JPH117532A - 平行線分検出装置及びその方法並びに平行線分検出制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

平行線分検出装置及びその方法並びに平行線分検出制御プログラムを記録した記録媒体

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JPH117532A
JPH117532A JP9158293A JP15829397A JPH117532A JP H117532 A JPH117532 A JP H117532A JP 9158293 A JP9158293 A JP 9158293A JP 15829397 A JP15829397 A JP 15829397A JP H117532 A JPH117532 A JP H117532A
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JP
Japan
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parallel
parallel line
pixel
distribution
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Application number
JP9158293A
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English (en)
Inventor
Hideo Katsumi
栄雄 勝見
Makiyuki Nakayama
万希志 中山
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Publication of JPH117532A publication Critical patent/JPH117532A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、複雑にうねったり形状が不特定で
ある平行線分の検出を簡単なアルゴリズムで実現できる
方法を提供する。 【解決手段】 本発明は、撮像された画像を微分して得
られるエッジ画像から抽出される図形要素から平行線分
を検出する平行線分検出方法であって、画素の輝度を基
準として前記図形要素を明暗の2値画像に変換する2値
化工程(S16)と、前記2値画像を、線幅が1画素で
ある線分のみに変換する細線化工程(S17)と、前記
各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出する
方向分布算出工程(S22)と、前記各線分の方向成分
の分布を比較し、比較された方向成分の分布が類似する
場合に、両線分を平行であると判断する平行線分存在決
定工程とを含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像から平行線分
を検出する平行線分検出方法に関するものであり、特
に、平行線分の形状が複雑な場合及び画像中に含まれる
図形要素が複雑な場合の平行線分に関するものであっ
て、例えば、廃棄物に含まれる紐を画像処理によって検
出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、可燃ゴミを固形燃料化して再利用
することが試みられている。そのゴミ燃料化施設では、
可燃ゴミを破砕機によって粉砕する処理が必要である
が、ゴミに含まれる紐が破砕機に絡まり、破砕機を停止
させてしまうことがある。そのため、破砕機の手前のコ
ンベア上で人手によって紐を取り除く作業が必要となっ
ており、作業環境の劣悪さと作業負荷の大きさが問題と
なっている。
【0003】この問題の解決方法として、コンベアを上
方からTVカメラで撮影し、画像処理によって平行線分
を検出し、紐の有無を判定する装置を設置することによ
り、破砕機が紐により停止させられることを未然に防ぐ
システムが考えられる。この従来の平行線分の検出方法
は、線分同士が直線であり、その傾きが近いか若しくは
線分同士が一致する場合に、それらが平行線分であると
して検出することによって行われている(特開平5─3
03638参照)。
【0004】しかし、この方法では線分が直線である場
合に限られるため、平行線分が曲線である場合は用いる
ことができない。そこで、平行曲線の検出方法として、
中心軸を算出することによって平行曲線を検出する方法
が提案されている(「拡張スポークフィルタによる平行
形状の検出」、笹川等、PRU88−10参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
平行曲線の検出方法は、中心軸を算出することによっ
て、平行曲線を検出するため、平行曲線が複雑にうねっ
ている場合など、そのような平行曲線を検出することが
困難であるという問題点があった。また、あらかじめ検
出する平行線の間隔を指定しておかねばならず、任意の
間隔の平行曲線を検出することが困難であるという問題
点があった。さらに、処理工程が複雑であり、平行曲線
の検出アルゴリズムが複雑であるという問題点があっ
た。
【0006】そこで、本発明は、上記問題を鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、複雑にう
ねったり形状が不特定である平行線分の検出を簡単なア
ルゴリズムで実現できる方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
撮像された画像を微分して得られるエッジ画像から抽出
される図形要素から平行線分を検出する平行線分検出方
法であって、画素の輝度を基準として前記図形要素を明
暗の2値画像に変換する2値化工程と、前記2値画像
を、線幅が1画素である線分のみに変換する細線化工程
と、前記各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を
算出する方向分布算出工程と、前記各線分の方向成分の
分布を比較し、比較された方向成分の分布が類似する場
合に、両線分を平行であると判断する平行線分存在決定
工程とを含むことを特徴とする。これにより、各線分を
構成する線分画素の方向成分の分布が得られるため、各
線分の方向成分の分布を比較することにより、複雑にう
ねったり形状が不特定である平行線分の検出ができる。
また、従来、中心軸を算出することによって、平行線分
を検出していたときのように、処理が複雑でないため、
簡単なアルゴリズムで平行線分を検出できる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の方法に加えて、前記方向分布算出工程が、前記画像
の画素に対応するマスを正方格子状に縦横3マスづつ集
合させ、中心のマスを除いて、その中心のマスに対して
点対称となるように線分画素の方向成分を表す符号が付
されて構成されるフィルタを、各線分の線分画素が前記
フィルタの中心に入るように、走査するフィルタ走査工
程と、前記フィルタの中心の線分画素に連結する連結画
素が符号の付されたいずれのマスに入るかを検出する工
程と、検出された各方向成分の個数を加算する加算工程
と、各線分を構成する全ての線分画素の方向成分の個数
を加算集計するまで前記フィルタ走査工程と、検出工程
と、加算工程とを繰り返した後、各方向成分の個数の加
算集計結果を全方向成分の個数の総和で割ることによ
り、各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出
する工程とを含むことを特徴とする。これにより、各線
分を構成する線分画素の方向成分の分布が容易に得られ
るため、各線分の方向成分の分布を比較することによ
り、複雑にうねったり形状が不特定である平行線分の検
出を一層容易に行うことができる。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の発明の方法に加えて、前記細線化工程が、前
記線分が交差する場合に、交点の画素を消去して交差す
る線分を分離する分離工程を含むことを特徴とする。こ
れにより、画像中の図形要素に交差する線分が含まれて
いる場合であっても、交差する線分を分離することによ
って、上記の場合と同様に各線分を構成する線分画素の
方向成分の分布を算出することができるため、平行線分
を正確に検出することができる。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3のいずれかに記載の発明の方法に加えて、前記画像
を複数の領域に分割する分割工程と、分割された各領域
毎に平行線分の検出を行う平行線分検出工程と、各領域
毎に得られた平行線分を連結して元の平行線分に復元す
る復元工程とを含み、前記平行線分検出工程が、前記2
値化工程と、前記細線化工程と、前記方向分布算出工程
と、平行線分存在決定工程とを含むことを特徴とする。
これにより、画像中の図形要素が複雑であっても、画像
を複数の領域に分割して図形要素を簡素化することによ
って、各領域内で平行線分を容易に検出することができ
る。従って、各領域毎の平行線分を連結することによっ
て、複雑な図形要素の中から平行線分を正確に検出する
ことができる。
【0011】請求項5記載の発明は、撮像された画像を
微分することによって得られるエッジ画像から抽出され
る図形要素から平行線分を検出する平行線分検出装置で
あって、画素の輝度を基準として前記図形要素を明暗の
2値画像に変換する2値化手段と、前記2値画像を、線
幅が1画素である線分のみに変換する細線化手段と、前
記各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出す
る方向分布算出手段と、前記各線分の方向成分の分布を
比較し、比較された方向成分の分布が類似する場合に、
両線分を平行であると判断する平行線分存在決定手段と
を有していることを特徴とする。これにより、各線分を
構成する線分画素の方向成分の分布が得られるため、各
線分の方向成分の分布を比較することにより、複雑にう
ねったり形状が不特定である平行線分の検出ができる。
また、従来、中心軸を算出することによって、平行線分
を検出をしていたときのように、処理が複雑でないた
め、簡単なアルゴリズムで平行線分を検出できる。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明の構成に加えて、前記方向分布算出手段が、前記画像
の画素に対応するマスを正方格子状に縦横3マスづつ集
合させ、中心のマスを除いて、その中心のマスに対して
点対称となるように線分画素の方向成分を表す符号が付
されて構成されるフィルタを、各線分の線分画素が前記
フィルタの中心に入るように、走査するフィルタ走査手
段を有し、前記フィルタの中心の線分画素に連結する連
結画素が、符号の付されたいずれのマスに入るかを検出
し、検出された各方向成分の個数を加算集計し、その集
計結果を全方向成分の個数の総和で割ることにより、各
線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出するこ
とを特徴とする。これにより、各線分を構成する線分画
素の方向成分の分布が容易に得られるため、各線分の方
向成分の分布を比較することにより、複雑にうねったり
形状が不特定である平行曲線の検出を一層容易に行うこ
とができる。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項5又は請求
項6記載の発明の構成に加えて、前記線分が交差する場
合に、交点の画素を消去して交差する線分を分離する分
離手段を有することを特徴とする。これにより、画像中
の図形要素に交差する線分が含まれている場合であって
も、交差する線分を分離することによって、上記の場合
と同様に各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を
算出することができるため、平行線分を正確に検出する
ことができる。
【0014】請求項8記載の発明は、請求項5乃至請求
項7のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記画像
を複数の領域に分割する分割手段と、分割された各領域
毎に平行線分の検出を行う平行線分検出手段と、各領域
毎に得られた平行線分を連結して元の平行線分に復元す
る復元手段とを有し、前記平行線分検出手段が、前記2
値化手段と、前記細線化手段と、前記方向分布算出手段
と、平行線分存在決定手段とを有していることを特徴と
する。これにより、画像中の図形要素が複雑であって
も、画像を複数の領域に分割して図形要素を簡素化する
ことによって、各領域内で平行線分を容易に検出するこ
とができる。従って、各領域毎の平行線分を連結するこ
とによって、複雑な図形要素の中から平行線分を正確に
検出することができる。
【0015】請求項9記載の発明は、撮像された画像を
微分することによって得られるエッジ画像から抽出され
る図形要素から平行線分を検出する平行線分検出装置を
制御するための制御プログラムを記録した記録媒体であ
って、前記制御プログラムは、画素の輝度を基準として
前記図形要素を明暗の2値画像に変換させ、前記2値画
像を、線幅が1画素である線分のみに変換させ、前記各
線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出させ、
前記各線分の方向成分の分布を比較させ、比較された方
向成分の分布が類似する場合に、両線分を平行であると
判断させることを特徴とする。これにより、各線分を構
成する線分画素の方向成分の分布が得られるため、各線
分の方向成分の分布を比較することにより、複雑にうね
ったり形状が不特定である平行線分の検出ができる。ま
た、従来、中心軸を算出することによって、平行線分を
検出をしていたときのように、処理が複雑でないため、
簡単なアルゴリズムで平行線分を検出できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図1から
図11を用いて説明する。図1に示すように、本実施形
態である廃棄物破砕処理システム1は、廃棄物3を搬送
するコンベア2と、廃棄物3を破砕する破砕機4と、コ
ンベア2上を移動する廃棄物3を撮像するCCDカメラ
5と、CCDカメラ5に接続された画像処理装置6と、
画像処理装置6及びコンベア2に接続されたコンベア制
御装置7とを有している。
【0017】コンベア2の上方には、CCDカメラ5が
設けられており、このCCDカメラ5は、コンベア2の
先に設けられた破砕機4に向かって搬送される廃棄物3
を撮像し、画像データを画像処理装置6に送るようにな
っている。そして、画像処理装置6は、取り込んだ画像
データを処理して廃棄物3中に紐8が含まれているかを
判断するようになっており、廃棄物3中に紐8が存在す
ると判断した場合には、コンベア制御装置7に停止信号
を送信するようになっている。この停止信号を受けたコ
ンベア制御装置7は、コンベア2の駆動を停止させるよ
うになっている。
【0018】上記の画像処理装置6は、図2に示すよう
に、処理モード切り換え用スイッチ9と平行線分検出装
置10とを有している。平行線分検出装置10は、CC
Dカメラ5や処理モード切り換え用スイッチ9やコンベ
ア制御装置7に接続されるI/O部12a・12bと、
これらのI/O部12a・12bに信号バス17を介し
て接続される演算部11、RAM13、およびROM1
4とを有しており、平行線分の検出処理を行うことによ
って、画像中から紐8の存在を検出するようになってい
る。
【0019】RAM13には、各種データ記憶領域13
a〜13fが形成されている。各種データ記憶領域に
は、画像データ記憶領域13aと、画素データ記憶領域
13b、規格データ記憶領域13cと、類似度記憶領域
13dと、平行線分データ記憶領域13eと、座標デー
タ記憶領域13fとが含まれる。
【0020】この画像データ記憶領域13aには、CC
Dカメラ5から取り込まれた画像データが格納されるよ
うになっている。また、画素データ記憶領域13bに
は、前記画像データを基に演算部11で算出される画素
データ(各線分を構成する線分画素について画素単位で
算出される画素の方向成分)が各線分毎に格納されるよ
うになっている。さらに、規格データ記憶領域13cに
は、前記画素データを基に演算部11で算出される規格
データ(各線分を構成する線分画素の方向成分の分布)
が各線分毎に格納されるようになっている。また、類似
度記憶領域13dには、規格データから算出される類似
度(線分同士の近似を表す値)が格納されるようになっ
ている。さらに、平行線分データ記憶領域13eには、
平行線分データ(後述の類似度判定値を越える類似度を
有する平行線分の幅や平行線の長さ)が平行線分毎に格
納されるようになっている。また、座標データ記憶領域
13fには、座標データ(分割画像の各領域毎に検出さ
れる平行線分の両端の座標)が各線分毎に格納されるよ
うになっている。
【0021】ROM14には、各種ルーチンが格納され
ている。各種ルーチンには、図2に示すように、平行線
分検出ルーチン、方向成分検出サブルーチン、画像分割
ルーチンとが含まれる。これらの処理ルーチンは、演算
部11により実行されるようになっている。
【0022】平行線分検出ルーチンは、CCDカメラ5
により取り込まれた画像データを微分させることによっ
てエッジ画像を作成させ、そのエッジ画像を2値画像に
変換させるようになっている。次に、2値画像を細線化
2値画像に変換させ、各線分にラベリング(番号付け)
させるようになっている。また、各線分が交差する場合
には、線分の交点の交点画素を除去させて、交差する線
分を分離した後、再度ラベリングさせるようになってい
る。次に、演算部11に後述の方向成分検出サブルーチ
ンを実行させることにより各線分の組み合わせに係る類
似度を算出させ、その類似度を類似度記憶領域13dに
格納させるようになっている。
【0023】方向成分検出サブルーチンは、線分を構成
する線分画素の方向成分を算出させ、画素の方向成分を
画素データとして画素データ記憶領域13bに格納させ
るようになっている。次に、算出された画素の各方向成
分の個数を加算させることにより、線分を構成する線分
画素の各方向成分の個数を集計させるようになってい
る。そして、画素の各方向成分の個数の集計結果を全方
向成分の個数の総和で割算させることにより、線分を構
成する線分画素の方向成分の分布(規格値)を算出さ
せ、規格値を規格データとして規格データ記憶領域13
cに格納させるようになっている。
【0024】画像分割ルーチンは、分割された各領域毎
に線分の類似度を算出させ、その類似度が類似度判定値
を越えるか判定させるようになっている。次に、類似度
判定値を越える場合には、座標データを算出させ、座標
データを座標データ記憶領域13fに格納させるように
なっている。そして、座標データを比較させ、比較され
た両座標が近い距離にある場合には、平行線分同士を連
結させることによって、元の平行線分に復元(平行線分
復元処理)させるようになっている。
【0025】演算部11は、CCDカメラ5から図3
(a)に示す画像データを取り込み画像データ記憶領域
13aに格納するようになっている。そして、図3
(b)に示すように、画像データを微分することにより
エッジ画像を作成するようになっている。尚、本実施形
態では、Sobel フィルタを用いてエッジ画像を作成する
ようになっている。また、演算部11は、上記のエッジ
画像において所定のしきい値より明るい画素を1に、暗
い画素を0に変換することによって、エッジ画像を白と
黒との明暗からなる2値画像に変換するようになってい
る。さらに、2値画像を線幅1画素の輪郭線(以下、
「線分」という。)のみで表示する細線化2値画像に変
換するようになっている。そして、細線化2値画像中の
各線分に番号を付けるようになっている。また、図4
(a)に示すように、ラベリングされた線分が交差する
場合、即ち、3つ以上の線分画素(以下、「黒画素」と
いう。)と連結している黒画素(交点画素)を有する線
分が存在する場合には、図4(b)に示すように、線分
の交点の交点画素を除去することにより線分を分離する
ようになっている。
【0026】演算部11は、図5に示すように、方向成
分算出フィルタ20により各線分から各線分を構成する
黒画素の方向成分を算出するようになっている。この方
向成分算出フィルタ(以下、「フィルタ」という。)2
0は、画素に対応するマスを正方格子状に縦横3マスづ
つ集合させて構成されている。中心のマスを除く各マス
には、1番から4番の数字の内、同一数字が中心のマス
に対して点対称になるように付されている。即ち、紙面
上、中心のマスを基準にして、左上がり及び右下がりの
マスには1番が付され、右上がり及び左下がりのマスに
は3番が付され、上下鉛直方向のマスには2番が付さ
れ、左右水平方向のマスには4番が付されている。これ
により、フィルタ20は、1番及び3番が斜め方向を、
2番が鉛直方向を、4番が水平方向を表すようになって
いる。
【0027】演算部11は、各線分の端の黒画素から1
画素単位づつ順番に、上記のフィルタ20の中心のマス
が線分上の黒画素に入るように、フィルタ20を走査す
るようになっている。そして、フィルタ20の中心のマ
スに入った黒画素に連結する連結画素(フィルタ20の
中心のマスに入った黒画素に連結されて線分を構成する
黒画素)が1番から4番の番号を付されたいずれのマス
に入るか(フィルタ20の中心のマスに入った黒画素が
どの方向の黒画素と連結しているか)を調べることによ
り、黒画素の方向成分を検出し、検出された各方向成分
の個数を加算集計するようになっている。そして、各方
向毎に加算集計された各方向成分の個数を全方向成分の
個数の総和で割り算することにより各線分を構成する黒
画素の方向成分の分布(規格データ)を算出するように
なっている。
【0028】演算部11は、規格データから類似度を算
出するようになっており、その類似度が類似度判定値を
越えるか否かを判断するようになっている。類似度判定
値は、各線分が平行であるか否かの判断基準となるしき
い値である。次に、演算部11は、類似度がこの類似度
判定値を越える場合には、その平行線分の幅や線分の長
さ(平行線分データ)を算出し、平行線分データを平行
線分データ記憶領域13eに格納するようになってい
る。次に、演算部11は、平行線分データが紐判定値を
越えるか否かを判断するようになっている。紐判定値
は、平行線分が紐であるか否かの判断基準となるしきい
値である。
【0029】演算部11は、オペレータが処理モード切
り換え用スイッチ9により複雑処理モードを選択した場
合には、図6に示すように、CCDカメラ5により取り
込まれた画像データを各領域毎に分割するようになって
いる。尚、本実施形態では、画像を36分割するように
設定されている。演算部11は分割画像の各領域毎に検
出された平行線分の両端の座標を算出するようになって
いる。そして、座標データを比較して、隣接する領域の
平行線分の端の座標が近い距離にある場合には、隣接す
る領域の平行線分同士を連結することによって、元の平
行線分に復元(平行線分復元処理)するようになってい
る。
【0030】尚、本実施形態に係る画像処理装置6は、
複雑にうねったり形状が不特定である平行線分の検出を
目的としたものであるが、曲線に限らず平行直線も検出
可能になっている。さらに、上記の画像処理装置6は、
平行線分の検出が必要な他のシステムにも使用すること
ができるため、本実施形態のように廃棄物破砕処理シス
テム1に使用されるものに限定されない。また、紐判定
値の設定値を変更することによって、紐以外の平行線分
を検出することができるため、本実施形態を、廃棄物破
砕処理システム1で紐8を検出するために使用されるも
のに限定するものではない。従って、紐8以外の平行線
分を有する物を検出することができる。
【0031】また、本実施形態では、モノクロの濃淡画
像を使用しているが、例えば、検出したい紐8の色があ
る程度限定されている等の色情報が有効に使えるなら
ば、カラーフィルタを使用したり、あるいはカラーカメ
ラで撮像した画像を適当に色変換した画像を使用しても
よい。また、フィルタ20の各マスに付された符号は、
画素の方向成分を示すことができるものであればよいの
で、本実施形態のように1番から4番の番号に限られな
い。
【0032】本廃棄物破砕処理システム1は、平行線分
の検出対称や処理画像の特性に合わせて検出性能が最適
となるように分割数を設定することができるものである
ため、本実施形態のように36分割するように設定され
た設定値に限るものではない。また、画像分割ルーチン
は、最適な分割数が得られない場合には、複数の分割数
でそれぞれ処理し、それぞれの結果を組み合わせること
によって検出性能をあげることが可能になっている。
【0033】上記の構成において、廃棄物破砕処理シス
テム1の動作を図1から図11を用いて説明する。廃棄
物3中に含まれる紐8が複雑でないと予想される場合に
は、図7に示すように、オペレーターは、廃棄物破砕処
理システム1の切り換えスイッチ9を単純処理モードに
設定する(S1)。コンベア2によって廃棄物3の搬送
が開始されると(S2)、コンベア制御装置7から画像
処理装置6に紐8の検出を開始するように指示信号が送
信される(S3)。そして、指示信号を受信した画像処
理装置6からCCDカメラ5に廃棄物3の撮像を開始す
るように指示信号が送信されと、CCDカメラ5は、コ
ンベア2上の廃棄物3の撮像を開始する(S4)。
【0034】撮像が開始されると、画像処理装置6によ
って廃棄物破砕処理システム1の切り換えスイッチ9を
単純モードに設定したか複雑処理モードに設定したか判
定される(S5)。そして、複雑モードに設定されてい
る場合には(S5,NO)、後述する画像分割ルーチン
が実行される(S6)。一方、単純処理モードに設定さ
れている場合には(S5,YES)、平行線分検出ルー
チンが実行され(S7)、図8に示すように、紐8の検
出処理が行われる。
【0035】平行線分検出ルーチンが実行されると、C
CDカメラ5が撮像した図3(a)に示す画像データを
Sobel フィルタを用いて微分することによりエッジ画像
が作成され(エッジ画像作成処理)(S15)、2値画
像に変換(2値化処理)される(S16)。そして、2
値化されると、2値画像を細線化2値画像に変換(細線
化処理)され(S17)、2値画像中の図形要素は、線
分のみで表示される。次に、図3(b)に示すように、
各線分に番号を付けるラベリング処理が行われる(S1
8)。本実施形態では、各線分に31・32・33の番
号が付されている。ラベリング処理されると、各線分の
うち交差する線分が存在するか判定される(S19)。
交差する線分が存在しない場合には(S19,NO)、
方向成分検出サブルーチンが実行される(S22)。一
方、図4(a)に示すように、ラベリングされた線分6
2・63の内、線分62のように交差する線分が存在す
る場合には(S19,YES)、線分62の有する交点
の交点画素61が除去される(S20)。交点画素61
が除去されると、図4(b)に示すように、分離された
各線分について再度ラベリング処理が行われる(S2
1)。このラベリング処理により各線分に62・63・
64・65の番号が付される。再度ラベリング処理が行
われると、方向成分検出サブルーチンが実行される(S
22)。これにより、撮像対象が廃棄物3のように雑多
なもので構成されている場合等、即ち、図形要素が複雑
で画像を微分すると紐8以外のエッジも検出されるよう
な場合であっても、平行線分の検出ができる。尚、以
下、図3(b)に示す線分31・32・33を用いて説
明する。
【0036】図9に示すように、方向成分検出サブルー
チンが実行されると、図11に示すように、フィルタ2
0の中心マスに線分32の端の黒画素321が入るよう
に、フィルタ20が走査される(S23)。フィルタ2
0の中心マスに黒画素321が入ると、線分32の端の
黒画素321の方向成分が検出される(S24)。尚、
線分31・33についても線分32と同様にフィルタ2
0が走査されるが、説明の便宜上、線分32について方
向成分が検出される手順を説明する。ここで、黒画素3
21に連結する連結画素322は、1番が付されたマス
に入っているので、黒画素321の方向成分は、「1」
である。そして、黒画素321の方向成分1×1が画像
データとして画素データ記憶領域13bに格納される
(S25)。画素データが格納されると、線分32の未
格納の画素の方向成分が存在するか判定される(S2
6)。未格納の方向成分が存在する場合には(S26,
YES)、フィルタ20の中心マスが黒画素322に入
るように、フィルタ20が走査されて(S23)、黒画
素322の方向成分が検出される(S24)。ここで、
黒画素322に連結する連結画素321は、1番が付さ
れたマスに入っており、また、黒画素322に連結する
連結画素323も、1番が付されたマスに入っているた
め、黒画素322の方向成分は「1」と「1」であり、
黒画素322の方向成分1×2が検出される。黒画素3
22の方向成分1×2が検出されると、黒画素322の
方向成分1×2が、黒画素321の方向成分1×1に加
算されて、方向成分1×3が画素データ記憶領域13c
に格納される(S25)。このように、図3(b)に示
すように、線分32の端の黒画素321から他端の黒画
素3230まで順次、算出される黒画素の各方向成分の
個数が集計される。
【0037】線分32を構成する全ての黒画素について
方向成分が検出され、未格納の方向成分が存在しない場
合には(S26,NO)、線分32について規格化され
る(S27)。規格化は、黒画素の各方向成分の個数の
集計結果を全方向成分の個数の総和で割算することによ
り行われる。
【0038】
【表1】
【0039】ここで、表1に示すように、線分32を構
成する黒画素の方向成分1の個数の集計結果は「28」
で、方向成分2の個数の集計結果は「28」で、方向成
分3の個数の集計結果は「2」で、方向成分4の個数の
集計結果は「0」である。即ち、黒画素の方向成分1の
個数の集計結果「28」は、方向成分1が28個検出さ
れたことを示し、画素データ記憶領域13cには方向成
分1×28が格納されている。また、方向成分2の個数
の集計結果「28」は、方向成分2が28個検出された
ことを示し、方向成分2×28が格納されている。同様
に、方向成分3の個数の集計結果「2」は、方向成分3
が2個検出されたことを示し、方向成分3×2が格納さ
れている。尚、方向成分4は、検出されなかたことを示
し、全方向成分の個数の総和は「58」である。これに
より、線分32の規格値は、方向成分1が「0.483 」
で、方向成分2が「0.483 」で、方向成分3が「0.034
」で、方向成分4が「0.0 」である。
【0040】線分31・32・33について規格化され
ると、それぞれの規格値が規格データとして各線分毎に
規格データ記憶領域13cに格納される(S28)。規
格データが格納されると、図8に示すように、全ての線
分の組み合わせ(31・32、31・33、32・3
3)について、類似度が算出される(S29)。
【0041】
【数1】
【0042】ここで、Δklは、ある線分k とある線分l
との差異を表す値である。また、Lkiは、ある線分k の
ある方向の規格値である。さらに、Lliは、ある線分l
のある方向の規格値である。また、iは、方向(1から
4)である。
【0043】
【数2】
【0044】ここで、Rklは、ある線分k とある線分l
との類似度である。
【0045】線分31及び線分32の組み合わせにおけ
る類似度R3132は、計算式(1)及び(2)に線分31
の規格値と線分32の規格値とが代入されて、算出され
る。
【0046】
【表2】
【0047】これにより、表2に示すように、類似度R
3132「0.902 」が算出されて類似度記憶領域13dに格
納される。また、線分31及び線分33の組み合わせに
おける類似度R3133「0.210 」、線分32及び線分33
の組み合わせにおける類似度R3233「0.253 」が算出さ
れ、格納される。
【0048】類似度が算出されると、図7に示すよう
に、類似度R3132及び類似度R3233、類似度R3331のそ
れぞれについて、類似度判定値を越えるか判定される
(S8)。全ての類似度が類似度判定値を越えない場合
には(S8,NO)、CCDカメラ5により取り込まれ
た画像中には、紐8が存在しないと判断されるため、コ
ンベア2上の廃棄物3が破砕機4に搬送され破砕される
(S11)。そして、CCDカメラ5により新たに撮像
された画像データが上記と同様の手順で処理される(S
4)。一方、類似度R3132及び類似度R3233、類似度R
3331のうちいずれかが類似度判定値を越える場合には
(S8,YES)、その類似度の組み合わせに係る線分
について、平行線分データの算出処理がなされ(S
9)、平行線分データ記憶領域13eに格納される。
尚、本実施形態では、類似度R3132「0.902 」のみ類似
度判定値を越えたものとする。この場合、いずれの線分
31・32とも平行でないと判断される線分33は、除
去される。次に、平行線分データが紐判定値を越えるか
判定される(S11)。平行線分データが紐判定値を越
えない場合には(S10,NO)、平行線分であって
も、紐8でないと判断され、コンベア2上の廃棄物3が
破砕機4に搬送され破砕される(S11)。そして、C
CDカメラ5により新たに撮像された画像データが上記
と同様の手順で処理される(S4)。
【0049】一方、平行線分データが紐判定値を越える
場合には(S10,YES)、平行線分が紐8であると
判断され、コンベア制御装置7に停止信号が送信され
る。そして、この停止信号を受けたコンベア制御装置7
によってコンベア2が停止される。コンベア2が停止す
ると、廃棄物破砕処理システム1によって、オペレータ
ーに紐8の存在が報知される(S13)。次に、オペレ
ーターは、廃棄物3の破砕処理を終了するか判断する
(14)。廃棄物3の破砕処理を終了しない場合には
(S14,NO)、オペレーターは、廃棄物破砕処理シ
ステム1の処理モードを選択し(S1)、再度、廃棄物
破砕処理システム1の運転を開始させる(S2)。一
方、廃棄物3の破砕処理を終了する場合には(S14,
YES)、廃棄物破砕処理システム1の運転を終了する
(エンド)。
【0050】オペレーターが単純処理モードを選択した
場合、廃棄物破砕処理システム1は、以上のように動作
する。一方、オペレーターが複雑処理モードを選択する
場合には(S5,NO)、画像分割ルーチンが実行され
(S6)、図10に示すように、紐8の検出処理が行わ
れる。
【0051】画像分割ルーチンが実行されると、CCD
カメラ5が撮像した画像データが、図6に示すように3
6分割される(S30)。画像データが分割されると、
分割された各領域毎に、平行線分検出ルーチンが実行さ
れる(S31)。平行線分検出ルーチンが実行されると
(S31)、上記と同様の手順を経て各領域毎に存在す
る線分の類似度が算出され(S15〜S29)、類似度
記憶領域13dに格納される。各領域毎に算出された類
似度が類似度判定値を越えるか判定される(S32)。
各領域毎の類似度が類似度判定値を越える場合には(S
32,YES)、その平行線分の両端の黒画素の座標が
算出され(S33)、座標データ記憶領域13fに格納
される(S34)。そして、座標データが比較され、隣
接する領域の平行線分の端の座標が近い距離にある場合
には、隣接する領域の平行線分同士を連結させることに
よって、元の平行線分が復元(平行線分復元処理)され
る(S35)。図7に示すように、平行線分復元処理さ
れると、平行線分データ算出処理がなされる(S9)。
平行線分データが算出されると、上記の同様の手順で廃
棄物破砕処理システム1の処理がなされる。
【0052】一方、図10に示すように、各領域毎の全
ての類似度が類似度判定値を越えない場合には(S3
2,NO)、図7に示すように、平行線分データ算出処
理がなされる(S9)。ここで、全ての類似度が類似度
判定値を越えないため、平行線分が存在しないと判断さ
れ、この場合には、平行線分データ記憶領域13eに−
1が格納される。−1を格納するとするのは、平行線分
データ(平行線分の長さや幅)に−1という値が存在し
ないからである。次に、平行線分データ記憶領域に−1
が格納されると、平行線分データが紐判定値を越えるか
判定される(10)。ここで、平行線分データが−1で
あるため、紐判定値を越えないものとみなされ(S1
0,NO)、画像中には、紐8が存在しないと判断され
る。そして、紐8が存在しないと判断されると、廃棄物
3の搬送が継続され、廃棄物3は破砕機4により破砕さ
れる(S11)。
【0053】以上説明したように、廃棄物破砕処理シス
テム1は、コンベア2上を搬送される廃棄物3中から紐
8を検出することができ、紐8を検出したときには、コ
ンベア2を停止させることによって、紐8が破砕機4に
絡まるのを防止することができる。また、従来必要であ
った紐を取り除く作業員が不要になるため、廃棄物破砕
処理において、人件費を削減することができる。
【0054】尚、本実施形態においては、平行線分検出
ルーチンや方向成分検出サブルーチンや画像分割ルーチ
ン等を演算部11に実行させるプログラムが予めROM
14に格納されているが、これに限定されることなく、
磁気テープや磁気ディスク、光ディスク等の記録媒体に
記録されていても良い。
【0055】即ち、これらの記録媒体を用いることによ
って、上記のプログラムを実行させるようになっていて
も良い。そして、この場合には、CCDカメラ5やコン
ベア制御装置7が画像処理装置6に代えてパーソナルコ
ンピュータ等の情報処理装置に接続可能にされていれ
ば、記録媒体から上記のプログラムを読み取ることによ
って、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置に上記
のルーチン等を実行させることができるため、コンベア
2上を搬送される廃棄物3中から紐8を検出することが
でき、紐8を検出したときには、コンベア2を停止させ
ることによって、紐8が破砕機4に絡まるのを防止する
ことができる。
【0056】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、撮像された画像
を微分して得られるエッジ画像から抽出される図形要素
から平行線分を検出する平行線分検出方法であって、画
素の輝度を基準として前記図形要素を明暗の2値画像に
変換する2値化工程と、前記2値画像を、線幅が1画素
である線分のみに変換する細線化工程と、前記各線分を
構成する線分画素の方向成分の分布を算出する方向分布
算出工程と、前記各線分の方向成分の分布を比較し、比
較された方向成分の分布が類似する場合に、両線分を平
行であると判断する平行線分存在決定工程とを含む方法
である。これにより、各線分を構成する線分画素の方向
成分の分布が得られるため、各線分の方向成分の分布を
比較することにより、複雑にうねったり形状が不特定で
ある平行線分の検出ができるという効果を奏する。ま
た、従来、中心軸を算出することによって、平行線分を
検出していたときのように、処理が複雑でないため、簡
単なアルゴリズムで平行線分を検出できるという効果を
奏する。
【0057】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の方法に加えて、前記方向分布算出工程が、前記画像
の画素に対応するマスを正方格子状に縦横3マスづつ集
合させ、中心のマスを除いて、その中心のマスに対して
点対称となるように線分画素の方向成分を表す符号が付
されて構成されるフィルタを、各線分の線分画素が前記
フィルタの中心に入るように、走査するフィルタ走査工
程と、前記フィルタの中心の線分画素に連結する連結画
素が符号の付されたいずれのマスに入るかを検出する工
程と、検出された各方向成分の個数を加算する加算工程
と、各線分を構成する全ての線分画素の方向成分の個数
を加算集計するまで前記フィルタ走査工程と、検出工程
と、加算工程とを繰り返した後、各方向成分の個数の加
算集計結果を全方向成分の個数の総和で割ることによ
り、各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出
する工程とを含む方法である。これにより、各線分を構
成する線分画素の方向成分の分布が容易に得られるた
め、各線分の方向成分の分布を比較することにより、複
雑にうねったり形状が不特定である平行線分の検出を一
層容易に行うことができるという効果を奏する。
【0058】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の発明の方法に加えて、前記細線化工程が、前
記線分が交差する場合に、交点の画素を消去して交差す
る線分を分離する分離工程を含む方法である。これによ
り、画像中の図形要素に交差する線分が含まれている場
合であっても、交差する線分を分離することによって、
上記の場合と同様に各線分を構成する線分画素の方向成
分の分布を算出することができるため、平行線分を正確
に検出することができるという効果を奏する。
【0059】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3のいずれかに記載の発明の方法に加えて、前記画像
を複数の領域に分割する分割工程と、分割された各領域
毎に平行線分の検出を行う平行線分検出工程と、各領域
毎に得られた平行線分を連結して元の平行線分に復元す
る復元工程とを含み、前記平行線分検出工程が、前記2
値化工程と、前記細線化工程と、前記方向分布算出工程
と、平行線分存在決定工程とを含む方法である。これに
より、画像中の図形要素が複雑であっても、画像を複数
の領域に分割して図形要素を簡素化することによって、
各領域内で平行線分を容易に検出することができる。従
って、各領域毎の平行線分を連結することによって、複
雑な図形要素の中から平行線分を正確に検出することが
できるという効果を奏する。
【0060】請求項5記載の発明は、撮像された画像を
微分することによって得られるエッジ画像から抽出され
る図形要素から平行線分を検出する平行線分検出装置で
あって、画素の輝度を基準として前記図形要素を明暗の
2値画像に変換する2値化手段と、前記2値画像を、線
幅が1画素である線分のみに変換する細線化手段と、前
記各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出す
る方向分布算出手段と、前記各線分の方向成分の分布を
比較し、比較された方向成分の分布が類似する場合に、
両線分を平行であると判断する平行線分存在決定手段と
を有している構成である。これにより、各線分を構成す
る線分画素の方向成分の分布が得られるため、各線分の
方向成分の分布を比較することにより、複雑にうねった
り形状が不特定である平行線分の検出ができるという効
果を奏する。また、従来、中心軸を算出することによっ
て、平行線分を検出をしていたときのように、処理が複
雑でないため、簡単なアルゴリズムで平行線分を検出で
きるという効果を奏する。
【0061】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明の構成に加えて、前記方向分布算出手段が、前記画像
の画素に対応するマスを正方格子状に縦横3マスづつ集
合させ、中心のマスを除いて、その中心のマスに対して
点対称となるように線分画素の方向成分を表す符号が付
されて構成されるフィルタを、各線分の線分画素が前記
フィルタの中心に入るように、走査するフィルタ走査手
段を有し、前記フィルタの中心の線分画素に連結する連
結画素が、符号の付されたいずれのマスに入るかを検出
し、検出された各方向成分の個数を加算集計し、その集
計結果を全方向成分の個数の総和で割ることにより、各
線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出する構
成である。これにより、各線分を構成する線分画素の方
向成分の分布が容易に得られるため、各線分の方向成分
の分布を比較することにより、複雑にうねったり形状が
不特定である平行曲線の検出を一層容易に行うことがで
きるという効果を奏する。
【0062】請求項7記載の発明は、請求項5又は請求
項6記載の発明の構成に加えて、前記線分が交差する場
合に、交点の画素を消去して交差する線分を分離する分
離手段を有する構成である。これにより、画像中の図形
要素に交差する線分が含まれている場合であっても、交
差する線分を分離することによって、上記の場合と同様
に各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出す
ることができるため、平行線分を正確に検出することが
できるという効果を奏する。
【0063】請求項8記載の発明は、請求項5乃至請求
項7のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記画像
を複数の領域に分割する分割手段と、分割された各領域
毎に平行線分の検出を行う平行線分検出手段と、各領域
毎に得られた平行線分を連結して元の平行線分に復元す
る復元手段とを有し、前記平行線分検出手段が、前記2
値化手段と、前記細線化手段と、前記方向分布算出手段
と、平行線分存在決定手段とを有している構成である。
これにより、画像中の図形要素が複雑であっても、画像
を複数の領域に分割して図形要素を簡素化することによ
って、各領域内で平行線分を容易に検出することができ
る。従って、各領域毎の平行線分を連結することによっ
て、複雑な図形要素の中から平行線分を正確に検出する
ことができるという効果を奏する。
【0064】請求項9記載の発明は、撮像された画像を
微分することによって得られるエッジ画像から抽出され
る図形要素から平行線分を検出する平行線分検出装置を
制御するための制御プログラムを記録した記録媒体であ
って、前記制御プログラムは、画素の輝度を基準として
前記図形要素を明暗の2値画像に変換させ、前記2値画
像を、線幅が1画素である線分のみに変換させ、前記各
線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出させ、
前記各線分の方向成分の分布を比較させ、比較された方
向成分の分布が類似する場合に、両線分を平行であると
判断させることを特徴とする。これにより、各線分を構
成する線分画素の方向成分の分布が得られるため、各線
分の方向成分の分布を比較することにより、複雑にうね
ったり形状が不特定である平行線分の検出ができるとい
う効果を奏する。また、従来、中心軸を算出することに
よって、平行線分を検出をしていたときのように、処理
が複雑でないため、簡単なアルゴリズムで平行線分を検
出できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】廃棄物破砕処理システムを説明する図である。
【図2】平行線分検出装置のブロック図である。
【図3】画像の状態を説明する図である。
【図4】画像の状態を説明する図である。
【図5】フィルタを説明する図である。
【図6】画像を分割した状態を説明する図である。
【図7】廃棄物破砕処理システムの動作を示すフローチ
ャートである。
【図8】平行線分検出ルーチンの動作を示すフローチャ
ートである。
【図9】方向成分検出サブルーチンの動作を示すフロー
チャートである。
【図10】画像分割ルーチンの動作を示すフローチャー
トである。
【図11】図3の拡大図である。
【符号の説明】
1 廃棄物破砕処理システム 2 コンベア 3 廃棄物 4 破砕機 5 CCDカメラ 6 画像処理装置 7 コンベア制御装置 8 紐 9 処理モード切り換え用スイッチ 10 平行線分検出装置 11 演算部 12 I/O 13 RAM 14 ROM 17 信号バス 20 フィルタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像された画像を微分して得られるエッ
    ジ画像から抽出される図形要素から平行線分を検出する
    平行線分検出方法であって、 画素の輝度を基準として前記図形要素を明暗の2値画像
    に変換する2値化工程と、 前記2値画像を、線幅が1画素である線分のみに変換す
    る細線化工程と、 前記各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出
    する方向分布算出工程と、 前記各線分の方向成分の分布を比較し、比較された方向
    成分の分布が類似する場合に、両線分を平行であると判
    断する平行線分存在決定工程とを含むことを特徴とする
    平行線分検出方法。
  2. 【請求項2】 前記方向分布算出工程は、 前記画像の画素に対応するマスを正方格子状に縦横3マ
    スづつ集合させ、中心のマスを除いて、その中心のマス
    に対して点対称となるように線分画素の方向成分を表す
    符号が付されて構成されるフィルタを、 各線分の線分画素が前記フィルタの中心に入るように、
    走査するフィルタ走査工程と、 前記フィルタの中心の線分画素に連結する連結画素が符
    号の付されたいずれのマスに入るかを検出する工程と、 検出された各方向成分の個数を加算する加算工程と、 各線分を構成する全ての線分画素の方向成分の個数を加
    算集計するまで前記フィルタ走査工程と、検出工程と、
    加算工程とを繰り返した後、 各方向成分の個数の加算集計結果を全方向成分の個数の
    総和で割ることにより、各線分を構成する線分画素の方
    向成分の分布を算出する工程とを含むことを特徴とする
    請求項1記載の平行線分検出方法。
  3. 【請求項3】 前記細線化工程は、前記線分が交差する
    場合に、交点の画素を消去して交差する線分を分離する
    分離工程を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載の平行線分検出方法。
  4. 【請求項4】 前記画像を複数の領域に分割する分割工
    程と、 分割された各領域毎に平行線分の検出を行う平行線分検
    出工程と、 各領域毎に得られた平行線分を連結して元の平行線分に
    復元する復元工程とを含み、 前記平行線分検出工程が、前記2値化工程と、前記細線
    化工程と、前記方向分布算出工程と、平行線分存在決定
    工程とを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3記
    載のいずれかに記載の平行線分検出方法。
  5. 【請求項5】 撮像された画像を微分することによって
    得られるエッジ画像から抽出される図形要素から平行線
    分を検出する平行線分検出装置であって、 画素の輝度を基準として前記図形要素を明暗の2値画像
    に変換する2値化手段と、 前記2値画像を、線幅が1画素である線分のみに変換す
    る細線化手段と、 前記各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出
    する方向分布算出手段と、 前記各線分の方向成分の分布を比較し、比較された方向
    成分の分布が類似する場合に、両線分を平行であると判
    断する平行線分存在決定手段とを有していることを特徴
    とする平行線分検出装置。
  6. 【請求項6】 前記方向分布算出手段は、 前記画像の画素に対応するマスを正方格子状に縦横3マ
    スづつ集合させ、中心のマスを除いて、その中心のマス
    に対して点対称となるように線分画素の方向成分を表す
    符号が付されて構成されるフィルタを、 各線分の線分画素が前記フィルタの中心に入るように、
    走査するフィルタ走査手段を有し、 前記フィルタの中心の線分画素に連結する連結画素が、 符号の付されたいずれのマスに入るかを検出し、 検出された各方向成分の個数を加算集計し、その集計結
    果を全方向成分の個数の総和で割ることにより、 各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出する
    ことを特徴とする請求項5記載の平行線分検出装置。
  7. 【請求項7】 前記線分が交差する場合に、交点の画素
    を消去して交差する線分を分離する分離手段を有するこ
    とを特徴とする請求項5又は請求項6記載の平行線分検
    出装置。
  8. 【請求項8】 前記画像を複数の領域に分割する分割手
    段と、 分割された各領域毎に平行線分の検出を行う平行線分検
    出手段と、 各領域毎に得られた平行線分を連結して元の平行線分に
    復元する復元手段とを有し、 前記平行線分検出手段が、前記2値化手段と、前記細線
    化手段と、前記方向分布算出手段と、平行線分存在決定
    手段とを有していることを特徴とする請求項5乃至請求
    項7記載のいずれかに記載の平行線分検出装置。
  9. 【請求項9】 撮像された画像を微分することによって
    得られるエッジ画像から抽出される図形要素から平行線
    分を検出する平行線分検出装置を制御するための制御プ
    ログラムを記録した記録媒体であって、 前記制御プログラムは、画素の輝度を基準として前記図
    形要素を明暗の2値画像に変換させ、 前記2値画像を、線幅が1画素である線分のみに変換さ
    せ、 前記各線分を構成する線分画素の方向成分の分布を算出
    させ、 前記各線分の方向成分の分布を比較させ、比較された方
    向成分の分布が類似する場合に、両線分を平行であると
    判断させることを特徴とする平行線分検出装置を制御す
    るための制御プログラムを記録した記録媒体。
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