてグラフにまとめるなどしてもよく、算出した弾性
係数eと粘性係数rの扱いについては全くの任意であ
り、特に限定されない。
【0028】次に、上記のように構成した本実施形態の
動作について説明する。加振チップ50を生体組織の表
面に当接させてランダム信号発振器10を動作させる。
すると、ランダム信号発振器10はランダム波を発生
し、このランダム波を受けて加振器20は振動する。こ
こで、発生した振動は、加振器20に直列に接続された
変位検出器30と、力検出器40とを介して加振チップ
50に伝達され、この加振チップ50から生体組織表面
に振動が加えられる。
【0029】生体組織表面に振動が加えられれば、同生
体組織表面は押さえつけられて変位するとともに、加振
チップ50を押し戻す方向に応力を生じる。すると、変
位検出器30は、このような生体組織表面の変位を検知
して所定の変位信号(x)に変換して変位信号用BPF
群60に出力し、力検出器40は、上述したような応力
を検知して所定の応力信号(f)に変換して応力信号用
BPF群70に出力する。
【0030】変位信号用BPF群60は、入力される変
位信号(x)から中心周波数がω1/2π,ω2/2
π,ω3/2πの三種の周波数成分の変位信号(xω
n)を抽出して解析処理器80に出力する。応力信号用
BPF群70は、入力される応力信号(f)から中心周
波数がω1/2π,ω2/2π,ω3/2πの三種の周
波数成分の応力信号(fωn)を抽出して同様に解析処
理器80に出力する。
【0031】解析処理器80は、入力される変位信号
(xωn)と応力信号(fωn)をA/D変換し、変位
信号(xωn)の振幅Aと、応力信号(fωn)の振幅
Cと、変位信号(xωn)と応力信号(fωn)との位
相差Φを取得し、C/AcosΦ対ωn2と、C/As
inΦ対ωnをメモリ上にプロットする(ステップS1
10〜ステップS150)。
【0032】そして、C/AcosΦ対ωn2と、C/
AsinΦ対ωnのそれぞれのプロット結果において線
形近似を行って近似関数を取得し(ステップS16
0)、前者の近似関数においてωnを「0」とすること
で弾性係数eを取得するとともに(ステップS17
0)、後者の近似関数において傾きを求めて粘性係数r
を取得する。
【0033】このように、ランダム信号発振器10から
出力されるランダム波を用いて加振器20を振動させ、
加振チップ50を介して生体組織に振動を加え、この生
体組織表面の変位と応力とを、それぞれ変位検出器30
と力検出器40により検知して所定の変位信号(x)と
応力信号(f)に変換して出力し、各々の信号において
角速度ωn(n;1〜3の整数)の成分xωnおよびf
ωnを抽出し、解析処理器80において、両者の振幅と
位相との関係から生体組織の弾性係数と、粘性係数とを
算出するようにしたため、簡易かつ高速に演算を行うこ
とが可能であり、生体組織の動的な粘弾性特性を測定す
ることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、変位信号
と応力信号における振幅と位相との関係から生体組織の
粘弾性特性を算出するようにしたため、高速に演算を行
うことが可能となって、生体組織の動的な粘弾性特性を
測定することが可能な生体組織粘弾性特性計測器を提供
することができる。また、請求項2にかかる発明によれ
ば、変位信号と応力信号において複数の特定周波数成分
を抽出し、各々における振幅と位相差との関係から粘弾
性特性を算出するようにしたため、簡易な演算方法で粘
弾性特性を測定することができる。
【0035】さらに、請求項3にかかる発明によれば、
生体組織の弾性係数と粘性係数とを同時に算出するよう
にしたため、生体組織の状態を判断しやすい。さらに、
請求項4にかかる発明によれば、簡易な演算式で弾性係
数と粘性係数とを算出することができる。さらに、請求
項5にかかる発明によれば、生体組織の動的な粘弾性特
性を測定することが可能な生体組織粘弾性特性計測方法
を提供することができる。
【0036】さらに、請求項6にかかる発明によれば、
生体組織の動的な粘弾性特性を測定することが可能な生
体組織粘弾性特性算出プログラムを記録した媒体を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる生体組織粘弾性特
性計測器のハードウェア構成例を示すブロック図であ
る。
【図2】生体組織粘弾性特性算出プログラムのフローチ
ャートである。
【図3】変位信号(x)と応力信号(f)との関係を示
す波形図である。
【図4】C/AcosΦ対ωn2のプロット結果を示す
グラフである。
【図5】C/AsinΦ対ωnのプロット結果を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10…ランダム信号発振器 20…加振器 30…変位検出器 40…力検出器 50…加振チップ 60…変位信号用BPF群 70…応力信号用BPF群 80…解析処理器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織に振動を加える加振手段と、 上記振動に対する上記生体組織表面の変位を検知して所
    定の変位信号に変換する変位検知手段と、 上記振動に対する上記生体組織の応力を検知して所定の
    応力信号に変換する応力検知手段と、 上記変位信号と応力信号における振幅と位相との関係か
    ら上記生体組織の粘弾性特性を算出する粘弾性特性算出
    手段とを具備することを特徴とする生体組織粘弾性特性
    計測器。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の生体組織粘弾性特
    性計測器において、 上記粘弾性特性算出手段は、上記変位信号と応力信号に
    おいて複数の特定周波数成分を抽出し、各々における振
    幅と位相差との関係から粘弾性特性を算出することを特
    徴とする生体組織粘弾性特性計測器。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれか
    に記載の生体組織粘弾性特性計測器において、 上記粘弾性特性算出手段は、上記生体組織の弾性係数と
    粘性係数とを同時に算出することを特徴とする生体組織
    粘弾性特性計測器。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の生体組織粘弾性特性計測器において、 上記粘弾性特性算出手段は、C/AcosΦ=(e−m
    ω2)およびC/AsinΦ=rω(C:応力信号の振
    幅、A:変位信号の振幅、Φ:変位信号と応力信号との
    位相差、e:弾性係数、m:生体組織の質量、ω:変位
    信号と応力信号の角速度、r:粘性係数、以下同様)に
    基づいて弾性係数と粘性係数とを算出することを特徴と
    する生体組織粘弾性特性計測器。
  5. 【請求項5】 生体組織に振動を加え、 上記振動に対する上記生体組織表面の変位を検知して所
    定の変位信号に変換し、 上記振動に対する上記生体組織の応力を検知して所定の
    応力信号に変換し、 上記変位信号と応力信号における振幅と位相との関係か
    ら上記生体組織の粘弾性特性を算出することを特徴とす
    る生体組織粘弾性特性計測方法。
  6. 【請求項6】 生体組織に振動を加え、同生体組織表面
    の変位を検知して所定の変位信号に変換するとともに、
    同生体組織の応力を検知して所定の応力信号に変換し、
    同生体組織の粘弾性特性を算出するための生体組織粘弾
    性特性算出プログラムを記録した媒体であって、 上記変位信号と応力信号における振幅と位相との関係か
    ら上記生体組織の粘弾性特性を算出することを特徴とす
    る生体組織粘弾性特性算出プログラムを記録した媒体。
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JP9247352A Pending JPH1176176A (ja) 1997-09-11 1997-09-11 生体組織粘弾性特性計測器とその方法および生体組織粘弾性特性算出プログラムを記録した媒体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004049929A1 (en) * 2002-12-04 2004-06-17 Heriot-Watt University Apparatus for mapping biological tissue quality
CN103054552A (zh) * 2012-12-24 2013-04-24 深圳先进技术研究院 生物组织粘弹性测量方法和系统
KR101398948B1 (ko) * 2011-02-17 2014-05-27 지멘스 메디컬 솔루션즈 유에스에이, 인크. 진폭―위상 변조된 초음파를 이용한 점탄성 측정

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CN103054552B (zh) * 2012-12-24 2014-12-10 深圳先进技术研究院 生物组织粘弹性测量方法和系统

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