JPH116981A - 光学像投影装置、光学像読取装置および化学合成器 - Google Patents

光学像投影装置、光学像読取装置および化学合成器

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JPH116981A
JPH116981A JP16117597A JP16117597A JPH116981A JP H116981 A JPH116981 A JP H116981A JP 16117597 A JP16117597 A JP 16117597A JP 16117597 A JP16117597 A JP 16117597A JP H116981 A JPH116981 A JP H116981A
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JP
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optical
optical image
image
optical system
projection
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JP16117597A
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English (en)
Inventor
Tamiki Takemori
民樹 竹森
Masaki Harube
雅貴 治部
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 球面上に所望の光学像を投影する光学像投影
装置、球面上に記録された光学像を読み取る光学像読取
装置、および、これら光学像投影装置または光学像読取
装置を用いた化学合成器を提供する。 【解決手段】 球体10の中心位置、凸レンズ21〜2
3および投影パターンマスク30は、この順に同一光軸
上に配されており、投影パターンマスク30は、凸レン
ズ23の前焦点位置に置かれ、凸レンズ23および22
は、互いに焦点位置を共通にして共焦点光学系を構成
し、球体10の中心位置は、凸レンズ22の後焦点位置
と一致している。投影パターンマスク30に照明光が照
射されると、その投影パターンは、凸レンズ23および
22により光学像2として結像され、その光学像2は、
凸レンズ21により、球体10の表面に結像される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球面上に光学像を
投影する光学像投影装置、球面上に記録された光学像を
読み取る光学像読取装置、および、これら光学像投影装
置または光学像読取装置を用いた化学合成器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】医薬品等の化学合成品の開発には、目的
とする薬理活性を示す化合物の探索およびリード化合物
の活性の強化、副作用の軽減を目的とする多数の誘導体
合成による化合物構造の最適化が必須である。しかし、
これらの作業は何れも多大な労力が必要であるため、如
何に効率よく行うかが新薬開発の重要な課題となってい
る。このような状況の下、数万以上もの化合物を一度に
合成し活性試験を行う化学技術、すなわち、combinator
ial chemistry と呼ばれる手法が注目されている。
【0003】この手法は、創薬化学だけでなく、有機化
学や生化学においても注目されており(例えば、「化
学」51巻、8号、pp.472-490)、化学構造が異なる多
種類の化合物(核酸、ペプチド、医薬品など)のライブ
ラリを小スケールで迅速に合成する技術である。この合
成は、主として、ビーズをキャリア(担体)に利用した
固層合成法で行われ、また、この合成に際しては化学合
成器が用いられ、数種から数十種の試薬の組合せで数万
以上もの化合物群を合成し活性試験を行う。また、この
キャリアが小さいほど多種類の化合物を作る上で好都合
であるが、その反面、化合物の構造を同定するのが困難
になる。
【0004】例えば、化学合成器の1種であるDNA合
成器は、キャリア表面にDNAオリゴマを合成するもの
であり、ポリスチレン等からなるビーズをキャリアと
し、その表面に4種類の核酸試薬うちのうちの何れかを
逐次反応させてDNAオリゴマを伸長し、これを数十回
適宜繰り返し結合処理して、目的のDNAオリゴマを合
成する。ここで用いられる核酸試薬は、核酸オリゴマ合
成用試薬であり、例えば、phosphoramidite deoxythymi
dine、phosphoramidite deoxyadenosine、phosphoramid
ite deoxycytidine および phosphoramidite deoxyguan
osine である。したがって、塩基配列の組合せの数は、
4の数十乗にもなり、極めて膨大なものとなる。
【0005】通常、DNA合成器は、設計データである
核酸試薬の種類および順番(すなわち塩基配列)に基づ
いて、それぞれの核酸試薬を逐次的に反応させDNAオ
リゴマを伸長させていく。しかし、設計データが不明で
ある場合やDNA合成器の効率的運用のために、はじめ
にランダムにキャリアに表面に核酸試薬を順次に反応さ
せ、それぞれのDNAオリゴマの活性をアッセイし、所
望の活性を示したDNAオリゴマの塩基配列を同定す
る。
【0006】ランダムにDNAオリゴマを合成するには
以下のようにして行う。すなわち、多数のキャリアを用
意し、これらを4つのグループに分離し、その4グルー
プそれぞれを4つの試薬のうちの何れかが容れられた容
器それぞれに浸し、その後、これら4グループのキャリ
アを混合する。この作業を1ラウンドとして例えば20
ラウンド繰り返し、また、分離および混合をランダムに
行うとすると、各キャリアの表面には、ランダムに4種
の核酸試薬が20個配列したDNAオリゴマが合成され
る。このようにして多数のキャリアそれぞれの表面に合
成されたDNAオリゴマはランダムな塩基配列であるの
で、その塩基配列を同定することが必要になる。
【0007】DNAオリゴマの塩基配列の同定の方法と
しては、以下の方法がある。第1の同定方法は、各キャ
リアに予めDNAオリゴマの塩基配列のデータを書き込
んでおき、逐次的に核酸試薬を固定する直前にこのデー
タを読み取り、これに基づいて核酸試薬を選択して固定
する方法である。また、第2の同定方法は、逐次的に核
酸試薬を固定する直前または直後にその核酸試薬固定の
履歴を書き込む方法である。
【0008】しかし、キャリアは、ランダムにグループ
分けする際の撹拌の容易さや搬送の容易さ等を考慮する
と、球体であることが望ましい。また、4種類の核酸試
薬が20個並んだDNAオリゴマの塩基配列の種類の数
は、4の20乗、すなわち、約1兆となり、したがっ
て、用意しなければならないキャリアは膨大な個数とな
り、また、試薬の量や容器の容量をも考慮すると、キャ
リアのサイズは小さいことが望ましい。また、このよう
に膨大な個数になると、キャリアに予め書き込まれたデ
ータを読み取るにしても、或いは、核酸試薬を逐次固定
するとともにデータを書き込むにしても、所要時間は非
常に長くなる。例えば、1個のキャリアにデータを書き
込む時間または読み取る時間を33m秒とすると、1兆
個のキャリアに対しては約1000万時間をも要するこ
とになる。
【0009】以上のような背景から、従来より、1mm
径程度の球体形状のビーズがキャリアとして用いられて
いる。そこで、この小径の球体の表面上に所定のデータ
を短時間に書き込む技術、および、小径の球体の表面上
に書かれたデータを短時間に読み取る技術が必要とされ
ているる。
【0010】このように任意の3次元曲面に所定の光学
像を投影する技術としては、自由に3次元表示すなわち
光の集光点や発散点を制御できるホログラムを利用する
光学像投影装置を利用することが考えられる。また、特
開平5−94935号公報には、ホログラムを利用して
凹凸のある露光対象物の表面の全面に焦点を合わせて露
光できると称する露光装置が開示されている。これによ
れば、半導体の製造に際して後の工程になるほど表面に
凹凸が増えてくるが、そのような場合であっても、露光
対象物(半導体の表面)の凹凸形状に関する情報に基づ
いて作成されたホログラムを用い、そのホログラムに参
照波を照射することで露光対象物の表面に3次元的な光
学像を形成することができるというものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光学像投影装置は、一般に平面パターンを平面パターン
に投影するものであり、収差を除くために高価な結像レ
ンズが必要である。また、このような結像レンズを用い
たとしても、結像面が平面であって球面ではないので、
これを用いて球体の表面にパターンを投影しようとすれ
ば、周辺では投影像がぼけてしまうという問題点があ
る。
【0012】また、上記結像レンズとして凸レンズを用
いて平面パターンを結像する場合、各種の収差を除いた
凸レンズでは、平面の投影面は凹球面となることが知ら
れている。一方、平面を凸球面に投影し得る光学像投影
装置の例は未だ知られていない。
【0013】一般的にホログラムを利用して任意の3次
元像を結像する場合、簡便のため通常はホログラムは平
面で作成され、可干渉平行光で照明する。この時、無変
調時の物体の曲面の単位面積当たりの光密度は、物体の
曲面の向きに依存するため、一定とはならず、したがっ
て、パターン形成時の光の量を制御するために、ホログ
ラムには、過度の振幅変調度、位相変調度および空間分
解能が要求されることになる。
【0014】また、上記特開平5−94935号公報に
開示された技術では、以下のような4つの問題点があ
る。すなわち、第1に、当該文献には、或る平面上の波
面が一定の距離だけ伝搬した後の他の平面上で如何なる
波面になるかを表すものとして周知のフレネル変換式が
示されているが、このフレネル変換式によっては平面か
ら任意の曲面への変換はできず、また、平面から任意の
曲面への変換式は開示されていない。
【0015】第2に、露光対象物の表面上に投影される
べきパターンに基づいてホログラムを算出するためのフ
レネル逆変換式が不可欠であるにも拘わらず、そのフレ
ネル逆変換式は、当該文献には開示されていない。ま
た、このようなフレネル逆変換式は、当業者間でも未だ
知られていない。
【0016】第3に、当該文献中に示されたフレネル変
換式は、参照波がホログラムに対し垂直に平面波として
照射されることが前提となるものであるにも拘わらず、
当該文献中では、参照波は発散光であるとされており、
開示内容に矛盾がある。また、この矛盾を解消するため
の補正について何等記載も示唆もない。
【0017】第4に、当該文献中の図面によれば、露光
対象物であるウェハ表面上でホログラムからの再生光と
参照光とを干渉させているが、これでは、仮にホログラ
ムから望ましいパターンの再生光が露光対象物表面に投
影されたとしても、その再生光と参照光とが干渉してし
まい、その結果、異なるパターンとなってしまう。ま
た、これに対する補正についても何等記載も示唆もな
い。
【0018】以上のように、上記特開平5−94935
号公報は、その内容に誤りや矛盾があり、当業者が実施
できるようには開示されていない。したがって、球面上
に所望の光学像を投影する光学像投影装置は未だ知られ
ておらず、また同様に、球面上に記録された光学像を読
み取る光学像読取装置も未だ知られていない。
【0019】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、球面上に所望の光学像を投影する光学
像投影装置、球面上に記録された光学像を読み取る光学
像読取装置、および、これら光学像投影装置または光学
像読取装置を用いた化学合成器を提供することを目的と
する。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光学像投影
装置は、(1) 球面状の投影面の曲率中心と後焦点位置が
一致する第1の光学系と、(2) 第1の光学系の光軸と実
質的に一致する光軸を有し、投影面上に投影されるべき
投影像の第1の光学系による光学像を結像する第2の光
学系と、を備えることを特徴とする。この光学像投影装
置によれば、球面状の投影面上に、第2の光学系により
結像された光学像が第1の光学系により更に結像され投
影される。
【0021】また、さらに、光学像投影装置の第2の光
学系は、(1) 光軸に垂直に置かれ、投影像に応じた投影
パターンを有する投影パターンマスクと、(2) 投影パタ
ーンマスクを照明する光源部と、(3) 投影パターンマス
クの位置と前焦点位置が一致する第1の集光光学部品
と、(4) 第1の集光光学部品の後焦点位置と前焦点位置
が一致し、光学像の結像位置と後焦点位置が一致する第
2の集光光学部品と、を備えることを特徴とする。この
場合、光源部により照明された投影パターンマスクから
出射した光束は、第1および第2の集光光学系からなる
共焦点光学系により光学像として結像され、この光学像
が第1の光学系により更に結像されて投影面上に投影さ
れる。
【0022】また、さらに、光学像投影装置の第2の光
学系は、(1) 可干渉平行光を出力する光源部と、(2) 可
干渉平行光が照射されると光学像を再生するホログラム
と、を備えることを特徴とするものであってもよい。こ
の場合、光源部から出力された可干渉平行光が照射され
たホログラムにより光学像が再生され、この光学像が第
1の光学系により更に結像されて投影面上に投影され
る。特に、ホログラムが空間光変調素子に形成された計
算機ホログラムであれば、投影面上に投影されるべき投
影像に応じて計算により求められるので好適である。
【0023】本発明に係る光学像読取装置は、(1) 球面
状の読取面の曲率中心と後焦点位置が一致し、読取面上
の読み取られるべき読取像を虚像に変換する第1の光学
系と、(2) 第1の光学系の光軸と実質的に一致する光軸
を有し、虚像を実像に変換する第2の光学系と、(3) 実
像を検出する光検出器と、を備えることを特徴とする。
この光学像読取装置によれば、球面状の読取面上の読取
像は第1の光学系により虚像に変換され、その虚像は第
2の光学系により実像に変換され、そして、その実像は
光検出器により検出されて、これにより、読取像は読み
取られる。
【0024】また、さらに、光学像読取装置の第2の光
学系は、(1) 虚像の位置と前焦点位置が一致する第1の
集光光学部品と、(2) 第1の集光光学部品の後焦点位置
と前焦点位置が一致し、実像を結像する第2の集光光学
部品と、を備えることを特徴とする。この場合、第1の
光学系により得られた虚像は、第1および第2の集光光
学系からなる共焦点光学系により実像として結像され、
その実像が光検出器により検出される。
【0025】また、さらに、光学像読取装置は、読取面
上の読取像は光軸を中心とする回転対称であるととも
に、光検出器は1次元検出器である、ことを特徴とす
る。この場合、読取面が光軸を中心に回転したとして
も、光検出器が検出する実像は不変であるので好適であ
る。
【0026】また、さらに、光学像読取装置は、読取面
を照明する照明手段を更に備えることを特徴とする。こ
の場合、読取面上の読取像が自ら発光するものでなくて
も、正面手段により照明された読取面からの反射光が読
取像として読み取られる。特に、この照明手段が、第1
の光学系を共有し、第2の光学系と同等の光学系を有す
るものであれば、構成が簡単になり、かつ、読取面が効
率よく照明されるので好適である。
【0027】本発明に係る第1の化学合成器は、(1) 球
面を有する複数のキャリアそれぞれを1つずつ取り出す
キャリア供給手段と、(2) 複数のキャリアそれぞれの球
面に光学像を投影し記録する上記光学像投影装置と、
(3) 投影された光学像に基づいて、複数のキャリアそれ
ぞれを所定数のグループに分離する分離手段と、(4) 所
定数のグループ毎に互いに異なる化学反応をキャリアに
起こさせる化学反応手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0028】この第1の化学合成器によれば、球面を有
する複数のキャリアそれぞれは、キャリア供給手段によ
り、1つずつ取り出され、光学像投影装置により、その
球面に光学像が投影され記録され、分離手段により、そ
の投影された光学像に基づいて所定数のグループに分離
され、化学反応手段により、グループ毎に互いに異なる
化学反応が行われる。これを所定回数繰り返すことによ
り、複数のキャリアそれぞれには、化学合成物が合成さ
れるとともに、その球面には、その組成に応じた光学像
が記録される。
【0029】本発明に係る第2の化学合成器は、(1) 予
め所定の光学像が記録された球面を有する複数のキャリ
アそれぞれを1つずつ取り出すキャリア供給手段と、
(2) 複数のキャリアそれぞれの球面に記録された光学像
を読み取る上記光学像読取装置と、(3) 読み取られた光
学像に基づいて、複数のキャリアそれぞれを所定数のグ
ループに分離する分離手段と、(4) 所定数のグループ毎
に互いに異なる化学反応をキャリアに起こさせる化学反
応手段と、を備えることを特徴とする。
【0030】この第2の化学合成器によれば、予め所定
の光学像が記録された球面を有する複数のキャリアそれ
ぞれは、キャリア供給手段により、1つずつ取り出さ
れ、光学像読取装置により、その球面に記録された光学
像が読み取られ、分離手段により、その読み取られた光
学像に基づいて所定数のグループに分離され、化学反応
手段により、グループ毎に互いに異なる化学反応が行わ
れる。これを所定回数繰り返すことにより、複数のキャ
リアそれぞれには、その球面に予め記録された光学像に
応じた組成の化学合成物が合成される。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。
【0032】先ず、本発明に係る光学像投影装置の実施
形態について、図1〜図6を用いて説明する。図1は、
本実施形態に係る光学像投影装置の光学系の要部の説明
図である。
【0033】球体10は、その表面に光学像が投影され
るべき対象物であり、その中心位置は、焦点距離fの凸
レンズ21の焦点位置と一致している。このような光学
系において、球体10の表面上の輝点1が存在する場
合、その輝点1の像は、光学像2として観測される。こ
のとき、光学像2は虚像である。
【0034】ここで、球体10の中心点を原点とし、凸
レンズ21に向かう光軸方向を z軸とする座標系(x,y,
z) を考える。そして、輝点1の座標値を(bx,by,bz)と
すれば、光学像2の座標値(ax,ay,az)は、
【数1】 で表される。ここで、rは、球体10の半径である。
【0035】この (1)式より、凸レンズ21の左方直前
に何等かのパターンを配置しても、そのパターンは球体
10の表面に投影結像され得ない。そこで、本発明で
は、光の可逆の法則より、光学像2の位置に実像を形成
し得る波面を凸レンズ(第1の光学系)21の直前に与
え、これにより、球体10の表面に実際の実像を投影す
る。以下では、光学像2の位置に実像を形成し得る波面
を凸レンズ21の直前に与える手段(第2の光学系)と
して、2つの凸レンズからなる共焦点光学系を用いるも
の(図2)およびホログラムを用いるもの(図3〜図
6)それぞれについて説明する。
【0036】図2は、共焦点光学系を用いた光学像投影
装置の光学系の説明図である。この図に示すように、凸
レンズ21の他に凸レンズ22および23が、この順に
同一の光軸上に配置されている。凸レンズ22および凸
レンズ23は、それぞれの焦点距離f1とf2との和の
距離だけ互いに隔てて配置されている。そして、球体1
0の表面に投影すべきパターンが記録された投影パター
ンマスク30は、凸レンズ23の前焦点面に、光軸に垂
直に配置されている。また、凸レンズ21および凸レン
ズ22は、
【数2】 で表される距離pだけ互いに隔てて配置されている。
【0037】すなわち、投影パターンマスク30、凸レ
ンズ23および22、ならびに、凸レンズ22の後焦点
面は、共焦点光学系を構成している。このとき、投影パ
ターンマスク30の左方から照明光を照射すると、凸レ
ンズ22の後焦点面に、光学像2として投影パターンマ
スク30の実像が得られる。ここで得られる実像は、共
焦点光学系を採用したことにより、収差(特に、像面湾
曲)に関して優れた像となる。そして、その実像は、凸
レンズ21により、球体10の表面に所望のパターンと
して結像され投影される。
【0038】この図2に示す共焦点光学系は、光路長が
長く、また、レンズ設計を精密に行って収差を小さくす
る必要がある。そこで、この共焦点光学系をホログラム
に置き換える。
【0039】図3は、ホログラムが形成された空間光変
調素子を用いて球体10の表面に所望の光学像を投影す
る光学系の説明図である。
【0040】空間光変調素子40は、凸レンズ21の左
方であって距離pの位置、すなわち、図2において凸レ
ンズ22が置かれていた位置に配置される。また、空間
光変調素子40と光学像2との間の距離lは、空間光変
調素子40と凸レンズ21との距離pを用いて、
【数3】 で表される。
【0041】そして、空間光変調素子40には、図2に
おいて凸レンズ22から出力される波面と同等の波面を
出力し得るホログラムが形成される。このようにするこ
とにより、図2における凸レンズ22以降と、図3にお
ける空間光変調素子40以降とは、互いに同等のものと
なる。この空間光変調素子40に形成されたホログラム
は、ホログラム自身から見て実像を、また、凸レンズ2
1より見て虚像を、光学像2として再生する。
【0042】このホログラムは、以下のようにして計算
される。基本的な計算手法はフレネル変換法であるが、
距離に関する式を2次の項までとする近似式を用いたフ
レネル変換式では計算精度が低い。それ故、距離の計算
に際しては、近似を用いない計算方法を必要とする。
【0043】いま、空間光変調素子40に形成されるべ
きホログラムの座標系を (ε,η)とし、その波面を u
(ε,η)とする。また、そのホログラムより距離lだけ
隔てた光学像2における回折像側の座標系を (x,y)と
し、その回折波面を U(x,y)とする。さらに、伝搬距離
rは波長λより充分に長いものとし、凸レンズ21への
波面 u(ε,η)の入射角γは充分に小さく、また、凸レ
ンズ21からの回折波面U(x,y)の出射角θも充分に小
さく、
【数4】 が成り立つものとする。
【0044】この条件の下では、回折波面 U(x,y)は、
【数5】 で表される。ここで、k(=2π/λ)は波数である。
【0045】なお、ここでは、発散波を exp(+jkr)で表
しており、この場合には、後述する凸レンズ関数には負
の符号を付ける必要がある。一方、発散波を exp(-jkr)
で表すこともできるが、この場合には、後述する凸レン
ズ関数には正の符号を付ける必要がある。
【0046】また、伝搬距離rは、
【数6】 で表される。この伝搬距離rについて近似を用いないで
計算するために、上記 (5)式をコンボリューション計算
とみなし、2回のフーリエ変換により計算する。すなわ
ち、
【数7】 で表される如く、2つの関数 u1(x,y)と u2(x,y)とのコ
ンボリューションは、関数 u1(x,y)のフーリエ変換と関
数 u2(x,y)のフーリエ変換との積を逆フーリエ変換した
ものに等しい。なお、式中の演算記号☆は、関数 u1(x,
y)と u2(x,y)とのコンボリューション演算を表し、Fは
フーリエ変換を表し、F-1は逆フーリエ変換を表す。
【0047】この (7)式に上記 (5)式を当てはめると、
【数8】 となる。ここで、(8a)式のAは一定値であるので、光の
強度変化を問題にしている今の場合には無視することが
できる。
【0048】上記 (5)式を計算する方法として、 (7)式
および (8)式に依るフーリエ変換法の他に球面波法があ
る。また、フーリエ変換法にも、数値的に求める方法
と、解析的に求める方法とがある。以下、それぞれの方
法を説明する。
【0049】数値的にフーリエ変換して計算する方法は
以下のとおりである。この場合、
【数9】 として、機械的に計算することができる。すなわち、パ
ターン設計上既知であるU(x,y,l)から、
【数10】 により、ホログラムの回折波 u(x,y)を計算し、これか
らホログラム上の座標系(ε,η) で表した u(ε,η)を
求める。なお、数式の上に記したバーは、複素共役を表
す。
【0050】高速フーリエ変換を用いる場合には、回折
像側のサンプリングピッチpを、ホログラム側のサンプ
リングピッチと一致させる。この場合の距離の適用範囲
は、伝搬関数上で1サンプリングピッチ間の位相変化が
πを越えない、すなわち、伝搬距離の差が波長λの半分
を越えないという条件を用い、この範囲を越えた成分を
0とする。なお、この条件を無視してフレネル変換を計
算すると、フーリエ変換時に高周波成分が折り返して恰
も低周波成分に不必要な信号が発生するため、モアレ模
様が発生する。
【0051】適用範囲を計算するには、mをサンプリン
グの番号、Nをサンプリング数とすると、
【数11】 によって最大のmを計算し、このmを半径とする円内を
適用範囲とし、この円の外側を0とする。
【0052】解析的にフーリエ変換して計算する方法は
以下のとおりである。これは、上記(10)式では計算範囲
が不足する場合に好適な方法であり、
【数12】 を解析的に解いて離散的に表現した伝達関数のフーリエ
変換型を用いる。すなわち、
【数13】 に基づいて、上記(10)式と同様に、
【数14】 により、ホログラムの回折波 u(x,y)を計算し、これか
らホログラム上の座標系(ε,η) で表した u(ε,η)を
求める。
【0053】この場合の適用範囲を計算するには、上記
(11)式と同様に、mをサンプリングの番号、Nをサンプ
リング数とすると、
【数15】 によって最大のmを計算し、このmを半径とする円内を
適用範囲とし、この円の外側を0とする。
【0054】球面波法による計算方法は以下のとおりで
ある。この方法では、ホログラムによって生じる実像の
投影パターンをN個の輝点の集合とみなし、そして、各
輝点からホログラムが置かれる位置まで球面波が伝搬す
るとみなして、ホログラム上の波面を求める。その後、
その波面の複素共役をとって、求めるホログラムを得る
ものである。
【0055】図3に示すように、ホログラムが形成され
る空間光変調素子40と光学像2との距離をlとし、そ
の光学像2中の座標位置(xi,yi,l) にあるi番目の輝点
に基づくホログラム上の波面ui(ε,η)は、
【数16】 であるので、光学像2中の全ての輝点の集合による波面
u'(ε,η)は、
【数17】 で表される。
【0056】したがって、求めるホログラムにより発生
する波面u(ε,η) は、u'(ε,η)の複素共役として、
【数18】 で得られる。
【0057】以上の計算により得られたホログラムは、
図3における空間光変調素子40上に形成される。しか
し、空間光変調素子には、振幅変調型のものや位相変調
型のものもあり、また、高解像度のものや低解像度のも
のもある。以下では、空間光変調素子へのホログラムの
形成について、3つの場合に分けて説明する。
【0058】振幅変調型空間光変調素子および位相変調
型空間光変調素子の双方を用いる場合は以下のとおりで
ある。図4は、この場合の光学像投影装置の光学系の説
明図である。この図に示すように、振幅変調型空間光変
調素子41および位相変調型空間光変調素子42は、共
に凸レンズ21から距離pの位置に置かれている。
【0059】上記(10)式、(14)式および(18)式のうちの
何れかにより計算された回折波面u(ε,η) より、その
振幅および位相それぞれを抽出する。すなわち、回折波
面u(ε,η) の実数成分をu.re(ε,η)とし、虚数成分
をu.im(ε,η)として、回折波面u(ε,η) の振幅u.a
mp(ε,η) および位相u.phs(ε,η) それぞれを、
【数19】 で計算する。
【0060】振幅変調型空間光変調素子41は、例えば
写真乾板に上記 (19a)式で表されるパターンで露光し現
像・定着したものが用いられる。また、位相変調型空間
光変調素子42は、例えば写真乾板に上記 (19b)式で表
されるパターンで露光し現像・定着・漂白したものが用
いられる。そして、この図で振幅変調型空間光変調素子
41および位相変調型空間光変調素子42の左方より可
干渉平行光を照射すると、振幅変調型空間光変調素子4
1および位相変調型空間光変調素子42からは、光学像
2としてホログラムの実像を形成し得る波面が発生す
る。そして、凸レンズ21により球体10の表面に所望
の光学像が投影される。
【0061】高解像度の振幅変調型空間光変調素子およ
び位相変調型空間光変調素子のうちの何れか一方を用い
る場合は以下のとおりである。図5は、この場合の光学
像投影装置の光学系の説明図である。この図に示すよう
に、高解像度の振幅変調型または位相変調型の空間光変
調素子43は、凸レンズ21から距離pの位置に置かれ
ている。
【0062】上記(10)式、(14)式および(18)式のうちの
何れかにより計算された回折波面u(ε,η) より、振幅
u.amp(ε,η) および位相u.phs(ε,η) それぞれを上
記(19)式により抽出する。また、可干渉平行光r(ε,
η) を空間光変調素子43に対して斜めに入射させるも
のとし、その振幅をr.amp(ε,η) とし、位相をr.phs
(ε,η) とする。このとき、可干渉平行光r(ε,η) と
回折波面u(ε,η) との和の自乗のうち、光学像2とし
て結像に寄与する実数成分のみを計算し、これをh.re
(ε,η)とすると、h.re(ε,η)は、
【数20】 で表される。なお、振幅r.amp(ε,η) は一定値である
のが通常である。
【0063】空間光変調素子43が振幅変調型である場
合には、例えば写真乾板に上記(20)式で表されるパター
ンで露光し現像・定着したものが用いられる。また、空
間光変調素子43が位相変調型である場合には、例えば
写真乾板に上記(20)式で表されるパターンで露光し現像
・定着・漂白したものが用いられる。そして、この図で
空間光変調素子43の左方より可干渉平行光を斜め入射
させると、空間光変調素子43からは、光学像2として
ホログラムの実像を形成し得る波面が発生し、凸レンズ
21により球体10の表面に所望の光学像が投影され
る。なお、この場合には、空間光変調素子43が高解像
度であるので、共役像の波面は大きく回折し、凸レンズ
21には入射しない。
【0064】低解像度の振幅変調型空間光変調素子を用
いる場合は以下のとおりである。この場合には、回折角
を大きくして共役像の波面を空間的に分離し除去する手
法が使えない。そこで、以下に説明する計算手法と図6
に示す光学系とを用いる。以下に、数値的にフーリエ変
換して計算する方法、解析的にフーリエ変換して計算す
る方法および球面波法による計算方法それぞれについて
説明する。
【0065】数値的にフーリエ変換して計算する方法で
は、上記(10)式で表される伝搬関数を半平面に限定す
る。すなわち、新たな伝搬関数をDとすると、パターン
設計上既知である U(x,y,l)から、
【数21】 により、ホログラムの回折波 u(x,y)を計算する。ある
いは、伝達関数のフーリエ変換を半平面に限定してもよ
い。すなわち、
【数22】 により、ホログラムの回折波 u(x,y)を計算してもよ
い。そして、(21)式または(22)式からホログラム上の座
標系(ε,η) で表した u(ε,η)を求める。なお、適用
範囲については、上記(11)式を用いる。
【0066】解析的にフーリエ変換して計算する方法
は、上記(21)式または(22)式では計算範囲が不足する場
合に好適な方法であり、
【数23】 を解析的に解いて離散的に表現した伝達関数のフーリエ
変換型を半平面に限定し、これを新たな伝搬関数Dとし
て用いる。すなわち、
【数24】 により、ホログラムの回折波 u(x,y)を計算し、これか
らホログラム上の座標系(ε,η) で表した u(ε,η)を
求める。なお、適用範囲については、上記(15)式を用い
る。
【0067】球面波法による計算方法では、ホログラム
によって生じる実像の投影パターンをN個の輝点の集合
とみなし、そして、各輝点からホログラムが置かれる位
置まで球面波が伝搬するとみなして、ホログラム上の波
面を求める。その後、その波面の複素共役をとって、求
めるホログラムを得る。図3に示すように、ホログラム
が形成される空間光変調素子40と光学像2との距離を
lとし、その光学像2中の座標位置(xi,yi,l) にあるi
番目の輝点に基づくホログラム上の波面ui(ε,η)は、
新たな伝搬可数をDとすると、
【数25】 であるので、光学像2中の全ての輝点の集合による波面
u'(ε,η)は、
【数26】 で表される。したがって、求めるホログラムにより発生
する波面u(ε,η) は、u'(ε,η)の複素共役として、
【数27】 で得られる。
【0068】低解像度の振幅変調型空間光変調素子を用
いる場合は、(21)式、(24)式および(27)式のうちの何れ
かにより得られた u(ε,η)の実数部分u.re(ε,η)を
計算する。そして、これに基づいて、図6に示す空間光
変調素子44にホログラムを形成する。図6は、この場
合の光学像投影装置の光学系の説明図である。
【0069】この光学系では、凸レンズ21の他に凸レ
ンズ24および25が、この順に同一の光軸上に配置さ
れている。凸レンズ21の前焦点位置および凸レンズ2
4の後焦点位置は互いに一致しており、同様に、凸レン
ズ24の前焦点位置および凸レンズ25の後焦点位置も
互いに一致している。遮光マスク50は、 z軸に関して
は凸レンズ24の前焦点位置(すなわち、凸レンズ25
の後焦点位置)に、 y軸に関しては下半平面(y<0)
ならびに光軸およびその近傍の領域を占めて、配されて
いる。また、ホログラムが形成される低解像度の振幅変
調型の空間光変調素子44は、凸レンズ25から距離p
だけ隔てて配されており、例えば、ピッチ32μmの液
晶パネル(ソニー社製LCD017)が用いられる。
【0070】このような光学系において、ホログラムが
形成された空間光変調素子44の左方より可干渉平行光
を照射すると、ホログラムの作用により、投影パターン
の実像3と虚像4とが得られる。このとき、空間光変調
素子44の下半平面(y<0)にホログラムが形成され
ているので、 y軸に関して、実像3は上方向(+y方向)
の収斂光により形成され、虚像4は下方向(-y方向)の
発散光により形成される。実像3は、凸レンズ25によ
り光学像5として上半平面に結像され、虚像4は、凸レ
ンズ25により光学像6として下半平面に結像される。
したがって、下半平面に配された遮光マスク50によ
り、実像3の収斂光のみが通過して凸レンズ24に達
し、虚像4の発散光は遮光され凸レンズ24に達するこ
とはない。そして、凸レンズ21および24が共焦点光
学系を構成し、また、球体10の中心位置が凸レンズ2
1の焦点位置と一致しているので、凸レンズ25による
実像3の光学像5は、凸レンズ24および21により、
球体10の表面に所望の投影像7として結像される。
【0071】次に、以上に説明した光学像投影装置によ
り球体10の表面に投影される光学像のパターン、およ
び、球体10の姿勢制御方法について説明する。化学合
成器の1種であるDNA合成器においてキャリアの表面
にDNAオリゴマの塩基配列のデータを記録するのに際
して、この光学像投影装置を適用する場合を考える。
【0072】既述したように、4種類の核酸試薬が20
個並んだDNAオリゴマは、4の20乗種類、すなわ
ち、約1兆種類となり、この膨大な数のキャリアを効率
よく処理できることを考慮する必要がある。したがっ
て、この観点から、球体10の表面に投影される光学像
のパターンおよび球体10の姿勢制御を工夫する必要が
ある。したがって、球体10の姿勢を制御する軸数が少
ないほど、装置構成は簡便となり安価となるので、軸数
は1であるのが好ましい。
【0073】また、球体10の表面に記録された光学像
を読み取ることを考慮すると、光学像投影時には2次元
の光学像を投影し、光学像読取時には1次元の読み取り
とした方が高速であるので好ましい。そこで、球体10
の表面に投影され記録される光学像のパターンを同心円
状のものとする。
【0074】図7は、球体10の表面に投影される光学
像のパターン図である。この図に示す複数の円それぞれ
は、同心であって、球体10の表面に投影されたとき隣
接する円の間隔が一定である。1つの核酸試薬が4種類
のうちの何れであるかを2値化して識別するには、2つ
の円それぞれの濃淡(または有無)で表すことができる
ので、4種類の核酸試薬が20個並んだDNAオリゴマ
の塩基配列のデータを2値化して識別するには、40本
の円が必要である。
【0075】したがって、第1の同定方法の場合には、
各キャリアに予めDNAオリゴマの塩基配列のデータを
40本の同心円として書き込んでおく。具体的には、球
体10の表面に写真感剤の乳剤を塗布し、全ての同心円
を球体10の表面に投影して露光させ、現像・定着し
て、その後、適当な高分子フィルム膜を保護膜として貼
る。そして、逐次的に核酸試薬を固定する直前にこの同
心円データを読み取り、これに基づいて核酸試薬を選択
して固定する。
【0076】また、第2の同定方法の場合には、逐次的
に核酸試薬を固定する直前または直後にその核酸試薬固
定の履歴を2本の同心円として書き込む。具体的には、
球体10の表面に写真感剤の乳剤を塗布し、さらに、保
護膜や一回り大きなサイズのプラスチック類で被ってお
き、1回の核酸試薬の固定の度に2本の同心円を球体1
0の表面に投影して露光させる。これを20回繰り返
し、核酸試薬の試験が終了した後に、保護膜を取り去
り、現像・定着を行う。
【0077】なお、球体10の表面に投影され記録され
る光学像は、DNAオリゴマの塩基配列のデータを示す
40本の同心円に加えて、逐次書き込み時や読み取り時
の精度を向上させるためにガードまたはパターン位置基
準として更に幾つかの同心円を追加するのも好適であ
る。
【0078】この図7に示した投影パターンを球体10
の表面に投影するときに、光学像投影装置の凸レンズ2
1の後焦点位置に球体10の中心位置を一致させ、ま
た、投影パターンの中心を光軸に一致させる必要があ
る。以下に、球体10の姿勢を制御するための2つの方
法について説明する。
【0079】図8は、磁場を利用した球体10の姿勢制
御方法の説明図である。球体10は、磁場に感応する鉄
片(またはステンレス片)11が内部に偏心して埋め込
まれており、水平台61の上に置かれる。また、水平台
61の下には、電磁石62が配置されている。この電磁
石62に電流が流れると磁場が生じ、この磁場により球
体10の位置および姿勢が定まる。
【0080】図9は、球体10の一部を平坦面とするこ
とによる球体10の姿勢制御方法の説明図である。球体
10は、一部が切り取られて平坦面(または凹面)とさ
れて、水平台63の上に置かれる。この水平台63には
振動面64が接続されており、この振動面64が振動す
ることにより、球体10は、その平坦面を下に向けて姿
勢が安定する。さらに、水平台63を僅かに傾斜させた
り、あるいは、物理的な力を加えたりして、球体10を
2方向の固定治具65に接するまで移動させることによ
り、球体10の位置および姿勢が定まる。
【0081】次に、本発明に係る光学像読取装置の実施
形態について説明する。図10は、本実施形態に係る光
学像読取装置の光学系の説明図である。この図に示す光
学像読取装置は、図2で示した光学像投影光学系を一部
変更して照明光学系とし、球体10の表面に記録された
光学像を読み取るための読取光学系を加えたものであ
る。
【0082】球体10の表面に照明光を照射するための
照明光学系は、線状光源71、凸レンズ23,22およ
び21ならびに球体10からなる。これを図2と比較す
ると、投影パターンマスク30に替えて線状光源71を
配置した点のみ異なる。線状光源71は、線状の照明光
を出射する線が光軸と垂直に交わるように配置されてい
る。この線状光源71から出射された照明光は、この照
明光学系を経て、球体10の表面の同心円状の光学像の
中心を通る直線状に照射される。
【0083】また、球体10の表面に記録された光学像
を読み取るための読取光学系は、球体10、凸レンズ2
1および22、ハーフミラー81、凸レンズ26ならび
に1次元CCDセンサ91からなる。ここで、線状光源
71から凸レンズ23を経てハーフミラー81に到るま
での光学系と、ハーフミラー81から凸レンズ26を経
て1次元CCDセンサ91に到るまでの光学系とは、ハ
ーフミラー81を中心とする面対称となっている。した
がって、照明光学系だけでなく読取光学系も共焦点光学
系を構成している。
【0084】照明光学系により球体10の表面に照明光
が照射されて生じた反射波は、読取光学系を経て1次元
CCDセンサ91の受光面上に結像される。したがっ
て、この1次元CCDセンサ91からの出力信号から、
球体10の表面に記録された光学像を直ちに読み取るこ
とができる。
【0085】なお、ハーフミラーは、線状光源71から
球体10に到るまでの照明光学系の如何なる位置に配置
されていてもよい。ただし、何れの場合にも、照明光学
系と読取光学系とは、光学的に互いに同等であることが
必要である。
【0086】次に、本発明に係る光学像投影装置および
光学像読取装置とを一体化した光学像投影・読取装置に
ついて説明する。図11は、本実施形態に係る光学像投
影・読取装置の光学系の説明図である。この図に示す光
学像投影・読取装置は、空間光変調素子40を備えた投
影光学系(照明光学系を兼ねる)に、球体10の表面に
記録された光学像を読み取るための読取光学系を加えた
ものである。
【0087】所望の光学像を球体10の表面に投影する
ための投影光学系は、空間光変調素子40、ビームスプ
リッタ82、凸レンズ21および球体10からなる。こ
の投影光学系は、球体10の表面に記録された光学像を
読み取る際に球体10の表面に照明光を照射する照明光
学系としても用いられ、照明光は、この照明光学系を経
て、球体10の表面の同心円状の光学像の中心を通る直
線状に照射される。また、球体10の表面に記録された
光学像を読み取るための読取光学系は、球体10、凸レ
ンズ21および27ならびに1次元CCDセンサ92か
らなる。
【0088】ここで、球体10の半径を 1mmとし、凸レ
ンズ21の焦点距離を25.4mmとし、凸レンズ21の口径
を25.4mmとし、球体10の中心点から光学像2までの距
離を594.36mmとし、空間光変調素子40と凸レンズ21
までの空気換算距離を36mmとした。このような条件の下
で、空間光変調素子40より距離655.76mmの位置に光学
像2を再生し得るホログラムを計算した。このホログラ
ムは、図7に示した40本の同心円の投影パターンを球
体10の表面に形成し得るものを、上記(27)式に基づい
て計算した。空間光変調素子40は、振幅および位相の
双方を変調することができるもの(例えば特開平5−1
27139号公報に記載されているもの)を用いた。ま
た、凸レンズ27の焦点距離を100mm とし、凸レンズ2
7と光学像2との距離l1は655.76mmとなり、凸レンズ
27と1次元CCDセンサ92の受光面との距離l2を
117.99mmとした。
【0089】球体10の表面に所望の光学像を投影し記
録する際には、既述したように、図7に示した投影パタ
ーンが球体10の表面に投影されるような所定のホログ
ラムを空間光変調素子40に形成し、この空間光変調素
子40に可干渉平行光を照射して、投影光学系により、
球体10の表面に所望の光学像を投影する。
【0090】一方、球体10の表面に記録された光学像
を読み取る際には、球体10の表面の同心円状の光学像
の中心を通る直線状に照明光が照射されるような所定の
ホログラムを空間光変調素子40に形成し、この空間光
変調素子40に可干渉平行光を照射して、照明光学系
(投影光学系と同一)により球体10の表面に直線状に
照明光を照射する。そして、球体10の表面に照明光が
照射されて生じた反射波は、読取光学系を経て1次元C
CDセンサ92の受光面上に結像される。この場合に
は、像面湾曲により、1次元CCDセンサ92の受光面
上の結像は、光軸から離れるほどぼける。しかし、この
1次元CCDセンサ92からの出力信号を信号処理する
ことにより、球体10の表面に記録された光学像を得る
ことができる。
【0091】次に、化学合成器の1種であるDNA合成
器の実施形態について説明する。図12は、本実施形態
に係るDNA合成器の構成図である。この図に示すDN
A合成器は、図11に示した光学像投影・読取装置を用
いたものである。
【0092】この図において、空間光変調素子40、ビ
ームスプリッタ82、凸レンズ21および27、1次元
CCDセンサ92、ならびに、空間光変調素子40に可
干渉平行光を入射させる可干渉平行光発生部72からな
る光学像投影・読取装置100は、図11に示したもの
と同等のものである。
【0093】格納器101は、キャリアである球体10
を多数格納するとともに、その側壁の下端に設けられた
開口から球体10を1つずつ外に取り出す。格納器10
1から順次取り出された球体10それぞれは、水平台6
6の上を1列になって移動し、その中心点が凸レンズ2
1の焦点位置まで供給されていく。光学像投影・読取装
置100は、凸レンズ21の焦点位置に中心点が一致し
た球体10に対して、その表面に所定の光学像を投影
し、或いは、表面に記録された光学像を読み取る。そし
て、球体10は、さらに水平台66の上を移動してい
き、垂直に設けられた管状の誘導路67の内部に落ち
る。
【0094】誘導路67には、その3箇所それぞれから
水平方向に分岐する管状の誘導路67A〜67Cそれぞ
れが接続されており、その3箇所の接続点それぞれには
開口が設けられ、その3つの開口それぞれに向けてノズ
ル105A〜105Cそれぞれが配されている。これら
ノズル105A〜105Cそれぞれは、途中に電磁弁1
04A〜104Cそれぞれを介して、コンプレッサ10
3に接続されている。したがって、ノズル105Aは、
電磁弁104Aが開いているときにコンプレッサ103
からの圧縮空気を噴出させて、誘導路67内を落ちてき
た球体10を誘導路67Aへ分岐させる。他も同様であ
る。
【0095】制御部102は、球体10の表面に固定す
べき核酸試薬の種類を決定し、これに基づいて、球体1
0の表面に投影すべき投影パターンを決定し、空間光変
調素子40に形成すべきホログラムを計算し、光学像投
影・読取装置100の空間光変調素子40を制御してホ
ログラムを形成する。または、制御部102は、光学像
投影・読取装置100の1次元CCDセンサ92により
読み取られた球体10の表面の同心円状のパターンを入
力し、その同心円状のパターンに基づいて、その球体の
表面に次に固定すべき核酸試薬の種類を判断する。さら
に、制御部102は、球体10の表面に次に固定すべき
核酸試薬の種類に応じて、電磁弁104A〜104Cそ
れぞれの開閉動作を制御し、多数の球体10を4グルー
プに分離する。
【0096】容器106A〜106Cそれぞれは、誘導
路67A〜67Cそれぞれの出口の下方に置かれてお
り、また、容器106Dは、誘導路67の出口の下方に
置かれている。容器106A〜106Dそれぞれは、4
種類の核酸試薬それぞれが容れられており、誘導路67
A〜67Cおよび67それぞれを経て入った球体10の
表面に、4種類の核酸試薬のうちの何れかを化学反応さ
せ固定させるものである。
【0097】次に、このDNA合成器の使用方法の1例
について説明する。この使用方法は、既述の第1の同定
方法に対応したものである。この場合には、合成される
べきDNAオリゴマの塩基配列を示す同心円状のパター
ンが表面に予め書き込まれた多数の球体10それぞれ
は、格納器101から1つずつ取り出されて、水平台6
6の上を1列になって進む。そして、光学像投影・読取
装置100の凸レンズ21の焦点位置に球体10の中心
位置が達したときに、その表面に記録されている同心円
状のパターンは、光学像投影・読取装置100により読
み取られ、制御部102に伝えられ、その制御部102
により、その同心円状のパターンに基づいて、球体10
の表面に次に固定させるべき核酸試薬の種類が判定され
る。
【0098】球体10それぞれは、さらに水平台10の
上を進み、やがて、誘導路67の入り口に達すると誘導
路67中を下方に落ちていく。そのとき、電磁弁104
A〜104Cそれぞれは、光学像投影・読取装置100
により読み取られた球体10の表面の同心円状のパター
ンに基づいて制御部102により制御されて開閉動作
し、球体10は、誘導路67A〜67Cおよび67のう
ちの何れかの出口から取り出されて、次に表面に固定す
べき核酸試薬が容れられた容器106A〜106Dのう
ちのうちの何れかに入り、その核酸試薬が表面に固定さ
れる。
【0099】格納器101内の全ての球体10について
以上の作業が終了すると、容器106A〜106Dそれ
ぞれに入っている球体10を全て取り出し再び格納器1
01に容れる。以上の作業を所定の回数繰り返す。この
ようにすることにより、球体10それぞれの表面に予め
記録された同心円状のパターンが示す塩基配列データに
従って、球体10それぞれの表面にDNAオリゴマが合
成される。
【0100】次に、このDNA合成器の使用方法の他の
例について説明する。この使用方法は、既述の第2の同
定方法に対応したものである。この場合には、当初は表
面に何も書かれていない多数の球体10それぞれは、格
納器101から1つずつ取り出されて、水平台66の上
を1列になって進む。そして、光学像投影・読取装置1
00の凸レンズ21の焦点位置に球体10の中心位置が
達したときに、制御部102により制御された光学像投
影・読取装置100により、その球体10に次に固定さ
せるべき核酸試薬の種類を示す同心円状のパターンが表
面に投影され記録される。このとき、多数の球体10そ
れぞれの表面に記録される同心円状のパターンは、4種
類の核酸試薬それぞれについて略均等な割合とし、ま
た、ランダムなものとする。
【0101】球体10それぞれは、さらに水平台10の
上を進み、やがて、誘導路67の入り口に達すると誘導
路67中を下方に落ちていく。そのとき、電磁弁104
A〜104Cそれぞれは、光学像投影・読取装置100
により球体10の表面に投影され記録された同心円状の
パターンに基づいて制御部102により制御されて開閉
動作し、球体10は、誘導路67A〜67Cおよび67
のうちの何れかの出口から取り出されて、次に表面に固
定すべき核酸試薬が容れられた容器106A〜106D
のうちのうちの何れかに入り、その核酸試薬が表面に固
定される。
【0102】格納器101内の全ての球体10について
以上の作業が終了すると、容器106A〜106Dそれ
ぞれに入っている球体10を全て取り出し混合して、再
び格納器101に容れる。以上の作業を所定の回数繰り
返す。このようにすることにより、球体10それぞれの
表面に、DNAオリゴマが合成されるとともに、そのD
NAオリゴマの塩基配列に応じた同心円状のパターンが
記録される。
【0103】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく種々の変形が可能である。例えば、光学像投影
装置により光学像が投影される対象物、および、光学像
読取装置により光学像が読み取られる対象物は、球体で
ある必要はなく、光学像が投影されるべき面(読み取ら
れるべき面)が球面であればよく、半球形状のものであ
ってもよく、球面を有する碁石状のものであってもよ
い。ただし、何れの場合においても、光学像が投影され
るべき球面(読み取られるべき球面)の曲率中心の位置
は、凸レンズ21の後焦点位置に一致させることが重要
である。
【0104】また、上記では、光学像投影装置および光
学像読取装置が好適に用いられる例としてDNA合成器
の実施形態について説明したが、より一般に化学合成器
についても全く同様である。
【0105】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
係る光学像投影装置は、(1) 球面状の投影面の曲率中心
と後焦点位置が一致する第1の光学系と、(2) 第1の光
学系の光軸と実質的に一致する光軸を有し、投影面上に
投影されるべき投影像の第1の光学系による光学像を結
像する第2の光学系と、を備える。この第2の光学系
は、投影パターンマスクならびに第1および第2の集光
光学部品からなる共焦点光学系、または、ホログラムで
あるのが好適である。このようにすることにより、球面
状の投影面上に投影すべき投影像に応じて、投影パター
ンマスクまたはホログラムを所定の計算に基づいて容易
に求めることができる。したがって、球面状の投影面上
には、第2の光学系により結像された光学像が第1の光
学系により更に結像され、所望の投影像が小さい収差で
投影される。
【0106】また、本発明に係る光学像読取装置は、
(1) 球面状の読取面の曲率中心と後焦点位置が一致し、
読取面上の読み取られるべき読取像を虚像に変換する第
1の光学系と、(2) 第1の光学系の光軸と実質的に一致
する光軸を有し、虚像を実像に変換する第2の光学系
と、(3) 実像を検出する光検出器と、を備える。この第
2の光学系は、第1および第2の集光光学部品からなる
共焦点光学系であるのが好適である。このようにするこ
とにより、球面状の読取面上の読取像は第1の光学系に
より虚像に変換され、その虚像は第2の光学系により実
像に変換され、そして、その実像は光検出器により検出
される。したがって、読取面上の読取像は、小さい収差
で読み取られる。
【0107】また、本発明に係る化学合成器は、本発明
に係る光学像投影装置または光学像読取装置を用いたも
のであり、(1) 球面を有する複数のキャリアそれぞれを
1つずつ取り出すキャリア供給手段と、(2) その複数の
キャリアそれぞれの球面に対して光学像を投影する光学
像投影装置または読み取る光学像読取装置と、(3) その
光学像に基づいて、複数のキャリアそれぞれを所定数の
グループに分離する分離手段と、(4) 所定数のグループ
毎に互いに異なる化学反応をキャリアに起こさせる化学
反応手段と、を備える。このようにすることにより、多
数のキャリアであっても短時間に化学反応を起こさせる
ことができるとともに、それぞれのキャリアについて表
面に記録された光学像と合成された化学合成物とが対応
したものとなり同定が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】光学像投影装置の光学系の要部の説明図であ
る。
【図2】共焦点レンズ系を用いた光学像投影装置の光学
系の説明図である。
【図3】ホログラムが形成された空間光変調素子を用い
て球体10の表面に所望の光学像を投影する光学系の説
明図である。
【図4】振幅変調型空間光変調素子および位相変調型空
間光変調素子の双方を用いる場合の場合の光学像投影装
置の光学系の説明図である。
【図5】高解像度の振幅変調型空間光変調素子および位
相変調型空間光変調素子のうちの何れか一方を用いる場
合の光学像投影装置の光学系の説明図である。
【図6】低解像度の振幅変調型空間光変調素子を用いる
場合の光学像投影装置の光学系の説明図である。
【図7】球体10の表面に投影される光学像のパターン
図である。
【図8】磁場を利用した球体10の姿勢制御方法の説明
図である。
【図9】球体10の一部を平坦面とすることによる球体
10の姿勢制御方法の説明図である。
【図10】光学像読取装置の光学系の説明図である。
【図11】光学像投影・読取装置の光学系の説明図であ
る。
【図12】DNA合成器の構成図である。
【符号の説明】
10…球体、21〜27…凸レンズ、30…投影パター
ンマスク、40〜44…空間光変調素子、50…遮光マ
スク、71…線状光源、72…可干渉平行光発生部、8
1…ハーフミラー、82…ビームスプリッタ、91,9
2…1次元CCDセンサ、101…格納器、102…制
御部、103…コンプレッサ、104A〜104C…電
磁弁、105A〜105C…ノズル、106A〜106
D…容器。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球面状の投影面の曲率中心と後焦点位置
    が一致する第1の光学系と、 前記第1の光学系の光軸と実質的に一致する光軸を有
    し、前記投影面上に投影されるべき投影像の前記第1の
    光学系による光学像を結像する第2の光学系と、 を備えることを特徴とする光学像投影装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の光学系は、 前記光軸に垂直に置かれ、前記投影像に応じた投影パタ
    ーンを有する投影パターンマスクと、 前記投影パターンマスクを照明する光源部と、 前記投影パターンマスクの位置と前焦点位置が一致する
    第1の集光光学部品と、 前記第1の集光光学部品の後焦点位置と前焦点位置が一
    致し、前記光学像の結像位置と後焦点位置が一致する第
    2の集光光学部品と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の光学像投影装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第2の光学系は、 可干渉平行光を出力する光源部と、 前記可干渉平行光が照射されると前記光学像を再生する
    ホログラムと、 を備えることを特徴とする請求項1記載の光学像投影装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ホログラムは、空間光変調素子に形
    成された計算機ホログラムである、ことを特徴とする請
    求項3記載の光学像投影装置。
  5. 【請求項5】 球面状の読取面の曲率中心と後焦点位置
    が一致し、前記読取面上の読み取られるべき読取像を虚
    像に変換する第1の光学系と、 前記第1の光学系の光軸と実質的に一致する光軸を有
    し、前記虚像を実像に変換する第2の光学系と、 前記実像を検出する光検出器と、 を備えることを特徴とする光学像読取装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の光学系は、 前記虚像の位置と前焦点位置が一致する第1の集光光学
    部品と、 前記第1の集光光学部品の後焦点位置と前焦点位置が一
    致し、前記実像を結像する第2の集光光学部品と、 を備えることを特徴とする請求項5記載の光学像読取装
    置。
  7. 【請求項7】 前記読取面上の前記読取像は前記光軸を
    中心とする回転対称であるとともに、前記光検出器は1
    次元検出器である、ことを特徴とする請求項5記載の光
    学像読取装置。
  8. 【請求項8】 前記読取面を照明する照明手段を更に備
    えることを特徴とする請求項5記載の光学像読取装置。
  9. 【請求項9】 前記照明手段は、前記第1の光学系を共
    有し、前記第2の光学系と同等の光学系を有する、こと
    を特徴とする請求項8記載の光学像読取装置。
  10. 【請求項10】 球面を有する複数のキャリアそれぞれ
    を1つずつ取り出すキャリア供給手段と、 前記複数のキャリアそれぞれの前記球面に光学像を投影
    し記録する前記請求項1記載の光学像投影装置と、 投影された前記光学像に基づいて、前記複数のキャリア
    それぞれを所定数のグループに分離する分離手段と、 前記所定数のグループ毎に互いに異なる化学反応を前記
    キャリアに起こさせる化学反応手段と、 を備えることを特徴とする化学合成器。
  11. 【請求項11】 予め所定の光学像が記録された球面を
    有する複数のキャリアそれぞれを1つずつ取り出すキャ
    リア供給手段と、 前記複数のキャリアそれぞれの前記球面に記録された前
    記光学像を読み取る前記請求項5記載の光学像読取装置
    と、 読み取られた前記光学像に基づいて、前記複数のキャリ
    アそれぞれを所定数のグループに分離する分離手段と、 前記所定数のグループ毎に互いに異なる化学反応を前記
    キャリアに起こさせる化学反応手段と、 を備えることを特徴とする化学合成器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003500696A (ja) * 1999-05-11 2003-01-07 テクニリネン コルケアコウル カメラ・システムおよびディスプレイ装置
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