JPH1156814A - 磁気共鳴イメージング装置用の自立型高周波コイル - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置用の自立型高周波コイル

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JPH1156814A
JPH1156814A JP10181234A JP18123498A JPH1156814A JP H1156814 A JPH1156814 A JP H1156814A JP 10181234 A JP10181234 A JP 10181234A JP 18123498 A JP18123498 A JP 18123498A JP H1156814 A JPH1156814 A JP H1156814A
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coil
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気共鳴イメージング装置に用いられる自立支
持型のRFコイルを提供することを目的とする。 【解決手段】磁気共鳴イメージングシステムのイメージ
ング領域内に配置された被検体に送信するRF信号と被
検体からのRF信号との少なくとも一方に同調するRF
共鳴コイルを形成している導体は、強度が高く、比較的
硬く、内部的に自立する。この導体は、400MPaよ
りも強い0.2%の降伏強度を有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴イメージ
ング装置用の自立型高周波コイル(以下、「RF」コイ
ルと言う)に関する。RFコイルは、磁気共鳴イメージ
ング装置のイメージング領域内に配置された生体又は他
の対象物と装置との間での高周波エネルギーの受け渡し
を担っており、典型的には、3MHzから64MHzの
範囲内の特定の周波数又は帯域で動作する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴イメージング(MRI)技術は
近年著しい発展を遂げており、MRI装置は多種多様化
している。その殆どは、非常に強い静磁場H0 を生成
し、この静磁場H0 内において直交3軸の勾配磁場を重
畳するようになっている。また静磁場は、所定のイメー
ジング領域内でほぼ一様であり、また勾配磁場はその中
ではほぼ線形に磁場強度が変化する。
【0003】高周波パルス(RFパルス)は、プログラ
ムされたシーケンスに従って次々と、イメージング領域
内の被検体に、所定の周波数又は周波数帯域で送信され
る。この周波数や周波数帯域は、静磁場H0 の強度に応
じて、3MHzから64MHzの範囲内で通常に設定さ
れる。RFパルスにより、よく知られている核磁気共鳴
現象(NMR)に従って所定量だけ特定原子核の磁気モ
ーメントは選択的に歳差運動をする。このRFパルスの
印加停止後、NMRにより歳差運動している原子は、緩
和しながら、だんだんと静磁場H0 に揃うように戻って
いく。その緩和過程において、特有のNMR RF信号
が発生する。このようなRF信号は、受信され、検波さ
れ、そして処理され、その結果、任意のMRI技術によ
り被検体の所望のMRI画像を生成できる。RFパルス
は、エンコードプロセスやよく知られているNMRの位
相制御により空間情報を生じさせるためにイメージング
期間中に幾つかの勾配コイルに流される電流パルスの空
間的なシーケンスに同期して送信される。
【0004】多くのMRI装置において、静磁場H
0 は、大型のソレノイドコイルという形態で実現でき、
また勾配コイルは、管を取り巻くような形状を有する鞍
型コイルで実現できる。このような場合、管に沿って設
けられる狭いトンネル状のイメージング領域内に患者を
挿入する必要がある。多くの患者は、閉所恐怖症のよう
な反応を示すかもしれない。また、例えばイメージング
領域内にRF送受信コイルを配置する場合や、イメージ
ング領域内の患者にアクセスするのは非常にやっかいで
ある。
【0005】また、例えば永久磁石又は強磁性磁極及び
磁束帰還パスを有する電磁石のような、磁極ペアを使っ
たタイプのMRI装置もある。この磁極ペアは、必要な
静磁場H0 を形成するためにイメージング領域の対向す
る両端に配置される。磁極、管状又はフラットな勾配コ
イル、装飾カバーの間のイメージング領域の外側の磁束
帰還用の必要な磁気回路は、様々な方法で構成されてい
る。初期の永久磁石を使った磁気共鳴イメージング装置
では、患者へのアクセスは、患者を挿入するトンネル状
の領域から行うしかなかった。従って、ソレノイド状の
磁場発生装置を備えた初期の磁気共鳴イメージング装置
において、イメージング領域へのアクセスは、1又は2
つのオープンで塞がっていない患者アクセスポート(領
域)、すなわち、搬送軸に沿って配置された患者搬送ト
ンネルの両端部分に制限されていた。
【0006】本発明の出願人は、静磁場磁石、勾配コイ
ル、および装飾用/機能上の外カバー構造が、開口部
と、患者搬送軸に垂直な方向に沿ってイメージング領域
に直接伝達する、塞がっていない患者アクセス領域と、
を残すように配置されている磁気共鳴イメージング装置
を既に提案した(例えば、1989年5月9日に発行さ
れた米国特許第4,829,252号を参照)。好まし
い具体例としての米国特許第4,829,252号明細
書に記載の実施形態において、イメージング領域への横
方向からのアクセスは、他の具体的な実施形態において
患者搬送機構の2つの対向する側から行っても良い。そ
のようなイメージング領域への横方向からのアクセスは
MRIシステムの1つの側面(またはトップでさえも)
を通過する。このような具体的な実施形態では、磁束帰
還回路は、磁極において外見上放射状に置かれた1つ以
上の円筒形の柱(例えば、それらのうちの4つ)の形状
であることが好ましい。この態様において、イメージン
グ領域への横方向の塞がっていないアクセスは、患者搬
送軸に沿ってだけではなくそのような円柱状の帰還磁束
回路構造の間に用意された少なくとも1つの付加的な横
方向のポートを通って規定される。新たな、米国特許第
4,829,252号の特許を取得したシステムでは、
そのような「解放性」を最終の完成されたMRI構造に
おいて維持するために、勾配コイルとハウジング構造を
統合して、オープン型静磁場構造の利用可能性の独特な
効果を得ている。すなわち、遮断ハウジングや他の構造
は、そのような横方向のアクセスパスを遮断するために
これまで全く使用されなかった。
【0007】強い磁場H0 が生成されるとしても、この
ような従来のMRIシステムでは、RFコイル構造に対
してほぼ純粋な軟銅導体が伝統的に用いられてきた。そ
のような純粋な銅導体は、もしどのような所定のRFコ
イル構造に対して所望の形状以外で支持されていないな
らば、それらの形状が容易に変更できるという点で、相
対的に「ソフト(軟かい)」である。例えば、一般的に
RFコイル構造物は、イメージングする人体部分に接触
するか、近接するので、ある種類の外部支持構造(例え
ば、動物界における外骨格部の外部支持殻の如きもの)
が与えられない限り、実用的な商業的な応用において、
繰り返して使用することを意図したライフサイクルにわ
たって、そのような軟銅導体がそれらの形を維持するこ
とを期待することは非現実的である。
【0008】もしRFコイルを何らかの外部の支持なし
に純粋な軟銅で作る必要があるならば、スペース内で配
線が動き回ることが予期される(例えば、通常使用時
に、通常予測される力(force) の接触時)。これは少な
くとも2つの異なる問題を起こす。第1に、RFアンテ
ナコイルのインダクタンスは、コイルへのレシーバープ
リアンプのカップリングにおける変化、すなわち、プリ
アンプから見た電圧の変化に起因して変化することであ
る。第2に、コイルサイズの変化(または、もしコイル
が送信機として使われているならば、RFフィールドで
作られた相互作用)は、回転磁気の回転で誘引されたe
mfを変化させることである。この効果は、受信信号の
変化の原因にもなる。もしそれが1つのMRI信号の収
集から次の収集までの信号の変化を持つのであれば、位
相エンコードされた方向にイメージング対象の許容でき
ないブリーディングを生じるであろう。
【0009】従って、従来では、RFコイル導体を外部
で支持し、絶縁体に完全に入れることが慣例であった。
多くのMRIシステム環境にとって、このようなコイル
構造は、必ずしも最適なものであるとは言えなかった。
例えば、コイル導体に対する堅い絶縁支持部材は、MR
Iシステムのイメージングシーケンス期間中若しくはそ
の合間、又はセットアップ中に、コイル構造を通じて、
所望の医学的な手続上のアクセスを遮断する役目をする
かもしれない。さらに、複合コイル構造のそのような完
全に閉じており、固い外観は、比較的閉じられたコイル
構造で体の一部が取り囲まれてしまうような患者の閉所
恐怖症の感情や反発を逆に高めてしまうかもしれない。
【0010】非常に堅く、潜在的に自立支持型の導電体
は、もちろん、電気のシステム設計の一般的な分野の他
の応用について公知である。例えば、高強度、および良
導電性の銅と銀の合金(Cu−Ag合金)は、長い間Sh
owa Electric Wire Cable Company, Ltd.(Tokyo Torano
mon Bldg., 1-1-18 Toranomon, Minato-ku, Tokyo, 10
5, Japan) 又はShowa Electric America, Inc., (Suit
e 1142, Russ Bldg., 235 Montgomery Street, San Fra
ncisco, California, 94104-3062)から入手可能であっ
た。このような高強度、良導電性のCu−Ag合金の導
電率は、純粋な銅の導電率の約80%であり、かつ顕著
な高い強度と硬度を有している。他の適当であると考え
られる堅い(すなわち「硬」)導電性を有する材料とし
て、ベリリウム銅、リン青銅、およびチタンが含まれ
る。いくつかのそのような堅い材料の導電率が、たとえ
Cu−Agより小さくても、それらは導電率の有益な範
囲内に未だあるかもしれない。さらに、導電率は、非常
に多くの酸素汚染を避けるために処理することによって
増やしても良い。比較的良い導電率、高強度を有し、強
磁性でないような他の原料は、また、まもなく、または
将来的に利用可能になるであろう。
【0011】このような良導電性/高強度導電体は、パ
ルス磁石などの高磁場磁石の開発のために、以前から用
いられてきた。このような合金は、少なくとも一部、冷
間加工と熱処理の適当な結合による高強度および良導電
性の結合を明確に表しているが、容易に溶かされて鋳造
されたか、又は高磁場磁石に対する所望の磁石コイル構
造に強制的に曲げられた合金における結果である。様々
な標準サイズ(例えば、2×3mm,2.5×4mm,
4×6mmなどの断面を持っている棒材は商業的に利用
可能であり、高磁場磁石の応用における使用に対する優
れ、かつ均一な特徴を有することが知られている。
【0012】高強度、良導電性のCu−Ag合金導電材
料に対して、他のより多くの汎用目的、応用、および市
場を見つけるための試みがなされてきた。熱溶解または
接着型絶縁体は、提供者から供給されるような導電性の
棒材で供給できる。
【0013】MRIシステムのためのRFコイルは、し
ばしば、個々の内部導体を視覚化できるように外部支持
なしで図面に概略的に描かれているが、実際には、MR
Iシステムによって利用される実際のRFコイル構造
は、上記の理由のために、完全ではないにしても実質的
に外部支持絶縁体内に配置されなければならない。事前
に発行された米国特許の出願人の検索では、実際に、M
RIシステムに対する自立支持RFコイルを達成するよ
うな事前の試みは全く発見されなかった。
【0014】例えば、以下の特許をレビューした。
【0015】 米国特許第4,636,729 号 Maurer et al (198
7) 米国特許第5,435,302 号 Lenkinski et al (199
5) 米国特許第4,620,155 号 Edelstein (198
6) 米国特許第4,649,348 号 Flugan (198
7) 米国特許第4,692,705 号 Hayes (198
7) 米国特許第5,235,283 号 Lehneetal (199
3) 米国特許第5,334,937 号 Pecketal (199
4) 米国特許第5,357,958 号 Kaufman (199
4) 米国特許第5,378,988 号 Pulyer (199
5) 米国特許第5,381,122 号 Laskaris et al (199
5) 米国特許第5,474,069 号 Wong et al (199
5) 米国特許第5,519,321 号 Hagenetal (199
6)
【0016】Maurer等は、「自立支持」磁石勾配コイル
システムについての彼らの教示を示している。しかしな
がら、勾配コイルの副構造のうちのいくつかが、正し
く、互いに向けられて、接合された(たぶん絶縁され
る)導電体という意味において「自立支持」である一
方、全体の勾配コイル集団は、非磁気の絶縁材料のいく
つかの長い支持部材を使用して、「自立支持」されるの
みである。開放型勾配コイル構造の主目的は、明らか
に、操作中にMRIシステム内の可聴雑音を減らすこと
である。いずれにせよ、「自立支持」によるRFコイル
の提供が望まれていることを示唆する文献は全く見あた
らない。
【0017】実際、Lenkinski 等(1995)は、フレキシ
ブルなRF表面コイルに向けられたが、「堅い」と言わ
れる以前のすべての構造に対してそのようなフレキシブ
ル構造を対比している。Edelstein 、Flugan及びHayes
の例で引用されている。しかし、その中で説明されたR
Fコイル構造は、ごく僅かであっても「堅い」のみであ
るが、何故ならば、堅いコイル形成物の外側表面上に形
成され、接している(又は、堅い覆い等に覆われる)か
らである。これらの文献のいずれも、堅牢な自立支持R
Fコイル導体の使用を教示又は示唆していない。
【0018】Kaufman 、Pulyer、およびHagen 等は、イ
メージング処理中に数回の患者のアクセス(情報)を保
持するために設計されたRFコイルシステムや部品の例
を示している。Peck等は、RFコイルシステム(この1
つは勾配コイルである)で使用される典型的な堅いコイ
ル形成構造を示している。集合的にこれらに加えて、Le
hne 等、Las karis 等、およびWongは、単に以前のすべ
てのMRI RFコイルが、従来の(軟)銅から変わり
なく形成されることを確認するのみであって、軟銅導体
を堅い外部のコイル形成構造に関連付けることによって
のみ、ほとんど典型的に堅くされている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】これまでに、MRIシ
ステムのRFコイルのための自立支持導体として堅牢導
体を用いることを教示するか、または提案することに失
敗した従来の全てについて多くの理由がある。例えば、
Showa Electric Wire Cable Company, Ltd.(Tokyo Tora
nomon Bldg., 1-1-18 Toranomon, Minato-ku, Tokyo, 1
05, Japan) 又はShowa Electric America, Inc., (Sui
te 1142, Russ Bldg., 235 Montgomery Street, San Fr
ancisco, California, 94104-3062)から入手可能なCu
−Ag合金導体は非常に堅く、手では曲げることが非常
に困難である。さらに、そのような材料の導電率は必然
的に純粋な銅よりも小さいので、そのような材料の使用
は、この理由のための通常の傾向に反している。従来の
RFコイルの応用において、そのような材料の使用を自
立型コイルの導体に対して試みなかったという他の理由
は、合金導体の強磁性の不純物(例えば、鉄、コバル
ト、ニッケルなど)の存在可能性である。
【0020】本発明は、かかる事情に考慮してなされた
ものであり、磁気共鳴イメージング装置に用いられる自
立支持型のRFコイルを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、高強度で、比
較的高い導電率(例えば、高純度の無酸素銅の80%)
を持つCu−Ag合金を用いる。この合金は、実質的に
全てのRFコイル導体を包含する外部絶縁支持体(つま
り、外骨格構造)の強度及び剛性に依存することなく、
MRIシステムのためのRFコイル(例えば、脊椎動物
の内部を支持する骨格に相似する)を自立させるだけの
強度及び剛性を有する。他の比較的剛性のある導電性材
料も同様に適用できる。これら合金により、従来からの
軟銅(ワイヤ,板,棒等)に代えて、MRIシステムの
ためのRFコイルを製作できる。本発明は、極めて強度
があり且つ剛性(例えば、実質的に剛体)を有する導体
を、MRIシステムのRFコイルのために用いる。本発
明のために使用する導体は、十分な強度及び剛性があ
り、MRIシステムの通常の使用で、自立RFコイルア
ンテナのインダクタンス及び感度を、変形を許さない程
度の十分な強度がある。
【0022】ヤング率は、極く小さな変形に関して重要
である。張力は、材料が引き裂きに必要な力の定義に有
用である。しかしながら、本発明に適合する導体の剛性
の定義においてより重要なことは、プラスチック変形し
始める点を定義することである。この点を特定するため
には種々の方法があるが、典型的な方法として、比例部
分の限界点について議論する方法、又は0.2%の降伏
強度について議論する方法がある。後者では、応力−ひ
ずみ曲線がその直線部分から0.2%ほど偏差する点を
測定する。延伸銅について言えば、典型的な数値はAS
TM B124又はASTM B133銅の280Mp
a(メガ・パスカル)の0.2%降伏強度である。鍛錬
銅であれば、この数値は明らかに低くなる。本発明の実
施形態において用いられるCu−Ag合金導体は、90
0Mpaから980Mpaの0.2%降伏強度を有して
おり、これらの値は、限界(破壊)強度よりもやや小さ
い。
【0023】他の合金、冷間圧延ベリリウム銅(AST
M B197)に類似する合金は0.2%の720MP
aの値を有する。アルミニウム青銅(ASTM B16
9、合金A)は、450MPaである。これらの合金
は、いずれも本発明において使用され得る導体である。
【0024】現在のところ、本発明に有用な導体のため
の最小値として、少なくとも400MPaの値を閾値と
して定めることが適切であると考える。この値は、標準
等級の銅の値よりも依然として高い。
【0025】多方向に延びたループのRF導電性は改良
され得る。例えば、高純度の銅、銀、金を、浸入度(ski
n depth)の数倍の厚さで メッキしたワイヤの場合、外
側は高い導電性を持ち、しかも、内側は高い強度のコン
ビネーションを持ち得る。半径方向に沿って成分変化す
る化合物が付加するような、ある種の等級の合金を用い
ることができる。もし、チタニウムのような、低い導電
性の金属を用いる場合、マスクできるメッキ部分からワ
イヤ部分にかけての外側はメッキされる。メッキ部の破
れた部分を横切るようにキャパシタが配置され、該キャ
パシタは、ワイヤの容量性インピーダンスが抵抗性イン
ピーダンスより十分に低いようなキャパシタと等価のR
F電流が推定され得る。RFコイル上における接合部に
は、下張りの金属の強度を損なうことなく、キャパシタ
(メッキ部におけるギャップをブリッジする)が形成さ
れ得る。実施形態では、Showa Electric Wire Cable Co
mpany, Ltd.(Tokyo Toranomon Bldg., 1-1-18 Toranomo
n, Minato-ku, Tokyo, 105, Japan) 又はShowa Electr
ic America, Inc., (Suite 1142, Russ Bldg., 235Mont
gomery Street, San Francisco, California, 94104-30
62)のCu−Ag合金導体が用いられる。もっとも、こ
のCu−Ag合金導体は、純粋軟銅材と同程度の導電性
のほぼ80%を有するが、これにほぼ20%の断面を追
加導体としてを用いる(可能な限り、多くの分布キャパ
シタがコイル導体に沿って配置されるように)。これ
が、MRIシステムのためのRFコイルの製作に好適で
あることに着眼する。このようなコイルは、自立性が確
保され、該導体の絶縁は、各導体ターンのほぼ外側に粘
着した大変薄い層の絶縁材だけで実現される。
【0026】純粋な軟銅材を用いた先行技術と対照され
る、内部的に自立している(例えば、実質的に堅牢であ
って、たとえ、ボデイ部周囲に結合部開口が容易に配置
される得るようするため、十分な弾性度を温存させると
しても)MRI・RFコイルは、所望のMRI・RFコ
イル形状について外部的に自立した構造を有する。従来
のMRI・RFコイルは、従前の外部コイル(例えば、
十分な強度及び剛性を有する、プレキシガラス(アクリ
ル酸樹脂の商品名)又はいくつの絶縁性誘電体材料)に
より支持されなければならない。剛体コイルでは、従前
からの必要なスペースの確保がなされ、及び/又は、障
害物を乗り越えてコイル構造体内に患者を収容するのに
困難が伴わない、及び/又は、RFコイル構造の内側に
患者を置いてインターコンベンショナル・プロシジャ
(Interventional Procedures )を行い得る。
【0027】MRIシステムのRFコイルは、NMR核
種の磁場強度に関係し且つNMR核種のラーモア周波数
に関係する高周波で動作する。典型的な商用MRIシス
テムは、下限がほぼ3MHz(最も低磁場の商用MRI
システムの場合)の周波数で動作し、上限がほぼ64M
Hz(最も高磁場の商用MRIシステムの場合)の周波
数で動作する。
【0028】各MRIシステムは、1ダース相当のRF
コイルを持ち、それぞれは異なる時、異なる患者の組織
の部位の撮影のために特別に設計されている。各コイル
は、ほぼ1〜7mの線長の導体を用い、異なる大きさの
断面を持つ。例えば、各辺3mm〜6mmオーダの矩形
断面、正方断面(例えば、従来から使用されている断
面)が用いられる。しかし、いくつかのアプリケーショ
ンでは、約2〜5cm幅の断面を持ち且つ約0.5〜
0.25mm厚さの薄い直交リボン形状の導体が用いら
れる。
【0029】Showa Electric Wire Cable Company, Lt
d.(Tokyo Toranomon Bldg., 1-1-18Toranomon, Minato-
ku, Tokyo, 105, Japan) 又はShowa Electric Americ
a, Inc., (Suite 1142, Russ Bldg., 235 Montgomery S
treet, San Francisco, California, 94104-3062)から
入手できるCu−Ag合金導体は、十分に小さな潜在的
な強磁性成分(例えば、鉄、コバルト、ニッケル等)の
汚染(contamination )を有し、このCu−Ag合金導
体は、首尾よく、MRI周囲におけるRFコイルに使用
されていることを見いだした。(このMRI周囲には、
約20%以上の導電性部材が、導電率は、高純度の無酸
素銅に予想される導電率の約80%のみであるという事
実を補償するために使用される。) この発明は、強靱、高導電性、堅牢な自立導体から形成
される磁気共鳴イメージングシステムのためのRFコイ
ルを提供する。
【0030】Cu−Ag合金導体は、磁気共鳴イメージ
ングシステムのイメージング領域内に位置する身体(例
えば、材料である無生命の身体、人間の身体の組織、動
物の身体の組織、死んでいる物或いは生きている物等)
からの、又は身体への結合高周波(RF)信号(例え
ば、3−64MHzの範囲内)に適用されるマルチター
ンRF共鳴コイルの実施形態において使用される。好適
な実施の形態においては、薄く、自立でない絶縁層を、
共通の絶縁サポート構造におけるコイルのターンを取り
囲むことなく、導体のターンのそれぞれの外周に密着す
るようにしている。
【0031】内部導電補強部材もまた、最終的にコイル
構造物のRF導電性を改善するために、より高電導の材
料(例えば、純粋な銅、金など)によってメッキされ
る。インダクタンスを低減するために、メッキにおける
不連続性はRFバイパスキャパシタによってブリッジす
る。
【0032】この発明の一般的な導電コイルは、最大の
直径が約10cmと約65cmとの間の中心開口部を有
する。この開口の形状は、円形、楕円形、弓形状でもよ
い。コイル自体は、MRIイメージング量及び/又はイ
メージング対象に対する安定な位置決めのためのベース
スタンドに添えられるにもかかわらず自立する。例え
ば、ベーススタンドは、所定のスペース及びベーススタ
ンドの2つの部分のうちの少なくとも1つに形成されて
いる溝内の位置をもって固定された導体ターンの部分と
ともに固定可能な2つの部分を有する。絶縁分離スペー
サも、臨界点におけるそれらの間の所望の固定スペース
を保つためにコイルターンの並列に配置された対(juxt
aposed pairs)の間に配置されることができる。
【0033】個々の線形導体に関して適用される絶縁材
料は、薄いポリスチレン被膜(例えば、最終的なコイル
構造をポリスチレン溶液に浸すことによる導体に準拠し
たような)、ケブラーテープラッピング、或いは、コイ
ル導体に取り付けられ、これを覆う絶縁スリーブであ
る。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。
【0035】図1は、本発明に係るRFコイル12を備
えたオープンアクセス型MRIシステム10の概略構成
を示す図である。RFコイル12は、身体用であって、
アーチ形の開口を有し、この中に患者14の一部が患者
搬送機構16を通じて挿入される。当業者にとって明ら
かであるが、RFコイル12はMRIシステム10の磁
極18a,18bと勾配磁場コイル20a,20bとの
間のイメージング領域の隅々まで適切なRF磁場を印加
することができるように構成され、配置される。磁極片
18a,18bの戻り(帰還)磁束は、磁気回路部材2
2a,22bのそれぞれの上部及び下部を通り、主磁石
構造物の周囲を取り囲む4本の支持柱を通る。
【0036】また、当業者にとって明らかであるが、主
たるNMR分極磁場の一部又は全部を与えるために超電
導磁石が用いられ、及び他の主たる磁石ジオメトリ(例
えばソレノイドコイル)が用いられる。
【0037】図1に示すようなオープンアクセス型のM
RIシステムにおいて、医師や他のスタッフ30は、患
者が居るときにイメージング領域に対して横からアクセ
スすることができる。このような患者アクセスは、実際
のイメージング中、あるいはイメージングシーケンスの
合間(若しくはイメージングシーケンスのセットアッ
プ)におけるインターベンショナル・プロシジャに便利
である。加えて、オープンアクセス構造は患者に与える
閉塞感を大幅に低減する。また、このオープンアクセス
構造は、比較的大柄の患者を容易に収容でき、その他に
も既に当業者によって高く評価された利点を有してい
る。
【0038】コンピュータ制御のMRIシステムは実に
複雑であるが、今日では当業者にとって良く知られたも
のとなってきた。
【0039】勾配磁場ドライバ32は、MRIシーケン
スコントローラ34により制御され、特定の時間及び振
幅で勾配磁場コイル20a,20bの各々を独立して制
御する。一般に、例えば勾配磁場コイル20a,20b
は互いに直交するX,Y,Z方向の磁場を与える。
【0040】同様に、RF送信機及び受信機回路36
は、MRIシーケンスコントローラ34により制御さ
れ、特定電力レベル(周波数及び位相)を特定時間だけ
送信し、特定周波数帯域で特定時間の受信を行う。一般
に、MRIシステムの全体的な制御は、オペレータ制御
コンソール40を通じて別体のコンピュータコントロー
ラ38により行われる。オペレータ制御コンソール40
は、通常のキーボード、及び最終MRI画像を描画させ
るための表示スクリーンを含む。また、最終MRI画像
の画像データはディジタル形式で記録され、医師及びス
タッフは他の場所で画像を見ることができる。
【0041】図1の実施形態において、RFコイル12
は、高強度、高導電性のCu−Ag合金導体をRF共鳴
コイルに形成したものであって、内部的に自立するコイ
ルである。このコイルは、磁気共鳴イメージングシステ
ムのイメージング領域内に配置された被検体に送信する
RF信号と被検体からのRF信号との少なくとも一方に
同調する。このコイル導体は内部的に自立するので、導
体ターンの間において追加的なアクセスが可能になる。
身体用コイル12のより詳細な構成例を図3に示す。同
図には、コイル12の各々の導体ターン50が示されて
いる。同調又はインピーダンス整合のためのキャパシタ
ンスと同様に、終端接続回路(Terminating connection
s) がハウジング60に設けられる。ハウジング60は
同軸ケーブル62を通じてRF送信/受信回路36に接
続されている。
【0042】図2の概略回路図に示すように、インピー
ダンス整合及び周波数同調のためのキャパシタンス6
4,66,68と同様に、RFコイル12は、ハウジン
グ60内において、所定形状の導電性コイルターン50
を有する。コイル設計自体は従来と同様としても良く、
サイズ、形、ターン数、その他のRFコイル構成は、い
ずれも、高強度、高導電性のCu−Ag合金導体とし
て、わずかに低い導電性を有する導体を用いることに意
義がある限りは従来設計によるもので良い。つまり、従
来のソフトで高純度の無酸素銅(導電性の高いメッキが
用いられないことを仮定して)と比較し、コイル内にお
いて充分に低抵抗の導電ターンを得るためにおよそ20
%の追加的な導電性材料が必要となろう。
【0043】当業者にとって明らかであるが、MRIシ
ステムにおける種々の応用例においては、多くのRFコ
イルの形態が知られている。従来例に係るいくつかの典
型的なコイルのデザインを図3乃至図9に示す。RFコ
イルには、同一のコイルにより送信と受信の両機能を実
現するものや、あるいは送信又は受信のいずれかを実現
する専用のものがある。例えば、図4に示すように分離
型のRF送信コイルがしばしば利用される。図5は、ク
ワドラチャ検出型の頭部用コイルを示し、図6は被検体
の周囲に容易に配置できるようにコイル構造物を一時的
に分解可能とする可開閉ジョイント結合部201を有す
る腹部用の帯コイルを示し、図7は同様に可開閉ジョイ
ント結合部201を有する頸部用コイルを示し、図8は
膝用コイルを示し、図9は肩用コイルを示している。
【0044】また、これらの他にも多くのRFコイルの
形態が知られている。さて、従来のMRIのRFコイル
は、比較的軟性(ソフトな)の純銅により構成されてお
り、比較的堅い外部絶縁部材内にこの軟銅導体を包み込
むようにすることで、RFコイル部品の完成品としての
コイル形状の維持強度を得るようにしていた。一方、図
3乃至図9のコイル構造物は、本発明によると高強度、
高導電性であって、内部的に自立する導体支持構造を有
し、大きくて堅く強い外部支持絶縁部材は不要である。
【0045】本発明の好ましい実施形態においてCu−
Ag合金導体は、きわめて堅く、また強いが、熱を加え
なくても所望の形状に曲げることができる(例えば、成
形ジグに沿って曲げる)。他の高強度、高導電性のCu
−Ag合金導体セグメント及び/又は終端接続コネク
タ、キャパシタ、及びその他との電気的な接続は、はん
だ付け又は溶接及びその他の方法により行われる。
【0046】ヤング率は、極く小さな変形に関して重要
である。張力は、材料が引き裂かれてばらばらになるま
での力の定義に有用である。しかしながら、本発明に適
合する導体の堅さの定義においてより重要なことは、プ
ラスチック変形し始める点を定義することである。この
点を特定するためには種々の方法があるが、典型的な方
法として、比例部分の限界点について議論する方法、又
は0.2%の降伏強度について議論する方法がある。後
者では、応力−ひずみ曲線がその直線部分から0.2%
ほど偏差する点を測定する。延伸銅について言えば、典
型的な数値はASTM B124又はASTM B13
3銅の280Mpa(メガ・パスカル)の0.2%降伏
強度である。鍛錬銅であれば、この数値は明らかに低く
なる。本実施形態において用いられるCu−Ag合金導
体は、900Mpaから980Mpaの0.2%降伏強
度を有しており、これらの値は、限界(破壊)強度より
もやや小さい。
【0047】また、720Mpaの降伏強度を有する冷
間圧延ベリリウム銅(ASTM B197)や、450
Mpaの降伏強度を有するアルミニウム青銅(ASTM
B169,合金A)のような他の合金を本発明におい
て用いられる導体としても良い。
【0048】現在のところ、本発明に有用な導体のため
の最小値として、少なくとも400MPaの値を閾値と
して定めることが適切であると考える。この値は、標準
等級の銅の値よりも依然として高い。
【0049】図10(a)及び(b)に示すように、導
体の断面は正方形や矩形など、様々である。RFコイル
開口は、図12(a)乃至(c)の各々に示すように楕
円形又は弓形であり、あるいは他の望ましい形は当業者
により明らかとなろう。
【0050】各々の導体部材には、適切な絶縁を独立し
て与える。例えば、コイル構造物を最終的にポリスチレ
ン溶液に浸すことにより図13(a)に示すような塗装
100を施す。あるいは、図13(b)に示すようにケ
ブラー・テープのような導電性部材101で包むように
しても良い。あるいは、図13(c)に示すように、絶
縁スリーブ102を導体上に取り付けることによって導
電性部材を絶縁するようにしても良い。いずれにせよ、
これら絶縁体はRFコイル構造の所望の形状を維持する
ための主たる強度部材ではない。
【0051】また、堅い内部支持導体50上には高導電
性のメッキ部52が塗布される。この高導電性メッキ部
52の厚さは、RF周波数への作用における各々の浸入
度とすべきである。さらに、メッキ部52には不連続部
54が形成されており、例えばここで導体50を露出さ
せるようにし、またこの不連続部分は、コイル全体のイ
ンダクタンスを低減するために例えばバイパスキャパシ
タ300により高周波(RF)ブリッジされており、こ
れにより与えられたRF周波数にコイルを同調させ、ま
たコイルを送信線に整合させるようにする。
【0052】開口は、最小値でおよそ10cmから最大
値でおよそ65cmの広い幅の範囲とすることができ
る。
【0053】コイル構造物における特徴点として、ター
ン50の所望の線間距離は、図14に示すように不連続
絶縁スペーサ70により維持される。
【0054】実施形態によっては、コイル構造物を使用
中において所望の位置と向きに安定させる補助としてベ
ーススタンド200を利用してもよい。たとえば、図5
から図9に見られるコイル構造例のようにベーススタン
ド200は利用される。またベーススタンド200はク
ランプ構造の複数の導伝ループを支持することにも利用
される。この場合、ベース部は図11にあるように、二
つの部品200aと200bとから形成される。また、
溝200aと200bがベース部の少なくとも一つの面
に切り込まれている。そしてループ50がその溝に設置
され、マッチする部材が(例えばネジ204aと204
b)によってネジ止めされる。このようにして、ベース
200bの上端部はベース200aの下端部に固定さ
れ、またループ50は、溝200aと200bにはめ込
まれ、内部ループ空間を維持しつつそこに固定される。
【0055】実験により2ターンヘッドサイズのRFル
ープについて以下の事が解かっている。つまり、たとえ
ば実施形態の高強度高導電Cu−Ag合金導体のよう
な、幾分かさばる低導電部材でも比較的高いインダクタ
ンスを持つ事が期待できる(これら二つのループで約
2.4M)。中磁場強度のMRIシステムにおいて良く
用いられる周波数(たとえば15MHz)では、そのよ
うに高いインダクタンスを有する誘電体を高いQで共振
させることは困難であろう。とくに、同調・整合キャパ
シタは微細なものでなくてはならないかも知れないし、
固有の自己キャパシタンスをもったコイル構造自体、周
波数によっては、自己共振に近くなるかもしれない。そ
こで図15に示されるように、導体(ここでは外側のさ
らに導電性の高いメッキ52を含んでも良い)は、小さ
いRFバイパスキャパシタ(300)などにインタラプ
ト(挿入)されており、これにより複数ターン間(おそ
らく多ターンRFコイルのそれぞれの二つのセグメン
ト)における容量を効果的に振り分けることができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば磁
気共鳴イメージング装置に用いられる自立支持型のRF
コイルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自立型RFコイルを適用したMRIシ
ステムの概略構成を示す図。
【図2】本発明に係るRFコイルの等価回路図。
【図3】本発明に係り、高強度で高導電性の導体を用い
て製作された自立型RFコイルの一例を示す図。
【図4】本発明に係り、高強度で高導電性の導体を用い
て製作された自立型RFコイルの他の例を示す図。
【図5】本発明に係り、高強度で高導電性の導体を用い
て製作された自立型RFコイルの他の例を示す図。
【図6】本発明に係り、高強度で高導電性の導体を用い
て製作された自立型RFコイルの他の例を示す図。
【図7】本発明に係り、高強度で高導電性の導体を用い
て製作された自立型RFコイルの他の例を示す図。
【図8】本発明に係り、高強度で高導電性の導体を用い
て製作された自立型RFコイルの他の例を示す図。
【図9】本発明に係り、高強度で高導電性の導体を用い
て製作された自立型RFコイルの他の例を示す図。
【図10】本発明の実施形態に係るRFコイルに用いら
れる導体の断面を示す図。
【図11】本発明の実施形態に係るRFコイルに用いら
れるベーススタンドの分解斜視図。
【図12】本発明の実施形態に係るRFコイルの開口を
模式的に示す図。
【図13】本発明の実施形態に係るRFコイルに用いら
れる導体に高強度、高導電性を与えるためのメッキ被膜
や、絶縁膜を示す図。
【図14】不連続絶縁(固体)スペーサにより維持され
るターンの所望の線間距離を示す図。
【図15】本発明の実施形態に係るRFコイルの導体部
に沿って直列的且つ分散的に挿入されたキャパシタを示
す図。
【符号の説明】
10…オープンアクセス型MRIシステム 12…RFコイル 14…患者 16…患者搬送機構 18…磁極 20…勾配磁場コイル 22…磁気回路部材 30…医師(又はスタッフ) 32…勾配磁場ドライバ 34…MRIシーケンスコントローラ 36…RF送信機/受信機回路 38…MRIシステムコントローラ 40…オペレータ制御コンソール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョーゼフ・ダブリュ・カールソン アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94708、ケンジントン、ケンブリッジ・ア ベニュー 240

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気共鳴イメージング装置のイメージン
    グ領域内に配置された被検体に送信する高周波信号と被
    検体からの高周波信号との少なくとも一方に同調する高
    周波共鳴コイルを形成する導体を具備し、 前記導体は、強度が高く、比較的硬く、内部的に自立す
    ることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置用の高周
    波コイル。
  2. 【請求項2】 前記導体は、400MPaよりも強い
    0.2%の降伏強度を有することを特徴とする請求項1
    記載の高周波コイル。
  3. 【請求項3】 前記導体は、約10cm乃至約65cm
    の開口を有するCu−Ag合金から構成されるループを
    少なくとも1つ含むことを特徴とする請求項2記載の高
    周波コイル。
  4. 【請求項4】 前記導体は、導電材でメッキされている
    ことを特徴とする請求項2記載の高周波コイル。
  5. 【請求項5】 前記導電材は複数の不連続面に分けられ
    ており、前記不連続面をブリッジするキャパシタを具備
    することを特徴とする請求項4記載の高周波コイル。
  6. 【請求項6】 前記開口は、円形であることを特徴とす
    る請求項3記載の高周波コイル。
  7. 【請求項7】 前記開口は、楕円形であることを特徴と
    する請求項3記載の高周波コイル。
  8. 【請求項8】 前記開口は、弓形であることを特徴とす
    る請求項3記載の高周波コイル。
  9. 【請求項9】 前記導体は、比較的薄く、自立しない絶
    縁材で絶縁されていることを特徴とする請求項2記載の
    高周波コイル。
  10. 【請求項10】 前記絶縁材は、ポリスチレン被膜を含
    むことを特徴とする請求項9記載の高周波コイル。
  11. 【請求項11】 前記絶縁材は、ケブラーラッピングを
    含むことを特徴とする請求項9記載の高周波コイル。
  12. 【請求項12】 前記絶縁材は、前記導体の全体を覆う
    フレキシブル絶縁スリーブを含むことを特徴とする請求
    項9記載の高周波コイル。
  13. 【請求項13】 ベーススタンドに取り付けられた複数
    の導体ターンを有することを特徴とする請求項2の高周
    波コイル。
  14. 【請求項14】 前記ベーススタンドは、前記導体ター
    ンの一部分と一緒に取り付けられている少なくとも2つ
    の部分を含み、前記導体ターンの一部分は、前記2つの
    部分の少なくとも一方に形成されている溝によって所定
    の間隔を隔てて所定の位置で前記2つの部分の間に取り
    付けられていることを特徴とする請求項13記載の高周
    波コイル。
  15. 【請求項15】 絶縁セパレータを挟むことによりター
    ンを一定の間隔で並列していることを特徴とする請求項
    13の高周波コイル。
  16. 【請求項16】 前記導体は、一辺が約3乃至6mmの
    正方形又は矩形の断面形状を有することを特徴とする請
    求項2の高周波コイル。
  17. 【請求項17】 前記導体は、幅が約2乃至5mmで厚
    さが約0.5乃至0.25mmの矩形のリボン状の断面
    形状を有することを特徴とする請求項2の高周波コイ
    ル。
  18. 【請求項18】 磁気共鳴イメージング装置用の高周波
    コイルにおいて、 磁気共鳴イメージング装置のイメージング領域内に配置
    された被検体に送信する3乃至64MHzの周波数帯域
    内の高周波信号と被検体からの高周波信号との少なくと
    も一方に同調する高周波共鳴コイルを形成するものであ
    って、強度が高く、高導電性で、硬く、内部的に自立す
    る導体と、 絶縁材サポート構造を共有するターンの全てをひとまと
    めにして覆うのではなく、前記導体のターン各々の外面
    に接着された薄く、自立しない絶縁層とを具備すること
    を特徴とする高周波コイル。
  19. 【請求項19】 前記導体は、400MPaよりも強い
    0.2%の降伏強度を有することを特徴とする請求項1
    8記載の高周波コイル。
  20. 【請求項20】 前記導体は、導電材でメッキされてい
    ることを特徴とする請求項19記載の高周波コイル。
  21. 【請求項21】 前記導電材は複数の不連続面に分けら
    れており、前記不連続面をブリッジするキャパシタを具
    備することを特徴とする請求項20記載の高周波コイ
    ル。
  22. 【請求項22】 前記絶縁層は、前記導体上のポリスチ
    レン被膜を含むことを特徴とする請求項19記載の高周
    波コイル。
  23. 【請求項23】 前記絶縁層は、ケブラーラッピングを
    含むことを特徴とする請求項19記載の高周波コイル。
  24. 【請求項24】 前記絶縁層は、前記導体の全体を覆う
    フレキシブル絶縁スリーブを含むことを特徴とする請求
    項19記載の高周波コイル。
  25. 【請求項25】 ベーススタンドに取り付けられた複数
    の導体ターンを含むことを特徴とする請求項19の高周
    波コイル。
  26. 【請求項26】 前記ベーススタンドは、前記導体ター
    ンの一部分と一緒に取り付けられている少なくとも2つ
    の部分を含み、前記導体ターンの一部分は、前記2つの
    部分の少なくとも一方に形成されている溝によって所定
    の間隔を隔てて所定の位置に前記2つの部分の間に取り
    付けられていることを特徴とする請求項25記載の高周
    波コイル。
  27. 【請求項27】 絶縁セパレータを挟むことによりター
    ンを一定の間隔で並列していることを特徴とする請求項
    25の高周波コイル。
  28. 【請求項28】 前記導体は、一辺が約3乃至6mmの
    正方形又は矩形の断面形状を有することを特徴とする請
    求項19の高周波コイル。
  29. 【請求項29】 前記導体は、幅が約2乃至5mmで厚
    さが約0.5乃至0.25mmの矩形のリボン状の断面
    形状を有することを特徴とする請求項19の高周波コイ
    ル。
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