JPH1166533A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH1166533A JPH1166533A JP21868297A JP21868297A JPH1166533A JP H1166533 A JPH1166533 A JP H1166533A JP 21868297 A JP21868297 A JP 21868297A JP 21868297 A JP21868297 A JP 21868297A JP H1166533 A JPH1166533 A JP H1166533A
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- JP
- Japan
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- magnetic
- film
- grain boundary
- boundary layer
- recording medium
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ノイズ特性、保磁力等の磁気特性に優れた磁
気記録媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性基板上に非磁性下地膜、磁性膜2
3および保護膜を有し、磁性膜23が、多数の磁性粒子
23e同士がこの磁性粒子23eと同じ構成元素からな
る粒界層23fによって隔てられた構造を有するもので
あり、粒界層23fの厚みが10Å以上とされている。
気記録媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性基板上に非磁性下地膜、磁性膜2
3および保護膜を有し、磁性膜23が、多数の磁性粒子
23e同士がこの磁性粒子23eと同じ構成元素からな
る粒界層23fによって隔てられた構造を有するもので
あり、粒界層23fの厚みが10Å以上とされている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ドラム、磁気
テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に係り、特に、
ノイズ特性等の磁気特性に優れた磁気記録媒体に関す
る。
テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に係り、特に、
ノイズ特性等の磁気特性に優れた磁気記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスク装置等の高記録密度
化に伴い、磁気抵抗効果を利用した磁気ヘッド(以下、
MRヘッドと略記する)が多く用いられている。このた
め、磁気記録媒体についても、ノイズ特性や保磁力等の
磁気特性に優れたものが必要とされてきている。これ
は、MRヘッドが従来の電磁誘導型ヘッドに比べて再生
感度が高く、ヘッドノイズが低いものであるため、磁気
ディスク装置等のS/N比、記録密度等の特性を向上さ
せるためには、磁気記録媒体についても上記ノイズ特性
等の磁気特性が優れたものが必要となるためである。
化に伴い、磁気抵抗効果を利用した磁気ヘッド(以下、
MRヘッドと略記する)が多く用いられている。このた
め、磁気記録媒体についても、ノイズ特性や保磁力等の
磁気特性に優れたものが必要とされてきている。これ
は、MRヘッドが従来の電磁誘導型ヘッドに比べて再生
感度が高く、ヘッドノイズが低いものであるため、磁気
ディスク装置等のS/N比、記録密度等の特性を向上さ
せるためには、磁気記録媒体についても上記ノイズ特性
等の磁気特性が優れたものが必要となるためである。
【0003】現在、一般に用いられている磁気記録媒体
としては、Al合金などからなる基板上にCr合金等か
らなる非磁性下地膜を形成し、その上にCo合金等から
なる磁性膜が形成されたものがある。この種の磁気記録
媒体としては、特公平5−24564号公報に開示され
たものが知られている。該公報に開示された磁気記録媒
体は、厚みを50ないし200ÅとしたCrからなる非
磁性下地膜を設けることにより、角型比を向上させたも
のである。また特開平1−232522号公報には、非
磁性下地膜として、Crに、Cu、Nb、Ti、V、Z
r、Mo、Zn、W、およびTaのうち1種以上の金属
を添加した合金からなり厚みを500ないし3000Å
としたものを用いることによって、磁気特性、特に保磁
力を高めた磁気記録媒体が提案されている。
としては、Al合金などからなる基板上にCr合金等か
らなる非磁性下地膜を形成し、その上にCo合金等から
なる磁性膜が形成されたものがある。この種の磁気記録
媒体としては、特公平5−24564号公報に開示され
たものが知られている。該公報に開示された磁気記録媒
体は、厚みを50ないし200ÅとしたCrからなる非
磁性下地膜を設けることにより、角型比を向上させたも
のである。また特開平1−232522号公報には、非
磁性下地膜として、Crに、Cu、Nb、Ti、V、Z
r、Mo、Zn、W、およびTaのうち1種以上の金属
を添加した合金からなり厚みを500ないし3000Å
としたものを用いることによって、磁気特性、特に保磁
力を高めた磁気記録媒体が提案されている。
【0004】しかしながら、上記特公平5−24564
号公報に開示された磁気記録媒体にあっては、Crから
なる非磁性下地膜が薄いものであるため、この下地膜内
での結晶の成長が不十分となり、その結果、この磁気記
録媒体は磁性膜の結晶構造が良好なものでなくなり、保
磁力等の磁気特性が不十分となる不都合があった。ま
た、特開平1−232522号公報に開示された磁気記
録媒体では、Cr合金からなる非磁性下地膜の膜厚が大
きいため、この膜を形成する際に、膜内でCr合金から
なる粒子が大きくなりすぎ、その結果、非磁性下地膜上
に磁性膜を形成する際に、非磁性下地膜内のCr合金粒
子に対しエピタキシャル成長した磁性膜内の磁性粒子が
大粒径化し、この磁気記録媒体がノイズ特性に劣るもの
となってしまう問題があった。
号公報に開示された磁気記録媒体にあっては、Crから
なる非磁性下地膜が薄いものであるため、この下地膜内
での結晶の成長が不十分となり、その結果、この磁気記
録媒体は磁性膜の結晶構造が良好なものでなくなり、保
磁力等の磁気特性が不十分となる不都合があった。ま
た、特開平1−232522号公報に開示された磁気記
録媒体では、Cr合金からなる非磁性下地膜の膜厚が大
きいため、この膜を形成する際に、膜内でCr合金から
なる粒子が大きくなりすぎ、その結果、非磁性下地膜上
に磁性膜を形成する際に、非磁性下地膜内のCr合金粒
子に対しエピタキシャル成長した磁性膜内の磁性粒子が
大粒径化し、この磁気記録媒体がノイズ特性に劣るもの
となってしまう問題があった。
【0005】上記磁気特性を改善した磁気記録媒体とし
ては、特開平8−212532号公報に記載されたもの
が知られている。該公報に開示された磁気記録媒体は、
磁性層を、磁性膜と非磁性下地膜とを交互に多数回積層
させた多層構造とし、この磁性膜をCoNiCrTa系
材料等の高保磁力材料からなるものとすることにより、
保磁力を低下させることなく低ノイズ化を図るものであ
る。
ては、特開平8−212532号公報に記載されたもの
が知られている。該公報に開示された磁気記録媒体は、
磁性層を、磁性膜と非磁性下地膜とを交互に多数回積層
させた多層構造とし、この磁性膜をCoNiCrTa系
材料等の高保磁力材料からなるものとすることにより、
保磁力を低下させることなく低ノイズ化を図るものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気デ
ィスク装置等のいっそうの高記録密度化が要望されてい
る現況下にあって、上記磁気記録媒体の磁気特性は決し
て十分なものといえず、上記磁気特性の更なる向上が望
まれているのが現状である。本発明は、上記事情に鑑み
てなされたもので、ノイズ特性、保磁力等の磁気特性に
優れた磁気記録媒体を提供することを目的とする。
ィスク装置等のいっそうの高記録密度化が要望されてい
る現況下にあって、上記磁気記録媒体の磁気特性は決し
て十分なものといえず、上記磁気特性の更なる向上が望
まれているのが現状である。本発明は、上記事情に鑑み
てなされたもので、ノイズ特性、保磁力等の磁気特性に
優れた磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、磁性膜を、
多数の磁性粒子同士がこの磁性粒子と同じ構成元素から
なる粒界層によって隔てられた構造を有するものとし、
前記粒界層の厚みを10Å以上とした磁気記録媒体によ
って解決することができる。また、磁性膜をCoおよび
Crを含むものとし、磁性粒子中のCr濃度をc1と
し、粒界層中のCr濃度をc2としたときに、c2/c1
を1.4以上とするのが好ましい。また、前記Cr濃度
c2は15at%以上とするのが好ましい。また、磁性
膜には、2〜8at%のTaを含有させることが望まし
い。さらに、磁性膜の厚みは、150〜350Åとする
のが好ましい。また、上記磁性粒子の粒径は60〜20
0Åとするのが好ましい。また、本発明の磁気記録媒体
は、磁性膜を、CoおよびCrを含み、かつ多数の磁性
粒子同士が粒界層によって隔てられた構造を有するもの
とし、磁性粒子中のCr濃度をc1とし、粒界層中のC
r濃度をc2としたときに、c2/c1を1.4以上とし
たものとしてもよい。
多数の磁性粒子同士がこの磁性粒子と同じ構成元素から
なる粒界層によって隔てられた構造を有するものとし、
前記粒界層の厚みを10Å以上とした磁気記録媒体によ
って解決することができる。また、磁性膜をCoおよび
Crを含むものとし、磁性粒子中のCr濃度をc1と
し、粒界層中のCr濃度をc2としたときに、c2/c1
を1.4以上とするのが好ましい。また、前記Cr濃度
c2は15at%以上とするのが好ましい。また、磁性
膜には、2〜8at%のTaを含有させることが望まし
い。さらに、磁性膜の厚みは、150〜350Åとする
のが好ましい。また、上記磁性粒子の粒径は60〜20
0Åとするのが好ましい。また、本発明の磁気記録媒体
は、磁性膜を、CoおよびCrを含み、かつ多数の磁性
粒子同士が粒界層によって隔てられた構造を有するもの
とし、磁性粒子中のCr濃度をc1とし、粒界層中のC
r濃度をc2としたときに、c2/c1を1.4以上とし
たものとしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明の磁気
記録媒体の一実施形態を示すもので、ここに示す磁気記
録媒体は、非磁性基板21上に、非磁性下地膜22、磁
性膜23および保護膜24を順次形成したものである。
記録媒体の一実施形態を示すもので、ここに示す磁気記
録媒体は、非磁性基板21上に、非磁性下地膜22、磁
性膜23および保護膜24を順次形成したものである。
【0009】基板21としては、磁気記録媒体用基板と
して一般に用いられるNiPメッキ膜が形成されたAl
合金に加え、ガラス、セラミック、カーボン、シリコ
ン、シリコンカーバイドなどからなるものを用いること
ができる。また、基板21は、その表面にメカニカルテ
クスチャ処理などのテクスチャ処理を施したものとして
もよい。
して一般に用いられるNiPメッキ膜が形成されたAl
合金に加え、ガラス、セラミック、カーボン、シリコ
ン、シリコンカーバイドなどからなるものを用いること
ができる。また、基板21は、その表面にメカニカルテ
クスチャ処理などのテクスチャ処理を施したものとして
もよい。
【0010】非磁性下地膜22は、単一層からなるもの
であってもよいし、複数種の単位膜を多数回、例えば3
回以上積層した多層膜からなるものであってもよい。非
磁性下地膜22の材料としては、Cr、Pt、Ta、N
i、Ti、Ag、Cu、Al、Au、W、Mo、Nb、
V、Zr、およびZnのうち1種の金属、または2種以
上の合金を挙げることができる。中でも特に、Crを含
むものとすると、この膜の上に形成される磁性膜23中
の結晶をエピタキシャル成長させ、その結晶構造を良好
なものとすることができるため好ましい。
であってもよいし、複数種の単位膜を多数回、例えば3
回以上積層した多層膜からなるものであってもよい。非
磁性下地膜22の材料としては、Cr、Pt、Ta、N
i、Ti、Ag、Cu、Al、Au、W、Mo、Nb、
V、Zr、およびZnのうち1種の金属、または2種以
上の合金を挙げることができる。中でも特に、Crを含
むものとすると、この膜の上に形成される磁性膜23中
の結晶をエピタキシャル成長させ、その結晶構造を良好
なものとすることができるため好ましい。
【0011】上記非磁性下地膜22の材料の好適な具体
例としては、Cr、Cr/Ti、Cr/V、Cr/S
i、Cr/Ag/Ta、Cr/W合金を主成分とするも
のを挙げることができる。非磁性下地膜22の全厚み
は、50〜600Åとするのが好ましい。なお本明細書
において、主成分とは当該成分を50at%以上含むこ
とを指す。
例としては、Cr、Cr/Ti、Cr/V、Cr/S
i、Cr/Ag/Ta、Cr/W合金を主成分とするも
のを挙げることができる。非磁性下地膜22の全厚み
は、50〜600Åとするのが好ましい。なお本明細書
において、主成分とは当該成分を50at%以上含むこ
とを指す。
【0012】磁性膜23は、単一層からなるものであっ
てもよいし、複数種の単位膜を多数回、例えば3回以上
積層した多層膜からなるものであってもよい。磁性膜2
3は、3d遷移元素や4f遷移元素等の磁性元素、例え
ばCo、Fe、Niを含むものとされる。中でも特に、
異方性エネルギーが大きく、hcp構造を取るCoを含
むものとすると、保磁力を向上させることができるため
好ましい。磁性膜23中のCo等の磁性元素の濃度(平
均濃度)は、70〜90at%としてよい。
てもよいし、複数種の単位膜を多数回、例えば3回以上
積層した多層膜からなるものであってもよい。磁性膜2
3は、3d遷移元素や4f遷移元素等の磁性元素、例え
ばCo、Fe、Niを含むものとされる。中でも特に、
異方性エネルギーが大きく、hcp構造を取るCoを含
むものとすると、保磁力を向上させることができるため
好ましい。磁性膜23中のCo等の磁性元素の濃度(平
均濃度)は、70〜90at%としてよい。
【0013】磁性膜23の材料としては、上記磁性元素
を含むものであれば特に限定されないが、例えば、上記
磁性元素と、Cr、Pt、Ta、B、Ti、Ag、C
u、Al、Au、W、およびMoのうち1種以上の金属
との合金を用いてよい。中でも特に、Crを含むものと
するのが好ましい。これは、Crが、Coと広い組成範
囲でhcp構造の結晶を形成し、しかも後述する粒界層
に偏析しやすい性質を有するためである。磁性膜23中
のCr濃度(平均濃度)は、14〜20at%としてよ
い。
を含むものであれば特に限定されないが、例えば、上記
磁性元素と、Cr、Pt、Ta、B、Ti、Ag、C
u、Al、Au、W、およびMoのうち1種以上の金属
との合金を用いてよい。中でも特に、Crを含むものと
するのが好ましい。これは、Crが、Coと広い組成範
囲でhcp構造の結晶を形成し、しかも後述する粒界層
に偏析しやすい性質を有するためである。磁性膜23中
のCr濃度(平均濃度)は、14〜20at%としてよ
い。
【0014】さらに、磁性膜23は、上記材料に加え、
Taを含むものとすると、Crを粒界層中に偏析しやす
くし、粒界層を磁化されにくい性質を持つものとし、ノ
イズ特性を高めることができるため好ましい。磁性膜2
3中のTaの濃度(平均濃度)は、低過ぎればCrの偏
析を促進する効果が低下し、高過ぎれば磁性膜の結晶構
造が乱れ、磁性膜23の保磁力を低下させることにな
る。このため、上記Ta濃度は2〜8at%とするのが
好ましい。
Taを含むものとすると、Crを粒界層中に偏析しやす
くし、粒界層を磁化されにくい性質を持つものとし、ノ
イズ特性を高めることができるため好ましい。磁性膜2
3中のTaの濃度(平均濃度)は、低過ぎればCrの偏
析を促進する効果が低下し、高過ぎれば磁性膜の結晶構
造が乱れ、磁性膜23の保磁力を低下させることにな
る。このため、上記Ta濃度は2〜8at%とするのが
好ましい。
【0015】上記磁性膜23の材料の好適な具体例とし
ては、Co/Cr、Co/Cr/Ta、Co/Cr/P
t/Ta、Co/Ni/Cr、Co/Ni/Cr/T
a、Co/Ni/Cr/Pt/Taなどの合金を主成分
とするものを挙げることができる。
ては、Co/Cr、Co/Cr/Ta、Co/Cr/P
t/Ta、Co/Ni/Cr、Co/Ni/Cr/T
a、Co/Ni/Cr/Pt/Taなどの合金を主成分
とするものを挙げることができる。
【0016】磁性膜23の全厚みは、100〜300Å
とするのが好ましい。この厚みが100Å未満である
と、磁性膜23の結晶構造が乱れ、保磁力等の低下を招
くおそれがあり、300Åを越えると、磁性粒子が大粒
径化し、ノイズ特性が低下する。
とするのが好ましい。この厚みが100Å未満である
と、磁性膜23の結晶構造が乱れ、保磁力等の低下を招
くおそれがあり、300Åを越えると、磁性粒子が大粒
径化し、ノイズ特性が低下する。
【0017】ここに示す磁気記録媒体において、上記磁
性膜23の少なくとも磁性元素を含む部分は、図2に示
すように、多数の磁性粒子23eを有し、これら磁性粒
子23e同士が粒界層23fによって互いに隔てられた
構造を有するものとなっている。磁性粒子23eは、上
記磁性膜の材料、例えばCo/Cr/Pt/Ta合金か
らなるものとされ、その平均粒径は、好ましくは60〜
200Åとされる。この粒径が60Å未満であると磁気
余効の影響が大きくなり、200Åを越えると、ノイズ
特性が低下するため好ましくない。磁性粒子23e中の
Cr濃度c1は、8〜15at%としてよい。
性膜23の少なくとも磁性元素を含む部分は、図2に示
すように、多数の磁性粒子23eを有し、これら磁性粒
子23e同士が粒界層23fによって互いに隔てられた
構造を有するものとなっている。磁性粒子23eは、上
記磁性膜の材料、例えばCo/Cr/Pt/Ta合金か
らなるものとされ、その平均粒径は、好ましくは60〜
200Åとされる。この粒径が60Å未満であると磁気
余効の影響が大きくなり、200Åを越えると、ノイズ
特性が低下するため好ましくない。磁性粒子23e中の
Cr濃度c1は、8〜15at%としてよい。
【0018】粒界層23fは、上記磁性粒子23eと同
じ構成元素、例えばCo/Cr/Pt/Ta合金からな
るものとされるが、その組成は磁性粒子23eの組成と
異なり、Crの濃度c2が、磁性粒子23e中のCr濃
度c1より高いものとなっている。
じ構成元素、例えばCo/Cr/Pt/Ta合金からな
るものとされるが、その組成は磁性粒子23eの組成と
異なり、Crの濃度c2が、磁性粒子23e中のCr濃
度c1より高いものとなっている。
【0019】この粒界層23f中のCr濃度c2は、磁
性粒子23e中のCr濃度c1に対する割合、すなわち
c2/c1が1.4以上、好ましくは1.4〜3.0とな
る値とするのが望ましい。これは、この割合が1.4未
満であると、粒界層23f中の磁性元素の相対的な濃度
が高まり、粒界層23fが磁化されやすい性質を帯びる
ようになり、磁性粒子23e同士の交換相互作用が増大
し、ノイズ特性低下を招くおそれがあるためである。
性粒子23e中のCr濃度c1に対する割合、すなわち
c2/c1が1.4以上、好ましくは1.4〜3.0とな
る値とするのが望ましい。これは、この割合が1.4未
満であると、粒界層23f中の磁性元素の相対的な濃度
が高まり、粒界層23fが磁化されやすい性質を帯びる
ようになり、磁性粒子23e同士の交換相互作用が増大
し、ノイズ特性低下を招くおそれがあるためである。
【0020】上記粒界層23f中のCr濃度c2は、1
5at%以上とするのが好ましい。このCr濃度c2が
15at%未満であると、磁性粒子23e同士の交換相
互作用が増大し、ノイズ特性低下を招く。
5at%以上とするのが好ましい。このCr濃度c2が
15at%未満であると、磁性粒子23e同士の交換相
互作用が増大し、ノイズ特性低下を招く。
【0021】粒界層23fの厚み、すなわち図2に示す
厚みaは、10Å以上とされる。なお、ここでいう粒界
層23fの厚みとは、平均厚みを指すものである。この
厚みaが10Å未満であると、磁性粒子23e同士の離
間距離が小さくなり、これらの間の交換相互作用が増大
し、ノイズ特性低下を招くおそれがある。
厚みaは、10Å以上とされる。なお、ここでいう粒界
層23fの厚みとは、平均厚みを指すものである。この
厚みaが10Å未満であると、磁性粒子23e同士の離
間距離が小さくなり、これらの間の交換相互作用が増大
し、ノイズ特性低下を招くおそれがある。
【0022】保護膜24としては、カーボン、酸化シリ
コン、窒化シリコンなどからなるものとしてよく、その
厚みは、50〜200Åとするのが好ましい。また、保
護膜24上に、パーフルオロポリエーテルなどからなる
潤滑膜を設けてもよい。
コン、窒化シリコンなどからなるものとしてよく、その
厚みは、50〜200Åとするのが好ましい。また、保
護膜24上に、パーフルオロポリエーテルなどからなる
潤滑膜を設けてもよい。
【0023】次に、上記磁気記録媒体を製造する方法に
ついて説明する。図3ないし図6は、上記実施形態の磁
気記録媒体を製造するために用いられる製造装置の主要
部を示すものである。ここに示す製造装置は、スパッタ
装置であり、図中符号1はチャンバ、符号2はターゲッ
ト、符号3はパレット回転モータ、符号4は搬送レー
ル、符号5はクライオポンプ、符号6aは第1ゲートバ
ルブ、符号6bは第2ゲートバルブ、符号7はキャリ
ア、符号8は搬送ギア、符号10はパレット、符号11
はパレットクランプを示すものである。また、符号9
A、9B、9Cおよび9Dは、この装置によって成膜を
施されるべきディスクを示すものである。
ついて説明する。図3ないし図6は、上記実施形態の磁
気記録媒体を製造するために用いられる製造装置の主要
部を示すものである。ここに示す製造装置は、スパッタ
装置であり、図中符号1はチャンバ、符号2はターゲッ
ト、符号3はパレット回転モータ、符号4は搬送レー
ル、符号5はクライオポンプ、符号6aは第1ゲートバ
ルブ、符号6bは第2ゲートバルブ、符号7はキャリ
ア、符号8は搬送ギア、符号10はパレット、符号11
はパレットクランプを示すものである。また、符号9
A、9B、9Cおよび9Dは、この装置によって成膜を
施されるべきディスクを示すものである。
【0024】チャンバ1は、チャンバ1内を減圧するた
めのクライオポンプ5を有し、その両端部に開閉可能な
第1および第2ゲートバルブ6a、6bが設けられたも
のである。またチャンバ1の両側壁中央には、チャンバ
1内に搬入されたパレット10を周方向に回転させるた
めのシャフト3aを有するパレット回転モータ3が設け
られている。シャフト3aはパレット10方向に向けて
進退可能に設けられ、前進時においてその先端がパレッ
ト10のパレットクランプ11に係合するように構成さ
れている。
めのクライオポンプ5を有し、その両端部に開閉可能な
第1および第2ゲートバルブ6a、6bが設けられたも
のである。またチャンバ1の両側壁中央には、チャンバ
1内に搬入されたパレット10を周方向に回転させるた
めのシャフト3aを有するパレット回転モータ3が設け
られている。シャフト3aはパレット10方向に向けて
進退可能に設けられ、前進時においてその先端がパレッ
ト10のパレットクランプ11に係合するように構成さ
れている。
【0025】ターゲット2は、両側壁にそれぞれ設置さ
れた4種類のターゲット、すなわち第1ないし第4ター
ゲット2A、2B、2C、2Dからなるものである。こ
こに示す装置において、これら第1ないし第4ターゲッ
ト2A〜2Dは、それぞれ材料A、B、C、Dを用いた
ものとされている。
れた4種類のターゲット、すなわち第1ないし第4ター
ゲット2A、2B、2C、2Dからなるものである。こ
こに示す装置において、これら第1ないし第4ターゲッ
ト2A〜2Dは、それぞれ材料A、B、C、Dを用いた
ものとされている。
【0026】これらターゲット材料A〜Dとしては、こ
の装置によって上記ディスク上に形成するべき膜の構成
材料の一部であるものが用いられる。特に、この材料と
して単体を用いると、ターゲット中の不純物濃度を低く
抑え、形成される膜中の不純物濃度を低く抑えることが
できるため好ましい。
の装置によって上記ディスク上に形成するべき膜の構成
材料の一部であるものが用いられる。特に、この材料と
して単体を用いると、ターゲット中の不純物濃度を低く
抑え、形成される膜中の不純物濃度を低く抑えることが
できるため好ましい。
【0027】これら材料A〜Dとしては、Co、Fe、
Ni、Cr、Pt、Ta、B、Ti、Ag、Cu、A
l、Au、W、およびMoのうち1種以上の金属、また
は2種以上の合金を用いてよい。例えば、材料A〜Dを
それぞれCo、Cr、Pt、およびTaとしてよい。ま
た材料A、CをいずれもCr、材料B、DをいずれもC
o/Cr/Ta合金とすることも可能である。以下、材
料A〜Dとして、それぞれCo、Cr、Pt、およびT
aを用いた場合を例として説明する。また、チャンバ1
内の下部には、キャリア7をチャンバ1内に搬入または
チャンバ1から搬出するための搬送レール4が設けられ
ている。
Ni、Cr、Pt、Ta、B、Ti、Ag、Cu、A
l、Au、W、およびMoのうち1種以上の金属、また
は2種以上の合金を用いてよい。例えば、材料A〜Dを
それぞれCo、Cr、Pt、およびTaとしてよい。ま
た材料A、CをいずれもCr、材料B、DをいずれもC
o/Cr/Ta合金とすることも可能である。以下、材
料A〜Dとして、それぞれCo、Cr、Pt、およびT
aを用いた場合を例として説明する。また、チャンバ1
内の下部には、キャリア7をチャンバ1内に搬入または
チャンバ1から搬出するための搬送レール4が設けられ
ている。
【0028】キャリア7は、上記パレット10を搬送す
るためのもので、搬送ギア8上に2枚の遮蔽板7aが互
いに平行に所定の間隔をおいて立設されたものであり、
チャンバ1内の搬送レール4上を走行可能に設けられて
いる。遮蔽板7aには、キャリア7をチャンバ1内に配
置したときに、ターゲット2A〜2Dにそれぞれ対向す
る位置に開口部7bが設けられている。これら開口部7
bはその径が上記ディスク9A〜9Dより大きくなるよ
うに形成されている。また、遮蔽板7aの中央部には、
上記パレット回転モータ3のシャフト3aを挿通するた
めの挿通孔7cが設けられている。
るためのもので、搬送ギア8上に2枚の遮蔽板7aが互
いに平行に所定の間隔をおいて立設されたものであり、
チャンバ1内の搬送レール4上を走行可能に設けられて
いる。遮蔽板7aには、キャリア7をチャンバ1内に配
置したときに、ターゲット2A〜2Dにそれぞれ対向す
る位置に開口部7bが設けられている。これら開口部7
bはその径が上記ディスク9A〜9Dより大きくなるよ
うに形成されている。また、遮蔽板7aの中央部には、
上記パレット回転モータ3のシャフト3aを挿通するた
めの挿通孔7cが設けられている。
【0029】パレット10は、周方向に回転可能な円板
状物であり、その周方向に亙ってディスク保持部となる
開口部10aがターゲット2と同数設けられている。パ
レット10の中央部には、上記パレット回転モータ3の
シャフト3aの先端が係合するパレットクランプ11が
設けられている。パレット10の開口部10aは、キャ
リア7がチャンバ1内に収容された状態でパレット10
が回転する際に、開口部10aに保持されたディスクが
ターゲット2A〜2Dに順次対向する位置に設けられ
る。
状物であり、その周方向に亙ってディスク保持部となる
開口部10aがターゲット2と同数設けられている。パ
レット10の中央部には、上記パレット回転モータ3の
シャフト3aの先端が係合するパレットクランプ11が
設けられている。パレット10の開口部10aは、キャ
リア7がチャンバ1内に収容された状態でパレット10
が回転する際に、開口部10aに保持されたディスクが
ターゲット2A〜2Dに順次対向する位置に設けられ
る。
【0030】以下、上記製造装置を用いて、上記実施形
態の磁気記録媒体を製造する方法の一例について説明す
る。まず、NiPメッキAl合金、ガラス等からなる非
磁性基板21上に、通常のスパッタ法などによって非磁
性下地膜22を設けたものを第1ないし第4ディスク9
A〜9Dとし、これら第1ないし第4ディスク9A〜9
Dを、パレット10の開口部10a内にそれぞれパレッ
ト10と平行に保持させる。
態の磁気記録媒体を製造する方法の一例について説明す
る。まず、NiPメッキAl合金、ガラス等からなる非
磁性基板21上に、通常のスパッタ法などによって非磁
性下地膜22を設けたものを第1ないし第4ディスク9
A〜9Dとし、これら第1ないし第4ディスク9A〜9
Dを、パレット10の開口部10a内にそれぞれパレッ
ト10と平行に保持させる。
【0031】次いで第1ないし第4ディスク9A〜9D
を保持したパレット10をキャリア7の2枚の遮蔽板7
aの間に配置した後、チャンバ1の第1ゲートバルブ6
aを開放し、キャリア7を搬送レール4に沿ってチャン
バ1内に搬入し、遮蔽板7aの開口部7bがターゲット
2に対向する位置に配置する。次いでチャンバ1のパレ
ット回転モータ3のシャフト3a先端をパレット10の
パレットクランプ11に係合させる。
を保持したパレット10をキャリア7の2枚の遮蔽板7
aの間に配置した後、チャンバ1の第1ゲートバルブ6
aを開放し、キャリア7を搬送レール4に沿ってチャン
バ1内に搬入し、遮蔽板7aの開口部7bがターゲット
2に対向する位置に配置する。次いでチャンバ1のパレ
ット回転モータ3のシャフト3a先端をパレット10の
パレットクランプ11に係合させる。
【0032】このようにキャリア7をチャンバ1内に搬
入した後、第1ゲートバルブ6aを閉止し、クライオポ
ンプ5を用いてチャンバ1内を到達真空度が1×10-7
〜1×10-6Torr程度となるまで減圧するとともに、A
rガスなどのスパッタガスをチャンバ1内に導入する。
この際、パレット10を、第1ないし第4ディスク9A
〜9Dがそれぞれ第1ないし第4ターゲット2A〜2D
に対向するように配置する(以上の工程をプロセス1と
いう)。
入した後、第1ゲートバルブ6aを閉止し、クライオポ
ンプ5を用いてチャンバ1内を到達真空度が1×10-7
〜1×10-6Torr程度となるまで減圧するとともに、A
rガスなどのスパッタガスをチャンバ1内に導入する。
この際、パレット10を、第1ないし第4ディスク9A
〜9Dがそれぞれ第1ないし第4ターゲット2A〜2D
に対向するように配置する(以上の工程をプロセス1と
いう)。
【0033】次いで、パレット10を図3中矢印方向へ
例えば30rpm以上の回転速度で連続回転させる。こ
の過程で、次のようにしてターゲット2A〜2Dを用い
てスパッタリングを行う。まず、材料Aからなる第1タ
ーゲット2Aを用いて開口部7bを通して第1ディスク
9Aにのみその両面にAを供給する(プロセス2)。続
いて、パレット10を図3中矢印方向に約90度回転さ
せ、第1および第4ディスク9A、9Dがそれぞれ第2
ターゲット2Bおよび第1ターゲット2Aに対向する位
置に配置された段階で、これらターゲット2A、2Bを
用いてディスク9A、9D上にスパッタリングを施し、
第1ディスク9A上にBを供給し、第4ディスク9D上
にAを供給する(プロセス3)。
例えば30rpm以上の回転速度で連続回転させる。こ
の過程で、次のようにしてターゲット2A〜2Dを用い
てスパッタリングを行う。まず、材料Aからなる第1タ
ーゲット2Aを用いて開口部7bを通して第1ディスク
9Aにのみその両面にAを供給する(プロセス2)。続
いて、パレット10を図3中矢印方向に約90度回転さ
せ、第1および第4ディスク9A、9Dがそれぞれ第2
ターゲット2Bおよび第1ターゲット2Aに対向する位
置に配置された段階で、これらターゲット2A、2Bを
用いてディスク9A、9D上にスパッタリングを施し、
第1ディスク9A上にBを供給し、第4ディスク9D上
にAを供給する(プロセス3)。
【0034】続いて、パレット10をさらに約90度回
転させ、第1、第4、第3ディスク9A、9D、9C
を、それぞれターゲット2C、2B、2Aに対向する位
置に配置した段階で、これら第1、第4、第3ディスク
9A、9D、9C上にそれぞれC、B、Aを供給する
(プロセス4)。
転させ、第1、第4、第3ディスク9A、9D、9C
を、それぞれターゲット2C、2B、2Aに対向する位
置に配置した段階で、これら第1、第4、第3ディスク
9A、9D、9C上にそれぞれC、B、Aを供給する
(プロセス4)。
【0035】次いで、パレット10をさらに約90度回
転させ、第1、第4、第3、第2ディスク9A、9D、
9C、9B上にそれぞれD、C、B、Aを供給する(プ
ロセス5−1)。次いで、パレット10をさらに約90
度回転させ、第1、第4、第3、第2ディスク9A、9
D、9C、9B上にそれぞれA、D、C、Bを供給する
(プロセス5−2)。
転させ、第1、第4、第3、第2ディスク9A、9D、
9C、9B上にそれぞれD、C、B、Aを供給する(プ
ロセス5−1)。次いで、パレット10をさらに約90
度回転させ、第1、第4、第3、第2ディスク9A、9
D、9C、9B上にそれぞれA、D、C、Bを供給する
(プロセス5−2)。
【0036】次いで、パレット10をさらに約90度回
転させ、第1、第4、第3、第2ディスク9A、9D、
9C、9B上にそれぞれB、A、D、Cを供給する(プ
ロセス5−3)。次いで、パレット10をさらに約90
度回転させ、第1、第4、第3、第2ディスク9A、9
D、9C、9B上にそれぞれC、B、A、Dを供給する
(プロセス5−4)。これらプロセス5−1ないし5−
4を予め定められた所定回数繰り返す。
転させ、第1、第4、第3、第2ディスク9A、9D、
9C、9B上にそれぞれB、A、D、Cを供給する(プ
ロセス5−3)。次いで、パレット10をさらに約90
度回転させ、第1、第4、第3、第2ディスク9A、9
D、9C、9B上にそれぞれC、B、A、Dを供給する
(プロセス5−4)。これらプロセス5−1ないし5−
4を予め定められた所定回数繰り返す。
【0037】次に、パレット10をさらに約90度回転
させ、第1、第4、第3、第2ディスク9A、9D、9
C、9B上にそれぞれD、C、B、Aを供給する(プロ
セス6)。次に、パレット10をさらに約90度回転さ
せ、第4、第3、第2ディスク9D、9C、9B上にそ
れぞれD、C、Bを供給する(プロセス7)。次に、パ
レット10をさらに約90度回転させ、第3、第2ディ
スク9C、9B上にそれぞれD、Cを供給する(プロセ
ス8)。次に、パレット10をさらに約90度回転さ
せ、第2ディスク9B上にDを供給する(プロセス
9)。
させ、第1、第4、第3、第2ディスク9A、9D、9
C、9B上にそれぞれD、C、B、Aを供給する(プロ
セス6)。次に、パレット10をさらに約90度回転さ
せ、第4、第3、第2ディスク9D、9C、9B上にそ
れぞれD、C、Bを供給する(プロセス7)。次に、パ
レット10をさらに約90度回転させ、第3、第2ディ
スク9C、9B上にそれぞれD、Cを供給する(プロセ
ス8)。次に、パレット10をさらに約90度回転さ
せ、第2ディスク9B上にDを供給する(プロセス
9)。
【0038】上記操作においては、これら操作を行う時
間やターゲット2A〜2Dへの供給電力等を適宜調節す
ることによって、形成する膜の厚みや材料A〜Dの供給
量などを所望の値に調整することができる。以上のプロ
セス1〜9によって、第1ないし第4ディスク9A〜9
D上にA〜Dが所定回数繰り返して順次スパッタリング
される。
間やターゲット2A〜2Dへの供給電力等を適宜調節す
ることによって、形成する膜の厚みや材料A〜Dの供給
量などを所望の値に調整することができる。以上のプロ
セス1〜9によって、第1ないし第4ディスク9A〜9
D上にA〜Dが所定回数繰り返して順次スパッタリング
される。
【0039】上記プロセス2〜9を行う過程で、ディス
ク9A〜9D上に供給された材料A〜D、すなわちC
o、Cr、PtおよびTaはディスク9A〜9D上で拡
散し、これらCo、Cr、PtおよびTaの合金からな
る磁性粒子23eおよび粒界層23fが形成される。こ
の際、上記材料のうちCrは、粒界層23f中に偏析
し、粒界層23f中のCr濃度c2は磁性粒子23e中
のCr濃度c1に比べ高くなる。上記操作では、上記4
種の材料を1種ずつディスク9A〜9D上に供給するた
め、供給時にCrが他の材料に妨げられることなく拡散
し粒界層中に移動しやすくなる。このため、粒界層23
fの形成および粒界層23fへのCrの偏析が促進され
る。
ク9A〜9D上に供給された材料A〜D、すなわちC
o、Cr、PtおよびTaはディスク9A〜9D上で拡
散し、これらCo、Cr、PtおよびTaの合金からな
る磁性粒子23eおよび粒界層23fが形成される。こ
の際、上記材料のうちCrは、粒界層23f中に偏析
し、粒界層23f中のCr濃度c2は磁性粒子23e中
のCr濃度c1に比べ高くなる。上記操作では、上記4
種の材料を1種ずつディスク9A〜9D上に供給するた
め、供給時にCrが他の材料に妨げられることなく拡散
し粒界層中に移動しやすくなる。このため、粒界層23
fの形成および粒界層23fへのCrの偏析が促進され
る。
【0040】上記プロセス9が終了した後、パレット回
転モータ3のシャフト3aをパレット10のパレットク
ランプ11から離間させるとともに第2ゲートバルブ6
bを開放し、キャリア7をチャンバ1から搬出する(プ
ロセス10)。
転モータ3のシャフト3aをパレット10のパレットク
ランプ11から離間させるとともに第2ゲートバルブ6
bを開放し、キャリア7をチャンバ1から搬出する(プ
ロセス10)。
【0041】以上のようにして、材料A〜D、すなわち
Co、Cr、PtおよびTaからなるターゲット2A〜
2Dを順次用いて多数回に亙って繰り返しスパッタリン
グを行うことにより、ディスク9A〜9D上にCo/C
r/Pt/Ta合金からなり、図2に示すように多数の
磁性粒子23eが粒界層23fによって互いに隔てられ
た構造を有し、粒界層23fの厚みが10Å以上とされ
た磁性膜23が形成される。このようにして形成した磁
性膜23上に、通常のスパッタ法などにより、カーボン
などからなる保護膜24を形成し、上記実施形態の磁気
記録媒体を得る。
Co、Cr、PtおよびTaからなるターゲット2A〜
2Dを順次用いて多数回に亙って繰り返しスパッタリン
グを行うことにより、ディスク9A〜9D上にCo/C
r/Pt/Ta合金からなり、図2に示すように多数の
磁性粒子23eが粒界層23fによって互いに隔てられ
た構造を有し、粒界層23fの厚みが10Å以上とされ
た磁性膜23が形成される。このようにして形成した磁
性膜23上に、通常のスパッタ法などにより、カーボン
などからなる保護膜24を形成し、上記実施形態の磁気
記録媒体を得る。
【0042】上記磁気記録媒体にあっては、粒界層23
fの厚みが10Å以上とされているので、磁性粒子23
e同士の離間距離を大きく保ち、磁性粒子23e同士の
交換相互作用を低く抑えることができる。したがって、
粒子性ノイズを低く抑え、ノイズ特性の向上を図ること
ができる。また、粒界層23fが、磁性粒子23eと同
じ構成元素からなるものであるので、粒界層23fが磁
性粒子23eとほぼ同じ結晶構造を有するものとなる。
このため、磁性膜23が均一な構造を持つものとなり、
保磁力などの磁気特性を向上させることができる。
fの厚みが10Å以上とされているので、磁性粒子23
e同士の離間距離を大きく保ち、磁性粒子23e同士の
交換相互作用を低く抑えることができる。したがって、
粒子性ノイズを低く抑え、ノイズ特性の向上を図ること
ができる。また、粒界層23fが、磁性粒子23eと同
じ構成元素からなるものであるので、粒界層23fが磁
性粒子23eとほぼ同じ結晶構造を有するものとなる。
このため、磁性膜23が均一な構造を持つものとなり、
保磁力などの磁気特性を向上させることができる。
【0043】また、上述のように、Crは、Coとの合
金を形成したときに広い組成範囲でhcp構造の結晶を
形成する性質を持つ非磁性元素である。このため、上記
構成に加えて、磁性粒子23e中のCr濃度c1に対す
る粒界層23f中のCr濃度c2の割合、すなわちc2/
c1を1.4以上とすることによって、粒界層23fの
結晶構造を乱すことなく、粒界層23f中の磁性元素濃
度を低くし、粒界層23fを磁化されにくいものとする
ことができる。したがって、磁性粒子23e同士の交換
相互作用を低く抑え、保磁力を低下させることなく更な
るノイズ特性向上を図ることができる。
金を形成したときに広い組成範囲でhcp構造の結晶を
形成する性質を持つ非磁性元素である。このため、上記
構成に加えて、磁性粒子23e中のCr濃度c1に対す
る粒界層23f中のCr濃度c2の割合、すなわちc2/
c1を1.4以上とすることによって、粒界層23fの
結晶構造を乱すことなく、粒界層23f中の磁性元素濃
度を低くし、粒界層23fを磁化されにくいものとする
ことができる。したがって、磁性粒子23e同士の交換
相互作用を低く抑え、保磁力を低下させることなく更な
るノイズ特性向上を図ることができる。
【0044】さらには、磁性膜23をTaを含むものと
すると、Crが粒界層中で偏析しやすくなり、粒界層が
磁化されにくい性質を持つものとなる。これによって、
上記交換相互作用を低く抑え、一層のノイズ特性向上を
図ることができる。
すると、Crが粒界層中で偏析しやすくなり、粒界層が
磁化されにくい性質を持つものとなる。これによって、
上記交換相互作用を低く抑え、一層のノイズ特性向上を
図ることができる。
【0045】なお、上記製造方法では、パレット10を
連続的に回転させることによってディスク9A〜9Dデ
ィスクをターゲット2A〜2Dと対向する位置に配置
し、スパッタリングを行うようにしたが、これに限ら
ず、パレット10を間欠的に回転させつつ成膜を行うこ
とも可能である。
連続的に回転させることによってディスク9A〜9Dデ
ィスクをターゲット2A〜2Dと対向する位置に配置
し、スパッタリングを行うようにしたが、これに限ら
ず、パレット10を間欠的に回転させつつ成膜を行うこ
とも可能である。
【0046】また、パレット10の回転によるディスク
の移動を連続的に行う場合および間欠的に行う場合のい
ずれの場合においても、チャンバ内のディスクの位置に
応じて間欠的にターゲットへ電力を供給し放電を行うこ
とによって成膜することも可能であるし、連続放電によ
って成膜を行うことも可能である。
の移動を連続的に行う場合および間欠的に行う場合のい
ずれの場合においても、チャンバ内のディスクの位置に
応じて間欠的にターゲットへ電力を供給し放電を行うこ
とによって成膜することも可能であるし、連続放電によ
って成膜を行うことも可能である。
【0047】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。ただし、本発
明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の
範囲内で任意に変更可能である。
明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の
範囲内で任意に変更可能である。
【0048】(実施例1〜3)図1および図2に示すも
のと同様の磁気記録媒体を図3ないし図6に示すものと
同様の構造を有するDCマグネトロンスパッタ装置(ア
ネルバ製3100)を用いて以下に示すようにして作製
した。
のと同様の磁気記録媒体を図3ないし図6に示すものと
同様の構造を有するDCマグネトロンスパッタ装置(ア
ネルバ製3100)を用いて以下に示すようにして作製
した。
【0049】表面粗さRaが15Åとなるようにテクス
チャリングを施した4枚のNiPメッキAl基板21を
パレット10の開口部10aに保持させ、このパレット
10をキャリア7とともに、Cr85Ti15合金からなる
ターゲット(図示略)を備えたチャンバ(図示略)内に
搬入し、基板21上に、非磁性下地膜22としてCr 85
Ti15合金膜を厚さ200Åとなるように形成し、ディ
スク9A〜9Dを得た。
チャリングを施した4枚のNiPメッキAl基板21を
パレット10の開口部10aに保持させ、このパレット
10をキャリア7とともに、Cr85Ti15合金からなる
ターゲット(図示略)を備えたチャンバ(図示略)内に
搬入し、基板21上に、非磁性下地膜22としてCr 85
Ti15合金膜を厚さ200Åとなるように形成し、ディ
スク9A〜9Dを得た。
【0050】次いで、上記ディスク9A〜9Dの非磁性
下地膜22上に、次のようにしてそれぞれCo、Cr、
Pt、およびTaを順次繰り返しスパッタリングするこ
とにより磁性膜23を設けた。まず、Co、Cr、P
t、およびTaからなるターゲット2A〜2Dを備えた
チャンバ1内に、上記パレット10をキャリア7ととも
に搬入する。次いで、チャンバ1内を真空到達度2×1
0-7となるまで減圧し、パレット10を回転速度90r
pmで連続的に回転させつつ、20秒間の連続放電を行
い、ディスク9A〜9D上に上記磁性膜23を形成し
た。
下地膜22上に、次のようにしてそれぞれCo、Cr、
Pt、およびTaを順次繰り返しスパッタリングするこ
とにより磁性膜23を設けた。まず、Co、Cr、P
t、およびTaからなるターゲット2A〜2Dを備えた
チャンバ1内に、上記パレット10をキャリア7ととも
に搬入する。次いで、チャンバ1内を真空到達度2×1
0-7となるまで減圧し、パレット10を回転速度90r
pmで連続的に回転させつつ、20秒間の連続放電を行
い、ディスク9A〜9D上に上記磁性膜23を形成し
た。
【0051】続いて、上記磁性膜23上にカーボンから
なる保護膜24を厚み150Åとなるように形成した。
上記各膜を形成する操作に使用するスパッタガスとして
はArを用い、その圧力は3mTorrとした。上記操作の
際、ターゲット2A〜2Dへの供給電力、成膜時のチャ
ンバ1内温度等を適宜変化させ、磁性膜23の組成が異
なる5種の磁気記録媒体を作製した。
なる保護膜24を厚み150Åとなるように形成した。
上記各膜を形成する操作に使用するスパッタガスとして
はArを用い、その圧力は3mTorrとした。上記操作の
際、ターゲット2A〜2Dへの供給電力、成膜時のチャ
ンバ1内温度等を適宜変化させ、磁性膜23の組成が異
なる5種の磁気記録媒体を作製した。
【0052】上記操作によって形成された実施例1〜3
の磁気記録媒体の磁性膜23は、いずれもCo/Cr/
Pt/Ta合金からなり、膜厚が、残留磁化膜厚積(B
rT)で110Gμmであるものとなった。これら実施
例1〜3の磁気記録媒体の磁性膜23をTEMを用いて
観察した結果、磁性膜23は、多数の磁性粒子23e
と、これらを隔てる粒界層23fとを有する構造を持つ
ものとなっていた。磁性粒子23eの平均粒径、粒界層
23fの平均厚みを測定した結果を表1に示す。また磁
性粒子23eおよび粒界層23fの各組成を電解放射型
透過型電子顕微鏡を用いて測定した結果を表1に示す。
また、粒界層23f中Cr濃度c2の磁性粒子23e中
Cr濃度c1に対する割合、すなわちc2/c1を表1に
併せて示す。
の磁気記録媒体の磁性膜23は、いずれもCo/Cr/
Pt/Ta合金からなり、膜厚が、残留磁化膜厚積(B
rT)で110Gμmであるものとなった。これら実施
例1〜3の磁気記録媒体の磁性膜23をTEMを用いて
観察した結果、磁性膜23は、多数の磁性粒子23e
と、これらを隔てる粒界層23fとを有する構造を持つ
ものとなっていた。磁性粒子23eの平均粒径、粒界層
23fの平均厚みを測定した結果を表1に示す。また磁
性粒子23eおよび粒界層23fの各組成を電解放射型
透過型電子顕微鏡を用いて測定した結果を表1に示す。
また、粒界層23f中Cr濃度c2の磁性粒子23e中
Cr濃度c1に対する割合、すなわちc2/c1を表1に
併せて示す。
【0053】また、これら実施例1〜3の磁気記録媒体
の磁気特性を、振動式磁気特性装置(VSM)を用い
て、保磁力(Hc)および保磁力角型比(S*)につい
て測定した。また、上記磁気記録媒体の記録再生特性
を、再生部に磁気抵抗(MR)素子を有する複合型薄膜
磁気ヘッドを用い、線記録密度148.5KFCIにて
記録再生出力(表1中では単に出力と記載)およびノイ
ズについて測定した。結果を表1に併せて示す。
の磁気特性を、振動式磁気特性装置(VSM)を用い
て、保磁力(Hc)および保磁力角型比(S*)につい
て測定した。また、上記磁気記録媒体の記録再生特性
を、再生部に磁気抵抗(MR)素子を有する複合型薄膜
磁気ヘッドを用い、線記録密度148.5KFCIにて
記録再生出力(表1中では単に出力と記載)およびノイ
ズについて測定した。結果を表1に併せて示す。
【0054】(比較例1、2)ターゲットとして、Co
/Cr/Pt/Ta合金からなるものを使用した通常の
スパッタ法により磁性膜を形成したこと以外は実施例1
と同様にして、磁気記録媒体を作製した。この際、成膜
時のチャンバ内温度を適宜変化させ、磁性粒子または粒
界層中の成分比が異なる2種の磁気記録媒体を得た(比
較例1、2)。
/Cr/Pt/Ta合金からなるものを使用した通常の
スパッタ法により磁性膜を形成したこと以外は実施例1
と同様にして、磁気記録媒体を作製した。この際、成膜
時のチャンバ内温度を適宜変化させ、磁性粒子または粒
界層中の成分比が異なる2種の磁気記録媒体を得た(比
較例1、2)。
【0055】得られた磁気記録媒体の磁性膜中の磁性粒
子の平均粒径、粒界層の平均厚み、磁性粒子および粒界
層の各成分比を実施例1に示したものと同様の方法で測
定した。また、磁気特性および記録再生特性を、実施例
1において示したものと同様の方法で測定した。結果を
表1に併せて示す。
子の平均粒径、粒界層の平均厚み、磁性粒子および粒界
層の各成分比を実施例1に示したものと同様の方法で測
定した。また、磁気特性および記録再生特性を、実施例
1において示したものと同様の方法で測定した。結果を
表1に併せて示す。
【0056】
【表1】
【0057】表1に示すように、複数のターゲットを順
次用いて多数回に亙って繰り返しスパッタリングを行う
ことにより磁性膜23を形成し、粒界層23fの平均厚
みを10Å以上とし、かつc2/c1を1.4以上となる
値とし、しかもCr濃度c2を15at%以上に設定し
た実施例1〜3の磁気記録媒体は、保磁力が高く、しか
もノイズ特性に優れたものとなったことがわかる。
次用いて多数回に亙って繰り返しスパッタリングを行う
ことにより磁性膜23を形成し、粒界層23fの平均厚
みを10Å以上とし、かつc2/c1を1.4以上となる
値とし、しかもCr濃度c2を15at%以上に設定し
た実施例1〜3の磁気記録媒体は、保磁力が高く、しか
もノイズ特性に優れたものとなったことがわかる。
【0058】これに対し、Co/Cr/Pt/Ta合金
ターゲットを用いてスパッタリングを行うことにより磁
性膜を形成し、粒界層の平均厚みがそれぞれ8Å、5Å
とされた比較例1、2の磁気記録媒体は、ノイズ特性に
劣るものとなったことがわかる。
ターゲットを用いてスパッタリングを行うことにより磁
性膜を形成し、粒界層の平均厚みがそれぞれ8Å、5Å
とされた比較例1、2の磁気記録媒体は、ノイズ特性に
劣るものとなったことがわかる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気記録
媒体にあっては、粒界層の厚みが、10Å以上とされて
いるので、磁性粒子同士の離間距離を大きく保ち、磁性
粒子同士の交換相互作用を低く抑えることができる。し
たがって、粒子性ノイズを低く抑え、ノイズ特性の向上
を図ることができる。また、粒界層が磁性粒子と同じ構
成元素からなるものであるので、粒界層が磁性粒子とほ
ぼ同じ結晶構造を有するものとなる。このため、磁性膜
が均一な構造を持つものとなり、保磁力などの磁気特性
を向上させることができる。
媒体にあっては、粒界層の厚みが、10Å以上とされて
いるので、磁性粒子同士の離間距離を大きく保ち、磁性
粒子同士の交換相互作用を低く抑えることができる。し
たがって、粒子性ノイズを低く抑え、ノイズ特性の向上
を図ることができる。また、粒界層が磁性粒子と同じ構
成元素からなるものであるので、粒界層が磁性粒子とほ
ぼ同じ結晶構造を有するものとなる。このため、磁性膜
が均一な構造を持つものとなり、保磁力などの磁気特性
を向上させることができる。
【0060】さらには、磁性粒子中のCr濃度c1に対
する粒界層中のCr濃度c2の割合、すなわちc2/c1
を1.4以上とすることによって、粒界層の結晶構造を
良好に保ちながらも粒界層を磁化されにくいものとする
ことができる。したがって、磁性粒子同士の交換相互作
用を低く抑え、保磁力を低下させることなく更なるノイ
ズ特性向上を図ることができる。
する粒界層中のCr濃度c2の割合、すなわちc2/c1
を1.4以上とすることによって、粒界層の結晶構造を
良好に保ちながらも粒界層を磁化されにくいものとする
ことができる。したがって、磁性粒子同士の交換相互作
用を低く抑え、保磁力を低下させることなく更なるノイ
ズ特性向上を図ることができる。
【図1】 本発明の磁気記録媒体の一実施形態を示す断
面図である。
面図である。
【図2】 図1に示す磁気記録媒体の磁性膜の微視的な
構造を示す平面図である。
構造を示す平面図である。
【図3】 図1に示す磁気記録媒体を製造するために用
いられる製造装置を示す概略構成図であり、(A)は正
面図、(B)は断面図である。
いられる製造装置を示す概略構成図であり、(A)は正
面図、(B)は断面図である。
【図4】 図3に示す製造装置のチャンバを示す概略構
成図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。
成図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図5】 図3に示す製造装置のキャリアを示す概略構
成図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。
成図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図6】 図3に示す製造装置のパレットを示す概略構
成図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。
成図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。
21・・・非磁性基板、22・・・非磁性下地膜、23・・・磁
性膜、24・・・保護膜 23e・・・磁性粒子、23f・・・粒界層、a・・・粒界層厚
み
性膜、24・・・保護膜 23e・・・磁性粒子、23f・・・粒界層、a・・・粒界層厚
み
Claims (5)
- 【請求項1】 非磁性基板上に、非磁性下地膜、磁性膜
および保護膜を有する磁気記録媒体において、磁性膜
は、多数の磁性粒子同士がこの磁性粒子と同じ構成元素
からなる粒界層によって隔てられた構造を有するもので
あり、前記粒界層の厚みが10Å以上とされていること
を特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 請求項1記載の磁気記録媒体において、
磁性膜は、CoおよびCrを含むものであり、磁性粒子
中のCr濃度をc1とし、粒界層中のCr濃度をc2とし
たときに、c2/c1が1.4以上であることを特徴とす
る磁気記録媒体。 - 【請求項3】 請求項2記載の磁気記録媒体において、
粒界層中のCr濃度c2は15at%以上であることを
特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項4】 請求項1〜5のうちいずれか1項記載の
磁気記録媒体において、磁性粒子の粒径は60〜200
Åであることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項5】 非磁性基板上に、非磁性下地膜、磁性膜
および保護膜を有する磁気記録媒体において、磁性膜
は、CoおよびCrを含み、かつ多数の磁性粒子同士が
粒界層によって隔てられた構造を有するものであり、磁
性粒子中のCr濃度をc1とし、粒界層中のCr濃度を
c2としたときに、c2/c1が1.4以上であることを
特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21868297A JPH1166533A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21868297A JPH1166533A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1166533A true JPH1166533A (ja) | 1999-03-09 |
Family
ID=16723775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21868297A Pending JPH1166533A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1166533A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6689456B2 (en) * | 2000-02-29 | 2004-02-10 | Hitachi, Ltd. | Magnetic recording medium, a manufacturing method thereof, and a magnetic recording unit using thereof |
US20130009503A1 (en) * | 2010-03-30 | 2013-01-10 | Tdk Corporation | Sintered magnet, motor, automobile, and method for producing sintered magnet |
US10921108B2 (en) | 2018-01-15 | 2021-02-16 | Siemens Aktiengesellschaft | Method for monitoring a magnetic bearing apparatus |
-
1997
- 1997-08-13 JP JP21868297A patent/JPH1166533A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6689456B2 (en) * | 2000-02-29 | 2004-02-10 | Hitachi, Ltd. | Magnetic recording medium, a manufacturing method thereof, and a magnetic recording unit using thereof |
US20130009503A1 (en) * | 2010-03-30 | 2013-01-10 | Tdk Corporation | Sintered magnet, motor, automobile, and method for producing sintered magnet |
US9548157B2 (en) * | 2010-03-30 | 2017-01-17 | Tdk Corporation | Sintered magnet, motor, automobile, and method for producing sintered magnet |
US10921108B2 (en) | 2018-01-15 | 2021-02-16 | Siemens Aktiengesellschaft | Method for monitoring a magnetic bearing apparatus |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050301 |