JPH1156847A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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Publication number
JPH1156847A
JPH1156847A JP22400897A JP22400897A JPH1156847A JP H1156847 A JPH1156847 A JP H1156847A JP 22400897 A JP22400897 A JP 22400897A JP 22400897 A JP22400897 A JP 22400897A JP H1156847 A JPH1156847 A JP H1156847A
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JP
Japan
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signal
power
observation points
blood flow
speed
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Pending
Application number
JP22400897A
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English (en)
Inventor
Takuya Noda
拓也 野田
Kazuhiro Watanabe
一宏 渡辺
Akira Shinami
章 司波
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、被検体内に超音波パルスを送波し被
検体内で反射した超音波を受信して被検体内に延びる走
査線に沿う複数の観測点の超音波反射情報を担う受信信
号を得る過程を複数の走査線について順次繰り返すこと
により被検体内部の画像を生成する超音波診断装置、詳
細には、その過程を同一の走査線について複数回繰り返
し、その間に得られた受信信号に基づいて、被検体内部
の、その走査線に沿う複数の観測点それぞれの動きを検
出する機能を備えた超音波診断装置に関し、パワードプ
ラにおけるホワイトノイズを低減し、そのホワイトノイ
ズに埋もれるような微弱な血流をも描出する。 【解決手段】血流パワーと血流速度とに基づいて、所定
の高速度かつ所定の低パワーの成分が抑制された修正パ
ワーを求めるパワー修正部178を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体内に超音波
パルスを送波し被検体内で反射した超音波を受信して被
検体内に延びる走査線に沿う複数の観測点の超音波反射
情報を担う受信信号を得る過程を複数の走査線について
順次繰り返すことにより被検体内部の画像を生成する超
音波診断装置に関し、詳細には、その過程を同一の走査
線について複数回繰り返しその間に得られた受信信号に
基づいて、被検体内部の、その走査線に沿う複数の観測
点それぞれの動きを検出する機能を備えた超音波診断装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】被検体、特に人体内に超音波パルスビー
ムを送波し、人体組織で反射して戻ってくる超音波を受
信して受信信号を得、その受信信号に基づく人体内の断
層像(Bモード像)を表示することにより、人体の内臓
等の疾患の診断を容易ならしめる超音波診断装置が従来
から知られており、この超音波診断装置には、Bモード
像の表示のほか、体内を流れる血流で反射した超音波を
受信して、血流の速度、パワー等の血流情報を得る手段
が備えられているものもある。
【0003】図3は、従来の超音波診断装置の概略構成
図である。送信部11から、多数の電気音響変換素子1
2に向けてそれぞれ所定のタイミングで高電圧パルスが
印加され、これにより被検体(図示せず)内に超音波パ
ルスビームが送信される。ここでは、超音波パルスビー
ムの進行方向を定める複数の走査線が全体として扇状に
広がる、いわゆるセクタ走査がなされ、各走査線それぞ
れに沿って例えば8回ずつの超音波パルスビームが送波
される。この超音波パルスビームは被検体内を流れる血
液を含む種々の組織で反射し電気音響変換素子12に戻
ってきた超音波が受信部13で受信されて電気信号に変
換される。その受信部13で得られた信号は、整相加算
部14で受信ビームが形成されるように、複数の電気音
響変換素子12で得られた信号の位相が揃えられるとと
もに互いに加算される。この整相加算部14で得られた
受信信号は、対数・検波部15に入力されて対数圧縮さ
れ、さらに検波されて、さらに表示に適した画像信号に
変換されて表示部16に入力される。表示部16には、
例えばCRTディスプレイ装置が備えられており、その
表示画面上に、入力された画像信号に基づく画像(Bモ
ード像)が表示される。
【0004】また整相加算部14で得られた受信信号
は、ドプラ解析部17に入力される。ドプラ解析部17
では、詳細は後述するが、血液で反射した超音波には、
その反射によりその血液の動き(血流)に応じてドプラ
遷移を受けた成分を存在することを利用して、その受信
信号から血流速度、血流パワー等の血流情報が抽出さ
れ、例えば、電気音響変換素子12に向かう方向の血流
を有する観測点を赤、電気音響変換素子12から遠ざか
る血流を有する観測点を青、それらの輝度で血流速度を
あらわしたカラーモード像が生成される。表示部16で
は、そのカラーモード像がBモード像に重畳されて表示
画面上に表示される。
【0005】図4は、図3に1つのブロックで示すドプ
ラ解析部の内部構成を示したブロック図である。図3に
示す整相加算部14で得られた受信信号は、ドプラ解析
部を構成する直交検波部171に入力される。この直交
検波部171では、入力された受信信号が直交検波され
て、虚部をあらわす信号と実部をあらわす信号とのペア
からなる複素信号である直交検波信号が生成される。そ
の直交検波信号は、その虚部信号と実部信号が、それぞ
れA/D変換部172a,172bに入力されてディジ
タル信号に変換に変換され、その後各MTIフィルタ1
73a,173bに入力される。
【0006】MTIフィルタ173a,173bはディ
ジタルのハイパスフィルタの一種であり、MTIフィル
タ173a,173bは、超音波の送受信を同一の走査
線について複数回(ここの例では8回)繰り返す間に得
られた直交検波信号に基づいて、その直交検波信号の、
1つの観測点につき複数の信号成分の所望の低周波分を
複数の観測点それぞれについて抑制するフィルタリング
処理が行なわれる。MTIフィルタ173a,173b
では、このフィルタリング処理により、ドプラ遷移を受
けていない直流成分や、被検体内の血流以外の組織等の
動きに起因する低周波の成分が抑制され、血流情報が抽
出されたフィルタリング信号が生成される。このフィル
タリング信号は、虚部信号i、実部信号rからなる複素
信号である。このようにして生成されたフィルタリング
信号は、自己相関演算部174に入力される。この自己
相関演算部174では、各観測点毎に複数の信号成分に
ついて、時間的に隣接する2つの信号成分どうしの自己
相間演算が施され、MTIフィルタ173a,173b
から入力された、各観測点について、複数の自己相関信
号が生成される。この自己相関信号も、同相成分Iと直
交成分Qとからなる複素信号である。この自己相関演算
部174で得られた自己相関信号は、血流演算部175
に入力され、血流演算部175では、その自己相関信号
の位相角度 θ=tan-1(Q/I) の、各観測点毎の平均的な値が求められる。この位相角
度θ平均値は、その観測点の血流速度に比例した値を有
している。
【0007】このようにして求められた血流速度の情報
は、前述したように、図3に示す表示部16に送られ、
表示部16の表示画面には、Bモード像に重畳され、電
気音響変換素子12に近づく方向、遠ざかる方向の血流
が例えばそれぞれ赤、青で表示されたカラーモード像が
表示される。このような血流速度分布を求めてカラー画
像で表示する技術は一般にカラードプラと称されてい
る。
【0008】また、図4に示す血流パワー演算部176
では、MTIフィルタ173a,173bの出力である
フィルタリング信号、もしくは自己相関演算部174の
出力である自己相関信号に基づいて、血流パワーP=√
(i2 +r2 )もしくはP=√(I2 +Q2 )の、各観
測点毎の平均的な値が求められる。この血流パワー演算
部176で得られた血流パワーの情報も、血流演算部1
75で得られた血流速度の情報と選択的に切り替えられ
て図3に示す表示部16に入力され、Bモード像に重畳
されて各観測点の血流パワーの分布をあらわすカラー画
像が表示される。
【0009】図4に示す移動平均演算部177では、血
流パワー演算部176で得られた血流パワー信号が入力
され、各観測点それぞれについて複数フレームにわたる
移動平均演算が施され、これにより、複数フレームにわ
たる平均的な血流パワー情報が生成される。この移動平
均演算部177で実行される移動平均演算は、例えば以
前のフレームほど小さな重みを付した重み付け移動平均
演算であることが多い。
【0010】この血流パワー情報も、血流演算部175
で得られた血流速度情報と選択的に切り替えられて図3
に示す表示部16に入力され、Bモード像に重畳されて
各観測点の平均的な画像パワーの分布をあらわすカラー
画像が表示される。尚、血流パワー画像の場合、血流パ
ワー演算部176で得られた1フレーム毎の血流パワー
画像を採用するよりも、移動平均演算部177で移動平
均化された血流パワー画像を採用することが一般的であ
る。このような血流パワー画像を生成する技術はパワー
ドプラと称されている。
【0011】ここで、血流速度の場合、電気音響変換素
子12に近づく方向の血流を正の値とすると遠ざかる方
向の血流は負の値となり、脈動した血流では血流速度が
正負の値を繰り返すこととなり、したがってこのような
血流速度を複数フレームにわたって平均化してもS/N
の向上は望めない。これに対し、パワードプラ画像の場
合、常に正の値をとる血流パワーを扱うため、移動平均
演算部177には複数フレームにわたる平均化処理によ
る血流パワーが積算され、このため血流速度分布をあら
わす画像では判別できないような微弱な血流をも表示す
ることができるものと期待される。
【0012】尚、図4に示すMTIフィルタ173a,
173bでフィルタリングの行なわれた後の信号を被検
体内の深さ方向(被検体内に延びる走査線に沿う方向)
に移動平均し、その移動平均の結果得られた信号を自己
相関演算部174や血流パワー演算部176に送ること
も従来から行なわれており、ここでは、そのような、M
TIフィルタ173a,173bでフィルタリングの行
なわれた信号を複数の観測点について平均し、その平均
された信号を1つの観測点に対応づける方式を採用した
場合、そのような平均演算を行なう構成も図4に示すM
TIフィルタ173a,173bに含め、MTIフィル
タ173a,173bからは、各観測点に対応づけられ
たフィルタリング信号が出力されるものと考える。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、パワードプ
ラにおいて複数フレームにわたる平均化処理を行なうと
血流パワーも積算されるが、ホワイトノイズもそのパワ
ー値が積算されるため、もともとホワイトノイズレベル
以下の血流パワーしかない微弱な血流は多数のフレーム
にわたって平均化処理を行なったとしても、あいかわら
ず画面上にはあらわれない結果となる。
【0014】近年では、パワードプラの性能評価の一手
法として、肝腫瘍内の微弱な血流を捕えて画面上にはっ
きりと描出できるか否かが問われており、このような微
弱な血流であってもそれを捉えることができないと誤診
にもつながるため重要な問題である。本発明は、上記事
情に鑑み、パワードプラにおけるホワイトノイズを低減
し、そのホワイトノイズに埋もれるような微弱な血流を
も描出することのできる超音波診断装置を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の超音波診断装置は、被検体内に超音波パルスを送波
し被検体内で反射した超音波を受信して、被検体内に延
びる走査線に沿う複数の観測点の超音波反射情報を担う
受信信号を得る過程を同一の走査線について複数回繰り
返し、その過程を同一の走査線について複数回繰り返す
間に得られた受信信号に基づいて、被検体内部の、その
走査線に沿う複数の観測点それぞれの動きを検出する超
音波診断装置において、上記受信信号を直交検波するこ
とにより直交検波信号を生成する直交検波部と、同一の
走査線について上記過程を複数回繰り返す間に得られた
直交検波信号に基づいて、その直交検波信号の、1つの
観測点につき複数の信号成分の所定の低周波分を複数の
観測点それぞれについて抑制するフィルタリング処理を
実行することによりフィルタリング信号を生成するMT
Iフィルタと、フィルタリング信号に基づいて複数の観
測点それぞれについて自己相関演算を実行することによ
り自己相関信号を生成する自己相関演算部と、自己相関
信号に基づいて複数の観測点それぞれの動きの速度をあ
らわす速度信号を生成する速度演算部と、フィルタリン
グ信号および自己相関信号のうちの少なくとも一方の信
号に基づいて、複数の観測点それぞれのパワーをあらわ
すパワー信号を生成するパワー演算部と、パワー信号と
速度信号とに基づいて所定の高速度かつ所定の低パワー
の成分が抑制された修正パワー信号を生成するパワー修
正部とを備えたことを特徴とする。
【0016】ここで、上記「フィルタリング信号」に
は、複数の観測点に関する、上記のフィルタリング処理
の実行により生成された信号の平均的な値をある1つの
観測点に対応づける方式を採用した場合の、その平均的
な値を持つ信号も含まれる。図1は、本発明の原理説明
図である。図4に示す自己相関演算部174で得られる
自己相関信号(同相成分Iと直交成分Q)は、MTIフ
ィルタ173a,173bによるフィルタリング処理が
施されないときは、図1に破線で示すような所定の円内
に分布するが、MTIフィルタ173a,173bによ
ってクラッタ成分が抑制されるため、図1に示す実線で
示す範囲内に血流成分およびホワイトノイズ成分が分布
することになる。なぜならば、前述したように位相角
は、図に示すように、 θ=tan-1(Q/I) であらわされ、この位相角が被検体内の観測点の動きの
速度に比例するが、MTIフィルタ173a,173b
では、クラッタ成分(低速成分)、すなわち、図に示す
位相角θの小さい成分が抑制されることになるからであ
る。
【0017】ここで、ホワイトノイズは、パワー値P=
√(I2 +Q2 )もしくはP=√(i2 +r2 )が小さ
いため、かなり高い確率で図1に斜線を施した円内に分
布すると考えられる。ここで注目すべき点は、ホワイト
ノイズが図1に斜線を施した円、すなわち、確率的に、
低パワー値かつ流速の速い領域内に分布している点であ
る。これに対し、カラードプラやパワードプラで捉えに
くい微弱な血流は、図1に白丸で示すような、血流パワ
ーが小さく、かつ流速も小さい領域である。したがっ
て、流速とパワー値との双方を考慮することにより、微
弱血流の情報を施したままホワイトノイズを低減するこ
とが可能となる。
【0018】本発明は、このような観点に基づき、パワ
ー信号と速度信号とに基づいて所定の高速度かつ所定の
低パワーの成分が抑制された修正パワー信号を生成する
ものであるため、微弱血流の情報を残したままホワイト
ノイズが低減した血流パワー分布をあらわす画像を得る
ことができる。ここで、上記本発明の超音波診断装置に
おいて、上記修正パワー信号に、複数の観測点それぞれ
について複数フレームにわたる移動平均演算を施すこと
により平均化パワー信号を生成する移動平均演算部と、
平均化パワー信号に基づく画像を出力する画像出力部と
を備えることが好ましい。
【0019】上述したように本発明によれば微弱血流の
情報を残したままホワイトノイズを低減することができ
るため、そのような血流パワー画像を複数フレームにわ
たって積算(平均)することにより、微弱血流を一層鮮
明に描出することができる。尚、これまで説明したよう
に、血流パワーはMTIフィルタの出力であるフィルタ
リング信号に基づいて求めることもでき、自己相関演算
部の出力である自己相関信号に求づいて求めることもで
きる。そこで、本発明の超音波診断装置では、パワー演
算部が、複数の観測点それぞれのパワーをあらわす、フ
ィルタリング信号に基づく第1のパワー信号と自己相関
信号に基づく第2のパワー信号との双方のパワー信号を
生成するものであって、パワー修正部が、上記双方のパ
ワー信号のうちのいずれか一方のパワー信号と速度信号
とに基づいて複数の観測点それぞれについて所定の抑制
度を求め、上記双方のパワー信号のうちの上記一方のパ
ワー信号とは異なる他方のパワー信号の、複数の観測点
それぞれの信号成分を、複数の観測点それぞれの抑制度
に応じて抑制することにより、修正パワー信号を生成す
るものであってもよく、あるいは、パワー演算部が、複
数の観測点それぞれのパワーをあらわす、フィルタリン
グ信号に基づく第1のパワー信号と自己相関信号に基づ
く第2のパワー信号との2種類のパワー信号のうちのい
ずれか一方のパワー信号を生成するものであって、パワ
ー修正部が、一方のパワー信号と速度信号とに基づいて
複数の観測点それぞれについて所定の抑制度を求め、そ
の一方のパワー信号の、複数の観測点それぞれの信号成
分を、複数の観測点それぞれの抑制度に応じて抑制する
ことにより、修正パワー信号を生成するものであっても
よい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図2は、本発明の超音波診断装置の一実施形
態の、ドプラ解析部のブロック図である。尚、超音波診
断装置全体の構成については、図3を参照して既に説明
済であるため、ここでは重複説明は省略する。また図2
のブロック図において、図4を参照して説明した従来の
超音波診断装置のドプラ解析部の構成要素に対応する構
成要素には、図4に付した符号と同一の符号を付して示
し、従来技術との相違点について説明する。
【0021】血流パワー演算部176で得られた、各観
測点についての血流パワーをあらわすパワー信号は、血
流パワー修正部178に入力される。この血流パワー修
正部178には、血流演算部175で得られた各観測点
の血流速度をあらわす血流速度信号も入力され、血流パ
ワー修正部178では、ホワイトノイズに対応する低パ
ワーかつ高流速な信号成分を抑制するように各観測点毎
の抑制度が求められ、その抑制度に従って、パワーをあ
らわす各観測点毎の信号成分が抑制される。この抑制度
は、所定の低パワーかつ所定の高流速の範囲内の信号成
分を一律に抑制するような二値的なものであってもよ
く、あるいはあるパワー領域、あるいは、ある流速領域
で、段階的あるいは連続的に変化する重みであって各信
号成分をその重みに従って重み付けを行なってもよい。
【0022】このようにして修正された血流パワーは、
そのまま、あるいは移動平均演算部177で積算された
後、図3に示す表示部16に送られ、表示部16では、
表示画面上に、Bモード像にパワードプラによるカラー
画像が重畳されて表示される。ここで血流パワー修正部
178において修正される基になる血流パワーは、MT
Iフィルタ173a,173bの出力であるフィルタリ
ング信号に基づいて得られた血流パワー(ここではこれ
を「第1の血流パワー」と称する)であってもよく、自
己相関演算部174の出力でがある自己相関信号に基づ
いて得られた血流パワー(ここではこれを「第2の血流
パワー」と称する)であってもよい。また、これと同様
に、上述の抑制度ないし重みを求めるために血流速度と
ともに用いられる血流パワーも、第1の血流パワーであ
ってもよく、第2の血流パワーであってもよい。
【0023】血流パワー修正部において、求められた観
測点ごとの抑制度に基づいて第1の血流パワーを修正し
て表示用に用いることと、第2の血流パワーを修正して
表示用に用いることとを比較すると、第1の血流パワー
よりも第2の血流パワーの方がホワイトノイズが低減で
きるという利点がある。第2の血流パワーは分散性のあ
る信号に対しては低い値を示す特徴があるので、ホワイ
トノイズが低い値となりノイズが目立たなくなるのであ
る。ただし、第2の血流パワーの場合、ホワイトノイズ
だけでなく、分散性のある血流(例えばジェット流等)
も低い値となってしまい、血流描出力も劣る傾向があ
る。したがって、血流パワー演算部176は、第1の血
流パワーと第2の血流パワーとの双方を求める機能を有
し、状況によって使い分けることが好ましい。
【0024】ただし、血流パワー演算部176では第1
の血流パワーおよび第2の血流パワーのうちの一方の血
流パワーを求め、血流パワー修正部178では、血流パ
ワー演算部176で求めた一方の血流パワーと、血流演
算部175で求めた血流速度とに基づいて、その求めた
一方の血流パワーを修正してもよい。このように一方の
血流パワーのみを取扱うシステムの場合、双方の血流パ
ワーを取り扱うシステムと比べ、性能面では多少の制限
を受けるものの、コスト面では有利である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来であればホワイトノイズに埋もれてしまい描出でき
なかったような微弱血流であっても描出が可能な超音波
診断装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の超音波診断装置の一実施形態の、ドプ
ラ解析部のブロック図である。
【図3】超音波診断装置の概略構成図である。
【図4】図3に1つのブロックで示す、従来のドプラ解
析部の内部構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
11 送信部 12 電気音響変換素子 13 受信部 14 整相加算部 15 対数・検波部 16 表示部 17 ドプラ解析部 171 直交検波部 172a,172b A/D変換部 173a,173b MTIフィルタ 174 自己相関演算部 175 血流演算部 176 血流パワー演算部 177 移動平均演算部 178 血流パワー修正部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体内に超音波パルスを送波し被検体
    内で反射した超音波を受信して、被検体内に延びる走査
    線に沿う複数の観測点の超音波反射情報を担う受信信号
    を得る過程を同一の走査線について複数回繰り返し、該
    過程を同一の走査線について複数回繰り返す間に得られ
    た受信信号に基づいて、被検体内部の、該走査線に沿う
    複数の観測点それぞれの動きを検出する超音波診断装置
    において、 前記受信信号を直交検波することにより直交検波信号を
    生成する直交検波部と、 同一の走査線について前記過程を複数回繰り返す間に得
    られた直交検波信号に基づいて、該直交検波信号の、1
    つの観測点につき複数の信号成分の所定の低周波分を複
    数の観測点それぞれについて抑制するフィルタリング処
    理を実行することによりフィルタリング信号を生成する
    MTIフィルタと、 前記フィルタリング信号に基づいて複数の観測点それぞ
    れについて自己相関演算を実行することにより自己相関
    信号を生成する自己相関演算部と、 前記自己相関信号に基づいて複数の観測点それぞれの動
    きの速度をあらわす速度信号を生成する速度演算部と、 前記フィルタリング信号および前記自己相関信号のうち
    の少なくとも一方の信号に基づいて、前記複数の観測点
    それぞれのパワーをあらわすパワー信号を生成するパワ
    ー演算部と、 前記パワー信号と前記速度信号とに基づいて所定の高速
    度かつ所定の低パワーの成分が抑制された修正パワー信
    号を生成するパワー修正部とを備えたことを特徴とする
    超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 前記修正パワー信号に、複数の観測点そ
    れぞれについて複数フレームにわたる移動平均演算を施
    すことにより平均化パワー信号を生成する移動平均演算
    部と、 前記平均化パワー信号に基づく画像を出力する画像出力
    部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の超音波診
    断装置。
  3. 【請求項3】 前記パワー演算部が、前記複数の観測点
    それぞれのパワーをあらわす、前記フィルタリング信号
    に基づく第1のパワー信号と前記自己相関信号に基づく
    第2のパワー信号との双方のパワー信号を生成するもの
    であって、 前記パワー修正部が、前記双方のパワー信号のうちのい
    ずれか一方のパワー信号と前記速度信号とに基づいて複
    数の観測点それぞれについて所定の抑制度を求め、前記
    双方のパワー信号のうちの前記一方のパワー信号とは異
    なる他方のパワー信号の、複数の観測点それぞれの信号
    成分を、複数の観測点それぞれの抑制度に応じて抑制す
    ることにより、修正パワー信号を生成するものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 前記パワー演算部が、前記複数の観測点
    それぞれのパワーをあらわす、前記フィルタリング信号
    に基づく第1のパワー信号と前記自己相関信号に基づく
    第2のパワー信号との2種類のパワー信号のうちのいず
    れか一方のパワー信号を生成するものであって、 前記パワー修正部が、前記一方のパワー信号と前記速度
    信号とに基づいて複数の観測点それぞれについて所定の
    抑制度を求め、該一方のパワー信号の、複数の観測点そ
    れぞれの信号成分を、複数の観測点それぞれの抑制度に
    応じて抑制することにより、修正パワー信号を生成する
    ものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断
    装置。
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