JPH1174608A - 量子ドットカスケードレーザ装置 - Google Patents

量子ドットカスケードレーザ装置

Info

Publication number
JPH1174608A
JPH1174608A JP10184786A JP18478698A JPH1174608A JP H1174608 A JPH1174608 A JP H1174608A JP 10184786 A JP10184786 A JP 10184786A JP 18478698 A JP18478698 A JP 18478698A JP H1174608 A JPH1174608 A JP H1174608A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
quantum dot
energy level
layer
discrete energy
dot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10184786A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3191286B2 (ja
Inventor
Wingreen Nedd
ウィングリーン ネッド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPH1174608A publication Critical patent/JPH1174608A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3191286B2 publication Critical patent/JP3191286B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/30Structure or shape of the active region; Materials used for the active region
    • H01S5/34Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising quantum well or superlattice structures, e.g. single quantum well [SQW] lasers, multiple quantum well [MQW] lasers or graded index separate confinement heterostructure [GRINSCH] lasers
    • H01S5/3401Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising quantum well or superlattice structures, e.g. single quantum well [SQW] lasers, multiple quantum well [MQW] lasers or graded index separate confinement heterostructure [GRINSCH] lasers having no PN junction, e.g. unipolar lasers, intersubband lasers, quantum cascade lasers
    • H01S5/3402Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising quantum well or superlattice structures, e.g. single quantum well [SQW] lasers, multiple quantum well [MQW] lasers or graded index separate confinement heterostructure [GRINSCH] lasers having no PN junction, e.g. unipolar lasers, intersubband lasers, quantum cascade lasers intersubband lasers, e.g. transitions within the conduction or valence bands
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y20/00Nanooptics, e.g. quantum optics or photonic crystals
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/30Structure or shape of the active region; Materials used for the active region
    • H01S5/34Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising quantum well or superlattice structures, e.g. single quantum well [SQW] lasers, multiple quantum well [MQW] lasers or graded index separate confinement heterostructure [GRINSCH] lasers
    • H01S5/341Structures having reduced dimensionality, e.g. quantum wires
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S977/00Nanotechnology
    • Y10S977/902Specified use of nanostructure
    • Y10S977/932Specified use of nanostructure for electronic or optoelectronic application
    • Y10S977/949Radiation emitter using nanostructure
    • Y10S977/95Electromagnetic energy
    • Y10S977/951Laser

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、強く狭い利得スペクトル、低しき
い値電流動作が可能でその上容易に製造できるレーザ装
置を提供することを目的とする。 【解決手段】 量子ドット層各層が、それぞれ障壁領域
で空間的に分離された量子ドットのアレイを備えてい
て、各ドットは所定の体積、および上位離散的エネルギ
ー準位と下位離散的エネルギー準位を有し、前記上位離
散的エネルギー準位は前記下位離散的エネルギー準位よ
り高く、それにより量子ドットアレイ内の一個の量子ド
ット内で荷電キャリアが上位離散的エネルギー準位から
下位離散的エネルギー準位に移る際、そのドット内で垂
直放射遷移が起こるようにした量子ドット層を有し、電
流の通過により、量子ドット内での垂直放射遷移に起因
するレーザ動作を起こす量子ドットカスケードレーザ装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ装置
の分野、特に、従来の半導体カスケードレーザ装置に伴
うフォノン減衰を排除し、かつ製造が容易な量子ドット
カスケードレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】「サイエンス(Science)」第2
64巻、第553−556頁(1994年4月22日)
に記載のJ.Faist等による「量子カスケードレー
ザ」と題する論文が開示するように、最近の技術進歩に
より、結合量子井戸のカスケードから成る半導体レーザ
の実現が可能になった。
【0003】さらに最近になって、前述の量子井戸レー
ザ装置の実施形態は、Capasso等に1995年1
0月10日付で発行された米国特許第5,457,70
9号「ユニポーラ半導体レーザ」、および1996年4
月16日付発行の米国特許第5,509,025号「ユ
ニポーラ半導体レーザ」の中に記載されている。
【0004】図1は、量子井戸レーザの簡略化した伝導
帯のエネルギーダイアグラムで、下のサブバンドへ放射
遷移する電子を示している。この図が示すように、結合
井戸の第一励起状態のエネルギーε1から基底状態のエ
ネルギーε0への電子の遷移により、光子が発生する。
【0005】量子井戸デバイスの重要な特徴は、図1に
示した励起状態および基底状態が離散的な準位ではなく
バンドを形成することである。これは、伝導帯エネルギ
ーの変化の方向、即ち電流方向を横断する二次元平面に
おいて電子の運動が自由であることに依る。ここでの問
題点は、量子井戸レーザ中の電子失活機構では、光子で
はなく光学フォノンを放出する無放射が支配することで
ある。バンドはエネルギーにおいて連続的なので、この
ような遷移は常に許容される。電子−光学フォノン結合
は電子−光子結合よりはるかに強いため、量子井戸レー
ザでは、無放射フォノン遷移が、放射的な光子遷移をほ
ぼ3000対1と大きく上回る。
【0006】この無放射フォノン遷移のために量子井戸
カスケードレーザは極めて非効率であり、有用なレーザ
発振を起こすには高しきい値電流を要する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】さらにまた、本出願の
出願者により1996年3月29日に出願された米国特
許出願第08/625,029号(特開平10−129
68号公報)では、上記量子井戸デバイスの幾多の利点
を保持しつつ、なおかつ、その幾多の周知の問題点を解
決する量子ドットカスケードレーザが説明されている。
このような量子ドット装置の商業的および科学的価値を
鑑みると、この量子ドットデバイスの改善は少なからぬ
関心を引く課題である。
【0008】本発明は、従来の量子井戸カスケードレー
ザの問題点を解決し、同調可能な動作周波数、本質的に
強く狭い利得スペクトル、低しきい値電流、湿度依存性
の低い動作を示し、その上容易に製造できる量子ドット
カスケードレーザ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)電気的
接続を有する基板層と、(2)前記基板の上に重ねられ
た1層以上の量子ドット層であって、この量子ドット層
が複数層であるときは各層が層間障壁領域で分離され、
またこの量子ドット層各層が、それぞれドット間障壁領
域で分離された量子ドットのアレイを備えていて、各ド
ットは所定の体積、および上位離散的エネルギー準位と
下位離散的エネルギー準位を有し、前記上位離散的エネ
ルギー準位は前記下位離散的エネルギー準位より高く、
それにより量子ドットアレイ内の量子ドット内で荷電キ
ャリアが上位離散的エネルギー準位から下位離散的エネ
ルギー準位に移る際、そのドット内で垂直放射遷移が起
こるようにした量子ドット層と、(3)電気的接続を有
し前記量子ドット層の上に重ねられるコンタクト層とを
有し、その装置(即ち、この発明の量子ドットカスケー
ドレーザ装置)を流れる電流の通過により、量子ドット
内での垂直放射遷移に起因するレーザ動作を起こす量子
ドットカスケードレーザ装置に関する。
【0010】また本発明は、(1)電気的接続を有する
基板層と、(2)前記基板の上に重ねられた1層以上の
量子ドット層であって、この量子ドット層が複数層であ
るときは各層が層間障壁領域で分離され、またこの量子
ドット層各層が、それぞれドット間障壁領域で分離され
た量子ドットのアレイを備えていて、各ドットは所定の
体積、および上位離散的エネルギー準位と下位離散的エ
ネルギー準位を有し、前記上位離散的エネルギー準位は
前記下位離散的エネルギー準位より高く、それにより量
子ドットアレイ内の量子ドット内で荷電キャリアが上位
離散的エネルギー準位から下位離散的エネルギー準位に
移る際、そのドット内で垂直放射遷移が起こるようにし
てあり、その際、この量子ドット層内の前記量子ドット
の各々は下流側の量子ドットに関連付けられており、そ
の下流の量子ドットは、上流の量子ドットの下位の離散
的エネルギー準位よりも充分に低く調整されたエネルギ
ー準位を有し、それにより荷電キャリアが上流の量子ド
ットの上位離散的エネルギー準位から下位離散的エネル
ギー準位に移った後、さらに下流の量子ドットの調整さ
れた離散的エネルギー準位に移り、フォノンを生じるよ
うにしてある量子ドット層と、(3)電気的接続を有し
前記量子ドット層の上に重ねられるコンタクト層とを有
し、その装置(即ち、この発明の量子ドットカスケード
レーザ装置)を流れる電流の通過により、量子ドット内
での垂直放射遷移に起因するレーザ動作を起こす量子ド
ットカスケードレーザ装置に関する。
【0011】ここで、前記の関連付けられた下流の量子
ドットの調整された離散的エネルギー準位は、その下流
のドットの基底状態であることが好ましい。
【0012】さらに本発明は、(1)電気的接続を有す
る基板層と、(2)前記基板の上に重ねられた1層以上
の量子ドット層であって、この量子ドット層が複数層で
あるときは各層が層間障壁領域で分離され、またこの量
子ドット層各層が、それぞれドット間障壁領域で分離さ
れた量子ドットのアレイを備えていて、各ドットは所定
の体積、および上位離散的エネルギー準位と下位離散的
エネルギー準位を有し、前記上位離散的エネルギー準位
は前記下位離散的エネルギー準位より高く、それにより
量子ドットアレイ内の量子ドット内で荷電キャリアが上
位離散的エネルギー準位から下位離散的エネルギー準位
に移る際、そのドット内で垂直放射遷移が起こるように
してあり、その際、この量子ドット層内の前記量子ドッ
トの各々は下位離散的エネルギー準位より低く位置する
付加的な離散的エネルギー準位を有し、その量子ドット
の付加的な離散的エネルギー準位は、その量子ドットの
下位離散的エネルギー準位と付加的な離散的エネルギー
準位間フォノン遷移を促進すべく充分調整されており、
それにより荷電キャリアがその量子ドットの上位離散的
エネルギー準位からその量子ドットの下位離散的エネル
ギー準位に移った後、さらにその量子ドットの調整され
た付加的な離散的エネルギー準位に移り、フォノンを生
じるようにしてある量子ドット層と、(3)電気的接続
を有し前記量子ドット層の上に重ねられるコンタクト層
とを有し、その装置(即ち、この発明の量子ドットカス
ケードレーザ装置)を流れる電流の通過により、量子ド
ット内での垂直放射遷移に起因するレーザ動作を起こす
量子ドットカスケードレーザ装置に関する。
【0013】本発明では、上記のように量子ドットの各
々が上位離散的エネルギー準位と下位離散的エネルギー
準位を有しており、荷電キャリアが上位離散的エネルギ
ー準位から下位離散的エネルギー準位に移る際、その単
一のドット内で垂直放射遷移が起こるように構成され
る。
【0014】このため、本発明の量子ドットカスケード
レーザ装置は量子井戸レーザの望ましい特徴は保持しな
がら、なおかつ、問題点である無放射フォノン減衰は排
除するものである。
【0015】本発明では、量子ドットアレイを具えた量
子ドット層が複数層あるときは、それらは互いに層間障
壁領域で分離され、この層間障壁領域の存在により量子
ドット内の励起状態の電子がトンネルで下流に逃散する
ことを防止する。
【0016】好ましい実施形態においては、層間障壁領
域として超格子ブラッグ反射器を用いることにより単一
ドット内での垂直遷移を効果的に行わせることができ
る。このようなレーザは、単一の量子ドットのみを使用
し効果的に構築することができる。従って、本発明によ
る量子ドットカスケードレーザ装置は、同調可能な動作
周波数、本質的に強く狭い利得スペクトル、低しきい値
電流、湿度依存性の低い動作を示し、その上容易に製造
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の主題である量子ドットカ
スケードレーザ装置を正当に評価するには、従来の技術
の量子井戸レーザとの比較が有益である。尚、以下の説
明においては、電子的に結合した量子ドットの対の間で
電子遷移が起こる場合を例に説明するが、本発明では、
単一の量子ドットが、上位離散的エネルギー準位と下位
離散的エネルギー準位を有しており、荷電キャリアが上
位離散的エネルギー準位から下位離散的エネルギー準位
に垂直に遷移するものであって、その原理的には同じで
ある。 図1についてさらに説明する。同図は電子的に
結合した二つのドット、あるいは電子的に結合した二つ
の井戸を示す。結合ドット、あるいは結合井戸の第一励
起状態から基底状態への電子の遷移により光子が発生す
る。いずれの場合においても、上流の障壁をトンネルす
る電流により電子は励起状態に直接注入される。一度電
子が失活すれば、その電子は下流の障壁を通って直ちに
外部に出るので、光子吸収は無視できる。
【0018】量子ドットレーザと従来の量子井戸レーザ
の重要な相違点は、量子ドットレーザでは図1に示すよ
うに、励起および基底電子準位が真に離散的であるのに
対し、量子井戸レーザでは図1上の励起および基底電子
準位はその状態の連続的なバンドの底に相当するという
ことである。特に、量子井戸レーザでは、図1で示され
る伝導帯エネルギーの変化の方向(すなわち電流方向)
を横断する二次元方向において電子の運動が自由である
ことにより、電子がバンドを形成する。このため、量子
井戸内の電子失活機構では、光子ではなく、光学フォノ
ンの放出を含む無放射が支配的である。バンドはエネル
ギーにおいて連続的なので、このような遷移は常に許容
される。また、電子−光学フォノン結合は電子−光学結
合よりはるかに強いためこのような無放射遷移が放射遷
移を常に支配する。
【0019】これとは対照的に、量子ドットレーザでは
放射失活のレートが無放射失活のレートを支配する。結
合ドットの励起および基底状態は離散的な準位であるか
ら、無放射失活はエネルギー差ε1−ε0でのフォノン放
出を含む。一般に、フォノンエネルギーは連続のバンド
を形成するので、このような単一フォノン失活は許容さ
れる。しかし、エネルギー差ε1−ε0がフォノンエネル
ギーの最大値より大きい場合には(例えば光学フォノン
エネルギーはGaAsでh#ωLO=36meV)、単一
のフォノンでは電子エネルギーを搬送できない。
【0020】尚、本明細書中で、表記の都合上、テキス
ト文章中ではプーランク定数
【0021】
【数1】 を、h#と表記するものとする。
【0022】さて、この場合、複数のフォノンによる失
活過程はなお許容はされるがこのレートは僅小で無視で
きる(ある種の狭いエネルギーバンドの場合を除く)。
従って量子ドットでの支配的な失活機構は光子放出であ
る。
【0023】結合ドットの各々のサイズは、励起および
基底状態間のエネルギー差が光学フォノンエネルギーh
#ωLOを超過するという条件に強く限定される。その結
果、ドットの最大サイズLはサイズLの正方形の井戸の
エネルギー間隔から、(1)式によって求められる。
【0024】
【数2】 GaAsの場合、有効質量m*=0.067mであるか
ら、ドットは縦、横、高さ全三方向とも、Lは約20n
m未満でなければならない。
【0025】図2に、レーザを構成するのに適したダブ
ル量子ドットアレイの基本構造(サンドイッチ)を示
す。図中の導電板60は、ダブル量子ドットアレイに構
造的支持台を提供すると同時に、量子ドットのサンドイ
ッチからその上下に積み重ねられている他のサンドイッ
チへの導電路を提供している。実施形態においては、導
電板はn型にドープしたGaAsで作製されているが、
GaAsの代りにIII−V族元素あるいはII−VI
族元素からつくられた他の物質を使用できることもでき
る。
【0026】導電板の間には、効率のよいレーザ発振に
適すドット密度で、一定間隔に並ぶ量子ドットのアレイ
が設けられる。図2で示すように、量子ドット62はド
ット間障壁領域64によって完全に空間的に分離され、
かつその間にサンドイッチ状に挟まれることが望まし
い。図2では明示されていないが、障壁物質は各ダブル
ドットの両面、すなわち上面と下面、および近隣ドット
間の空隙全てから取り囲む。当業者は量子ドット62は
例えば、GaAs;あるいはB、Al、Ga、In、お
よびTlから成るIII族とN、P、As、Sb、およ
びBiから成るV族によるIII−V族化合物;Zn、
Cd、およびHgから成るII族とO、S、Se、T
e、およびPoから成るVI族によるII−VI族化合
物で形成することができる。障壁層においても同様で、
例えばAlGaAsのような適当な障壁材料から作製で
きる。
【0027】レーザ発振は、利得係数γ(ω)が分配損
失を上回る場合にのみ可能である。
【0028】
【数3】 ここに、αIはバルク損失、αM=(1/L)Log(1
/R)はミラー損失である。式(2)はドット対の最小
密度とドットサイズのばらつきを同時に制限する。利得
は結合ドットの三次元密度Nに比例し、式(3)によっ
て与えられる。
【0029】
【数4】 ここでfは電子が励起状態に存在する結合ドットの割合
であり(電子が基底状態に存在するドットの僅小な割合
は無視する)、σ(ω)は振動子強度Sと規格化された
スペクトル線形関数g(ω)の積である(式(4))。
【0030】
【数5】 双極子近似を使うと、振動子強度は、式(5)
【0031】
【数6】 で表わされる。α=e2/h#c≒1/137は微細構造
定数、nは屈折率、ωfiは始状態と終状態の間の遷移振
動数である。始状態と終状態の双極子行列要素
【0032】
【数7】 は双極子モーメントの分極方向
【0033】
【数8】 に射影される。結合ドットでは、遷移双極子モーメント
はまさに電流方向に沿って存在するので、放射もその方
向に分極される。式(5)の二行めでは、双極子行列要
素がドット間の距離dとドット間混成度t/h#ωfi
積で近似されている。ただしここでtはドット間のトン
ネル結合である。以上の説明で残った因子は規格化され
た関数g(ω)である。無秩序による不均一な広がりが
スペクトル線形を決定すると仮定する。さてここで、便
宜上、半値幅(FWHM)がΔωの無秩序広がりを有す
る、ローレンツ型関数形を考えると、ピーク利得係数は
【0034】
【数9】 となる。
【0035】ピーク利得と分配損失が等しいと置くこと
により、量子ドットレーザの密度と均一性(ばらつき)
の双方に関する制限条件が求められる。Salehおよ
びTeich著の「フォトニクスの基礎(Fundam
entals of Photonics)」(Wil
ey刊、ニューヨーク、1991年)に記載されている
ように、半導体注入型レーザの分配損失は少なくとも1
0cm-1はある。ドット間混成度t/h#ωfiは充分に
小さいので、励起状態から下流の障壁を通って漏出する
レートを自然放出レートωspが支配する。自然放出レー
ト自体は、基底状態からの逃散レートより、はるかに小
さくなければならない。下流の障壁を通って逃散するレ
ートをΓと置くと、この大小関係は、式(7)
【0036】
【数10】 で表わされ、混成度は明らかに(t/h#ωfi2<1/
10に抑えられる。また、遷移エネルギーを100me
V、ドット間の距離d=10nm、屈折率n=3とする
と、レーザ発振の条件は、広がりのエネルギーに対する
励起した結合ドット密度の比として、式(8)
【0037】
【数11】 となる。
【0038】従って、遷移エネルギーが10%の無秩序
広がり(5%のばらつき)を示していて、励起した割合
がほぼf=1のとき、結合ドット対の最小密度を求める
と、体積(180nm)3当たり一対となる。
【0039】この結合ドットの平均密度をレーザモード
下の領域中で達成するには、三次元構造が必要となる。
その好ましい構造の一例は、図3に示されるような、結
合量子ドットの二次元アレイ(図2参照)の積み重ねか
ら成り、全体を通じ利得条件を満たす密度をもつような
重層構造である。
【0040】以上により、このような量子ドット装置の
しきい値電流を求めることが可能である。放射失活が支
配するので、ドット各対を通して流れる電流は、自然放
出による損失を補充すれば、それで充分である。全自然
放出レートは、式(9)
【0041】
【数12】 で表わされる。
【0042】同じパラメータを用い、結合ドット対当た
りのしきい値電流Jt=eωsp≒1.6pAが求められ
る。三次元での均一なドットアレイでは、これは、4.
9mA/cm2の電流密度となる。量子ドット装置のこ
のしきい値電流密度は、量子井戸カスケードレーザに必
要な14kA/cm2より、桁数で、6.5桁低いもの
である。
【0043】図3に、本発明のここまでの教示によって
構築された量子ドットレーザの実施の形態を示す。ま
ず、基板702はレーザの構造的支持台を提供する。基
板は、典型的には単結晶ウェハーが用いられ、その上
に、さらに転位や欠陥のない高純度の単結晶性を保持し
つつ、レーザ作動に必要な種々の機能層を成長させるに
適した格子パラメータを有するものとする。
【0044】基板702の上には、クラッド層704が
重ねられる。このクラッド層704は、図2で示したよ
うに構築されたダブルドットアレイ層714内部で発生
する光子を、適切に反射する。
【0045】このようなダブルドットアレイ層714は
三層のみ図示されているが、この層の使用材料により、
効果的なダブルドット密度を得る層の数が異なること
は、当業者は容易に了解されるだろう。
【0046】さらにまた、クラッド層704の向かい合
う端部が、発振された放射光に対して高い反射度を有す
ることが望ましいが、この両端712aと712bの内
少なくとも一端は、レーザ光が出射するためには、部分
的には透過可能でなければならない。
【0047】また、レーザ発振を維持するに充分な電流
を全構造に供給するため、基板702およびコンタクト
層706には、電気的コンタクト708と710をそれ
ぞれ備えることが望ましい。
【0048】さらにまた、下流において障壁を付加すれ
ば、励起状態からのトンネルによる逃散を遮断し、量子
ドットカスケードレーザの全体の効率を高めるという効
果があることは、当業者には明らかであろう。
【0049】各層の寸法はレーザ設計の周知の原則によ
って決定される。
【0050】前述の各構造の製作方法としては、分子線
エピタキシー(MBE)や化学気相析出法(CVD)な
ど種々な周知の技術方法が可能である。
【0051】ここまで述べられてきた、量子ドットに関
し設けられた条件は、全て、トンネルを介しての励起状
態からの漏れを防ぐためである。
【0052】従って、以上の説明では、結合ドット対を
有する量子ドット層におけるレーザ発振について説明し
てきたが、例えば、励起状態エネルギーに禁止帯を有す
る超格子の設置など、いわゆる「バンド構造エンジニア
リング」を初めとする他の手段を用いこのトンネルを防
止できるならば、本発明は、単一のドット内でのレーザ
発振の遷移が起こる、つまり単一の「垂直遷移」が起こ
るレーザという実施形態を取ることができる。
【0053】即ち、本発明では、励起状態から下流側に
直接トンネルによって漏れるのを防ぐような構造であっ
て、単一量子ドット内で垂直遷移が起こるようになって
いれば、量子ドット層が単一量子ドットアレイで構成さ
れていても、ダブルドットアレイで構成されていてもど
ちらであってもよい。
【0054】ダブルドットアレイで構成される場合の量
子ドット層の構造は、図2に示した構造と同様であっ
て、ドット間障壁領域64により2つの積層された量子
ドット62が分離されていると同時に、量子ドットの上
面、下面、および図示されていない、量子ドットアレイ
の面方向の空間もドット間障壁領域64により覆われ、
分離されている。
【0055】また、量子ドット層が、単一量子ドットア
レイで構成される場合は、図2で示した構造とは異なり
垂直方向には1個だけの量子ドット62が、平面的(層
の面内方向)に多数個が配列され、各量子ドットの上下
の面、および平面方向の空間がドット間障壁領域64に
よって覆われ、分離されている。
【0056】本発明において、量子ドット層が単一量子
ドットアレイで構成される場合は、その直ぐ下流側に励
起状態からの電子のトンネルを防止する層が必須であ
り、これは、ブラッグ反射器を用いることにより達成す
ることができる。
【0057】一方、量子ドット層がダブルドットアレイ
で構成される場合に、その直ぐ下流側にブラッグ反射器
を設けることは、必須ではない。しかし、励起状態から
の電子のトンネルを効果的に防止するためには、ブラッ
グ反射器を設けることが好ましい。
【0058】さて、図4は、本発明による、その量子ド
ット垂直遷移レーザの伝導帯ダイアグラムの一部であ
る。ここで、禁止ミニバンド408と許容ミニバンド4
09は超格子ブラッグ反射器410が寄与するもので、
それぞれ、超格子が電子に対して比較的透過性があるエ
ネルギー領域と比較的不透明なエネルギー領域を示す。
上流の活性領域411と下流の活性領域421はそれぞ
れ量子ドット405の上流と下流に示され、励起された
高エネルギー状態から低エネルギーの終状態に垂直遷移
が起こるとき、波型矢印406で示されるように光子が
放出される。
【0059】当業者は容易に了解されるであろうが、こ
の幾何学的構造では、量子ドットの励起状態エネルギー
の許容終状態は、量子ドットから直ぐ下流の領域に存在
しない。励起された電子はトンネルで逃散できない以
上、−−望むらくは量子ドットの低エネルギー状態に光
子放出をすることにより−−失活するのみである。この
図は、符号405と符号455で示したダブルドット構
造で示してあるが、量子ドット405内で垂直遷移が起
こるように各量子ドット内のエネルギーレベルが調整さ
れて構成されているものである。そして、この図のよう
にブラッグ反射器が設けられているときは、第二の量子
ドット455を設けずに、量子ドット405の直ぐ下流
に超格子ブラッグ反射器を設けることにより、単一ドッ
トアレイ構造とすることができる。
【0060】本発明のカスケードレーザ装置において、
量子ドットのアレイを備えた量子ドット層は、1層であ
っても複数層であっても良い。図4の例では、上流の活
性層411、下流の活性層421もそれぞれ量子ドット
層で構成されることができる。
【0061】本発明のカスケードレーザが、複数の量子
ドット層で構成されるときは、各量子ドット層は層間障
壁領域で分離される。この層間障壁領域は、ブラッグ反
射器で構成することができる。即ち、量子ドット層の直
ぐ下流にブラッグ反射器を設けることで、電子のトンネ
ルを効果的に防止することができる。量子ドット層が単
一量子ドットアレイ構造である場合は、前述のように、
直ぐ下流にブラッグ反射器を設けることが必須である。
従って、最も下流側の活性層においても、その活性層が
単一量子ドットアレイ構造からなる量子ドット層である
ときは、その下流側にもブラッグ反射器を設けることが
必要である。
【0062】さらに、前記垂直遷移量子ドットレーザ
は、本来のフォノン放出を利用した更なる改善が可能で
ある。さて図5は、図4の垂直遷移量子ドットエネルギ
ー遷移ダイアグラムで、上流側の量子ドット405の下
位レーザ発振準位からフォノン放出が起こるような量子
ドット419を付加したものである。ここで、光子放出
遷移406は新しく付加された量子ドット419へのフ
ォノン放出407を媒介として、さらに強化される。下
位のレーザ発振準位より充分に低く同調されたエネルギ
ー準位を有するこの第二のドットを包含することによ
り、この下位のレーザ発振準位からの密度減少がより迅
速に行なわれるからである。尚、この構成においては、
ダブルドットアレイ構造が必須であるが、光子放出遷移
は、ドット間では生じないようにエネルギーレベル等が
調整されている。
【0063】最後に、図4および図5に示された原則
は、三つのエネルギー準位を有する単一のドット構造に
集約可能であることを当業者は直ちに了解されるだろ
う。さて図6は、図4および図5で述べられた原則を統
合して構築した装置の伝導帯ダイアグラムである。単一
量子ドット405内で垂直遷移を示すこの伝導帯ダイア
グラムが示すように、準位3(413)から準位2(4
15)への電子の遷移の際、光子が放出される。共鳴フ
ォノン放出は準位2(415)から準位1(417)で
起こる。ここで準位2と準位1のエネルギー差を利用し
て、このフォノン遷移が容易に起こるような設計が可能
である。準位1は量子ドットの基底状態であることが望
ましい。この形態においても単一の量子ドット内でこの
ような作用が起こるように構成されている限り、量子ド
ット層は、単一量子ドットアレイであっても、ダブルド
ットアレイであってもよい。
【0064】以上、量子ドットカスケードレーザが図示
され説明されたが、特許請求の範囲により限定される本
発明の基本と精神に反することなく変更や修正が遂行で
きることは当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のカスケードの伝導帯エネルギーダイアグ
ラムで、低いサブバンドに放射遷移している電子を示
す。
【図2】導電板間に挟まれた結合ドット対のアレイの略
図である。
【図3】図2のアレイサンドイッチから構成された量子
ドットカスケードレーザ装置の断面図である。
【図4】伝導帯エネルギーダイアグラムで超格子内の垂
直遷移を示す。
【図5】伝導帯エネルギーダイアグラムで、本発明の第
二の実施形態における超格子内の垂直遷移を示す。
【図6】伝導帯エネルギーダイアグラムで、本発明の第
三の実施形態における超格子内の垂直遷移を示す。
【符号の説明】
60 導電板 62 量子ドット 64 ドット間障壁領域 702 基板 704 導波路クラッド層 706 コンタクト層 708 電気的コンタクト 710 電気的コンタクト 712a クラッド層端部 712b クラッド層端部 714 ダブルドットアレイ層 405 量子ドット 406 波型矢印で示される光子放射遷移 407 フォノン放出 408 禁止ミニバンド 409 許容ミニバンド 410 超格子ブラッグ反射器 411 上流の活性領域 413 量子ドット405の準位3 415 量子ドット405の準位2 417 量子ドット405の準位1 419 量子ドット 421 下流の活性領域

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)電気的接続を有する基板層と、 (2)前記基板の上に重ねられた1層以上の量子ドット
    層であって、この量子ドット層が複数層であるときは各
    層が層間障壁領域で分離され、またこの量子ドット層各
    層が、それぞれドット間障壁領域で分離された量子ドッ
    トのアレイを備えていて、各ドットは所定の体積、およ
    び上位離散的エネルギー準位と下位離散的エネルギー準
    位を有し、前記上位離散的エネルギー準位は前記下位離
    散的エネルギー準位より高く、それにより量子ドットア
    レイ内の量子ドット内で荷電キャリアが上位離散的エネ
    ルギー準位から下位離散的エネルギー準位に移る際、そ
    のドット内で垂直放射遷移が起こるようにした量子ドッ
    ト層と、 (3)電気的接続を有し前記量子ドット層の上に重ねら
    れるコンタクト層とを有し、その装置を流れる電流の通
    過により、量子ドット内での垂直放射遷移に起因するレ
    ーザ動作を起こす量子ドットカスケードレーザ装置。
  2. 【請求項2】 (1)電気的接続を有する基板層と、 (2)前記基板の上に重ねられた1層以上の量子ドット
    層であって、この量子ドット層が複数層であるときは各
    層が層間障壁領域で分離され、またこの量子ドット層各
    層が、それぞれドット間障壁領域で分離された量子ドッ
    トのアレイを備えていて、各ドットは所定の体積、およ
    び上位離散的エネルギー準位と下位離散的エネルギー準
    位を有し、前記上位離散的エネルギー準位は前記下位離
    散的エネルギー準位より高く、それにより量子ドットア
    レイ内の量子ドット内で荷電キャリアが上位離散的エネ
    ルギー準位から下位離散的エネルギー準位に移る際、そ
    のドット内で垂直放射遷移が起こるようにしてあり、 その際、この量子ドット層内の前記量子ドットの各々は
    下流側の量子ドットに関連付けられており、その下流の
    量子ドットは、上流の量子ドットの下位の離散的エネル
    ギー準位よりも充分に低く調整されたエネルギー準位を
    有し、それにより荷電キャリアが上流の量子ドットの上
    位離散的エネルギー準位から下位離散的エネルギー準位
    に移った後、さらに下流の量子ドットの調整された離散
    的エネルギー準位に移り、フォノンを生じるようにして
    ある量子ドット層と、 (3)電気的接続を有し前記量子ドット層の上に重ねら
    れるコンタクト層とを有し、その装置を流れる電流の通
    過により、量子ドット内での垂直放射遷移に起因するレ
    ーザ動作を起こす量子ドットカスケードレーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記の関連付けられた下流の量子ドット
    の調整された離散的エネルギー準位が、その下流のドッ
    トの基底状態であることを特徴とする請求項2記載の量
    子ドットカスケードレーザ装置。
  4. 【請求項4】 (1)電気的接続を有する基板層と、 (2)前記基板の上に重ねられた1層以上の量子ドット
    層であって、この量子ドット層が複数層であるときは各
    層が層間障壁領域で分離され、またこの量子ドット層各
    層が、それぞれドット間障壁領域で分離された量子ドッ
    トのアレイを備えていて、各ドットは所定の体積、およ
    び上位離散的エネルギー準位と下位離散的エネルギー準
    位を有し、前記上位離散的エネルギー準位は前記下位離
    散的エネルギー準位より高く、それにより量子ドットア
    レイ内の量子ドット内で荷電キャリアが上位離散的エネ
    ルギー準位から下位離散的エネルギー準位に移る際、そ
    のドット内で垂直放射遷移が起こるようにしてあり、 その際、この量子ドット層内の前記量子ドットの各々は
    下位離散的エネルギー準位より低く位置する付加的な離
    散的エネルギー準位を有し、その量子ドットの付加的な
    離散的エネルギー準位は、その量子ドットの下位離散的
    エネルギー準位と付加的な離散的エネルギー準位間フォ
    ノン遷移を促進すべく充分調整されており、それにより
    荷電キャリアがその量子ドットの上位離散的エネルギー
    準位からその量子ドットの下位離散的エネルギー準位に
    移った後、さらにその量子ドットの調整された付加的な
    離散的エネルギー準位に移り、フォノンを生じるように
    してある量子ドット層と、 (3)電気的接続を有し前記量子ドット層の上に重ねら
    れるコンタクト層とを有し、その装置を流れる電流の通
    過により、量子ドット内での垂直放射遷移に起因するレ
    ーザ動作を起こす量子ドットカスケードレーザ装置。
  5. 【請求項5】 前記の量子ドットの調整された付加的な
    離散的エネルギー準位が、そのドットの基底状態である
    ことを特徴とする請求項4記載の量子ドットカスケード
    レーザ装置。
  6. 【請求項6】 前記層間障壁領域がブラッグ反射器であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の量
    子ドットカスケードレーザ装置。
  7. 【請求項7】 前記量子ドット層の各層の直ぐ下流にブ
    ラッグ反射器を有し、量子ドット層が複数層であるとき
    は、このブラッグ反射器が前記層間障壁領域を兼ねるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の量子ド
    ットカスケードレーザ装置。
  8. 【請求項8】 前記量子ドット層は、積層されていない
    単一のドットからなる多数の量子ドットが、ドット間障
    壁領域で分離された単一量子ドットアレイ構造を備え、
    この量子ドット層の直ぐ下流にはブラッグ反射器が設け
    られており、量子ドット層が複数層であるときは、この
    ブラッグ反射器が前記層間障壁領域を兼ねることを特徴
    とする請求項1、4または5記載の量子ドットカスケー
    ドレーザ装置。
  9. 【請求項9】 前記量子ドット層と前記基板層間に挟ま
    れた第一クラッド層と、 前記量子ドット層と前記コンタクト層間に挟まれた第二
    クラッド層とをさらに有することを特徴とする請求項1
    〜8のいずれかに記載の量子ドットカストドレーザ装
    置。
  10. 【請求項10】 前記量子ドットがGaAsで形成され
    ていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載
    の量子ドットカスケードレーザ装置。
  11. 【請求項11】 前記量子ドットが、B、Al、Ga、
    In、およびTlから成るIII族とN、P、As、S
    b、およびBiから成るV族によるIII−V族化合物
    で形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいず
    れかに記載の量子ドットカスケードレーザ装置。
  12. 【請求項12】 前記量子ドットが、Zn、Cd、およ
    びHgから成るII族とO、S、Se、Te、およびP
    oから成るVI族によるII−VI族化合物で形成され
    ていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記
    載の量子ドットカスケードレーザ装置。
JP18478698A 1997-06-30 1998-06-30 量子ドットカスケードレーザ装置 Expired - Fee Related JP3191286B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/884,967 US5963571A (en) 1997-06-30 1997-06-30 Quantum-dot cascade laser
US08/884967 1997-06-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1174608A true JPH1174608A (ja) 1999-03-16
JP3191286B2 JP3191286B2 (ja) 2001-07-23

Family

ID=25385838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18478698A Expired - Fee Related JP3191286B2 (ja) 1997-06-30 1998-06-30 量子ドットカスケードレーザ装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5963571A (ja)
JP (1) JP3191286B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6829269B2 (en) 2002-05-21 2004-12-07 University Of Massachusetts Systems and methods using phonon mediated intersubband laser
US7019333B1 (en) * 1999-11-16 2006-03-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Photon source
JP2006278860A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Advanced Telecommunication Research Institute International 半導体発光素子、その製造方法およびその半導体発光素子を用いた半導体レーザジャイロ
WO2007007434A1 (ja) * 2005-07-08 2007-01-18 Hamamatsu Photonics K.K. 量子カスケードレーザ
JPWO2012173162A1 (ja) * 2011-06-13 2015-07-30 国立大学法人東北大学 量子ナノドット、二次元量子ナノドットアレイ及びこれを用いた半導体装置並びに製造方法

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6815736B2 (en) 2001-02-09 2004-11-09 Midwest Research Institute Isoelectronic co-doping
US6690699B2 (en) * 2001-03-02 2004-02-10 Lucent Technologies Inc Quantum cascade laser with relaxation-stabilized injection
DE10122072A1 (de) * 2001-05-07 2002-11-21 Infineon Technologies Ag Halbleiteremitterelement, Verfahren zum Herstellen eines Halbleiteremitterelementes und Verfahren zum Betreiben eines Halbleiteremitterelementes
US6794265B2 (en) 2001-08-02 2004-09-21 Ultradots, Inc. Methods of forming quantum dots of Group IV semiconductor materials
US7005669B1 (en) 2001-08-02 2006-02-28 Ultradots, Inc. Quantum dots, nanocomposite materials with quantum dots, devices with quantum dots, and related fabrication methods
US20030066998A1 (en) 2001-08-02 2003-04-10 Lee Howard Wing Hoon Quantum dots of Group IV semiconductor materials
US6819845B2 (en) 2001-08-02 2004-11-16 Ultradots, Inc. Optical devices with engineered nonlinear nanocomposite materials
US6710366B1 (en) 2001-08-02 2004-03-23 Ultradots, Inc. Nanocomposite materials with engineered properties
FR2834130B1 (fr) * 2001-12-20 2005-02-18 Thales Sa Procede d'amelioration des caracteristiques optiques de composants optoelectroniques multicouches
US7359418B2 (en) * 2003-02-13 2008-04-15 Hamamatsu Photonics K.K. Quantum cascade laser
DE10335443B4 (de) * 2003-07-31 2007-08-02 Humboldt-Universität Zu Berlin Quantentopfstruktur
WO2011112612A1 (en) 2010-03-08 2011-09-15 Alliance For Sustainable Energy, Llc Boron, bismuth co-doping of gallium arsenide and other compounds for photonic and heterojunction bipolar transistor devices
US20130148678A1 (en) * 2010-04-05 2013-06-13 President And Fellows Of Harvard College Quantum cascade laser source with ultrabroadband spectral coverage
US9431622B2 (en) 2011-07-26 2016-08-30 Brother International Corporation Quantum dot optoelectronic device and methods therfor
WO2015112158A1 (en) 2014-01-24 2015-07-30 Brother International Corporation Quantum dot photoconductor for an electrophotographic printer
US9618860B2 (en) 2014-02-06 2017-04-11 Brother International Corporation Electrophotographic printer photoconductor based on ligand-free semiconductor quantum dots
US9223234B2 (en) 2014-02-06 2015-12-29 Brother International Corporation Electrophotographic printer photoconductor based on surface-modified semiconductor quantum dots

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5457709A (en) * 1994-04-04 1995-10-10 At&T Ipm Corp. Unipolar semiconductor laser
US5509025A (en) * 1994-04-04 1996-04-16 At&T Corp. Unipolar semiconductor laser
US5727010A (en) * 1996-03-20 1998-03-10 Lucent Technologies Inc. Article comprising an improved quantum cascade laser
US5692003A (en) * 1996-03-29 1997-11-25 Nec Research Institute, Inc. Quantum-dot cascade laser

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7019333B1 (en) * 1999-11-16 2006-03-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Photon source
US6829269B2 (en) 2002-05-21 2004-12-07 University Of Massachusetts Systems and methods using phonon mediated intersubband laser
JP2006278860A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Advanced Telecommunication Research Institute International 半導体発光素子、その製造方法およびその半導体発光素子を用いた半導体レーザジャイロ
WO2007007434A1 (ja) * 2005-07-08 2007-01-18 Hamamatsu Photonics K.K. 量子カスケードレーザ
JPWO2012173162A1 (ja) * 2011-06-13 2015-07-30 国立大学法人東北大学 量子ナノドット、二次元量子ナノドットアレイ及びこれを用いた半導体装置並びに製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3191286B2 (ja) 2001-07-23
US5963571A (en) 1999-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3191286B2 (ja) 量子ドットカスケードレーザ装置
Ledentsov Long-wavelength quantum-dot lasers on GaAs substrates: from media to device concepts
JP4138930B2 (ja) 量子半導体装置および量子半導体発光装置
Grundmann The present status of quantum dot lasers
JP3672678B2 (ja) 量子半導体装置およびその製造方法
JP3338228B2 (ja) 単極性半導体レーザ
Saito et al. Room‐temperature lasing operation of a quantum‐dot vertical‐cavity surface‐emitting laser
JP4047718B2 (ja) 量子ダッシュデバイス
US3982207A (en) Quantum effects in heterostructure lasers
EP0547038B1 (en) A semiconductor laser device
US5457709A (en) Unipolar semiconductor laser
US5570386A (en) Semiconductor laser
US7075954B2 (en) Intelligent wavelength division multiplexing systems based on arrays of wavelength tunable lasers and wavelength tunable resonant photodetectors
EP1708318B1 (en) Quantum cascade laser
JP2004111710A (ja) 量子光半導体装置
US6148012A (en) Multiple wavelength quantum cascade light source
JP5575253B2 (ja) 調整可能な量子光源
Bimberg et al. Quantum-dot vertical-cavity surface-emitting lasers
US5692003A (en) Quantum-dot cascade laser
JP2004528705A (ja) 量子ドットレーザ
Bimberg et al. Edge and vertical cavity surface emitting InAs quantum dot lasers
Bimberg et al. Application of self-organized quantum dots to edge emitting and vertical cavity lasers
JP2830909B2 (ja) 光素子
Springholz et al. Mid-infrared vertical cavity surface emitting lasers based on the lead salt compounds
Sakaki Recent progress in quantum structure materials, physics and devices

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090525

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100525

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110525

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110525

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120525

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120525

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130525

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140525

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees