JPH1164636A - 反射板、反射板製造方法および反射型カラー表示装置 - Google Patents

反射板、反射板製造方法および反射型カラー表示装置

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JPH1164636A
JPH1164636A JP9217648A JP21764897A JPH1164636A JP H1164636 A JPH1164636 A JP H1164636A JP 9217648 A JP9217648 A JP 9217648A JP 21764897 A JP21764897 A JP 21764897A JP H1164636 A JPH1164636 A JP H1164636A
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JP
Japan
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volume hologram
layer
reflection
transparent substrate
reflector
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Application number
JP9217648A
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English (en)
Inventor
Shigeru Yamamoto
滋 山本
Taketo Hikiji
丈人 曳地
Masanobu Ninomiya
正伸 二宮
Shimizu Sagawa
清水 佐川
Sadaichi Suzuki
貞一 鈴木
Kazuo Baba
和夫 馬場
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多色表示の反射型カラー表示装置に用いるこ
とができる多色反射のホログラフィック反射板を提供す
る。 【解決手段】 透明基板11の一面に反射層12とし
て、それぞれ青、緑、赤の波長域を反射させる3層の体
積ホログラム層13B,14G,15Rを積層形成す
る。体積ホログラム層13B,14G,15Rは、それ
ぞれ十分に薄く形成し、それぞれの間に中間基板を介す
ることなく積層するとともに、同一光源からの光を回折
させる方向が、透明基板11の正反射方向と異なり、反
射板10に垂直な方向となるようにする。透明基板11
の背面には光吸収層16を形成する。このように構成し
た反射板10を、透過型カラー表示素子20の背後に設
置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、反射型カラー表
示装置などに用いる反射板、およびその反射板の製造方
法、およびその反射板を用いた反射型カラー表示装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】小型情報機器や携帯情報端末などの表示
装置として、図5に示すようにTNモードの液晶表示素
子60の背後に反射板70を設けた構成の反射型液晶表
示装置が用いられている。通常、その反射板70として
は、図示するように凹凸のある基板71の表面に反射層
72としてAlを蒸着したものが用いられている。
【0003】このような表示パネルでは、天井などの照
明からの入射光1は、液晶表示素子60を透過した後、
反射光5として示すように、反射板70で正反射方向に
反射し、再び液晶表示素子60を透過して、観察者の目
に入る。したがって、照明の位置に対して観察者の目の
位置が、位置P1で示すような正反射方向にあるとき、
表示が最も明るく見える。
【0004】しかし、このとき、液晶表示素子60の基
板表面や偏光板などの界面においても、同一方向に正反
射を生じる。そのため、これらの正反射光が照明の映り
込み6となって、表示のコントラストが低下する。これ
を避けるためには、位置P2で示すような正反射方向に
対してずれた位置で表示を見る必要がある。しかし、そ
うすると、表示が暗く見える。
【0005】これを解決する方法として、SID95D
IGEST,p176−179(1995)には、反射
板を体積ホログラムによって構成することが示されてい
る。これは、図6に示すように、液晶表示素子80の背
後の反射板90を、透明基板91の一面に体積ホログラ
ム層92を設け、背面には背後から光が入射しないよう
に光吸収層96を設けた構造とする。この場合、体積ホ
ログラム層92における干渉縞の方向は、透明基板91
の面と平行にならないようにする。
【0006】この表示パネルでは、天井などの照明から
の入射光1は、液晶表示素子80を透過した後、反射光
7として示すように、ホログラフィック反射板90でパ
ネルに垂直な方向に反射し、再び液晶表示素子80を透
過して、観察者の目に入る。これに対して、照明の映り
込み8となる、液晶表示素子80の基板表面や偏光板な
どの界面での正反射光は、パネルの下方向に反射するの
で、観察者の目に入らない。したがって、映り込みのな
い、視認性の高い表示が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たホログラフィック反射板90の体積ホログラム層92
は、透明基板91の一面にフォトポリマーと液晶の混合
物からなる層を形成し、この混合物層に2方向からレー
ザ光を照射してフォトポリマーを重合させ、光強度が強
い部分ではポリマーリッチとなり、弱い部分では液晶リ
ッチとなるように、ポリマーと液晶を層分離させること
によって、PDLC(Polymer Dispers
ed Liquid Crystal)構造のものとし
て得るため、屈折率差が小さいので、反射波長域が狭
く、単色の光しか反射しない。そのため、上述したホロ
グラフィック反射板90は、多色表示の反射型カラー表
示装置には用いることができないという問題がある。
【0008】そこで、この発明の目的は、多色表示の反
射型カラー表示装置に用いることができる多色反射のホ
ログラフィック反射板を提供し、またそのようなホログ
ラフィック反射板を確実かつ容易に作成することができ
る反射板製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】反射板に関する請求項1
の発明では、透明基板の一面に互いに異なる波長域を反
射させる複数の体積ホログラム層を積層し、前記透明基
板の背面に光吸収層を設ける。
【0010】この場合、複数の体積ホログラム層は、そ
れぞれの間に中間基板を介することなく積層することが
望ましい。
【0011】また、複数の体積ホログラム層は、同一光
源からの光を回折させる方向が、透明基板の正反射方向
と異なり、かつそれぞれの体積ホログラム層の間では同
一方向となるようにすることが望ましい。
【0012】さらに、複数の体積ホログラム層は、それ
ぞれ反射波長域が赤、緑、青の波長域である3層の体積
ホログラム層を含むものとすることが望ましい。
【0013】反射板製造方法に関する請求項5の発明で
は、透明基板の一面側に、フォトポリマーと液晶の混合
物からなる層を形成して、この混合物層に可干渉の2方
向の面状光を照射することにより、前記フォトポリマー
を重合させて一層の体積ホログラム層を形成する工程
を、2回目以降の工程では直前に形成した体積ホログラ
ム層上に前記混合物層を形成し、かつ各工程ごとに前記
2方向の面状光の前記混合物層に対する照射角度を変え
て、複数回繰り返す。
【0014】反射型カラー表示装置に関する請求項6の
発明では、上記のこの発明の反射板の前記複数の体積ホ
ログラム層からなる反射層側に透過型カラー表示素子を
設置する。
【0015】
【作用】上記のように構成した請求項1の発明の反射板
においては、透明基板の一面に、それぞれは、反射波長
域が狭く、単色の光しか反射しない体積ホログラム層
が、それぞれの間では、互いに異なる波長域を反射させ
るものとして複数、例えば赤、緑、青の波長域を反射さ
せるものとして3層、積層されているので、その複数の
体積ホログラム層からなる反射層全体としては、広いス
ペクトルの入射光、例えば赤、緑、青の色光成分を含む
白色光を、所定の方向、例えば当該反射板を透過型カラ
ー表示素子の背後に設けて反射型カラー表示装置を構成
する場合には、その表示パネルの正反射方向と異なる方
向に反射させることができる。
【0016】上記の方法による請求項5の発明の反射板
製造方法においては、透明基板の一面上に混合物層を形
成し、これに可干渉の2方向の面状光を、それぞれある
角度で照射することによって、第1層の体積ホログラム
層を形成する。このとき、2方向の面状光の照射角度に
より、第1層の体積ホログラム層における干渉縞の方向
と屈折率の変化の周期が決まり、その照射角度を選定す
ることによって、第1層の体積ホログラム層を、所定方
向に回折を生じ、かつ例えば青の波長域を反射させるも
のとすることができる。
【0017】次に、この第1層の体積ホログラム層上に
混合物層を形成し、これに可干渉の2方向の面状光を、
それぞれ第1層の体積ホログラム層の形成時とは異なる
角度で照射することによって、第2層の体積ホログラム
層を形成する。このとき、2方向の面状光の照射角度を
第1層の体積ホログラム層の形成時と変えるので、照射
光が回折条件を満たすことはなく、第1層の体積ホログ
ラム層による回折は生じない。また、その2方向の面状
光の照射角度を選定することによって、第2層の体積ホ
ログラム層を、第1層の体積ホログラム層と同じ方向に
回折を生じ、かつ第1層の体積ホログラム層と異なる波
長域、例えば緑の波長域を反射させるものとすることが
できる。
【0018】3層の体積ホログラム層を形成する場合に
は、次に、この第2層の体積ホログラム層上に混合物層
を形成し、これに可干渉の2方向の面状光を、それぞれ
第1層の体積ホログラム層の形成時および第2層の体積
ホログラム層の形成時とは異なる角度で照射することに
よって、第3層の体積ホログラム層を形成する。このと
き、第1層または第2層の体積ホログラム層による回折
は生じないとともに、第3層の体積ホログラム層を、第
1層および第2層の体積ホログラム層と同じ方向に回折
を生じ、かつ第1層および第2層の体積ホログラム層と
異なる波長域、例えば赤の波長域を反射させるものとす
ることができる。
【0019】したがって、請求項5の発明の反射板製造
方法によれば、透明基板の一面に互いに異なる波長域を
反射させる複数の体積ホログラム層が積層されて、その
複数の体積ホログラム層からなる反射層全体として、反
射波長域が広く、多色の光を所定方向に反射させる反射
板を、確実かつ容易に作成することができる。
【0020】上記のように構成した請求項6の発明の反
射型カラー表示装置においては、透過型カラー表示素子
の背後に、上記のように複数の体積ホログラム層からな
る反射層を備える請求項1の発明の反射板が設置される
ので、映り込みがなく、視認性の高い表示が得られる、
多色表示の反射型カラー表示装置を実現することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】
〔反射板および反射型カラー表示装置としての実施形
態〕図1は、この発明の反射板および反射型カラー表示
装置の一実施形態を示す。
【0022】この実施形態の反射板10は、透明基板1
1の一面に反射層12として、それぞれ青、緑、赤の波
長域を反射させる3層の体積ホログラム層13B,14
G,15Rを積層形成し、透明基板11の背面に光吸収
層16を形成したものである。また、この実施形態の反
射型カラー表示装置は、透過型カラー表示素子20の背
後に上記の反射板10を設置したものである。
【0023】体積ホログラム層13B,14G,15R
は、それぞれ十分に薄く形成するとともに、それぞれの
間に中間基板を介することなく積層する。
【0024】後述するように、この表示パネルでは、天
井などの照明からの入射光1は、透過型カラー表示素子
20を透過した後、反射光2として示すように、反射板
10でパネルに垂直な方向に反射し、再び透過型カラー
表示素子20を透過して、観察者の目に入る。このと
き、体積ホログラム層13B,14G,15Rの厚みが
大きく、または体積ホログラム層13B,14G,15
Rの間に中間基板が存在すると、各色の光が離れて反射
することになり、その距離に比べて解像度が十分に低い
場合には、問題ないが、その距離に対して解像度が同等
以上である場合には、色ずれや多重像となって表示画質
が劣化する。
【0025】体積ホログラム層13B,14G,15R
を十分に薄くし、かつそれぞれの間に中間基板を介在さ
せないことによって、このような色ずれや多重像は生じ
ない。
【0026】図2に示すように、体積ホログラム層13
B,14G,15Rは、同一光源からの光を回折させる
方向が、透明基板11ないし表示パネルの正反射方向と
異なり、かつそれぞれの体積ホログラム層13B,14
G,15Rの間では同一方向の、反射板10ないし表示
パネルに垂直な方向となるようにする。ただし、図2で
は便宜上、同一にしたが、体積ホログラム層13B,1
4G,15Rにおける干渉縞の方向と屈折率の変化の周
期は互いに異ならせ、これにより上記のように体積ホロ
グラム層13B,14G,15Rが、それぞれ青、緑、
赤の波長域を反射させるようにする。
【0027】このようにすることによって、図1の表示
パネルでは、入射光1が透過型カラー表示素子20を透
過して反射板10に入射したとき、青、緑、赤の色光が
反射光2として示すように、反射板10でパネルに垂直
な方向に反射する。これに対して、照明の映り込み3と
なる、透過型カラー表示素子20の基板表面や偏光板な
どの界面での正反射光は、パネルの下方向に反射するの
で、観察者の目に入らない。したがって、映り込みのな
い、視認性の高い表示が得られる。
【0028】なお、透過型カラー表示素子20は、TN
モードの液晶表示素子にカラーフィルタを組み合わせた
ものなど、公知のいずれのものでもよい。
【0029】〔反射板製造方法としての実施形態〕図3
は、図1に示した反射板10を製造する方法の一実施形
態を示す。まず、図3(A)に示すように、透明基板1
1の一面上に、フォトポリマーと液晶の混合物からなる
層13aを形成し、透明基板11の背面側および混合物
層13aの表面側から、面状としたレーザ光31,32
を、透明基板11に垂直な方向に対して、θ11,θ1
2の角度で照射して、混合物層13a中のフォトポリマ
ーを重合させ、ポリマーと液晶を層分離させて、同図
(B)に示すように体積ホログラム層13Bを形成す
る。
【0030】このとき、角度θ11,θ12を選定する
ことによって、体積ホログラム層13Bを、透明基板1
1に垂直な方向に回折を生じ、かつ青の波長域を反射さ
せるものとする。
【0031】次に、同図(B)に示すように、上記のよ
うに形成した体積ホログラム層13B上に、同様にフォ
トポリマーと液晶の混合物からなる層14aを形成し、
透明基板11の背面側および混合物層14aの表面側か
ら、面状としたレーザ光31,32を、透明基板11に
垂直な方向に対して、体積ホログラム層13Bの形成時
とは異なるθ21,θ22の角度で照射して、混合物層
14a中のフォトポリマーを重合させ、ポリマーと液晶
を層分離させて、同図(C)に示すように体積ホログラ
ム層14Gを形成する。
【0032】このとき、角度θ21,θ22を選定する
ことによって、体積ホログラム層14Gを、透明基板1
1に垂直な方向に回折を生じ、かつ緑の波長域を反射さ
せるものとする。
【0033】次に、同図(C)に示すように、上記のよ
うに形成した体積ホログラム層14G上に、同様にフォ
トポリマーと液晶の混合物からなる層15aを形成し、
透明基板11の背面側および混合物層15aの表面側か
ら、面状としたレーザ光31,32を、透明基板11に
垂直な方向に対して、体積ホログラム層13Bの形成時
および体積ホログラム層14Gの形成時とは異なるθ3
1,θ32の角度で照射して、混合物層15a中のフォ
トポリマーを重合させ、ポリマーと液晶を層分離させ
て、同図(D)に示すように体積ホログラム層15Rを
形成する。
【0034】このとき、角度θ31,θ32を選定する
ことによって、体積ホログラム層15Rを、透明基板1
1に垂直な方向に回折を生じ、かつ赤の波長域を反射さ
せるものとする。
【0035】このように3層の体積ホログラム層13
B,14G,15Rを間隔をおかずに積層形成した後、
同図(D)に示すように、透明基板11の背面に光吸収
層16を形成する。
【0036】(反射板製造方法の実施例)図3の方法
で、透明基板11上において混合物層13a,14a,
15aを、それぞれ所定の厚みに保持し、かつレーザ光
31,32を混合物層13a,14a,15aに対し
て、それぞれ所定の角度で照射するために、以下に示す
ようにスペーサ、透明樹脂基板およびプリズムを用いる
方法で、実際に反射板10を製造した。
【0037】フォトポリマーとしては、DPHA(日本
化薬製)60%とN−ビニルピロリドン(和光純薬製)
20%を混合し、これに液晶として、E−8(メルク社
製)20%を混合し、さらに重合開始剤として、ローズ
ベンガル(和光純薬製)5mMとN−フェニルグリシン
50mMを混合して、シロップを作製した。
【0038】図4(A)に示すように、透明基板(ガラ
ス基板)11の一面上に、20μmのスペーサ41を散
布した後、上記のシロップを滴下した。さらに、その上
に表面にフッ素樹脂層を設けた透明樹脂基板43を張り
合わせた。その結果、シロップは膜厚20μmの層13
aとなった。
【0039】波長488nmのArレーザ光を、ビーム
エキスパンダで面状とし、さらにビームスプリッタで2
波に分けて、上記のレーザ光31,32とし、同図
(B)に示すように、そのレーザ光31,32を、上記
のように得られたセルの両面に、θ11=0°,θ12
=40°の角度で5分間照射した。照射強度は10mW
/cm2とした。このとき、レーザ光31,32は、シ
ロップ層13aに0°および26°で入射する。
【0040】さらに、透明樹脂基板43を剥がすことに
よって、同図(C)に示すように、透明基板11の一面
上に体積ホログラム層13Bのみが形成された構成とし
た。透明樹脂基板43の表面にフッ素樹脂層を設けるこ
とによって、透明樹脂基板43を容易に剥がすことがで
きる。
【0041】この体積ホログラム層13Bに、白色光源
から透明基板11に垂直な方向に対して40度の角度で
白色光を照射したところ、透明基板11に垂直な方向に
波長470nmの光が80%の効率で反射して、反射光
は青色を呈し、他の波長の色光は透過した。
【0042】次に、この体積ホログラム層13B上に、
20μmのスペーサを散布した後、同図(D)に示すよ
うに、上記のシロップを、膜厚20μmの層14aを形
成するように滴下し、さらに、その上に表面にフッ素樹
脂層を設けた透明樹脂基板44を張り合わせた。
【0043】さらに、透明樹脂基板44上にプリズム5
4を配置して、上記の波長488nmのArレーザ光で
あるレーザ光31,32を、セルの両面に、θ11=1
5°,θ12=36°の角度で5分間照射した。このと
き、レーザ光31,32は、シロップ層14aに10°
および36°で入射する。
【0044】さらに、透明樹脂基板44を剥がすことに
よって、透明基板11の一面上に体積ホログラム層13
Bおよび14Gが形成された構成とした。
【0045】この2層の体積ホログラム層13B,14
Gに、白色光源から透明基板11に垂直な方向に対して
40度の角度で白色光を照射したところ、透明基板11
に垂直な方向に波長470nmおよび500nmの光が
80%の効率で反射して、反射光は青緑色を呈し、他の
波長の色光は透過した。
【0046】次に、体積ホログラム層14G上に、20
μmのスペーサを散布した後、同図(E)に示すよう
に、上記のシロップを、膜厚20μmの層15aを形成
するように滴下し、さらに、その上に表面にフッ素樹脂
層を設けた透明樹脂基板45を張り合わせた。
【0047】さらに、透明基板11の背面にプリズム5
5を配置し、透明樹脂基板45上にプリズム56を配置
して、上記の波長488nmのArレーザ光であるレー
ザ光31,32を、セルの両面に、θ11=28°,θ
12=54°の角度で5分間照射した。このとき、レー
ザ光31,32は、シロップ層15aに28°および5
4°で入射する。
【0048】さらに、透明樹脂基板45を剥がすことに
よって、透明基板11の一面上に体積ホログラム層13
B,14Gおよび15Rが形成された構成とした。
【0049】こうして得られた3層の体積ホログラム層
13B,14G,15Rに、白色光源から透明基板11
に垂直な方向に対して40度の角度で白色光を照射した
ところ、透明基板11に垂直な方向に波長470nm,
500nmおよび610nmの光が80%の効率で反射
して、反射光は白色となった。
【0050】最後に、同図(F)に示すように、透明基
板11の背面に、黒色樹脂を塗布して光吸収層16を形
成した。
【0051】
【発明の効果】上述したように、請求項1の発明によれ
ば、多色反射のホログラフィック反射板を得ることがで
きる。
【0052】請求項2の発明によれば、色ずれや多重像
を生じない、多色反射のホログラフィック反射板を得る
ことができる。
【0053】請求項3の発明によれば、反射型カラー表
示装置に用いたとき、映り込みがなく、視認性の高い表
示が得られる、多色反射のホログラフィック反射板を得
ることができる。
【0054】請求項4の発明によれば、白色のホログラ
フィック反射板を得ることができる。
【0055】請求項5の発明によれば、多色反射のホロ
グラフィック反射板を確実かつ容易に作成することがで
きる。
【0056】請求項6の発明によれば、映り込みがな
く、視認性の高い表示が得られる、多色表示の反射型カ
ラー表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の反射板および反射型カラー表示装置
の一例を示す図である。
【図2】それぞれの体積ホログラム層における回折の説
明に供する図である。
【図3】この発明の反射板製造方法の一例を示す図であ
る。
【図4】この発明の反射板製造方法の実施例を示す図で
ある。
【図5】従来の反射型液晶表示装置の一例を示す図であ
る。
【図6】ホログラフィック反射板を用いた従来の反射型
液晶表示装置を示す図である。
【符号の説明】
10 反射板 11 透明基板 12 反射層 13B,14G,15R 体積ホログラム層 13a,14a,15a 混合物層(シロップ層) 16 光吸収層 20 透過型カラー表示素子 31,32 レーザ光 41 スペーサ 43,44,45 透明樹脂基板 54,55,56 プリズム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐川 清水 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなか い 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 鈴木 貞一 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなか い 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 馬場 和夫 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなか い 富士ゼロックス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板の一面に互いに異なる波長域を反
    射させる複数の体積ホログラム層が積層され、前記透明
    基板の背面に光吸収層が設けられた反射板。
  2. 【請求項2】請求項1の反射板において、 前記複数の体積ホログラム層は、それぞれの間に中間基
    板を介することなく積層されていることを特徴とする反
    射板。
  3. 【請求項3】請求項1または2の反射板において、 前記複数の体積ホログラム層は、同一光源からの光を回
    折させる方向が、前記透明基板の正反射方向と異なり、
    かつそれぞれの体積ホログラム層の間では同一方向とさ
    れたことを特徴とする反射板。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3の反射板において、 前記複数の体積ホログラム層は、それぞれ反射波長域が
    赤、緑、青の波長域である3層の体積ホログラム層を含
    むことを特徴とする反射板。
  5. 【請求項5】透明基板の一面側に、フォトポリマーと液
    晶の混合物からなる層を形成して、この混合物層に可干
    渉の2方向の面状光を照射することにより、前記フォト
    ポリマーを重合させて一層の体積ホログラム層を形成す
    る工程を、 2回目以降の工程では直前に形成した体積ホログラム層
    上に前記混合物層を形成し、かつ各工程ごとに前記2方
    向の面状光の前記混合物層に対する照射角度を変えて、
    複数回繰り返すことを特徴とする反射板製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれかの反射板の前記複
    数の体積ホログラム層からなる反射層側に透過型カラー
    表示素子を設置した反射型カラー表示装置。
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