JPH1162910A - クッション付エアーシリンダ - Google Patents

クッション付エアーシリンダ

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JPH1162910A
JPH1162910A JP21476397A JP21476397A JPH1162910A JP H1162910 A JPH1162910 A JP H1162910A JP 21476397 A JP21476397 A JP 21476397A JP 21476397 A JP21476397 A JP 21476397A JP H1162910 A JPH1162910 A JP H1162910A
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JP
Japan
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piston
cushion
hydraulic
cylinder
oil
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JP21476397A
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Takayoshi Ito
隆好 伊藤
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INFUOMU KK
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INFUOMU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クッションが効果的に働くようにするととも
に、エアーシリンダの全長が長くならないようにする。 【解決手段】 本発明に係るクッション付エアーシリン
ダは、可動部材16の停止時の衝撃をやわらげるクッシ
ョン機構を備えるクッション付エアーシリンダにおい
て、可動部材16が停止位置近傍から停止位置まで移動
する間、その可動部材16によって動かされる油圧シリ
ンダ21,Xと、可動部材16によって油圧シリンダ2
1,Xが動かされる際に、その油圧シリンダ21,Xか
ら押し出される油の流量を制限するオリフィス機構2
3,24とを有している。このため、可動部材16は油
圧シリンダ21,Xから移動方向と逆向きの大きな反力
を受けるようになり、その可動部材16の移動速度は低
下する。これによって、可動部材16の停止時の運動エ
ネルギーが減少し、可動部材16が停止するときの衝撃
等が小さくなる。また、油は非圧縮性のためバウンド等
を考慮する必要がなく、油圧シリンダのストロークを小
さくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動部材の停止時
の衝撃をやわらげるクッション機構を備えるクッション
付エアーシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の代表的なクッション付エアーシリ
ンダの縦断面図及び外形図が図11に示されている。前
記クッション付エアーシリンダ1は、円筒形のシリンダ
チューブ2と、そのシリンダチューブ2の両側を塞ぐヘ
ッドカバー3及びロッドカバー4を備えている。また、
前記ロッドカバー4の中央開口部にはピストンロッド5
を摺動自在に支持するブッシュ4bが取付けられてい
る。前記ピストンロッド5の基端部には、シリンダチュ
ーブ2内を摺動するピストン6aが取付けられており、
そのピストン6aの両側に小径の第1クッションリング
6p、第2クッションリング6cが取付けられている。
【0003】前記ヘッドカバー3には空気ポート3pの
内側に第1クッションリング6pを収納する凹部3nが
形成されており、その凹部3nの開口部分に第1クッシ
ョンリング6pとヘッドカバー3との間をシールするク
ッションパッキン3sが装着されている。さらに、ヘッ
ドカバー3には空気ポート3pとシリンダチューブ2内
の空間とを連通させる小径の横孔3yが形成されてい
る。また、前記ロッドカバー4には空気ポート4pの内
側に第2クッションリング6cを収納できる凹部4mが
形成されており、その凹部4mの開口部分に第2クッシ
ョンリング6cとロッドカバー4との間をシールするク
ッションパッキン4sが装着されている。さらに、ロッ
ドカバー4には空気ポート4pとシリンダチューブ2内
の空間とを連通させる小径の横孔4yが形成されてい
る。
【0004】前記ヘッドカバー3の空気ポート3pから
クッション付エアーシリンダ1に圧縮空気が供給される
と、空気圧によりピストン6a、ピストンロッド5等は
図中左方向に移動し、シリンダチューブ2内の空気はロ
ッドカバー4の凹部4mを通って空気ポート4pから外
部に排出される。しかしながら、ピストン6aがロッド
カバー4に接近して第2クッションリング6cが凹部4
mに挿入されると、第2クッションリング6cとロッド
カバー4との間がクッションパッキン4sによってシー
ルされる(図中二点鎖線参照)。このため、シリンダチ
ューブ2内の空気はロッドカバー4の凹部4mを通過で
きなくなり、その空気は細い横孔4yを通って空気ポー
ト4pから外部に排出される。
【0005】即ち、ピストン6aがロッドカバー4に接
近すると、空気ポート4pから外部に排出される空気流
量が制限されるため、前記ピストン6aは移動方向と逆
向きに空気の背圧を受けるようになる。このため、その
背圧がクッションとなり、ピストン6aがロッドカバー
4側で停止する際の衝撃をある程度緩和できる。また、
前記ピストン6aがヘッドカバー3側に移動する場合
も、同様に空気の背圧がクッションとなって、ピストン
6aがへッドカバー3側で停止する際の衝撃をある程度
緩和できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、空気は
圧縮性のため、クッションを効果的に利かすためには、
第1、第2クッションリング6p、6cの軸方向の寸法
を大きくしなければならない。このため、ストロークに
対するエアーシリンダの全長が長くなり、エアーシリン
ダが大型化するという問題がある。また、クッションの
利きを良くするために、空気を排出する横孔3y,4y
の径を小さくすることも考えられるが、空気の排出量が
規定値よりも小さくなると空気の圧縮性によりピストン
6aがバウンドし、そのバウンドによる振動等が発生す
ることがある。
【0007】そこで、本発明のうち請求項1に記載され
た発明は、クッション機構に油圧シリンダを使用するこ
とにより、クッションの利きを良くしてクッション機構
の小型化を図ることをその目的とするものである。ま
た、請求項2に記載の発明は、一方の油圧シリンダから
押し出される油を別の油圧シリンダに供給できるように
し、タンクや油圧源等を不要にして油圧回路を簡素化す
ることをその目的とするものである。また、請求項3に
記載の発明は、油圧シリンダから油をゆっくり流出させ
るための通路と、油圧シリンダに速やかに油を供給する
ための通路を兼用できるようにし、通路や通路切換弁を
極力少なくして油圧回路を簡素化することをその目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、以下の
特徴を有するクッション付エアーシリンダによって解決
される。即ち、請求項1に記載された発明は、可動部材
の停止時の衝撃をやわらげるクッション機構を備えるク
ッション付エアーシリンダにおいて、可動部材が停止位
置近傍から停止位置まで移動する間、その可動部材によ
って動かされる油圧シリンダと、前記可動部材によって
油圧シリンダが動かされる際に、その油圧シリンダの油
圧室から押し出される油の流量を制限するオリフィス機
構と、を有している。
【0009】本発明によると、油圧シリンダは、可動部
材が停止位置近傍から停止位置まで移動する間、その可
動部材によって動かされる。しかしながら、その油圧シ
リンダの油圧室から押し出される油の流量はオリフィス
機構によって制限されるため、油圧シリンダはゆっくり
動作する。このため、可動部材は油圧シリンダから移動
方向と逆向きの大きな反力を受けるようになり、その可
動部材の移動速度は低下する。これによって、可動部材
の停止時の運動エネルギーが減少し、可動部材が停止す
るときの衝撃等が小さくなる。即ち、クッションが十分
に利くようになる。また、油は非圧縮性のためバウンド
等を考慮する必要がなく、油圧シリンダのストロークを
小さくできる。このため、クッション機構を装着しても
エアーシリンダの全長がさほど長くならない。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載されたクッション付エアーシリンダにおいて、前
記油圧シリンダ及びオリフィス機構は、エアーシリンダ
の両側にそれぞれに設けられており、両油圧シリンダは
油通路によって連通していることを特徴とする。
【0011】本発明によると、例えば、可動部材がヘッ
ド側に移動する場合は、ヘッド側の油圧シリンダが動か
され、その油圧シリンダから押し出された油は油通路に
よりロッド側の油圧シリンダに戻される。逆に、可動部
材がロッド側に移動する場合は、ロッド側の油圧シリン
ダが動かされ、その油圧シリンダから押し出された油は
油通路によりヘッド側の油圧シリンダに戻される。この
ように、油圧シリンダ間で交互に油を移動させることが
できるので、油を戻すタンクや油圧源等が不要になり、
油圧回路を簡素化できる。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載されたクッション付エアーシリンダにおいて、前
記オリフィス機構は、一方向から油圧が加わるときには
流路を絞り、逆方向から油圧が加わるときにはその絞り
を解除することを特徴とする。
【0013】本発明によると、オリフィス機構は、例え
ば、油圧シリンダから油が押し出されるときには流路を
絞るオリフィスとして働き、その油圧シリンダに油が供
給されるときにはその絞りを解除できる。このため、オ
リフィス用の通路と油供給用通路とを個別に設ける必要
がなくなり、油圧回路をさらに簡素化できるようにな
る。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕以下、図1〜図4に基づいて、本
発明の第1の実施の形態に係るクッション付エアーシリ
ンダの説明を行う。ここで、図1、図2はクッション付
エアーシリンダの動作を表す全体縦断面図、図3、図4
はクッション付エアーシリンダの要部縦断面図である。
前記クッション付エアーシリンダ10は、図1、図2に
示されるように、円筒形のシリンダチューブ12と、そ
のシリンダチューブ12の両側を塞ぐヘッドカバー13
及びロッドカバー14とを備えており、前記シリンダチ
ューブ12内にピストン16が摺動可能な状態で収納さ
れている。前記ピストン16はピストンロッド15の後
端部(図中右端部)にボルト止めされており、そのピス
トン16がシリンダチューブ12内を摺動することによ
り、ピストンロッド15もピストン16と共に前進/後
退する。即ち、前記ピストン16及びピストンロッド1
5が本発明の可動部材として機能する。
【0015】前記ヘッドカバー13の下側には空気ポー
ト13pが設けられており、その空気ポート13pがエ
アー通路13tを介してシリンダチューブ12内の空間
と連通している(図2参照)。また、ヘッドカバー13
の中央には軸方向に第1貫通孔13kが形成されてお
り、その第1貫通孔13kの後方(図中右側)に第1油
圧室Xが同軸に形成されている。第1油圧室Xは後方が
開口部13eとなっており、その開口部13eがプラグ
13yによって閉じられている。
【0016】前記第1貫通孔13kには円柱形の第1ク
ッションピストン21が軸方向に摺動できる状態で挿通
されており、その第1クッションピストン21と第1貫
通孔13kの壁面との間がシールリング13xによって
シールされている。前記第1クッションピストン21は
その先端がピストン16(詳しくはピストンロッド15
の端面)に当接する受面となっており、基端部が第1油
圧室X内の油圧を受ける受圧面となっている。また、第
1クッションピストン21の基端部にはフランジ状の前
進限ストッパ21sが設けられている。
【0017】また、前記第1油圧室Xはヘッドカバー1
3の内側上部に形成された油通路13cと連通してお
り、その油通路13cの途中に流路を絞る第1オリフィ
ス機構23が装着されている。また、前記油通路13c
の端部は油配管20に接続されており、その油配管20
を介して油通路13cは後記するロッドカバー14の油
通路14cと連通している。
【0018】この構造により、第1クッションピストン
21に外力が加わっていない状態で、後記するようにロ
ッドカバー14側から油配管20、油通路13c等を介
して第1油圧室X内に油が供給されると、第1クッショ
ンピストン21は油圧力により前進し、前進限ストッパ
21sが第1油圧室Xの内壁面にほぼ接する位置で停止
する。なお、前進限ストッパ21sの位置は、第1クッ
ションピストン21がヘッドカバー13の前面からほぼ
寸法L1だけ突出できる位置に設定されている。逆に、
第1クッションピストン21に対してピストン16から
押圧力が加わると、その押圧力により第1クッションピ
ストン21の基端部は第1油圧室X内に押し込まれ、第
1油圧室Xの油は油通路13c、第1オリフィス機構2
3及び油配管20を介してロッドカバー14側に戻され
る。
【0019】前記ロッドカバー14には、その下側に空
気ポート14pが設けられており、その空気ポート14
pがエアー通路14tを介してシリンダチューブ12内
の空間と連通している(図1〜図3参照)。また、ロッ
ドカバー14の中央には軸方向に第2貫通孔25が形成
されており、その第2貫通孔25に円筒状の第2クッシ
ョンピストン22が軸方向に摺動できるように挿通され
ている。前記第2クッションピストン22は、その先端
が常にロッドカバー14の前方に突出しており、その突
出位置にリング状の後退限ストッパ22sが装着されて
いる。さらに、前記第2クッションピストン22には、
前記ピストンロッド15が軸方向に摺動可能な状態で挿
通されている。
【0020】前記ロッドカバー14の前面にはピストン
ロッド15を摺動自在に支持するフロントカバー17が
取付けられている。前記フロントカバー17は、第2ク
ッションピストン22と干渉しないようにピストンロッ
ド15を支持する部材であり、その中央に前記ピストン
ロッド15を支持するブッシュ17bが固定されてい
る。また、そのブッシュ17bの後方にはフロントカバ
ー17と第2クッションピストン22とが干渉しないよ
うに凹部17hが形成されている。さらに、前記ブッシ
ュ17bの前方にはピストンロッド15の摺動部分に空
気圧シール及びゴミ等の排除を目的としてパッキン17
pが装着されている。
【0021】前記ロッドカバー14の第2貫通孔25
は、図3に示されるように、その前孔25aの内径より
も後方孔25bの内径が若干大きく設定されている。一
方、第2クッションピストン22は、前部22aの外径
よりも後部22bの外径が若干大きく設定されており、
前部22aと後部22bとの境目が段差状の受圧面22
dとなっている。そして、前記第2貫通孔25の前孔2
5aに第2クッションピストン22の前部22aが挿通
され、その第2貫通孔25の後方孔25bに第2クッシ
ョンピストン22の後部22bが挿通される。このよう
にして、第2貫通孔25の後方孔25bと第2クッショ
ンピストン22の前部22aとによって形成される空間
が第2油圧室Yとなる。
【0022】第2油圧室Yは、第2貫通孔25の前孔2
5aに設けられた第1シールリング25xと、第2貫通
孔25の後方孔25bに設けられた第2シールリング2
5yとによって前後からシールされている。また、前記
第2油圧室Yはロッドカバー14の内側上部に形成され
た油通路14cと連通しており、その油通路14cの途
中に流路を絞る第2オリフィス機構24が装着されてい
る。そして、前記油通路14cの端部が、前述のよう
に、油配管20を介してヘッドカバー13の油通路13
cと連通している。
【0023】この構造により、第2クッションピストン
22に外力が加わっていない状態で、ヘッドカバー13
から戻された油が油配管20、油通路14c等を介して
第2油圧室Yに供給されると、第2クッションピストン
22はその受圧面22dで油圧力を受けて後退し、後退
限ストッパ22sがロッドカバー14の前面に当接する
位置で停止する。なお、後退限ストッパ22sの位置
は、第2クッションピストン22の後部22bがロッド
カバー14の後面から寸法L2だけ突出できる位置に設
定される(図1参照)。また、第2クッションピストン
22に対してピストン16から押圧力が加わると、その
押圧力により第2クッションピストン22の後部22b
は第2油圧室Y内に押し込まれ、第2油圧室Yの油は油
通路14c、第2オリフィス機構24及び油配管20を
介してヘッドカバー13側に戻される。
【0024】ここで、第2クッションピストン22が後
退限位置(図1参照)から前進限位置(図2参照)まで
移動することにより第2油圧室Yから押し出される油量
は、第1クッションピストン21が前進限位置(図2参
照)から後退限位置(図1参照)まで移動することによ
り第1油圧室Xから押し出される油量にほぼ等しくな
る。このため、第2クッションピストン22がピストン
16により前進限位置(図2参照)まで押し込まれる
と、第1クッションピストン21は戻された油により前
進限位置(図2参照)まで押し出される。逆に、第1ク
ッションピストン21がピストン16により後退限位置
(図1参照)まで押し込まれると、第2クッションピス
トン22は戻された油により後退限位置(図1参照)ま
で押し出される。即ち、第1クッションピストン21、
第1油圧室X、ヘッドカバー13等、及び第2クッショ
ンピストン22、第2油圧室Y、ロッドカバー14等が
本発明の油圧シリンダとして機能する。
【0025】前記第2オリフィス機構24は、油圧が一
方向から加わるときにのみオリフィスとして働く機構で
あり、図3、図4に示されるように、ロッドカバー14
の油通路14cと連通する縦孔14eに収納されてい
る。なお、図にはロッドカバー14に装着された第2オ
リフィス機構24が示されているが、ヘッドカバー13
の第1オリフィス機構23も構造は同じであるため、代
表して第2オリフィス機構24の説明を行う。
【0026】前記第2オリフィス機構24は、前記縦孔
14eに収納される軸部24jを備えている。前記軸部
24jの外周面には上端からほぼ中央まで雄ねじ24m
が形成されており、その雄ねじ24mが縦孔14eに形
成された雌ねじ14wに螺合している。これによって、
前記雄ねじ24mと雌ねじ14wの螺合量を調整するこ
とにより、その軸部24jの上下位置を調整することが
できる。そして、前記軸部24jが上下方向に位置決め
された状態でその雄ねじ24mにロックナット24nが
締付けられると、第2オリフィス機構24はロッドカバ
ー14に固定される。
【0027】前記軸部24jの先端近傍には周方向にリ
ング状の溝24fが形成されており、その溝24fに軸
部24jと縦孔14eの内壁面との間をシールするOリ
ング24sが装着されている。また、前記軸部24jの
先端面(下端面)には同軸にピン24pが一体成形され
ており、そのピン24pに円盤状の弁体24vがほぼ同
軸に通されている。さらに、前記ピン24pの先端には
弁体24vの外れを防止するための支持リング24zが
取付けられている。また、前記弁体24vと軸部24j
の先端面との間には、弁体24vを支持リング24zに
押し付けるように付勢されたバネ24bが装着されてい
る。
【0028】一方、ロッドカバー14の油通路14cに
は、第2オリフィス機構24の弁体24vとほぼ対向す
る位置に円錐凹面状の弁座14vが形成されている(図
4参照)。そして、前記弁体24vがバネ24bによっ
て下限位置に保持されている状態で、弁座14vと弁体
24vとの隙間は所定値に保持される。なお、弁座14
vと弁体24vとの間の隙間調整は、軸部24jの雄ね
じ24mと縦孔14eの雌ねじ14wとの螺合量を調整
することにより行う。
【0029】この構造により、油が油配管20から第2
油圧室Yに流れ込む場合には、弁体24vは油圧とバネ
24bの力により支持リング24zに押し付けられ、弁
体24vと弁座14vとの間隔は所定値に保持される
(図3参照)。したがって、油通路14cの流路が絞ら
れるようになり、第2オリフィス機構24はオリフィス
として機能するようになる。逆に、油が第2油圧室Yか
ら押し出されて油配管20に戻される場合には、図4に
示されるように、油圧により弁体24vがバネ24bの
力に抗して押し上げられ、弁体24vと弁座14vとの
間隔が広くなる。これによって、油通路14cの流路は
ほとんど絞られなくなり、第2オリフィス機構24はオ
リフィスとして機能しなくなる。
【0030】次に、本実施の形態に係るクッション付エ
アーシリンダ10の動作を説明する。先ず、ピストン1
6がヘッドカバー13側に位置している状態(図1参
照)から、ロッドカバー14側に到達するまでの動作を
説明する。前記ヘッドカバー13の空気ポート13pか
らクッション付エアーシリンダ10に圧縮空気が供給さ
れると、空気圧によりピストン16及びピストンロッド
15は前進し(図中左方向に移動)、シリンダチューブ
12内の空気がロッドカバー14の空気ポート14pか
ら排出される。これによって、ピストン16は第1クッ
ションピストン21から離れ、その第1クッションピス
トン21には外力が加わらなくなる。この状態からさら
に前記ピストン16等が前進することにより、そのピス
トン16の前面が第2クッションピストン22の後端面
に当接すると、第2クッションピストン22はピストン
16の押圧力により第2油圧室Yに押し込まれる。
【0031】そして、第2クッションピストン22が第
2油圧室Yに押し込まれた分だけその第2油圧室Y内の
油が室外に押し出される。第2油圧室Yから押し出され
た油は第2オリフィス機構24の弁体24vをバネ24
bの力に抗して押し上げ、間隔が広がった弁体24vと
弁座14vとの間を通過する。即ち、第2オリフィス機
構24はオリフィスとして機能しなくなる。第2オリフ
ィス機構24を通過した油は油配管20を介して第1オ
リフィス機構23に到達する。このとき、第1オリフィ
ス機構23の弁体23vは油圧とバネ23bの力により
支持リング23zに押付けられ、弁体23vと弁座13
vとの間隔は所定値に保持される。したがって、油通路
13cの流路は絞られたままであり、第1オリフィス機
構23はオリフィスとして機能するようになる。即ち、
第2油圧室Yから押し出される油は第1オリフィス機構
23によって絞られるようになる。これによって、第2
クッションピストン22はゆっくりと移動するようにな
り、ピストン16は第2クッションピストン22から移
動方向と逆向きの大きな反力を受ける。このため、前記
ピストン16の移動速度は低下する。
【0032】さらに、第1オリフィス機構23を通過し
た油は油通路13cを介して第1油圧室Xに流入するた
め、第1クッションピストン21は油圧力を受けて徐々
に前進するようになる。このようにして、前記ピストン
16がロッドカバー14の位置まで到達すると、そのピ
ストン16が停止するとともに第2クッションピストン
22は全てロッドカバー14内に押し込まれ、前進限位
置に保持される。また、第1クッションピストン21も
油圧力によりヘッドカバー13から寸法L1だけ突出
し、前進限位置に保持される。
【0033】前記ピストン16がロッドカバー14側か
らヘッドカバー13側まで移動する場合にも上記とほぼ
同じ動作が行われる。即ち、ロッドカバー14の空気ポ
ート14pから圧縮空気が供給されると、空気圧により
ピストン16及びピストンロッド15は後退する(図中
右方向に移動)。そして、前記ピストン16等が後退す
ることにより、そのピストン16の後面が第1クッショ
ンピストン21の先端面に当接すると、第1クッション
ピストン21はピストン16の押圧力により第1油圧室
Xに押し込まれる。
【0034】そして、第1クッションピストン21が第
1油圧室Xに押し込まれた分だけその第1油圧室X内の
油が室外に押し出される。第1油圧室Xから押し出され
た油は第1オリフィス機構23の弁体23vをバネ23
bの力に抗して押し上げ、間隔が広がった弁体23vと
弁座13vとの間を通過する。即ち、第1オリフィス機
構23はオリフィスとして機能しなくなる。第1オリフ
ィス機構23を通過した油は油配管20を介して第2オ
リフィス機構24に到達する。このとき、第2オリフィ
ス機構24の弁体24vは油圧とバネ24bの力により
支持リング24zに押付けられ、弁体24vと弁座14
vとの間隔は所定値に保持される。したがって、油通路
14cの流路が絞られて、第2オリフィス機構24はオ
リフィスとして機能するようになる。即ち、第1油圧室
Yから押し出される油は第2オリフィス機構24によっ
て絞られる。これによって、第1クッションピストン2
1はゆっくりと移動するようになり、前記ピストン16
は第1クッションピストン21から移動方向と逆向きの
大きな反力を受ける。このため、前記ピストン16の移
動速度は低下する。
【0035】さらに、第2オリフィス機構24を通過し
た油は油通路14cを介して第2油圧室Yに流入するた
め、第2クッションピストン22は油圧力を受けて徐々
に後退する。このようにして、前記ピストン16がヘッ
ドカバー13の位置まで到達すると、そのピストン16
が停止するとともに第1クッションピストン21は全て
へッドカバー13内に押し込まれ、後退限位置に保持さ
れる。また、第2クッションピストン22も油圧力によ
りロッドカバー14から寸法L2だけ突出し、後退限位
置に保持される。
【0036】このように、本実施の形態に係るクッショ
ン付エアーシリンダ10では、第1クッションピストン
21等は、ピストン16等が停止位置近傍から停止位置
まで移動する間、そのピストン16によって動かされ
る。しかしながら、第1クッションピストン21等が動
かされることにより、第1油圧室X等から押し出される
油の流量は第2オリフィス機構24等によって制限され
るため、第1クッションピストン21等はゆっくり移動
する。このため、ピストン16等は第1クッションピス
トン21等から移動方向と逆向きの大きな反力を受ける
ようになり、そのピストン16等の移動速度は低下す
る。これによって、前記ピストン16等が停止する際の
運動エネルギーが減少し、ピストン16等が停止すると
きの衝撃等が小さくなる。即ち、クッションが十分に利
くようになる。また、油は非圧縮性のためバウンド等を
考慮する必要がなく、第1、第2クッションピストン2
1,22の移動距離L1,L2や第1、第2油圧室X,
Yを小さくすることができる。このためクッション機構
を装着してもエアーシリンダ10の全長がさほど長くな
らない。なお、第1、第2クッションピストン21,2
2の移動距離L1,L2はほぼ等しい値に設定される。
【0037】また、ヘッドカバー13側とロッドカバー
14側とで交互に油を移動させることができるので、油
を戻すタンクや油圧源等が不要になり、クッション用の
油圧回路を簡素化できる。さらに、第1,第2オリフィ
ス機構23,24は、オリフィスとして機能したり、オ
リフィスとしての機能を解除できるため、オリフィス用
の通路と油供給用の通路とを兼用できるようになり、ク
ッション用の油圧回路をさらに簡素化できる。
【0038】〔第2の実施の形態〕図5は、本発明の第
2の実施の形態に係るクッション付エアーシリンダ30
の縦断面図である。前記クッション付エアーシリンダ3
0は、第1の実施の形態において説明したクッション付
エアーシリンダ10のロッドカバー14と等しい構造の
ロッドカバー33,34を両側に設け、ピストンロッド
35を両側から突出させられるようにしたエアーシリン
ダである。
【0039】右ロッドカバー33の空気ポート33pか
らクッション付エアーシリンダ30に圧縮空気が供給さ
れると、空気圧によりピストン36及びピストンロッド
35は前進し(図中左方向に移動)、シリンダチューブ
32内の空気が左ロッドカバー34の空気ポート34p
から排出される。これによって、ピストン36は第1ク
ッションピストン41から離れ、その第1クッションピ
ストン41には外力が加わらなくなる。この状態からさ
らに前記ピストン36等が前進して、そのピストン36
の前面が第2クッションピストン42の後端面に当接す
ると、第2クッションピストン42はピストン36の押
圧力により第2油圧室Yに押し込まれる。
【0040】これによって、第2油圧室Yから油が室外
に押し出され、その第2油圧室Yから押し出された油は
第2オリフィス機構44、油配管40を通過して第1オ
リフィス機構43に到達する。このとき、第1オリフィ
ス機構43はオリフィスとして機能するため、第2油圧
室Yから押し出された油は第1オリフィス機構43によ
って絞られる。これによって、第2クッションピストン
42はゆっくりと移動するようになり、前記ピストン3
6は第2クッションピストン42から移動方向と逆向き
の大きな反力を受ける。このため、前記ピストン36の
移動速度は低下する。さらに、第1オリフィス機構43
を通過した油は油通路33cを介して第1油圧室Xに流
入するため、第1クッションピストン41は油圧力を受
けて徐々に前進する。
【0041】このようにして、前記ピストン36が左ロ
ッドカバー34の位置まで到達すると、そのピストン3
6が停止するとともに第2クッションピストン42は全
てロッドカバー34内に押し込まれ、前進限位置に保持
される。また、第1クッションピストン41も油圧力に
より右ヘッドカバー43から突出し、前進限位置に保持
される。なお、後退方向の動作も上記と同様である。こ
のように、本実施の形態に係るクッション付エアーシリ
ンダ30においても、第1の実施の形態に係るクッショ
ン付エアーシリンダ10と同様の作用、効果を得ること
ができる。
【0042】〔第3の実施の形態〕図6、図7に基づい
て、本発明の第3の実施の形態に係るクッション付エア
ーシリンダの説明を行う。ここで、図6はクッション付
エアーシリンダの全体平面図、図7(A)は図6のA-A
断面図、図7(B)は図6のB-B 断面図である。前記ク
ッション付エアーシリンダ50は角形の可動ケース52
を備えている。前記可動ケース52には、両側(図6に
おける上下方向)にシリンダ部52yが平行に形成され
ており、そのシリンダ部52yにピストン56が摺動可
能な状態で収納されている。また、前記ピストン56の
前後面(図6、図7における左右面)にはピストンロッ
ド55が同軸に連結されている。さらに、シリンダ部5
2yの前後端はカバー53により塞がれており、そのカ
バー53の中央に形成された貫通孔53kに前記ピスト
ンロッド55が挿通されている(図7参照)。また、ピ
ストンロッド55とカバー53との間にはリング状のパ
ッキン53pが装着されている。
【0043】前記可動ケース52の後方(図中右方向)
には第1支持ブロック57が位置決めされており、その
第1支持ブロック57に可動ケース52から後方に突出
したピストンロッド55の端部が連結されている。ま
た、前記可動ケース52の前方(図中左方向)には第2
支持ブロック58が位置決めされており、その第2支持
ブロック58に可動ケース52から前方に突出したピス
トンロッド55の端部が連結されている。
【0044】前記第1支持ブロック57には空気ポート
57pが成形されており、その空気ポート57pが一方
のピストンロッド55の内部に形成された第1通路55
xに接続されている。さらに、その第1通路55xの他
端はピストン56の後方で開口してシリンダ部52yと
連通している(図6参照)。また、前記第2支持ブロッ
ク58には空気ポート58pが成形されており、その空
気ポート58pが一方のピストンロッド55の内部に形
成された第2通路55yに接続されている。さらに、そ
の第2通路55yの他端はピストン56の前方で開口し
てシリンダ部52yと連通している(図6、図7(A)
参照)。さらに、前記可動ケース52に形成された両方
のシリンダ部52yは第3通路52aによって後部で連
通しており、また、第4通路52bによって前部で連通
している(図6参照)。
【0045】この構造により、第1支持ブロック57の
空気ポート57pに圧縮空気が供給されると、空気圧は
第1通路55xを介して一方のピストン56の後方に加
わり、さらに第3通路52aを介して他方のピストン5
6の後方に加わる。これによって、可動ケース52は後
退し、両シリンダ部52y内の空気は第4通路52b及
び第2通路55yを経由して第2支持ブロック58の空
気ポート58pから排出される。逆に、第2支持ブロッ
ク58の空気ポート58pに圧縮空気が供給されると、
空気圧は第2通路55yを介して一方のピストン56の
前方に加わり、さらに第4通路52bを介して他方のピ
ストン56の前方に加わる。これによって、可動ケース
52は前進し、両シリンダ部52y内の空気は第3通路
52a及び第1通路55xを経由して第1支持ブロック
57の空気ポート57pから排出される。
【0046】前記可動ケース52には両ピストンロッド
55の間に油圧シリンダ60が設けられている。油圧シ
リンダ60は、図7(B)に示されるように、可動ケー
ス52の前側と後側にそれぞれ設けられており、双方の
油圧シリンダ60は油通路70によって接続されてい
る。なお、前後の油圧シリンダ60は等しい構造である
ため、代表して後方の油圧シリンダ60について説明す
る。
【0047】油圧シリンダ60は、可動ケース52の貫
通孔52eに前後摺動できるように挿通されたクッショ
ンピストン61と、その貫通孔52eに連通して設けら
れた油圧室Zを備えている。なお、クッションピストン
61と貫通孔52eの内壁面との間はシールリング61
xによってシールされている。さらに、前記油圧室Zと
油通路70との間には流路を絞るオリフィス機構63が
装着されている。ここで、オリフィス機構63の構造
は、第1実施の形態において説明した第1、第2オリフ
ィス機構23、24の構造と全く同じであるが、取付け
位置の関係から動作は逆になる。即ち、オリフィス機構
63は油圧室Zから油が押し出されるときにオリフィス
として機能し、油圧室Zに油が供給されるときにオリフ
ィス機能が解除される。
【0048】次に、本実施の形態に係るクッション付エ
アーシリンダ50の動作を説明する。可動ケース52が
前進限位置に保持されている状態(図6参照)で、第1
支持ブロック57の空気ポート57pに圧縮空気が供給
されると、空気圧は第1通路55xを介して一方のピス
トン56の後方に加わり、さらに第3通路52aを介し
て他方のピストン56の後方に加わる。これによって、
可動ケース52は後退し、両シリンダ部52y内の空気
は第4通路52b及び第2通路55yを経由して第2支
持ブロック58の空気ポート58pから排出される。
【0049】そして、可動ケース52が後退限位置に接
近すると、その可動ケース52の後部に設けられている
油圧シリンダ60のクッションピストン61が第1支持
ブロック57に当接する(図7(B)想像線参照)。こ
の状態から、可動ケース52がさらに後退することによ
り、クッションピストン61はその反力で油圧室Zに押
し込まれる。そして、クッションピストン61が油圧室
Zに押し込まれた分だけその油圧室Z内の油が室外に押
し出される。このとき、オリフィス機構63はオリフィ
スとして機能するため、油圧室Zから押し出された油は
オリフィス機構63で絞られた後、油通路70によって
前方の油圧シリンダ60の油圧室Zに戻される。これに
よって、クッションピストン61はゆっくりと移動する
ようになり、可動ケース52はクッションピストン61
から移動方向と逆向きの大きな反力を受ける。このた
め、前記可動ケース52の移動速度は低下する。また、
前方の油圧シリンダ60のクッションピストン61は油
圧力により前方に突出する。
【0050】このようにして、可動ケース52が後退限
位置まで到達すると、その可動ケース52が停止すると
ともにクッションピストン61は全て可動ケース52内
に押し込まれる。なお、前記可動ケース52が後退限位
置から前進限位置まで移動する場合にも上記と同じ動作
が行われる。
【0051】このように、本実施の形態に係るクッショ
ン付エアーシリンダ50においても、油圧シリンダ60
は、可動ケース52が停止位置近傍から停止位置まで移
動する間、その可動ケース52によって動かされる。し
かしながら、その油圧シリンダ60から押し出される油
の流量はオリフィス機構61によって制限されるため、
油圧シリンダ60はゆっくり動作する。このため、可動
ケース52は油圧シリンダ60から移動方向と逆向きの
大きな反力を受けるようになり、その可動ケース52の
移動速度は低下する。これによって、可動ケース52の
停止時の運動エネルギーが減少し、可動ケース52が停
止するときの衝撃等が小さくなる。即ち、クッションが
十分に利くようになる。このように、本実施の形態に係
るクッション付エアーシリンダ50においても、第1の
実施の形態に係るクッション付エアーシリンダ10と同
様の作用、効果を得ることができる。
【0052】〔第4の実施の形態〕図8〜図10に基づ
いて、本発明の第4の実施の形態に係るクッション付エ
アーシリンダの説明を行う。ここで、図8、図10はク
ッション付エアーシリンダの動作を表す全体縦断面図、
図9は図8の要部詳細図である。前記クッション付エア
ーシリンダ80は、円筒形のシリンダチューブ82と、
そのシリンダチューブ82の両側を塞ぐヘッドカバー8
3及びロッドカバー84を備えている。
【0053】前記ヘッドカバー83の上側には空気ポー
ト83pが設けられており、その空気ポート83pがエ
アー通路83tを介してシリンダチューブ82内の空間
と連通している。また、前記ロッドカバー84の上側に
は空気ポート84pが設けられており、その空気ポート
84pがエアー通路84tを介してシリンダチューブ8
2内の空間と連通している。また、前記ロッドカバー8
4の中央貫通部にはピストンロッド85を摺動自在に支
持するブッシュ84bが取付けられており、さらにその
前方にはピストンロッド85の摺動部分の空気圧シール
及びゴミの排除を目的としてパッキン84aが装着され
ている。
【0054】前記ピストンロッド85の基端部には、シ
リンダチューブ82内を摺動するピストン86が取付け
られており、そのピストン86に一対の油圧シリンダ9
0が前記ピストンロッド85を挟んだ状態で平行に装着
されている。前記油圧シリンダ90は、図9に示される
ように、ピストン86の内部に形成された円柱形の油圧
室Pと、その油圧室Pに連通して同軸に形成された貫通
孔92とを備えている。そして、その油圧室Pにクッシ
ョンピストン94sが軸方向に摺動可能な状態で収納さ
れている。また、クッションピストン94sの前後面に
はクッションロッド94rが同軸に固定されており、そ
のクッションロッド94rが油圧室Pと連通する貫通孔
92に摺動可能な状態で挿通されている。そして、クッ
ションロッド94rとピストン86との間が貫通孔92
に設けられたシールリング95によってシールされてい
る。
【0055】また、前記クッションロッド94rの長さ
は、前後共に油圧室Pの長さに貫通孔92の長さを加え
た値にほぼ等しく設定される。このため、クッションピ
ストン94sが油圧室Pの内部を前端まで移動すると
(図8、図9参照)、後側のクッションロッド94rが
ピストン86の貫通孔92内にほぼ収納されるととも
に、前側のクッションロッド94rがピストン86の前
方に一定寸法だけ突出するようになる。また、クッショ
ンピストン94sが油圧室Pの内部を後端まで移動する
と(図10参照)、前側のクッションロッド94rが貫
通孔92内にほぼ収納されるとともに、後側のクッショ
ンロッド94rがピストン86の後方に一定寸法だけ突
出するようになる。
【0056】さらに、前記クッションピストン94sに
は、そのクッションピストン94sを厚み方向に貫通す
る小孔94fが形成されており、その小孔94fがオリ
フィスとして機能する。以下、前記小孔94fをオリフ
ィス94fと呼ぶ。したがって、油圧室Pはクッション
ピストン94sによって前後に分割されるが、前後の油
圧室P1,P2(図9参照)はオリフィス94fを介し
て連通するようになる。
【0057】次に、本実施の形態に係るクッション付エ
アーシリンダ80の動作を説明する。ピストン86がヘ
ッドカバー83側に位置している状態(図8、図9参
照)で、ヘッドカバー83の空気ポート83pに圧縮空
気が供給されると、空気圧によりピストン86及びピス
トンロッド85が前進(左方向に移動)し、シリンダチ
ューブ82内の空気がロッドカバー84の空気ポート8
4pから排出される。これによって、油圧シリンダ90
の後側のクッションロッド94rがヘッドカバー83か
ら離れ、そのクッションロッド94rには外力が加わら
なくなる。
【0058】この状態からさらに前記ピストン86が前
進することにより、油圧シリンダ90の前側のクッショ
ンロッド94rがロッドカバー84に当接すると、クッ
ションロッド94rはロッドカバー84から受ける反力
により、油圧室Pに押し込まれる。これによって、油圧
室P内をクッションピストン94sが後方に移動し、後
側の油圧室P1の油がオリフィス94fを介して前側の
油圧室P2に押し出される。即ち、油圧室P1から押し
出される油はオリフィス94fによって絞られるため、
クッションロッド94r及びクッションピストン94s
はゆっくりと後方に移動するようになる。このため、ピ
ストン86は油圧シリンダ90から移動方向と逆向きの
大きな反力を受けるようになり、前記ピストン86の移
動速度は低下する。
【0059】このようにして、前記ピストン86がロッ
ドカバー84の位置まで到達すると、そのピストン86
が停止するとともに、前側のクッションロッド94rが
ほとんどピストン86内に収納され、後側のクッション
ロッド94rが後方に一定寸法だけ突出するようになる
(図10参照)。なお、前記ピストン86がロッドカバ
ー84側からヘッドカバー83側まで移動する場合にも
上記とほぼ同じ動作が行われる。
【0060】このように、本実施の形態に係るクッショ
ン付エアーシリンダ80においても、第1の実施の形態
に係るクッション付エアシリンダ10と同様の作用、効
果を得ることができる。さらに、本実施の形態に係るク
ッション付エアーシリンダ80では油圧室と油圧室とを
連通させる配管が不要になるため、油圧回路の構成がさ
らに簡単になり、必要な油量も少なくなる。
【0061】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、この本発明の実施の形態には請求の範囲に記載し
た技術的事項以外に次のような技術的事項を有するもの
であることを付記しておく。 (1) 請求項1に記載されたクッション付エアーシリ
ンダにおいて、油圧シリンダ及びオリフィス機構は固定
部材に装着されており、油圧シリンダは可動部材に当接
することにより動かされることを特徴とするクッション
付エアーシリンダ。 (2) 請求項1に記載されたクッション付エアーシリ
ンダにおいて、油圧シリンダ及びオリフィス機構は可動
部材に装着されており、油圧シリンダは固定部材に当接
することにより動かされることを特徴とするクッション
付エアーシリンダ。
【0062】
【発明の効果】本発明によると、油圧シリンダにより可
動部材の運動エネルギーが効率的に吸収されるため、そ
の可動部材の停止時の衝撃等が大幅に減少する。また、
油は非圧縮性のためバウンド等を考慮する必要がなく、
油圧シリンダのストロークを小さくできるため、クッシ
ョン付エアーシリンダの全長を短くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るクッション付
エアーシリンダの動作を表す全体縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るクッション付
エアーシリンダの動作を表す全体縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るクッション付
エアーシリンダの要部を表す縦断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るクッション付
エアーシリンダの要部を表す縦断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るクッション付
エアーシリンダの全体縦断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るクッション付
エアーシリンダの全体平面図である。
【図7】図6のA-A 断面図(図7(A))、図6のB-B
断面図(図7(B))である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係るクッション付
エアーシリンダの全体縦断面図である。
【図9】図8の要部詳細図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係るクッション
付エアーシリンダの全体縦断面図である。
【図11】従来のクッション付エアーシリンダの全体縦
断面図である。
【符号の説明】
X 第1油圧室(油圧シリンダ) Y 第2油圧室(油圧シリンダ) 13 ヘッドカバー 14 ロッドカバー 15 ピストンロッド(可動部材) 16 ピストン(可動部材) 20 油配管 21 第1クッションピストン(油圧シリンダ) 22 第2クッションピストン(油圧シリンダ) 23 第1オリフィス機構 24 第2オリフィス機構 35 ピストン(可動部材) 36 ピストンロッド(可動部材) 52 可動ケース(可動部材) 60 油圧シリンダ 90 油圧シリンダ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動部材の停止時の衝撃をやわらげるク
    ッション機構を備えるクッション付エアーシリンダにお
    いて、 可動部材が停止位置近傍から停止位置まで移動する間、
    その可動部材によって動かされる油圧シリンダと、 前記可動部材によって油圧シリンダが動かされる際に、
    その油圧シリンダの油圧室から押し出される油の流量を
    制限するオリフィス機構と、を有することを特徴とする
    クッション付エアーシリンダ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたクッション付エア
    ーシリンダにおいて、 前記油圧シリンダ及びオリフィス機構は、エアーシリン
    ダの両側にそれぞれに設けられており、両油圧シリンダ
    は油通路によって連通していることを特徴とするクッシ
    ョン付エアーシリンダ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたクッション付エア
    ーシリンダにおいて、 前記オリフィス機構は、一方向から油圧が加わるときに
    は流路を絞り、逆方向から油圧が加わるときにはその絞
    りを解除することを特徴とするクッション付エアーシリ
    ンダ。
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