JPH1171582A - 透水性土質改良材及びその施工方法 - Google Patents
透水性土質改良材及びその施工方法Info
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- JPH1171582A JPH1171582A JP15767898A JP15767898A JPH1171582A JP H1171582 A JPH1171582 A JP H1171582A JP 15767898 A JP15767898 A JP 15767898A JP 15767898 A JP15767898 A JP 15767898A JP H1171582 A JPH1171582 A JP H1171582A
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Abstract
発揮することができ、地盤安定化工事において、表面舗
装の強度を低下させることなく、地下土中に表面水を速
やかに浸透させることができる透水性土質改良材及びそ
の施工方法を提供する。 【解決手段】 透水性土質改良材は、多孔質材料と、強
度保持材料としての土及び土質安定剤とを混合したもの
である。多孔質材料は炭ガラ、軽石又は煉瓦、土は粘土
質の土である。多孔質材料は、土に対して50〜400
重量%配合され、土質安定剤は、土に対して3〜20重
量%配合されるのが望ましい。また、一軸圧縮強度が式
(1)を満たす強度となるように転圧を行うのが好まし
い。 一軸圧縮強度(kgf/cm2 )=A×B-0.8 …(1) 但し、Aは5〜10の実数、Bは土に対する多孔質材料
の重量比を表す。
Description
公園等の地盤安定化工事において、表面舗装の強度を低
下させることなく、表面水を、透水性を有する地盤を通
過して速やかに地下土中に浸透させることができる透水
性土質改良材及びその施工方法に関するものである。
アスファルトやコンクリートにより行われていたが、こ
の場合には、表面舗装上に水が溜まるという問題があっ
た。さらに、表面に付着していた埃や油等が表面水に浮
き出て、スリップを引き起こすという問題もあった。し
かし、近年になって、透水性を有するアスファルトの開
発や、砂、セメント及び顔料の混合物の高圧プレス成形
品をタイルのように敷きつめるインターロッキング、樹
脂舗装等の表面工法の改善により表面水の問題は解決さ
れつつある。
は、現地の土等に石灰系やセメント系安定剤を加えて混
合し、転圧や突き固めをして物理的圧力と化学反応を加
えることによって路床の強化が行われていた。そして、
路床の上に砂や砕石等を敷きつめて路盤とし、その上を
アスファルトやコンクリートで舗装していた。
安定化処理工法においては、表面水はアスファルトやイ
ンターロッキング、樹脂舗装中に浸透するが、路床材
は、石灰系やセメント系安定剤で処理されると、不透水
性になり、表面水が、路床材の上面に溜まってしまう。
そのため、路床材上に砂や砕石等で形成された路盤材
が、水を含んでしまい流動性を生じるとともに、強度が
低下して表面舗装が壊れやすくなるという問題があっ
た。
を使用していたため、必ずしも粘土質を含んだ土質の強
い土を得ることができるとは限らず、確実に、地盤の強
化を図ることができなかった。さらに、路床材は、石灰
系やセメント系安定剤のみを使用するため、土質安定化
処理にかなりのコストが掛かるという問題もあった。
る問題に着目してなされたものである。その目的とする
ところは、透水性を有するとともに、所望とする強度を
発揮することができ、地盤安定化工事において、表面舗
装の強度を低下させることなく、地下土中に表面水を速
やかに浸透させることができる透水性土質改良材及びそ
の施工方法を提供することにある。
コストの低減を図ることができるとともに、産業廃棄物
の有効利用を図ることができる透水性土質改良材及びそ
の施工方法を提供することにある。
めに、請求項1に記載の発明の透水性土質改良材は、多
孔質材料と、強度保持材料としての土及び土質安定剤と
を混合したものである。
は、請求項1に記載の発明において、前記多孔質材料は
細孔径5μm 〜5mmの連続した細孔を有し、土は日本統
一土質分類法で細粒分とされる粒径75μm 以下の土粒
子を15%以上含有するものである。
は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記
多孔質材料は炭ガラ、軽石又は煉瓦であり、土は粘土質
の土であるものである。
は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前
記土は施工場所の土及び施工場所以外の土の少なくとも
1種の土であるものである。
は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前
記土は石灰石水洗後の汚泥ケーキ又はキラ粘土であるも
のである。
は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前
記土質安定剤は石灰製造工程で排出される集塵ダストで
あるものである。
は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前
記土に対する多孔質材料の配合量が50〜400重量%
であり、土質安定剤の配合量が3〜20重量%であるも
のである。
の施工方法は、透水性を必要とする地盤に前記請求項1
〜7のいずれかに記載の透水性土質改良材を混合し、引
き均した後、一軸圧縮強度が次式(1)を満たす強度と
なるように転圧を行う透水性土質改良材の施工方法であ
る。
の重量比を表す。
て詳細に説明する。透水性土質改良材は、多孔質材料
と、強度保持材料としての土及び土質安定剤とを混合し
たものである。
園、駐車場、庭等の地盤安定化工事の際、地盤の強化を
図るとともに、その土質を安定化させるために使用され
る。前記多孔質材料は、水が通過することができるよう
に細孔径が好ましくは5μm 〜5mm、さらに好ましくは
100μm 〜2mmの連続した細孔を有し、転圧に対して
耐えることができる強度を有するものが好ましい。この
ような多孔質材料に使用される材料としては、炭ガラ、
軽石、煉瓦等が挙げられる。さらに、この多孔質材料
は、粒径が15mm以下のもので、3〜5mmの範囲内のも
のが好ましい。また、多孔質材料自体は、所定形状を保
持することができないため、強度保持材料として土及び
土質安定剤を添加し、所定の形状及び強度を持たせるこ
とが必要である。
ュ)は、通常粒径が10mm以下、水分が20.8重量
%、湿潤密度が0.68g/cm3 のもので、石炭ボイラ
ー等で発生する燃えかすである。
より多孔質となった火山砕屑物である。結晶が少なく、
ほとんど珪酸質の成分と気泡からできている。煉瓦は、
低級粘土を主原料とし、これに川砂、石灰を加えて混合
したものを焼成して得られるものであり、多孔質材料と
して使用する際には、粒径が15mm以下となるように破
砕されたものが使用されている。
は粘土分を含んだ土、汚泥ケーキ及びキラ粘土等が使用
される。この粘土分を含んだ土は、日本統一分類法で細
粒分とされる粒径75μm 以下の土粒子を15%以上含
むものである。汚泥ケーキは、石灰石水洗後に生じる産
業廃棄物であり、粘土質でもある。キラ粘土は、例え
ば、愛知県瀬戸地方等で天然珪砂を水洗することによっ
て珪砂と水簸粘土を得る際、廃棄処分される微砂混じり
の白色の粘土である。
所の土質が、粘土質又は粘土分を含んでいる場合、それ
を有効に利用することができる。一方、施工場所の土質
が、粘土質又は粘土分を含んだ土でない場合、汚泥ケー
キやクレイサンド等の市販のもの、あるいは他の場所の
粘土分を含んだ土を施工場所の土に混合することによっ
て使用することができる。
灰、セメント及び石膏の少なくとも1種を主成分とする
一般的な土質安定剤を使用することができる。但し、セ
メントは土中において不透水性のゲルを多く生ずるため
土質安定剤の構成成分として多量に含まれるのは好まし
くない。一方、生石灰、消石灰及び石膏は、針状結晶の
エトリンガイト等を生成し、土と多孔質材料とを線や点
で結合させ、また、高炉スラグは、生石灰、消石灰のア
ルカリ刺激により気孔率の高い固化物を生成するため、
透水性土質改良材の土質安定剤の構成成分として好まし
い。このため、土質安定剤としては、セメントを多量に
含有せず、生石灰、消石灰、石膏及び高炉スラグの少な
くとも1種を主成分とするものが好ましい。
工程で排出され、集塵機で集塵される集塵ダストが使用
される。この集塵ダストは、消石灰又は生石灰が主成分
である。また、生石灰は、土壌中の水と反応することに
より、熱が発生するため、土を早期に固める上で大変有
効である。また、土質安定剤は、一般に施工場所の土質
に対応させて石膏、セメント等が添加される。
材料は土に対して、50〜400重量%の範囲内で配合
されるのが好ましく、150〜300重量%の範囲内で
配合されるのがさらに好ましい。この配合量が50重量
%未満では、一軸圧縮強度を向上させることはできる
が、所望とする透水性を有することができなくなってし
まう。一方、配合量が400重量%を越えると、透水性
の面では良いが、一軸圧縮強度が弱くなるため、好まし
くない。
範囲内で配合されるのが望ましく、3〜10重量%の範
囲内がさらに望ましく、5〜10重量%の範囲内が特に
好ましい。この配合量が3重量%未満では、透水性は良
好であるが、一軸圧縮強度が低下するため好ましくな
い。一方、配合量が20重量%を越えると、透水性が著
しく低下するため、透水性土質改良材としての効果を発
揮することができない。
場、歩道、公園、車道等の透水性を必用とする地盤を引
き均して施され、その上から通常転圧により所定の圧力
を加えることによって透水性の地盤が形成される。
示す式を満たす強度となるように行われる。 一軸圧縮強度(kgf/cm2 )=A×B-0.8 …(1) 但し、Aは5〜10の実数、Bは土に対する多孔質材料
の重量比を表す。
水付近や水の溜まりやすい低い場所のように、透水性が
要求され、一軸圧縮強度がそれほど必要とされない場所
においては、式(1)中のAを5のように低く設定す
る。一方、車道のように、一軸圧縮強度の向上を必要と
するような場所においては、式(1)中のAを10のよ
うに高く設定する。
は、0.8〜8kgf/cm2 の範囲内が望ましく、さらに
は、2〜5kgf/ cm2の範囲が望ましい。一軸圧縮強度
が0.8kgf /cm2 未満の場合、人が歩行可能な強度が
得られず、また、8kgf/cm 2 を越えると多孔質材料が
破壊される等の原因で透水性が著しく低下するためであ
る。
法の一実施形態を図面を用いて詳細に説明する。図3に
示すように、施工場所11における地盤12は比較的軟
弱で不透水な土からなっている。この施工場所11にお
いて地盤安定化処理工事を行う際、まず、図2に示すよ
うに、多孔質材料、土及び土質安定剤を予め混合した透
水性土質改良材を投入する。この場合、施工場所11の
土質が、粘土質又は粘土分を含んでおれば、その土を使
用して多孔質材料と土質安定剤を投入してミキシングホ
ーク、ユンボ等で混合することもできる。このとき、多
孔質材料は土に対して50〜400重量%の配合量にな
るように、土質安定剤は、土に対して3〜20重量%の
配合量になるように配合される。
一軸圧縮強度が、前記式(1)に基づいて算出される値
となるようにローラー13又はタンパー等により転圧さ
れる。これにより、元の地盤12に透水性土質改良材層
14が形成される。その後、図1に示すように、転圧さ
れた透水性土質改良材層14上に透水性アスファルト舗
装15を形成する。この場合、インターロッキング、樹
脂舗装、敷石等の表面工法を施すこともできる。また、
公園等の地面表面に土を所望する場合には透水性土質改
良材層14を表面とすることもできる。
材層14上に、砕石や砂等による路盤を形成しても良
い。以上のように、この実施形態によれば、次のような
効果が得られる。
よれば、アスファルト舗装15が透水性を有する場合の
土質安定化工事において、アスファルト舗装15の下部
に形成された透水性土質改良材層14は透水性を有する
とともに、所望とする強度を発揮することができる。従
って、アスファルト舗装15の強度を低下させることな
く、速やかに地下土中に表面水を浸透させることができ
る。
よれば、多孔質材料は細孔径5μm〜5mmの連続した
細孔を持つものとしたことから、透水性を効果的に発揮
できるとともに、土は粒径75μm 以下の土粒子を15
%以上含むものとしたことにより、透水性土質改良材の
強度を保持することができる。
よれば、多孔質材料としての炭ガラ、軽石又は煉瓦は連
続孔を有するため、水を透水性土質改良材層14上に溜
めることなく速やかに地下土中に浸透させ、透水性をよ
り効果的に発揮できるとともに、粘土質の土を配合する
ことにより、透水性土質改良材層14の強度を容易に保
持することができる。
よれば、施工場所11における粘土質の有無により、施
工場所11の土を使用するか、施工場所11以外の土を
使用するかの選択を行うことができるため、施工場所1
1の状況に対応させて透水性土質改良材層14を効率良
く得ることができる。
よれば、強度保持材料として汚泥ケーキ又はキラ粘土を
使用するため、廃棄物の有効利用を果たすことができ、
材料を容易に入手することができるうえに、製造コスト
の低減を図ることができる。
よれば、土質安定剤として石灰製造工程で排出される集
塵ダストを使用するため、廃棄物の有効利用を果たすこ
とができ、材料を容易に入手することができるうえに、
製造コストの低減を図ることができる。
よれば、土に対する多孔質材料の配合量が50〜400
重量%で、土質安定剤の配合量が3〜20重量%の所定
範囲内に設定されているため、透水性土質改良材層14
の透水性と強度のバランスを良好に発揮することができ
る。
施工方法によれば、一軸圧縮強度を算出する式を前記
(1)のように設定したことにより、施工場所11に適
した転圧を行うことができ、透水性と強度に優れた地盤
12を容易に形成することができる。
よれば、強度保持材料を構成する土として、粘土質又は
粘土分を含んだ汚泥ケーキ又はキラ粘土を用いることに
より、多孔質材料の形態を保持し、透水性土質改良材層
14の強化を図ることができる。
よれば、多孔質材料として炭ガラ、軽石又は煉瓦を構成
成分とすることにより、水を透水性土質改良材層14上
に溜めることなく速やかに地下土中に浸透させ、側道の
樹木等の根に水の補給をすることができる。
よれば、多孔質材料として炭ガラ、軽石又は煉瓦を構成
成分とすることにより、水が透水性土質改良材層14上
に溜まることなく速やかに地下土中に浸透するので、総
合的な排水処理量を減少させることができる。
よれば、強度保持材料としての土中に含まれるケイ酸と
土質安定剤中に含まれるカルシウムが、転圧後の長期に
わたる化学反応によりケイ酸カルシウムとなるため、透
水性土質改良材層14が割れた場合又は掘り起こした場
合、転圧を施すことにより透水性土質改良材層14を再
生することができる。
よれば、強度保持材料を構成する土として白色のキラ粘
土を用いたことから、透水性土質改良材層14を表面と
した施工場所において、塗料等を混入することによって
施工場所を所望の色調とすることができる。このとき、
多孔質材料として煉瓦を用いた場合には、塗料等を混入
することなく、例えば、煉瓦の赤とキラ粘土の白の組み
合わせで施工場所を赤白色等とすることができる。
具体的に説明する。 (実施例1〜14)この実施例1〜7においては、多孔
質材料としての炭ガラの配合量を変化させて、炭ガラの
適正配合量について調べた。その他の構成成分は、強度
保持材料としての粘土100重量%を基準とし、土質安
定剤を5重量%配合し、その内訳をセメントを1.0重
量%、消石灰を3.5重量%、石膏を0.5重量%とし
た。さらに、水を20.0重量%配合した。その配合例
を表1に示した。
しての炭ガラの配合量を変化させて、炭ガラの適正配合
量について調べた。その他の構成成分は、強度保持材料
としての粘土100重量%を基準とし、土質安定剤を5
重量%配合し、その内訳を実施例1〜7の場合と変更
し、セメントを2.0重量%、消石灰を2.5重量%、
石膏を0.5重量%とした。さらに、水を20.0重量
%配合した。その配合例を表2に示した。
し、粒径3.0〜5.0mm、水分20.8重量%、湿潤
密度0.68g /cm3 のものである。粘土は、乾燥粘土
を使用し、粒径0.5mm以下、水分0〜1重量%、湿潤
密度0.911g /cm3 のものである。消石灰は、河合
石灰工業株式会社製のものを使用し、粒度0.075mm
以下、湿潤密度1.46g /cm3 のものである。セメン
トは、市販品のポルトランドセメントを使用し、石膏は
市販品の無水石膏を使用した。
拠して、突き固めは、JSF T811に示される方法
に準じて行った。湿潤密度はJSF T 191に、含
水比はJSF T 121に示される方法に準じて測定
した。一軸圧縮強度はJSF T 511に、透水性は
JSF T 311に示される方法に準じて測定した。
試験結果を表1及び表2に示した。なお、配合量の表示
は重量%で示した。また、湿潤密度はg /cm3 、含水比
は重量%、一軸圧縮強度はkgf/cm2 、透水性はmm/hr
で示した。
12において、炭ガラの配合量が150〜300重量%
の範囲内では、透水性は7〜15mm/hrと1時間に10
mm程度の水量を透水できることが示された。一方、実施
例1及び実施例8に示すように、炭ガラ350重量%に
おいて、透水性は良好であったが、一軸圧縮強度が2kg
f/cm2 と低下することが示された。また、実施例7及
び14に示すように、炭ガラ100重量%においては、
一軸圧縮強度が上がり過ぎるために透水性が低下してし
まい、透水性土質改良材として不適であることが示され
た。 (実施例15〜17)次に、もう一つの多孔質材料とし
ての軽石の配合量を変化させて、軽石の適正配合量につ
いて調べた。その他の配合量は、強度保持材料としての
粘土100重量%を基準とし、土質安定剤はセメントを
0.6重量%、生石灰を20重量%、石膏を0.3重量
%とした。その配合例を表3に示した。
いて行った。試験結果を表3に示した。なお、配合量の
表示は重量%で示した。また、湿潤密度はg /cm3 、含
水比は%、一軸圧縮強度はkgf /cm2 、透水性はmm/hr
で示した。
度とともに劣ることが示された。しかし、実施例16及
び17に示すように、軽石配合量が240重量%以上で
透水性が7.5mm/hrを越えることが示された。ただ
し、300重量%以上配合すると一軸圧縮強度が低下
し、使用できる範囲が限られてくることが示された。 (実施例18〜22)強度保持材料としての粘土の配合
量を変化させて、粘土の適正配合量について調べた。そ
の他の配合量は、多孔質材料としての炭ガラを200重
量%を基準とし、土質安定剤はセメントを1.0重量
%、消石灰を3.5重量%、石膏を0.5重量%、さら
に水を20.0重量%配合した。その配合例を表4に示
した。試験は、実施例1〜14と同様の方法を用いて行
った。試験結果を表4に示した。なお、配合量の表示は
重量%で示した。また、湿潤密度はg /cm3 、含水比は
%、一軸圧縮強度はkgf/cm2 、透水性はmm/hrで示し
た。
配合量が200重量%以上になると一軸圧縮強度が上昇
すると同時に透水性が低下し、透水性土質改良材として
不適であることが示された。従って、強度保持材料とし
ての粘土の適正配合量は50〜150重量%の範囲内が
望ましいことが示された。 (実施例23〜27)土質安定剤の構成成分であるセメ
ント、消石灰、石膏の配合量を変化させて、土質安定剤
の適正配合量について調べた。強度保持材料としての粘
土を100重量%、多孔質材料としての炭ガラを200
重量%の一定量配合し、さらに水を20.0重量%配合
した。その配合例を表5に示した。試験は、実施例1〜
14と同様の方法を用いて行った。試験結果を表5に示
した。なお、配合量の表示は重量%で示した。また、湿
潤密度はg /cm3 、含水比は%、一軸圧縮強度はkgf/
cm2 、透水性はmm/hrで示した。
合量が3重量%未満では透水性は良くなるが、一軸圧縮
強度が低下するため好ましくないことが示された。一
方、実施例27において、透水性が著しく低下して透水
性土質改良材として不適であることが示された。従っ
て、土質安定剤の適正配合量は、3〜20重量%の範囲
内が望ましいことが示された。 (実施例28〜31)次に、実際に多孔質材料として炭
ガラ又は煉瓦を200重量%、強度保持材として汚泥ケ
ーキ、粘土(含水率20重量%)又はキラ粘土を100
重量%、土質安定剤として集塵ダストを10重量%ある
いは消石灰を10重量%又は20重量%配合して実施例
1〜14と同様の方法を用いて一軸圧縮強度、含水比、
湿潤密度、透水性を測定した。その配合例及び結果を表
6に示した。なお、配合量の表示は重量%で示した。ま
た、湿潤密度はg /cm3 、含水比は%、一軸圧縮強度は
kgf/cm2 、透水性はmm/hrで示した。
軸圧縮強度、含水比、湿潤密度、透水性において良好な
結果を得ることができた。従って、炭ガラ、煉瓦破砕
粉、汚泥ケーキ、粘土、キラ粘土、集塵ダストは、透水
性土質改良剤の構成成分として有効であることが示され
た。
思想について以下に記載する。 ・ 前記炭ガラに対する粘土の配合量が50〜150重
量%である請求項3〜7のいずれかに記載の透水性土質
改良材。
材層の強度を十分に得ることができるとともに、良好な
透水性を得ることができる。 ・ 前記転圧を行った後、透水性土質改良材の層上に透
水性の表面舗装の層を設ける請求項8に記載の透水性土
質改良材の施工方法。
に水が溜まることなく表面舗装の層を透過し、さらに、
透水性土質改良材の層を透過し、表面水を地下土中に速
やかに浸透させることができる。
/cm2 となるように転圧を行う請求項8に記載の透水性
土質改良材の施工方法。このように構成した場合、一軸
圧縮強度と透水性の両方について所望とする値を得るこ
とができ、透水性土質改良材を有効に機能させることが
できる。
質安定剤を予め混合した後に引き均すか又は多孔質材
料、強度保持材料及び土質安定剤各々を直接混合して引
き均す請求項8に記載の透水性土質改良材の施工方法。
させて効率良く施工を行うことができる。 ・ 前記多孔質材料は煉瓦であり、土はキラ粘土である
請求項5〜7のいずれかに記載の透水性土質改良材。
赤とキラ粘土の白の組み合わせで施工場所を赤白色等と
することができる。
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明の透水性土質改良材によれば、透水性を有するととも
に、所望とする強度を発揮することができ、地盤安定化
工事において、表面舗装の強度を低下させることなく、
地下土中に表面水を速やかに浸透させることができる。
によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、多孔質
材料は細孔径5μm 〜5mmの連続した細孔を持つもの
としたことから、透水性を効果的に発揮できるととも
に、土は粒径75μm 以下の土粒子を15%以上含むも
のとしたことにより、透水性土質改良材の強度を保持す
ることができる。
によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に
加え、多孔質材料としての炭ガラ、軽石又は煉瓦は連続
孔を有するため、透水性をより効果的に発揮できるとと
もに、粘土質の土を配合することにより、透水性土質改
良材の強度を容易に保持することができる。
によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の効果
に加え、施工場所における粘土質の土の有無により、施
工場所の土を使用するか、施工場所以外の土を使用する
かの選択を行うことができるため、施工場所の状況に対
応させて透水性土質改良材を効率良く得ることができ
る。
によれば、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の効果
に加え、強度保持材料として汚泥ケーキ又はキラ粘土を
使用するため、産業廃棄物の有効利用を果たすことがで
き、さらに製造コストの低減を図ることができる。
によれば、請求項1〜5のいずれかに記載の発明の効果
に加え、土質安定剤として石灰製造工程で排出される集
塵ダストを使用するため、産業廃棄物の有効利用を果た
すことができ、さらに製造コストの低減を図ることがで
きる。
によれば、請求項1〜6のいずれかに記載の発明の効果
に加え、多孔質材料と土質安定剤の配合量を所定範囲内
に設定したことから、土質改良材の透水性と強度のバラ
ンスを良好に発揮することができる。
の施工方法によれば、一軸圧縮強度を算出する式を設定
したことにより、施工場所に適した転圧を行うことがで
き、透水性と強度に優れた地盤を容易に形成することが
できる。
断面図。
示す断面図。
図。
Claims (8)
- 【請求項1】 多孔質材料と、強度保持材料としての土
及び土質安定剤とを混合した透水性土質改良材。 - 【請求項2】 前記多孔質材料は細孔径5μm 〜5mmの
連続した細孔を有し、土は日本統一土質分類法で細粒分
とされる粒径75μm 以下の土粒子を15%以上含有す
る請求項1に記載の透水性土質改良材。 - 【請求項3】 前記多孔質材料は炭ガラ、軽石又は煉瓦
であり、土は粘土質の土である請求項1又は請求項2に
記載の透水性土質改良材。 - 【請求項4】 前記土は施工場所の土及び施工場所以外
の土の少なくとも1種の土である請求項1〜3のいずれ
かに記載の透水性土質改良材。 - 【請求項5】 前記土は石灰石水洗後の汚泥ケーキ又は
キラ粘土である請求項1〜4のいずれかに記載の透水性
土質改良材。 - 【請求項6】 前記土質安定剤は石灰製造工程で排出さ
れる集塵ダストである請求項1〜5のいずれかに記載の
透水性土質改良材。 - 【請求項7】 前記土に対する多孔質材料の配合量が5
0〜400重量%であり、土質安定剤の配合量が3〜2
0重量%である請求項1〜6のいずれかに記載の透水性
土質改良材。 - 【請求項8】 透水性を必要とする地盤に前記請求項1
〜7のいずれかに記載の透水性土質改良材を混合し、引
き均した後、一軸圧縮強度が次式(1)を満たす強度と
なるように転圧を行う透水性土質改良材の施工方法。 一軸圧縮強度(kgf /cm2 )=A×B-0.8 …(1) 但し、Aは5〜10の実数、Bは土に対する多孔質材料
の重量比を表す。
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