JPH1158686A

JPH1158686A - 印刷機のウェブ加湿装置

Info

Publication number: JPH1158686A
Application number: JP22982797A
Authority: JP
Inventors: Tsunetoshi Tejima; 恒利手島
Original assignee: Toshiba Machine Co Ltd
Current assignee: Shibaura Machine Co Ltd
Priority date: 1997-08-26
Filing date: 1997-08-26
Publication date: 1999-03-02

Abstract

(57)【要約】【課題】構成が簡単で、メンテナンスが容易であり、
乾燥されたウェブに十分な水分を均一に供給することが
できる印刷機のウェブ加湿装置を提供する。【解決手段】駆動ローラ２２、２２に巻回され移送さ
れるウェブ１０の表裏面に対接する加湿ローラ３０、３
０と、この加湿ローラに水を噴霧する噴霧装置３２、３
２と、加湿ローラのウェブ対接部分を除きこの加湿ロー
ラ３０、３０と噴霧装置３２、３２とを覆うカバー３
４、３４とを設けたことを特徴としている。そして、加
湿ローラ３０、３０は、駆動ローラ２２、２２上にてウ
ェブ１０と直接対接することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット輪転機
等の印刷機において、印刷部と折機との間の冷却部内に
設けられ、印刷後に乾燥、冷却されるウェブに加湿する
加湿装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、オフセット輪転機等において
は、印刷後のウェブを乾燥装置により加熱乾燥し、この
あと、冷却ローラによってウェブを冷却し、ウェブ表面
のインクを定着させることが行われる。ウェブは、この
あと、折機により裁断されて折り畳まれるが、ウェブは
加熱乾燥によって湿度不足になっているため、折り畳み
過程でウェブに背割れ等が発生し、不良の印刷物が発生
する虞がある。そこで、加熱乾燥後の冷却過程で加湿装
置により、ウェブを加湿することが従来より行われてい
る。

【０００３】従来、この種のウェブ加湿装置として、図
３に示されるように駆動ローラ１、１に巻回されたウェ
ブＷに、駆動ローラの軸方向に並設された複数の噴霧装
置２、２により水分を直接噴霧して、ウェブＷを加湿す
るものがある。また、他のウェブ加湿装置として、図４
に示されるように水皿３、３より水を取り出す水着けロ
ーラ４、４をガイドローラＲ、Ｒ間におけるウェブＷの
両面に、片面づつ直接接触させて水を付けるものがあ
る。さらに、図５に示されるウェブ加湿装置は、水皿
５、５中の水を回転する水出しローラ６、６の表面の水
分をブラシローラ７、７によりはね飛ばし、飛散した水
を水ナラシローラ８、８に付着させ、この水ナラシロー
ラと接触回転する水着けローラ９、９に水を転移させ、
この水を駆動ローラ上を移動するウェブＷに付与して加
湿するようにしている（例えば、特開平９−８５９３７
号公報参照）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図３に
示す第一のウェブ加湿装置では、並設された複数の噴霧
装置により水を吹き付けるだけなので、ウェブの内部ま
で均一に加湿されにくいという問題があった。また、図
４に示す第二のウェブ加湿装置では、空間を通過するウ
ェブに水着けローラを押し付けるだけなので、押し付け
圧が小さくしかも一定にならず、十分な水の供給が行え
ないという問題点があった。この結果、ウェブに水が均
一に付与されず、ウェブが片たるみしたり、蛇行したり
してしまい、印刷物に不良が生じるという不具合が生じ
ていた。

【０００５】さらに、図５に示す第三のウェブ加湿装置
では、水着けローラを直接駆動ローラ上のウェブに押し
付けるため加湿効果は良いが、構造が複雑でありスペー
スを大きくとり、ローラの数が多いため各ローラ間の接
触圧の調整等のメンテナンスが煩雑となるという問題点
があった。

【０００６】本発明は、前記問題点を解決するためにな
されたものであり、構造が簡単であり、調整等のメンテ
ナンスが容易であり、ウェブの内部まで十分な水を均一
に付与できる印刷機のウェブ加湿装置を提供することを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明においては、駆動ローラに巻回され移送され
るウェブの表裏面に対接する加湿ローラと、この加湿ロ
ーラに水を噴霧する噴霧装置と、前記加湿ローラのウェ
ブ対接部分を除きこの加湿ローラと前記噴霧装置とを覆
うカバーとを設けたことを特徴としている。そして、加
湿ローラは、駆動ローラ上にてウェブと直接対接する。

【０００８】前記のように構成された本発明によれば、
ウェブ加湿装置は構成が簡単となり、メンテナンスが容
易となり、加熱乾燥されたウェブには、十分な水が均一
に付与され、背割れ等の不具合が解消される。

【０００９】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図面を参照し
て説明する。

【００１０】図１は本発明に係るウェブ加湿装置が組み
込まれるオフセット輪転機の全体構成図を示している。
オフセット輪転機は、ウェブ１０の繰り出しを行う給紙
部１２と、インフィード部１４と、複数個の印刷ユニッ
ト１６よりなる印刷部１８と、印刷後のウェブ１０を加
熱乾燥する乾燥部２０と、加熱乾燥後のウェブ１０を冷
却する駆動ローラ２２、２２を含みウェブ加湿装置２
４、２５を有する冷却部２６と、折機２８とにより構成
されている。

【００１１】ここで、本発明のウェブ加湿装置２４、２
５を、その一実施形態の要部構成図である図２を参照し
て詳細に説明する。ウェブ加湿装置２４、２５は、ウェ
ブ１０を巻回させて移送するとともに冷却する駆動ロー
ラ２２、２２と、この駆動ローラ上にてウェブ１０と対
接する加湿ローラ３０、３０と、この加湿ローラの背後
より霧状の水を噴霧する噴霧装置３２、３２と、加湿ロ
ーラの駆動ローラ対接部分を除きこの加湿ローラ３０、
３０と噴霧装置３２、３２とを覆うカバー３４、３４と
から構成されている。ウェブ加湿装置２４、２５は、実
質的に同一構成であり、ウェブ１０の一方の面と、他方
の面とを、すなわち表裏面を加湿するものである。

【００１２】駆動ローラ２２、２２は、乾燥部２０より
排出されたウェブ１０を巻回させて移送するとともにウ
ェブ１０を冷却するものである。加湿ローラ３０、３０
は、駆動ローラ２２、２２と平行状態に対接して設けら
れ、駆動ローラ２２、２２とともに追従回転するように
回転自在に支持されている。加湿ローラ３０、３０は保
水性を有するゴムローラ等が用いられる。加湿ローラ３
０、３０の背後には、水を噴霧する噴霧装置３２、３２
が設けてあり、この噴霧装置は加湿ローラ３０、３０の
軸方向に沿って複数個並設されており、それぞれに水の
配管３６、エアーの配管３８が電磁弁４０、４０を介し
て接続されている。

【００１３】噴霧装置３２、３２は、配管３６、３８の
途中に設けられた電磁弁４０、４０を調整することによ
り、水の粒子を０．０３〜０．１３ｍｍ程度に調節でき
るとともに閉弁して噴霧を止めることも可能である。そ
して、噴霧装置３２、３２は、水平方向に噴霧するよう
に設けてあり、このため、上方の加湿装置２４と、下方
の加湿装置２５との加湿ローラ３０、３０は均等に水が
供給され、ウェブ１０の表裏面の加湿量が一定になり、
ウェブ１０が反ることが避けられる。

【００１４】カバー３４、３４は、加湿ローラ３０、３
０の駆動ローラ２２、２２との対接部分を除く加湿ロー
ラと噴霧装置３２、３２とを覆うものであり、噴霧装置
から飛散した水が冷却部２６内に飛散するのを防止する
ものである。カバー３４、３４の下部は、余分な水の水
受け皿を兼ねており、排出孔３５、３５が下方に設けて
ある。カバー３４、３４は、上下２部品より構成し、下
部品に対し上部品を揺動開閉自在とし、上部品を開いて
噴霧装置３２、３２や加湿ローラ３０、３０の調整、清
掃を行うようにすることもできる。

【００１５】本発明は前記構成であり、以下、動作につ
いて説明する。ウェブ１０は給紙部１２より繰り出し供
給され、インフィード部１４を通過し、複数の印刷ユニ
ット１６より構成される印刷部１８にて印刷され、乾燥
部２０にて加熱乾燥されインクが乾燥される。加熱乾燥
されたウェブ１０は、冷却部２６内に入る。冷却部２６
内では、ウェブ１０は駆動ローラ２２、２２に巻回され
て移送され、加湿装置２４、２５により加湿される。噴
霧装置３２、３２には水の配管３６およびエアーの配管
３８により水およびエアーが供給され、電磁弁４０、４
０を制御することにより水の噴霧量がウェブ１０に対応
して調節される。

【００１６】噴霧装置３２、３２より噴霧された水は、
直接ウェブ１０に達することなく加湿ローラ３０、３０
に一度供給され、加湿ローラ３０、３０がウェブ１０に
直接接触することによりウェブ１０に水が付与される。
このため、ウェブ１０に供給される水はローラの軸方向
に均一となり、しかも、駆動ローラ２２、２２にてウェ
ブ１０と直接対接させて押し付けながら供給されるた
め、水はウェブの内部まで十分に供給される。このよう
に、ウェブ１０は均一に加湿されるため、ウェブ１０が
片たるみしたり、蛇行したりすることはなく、印刷物は
良好なものとなる。

【００１７】噴霧装置３２、３２より飛散した余分な水
は、カバー３４、３４により冷却部１２内への飛散が防
止され、水受け皿を兼ねたカバーの排出孔３５、３５よ
り外部に排出される。また、加湿装置２４、２５は加湿
ローラと、噴霧装置およびカバーより構成され、構成が
簡単でスペースも小さくてすみ、煩雑な調整等も不要で
メンテナンスが容易である。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
駆動ローラに巻回され移送されるウェブの表裏面に対接
する加湿ローラと、この加湿ローラに水を噴霧する噴霧
装置と、前記加湿ローラのウェブ対接部分を除きこの加
湿ローラと前記噴霧装置とを覆うカバーとを設けること
により、構成が簡単でメンテナンスが容易なウェブ加湿
装置を提供することができ、乾燥したウェブには水分が
均一に供給できるという効果を奏する。

【００１９】また、加湿ローラを駆動ローラ上にてウェ
ブと直接対接させることにより、ウェブの内部まで十分
な水分を均一に供給できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態のウェブ加湿装置が組み込
まれるオフセット輪転機の全体構成図である。

【図２】本発明の一実施形態のウェブ加湿装置の要部構
成図である。

【図３】従来のウェブ加湿装置の要部構成図である。

【図４】従来の他のウェブ加湿装置の要部構成図であ
る。

【図５】従来のさらに他のウェブ加湿装置の要部構成図
である。

【符号の説明】

１０ウェブ１２給紙部１４インフィード部１６印刷ユニット１８印刷部２０乾燥部２２、２２駆動ローラ２４、２５加湿装置２６冷却部２８折機３０、３０加湿ローラ３２、３２噴霧装置３４、３４カバー３５、３５排出孔３６水の配管３８エアーの配管４０電磁弁

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】駆動ローラに巻回され移送されるウェブ
の表裏面に対接する加湿ローラと、この加湿ローラに水
を噴霧する噴霧装置と、前記加湿ローラのウェブ対接部
分を除きこの加湿ローラと前記噴霧装置とを覆うカバー
とを設けることを特徴とする印刷機のウェブ加湿装置。
【請求項２】前記加湿ローラは、駆動ローラ上にてウ
ェブと直接対接するよう構成してなる請求項１記載の印
刷機のウェブ加湿装置。