JPH1164779A - 自動車用ヘッドアップディスプレイ - Google Patents
自動車用ヘッドアップディスプレイInfo
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- JPH1164779A JPH1164779A JP9227585A JP22758597A JPH1164779A JP H1164779 A JPH1164779 A JP H1164779A JP 9227585 A JP9227585 A JP 9227585A JP 22758597 A JP22758597 A JP 22758597A JP H1164779 A JPH1164779 A JP H1164779A
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- 238000003384 imaging method Methods 0.000 claims description 20
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- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 description 4
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- 239000004973 liquid crystal related substance Substances 0.000 description 2
- FERIUCNNQQJTOY-UHFFFAOYSA-M Butyrate Chemical compound CCCC([O-])=O FERIUCNNQQJTOY-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 1
- FERIUCNNQQJTOY-UHFFFAOYSA-N Butyric acid Natural products CCCC(O)=O FERIUCNNQQJTOY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Landscapes
- Instrument Panels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】フロントガラスの横方向の曲率と縦方向の曲率
の相違に基づく観察対象の虚像の歪みを低減し、その虚
像と前方の景色とを略同時に視認できる自動車用ヘッド
アップディスプレイを提供する。 【解決手段】表示器3から出射される画像表示光Lが、
フロントガラス2の少なくとも一部により構成されるコ
ンバイナ2′により反射されることで観察対象の虚像が
形成される。そのコンバイナ2′の室内側表面における
反射面の横方向における曲率と縦方向における曲率とは
互いに異なる。その光学系4により、そのコンバイナ
2′の反射面の横方向における曲率と縦方向における曲
率との差に基づく前記虚像の歪みが低減される。
の相違に基づく観察対象の虚像の歪みを低減し、その虚
像と前方の景色とを略同時に視認できる自動車用ヘッド
アップディスプレイを提供する。 【解決手段】表示器3から出射される画像表示光Lが、
フロントガラス2の少なくとも一部により構成されるコ
ンバイナ2′により反射されることで観察対象の虚像が
形成される。そのコンバイナ2′の室内側表面における
反射面の横方向における曲率と縦方向における曲率とは
互いに異なる。その光学系4により、そのコンバイナ
2′の反射面の横方向における曲率と縦方向における曲
率との差に基づく前記虚像の歪みが低減される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロントガラスに
より構成されるコンバイナを有する自動車用ヘッドアッ
プディスプレイに関する。
より構成されるコンバイナを有する自動車用ヘッドアッ
プディスプレイに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】フロント
ガラスの少なくとも一部により構成されるコンバイナ
と、自動車のダッシュボードまたはこれと一体になった
構造物の内部に設置されて画像表示光を出射する表示器
と、そのコンバイナと表示器との間に配置される光学系
とを備え、その画像表示光が光学系により光路変更され
た後にコンバイナにより反射されることで観察対象の虚
像が形成されるヘッドアップディスプレイが従来から用
いられている。
ガラスの少なくとも一部により構成されるコンバイナ
と、自動車のダッシュボードまたはこれと一体になった
構造物の内部に設置されて画像表示光を出射する表示器
と、そのコンバイナと表示器との間に配置される光学系
とを備え、その画像表示光が光学系により光路変更され
た後にコンバイナにより反射されることで観察対象の虚
像が形成されるヘッドアップディスプレイが従来から用
いられている。
【0003】一般の自動車においては、そのフロントガ
ラスにより構成されるコンバイナの室内側表面が主たる
反射面とされ、その反射面の横方向における曲率は縦方
向における曲率よりも大きくされている。
ラスにより構成されるコンバイナの室内側表面が主たる
反射面とされ、その反射面の横方向における曲率は縦方
向における曲率よりも大きくされている。
【0004】そのようにフロントガラスの反射面の横方
向における曲率と縦方向における曲率とが異なると、そ
の曲率の差に基づく観察対象の虚像の歪みが生じる。そ
のような虚像の歪みは、その結像位置がドライバーのア
イポイントから離れる程に大きくなる。従来の光学系
は、そのようなフロントガラスの反射面の横方向におけ
る曲率と縦方向における曲率との相違に基づく虚像の歪
みを考慮したものではなかった。そのため、結像位置を
ドライバーのアイポイントに近接させることで、そのフ
ロントガラスの横方向における曲率と縦方向における曲
率との差の影響を低減していた。しかし、結像位置がド
ライバーのアイポイントに近接していると、ドライバー
が前方の景色を視認する状態から虚像を視認するまでに
要する時間が長くなる。これは運転上好ましくないもの
であった。
向における曲率と縦方向における曲率とが異なると、そ
の曲率の差に基づく観察対象の虚像の歪みが生じる。そ
のような虚像の歪みは、その結像位置がドライバーのア
イポイントから離れる程に大きくなる。従来の光学系
は、そのようなフロントガラスの反射面の横方向におけ
る曲率と縦方向における曲率との相違に基づく虚像の歪
みを考慮したものではなかった。そのため、結像位置を
ドライバーのアイポイントに近接させることで、そのフ
ロントガラスの横方向における曲率と縦方向における曲
率との差の影響を低減していた。しかし、結像位置がド
ライバーのアイポイントに近接していると、ドライバー
が前方の景色を視認する状態から虚像を視認するまでに
要する時間が長くなる。これは運転上好ましくないもの
であった。
【0005】また、その画像表示光は、フロントガラス
の室内側表面における反射面だけでなく、室外側裏面に
よっても反射される。その反射面での反射により形成さ
れる虚像の結像位置と、その室外側裏面での反射により
形成される虚像の結像位置とのずれにより、二重像が生
じて視認性が低下するという問題があった。その結像位
置がドライバーのアイポイントに近接している程に両結
像位置のずれは際立つため、視認性が低下していた。し
かし、上記のように結像位置がドライバーのアイポイン
トから離れる程に虚像の歪みが大きくなるため、結像位
置をドライバーのアイポイントから十分に離すことはで
きなかった。そこで、その室内側表面における反射面の
反射率を、室内側裏面の反射率よりも大きくすること
で、その室内側裏面の反射による虚像を目立たないよう
にすることが行われていた。しかし、そのフロントガラ
スを外部から見た場合、その反射率を大きくした反射面
のみが周囲部分よりも太陽光等の外光を反射して輝いて
見えるため、見苦しいという問題がある。また、二重像
を排除するため、透明材料の中間層を板ガラスで挟んで
構成されたフロントガラスにおいて、その中間層を楔形
状にするものも提案されている(特開平3‐20921
0号公報、特許第2562263号)が、これらのもの
も上記問題を依然として有しており、しかも虚像の歪み
は解消できなかった。
の室内側表面における反射面だけでなく、室外側裏面に
よっても反射される。その反射面での反射により形成さ
れる虚像の結像位置と、その室外側裏面での反射により
形成される虚像の結像位置とのずれにより、二重像が生
じて視認性が低下するという問題があった。その結像位
置がドライバーのアイポイントに近接している程に両結
像位置のずれは際立つため、視認性が低下していた。し
かし、上記のように結像位置がドライバーのアイポイン
トから離れる程に虚像の歪みが大きくなるため、結像位
置をドライバーのアイポイントから十分に離すことはで
きなかった。そこで、その室内側表面における反射面の
反射率を、室内側裏面の反射率よりも大きくすること
で、その室内側裏面の反射による虚像を目立たないよう
にすることが行われていた。しかし、そのフロントガラ
スを外部から見た場合、その反射率を大きくした反射面
のみが周囲部分よりも太陽光等の外光を反射して輝いて
見えるため、見苦しいという問題がある。また、二重像
を排除するため、透明材料の中間層を板ガラスで挟んで
構成されたフロントガラスにおいて、その中間層を楔形
状にするものも提案されている(特開平3‐20921
0号公報、特許第2562263号)が、これらのもの
も上記問題を依然として有しており、しかも虚像の歪み
は解消できなかった。
【0006】本発明は、上記問題を解決することのでき
る自動車用ヘッドアップディスプレイを提供することを
目的とする。
る自動車用ヘッドアップディスプレイを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、フロントガラ
スの少なくとも一部により構成されるコンバイナと、画
像表示光を出射する表示器と、そのコンバイナと表示器
との間に配置される光学系を備え、その画像表示光が前
記コンバイナで反射されることによって観察対象となる
虚像を形成する自動車用ヘッドアップディスプレイにお
いて、前記コンバイナの反射面の横方向の曲率と縦方向
の曲率は互いに異なっており、前記光学系は、その横方
向の曲率と縦方向の曲率の差による前記虚像の歪みを低
減させる光路変更手段を有することを特徴とする。その
光路変更手段は、ミラー又はレンズであるのが好まし
い。この構成によれば、コンバイナの反射面の横方向に
おける曲率と縦方向における曲率との差に基づく観察対
象の虚像の歪みを低減できるので、その虚像の歪みの影
響を低減するために結像位置をドライバーのアイポイン
トに近接させる必要はない。これにより、その結像位置
とドライバーのアイポイントとの距離を十分に増大し、
ドライバーが前方の景色を視認する状態から虚像を視認
するまでに要する時間を短くできる。
スの少なくとも一部により構成されるコンバイナと、画
像表示光を出射する表示器と、そのコンバイナと表示器
との間に配置される光学系を備え、その画像表示光が前
記コンバイナで反射されることによって観察対象となる
虚像を形成する自動車用ヘッドアップディスプレイにお
いて、前記コンバイナの反射面の横方向の曲率と縦方向
の曲率は互いに異なっており、前記光学系は、その横方
向の曲率と縦方向の曲率の差による前記虚像の歪みを低
減させる光路変更手段を有することを特徴とする。その
光路変更手段は、ミラー又はレンズであるのが好まし
い。この構成によれば、コンバイナの反射面の横方向に
おける曲率と縦方向における曲率との差に基づく観察対
象の虚像の歪みを低減できるので、その虚像の歪みの影
響を低減するために結像位置をドライバーのアイポイン
トに近接させる必要はない。これにより、その結像位置
とドライバーのアイポイントとの距離を十分に増大し、
ドライバーが前方の景色を視認する状態から虚像を視認
するまでに要する時間を短くできる。
【0008】本発明において、その光学系は、その画像
表示光の反射面を有する少なくとも一つのミラーにより
構成され、そのコンバイナの反射面とミラーの反射面と
を、それぞれの横方向における曲率を有する球面と仮想
した場合の前記虚像の結像位置と、そのコンバイナの反
射面とミラーの反射面とを、それぞれの縦方向における
曲率を有する球面と仮想した場合の前記虚像の結像位置
とが、互いに接近するように、そのミラーの反射面の横
方向と縦方向における各曲率が定められているのが好ま
しい。この構成によれば、そのコンバイナの反射面とミ
ラーの反射面とを、それぞれの横方向における曲率を有
する球面と仮想した場合の前記虚像の結像位置と、その
コンバイナの反射面とミラーの反射面とを、それぞれの
縦方向における曲率を有する球面と仮想した場合の前記
虚像の結像位置とを互いに近接させることで、コンバイ
ナの反射面の横方向における曲率と縦方向における曲率
との差に基づく観察対象の虚像の歪みを低減できる。
表示光の反射面を有する少なくとも一つのミラーにより
構成され、そのコンバイナの反射面とミラーの反射面と
を、それぞれの横方向における曲率を有する球面と仮想
した場合の前記虚像の結像位置と、そのコンバイナの反
射面とミラーの反射面とを、それぞれの縦方向における
曲率を有する球面と仮想した場合の前記虚像の結像位置
とが、互いに接近するように、そのミラーの反射面の横
方向と縦方向における各曲率が定められているのが好ま
しい。この構成によれば、そのコンバイナの反射面とミ
ラーの反射面とを、それぞれの横方向における曲率を有
する球面と仮想した場合の前記虚像の結像位置と、その
コンバイナの反射面とミラーの反射面とを、それぞれの
縦方向における曲率を有する球面と仮想した場合の前記
虚像の結像位置とを互いに近接させることで、コンバイ
ナの反射面の横方向における曲率と縦方向における曲率
との差に基づく観察対象の虚像の歪みを低減できる。
【0009】さらに本発明において、そのコンバイナの
反射面による画像表示光の反射により形成される虚像の
結像位置と、そのフロントガラスの室外側裏面による画
像表示光の反射により形成される虚像の結像位置とが互
いに接近するように、上下方向に沿うフロントガラスの
厚さの変化によりコンバイナの反射面とフロントガラス
の室外側裏面とが非平行とされているのが好ましい。こ
の構成によれば、フロントガラスの室内側表面であるコ
ンバイナの反射面での反射により形成される虚像の結像
位置と、そのフロントガラスの室外側裏面での反射によ
り形成される虚像の結像位置とのずれを低減できる。こ
の場合、従来のように虚像の結像位置とドライバーのア
イポイントとが接近していると、コンバイナの反射面と
フロントガラスの室外側裏面との非平行の程度を大きく
しないと十分に結像位置のずれを低減することができ
ず、フロントガラスの端部の肉厚が実現性を欠くものに
なる。これに対し、上記のように本発明によれば結像位
置とドライバーのアイポイントとの距離を十分に増大で
きるので、フロントガラスの端部の肉厚を実現可能な範
囲におさまるようにコンバイナの反射面とフロントガラ
スの室外側裏面との非平行の程度を設定し、十分に結像
位置のずれを低減できる。さらに、上記のように本発明
によれば結像位置とドライバーのアイポイントとの距離
を十分に増大できるので、多少の結像位置のずれは視認
性に影響しなくなる。これにより、観察対象の虚像とし
て二重像が生じるのを実質的に防止して視認性を向上で
きる。なお、中間層を板ガラスで挟んでフロントガラス
を構成する場合、その中間層の厚さを変えることで、コ
ンバイナの反射面とフロントガラスの室外側裏面とを非
平行にすることができる。
反射面による画像表示光の反射により形成される虚像の
結像位置と、そのフロントガラスの室外側裏面による画
像表示光の反射により形成される虚像の結像位置とが互
いに接近するように、上下方向に沿うフロントガラスの
厚さの変化によりコンバイナの反射面とフロントガラス
の室外側裏面とが非平行とされているのが好ましい。こ
の構成によれば、フロントガラスの室内側表面であるコ
ンバイナの反射面での反射により形成される虚像の結像
位置と、そのフロントガラスの室外側裏面での反射によ
り形成される虚像の結像位置とのずれを低減できる。こ
の場合、従来のように虚像の結像位置とドライバーのア
イポイントとが接近していると、コンバイナの反射面と
フロントガラスの室外側裏面との非平行の程度を大きく
しないと十分に結像位置のずれを低減することができ
ず、フロントガラスの端部の肉厚が実現性を欠くものに
なる。これに対し、上記のように本発明によれば結像位
置とドライバーのアイポイントとの距離を十分に増大で
きるので、フロントガラスの端部の肉厚を実現可能な範
囲におさまるようにコンバイナの反射面とフロントガラ
スの室外側裏面との非平行の程度を設定し、十分に結像
位置のずれを低減できる。さらに、上記のように本発明
によれば結像位置とドライバーのアイポイントとの距離
を十分に増大できるので、多少の結像位置のずれは視認
性に影響しなくなる。これにより、観察対象の虚像とし
て二重像が生じるのを実質的に防止して視認性を向上で
きる。なお、中間層を板ガラスで挟んでフロントガラス
を構成する場合、その中間層の厚さを変えることで、コ
ンバイナの反射面とフロントガラスの室外側裏面とを非
平行にすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
施形態を説明する。
【0011】図1に示す自動車用ヘッドアップディスプ
レイ1は、フロントガラス2の一部により構成されるコ
ンバイナ2′と、表示器3と、そのコンバイナ2′と表
示器3との間に配置される光学系4とを備える。その表
示器3と光学系4はダッシュボード5に内蔵される。そ
のダッシュボード5に上向きに開く出射口が形成され、
その出射口は透明カバー7により覆われる。
レイ1は、フロントガラス2の一部により構成されるコ
ンバイナ2′と、表示器3と、そのコンバイナ2′と表
示器3との間に配置される光学系4とを備える。その表
示器3と光学系4はダッシュボード5に内蔵される。そ
のダッシュボード5に上向きに開く出射口が形成され、
その出射口は透明カバー7により覆われる。
【0012】そのフロントガラス2は、図2に示すよう
に、複数の板ガラス2a、2bにより、中間層として破
損時の飛散防止のためのポリビニルブチラート等の合成
樹脂膜2cを挟むことで構成される。上記コンバイナ
2′は、このフロントガラス2の室内側表面により構成
される反射面2dを有するハーフミラーとして機能す
る。その反射面2dの横方向における曲率は縦方向にお
ける曲率よりも大きくされている。
に、複数の板ガラス2a、2bにより、中間層として破
損時の飛散防止のためのポリビニルブチラート等の合成
樹脂膜2cを挟むことで構成される。上記コンバイナ
2′は、このフロントガラス2の室内側表面により構成
される反射面2dを有するハーフミラーとして機能す
る。その反射面2dの横方向における曲率は縦方向にお
ける曲率よりも大きくされている。
【0013】その表示器3は、例えばナビゲーション情
報等に対応する画像表示光Lを横方向に向かい出射す
る。この表示器3は、本実施形態では、液晶表示パネル
3aと、この液晶表示パネル3aの駆動用回路基板3b
と、バックライト3cとを有する。なお、バックライト
を必要としない蛍光表示管、LED、ブラウン管等によ
り表示器を構成してもよい。
報等に対応する画像表示光Lを横方向に向かい出射す
る。この表示器3は、本実施形態では、液晶表示パネル
3aと、この液晶表示パネル3aの駆動用回路基板3b
と、バックライト3cとを有する。なお、バックライト
を必要としない蛍光表示管、LED、ブラウン管等によ
り表示器を構成してもよい。
【0014】その光学系4は、第1ミラー8と第2ミラ
ー9とにより構成されている。その第1ミラー8は上記
透明カバー7の下方に配置され、その第2ミラー9は第
1ミラー8と表示器3との間に配置される。上記表示器
3から出射される画像表示光Lは、その第2ミラー9の
反射面9aにおける反射により第1ミラー8に導かれる
ように光路変更され、次に、その第1ミラー8の反射面
8aにおける反射により透明カバー7を介してコンバイ
ナ2′に導かれるように光路変更され、しかる後に、コ
ンバイナ2′により反射されることでドライバーのアイ
ポイントEに導かれる。これにより、観察対象の虚像が
フロントガラス2の前方に形成される。また、前方から
の光がコンバイナ2を透過してドライバーのアイポイン
トEに至る。これにより、その虚像と前方の景色の双方
をドライバーは視認することができる。
ー9とにより構成されている。その第1ミラー8は上記
透明カバー7の下方に配置され、その第2ミラー9は第
1ミラー8と表示器3との間に配置される。上記表示器
3から出射される画像表示光Lは、その第2ミラー9の
反射面9aにおける反射により第1ミラー8に導かれる
ように光路変更され、次に、その第1ミラー8の反射面
8aにおける反射により透明カバー7を介してコンバイ
ナ2′に導かれるように光路変更され、しかる後に、コ
ンバイナ2′により反射されることでドライバーのアイ
ポイントEに導かれる。これにより、観察対象の虚像が
フロントガラス2の前方に形成される。また、前方から
の光がコンバイナ2を透過してドライバーのアイポイン
トEに至る。これにより、その虚像と前方の景色の双方
をドライバーは視認することができる。
【0015】その光学系4を構成する第1ミラー8と第
2ミラー9とにより、そのコンバイナ2′の反射面2d
の横方向における曲率と縦方向における曲率との差に基
づく上記虚像の歪みが低減される。本実施形態では、そ
のコンバイナ2′の反射面2dと各ミラー8、9の反射
面8a、9aとを、それぞれの横方向における曲率を有
する球面と仮想した場合の上記虚像の結像位置と、その
コンバイナ2′の反射面2dと各ミラー8、9の反射面
とを、それぞれの縦方向における曲率を有する球面と仮
想した場合の上記虚像の結像位置とが、各ミラー8、9
を設けずに画像表示光Lを表示器3からコンバイナ2′
に直接に導く場合や、各ミラー8、9を設けずに単なる
平面や球面に沿う反射面により画像表示光Lを反射して
コンバイナ2′に導く場合に比べて、互いに接近するよ
うに、各ミラー8、9の反射面8a、9aの横方向と縦
方向における各曲率が定められている。すなわち、図3
の(1)は、そのコンバイナ2′の反射面2dと各ミラ
ー8、9の反射面8a、9aとを、それぞれの横方向に
おける曲率を有する球面と仮想した場合の第1等価光学
系を示す。この第1等価光学系は、その反射面2dが横
方向における曲率を有する球面であると仮想されたコン
バイナ2′に対応する第1等価レンズ2hと、その反射
面8aが横方向における曲率を有する球面であると仮想
された第1ミラー8に対応する第2等価レンズ8hと、
その反射面9aが横方向における曲率を有する球面であ
ると仮想された第2ミラー9に対応する第3等価レンズ
9hとを有する。各等価レンズ2h、8h、9hは共通
の光軸を有し、その光軸上にドライバーのアイポイント
Eと図中矢印で示す表示器3とが配置されると仮想す
る。この第1等価光学系における光軸上のドライバーの
アイポイントEから第1等価レンズ2hまでの距離D1
が、実際のドライバーのアイポイントEからコンバイナ
2′の反射面2dにおける画像表示光Lの反射点P1ま
での距離D1に等しくされる。この第1等価光学系にお
ける第1等価レンズ2hから第2等価レンズ8hまでの
距離D2が、実際のコンバイナ2′の反射面2dにおけ
る画像表示光Lの反射点P1から第1ミラー8の反射面
8aにおける画像表示光Lの反射点P2までの距離D2
に等しくされる。この第1等価光学系における第2等価
レンズ8hから第3等価レンズ9hまでの距離D3が、
実際の第1ミラー8の反射面8aにおける画像表示光L
の反射点P2から第2ミラー9の反射面9aにおける画
像表示光Lの反射点P3までの距離D3に等しくされ
る。この第1等価光学系における第3等価レンズ9hか
ら上記光軸上の表示器3までの距離D4が、第2ミラー
9の反射面9aにおける画像表示光Lの反射点P3から
表示器3の画像表示光L出射点P4までの距離D4に等
しくされる。また、図3の(2)は、そのコンバイナ
2′の反射面2dと各ミラー8、9の反射面8a、9a
とを、それぞれの縦方向における曲率を有する球面と仮
想した場合の第2等価光学系を示す。この第2等価光学
系は、その反射面2dが縦方向における曲率を有する球
面であると仮想されたコンバイナ2′に対応する第4等
価レンズ2vと、その反射面8aが縦方向における曲率
を有する球面であると仮想された第1ミラー8に対応す
る第5等価レンズ8vと、その反射面9aが縦方向にお
ける曲率を有する球面であると仮想された第2ミラー9
に対応する第6等価レンズ9vとを有する。各等価レン
ズ2v、8v、9vは共通の光軸を有し、その光軸上に
ドライバーのアイポイントEと図中矢印で示す表示器3
とが配置されると仮想する。この第2等価光学系におけ
る光軸上のドライバーのアイポイントEから第4等価レ
ンズ2vまでの距離D1が、実際のドライバーのアイポ
イントEからコンバイナ2′の反射面2dにおける画像
表示光Lの反射点P1までの距離D1に等しくされる。
この第2等価光学系における第4等価レンズ2vから第
5等価レンズ8vまでの距離D2が、実際のコンバイナ
2′の反射面2dにおける画像表示光Lの反射点P1か
ら第1ミラー8の反射面8aにおける画像表示光Lの反
射点P2までの距離D2に等しくされる。この第2等価
光学系における第5等価レンズ8vから第6等価レンズ
9vまでの距離D3が、実際の第1ミラー8の反射面8
aにおける画像表示光Lの反射点P2から第2ミラー9
の反射面9aにおける画像表示光Lの反射点P3までの
距離D3に等しくされる。この第2等価光学系における
第6等価レンズ9vから上記光軸上の表示器3までの距
離D4が、第2ミラー9の反射面9aにおける画像表示
光Lの反射点P3から表示器3の画像表示光L出射点P
4までの距離D4に等しくされる。その第1等価光学系
におけるドライバーのアイポイントEから虚像の結像位
置までの距離Dhと、第2等価光学系におけるドライバ
ーのアイポイントEから虚像の結像位置までの距離Dv
とが互いに可及的に小さくなるように、可能であるなら
ば一致するように、すなわち、両結像位置が互いに接近
するように、上記第2、第3、第5、第6等価レンズ8
h、9h、8v、9vの形状が定められる。その定めら
れた第2、第5等価レンズ8h、8vの形状に対応する
ように、第1ミラー8の反射面8aの横方向と縦方向に
おける各曲率が定められ、その定められた第3、第6等
価レンズ9h、9vの形状に対応するように、第2ミラ
ー9の反射面9aの横方向と縦方向における各曲率が定
められる。なお、コンバイナ2′の反射面2dの横方向
と縦方向における各曲率は、略一定ではあるが、コンバ
イナ2′をフロントガラスにより構成する場合は通常は
高精度に一定にはならない。そのため、そのコンバイナ
2′の反射面2dが横方向における曲率を有する球面で
あると仮想する場合の曲率、および、その反射面2dが
縦方向における曲率を有する球面であると仮想する場合
の曲率は、例えば実際の各曲率の平均値としたり、中央
位置における値とすればよい。また、各ミラー8、9の
反射面8a、9aの横方向と縦方向における各曲率は、
高精度に一定とすることも可能であるが、高精度に一定
にすることなく略一定なものでもよい。そのように略一
定なものとする場合は、各ミラー8、9の反射面8a、
9aが横方向における曲率を有する球面であると仮想す
る場合の各曲率、および、各反射面8a、9aが縦方向
における曲率を有する球面であると仮想する場合の各曲
率は、例えば実際の各曲率の平均値としたり、中央位置
における値とすればよい。
2ミラー9とにより、そのコンバイナ2′の反射面2d
の横方向における曲率と縦方向における曲率との差に基
づく上記虚像の歪みが低減される。本実施形態では、そ
のコンバイナ2′の反射面2dと各ミラー8、9の反射
面8a、9aとを、それぞれの横方向における曲率を有
する球面と仮想した場合の上記虚像の結像位置と、その
コンバイナ2′の反射面2dと各ミラー8、9の反射面
とを、それぞれの縦方向における曲率を有する球面と仮
想した場合の上記虚像の結像位置とが、各ミラー8、9
を設けずに画像表示光Lを表示器3からコンバイナ2′
に直接に導く場合や、各ミラー8、9を設けずに単なる
平面や球面に沿う反射面により画像表示光Lを反射して
コンバイナ2′に導く場合に比べて、互いに接近するよ
うに、各ミラー8、9の反射面8a、9aの横方向と縦
方向における各曲率が定められている。すなわち、図3
の(1)は、そのコンバイナ2′の反射面2dと各ミラ
ー8、9の反射面8a、9aとを、それぞれの横方向に
おける曲率を有する球面と仮想した場合の第1等価光学
系を示す。この第1等価光学系は、その反射面2dが横
方向における曲率を有する球面であると仮想されたコン
バイナ2′に対応する第1等価レンズ2hと、その反射
面8aが横方向における曲率を有する球面であると仮想
された第1ミラー8に対応する第2等価レンズ8hと、
その反射面9aが横方向における曲率を有する球面であ
ると仮想された第2ミラー9に対応する第3等価レンズ
9hとを有する。各等価レンズ2h、8h、9hは共通
の光軸を有し、その光軸上にドライバーのアイポイント
Eと図中矢印で示す表示器3とが配置されると仮想す
る。この第1等価光学系における光軸上のドライバーの
アイポイントEから第1等価レンズ2hまでの距離D1
が、実際のドライバーのアイポイントEからコンバイナ
2′の反射面2dにおける画像表示光Lの反射点P1ま
での距離D1に等しくされる。この第1等価光学系にお
ける第1等価レンズ2hから第2等価レンズ8hまでの
距離D2が、実際のコンバイナ2′の反射面2dにおけ
る画像表示光Lの反射点P1から第1ミラー8の反射面
8aにおける画像表示光Lの反射点P2までの距離D2
に等しくされる。この第1等価光学系における第2等価
レンズ8hから第3等価レンズ9hまでの距離D3が、
実際の第1ミラー8の反射面8aにおける画像表示光L
の反射点P2から第2ミラー9の反射面9aにおける画
像表示光Lの反射点P3までの距離D3に等しくされ
る。この第1等価光学系における第3等価レンズ9hか
ら上記光軸上の表示器3までの距離D4が、第2ミラー
9の反射面9aにおける画像表示光Lの反射点P3から
表示器3の画像表示光L出射点P4までの距離D4に等
しくされる。また、図3の(2)は、そのコンバイナ
2′の反射面2dと各ミラー8、9の反射面8a、9a
とを、それぞれの縦方向における曲率を有する球面と仮
想した場合の第2等価光学系を示す。この第2等価光学
系は、その反射面2dが縦方向における曲率を有する球
面であると仮想されたコンバイナ2′に対応する第4等
価レンズ2vと、その反射面8aが縦方向における曲率
を有する球面であると仮想された第1ミラー8に対応す
る第5等価レンズ8vと、その反射面9aが縦方向にお
ける曲率を有する球面であると仮想された第2ミラー9
に対応する第6等価レンズ9vとを有する。各等価レン
ズ2v、8v、9vは共通の光軸を有し、その光軸上に
ドライバーのアイポイントEと図中矢印で示す表示器3
とが配置されると仮想する。この第2等価光学系におけ
る光軸上のドライバーのアイポイントEから第4等価レ
ンズ2vまでの距離D1が、実際のドライバーのアイポ
イントEからコンバイナ2′の反射面2dにおける画像
表示光Lの反射点P1までの距離D1に等しくされる。
この第2等価光学系における第4等価レンズ2vから第
5等価レンズ8vまでの距離D2が、実際のコンバイナ
2′の反射面2dにおける画像表示光Lの反射点P1か
ら第1ミラー8の反射面8aにおける画像表示光Lの反
射点P2までの距離D2に等しくされる。この第2等価
光学系における第5等価レンズ8vから第6等価レンズ
9vまでの距離D3が、実際の第1ミラー8の反射面8
aにおける画像表示光Lの反射点P2から第2ミラー9
の反射面9aにおける画像表示光Lの反射点P3までの
距離D3に等しくされる。この第2等価光学系における
第6等価レンズ9vから上記光軸上の表示器3までの距
離D4が、第2ミラー9の反射面9aにおける画像表示
光Lの反射点P3から表示器3の画像表示光L出射点P
4までの距離D4に等しくされる。その第1等価光学系
におけるドライバーのアイポイントEから虚像の結像位
置までの距離Dhと、第2等価光学系におけるドライバ
ーのアイポイントEから虚像の結像位置までの距離Dv
とが互いに可及的に小さくなるように、可能であるなら
ば一致するように、すなわち、両結像位置が互いに接近
するように、上記第2、第3、第5、第6等価レンズ8
h、9h、8v、9vの形状が定められる。その定めら
れた第2、第5等価レンズ8h、8vの形状に対応する
ように、第1ミラー8の反射面8aの横方向と縦方向に
おける各曲率が定められ、その定められた第3、第6等
価レンズ9h、9vの形状に対応するように、第2ミラ
ー9の反射面9aの横方向と縦方向における各曲率が定
められる。なお、コンバイナ2′の反射面2dの横方向
と縦方向における各曲率は、略一定ではあるが、コンバ
イナ2′をフロントガラスにより構成する場合は通常は
高精度に一定にはならない。そのため、そのコンバイナ
2′の反射面2dが横方向における曲率を有する球面で
あると仮想する場合の曲率、および、その反射面2dが
縦方向における曲率を有する球面であると仮想する場合
の曲率は、例えば実際の各曲率の平均値としたり、中央
位置における値とすればよい。また、各ミラー8、9の
反射面8a、9aの横方向と縦方向における各曲率は、
高精度に一定とすることも可能であるが、高精度に一定
にすることなく略一定なものでもよい。そのように略一
定なものとする場合は、各ミラー8、9の反射面8a、
9aが横方向における曲率を有する球面であると仮想す
る場合の各曲率、および、各反射面8a、9aが縦方向
における曲率を有する球面であると仮想する場合の各曲
率は、例えば実際の各曲率の平均値としたり、中央位置
における値とすればよい。
【0016】上記虚像の結像位置と、フロントガラス2
の室外側裏面2eによる画像表示光Lの反射により形成
される虚像の結像位置とが互いに接近するように、上下
方向に沿うフロントガラス2の厚さの変化によりコンバ
イナ2′の反射面2dとフロントガラス2の室外側裏面
2eとが非平行とされている。本実施形態では、フロン
トガラス2を構成する複数の板ガラス2a、2bの間に
介在する合成樹脂膜2cの厚さを、上方に向かうに従い
大きくすることで、フロントガラス2の厚さが変化され
る。なお、複数の板ガラス2a、2bは一対のローラ間
を通ることで合成樹脂膜2cを介して接合されることか
ら、その一対のローラの間隔を変化させることで合成樹
脂膜2cを上方に向かうに従い変化させることができ
る。図4は、従来のフロントガラス102により構成さ
れるコンバイナの反射面102dとフロントガラス10
2の室外側裏面102eとが平行されている例を示す。
この従来例では、そのコンバイナの反射面102dによ
る画像表示光Lの反射による虚像の結像位置Pは、フロ
ントガラス102の室外側裏面102eによる画像表示
光Lの反射による虚像の結像位置P′の下方とされる。
これに対し、本実施形態では、フロントガラス2の厚さ
が上方に向かい厚くなることでコンバイナ2′の反射面
2dとフロントガラス2の室外側裏面2eとが非平行と
されることで、コンバイナ2′の反射面2dでの反射に
より形成される虚像の結像位置Pと、そのフロントガラ
スの室外側裏面での反射により形成される虚像の結像位
置P′とのずれを低減できる。
の室外側裏面2eによる画像表示光Lの反射により形成
される虚像の結像位置とが互いに接近するように、上下
方向に沿うフロントガラス2の厚さの変化によりコンバ
イナ2′の反射面2dとフロントガラス2の室外側裏面
2eとが非平行とされている。本実施形態では、フロン
トガラス2を構成する複数の板ガラス2a、2bの間に
介在する合成樹脂膜2cの厚さを、上方に向かうに従い
大きくすることで、フロントガラス2の厚さが変化され
る。なお、複数の板ガラス2a、2bは一対のローラ間
を通ることで合成樹脂膜2cを介して接合されることか
ら、その一対のローラの間隔を変化させることで合成樹
脂膜2cを上方に向かうに従い変化させることができ
る。図4は、従来のフロントガラス102により構成さ
れるコンバイナの反射面102dとフロントガラス10
2の室外側裏面102eとが平行されている例を示す。
この従来例では、そのコンバイナの反射面102dによ
る画像表示光Lの反射による虚像の結像位置Pは、フロ
ントガラス102の室外側裏面102eによる画像表示
光Lの反射による虚像の結像位置P′の下方とされる。
これに対し、本実施形態では、フロントガラス2の厚さ
が上方に向かい厚くなることでコンバイナ2′の反射面
2dとフロントガラス2の室外側裏面2eとが非平行と
されることで、コンバイナ2′の反射面2dでの反射に
より形成される虚像の結像位置Pと、そのフロントガラ
スの室外側裏面での反射により形成される虚像の結像位
置P′とのずれを低減できる。
【0017】上記構成によれば、コンバイナ2′の反射
面2dと各ミラー8、9の反射面8a、9aとを、それ
ぞれの横方向における曲率を有する球面と仮想した場合
の前記虚像の結像位置と、そのコンバイナ2′の反射面
2dと各ミラー8、9の反射面8a、9aとを、それぞ
れの縦方向における曲率を有する球面と仮想した場合の
前記虚像の結像位置とを近接させることで、コンバイナ
2′の反射面2dの横方向における曲率と縦方向におけ
る曲率との差に基づく観察対象の虚像の歪みを低減でき
る。これにより、その虚像の歪みの影響を低減するため
に結像位置をドライバーのアイポイントEに近接させる
必要はない。よって、その結像位置とドライバーのアイ
ポイントEとの距離を増大し、ドライバーが前方の景色
を視認する状態から虚像を視認するまでに要する時間を
短くできる。また、上記実施形態によれば、フロントガ
ラス2であるコンバイナ2′の反射面2dでの反射によ
り形成される虚像の結像位置と、そのフロントガラス2
の室外側裏面2eでの反射により形成される虚像の結像
位置とのずれを低減できる。さらに、本実施形態によれ
ば上記のように結像位置とドライバーのアイポイントE
との距離を増大できるので、多少の結像位置のずれは視
認性に影響しなくなる。これにより、観察対象の虚像と
して二重像が生じるのを実質的に防止して視認性を向上
できる。この結果、フロントガラスの曲率を補正する光
学系4により、ヘッドアップディスプレイ1の表示虚像
を明瞭かつドライバーのアイポイントEから十分に遠方
に、例えば2m以上遠方に、形成することができる。
面2dと各ミラー8、9の反射面8a、9aとを、それ
ぞれの横方向における曲率を有する球面と仮想した場合
の前記虚像の結像位置と、そのコンバイナ2′の反射面
2dと各ミラー8、9の反射面8a、9aとを、それぞ
れの縦方向における曲率を有する球面と仮想した場合の
前記虚像の結像位置とを近接させることで、コンバイナ
2′の反射面2dの横方向における曲率と縦方向におけ
る曲率との差に基づく観察対象の虚像の歪みを低減でき
る。これにより、その虚像の歪みの影響を低減するため
に結像位置をドライバーのアイポイントEに近接させる
必要はない。よって、その結像位置とドライバーのアイ
ポイントEとの距離を増大し、ドライバーが前方の景色
を視認する状態から虚像を視認するまでに要する時間を
短くできる。また、上記実施形態によれば、フロントガ
ラス2であるコンバイナ2′の反射面2dでの反射によ
り形成される虚像の結像位置と、そのフロントガラス2
の室外側裏面2eでの反射により形成される虚像の結像
位置とのずれを低減できる。さらに、本実施形態によれ
ば上記のように結像位置とドライバーのアイポイントE
との距離を増大できるので、多少の結像位置のずれは視
認性に影響しなくなる。これにより、観察対象の虚像と
して二重像が生じるのを実質的に防止して視認性を向上
できる。この結果、フロントガラスの曲率を補正する光
学系4により、ヘッドアップディスプレイ1の表示虚像
を明瞭かつドライバーのアイポイントEから十分に遠方
に、例えば2m以上遠方に、形成することができる。
【0018】なお、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、光学系を構成するミラーの数は単一でも3
つ以上でもよく、平坦な反射面を有するミラーを含んで
いてもよい。また、ミラー以外の光学素子を含んでもよ
い。例えば、上記実施形態における透明カバー7の一部
により、虚像の歪みの補正機能を有するレンズを構成し
てもよい。また、コンバイナと表示器との間の光学素子
として、ミラーに代えて回折により画像表示光の光路を
変更するホログラム素子を用いてもよい。
い。例えば、光学系を構成するミラーの数は単一でも3
つ以上でもよく、平坦な反射面を有するミラーを含んで
いてもよい。また、ミラー以外の光学素子を含んでもよ
い。例えば、上記実施形態における透明カバー7の一部
により、虚像の歪みの補正機能を有するレンズを構成し
てもよい。また、コンバイナと表示器との間の光学素子
として、ミラーに代えて回折により画像表示光の光路を
変更するホログラム素子を用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、フロントガラスの横方
向の曲率と縦方向の曲率の相違に基づく観察対象の虚像
の歪みを低減し、その虚像と前方の景色とを略同時に視
認でき、フロントガラスを見苦しくすることなく二重像
の発生を防止できる視認性に優れた自動車用ヘッドアッ
プディスプレイを提供できる。
向の曲率と縦方向の曲率の相違に基づく観察対象の虚像
の歪みを低減し、その虚像と前方の景色とを略同時に視
認でき、フロントガラスを見苦しくすることなく二重像
の発生を防止できる視認性に優れた自動車用ヘッドアッ
プディスプレイを提供できる。
【図1】本発明の実施形態のヘッドアップディスプレイ
の斜視図
の斜視図
【図2】本発明の実施形態のフロントガラスの構成説明
用部分断面図
用部分断面図
【図3】(1)は第1等価光学系の構成を示す図、
(2)は第2等価光学系の構成を示す図
(2)は第2等価光学系の構成を示す図
【図4】従来のフロントガラスの構成説明用部分断面図
2 フロントガラス 2′ コンバイナ 2d 反射面 2e 室外側裏面 3 表示器 4 光学系 8、9 ミラー L 画像表示光
フロントページの続き (72)発明者 室町 隆 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 フロントガラスの少なくとも一部により
構成されるコンバイナと、画像表示光を出射する表示器
と、そのコンバイナと表示器との間に配置される光学系
を備え、その画像表示光が前記コンバイナで反射される
ことによって観察対象となる虚像を形成する自動車用ヘ
ッドアップディスプレイにおいて、 前記コンバイナの反射面の横方向の曲率と縦方向の曲率
は互いに異なっており、前記光学系は、その横方向の曲
率と縦方向の曲率の差による前記虚像の歪みを低減させ
る光路変更手段を有することを特徴とする自動車用ヘッ
ドアップディスプレイ。 - 【請求項2】 前記光路変更手段は、ミラー又はレンズ
である請求項1に記載の自動車用ヘッドアップディスプ
レイ。 - 【請求項3】 その光路変更手段は、その画像表示光の
反射面を有する少なくとも一つのミラーにより構成さ
れ、 そのコンバイナの反射面とミラーの反射面とを、それぞ
れの横方向における曲率を有する球面と仮想した場合の
前記虚像の結像位置と、そのコンバイナの反射面とミラ
ーの反射面とを、それぞれの縦方向における曲率を有す
る球面と仮想した場合の前記虚像の結像位置とが、互い
に接近するように、そのミラーの反射面の横方向と縦方
向における各曲率が定められている請求項1または2に
記載の自動車用ヘッドアップディスプレイ。 - 【請求項4】 前記虚像の結像位置と、前記フロントガ
ラスの室外側裏面による画像表示光の反射により形成さ
れる虚像の結像位置とが互いに接近するように、上下方
向に沿うフロントガラスの厚さの変化によりコンバイナ
の反射面とフロントガラスの室外側裏面とが非平行とさ
れている請求項1〜3の何れかに記載の自動車用ヘッド
アップディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9227585A JPH1164779A (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 自動車用ヘッドアップディスプレイ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9227585A JPH1164779A (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 自動車用ヘッドアップディスプレイ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1164779A true JPH1164779A (ja) | 1999-03-05 |
Family
ID=16863231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9227585A Pending JPH1164779A (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 自動車用ヘッドアップディスプレイ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1164779A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6532113B2 (en) | 2001-01-10 | 2003-03-11 | Yazaki Corporation | Display device for use in vehicle |
JP2015194707A (ja) * | 2014-03-27 | 2015-11-05 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 表示装置 |
KR20190072649A (ko) * | 2017-06-30 | 2019-06-25 | 가부시키가이샤 제이브이씨 켄우드 | 허상 표시 장치 |
KR20190118683A (ko) * | 2018-01-12 | 2019-10-18 | 가부시키가이샤 제이브이씨 켄우드 | 허상 표시 장치 |
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KR20190119166A (ko) * | 2018-01-12 | 2019-10-21 | 가부시키가이샤 제이브이씨 켄우드 | 허상 표시 장치 |
KR20190119165A (ko) * | 2018-01-12 | 2019-10-21 | 가부시키가이샤 제이브이씨 켄우드 | 허상 표시 장치 |
KR20190121390A (ko) * | 2018-01-12 | 2019-10-25 | 가부시키가이샤 제이브이씨 켄우드 | 허상 표시 장치 |
JP2020060683A (ja) * | 2018-10-10 | 2020-04-16 | 株式会社デンソー | 虚像表示装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPH0465386U (ja) * | 1990-10-16 | 1992-06-05 | ||
JPH07195959A (ja) * | 1991-08-20 | 1995-08-01 | Ppg Ind Inc | ヘッドアップディスプレー装置 |
-
1997
- 1997-08-08 JP JP9227585A patent/JPH1164779A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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