JPH116475A - 燃料加圧用ポンプ - Google Patents

燃料加圧用ポンプ

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JPH116475A
JPH116475A JP9160743A JP16074397A JPH116475A JP H116475 A JPH116475 A JP H116475A JP 9160743 A JP9160743 A JP 9160743A JP 16074397 A JP16074397 A JP 16074397A JP H116475 A JPH116475 A JP H116475A
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JP
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pump
block
plunger
drive shaft
shaft
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Application number
JP9160743A
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English (en)
Inventor
Yoshio Okubo
好夫 大久保
Toshiaki Hori
俊明 堀
Mizuo Otaki
瑞生 大滝
Hiroyuki Watanabe
裕之 渡辺
Tsuneshige Kawate
恒重 河手
Hirokazu Akiba
弘和 秋葉
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプボディを構成するブロック間に過大な
荷重が作用しないようにする。薄肉化等によってポンプ
ボディ全体をより小型・軽量化する。 【解決手段】 略円筒状のポンプブロック11の端部
に、駆動軸9の一端を支持する軸受部20を一体に形成
する。ポンプブロック11の端部側面に開口部18aを
形成する。この開口部18aを通してポンプブロック1
1内に駆動軸9の一端と回転カム10を収容配置する。
駆動軸9の他端側を収容する軸収容ブロック12をこの
開口部18aに封止固定する。回転カム10、プランジ
ャ8間の押圧反力の少なくとも一部は、ポンプブロック
11と一体の軸受部20で支持される。ポンプブロック
11と軸収容ブロック12の結合部間には過大な押圧反
力が作用しなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の燃料噴射
装置等に用いられる燃料加圧用ポンプに関し、とりわ
け、小型・軽量化のためにそのポンプボディの構造を改
良した燃料加圧用ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃料噴射装置に用いられる燃料
加圧用ポンプとして、単体のプランジャをエンジンの吸
排気バルブ駆動用のカムシャフトの上部に配置すると共
に、このカムシャフト上に専用の回転カムを設置し、プ
ランジャをこの回転カムによって昇降させてポンプ作用
を得るようにしたものが開発されている。このポンプ
は、エンジンのカムシャフトに専用の回転カムを取付け
る一方で、シリンダヘッドカバーの回転カムの真上部分
に孔を設け、その孔にポンプボディを組み付ける必要が
あるため、エンジン自体が複雑、かつ、大型になり易い
うえに、レイアウトの自由度が低いという不具合があ
る。
【0003】このため、現在この点の改善が望まれてお
り、その一つの改善策として、回転カムを有する専用の
駆動軸を前記プランジャと共にポンプボディ内に組み込
み、このポンプボディをエンジンに取付ける際に、その
駆動軸をカムシャフト等のエンジン側動力軸に連結する
ことが考えられている。
【0004】ところが、ポンプボディ内に駆動軸を組み
込むこの燃料加圧用ポンプの場合、駆動軸がプランジャ
の進退方向と直交する方向に沿って配置されることか
ら、ポンプボディを薄肉・軽量化しようとすると、ポン
プボディの成形に際しての切削代が多くなり、その結
果、材料の歩留りが悪くなるうえに、加工に要する時間
が長くなるという問題が生じる。即ち、ガソリン燃料等
の低粘度の液体を扱う場合には、一般に、液体の漏れの
心配から巣の発生し易いダイカスト成形は採用すること
ができず、そのために、前記ポンプボディの成形に際し
ては、金属材料を一旦所定断面形状に押出成形した後
に、不必要な部分を切削加工によって削り取らなければ
ならない。そして、上記のポンプにおいては、駆動軸の
収容部分が側方に張り出す関係上、押出成形された金属
材料からの削り出し量がどうしても増大する。
【0005】そこで、このポンプボディの切削代をより
少なくする手段として、ポンプボディを、プランジャの
収容配置されるポンプブロックと、回転カムと駆動軸を
回転自在に支持する軸受ブロックとに分割して形成し、
後に、これらをボルトによって結合することが考えられ
ている。このようにポンプボディを燃料の導入されるポ
ンプブロックと、燃料の導入されない軸受ブロックに分
割して形成するようにした場合には、ポンプブロック部
分のみを押出成形によって形成し、軸受ブロック部分を
ダイカストによって形成することができるため、押出成
形後に行う切削を大幅に削減し、ポンプの製造コストを
低減することができる。
【0006】尚、この関連技術は、例えば、実開平4−
117185号公報等に示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来考えられていた燃料加圧用ポンプは、ポンプボディを
プランジャの収容配置されるポンプブロック部分と、駆
動軸を支持する軸受ブロック部分とに分割形成して、両
者をボルトによって結合するものであるため、回転カム
とプランジャの間の押圧反力がすべて両ブロックを押し
広げる方向に作用する。このため、両ブロックの接合部
から潤滑油等が漏出するのを確実に防止するためには、
両者の接合部や結合用のボルトを強固に、つまり、接合
部の肉厚を厚く、結合用のボルトを大型にしなければな
らなかった。
【0008】そこで本発明は、ポンプボディを構成する
ブロック間に過大な荷重が作用しないようにして、ポン
プボディ全体をより小型・軽量化することのできる燃料
加圧用ポンプを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題を
解決するための手段として、シリンダ内を進退動作し
て、燃料を加圧するポンプ作用を為すプランジャと、こ
のプランジャの進退方向と直交する方向に沿って配置さ
れる駆動軸と、この駆動軸に一体に設けられ、その外周
面を通して前記プランジャに作動力を伝達する回転カム
と、を備えた燃料加圧用ポンプにおいて、前記プランジ
ャが収容配置される略円筒状のポンプブロックの端部
に、前記駆動軸の一端を回転自在に支持する軸受部を一
体に形成し、さらに、ポンプブロックの前記端部の側面
に回転カム挿入用の開口部を形成し、ポンプブロックの
前記端部に、この開口部を通して前記回転カムと駆動軸
の一端とを配置すると共に、前記駆動軸の他端側が収容
される軸収容ブロックをこの開口部に封止固定するよう
にした。回転カムとプランジャの間の押圧反力は、ポン
プブロックの端部に一体に形成された軸受部によって少
なくともその一部が支持されるようになる。ポンプブロ
ックと軸収容ブロックの接合部には過大な荷重が作用し
なくなる。
【0010】前記軸収容ブロックの端部は、ポンプブロ
ックの前記開口部内に嵌合するようにしても良い。この
場合、回転カム、プランジャ間の押圧反力の残部がポン
プブロックと軸収容ブロックの間に作用したとしても、
軸収容ブロックの端部がポンプブロックの開口部内に嵌
合されていることから、その押圧反力はポンプブロック
の内部で支持される。
【0011】さらに、ポンプブロックは、押出成形され
た金属材料から切削加工して形成し、軸収容ブロックは
ダイカスト成形によって形成するようにしても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。
【0013】図面において、1は、本発明にかかる燃料
加圧用ポンプである。この実施例においては、燃料加圧
用ポンプ1は自動車用エンジンの燃料噴射装置に用いら
れている。即ち、図1に示すように、燃料加圧用ポンプ
1の吸入通路2にはモータM駆動される供給ポンプ3が
低圧レギュレータ4を介して接続され、吐出通路5には
燃料噴射装置のインジェクター6が接続されており、供
給ポンプ3を通して燃料タンク7から送られた燃料を本
発明にかかるポンプ1によって設定高圧に加圧した後に
インジェクター6に供給するようになっている。
【0014】燃料加圧用ポンプ1は、進退動作してポン
プ作用を為す単体のプランジャ8と、このプランジャ8
の進退方向と直交する方向に沿って配置され、エンジン
の動力を受けて回転する駆動軸9と、この駆動軸9に一
体に設けられその外周面を通して前記プランジャ8に作
動力を伝達する回転カム10と、を備え、駆動軸9の回
転を回転カム10を介してプランジャ8の進退動作に変
換し、このプランジャ8の進退動作によって燃料の吸入
と吐出を行うようになっている。尚、回転カム10の外
周面にはエンジンの気筒数に応じた数(この実施例の場
合4つ)のカム山が形成されている。
【0015】燃料加圧用ポンプ1のポンプボディは、前
記プランジャ8の収容配置されるポンプブロック11
と、駆動軸9の一部を回転可能に収容支持する軸収容ブ
ロック12と、吸入,吐出通路2,5や吐出調圧弁13
等を備えたアウトレットブロック14と、から構成され
ている。
【0016】ポンプブロック11は、略円筒状に形成さ
れており、その軸心孔15の一端側(図1中上端側)に
は有底円筒状のシリンダ16が嵌着され、他端側(図1
中下端側)には盲蓋17が嵌着されている。ポンプブロ
ック11の他端側の側面には前記軸心孔15に交差する
ように横穴18が設けられ、この横穴18によって回転
カム10を収容するカム室19が形成されると共に、こ
の横穴18の底部が軸受部20とされ、その軸受部20
に駆動軸9の一端側を支持するラジアル軸受21aが収
容配置されている。シリンダ16は、そのシリンダ穴2
2がカム室19側に開口するように配置されており、そ
のシリンダ穴22内には棒状のプランジャ8の基部が摺
動自在に収容されている。そして、シリンダ穴22の底
部とプランジャ8の基部とに挟まれた空間部がポンプ室
23とされており、プランジャ8の進退動作によってこ
のポンプ室23の容積が増減変化するようになってい
る。尚、シリンダ16とポンプブロック11には給排孔
24が形成されており、この給排孔24を通してポンプ
室23への燃料の給排が行われるようになっている。
【0017】また、ポンプブロック11の軸心孔15
は、シリンダ嵌合部よりもカム室19側が段差状に拡径
して形成され、その拡径部分がリフタ室25とされてい
る。このリフタ室25の周壁には金属製のブッシュ26
が圧入され、このブッシュ26内に有底円筒状のリフタ
27が摺動自在に嵌合されている。このリフタ27は、
その底壁の内側面中央に前記プランジャ8の先端面が当
接すると共に、底壁の外側面に回転カム10の外周面が
直接回転接触するようになっている。この底壁の外側面
には表面処理が施され、その部分の耐摩耗性の向上が図
られている。また、プランジャ8の先端部には、スナッ
プリング28を介して環状のスプリングシート29が取
り付けられ、このスプリングシート29とリフタ室25
の上壁との間に、プランジャ8を回転カム10方向に付
勢するためのスプリング30が介装されている。
【0018】プランジャ8の略中央部外周面には設定幅
の捕獲溝31が形成され、ポンプ室23からシリンダ穴
22とプランジャ8の隙間を通って漏出した燃料をこの
捕獲溝31によって捕獲し、その捕獲した燃料を、シリ
ンダ16とポンプブロック11に形成された戻し通路3
2を介してアウトレットブロック14の吸入通路2に戻
すようになっている。さらに、プランジャ8の捕獲溝3
1よりも先端側の外周面にはシールリング33が装着さ
れており、捕獲溝31から燃料がさらにシリンダ穴22
とプランジャ8の隙間を通ってリフタ室25側に漏出す
るのをこのシールリング33によって確実に防止するよ
うになっている。
【0019】尚、図中34は、カム室19とリフタ室2
5内を導通させるためにリフタ27の底壁に形成された
導通孔である。
【0020】一方、軸収容ブロック12は略円筒状に形
成され、その基部側には、前記ポンプブロック11の横
穴18の開口部18aに嵌入される拡径部35が形成さ
れている。そして、この軸収容ブロック12の軸心孔3
6には駆動軸9の他端側が嵌挿され、この駆動軸9の回
転カム10の近傍部分がラジアル軸受21bを介して拡
径部35の内周に回転自在に支持されている。つまり、
回転カム10と駆動軸9の一端部とは軸収容ブロック1
2の拡径部35から外側に突出しており、拡径部35を
開口部18aに嵌入した状態において、ポンプブロック
11の内部に収容される。また、軸収容ブロック12の
先端部は、エンジンのシリンダヘッド37の側部に穿設
された取付孔38に嵌着固定され、そのブロック12の
先端から突出した駆動軸9の他端部がカップリング39
を介して吸排気バルブ駆動用のカムシャフト40に連結
されるようになっている。
【0021】ここで、前記ポンプブロック11は、シリ
ンダヘッド37の側部に対して駆動軸9方向に沿う図外
のボルトによって結合されるが、このときポンプブロッ
ク11とシリンダヘッド37の間に断熱材66が介装さ
れる。この断熱材66には貫通孔66aが形成されてお
り、断熱材66は、この貫通孔66aに軸収容ブロック
12の一般部を嵌入した状態において、ポンプブロック
11とシリンダヘッド37の間に締付固定される。した
がって、ポンプブロック11の拡径部35は貫通孔66
aの周縁部により軸収容ブロック12の開口部18aか
らの抜けを防止されている。
【0022】さらにまた、軸収容ブロック12には、ラ
ジアル軸受21a,21bやカム室19、リフタ室25
等に潤滑油を循環供給するためのオイル通路41が形成
されている。このオイル通路41の一端は軸収容ブロッ
ク12の先端部外周面に開口してシリンダヘッド37の
オイルギャラリー42の上流側に連通し、他端は軸収容
ブロック12の先端面に開口してシリンダヘッド37内
のカムシャフト収容部(オイルギャラリー42の下流
側)に連通している。また、軸収容ブロック12の拡径
部35とポンプブロック11の開口部18aの間、軸収
容ブロック12の先端部とシリンダヘッド37の取付孔
38の間、軸収容ブロック12の先端部と駆動軸9の先
端部の間には夫々オイルシール43,44,45が介装
されており、これらの嵌合隙間からの潤滑油の漏出をオ
イルシール43,44,45によって確実に防止するよ
うになっている。尚、潤滑油はオイル通路41を介して
カム室19に導入されるが、このカム室19に導入され
た潤滑油は、さらにリフタ27の導通孔34を介してリ
フタ室25内に供給される。
【0023】また、アウトレットブロック14には、ポ
ンプブロック11の給排孔24に連通する給排室46が
形成されると共に、吸入通路2と吐出通路5がこの給排
室46に連通するように形成されている。そして、吸入
通路2と吐出通路5の前記給排室46の近傍部には吸入
チェック弁47と吐出チェック弁48が夫々介装され、
これらのチェック弁47,48の協働によりポンプ室2
3を吸入通路2側と吐出通路5側に交互に開くようにな
っている。吸入チェック弁47と吐出チェック弁48は
同様の構成とされ、いずれも、弁体49、弁座50、チ
ェックスプリング51と、これらを収容するケース52
とを有している。
【0024】さらに、アウトレットブロック14には吐
出通路5と吸入通路2を接続する戻し通路53が形成さ
れ、この戻し通路53の途中に、吐出通路5内の圧力を
設定圧に維持するように通路を開閉する吐出調圧弁13
が介装されている。この吐出調圧弁13は、弁体である
ポペット55を閉弁方向に付勢するスプリング56の力
と、ポペット55に対し開弁方向に作用する吐出通路5
側の燃料圧とのバランスによって戻し通路53を開く基
本構成となっており、ポペット55に作用する実質的な
スプリング56の付勢力を、エンジンの負荷状況に応じ
てソレノイド57によって制御するようになっている。
【0025】この吐出調圧弁13についてより詳しく説
明すると、この調圧弁13は、アウトレットブロック1
4の取付孔58に螺着される筒状のボディ59と、この
ボディ59に嵌着された弁座ブロック60と、この弁座
ブロック60に形成された通路を開閉するポペット55
と、このポペット55に当接した状態でボディ59内を
進退動作するピストン61と、ポペット55をこのピス
トン61を介して閉弁方向に付勢するスプリング56
と、ピストン61を開弁方向に電磁付勢するソレノイド
と57、を備えている。そして、弁座ブロック60の通
路は、その端面から軸心に沿って延出する中央路62a
と、その中央路62aから弁座ブロック60の外周面に
向かって貫通する側方路62bと、弁座ブロック60の
外周面に軸方向に沿って形成された外側路62cとから
成り、戻し通路53の上流側に導入された燃料が中央路
62a、側方路62b、外側路62cを順次通って戻し
通路53の下流側へと抜けるようになっている。また、
弁座ブロック60には、中央路62bに連続して拡径孔
63が形成されており、この拡径孔63にポペット55
が摺動自在に嵌入されると共に、中央路62aと側方孔
62bとの接続部64がポペット55によって開閉され
る弁座となっている。
【0026】そして、この吐出調圧弁13においては、
図外のコントローラの制御に基づきソレノイド57にエ
ンシンの負荷状況に応じた電圧が印加され、その印加電
圧に比例した吸引力がピストン61に作用するようにな
っている。このため、ポペット55に作用する実質的な
スプリング56の付勢力、つまり、スプリング56の実
際のばね力からソレノイド57による吸引力を差し引い
た開弁力はエンジンの負荷状況に応じて調整される。し
たがって、吐出通路5内の圧力は、この吐出調圧弁13
により、エンジンの負荷状況に応じた値に制御される。
【0027】また、図中65は、吐出通路5に介装さ
れ、吐出通路5内の圧力が異常上昇した場合に燃料を吐
出通路5から吸入通路2に戻す安全弁である。
【0028】以上の構成において、エンジンの始動に伴
って駆動軸9がカムシャフト40と一体に回転すると、
回転カム10の外周面がリフタ27に回転接触し、プラ
ンジャ8がこのリフタ27を介して回転カム10の作動
力を受け、昇降作動するようになる。
【0029】このとき、プランジャ8が下降すると、ポ
ンプ室23内が負圧になり、供給ポンプ3から送られた
燃料が吸入チェック弁47を開いて給排室46、給排孔
24を順次通ってポンプ室23内へと吸い入れられる。
そして、この後プランジャ8が上昇すると、ポンプ室2
3と、給排孔24及び給排室46の内部の燃料が加圧さ
れて吐出チェック48が開き、加圧された燃料が給排室
46から吐出通路5を通って燃料噴射装置のインジェク
ター6へと供給される。また、こうしてプランジャ8に
よるポンプ作用がつづけられ、吐出通路5内の圧力が設
定圧以上になると、吐出調圧弁13のポペット55が通
路を開いて吐出通路5の燃料の一部を吸入通路2に戻
し、それによって吐出通路5内の圧力が設定圧に調圧さ
れる。この設定圧は前述のようにエンジン負荷状況に応
じて適宜可変制御される。
【0030】また、この一方でエンジンの始動と共に図
外のオイルポンプが作動し、潤滑油がこのオイルポンプ
によってエンジン内各部に送られる。そして、その潤滑
油の一部はオイルギャラリー42を通って燃料加圧用ポ
ンプ1のオイル通路41内に導入され、ラジアル軸受2
1a,21bとカム室19、さらにはリフタ室25内を
循環してシリンダヘッド37のカムシャフト収容部へと
送られる。これにより、ラジアル軸受21a,21bの
内部と、回転カム10、リフタ27、プランジャ8等の
摺動面に潤滑油が充分に供給されることになる。
【0031】ところで、燃料加圧用ポンプ1の回転カム
10からプランジャ8に作動力が伝達される際には、こ
れらを収容するポンプボディに、回転カム10とプラン
ジャ8の間の押圧反力が作用する。このポンプ1におい
ては、プランジャ8やシリンダ16を収容するポンプブ
ロック11に、駆動軸9の一端を支持する軸受部20を
一体に形成していることから、少なくとも押圧反力の一
部はポンプブロック11内部で確実に支持される。
【0032】また、このポンプ1の場合、駆動軸9の他
端側がラジアル軸受21bを介して軸収容ブロック12
に支持されているため、回転カム10、プランジャ8間
の押圧反力の残部がポンプブロック11と軸収容ブロッ
ク12の間に作用するようになるが、軸収容ブロック1
2の拡径部35の周域がポンプブロック11の開口部1
8a内に嵌合支持されていることから、その押圧反力は
結局ポンプブロック11の内部で支持される。
【0033】したがって、この燃料加圧用ポンプ1の場
合、ポンプブロック11と軸収容ブロック12の結合部
に過大な荷重が作用しなくなる。また、軸収容ブロック
12の拡径部35がポンプブロック11の開口部18a
内に嵌合される構造であることから、ポンプブロック1
1と軸収容ブロック12の間には押圧反力に起因する隙
間が生じなくなる。
【0034】さらにこのポンプ1にあっては、上述のよ
うに回転カム10、プランジャ8間の押圧反力がポンプ
ブロック11と軸収容ブロック12の結合部間に作用し
ないため、ポンプブロック11と軸収容ブロック12を
結合するための専用のボルトを必要としない。このた
め、ポンプボディの小型・軽量化が可能であると共に、
部品点数の削減による低コスト化を図ることができる。
【0035】また、この燃料加圧用ポンプ1のポンプボ
ディは、円筒状のポンプブロック11部分と、その下端
から側方に突出する軸収容ブロック12部分が別体とさ
れているため、ポンプブロック11部分を押出成形した
金属材料から効率良く切削成形し、軸収容ブロック12
部分をダイカストによって形成することができる。つま
り、ポンプブロック11の切削に際しては、ポンプブロ
ック11の全体形状が凹凸の少ないほぼ均一な円筒形状
であることから、切削代が極めて少なくなり、その分加
工が容易になると共に、材料の歩留りも向上する。
【0036】尚、この発明の実施例は以上で説明したも
のに限るものではなく、例えば、軸収容ブロック12内
に配置するラジアルベアリング21bは廃止するように
しても良い。
【0037】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、プラン
ジャが収容配置される略円筒状のポンプブロックの端部
に、駆動軸の一端を回転自在に支持する軸受部を一体に
形成し、さらに、ポンプブロックの前記端部の側面に回
転カム挿入用の開口部を形成し、ポンプブロックの前記
端部に、この開口部を通して回転カムと駆動軸の一端と
を配置すると共に、駆動軸の他端側が収容される軸収容
ブロックをこの開口部に封止固定するようにしたため、
回転カム、プランジャ間の押圧反力の少なくとも一部が
ポンプブロックの軸受部によって支持され、ポンプブロ
ックと軸収容ブロックの接合部に過大な荷重が作用しな
くなる。したがって、この発明によればポンプボディを
構成するブロック間の結合部強度を特別に高める必要が
無くなり、その結果、ポンプボディ全体をより小型・軽
量化することが可能になる。
【0038】請求項2の発明は、請求項1の発明の軸収
容ブロックの端部を、ポンプブロックの開口部内に嵌合
するようにしたため、ポンプブロックと軸収容ブロック
の間に回転カム、プランジャ間の押圧反力の残部が作用
したとしても、軸収容ブロックの嵌合部の周域がポンプ
ブロックの開口部に支持されることから、結局その押圧
反力がポンプブロック内で支持されることとなり、ポン
プブロックと軸収容ブロックの間には前記押圧反力に起
因する隙間が生じなくなる。したがって、この発明によ
れば、コンパクトなブロック間の結合部構造でありなが
ら、両ブロックを確実に結合することができ、ポンプボ
ディのより一層の小型・軽量化を図ることが可能であ
る。
【0039】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明において、ポンプブロックを、押出成形された金属材
料から切削加工して形成し、軸収容ブロックをダイカス
ト成形によって形成するようにしたため、ポンプ、とり
わけ、ポンプボディをより低コストで効率良く製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】同実施例を示す図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】同実施例を示す図2のB−B線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…燃料加圧用ポンプ、 8…プランジャ、 9…駆動軸、 10…回転カム、 11…ポンプブロック、 12…軸収容ブロック、 16…シリンダ、 18a…開口部、 20…軸受部。
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 裕之 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 河手 恒重 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 秋葉 弘和 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内を進退動作して、燃料を加圧
    するポンプ作用を為すプランジャと、このプランジャの
    進退方向と直交する方向に沿って配置される駆動軸と、
    この駆動軸に一体に設けられ、その外周面を通して前記
    プランジャに作動力を伝達する回転カムと、を備えた燃
    料加圧用ポンプにおいて、 前記プランジャが収容配置される略円筒状のポンプブロ
    ックの端部に、前記駆動軸の一端を回転自在に支持する
    軸受部を一体に形成し、さらに、ポンプブロックの前記
    端部の側面に回転カム挿入用の開口部を形成し、ポンプ
    ブロックの前記端部に、この開口部を通して前記回転カ
    ムと駆動軸の一端とを配置すると共に、前記駆動軸の他
    端側が収容される軸収容ブロックをこの開口部に封止固
    定したことを特徴とする燃料加圧用ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記軸収容ブロックの端部を、ポンプブ
    ロックの前記開口部内に嵌合したことを特徴とする請求
    項1に記載の燃料加圧用ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記ポンプブロックを、押出成形された
    金属材料から切削加工して形成し、前記軸収容ブロック
    をダイカスト成形によって形成したことを特徴とする請
    求項1または2に記載の燃料加圧用ポンプ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017038298A1 (ja) * 2015-08-28 2017-03-09 日立オートモティブシステムズ株式会社 高圧燃料ポンプ及びその製造方法
EP3135901A4 (en) * 2014-04-25 2018-01-03 Hitachi Automotive Systems, Ltd. High-pressure fuel supply pump

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