JPH1160565A - タキソール含有成分の精製方法 - Google Patents

タキソール含有成分の精製方法

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JPH1160565A
JPH1160565A JP9222538A JP22253897A JPH1160565A JP H1160565 A JPH1160565 A JP H1160565A JP 9222538 A JP9222538 A JP 9222538A JP 22253897 A JP22253897 A JP 22253897A JP H1160565 A JPH1160565 A JP H1160565A
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JP
Japan
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taxol
purification
silica gel
porous material
mixture
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JP9222538A
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English (en)
Inventor
Chuzo Kato
忠蔵 加藤
Kazuyuki Kuroda
一幸 黒田
Shigeaki Matsumoto
繁章 松本
Minoru Kubota
実 久保田
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JUMOKU SEIRI KINOUSEI BUTSUSHI
JUMOKU SEIRI KINOUSEI BUTSUSHITSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Original Assignee
JUMOKU SEIRI KINOUSEI BUTSUSHI
JUMOKU SEIRI KINOUSEI BUTSUSHITSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】タキソール含有成分を効率良く入手するため、
精製操作を簡略化し、さらには精製時のタキソールのロ
スを抑えた精製方法を提供すること。 【解決手段】タキソールを含有する混合物から、吸着剤
として細孔径が20〜120Åである多孔性材料を用い
てタキソール含有成分を吸着し溶出させることを特徴と
するタキソール含有成分の精製方法、並びに上記の方法
により精製されるタキソール含有成分をさらに精製して
タキソールを単離する精製工程を設けるタキソールの精
製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタキソール(taxol
)含有成分の精製方法に関する。更に詳しくは、タキ
ソール等のタキサン化合物を含有する混合物、特にイチ
イ科の植物または該植物抽出物から吸着剤を用いてタキ
ソール含有成分を精製し、さらに選択的に分離し、精製
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】タキサン化合物は医薬分野での利用が図
られているジテルペン化合物であり、医薬として、ある
いは医薬品の原料として使用しうる。かかるタキサン化
合物としては、例えばタキソール、10−デアセチルバ
ッカチンIII 、バッカチンIII、セファロマニン、10
−デアセチルタキソール等が挙げられる。
【0003】例えば、タキソールは抗ガン性を有するこ
とが報告されている(J.Am.Chem.Soc.,
93,2325(1971))。タキソールは従来の制
癌剤が癌細胞に対して有する作用とは異なる作用機構を
有することから、従来の制癌剤が効きにくい癌に対して
有効性を有し得るものとして期待されている。
【0004】タキソールの生産は有機化学合成法でも検
討されているが、工程が40〜50工程と多く、収率も
低く、有機化学合成法で工業化するには現在のところ効
率が悪い。またイチイ科樹木の細胞の組織培養によるタ
キソールの生産も検討されているが、細胞の増殖速度が
一般に低く、また細胞の褐変死の問題も解決されていな
いので工業化にかなり時間がかかると考えられる。
【0005】現在、比較的容易にタキソールを得る方法
はイチイ科樹木の枝葉から溶媒抽出する方法である。現
在世界で販売されているタキソールはイチイ科樹木から
溶媒抽出し精製されたもの、あるいは同じくイチイ科樹
木に含まれるタキソールの前駆物質、10−デアセチル
バッカチンから半合成によってタキソールに導いたもの
である。
【0006】イチイ科樹木からの抽出、精製方法として
は主にカラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフ
ィー、再結晶等の方法が報告されている。例えば、K.
V. Rao et al., Pharmaceutical Research, Vol. 12, N
o. 12, 1003 (1995) 、特開平8−127574号公
報、その他超臨界抽出の方法(特開平5−202016
号公報)等が挙げられる。
【0007】しかしながら、イチイ科樹木からの抽出物
には50種類以上の低分子の化合物とリグニン及びリグ
ニン−糖化合物、タールといわれる粘稠な物質等が含ま
れており、カラムクロマトグラフィーや液体クロマトグ
ラフィーによりタキサン化合物を分離する方法では、タ
ールやリグニン等を完全に除いておかないと精製の後半
で用いる分取液体クロマトグラフ装置の高価なカラムが
汚れ寿命が短くなってしまう。そのため、最初に大量の
タールとリグニン等を除去する必要があり、そのために
非常に煩雑な操作が行われている。例えば、抽出物から
リグニン類、タール分を除くのにカラムクロマトグラフ
ィーを2回行い、更に他の有機物からタキサン化合物を
分離するのにカラムクロマトグラフィーを1回行う、等
の操作である。
【0008】また、抽出溶媒としてリグニンやタール等
を溶解しにくい溶媒を用いて抽出物を得たとしても、該
抽出物にタキソール化合物以外の多種類の低分子化合物
が含まれていることには変わりがなく、精製の効率性、
操作性に課題を残すものである。
【0009】これらの操作においては、タキソールを含
むタキサン化合物が微量にしか含まれていないためにタ
ール、リグニン等の分離中に充填剤中に分散してしまい
少量しか回収できない、変質してしまう、あるいは吸着
されて出てこない等の問題点が挙げられる。
【0010】またCO2 ガスによる超臨界抽出の方法で
はタール分やリグニン類は抽出されにくいが、タキサン
化合物の植物体からの回収率がメタノール抽出等に比べ
て低く、また高圧で行わなければならないことや、大型
の工業用超臨界抽出の装置が非常に高価であるといった
問題が挙げられる。
【0011】タキソールは非常に高価な試薬あるいは医
薬品であるが、樹木に含まれるタキソール及び前駆体1
0−デアセチルバッカチンIII の量は数10〜数100
ppmと少なく、世界の増加する癌患者に投与するには
足りない状況である。従って、精製時のロスによる経済
的な損失は大きい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、タキ
ソール含有成分を効率良く入手するため、精製操作を簡
略化し、さらには精製時のタキソールのロスを抑えた精
製方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 タキソールを含有する混合物から、吸着剤と
して細孔径が20〜120Åである多孔性材料を用いて
タキソール含有成分を吸着し溶出させることを特徴とす
るタキソール含有成分の精製方法、〔2〕 多孔性材
料がシリカゲルである前記〔1〕記載の精製方法、
〔3〕 シリカゲルがメソポーラスシリカゲルまたは
メソポアシリカゲルである前記〔2〕記載の精製方法、
〔4〕 メソポーラスシリカゲルがカネマイトと一般
式(1) Cn 2n+1(CH33+ Cl- (1) (但し、nは12〜18である。)で示されるアルキル
トリメチルアンモニウムクロライドを反応させて得られ
るものである前記〔3〕記載の精製方法、〔5〕 タ
キソールを含有する混合物が、植物由来の抽出物である
前記〔1〕〜〔4〕いずれか記載の精製方法、〔6〕
植物がイチイ科の植物である前記〔5〕記載の精製方
法、〔7〕 吸着剤に吸着したタキソール含有成分を
溶出させる溶媒として、水溶性有機溶媒と水との混合液
を用いる前記〔1〕〜〔6〕いずれか記載の精製方法、
〔8〕 前記〔1〕〜〔7〕いずれか記載の方法によ
り精製されるタキソール含有成分をさらに精製してタキ
ソールを単離する精製工程を設けるタキソールの精製方
法、
〔9〕 精製工程における精製手段が高速液体ク
ロマトグラフィー、超臨界流体クロマトグラフィー、再
結晶からなる群より選ばれる一種以上の精製手段である
前記〔8〕記載の精製方法、に関するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のタキソール含有成分の精
製方法は、タキソールを含有する混合物から、吸着剤と
して細孔径が20〜120Åである多孔性材料を用いて
タキソール含有成分を吸着し溶出させることを特徴とす
るものである。
【0015】本明細書において「タキソール含有成分」
とは、タキソール、10−デアセチルバッカチンIII 、
バッカチンIII 、10−デアセチルタキソール、セファ
ロマニン等のタキサン化合物の混合成分をいう。
【0016】本発明の精製方法は、大きく次の工程に分
けることができる。 1)タキソールを含有する混合物を多孔性材料に吸着さ
せる工程。 2)タキソール含有成分を吸着させた多孔性材料から、
タキソール含有成分を溶出させる工程。 以下、工程ごとに本発明を説明する。
【0017】1)タキソールを含有する混合物を多孔性
材料に吸着させる工程 本発明の方法において用いられるタキソールを含有する
混合物としては、タキソールを含有するものであれば特
に限定されるものではなく、例えば、植物又は植物由来
の抽出物、該抽出物を公知の方法で部分的に精製を行っ
た粗精製物、化学合成により得られる、副生成物等を含
む混合物等が挙げられる。本発明においては、植物の
葉、樹皮、根、小枝、種子、全実生などを粉砕したもの
をそのままタキソールを含有する混合物として使用して
もよいが、精製の効率化の点からみて、上記のような植
物の葉などから抽出される抽出物などを、タキソールを
含有する混合物として用いる方が好ましい。
【0018】該植物としてはタキソールを含有するもの
であれば特に限定されるものではないが、例えば、タキ
ソールを比較的多量に含むことから、イチイ科の植物等
が挙げられる。イチイ科の植物としては、タクサス属の
植物が好ましく、具体的にはT.ブレビホリア(brevif
olia)、T.バッカタ(baccata)、T.メディア(medi
a)、T.ワリチアナ(wallichiana) 、T.カナデンジ
ス(canadensis)、T.カスピデータ(cuspidata) 、T.
スマトラーナ(sumatorana)等が挙げられる。
【0019】かかる植物からタキソールを含有する混合
物を抽出する方法は特に限定されるものではなく、溶媒
抽出法等の公知の方法を用いることができる。溶媒によ
り抽出する方法としては通常用いられる方法であれば特
に限定されるものではないが、例えば、上記の植物の
葉、樹皮、根、小枝、種子、全実生等のタキソールを含
有する部分を粉砕し、溶媒で抽出する方法が挙げられ
る。抽出に用いる溶媒としてはタキソール等のタキサン
化合物を溶解させることができるものであれば特に限定
されるものではないが、メタノール、エタノール、クロ
ロホルム、ジクロロメタン、酢酸メチル、酢酸エチル、
アセトン等が挙げられる。かかる溶媒は単独で用いても
良く、二種以上を混合して用いても良い。このようにし
て得られる抽出物は、タキソールだけでなく、リグニ
ン、タール等の成分を含んでいても構わない。
【0020】本発明に用いられる吸着剤としては細孔径
が20〜120Åである多孔性材料であれば特に限定さ
れるものではない。
【0021】多孔性材料としては、細孔径が20〜60
Åのものが好ましく、より好ましくは30〜50Å、特
に好ましくは30〜40Åである。タキソール等のタキ
サン化合物の分子の細孔への入りやすさの観点から20
Å以上が好ましく、吸着される成分の選択性の観点から
120Å以下が好ましい。
【0022】上記の範囲の細孔径は、従来より吸着剤と
して日常的に用いられている他の多孔性材料に比べて大
きいため、本発明においては、通常の多孔性材料では吸
着されない程度の分子径を有する、タキソール等のタキ
サン化合物を、本発明に用いられる多孔性材料の細孔内
に捕捉することができる。
【0023】多孔性材料の材質としては、タキソール等
のタキサン化合物を吸着し溶出させる能力を有するもの
であれば特に限定されるものではないが、好ましくは無
機質多孔性のシリカゲルがよい。
【0024】シリカゲルとしては、タキソール等のタキ
サン化合物を吸着し溶出させ得るものであれば特に限定
されるものではないが、所望の細孔径を有するメソポー
ラスシリカゲル、メソポアシリカゲル等が好ましい。特
に本発明者らが鋭意研究の結果、合成に成功したメソポ
ーラスシリカゲルの方が細孔径の分布の幅が狭いことか
らより好ましい。
【0025】本発明に用いられるメソポーラスシリカゲ
ルの合成方法としては、例えば、カネマイト(NaHS
25 ・3H2 O)と一般式(1)
【0026】 Cn 2n+1(CH33+ Cl- (1)
【0027】で示されるアルキルトリメチルアンモニウ
ムクロライドを反応させて合成する方法が挙げられる
(T.Yanagisawa, T.Shimizu,
K.Kuroda, C.Kato, Bull.C
hem.Soc.Jpn.,63,988(199
0))。
【0028】メソポーラスシリカゲルの合成に用いられ
るアルキルトリメチルアンモニウムクロライドとしては
特に限定されるものではないが、一般式(1)で示され
るアルキルトリメチルアンモニウムクロライドにおい
て、nが12〜18の範囲であるものが好ましく、より
好ましくは14〜18、特に好ましくは16〜18であ
る。アルキル基の炭素数が小さいと細孔径が小さくなる
ため、タキソール等のタキサン化合物の細孔への入りや
すさの観点から炭素数は12以上が好ましく、アルキル
基の炭素数が大きすぎると細孔径が大きすぎて他の化合
物が入るため、選択性の維持の観点から、及び炭素数1
8以上のアルキル基を有するものは入手しにくいことか
ら、炭素数は18以下が好ましい。
【0029】一般式(1)においてnが12〜18の化
合物を用いて、メソポーラスシリカゲルを調製した場
合、そのメソポーラスシリカゲルは細孔径が約20〜約
40Åの蜂の巣状の孔を多数有する、比表面積値が90
0〜1200m2 /gのものである。
【0030】また、メソポアシリカゲルは、メソポーラ
スシリカゲルより細孔径の分布が広い多孔性シリカゲル
系材料であり、種々の細孔径を有するものが市販されて
いる。例えば、カセイゲル(東京化成製)には細孔径が
10〜80Åの広い範囲の細孔径を有しているものがあ
るが、細孔の数はメソポーラスシリカゲルより少なく、
したがって比表面積値は250〜500m2 /gとより
小さい。また、ダイソーゲル(ダイソー(株)製)も細
孔径約60Å、比表面積約500m2 /gを有するメソ
ポアシリカゲルである。
【0031】上記のメソポーラスシリカゲルあるいはメ
ソポアシリカゲルの中でも特に前者は本発明者らが鋭意
研究の結果、所望の細孔径を有するものの合成に成功し
たもので、通常の多孔性材料では吸着できない分子径の
大きいタキソール等のタキサン化合物を、かかるゲル中
の細孔内に捕捉することができる。
【0032】タキソール含有成分を精製する方法として
は、上記の吸着剤を用いるものであれば特に限定される
ものではない。
【0033】本発明に用いられる多孔性材料の使用量は
特に限定されるものではなく、混合物に含まれるタキソ
ール含有成分の含量により、自由に調節可能である。具
体的には、タキソールを含有する混合物の濃縮物重量の
100分の1から50倍位までの量が好ましく、より好
ましくは20分の1〜20倍、特に好ましくは10分の
1〜10倍である。
【0034】ここで、タキソールを含有する混合物の
「濃縮物」とは、タキソールを含有する混合物を、湯浴
温度が35〜40℃でエバポレータを用いて濃縮して得
られるものである。
【0035】本発明に用いられる多孔性材料への吸着時
に用いる溶媒としては、溶出用の溶媒よりも極性が小さ
いものであって、タキソールを含有する混合物のほとん
どを溶解し得るものであれば特に限定されるものではな
く、例えば、ジクロロメタン、トルエン、ベンゼン、ク
ロロホルム等が挙げられる。これらは単独で用いてもよ
く、混合して用いてもよい。
【0036】また、植物からタキソール等のタキサン化
合物を抽出した際に用いた溶媒が吸着時に用いる溶媒と
しても用いることができる場合、抽出物をそのまま多孔
性材料と接触させても良い。抽出時の溶媒が吸着時の溶
媒として用いることができない場合、抽出物から溶媒を
除いた後、適切な吸着溶媒を加えれば良い。
【0037】吸着溶媒の使用量については特に限定され
るものではないが、タキソールを含有する混合物の濃縮
物の重量の3倍〜1000倍程度が好ましく、より好ま
しくは5倍〜800倍、特に好ましくは10倍〜500
倍である。
【0038】タキソール含有成分を所定の細孔径を有す
る多孔性材料に吸着させる方法としては、特に限定され
ない。例えば、本発明に用いられる多孔性材料とタキソ
ールを含有する混合物とを適当な時間一緒に攪拌させた
り、本発明で用いられる多孔性材料をカラムに充填し、
該混合物をカラムに負荷する態様等が挙げられる。
【0039】このようにして、タキソールを含有する混
合物と多孔性材料とを接触させることにより、多孔性材
料の孔の中に極性のある化合物や、極性は中程度で分子
量が500〜1000程度の化合物(タキソール等のタ
キサン化合物が含まれる。)が吸着する。吸着されなか
った化合物は、吸着時に用いた溶媒と同じ溶媒で洗い流
して除去する。
【0040】タキソール含有成分が吸着した多孔性材料
からタキソール含有成分を溶出させる前に、該多孔性材
料を洗浄しても良い。洗浄に用いる溶媒としては水が好
適なものとして挙げられる。タキソール含有成分が吸着
した多孔性材料に水を加えると、タキソール含有成分以
外の極性のある化合物の多くが溶出する。
【0041】2)タキソール含有成分を吸着させた多孔
性材料から、タキソール含有成分を溶出させる工程 タキソール含有成分の溶出に用いる溶媒としては、タキ
ソール含有成分の溶出に適したものであれば特に限定さ
れるものではなく、例えば、水溶性有機溶媒と水との混
合液が挙げられる。水溶性有機溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、アセトニトリル、アセトン等が挙げら
れる。混合液中の有機溶媒量は特に限定されないが、2
0〜50体積%が望ましく、30〜40体積%がより好
ましい。タキソール含有成分を効果的に溶出させる観点
から20体積%以上が好ましく、タールやリグニン等の
不純物の溶出を抑える観点から50体積%以下が好まし
い。
【0042】溶出溶媒の使用量については特に限定され
るものではないが、タキソールを含有する混合物の濃縮
物の重量の2倍〜1000倍程度が好ましく、より好ま
しくは5倍〜800倍、特に好ましくは10倍〜500
倍である。
【0043】タキソール含有成分が吸着した多孔性材料
から、タキソール含有成分を溶出させることで脱着させ
る方法としては、タキソール含有成分の溶出に用いる溶
媒と多孔性材料を接触させればよい。具体的には、多孔
性材料と該溶媒とを適当な時間一緒に攪拌させたり、多
孔性材料をカラムに充填して該溶媒をそのカラムに流す
態様等が挙げられる。
【0044】このようにして、上記の溶出溶媒を多孔性
材料と接触させることにより、タキソール含有成分のほ
とんどが溶出し、脱着される。
【0045】このように、本発明の精製方法は、従来の
方法に比べて極めて簡単な操作で効果的にタキソール含
有成分を選択的に分離、精製することができる。
【0046】また、タキソール含有成分が溶出された後
の多孔性材料を、メタノール、アセトン等の溶媒で洗浄
してリグニンやタール等を多孔性材料から除去し、次い
でジクロロメタン、トルエン等の溶媒で洗浄することに
より、得られる洗浄後の多孔性材料をタキソール含有成
分の吸着、溶出のために再利用することができる。
【0047】3)精製工程 さらに本発明においては、上記の方法により精製される
タキソール含有成分をさらに精製してタキソールを単離
する精製工程を設けても良い。かかる工程を設けること
により、タキソールをより高純度に精製することができ
る。取り分け、上記のような、特定の多孔性材料にタキ
ソール含有成分を吸着、溶出させる方法により得られる
タキソール含有成分は、カラムクロマトグラフィーや高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)等による精製操
作を困難にする成分(リグニンやタール等)が効果的に
除かれているため、かかる精製操作を容易に組み合わせ
ることができる。そのため、より高度にタキソールを単
離精製することが簡単にできる。
【0048】精製工程で用いることのできる精製手段と
しては、従来より公知のタキソール等の有機化合物の精
製方法に用いられる方法が挙げられる。例えば、高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)、超臨界流体クロマ
トグラフィー、再結晶等の方法が挙げられる。また、セ
ファデックス(商品名)等を用いるゲル濾過クロマトグ
ラフィー、カラムクロマトグラフィー等も用いることが
できる。これらの方法は単独で実施しても良く、二種以
上の方法を組み合わせて行っても良い。
【0049】また、同様にしてタキソール含有成分中に
含まれるタキソール以外の10−デアセチルバッカチン
III 、バッカチンIII 、10−デアセチルタキソール、
セファロマニン等のタキサン化合物についても単離精製
することができる。
【0050】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はかかる実施例等により
なんら限定されるものではない。
【0051】実施例1 イチイ葉抽出物の調製 イチイの葉(小枝含)をフードプロセッサーで粉砕し、
1000gを三角フラスコに取り、メタノール5リット
ルを加えた。このものを30℃で超音波処理に付しなが
ら1時間攪拌した。次いで、そのまま室温(20〜25
℃)で暗所で2日間静置した。2日後この内容物を濾過
して濾液を分取し、更に残渣をメタノールで洗って洗液
を濾液に加えた。次いでこの濾液をエバポレータで濃縮
した。濃縮物は水を含んでいるので、濃縮物にジクロロ
メタンを加えて再抽出し、油層を分取した。油層に無水
硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた後、濃縮した。濃縮
はエバポレーターを用いて、湯浴温度は35〜40℃で
行った。濃縮の結果、暗緑色の油状物質が17.5g得
られた。これをイチイ葉抽出物とした。
【0052】メソポーラスシリカ(FSM)の合成 高純度水ガラスと2N水酸化ナトリウム水溶液とをSi
2 /Na2 O=2.0になるように調整後、1日間攪
拌した。それを750℃、1時間、空気雰囲気下で焼成
を行いδ−Na2 Si25 を得た。得られたδ−Na
2 Si25 50gを水1リットルに分散させ30分間
攪拌を行い、スラリー状のカネマイトを得た。そのスラ
リー状のカネマイトを0.1モル/リットルのトリメチ
ルステアリルアンモニウムクロライド水溶液に分散さ
せ、70℃、3時間攪拌を行った。その後遠心分離で上
澄み液を除去し、沈澱を水に分散させた。次いで、2規
定塩酸でpH8.5に調整後、遠心分離を行い沈殿を得
た。沈澱を風乾し、水による洗浄を行った。得られた粉
体を電気炉に入れ700℃で3時間の焼成を行うと45
gのメソポーラスシリカゲル(略称C18FSM)が得
られた。メソポーラスシリカの合成の確認はXRD分
析、窒素吸着測定により行った。
【0053】XRD分析にはX線発生装置(線源1.5
4050Å(Cu)、3kw)、モノクロメータ(管電
圧40kV、管電流30mA)を使用し、サンプリング
幅0.01deg、走査速度2deg/min、発散ス
リット1deg、散乱スリット1deg、受光スリット
0.15mmの条件で分析を行った。このようなXRD
分析により、均一で大きな細孔径のハニカム構造のシリ
カゲルであることが確認された。
【0054】窒素吸着測定は日本ベル(株)製のBEL
SORP28SA型装置を用いた。。サンプルを10-2
Torr、40℃の条件で6時間乾燥させた後、平衡時
間300s、吸着質N2 、空気恒温槽温度40℃、測定
温度−196℃、吸着断面積0.162nm2 で行っ
た。C18FSMの細孔径を、窒素吸着測定により得ら
れる窒素吸着等温線グラフから解析したところ27Åで
あった。また、比表面積値は970m2 /gであった。
また、細孔容積は1.26cm3 /gであった。
【0055】タキソール標準試料のC18FSMへの吸
着 5mgのタキソール標準試料(Sigma社)を200
mLのジクロロメタンに溶解させ、そこにC18FSM
200mgを分散させて室温、暗所で2時間攪拌した。
その後、遠心分離を行い、上澄み液を除去し、沈澱をジ
クロロメタンで洗浄した。沈澱を風乾しタキソールが吸
着したと思われる粉体(「標品タキソール/C18FS
M」とする。)205mgを得た。得られた標品タキソ
ール/C18FSMについて上記と同様の方法で窒素吸
着測定を行い、得られる窒素吸着等温線グラフから解析
したところ、吸着前と後では比表面積値が970m2
gから670m2 /gへ、細孔容積が1.26cm3
gから0.94cm3 /gへ変化していた。なお、測定
条件は前記と同一条件で行った。
【0056】標品タキソール/C18FSMからの吸着
成分の溶出 標品タキソール/C18FSM205mgをメタノール
20mLに分散後、2時間、暗所、室温で攪拌し、吸着
成分を溶出させた。混合液の遠心分離を行い、上澄み液
をとった。この溶出操作を2回行った。得られた上澄み
液を、濃縮、乾燥すると4.9mgの粉末が得られた。
【0057】溶出成分の分析 溶出させて得た粉末を分析した。分析は分析用HPLC
によって行った。測定はヒューレットパッカード109
0L液体クロマトグラフ装置を用い、カラムはセンシュ
ウ科学製Pegasil−C8 4.6mmφ×250
mmを使い、溶出液としてCH3 CN/10mM CH
3 COONH4 水溶液(45:55)を用い、溶出速度
0.6mL/分で、検出はUV225nmで行った。粉
末はメタノールに溶かし、20μL打ち込んだ。その結
果、この溶出成分は最初に用いたタキソール標品であ
り、C18FSMへの吸着・溶出処理によりタキソール
が定量的に回収され、しかも回収率が非常に高い(98
%)ことが判明した。
【0058】実施例2 イチイの針葉からの抽出液成分のC18FSMへの吸着 実施例1で調製したイチイ葉抽出物(0.5g)を50
mLジクロロメタンに溶解(67.28g、タキソール
濃度0.0016重量%、1.08mg含)した後、実
施例1で調製したC18FSM0.5gを加えて室温、
暗所で2時間攪拌した。遠心分離後、上澄み液を除去
し、沈澱をジクロロメタンで洗浄した。沈澱を風乾する
と、抽出液成分が吸着したと思われる粉体(「タキソー
ル/C18FSM」とする。)(0.61g)が得られ
た。
【0059】イチイ葉抽出物のジクロロメタン溶解液の
HPLC分析により得られたチャート(a)とC18F
SMを用いての吸着処理後に得られた上澄み液のHPL
C分析により得られたチャート(c)を図1に示す。こ
れらは、実施例1と同様の分析条件により測定した。得
られた結果から、上澄み液中のタキソールがほとんどな
くなっていることが分かる。タキソールはジクロロメタ
ンに長時間(5時間以上)接触すると不純物等の影響を
受け分解物あるいは変成した化合物が生じることがある
が、1〜3時間では分解物や変成物はほとんど認められ
ないことから、タキソールはC18FSMに吸着されて
いることが分かる。
【0060】タキソール/C18FSM0.61gに水
50mLを加えて室温で3時間攪拌し、沈澱を濾過し、
濾液をエバポレーターで濃縮乾固すると40mgの褐色
粘稠物質(A)が得られた。この褐色粘稠物質(A)に
ついて実施例1と同様にHPLCで分析すると、この褐
色粘稠物質(A)にはタキソールが認められなかった。
更に沈澱に35体積%メタノール水溶液を50mL加え
室温で3時間攪拌し、沈澱を濾過し、濾液をエバポレー
ターで乾固すると黄色の固形物10.0mg(B)が得
られた。(B)を実施例1と同様にHPLCで分析する
と、タキソールを10.8重量%含むことがわかった。
更に沈澱をメタノールで洗い、洗液を濃縮すると9mg
の油状物質が得られたが、上記と同様にHPLCを用い
て分析したところ、タキソールは含まれていなかった。
このことから35体積%メタノール水溶液を用いた溶出
処理でタキソールの溶出は完了していたことが明らかと
なった。
【0061】実施例3 実施例1で調製したイチイ葉抽出物5.0g(タキソー
ル10.8mg含)を200mLジクロロメタンに溶解
し、実施例1で調製したC18FSM5.0gを加え、
実施例2と同様に操作を行い、タキソールを含む黄色固
形物100mgを得た。この物質を実施例1と同様にH
PLCで分析すると、実施例2の黄色固形物(B)と同
じ組成であった。
【0062】この黄色固形物を、分取用液体クロマトグ
ラフ装置として島津LC−8Aシステムを用い、アセト
ニトリル2mLに溶解し、YMC−Pack ODSカ
ラム(直径5cm×長さ50cm)、分取用カラム流量
40mL/min、CH3 CN/10mMCH3 COO
NH4 水溶液(64/36)、検出波長227nmの条
件で分取を試みた。その結果、タキソールを含む画分が
12mg得られた。これらのサンプルを実施例1と同様
にHPLCで分析すると含量は91%であった。このサ
ンプルを再度上記の条件で分離、精製し、イソヘキサン
−アセトン溶媒で再結晶すると、純度99.8%のタキ
ソールが10.2mg得られた。このようにして得られ
たタキソールについて、融点、旋光度、UVスペクト
ル、マススペクトル、IRスペクトル、1 H−NMRス
ペクトルの測定を行い、Sigma社の標品PACRI
TAXEL(タキソールの商品名)の分析値と対比して
同一物であることを確認した。
【0063】実施例4 実施例1で調製したイチイ葉抽出物5.0g(タキソー
ル10.8mg含)を200mLジクロロメタンに溶解
した後、メソポアシリカゲル(商品名カセイゲル60−
15、細孔径:平均76Å、比表面積値:260m2
g、東京化成工業製)5.0gを加え、この後実施例2
と同様に操作を行った。その結果タキソールを含む黄色
固形物30mgを得た。この黄色固形物を実施例1と同
様にHPLC分析すると、実施例2の黄色固形物(B)
とほぼ同じ組成であった。また、カセイゲル60−15
では、タキソールを含む化合物の捕捉率はメソポーラス
シリカゲルの30%であった。
【0064】なお、イチイ葉抽出物のメソポアシリカゲ
ルへの吸着処理後の上澄み液を、実施例1と同様の方法
によりHPLCで分析した。得られたチャートを図1の
(b)に示す。
【0065】比較例1 実施例1で調製したイチイ葉抽出物5.0g(タキソー
ル10.8mg含)を200mLジクロロメタンに溶解
し、和光純薬のカラムクロマトグラフ用シリカゲルWa
kogel C−300(細孔径:2〜20Å、比表面
積値:200m 2 /g)5.0gを加え、2時間暗所、
室温で攪拌した。このものを濾過して沈澱を濾別し、該
沈殿にメタノールを加えて攪拌した。次いで、このもの
を濾過して濾液を得、濾液であるメタノールを濃縮した
が、残渣はなく、抽出物は全く回収されなかった。また
最初の濾過の際の上澄み液を濃縮すると原料の抽出物
5.0gが回収された。
【0066】比較例2 実施例1で調製したイチイ葉抽出物5.0g(タキソー
ル10.8mg含)を200mLジクロロメタンに溶解
した後、カラムクロマトグラフィー用活性炭(和光純薬
製、細孔径:1〜15Å、比表面積値1000m2
g)5.0gを加え、比較例1と同様に攪拌した。この
混合物を濾過して上澄み液を得、次いで該上澄み液を濃
縮し、暗緑色の油状物質4.8gを得た。これを実施例
1と同様にHPLCで分析してタキソール量を測定する
と10.8mgあり、吸着前の量とほとんど変化してい
ないことが分かった。また濾別された活性炭をメタノー
ルで溶出した。メタノールを濃縮すると0.5gの油状
物質が得られた。これを実施例1と同様にHPLCで分
析すると、タキソールは全く含まれていなかった。
【0067】
【発明の効果】本発明の精製方法によれば、タキソール
を含有する混合物から吸着、溶出という操作の簡単な方
法によりタキソール含有成分を分離することで、精製操
作を簡略化し、さらには精製時のタキソールのロスを抑
えたタキソールの精製が可能になり、タキソールを効率
よく入手できるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例2及び実施例4で行った液体クロ
マトグラフィーで得られたチャートを示す。図中の
(a)はイチイ葉抽出物のジクロロメタン溶解液のクロ
マトグラムであり、(c)は C18FSM上澄み液の
クロマトグラムであり、(b)はメソポアシリカゲル上
澄み液のクロマトグラムである。図中の矢印の位置がタ
キソールの溶出位置である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タキソールを含有する混合物から、吸着
    剤として細孔径が20〜120Åである多孔性材料を用
    いてタキソール含有成分を吸着し溶出させることを特徴
    とするタキソール含有成分の精製方法。
  2. 【請求項2】 多孔性材料がシリカゲルである請求項1
    記載の精製方法。
  3. 【請求項3】 シリカゲルがメソポーラスシリカゲルま
    たはメソポアシリカゲルである請求項2記載の精製方
    法。
  4. 【請求項4】 メソポーラスシリカゲルがカネマイトと
    一般式(1) Cn 2n+1(CH33+ Cl- (1) (但し、nは12〜18である。)で示されるアルキル
    トリメチルアンモニウムクロライドを反応させて得られ
    るものである請求項3記載の精製方法。
  5. 【請求項5】 タキソールを含有する混合物が、植物由
    来の抽出物である請求項1〜4いずれか記載の精製方
    法。
  6. 【請求項6】 植物がイチイ科の植物である請求項5記
    載の精製方法。
  7. 【請求項7】 吸着剤に吸着したタキソール含有成分を
    溶出させる溶媒として、水溶性有機溶媒と水との混合液
    を用いる請求項1〜6いずれか記載の精製方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7いずれか記載の方法により
    精製されるタキソール含有成分をさらに精製してタキソ
    ールを単離する精製工程を設けるタキソールの精製方
    法。
  9. 【請求項9】 精製工程における精製手段が高速液体ク
    ロマトグラフィー、超臨界流体クロマトグラフィー、再
    結晶からなる群より選ばれる一種以上の精製手段である
    請求項8記載の精製方法。
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