JPH1156379A - 光学活性化合物の製造法 - Google Patents
光学活性化合物の製造法Info
- Publication number
- JPH1156379A JPH1156379A JP10160085A JP16008598A JPH1156379A JP H1156379 A JPH1156379 A JP H1156379A JP 10160085 A JP10160085 A JP 10160085A JP 16008598 A JP16008598 A JP 16008598A JP H1156379 A JPH1156379 A JP H1156379A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- microorganism
- hydroxy
- acid
- genus
- strain
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Pyrrole Compounds (AREA)
Abstract
ロキシ-2-ケトグルタル酸および4(S)-ヒドロキシ-2-ケ
トグルタル酸を前駆体として得られる化合物、例えば4
(S)-ヒドロキシ-L-グルタミン酸および4(S)-ヒドロキシ
-L-プロリンを製造する方法を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、4(S)-ヒドロキシ-2-ケトグル
タル酸アルドラーゼ遺伝子をコードするDNA断片を含む
組換えDNAを保有する組換え微生物を用いた、4(S)-ヒド
ロキシ-2-ケトグルタル酸および4(S)-ヒドロキシ-2-ケ
トグルタル酸を前駆体として得られる化合物を製造する
方法に関する。
Description
-ケトグルタル酸および(S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタ
ル酸を前駆体として得られる化合物、例えば(2S,4S)-4-
ヒドロキシ-L-グルタミン酸および(2S,4S)-4-ヒドロキ
シ-L-プロリンの製造法に関する。(2S,4S)-4-ヒドロキ
シ-L-プロリンは抗腫瘍細胞活性[Cancer Res.48, 2483
(1988)]や抗肥満細胞活性(特開昭63-218621)などの生理
作用を有し、(S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸およ
び(2S,4S)-4-ヒドロキシ-L-グルタミン酸はその合成原
料として有用である。
ル酸の製造法としては、スレオ-4-ヒドロキシ-L-グルタ
ミン酸を化学的に脱アミノする方法[ メソッズ イン
エンザイモロジー(Methods in Enzymology),17 partB,2
75] をはじめ幾つかの方法が知られている。また、ピル
ビン酸とグリオキシル酸から(S)-4-ヒドロキシ-2-ケト
グルタル酸を生成する活性を有する生体触媒を、ピルビ
ン酸もしくは該生体触媒によってピルビン酸に転換され
うる化合物とグリオキシル酸に作用させ、(S)-4-ヒドロ
キシ-2-ケトグルタル酸を製造する方法(特開平7-28928
4)が開示されている。この方法はそれ以前に知られて
いた製造法に比べ、はるかに工業的に有利な製造法だ
が、安価なグルコースを基質とした場合の(S)-4-ヒドロ
キシ-2-ケトグルタル酸の蓄積量は少なく、20mM以上の
(S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸の蓄積量を得るに
は高価なピルビン酸を基質とする必要がある。
ン酸の生産方法としては、化学合成したDL-4-ヒドロキ
シ-2-ケトグルタル酸にアンモニアとNADPH存在下でグル
タミン酸デヒドロゲナーゼを作用させ、生成した4(R)お
よび4(S)体の4-ヒドロキシグルタミン酸をイオン交換ク
ロマトグラフィーで分割する方法、植物(Phlox decuss
ata)から抽出する方法[メソッズ イン エンザイモ
ロジー(Methods in Enzymology),17 partB,277]、L-4-
ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸とシステイン・スルフィ
ン酸にトランスアミナーゼを作用させて合成する方法
[テトラヘドロンレター(Tetrahedron Lett.),28,1277
(1987)]などが知られている。また、アミノ基供与体存
在下ピルビン酸とグリオキシル酸から(2S,4S)-4-ヒドロ
キシ-L-グルタミン酸を生成する活性を有する生体触媒
をピルビン酸もしくは該生体触媒によってピルビン酸に
転換されうる化合物とグリオキシル酸に作用させ、(2S,
4S)-4-ヒドロキシ-L-グルタミン酸を製造する方法(特
開平8-80198)が開示されている。この方法は4(S)体の
みを生産できる点で工業的に有利ではあるが、(2S,4S)-
4-ヒドロキシ-L-グルタミン酸を多量に生成させるため
には一旦(S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸合成反応
を行った後、別の菌をこの反応物に加えてさらに(2S,4
S)-4-ヒドロキシ-L-グルタミン酸への転換反応を行わね
ばならず、操作が煩雑である。
の製造法としては、ヘリコラセス属またはアクロシリン
ドリウム属に属する微生物を培養しその培養物中より抽
出する方法(特開平5-111388)、4-ヒドロキシ-2-ケトグ
ルタル酸を4-ヒドロキシ-L-プロリンに転換する活性を
有する微生物を4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸に作用
させる方法(特開平3-266995)などが知られている。しか
し前者の製法は収量が低い点で、後者の製法は4(S)体と
4(R)体が同時に生成されるため、分離精製に煩雑な工程
を要する点で、工業的に用いるのは困難である。
的に有利に(S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸および
(S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸を前駆体として得
られる化合物、例えば(2S,4S)-4-ヒドロキシ-L-グルタ
ミン酸および(2S,4S)-4-ヒドロキシ-L-プロリンなどを
製造する方法を提供することにある。
キシ-2-ケトグルタル酸アルドラーゼ遺伝子(以下、KAL
遺伝子と略称する)をコードするDNA断片を含む組換えDN
Aを保有する組換え微生物を、アミノ基供与体存在下あ
るいは非存在下において、水性媒体中で、安価な糖質と
グリオキシル酸に作用させ、該水性媒体中に生成した光
学活性な(S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸または4
(S)KHGを前駆体として得られる化合物を採取することを
特徴とする光学活性化合物の製造法に関する。
ケトグルタル酸[以下、4(S)KHGと略称する]または(S)
-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸を前駆体として得られ
る化合物の製造法に関する。(S)-4-ヒドロキシ-2-ケト
グルタル酸を前駆体として得られる化合物としては、(2
S,4S)-4-ヒドロキシ-L-グルタミン酸[以下、4(S)HGと
略称する]、(2S,4S)-4-ヒドロキシ-L-プロリン[以
下、4(S)HYPと略称する]、(S)-4-ヒドロキシ-L-グルタ
ミン、(S)-4-ヒドロキシ-L-アルギニン、(S)-4-ヒドロ
キシ-L-オルニチンなどがあげられる。
有する微生物を用いた4(S)KHG、4(S)HGおよび4(S)HYPの
製造法について説明する。KAL遺伝子としては、エッシ
ェリヒア(Escherichia)属、シュウドモナス(Pseudomona
s)属、パラコッカス(Paracoccus)属、プロビデンシア(P
rovidencia)属、リゾビウム(Rhizobium)属あるいはモル
ガネラ(Morganella)属に属する微生物由来の遺伝子があ
げられるが、好ましくは、エッシェリヒア属由来の遺伝
子があげられる。以下に、エッシェリヒア属由来のKAL
遺伝子を具体例として、その取得方法を述べる。
ーゼ活性を有する微生物、例えば大腸菌 W3110株(ATCC
14948) から、染色体DNAを常法[バイオキミカ・エ
・バイオフィジカ・アクタ(Biochim. Biophys. Acta.)
72, 619(1963) ]に従って調製する。既報の塩基配列
[R.V.Patil and E.E.Dekker, J.Bacteriol.174、
102(1992)]に基づいてオリゴヌクレオチドプライマ
ーを合成し、得られた染色体DNAを鋳型としたポリメ
ラーゼ・チェイン・リアクション(以下、PCRと略す)
法[R.F.Saiki et al., Science 230, 1350(1985)]を行
うことにより取得することができる。
ては、宿主である微生物において、自律複製あるいは染
色体上に組み込むことが可能であれば、ファージベクタ
ー、プラスミドベクターなどのいずれでもよい。大腸菌
が宿主であるときのベクターとしては、pBR322、pUC11
9、pACYC184、trpプロモーターを含有するpTrS33(特開
平2-227075)などがあげられる。コリネバクテリウム属
の微生物を宿主とする場合にはpCG1に由来するベクター
などがあげられる。
は、試験管内で両DNAを同一切断末端を与える制限酵素
で切断した後、DNAリガーゼで連結反応を行うことによ
って種々の組換え体混成物と共に得ることができる。得
られた組換え体混成物を用いて宿主微生物を形質転換
し、ピルビン酸とグリオキシル酸から4(S)KHGを生成す
る反応を触媒する活性を保有する形質転換株を選択し、
その株より組換えDNAを取得することができる。そのよ
うな組換えDNAとしては、具体的にはpKSR101、pKSR125
およびpKSR601があげられる。形質転換は公知の方法、
たとえばモレキュラークローニング(Molecular Clonin
g, T.Maniatis et al., Cold spring harber laborator
y, 1982)などに従って行うことができる。
え微生物は、該遺伝情報を担うDNA断片をベクターDNAに
組み込んで得られる組換えDNAで宿主微生物を形質転換
することによって得られる。そのような宿主微生物とし
ては、組換え体DNAを導入でき、その遺伝情報に基づい
てピルビン酸とグリオキシル酸から4(S)KHGを生成する
反応を触媒する酵素活性を発現できる微生物ならばいず
れの微生物でもよく、例えばエッシェリヒア(Escherich
ia)属またはコリネバクテリウム(Corynebacterium)属に
属する微生物があげられる。具体的には、エッシェリヒ
ア コリ(Escherichia coli)K-12株系統のATCC33625
株、コリネバクテリウム グルタミクム(Corynebacteri
um glutamicum) ATCC13032株、コリネバクテリウム ア
セトアシドフィラム(Corynebacterium acetoacidophil
um)FERM P-4962 などがあげられる。
え微生物を用いて4(S)KHG、4(S)HGあるいは4(S)HYPを製
造する際には、宿主微生物としてリポ酸要求性、あるい
はリンゴ酸シンターゼ活性が低下もしくは欠損の少なく
とも一種の形質を有する微生物を用いることが好まし
い。このような微生物としては、組換えDNA を導入で
き、その遺伝情報に基づいてピルビン酸とグリオキシル
酸から4(S)KHG を生成する反応を触媒する酵素活性を発
現できる微生物ならばいずれの微生物でもよく、例えば
エッシェリヒア(Escherichia) 属またはコリネバクテリ
ウム(Corynebacterium) 属に属する微生物があげられ
る。具体的には、エッシェリヒア コリ(Escherichia c
oli)K-12株系統のATCC33625 株、コリネバクテリウム
グルタミクム(Corynebacterium glutamicum) ATCC13032
株、コリネバクテリウム アセトアシドフィラム(Cory
nebacterium acetoacidophilum)FERM P-4962 などがあ
げられる。
統の亜株NHK40[リポ酸要求性(lip)、4KAL欠損(eda)]が
あげられる。エッシェリヒア コリNHK40株はブダペス
ト条約に基づいて平成9年4月16日付で工業技術院生
命工学工業技術研究所(日本国茨城県つくば市東一丁目
1番3号、以下所在地は省略)にFERM BP-5919として寄
託されている。
生物としてホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ
活性を欠損した微生物を用いることが好ましい。このよ
うな微生物としては、組換えDNA を導入でき、その遺伝
情報に基づいてピルビン酸とグリオキシル酸から4(S)KH
G を生成する反応を触媒する酵素活性を発現できる微生
物ならばいずれの微生物でもよく、例えばエッシェリヒ
ア(Escherichia) 属またはコリネバクテリウム(Coryneb
acterium) 属に属する微生物があげられる。具体的に
は、エッシェリヒア コリ(Escherichia coli)K-12株系
統のATCC33625 株、コリネバクテリウム グルタミクム
(Corynebacterium glutamicum) ATCC13032株、コリネバ
クテリウム アセトアシドフィラム(Corynebacterium
acetoacidophilum)FERM P-4962 などがあげられる。
統の亜株NHK46株[lip,eda,リンゴ酸シンターゼ欠損(gl
c)、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ欠損(p
pc)]があげられる。エッシェリヒア コリNHK46株は、
ブダペスト条約に基づいて平成9年4月16日付で工業
技術院生命工学工業技術研究所にFERM BP-5920として寄
託されている。
物としてリポ酸要求性、リンゴ酸シンターゼ活性低下も
しくは欠損、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラー
ゼ欠損の少なくとも一種の形質を有し、かつプロリンア
ナログ耐性である微生物を用いることがより好ましい。
プロリンアナログとしては、アゼチジン-2-カルボン
酸、3,4-デヒドロプロリン、チオプロリンなどがあげら
れる。
導入でき、その遺伝情報に基づいてピルビン酸とグリオ
キシル酸から4(S)KHG を生成する反応を触媒する酵素活
性を発現できる微生物ならばいずれの微生物でもよく、
例えばエッシェリヒア(Escherichia) 属またはコリネバ
クテリウム(Corynebacterium) 属に属する微生物があげ
られる。具体的には、エッシェリヒア コリ(Escherich
ia coli)K-12株系統のATCC33625 株、コリネバクテリウ
ム グルタミクム(Corynebacterium glutamicum) ATCC1
3032株、コリネバクテリウム アセトアシドフィラム
(Corynebacterium acetoacidophilum)FERM P-4962 な
どがあげられる。
統の亜株NHK47株[lip,eda,glc,ppc,アゼチジン-2-カル
ボン酸耐性]をあげることができる。エッシェリヒア
コリNHK47株は、ブダペスト条約に基づいて平成9年4
月16日付で工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM
BP-5921として寄託されている。上記の各種欠損株また
は耐性株は、以上の性質を有する野生株でもよいし、以
上の性質を有していない親株に通常の変異操作、例えば
N-メチル-N'-ニトロ-N-ニトロソグアニジン(NTG)などの
変異剤処理、UV照射、γ線照射等を施した後、適当な寒
天平板培地に塗布し、生育した変異株を取得し、目的と
する酵素活性が親株に比べて欠損あるいは低下した菌
株、あるいは親株よりアナログに耐性な菌株を選択する
ことによって得ることができる。またエッシェリヒア
コリK-12系統の菌株においては、目的とする欠損または
耐性変異を有する菌株から所望の菌株にP1ファージなど
を用いて欠損変異を移すこと(形質導入)により[J.H.Mi
ller, Experiments in Molecular Genetics, Cold Spri
ng Harbor Lab.(1972)]、各種欠損変異株や耐性変異株
を得ることができる。
の培養方法に従って行うことができる。培養に用いられ
る培地は、使用する微生物が資化しうる炭素源、窒素
源、無機塩類等を含有し、該微生物の培養を効率的に行
える培地であれば天然培地、合成培地のいずれでもよ
い。炭素源としては、用いる微生物が資化しうるもので
あればよく、グルコース、フラクトース、シュークロー
ス、マルトース、澱粉、澱粉加水分解物、糖蜜などの糖
類や、酢酸、乳酸、グルコン酸などの有機酸あるいはエ
タノール、プロパノールなどのアルコール類を用いるこ
とができる。窒素源としては、用いる微生物が資化しう
るものであればよく、アンモニア、硫酸アンモニウム、
塩化アンモニウム、リン酸アンモニウムなどの無機塩類
や有機酸のアンモニウム塩、ペプトン、カゼイン加水分
解物、肉エキス、酵母エキス、コーン・スチープリカ
ー、大豆粕および大豆粕加水分解物、各種発酵菌体およ
びその消化物などを用いることができる。無機塩類とし
ては、用いる微生物が資化しうるものであればよく、リ
ン酸カリウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、
塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸
マンガンなどを用いることができる。他に微量元素とし
てカルシウム、亜鉛、ほう素、銅、コバルト、モリブデ
ンなどの塩類を加えてもよい。また必要に応じてビタミ
ン、例えばチアミン、ビオチン、アミノ酸、例えばグル
タミン酸、アスパラギン酸、核酸関連物質、例えばアデ
ニン、グアニンなどを添加してもよい。培養は、振とう
培養または深部通気撹拌培養などの好気的条件下で行
う。培養温度は20〜45℃が良く、培養時間は10〜96時間
である。培養中pHは5.0〜9.0に保持する。pHの調整は、
無機あるいは有機の酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カル
シウム、アンモニアなどを用いて行う。このようにして
得られる培養物はそのまま目的とする反応に使用可能で
あり、さらに該培養物を処理して得られる処理物を反応
に用いてもよい。処理物としては、培養物の濃縮物およ
び乾燥物、凍結乾燥物、界面活性剤処理物、有機溶媒処
理物、熱処理物、酵素処理物、超音波処理物、機械的破
砕物、菌体ならびに菌体処理物の固定化物などがあげら
れる。
水、リン酸塩、炭酸塩、酢酸塩、ほう酸塩、クエン酸
塩、トリスなどの緩衝液、およびメタノール、エタノー
ルなどのアルコール類、酢酸エチルなどのエステル類、
アセトンなどのケトン類、アセトアミド等のアミド類な
どの有機溶媒を含有した水性溶液があげられる。また必
要に応じてトリトンX-100(ナカライテスク社製)やノニ
オンHS204(日本油脂社製)などの界面活性剤あるいはト
ルエンやキシレンのような有機溶媒を0.1〜20g/l程度添
加してもよい。
は、アンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウ
ム、尿素などの無機アンモニウム塩またはグルタミン酸
をはじめとする各種アミノ酸などをあげることができ
る。アミノ基供与体の濃度は0.1〜100g/l、好ましくは1
〜50g/lである。KAL遺伝子を含む組換えDNAを保有する
組換え微生物を糖質とグリオキシル酸に作用させ、4(S)
KHGを製造する際の菌体濃度は、通常5〜100g/lである。
糖質およびグリオキシル酸の濃度は、1〜200g/l、好ま
しくは20〜200g/lである。糖質としては、該組換え株が
資化しうるものであればよく、グルコース、フラクトー
ス、シュークロース、マルトース、澱粉、澱粉加水分解
物、糖蜜などをあげることができる。反応は15〜80℃、
好ましくは25〜60℃、pH3〜11、好ましくはpH5〜9の条
件で1〜96時間行う。
換え体DNAを保有する組換え微生物の培養初発または培
養中途にグリオキシル酸を上記濃度添加し、4(S)KHGを
製造することもできる。その際、糖質は、予め培養基質
として添加しておいてもよいし、グリオキシル酸ととも
に添加してもよい。上記のように生成した4(S)KHGは、
通常用いられる有機酸の精製法を用いて単離することが
できる。例えば遠心分離により固形物を除いた反応上清
から、イオン交換樹脂や膜処理法などの操作を組み合わ
せて、4(S)KHGを単離することができる。
換え微生物を水性媒体中でアミノ基供与体存在下、糖質
とグリオキシル酸に作用させて4(S)HGあるいは4(S)HYP
を製造する場合に用いられる糖質としては、該組換え株
が資化しうるものであればよく、グルコース、フラクト
ース、シュークロース、マルトース、澱粉、澱粉加水分
解物、糖蜜などを用いることができる。反応に用いる菌
体濃度は、通常5〜100g/lである。糖質およびグリオキ
シル酸の濃度は、1〜200g/l、好ましくは10〜200g/lで
ある。反応は15〜80℃、好ましくは25〜60℃、pH3〜1
1、好ましくはpH5〜9の条件で1〜96時間行う。またこれ
らの製造法においてKAL遺伝子を含む組換え体DNAを保有
する組換え微生物の培養初発または培養中途にグリオキ
シル酸を上記濃度添加し、4(S)HGあるいは4(S)HYPを製
造することもできる。
下、4(S)KHGを4(S)HYPに変換する活性を有する生体触媒
を水性媒体中で4(S)KHGに作用させることにより、製造
することもできる。4(S)HYPを製造する際の4(S)KHGとし
ては、単離精製された4(S)KHGのほか、4(R)KHGおよび4
(R)HGを含まない粗精製標品あるいは微生物に由来する
生体触媒反応を利用して生成された4(S)KHGを含有する
反応液を利用することができる。用いる4(S)KHGの濃度
は1〜200g/l、好ましくは20〜200g/lである。
変換する活性を有する生体触媒としては、アミノ基供与
体存在下4(S)KHGを4(S)HYPに変換する活性を有する微生
物培養物、菌体もしくはその処理物のいずれをも用いる
ことができる。そのような微生物としてエッシェリヒア
(Escherichia)属およびコリネバクテリウム(Corynebact
erium)属に属する微生物があげられる。具体的には、大
腸菌のプロリン生合成酵素をコードしているproBA (pr
oBおよびproAをコードする)遺伝子を改変し、フィード
バック阻害が緩和された変異型proBA遺伝子を含むプラ
スミドpKSR25を導入したエッシェリヒア コリ(Escheri
chia coli)K-12株系統のATCC33625株(ATCC33625/pKSR2
5)をあげることができる。より好ましくは、グルタミン
酸の要求性を有する変異株をあげることができる。その
ような変異株は、親株に通常の変異操作、例えばN-メチ
ル-N'-ニトロ-N-ニトロソグアニジン(NTG)などの変異剤
処理、UV照射、γ線照射等を施した後、適当な寒天平板
培地に塗布し、生育した変異株を取得し、生育にグルタ
ミン酸を要する菌株を選択することによって得ることが
できる。またエッシェリヒア コリK-12系統の菌株にお
いては、形質導入によっても欠損変異株を得ることがで
きる。このような微生物としてエッシェリヒア コリ(E
scherichia coli)K-12株系統のATCC33625にイソクエン
酸デヒドロゲナーゼの欠損変異(icd)を付与したNHK3株
にpKSR25を導入したNHK3/pKSR25株、さらにグルタミン
酸デヒドロゲナーゼとグルコース-6-リン酸デヒドロゲ
ナーゼを含むプラスミドpKSR50をも導入したエッシェリ
ヒア コリNHK3/pKSR25+pKSR50株があげられる。またグ
ルタミン酸の要求性に加え、アゼチジン-2-カルボン
酸、3,4-デヒドロプロリンやチオプロリンなどプロリン
アナログに耐性となった宿主微生物を用いると一層有利
である。そのような微生物は、上記のように親株に変異
操作や形質導入を施すことによって得られるほか、プロ
リンアナログ耐性遺伝子を含むプラスミドを導入するこ
とによっても得ることができる。具体的にはエッシェリ
ヒア コリNHK23/pKSR25+pKSR50株があげられる。なお
エッシェリヒアコリNHK3/pKSR25+pKSR50株およびエッシ
ェリヒア コリNHK23/pKSR25+pKSR50株は、ブダペスト
条約に基づいて平成9年4月16日付で工業技術院生命
工学工業技術研究所に各々FERM BP-5922、FERM BP-5923
として寄託されている。
00g/lである。反応は15〜80℃、好ましくは25〜60℃、p
H3〜11、好ましくはpH5〜9の条件で1〜96時間行う。ま
た、アミノ基供与体存在下4(S)KHGを4(S)HYPに変換する
活性を有する微生物の培養初発または培養中途に4(S)KH
Gを上記濃度添加し4(S)HYPを製造することもできる。上
記のように生成した4(S)HGあるいは4(S)HYPは、通常用
いられるアミノ酸の精製法を用いて単離することができ
る。例えば遠心分離により固形物を除いた反応上清か
ら、イオン交換樹脂や膜処理法などの操作を組み合わせ
て、4(S)HGあるいは4(S)HYPを単離することができる。
DNAの一般的手法は、特に断らない限り、モレキュラー
クローニング(Molecular Cloning, A Laboratory Man
ual,T.Maniatis et al., Cold spring harbor laborato
ry, 1982)に従って行った。
W3110株(ATCC14948)を1白金耳、10mlのLB液体培地[バ
クトトリプトン(ディフコ社製) 10g、酵母エキス(ディ
フコ社製) 5g、NaCl 5gを水1リットルに含み、pH7.2に
調整した培地]に植菌し、30℃で20時間培養した。得ら
れた培養菌体から公知の方法[H.Saito&K.I.Miura Bioc
him.Biophys.Acta.,72,619 (1963) ]に従い染色体DNA
を単離した。
[R.V.Patil and E.E.Dekker, J.Bacteriol.174、
102(1992)]に基づき、該遺伝子産物のN末端に対応し
た配列番号1記載のDNA配列からなるオリゴヌクレオ
チドとKAL遺伝子のC末端に対応した配列番号2記載の
DNA配列からなるオリゴヌクレオチドを常法に従って
それぞれ合成した。これらのオリゴヌクレオチドをプラ
イマーとして、PCR法[R.F.Saiki et al., Science 23
0, 1350 (1985)]によってKAL遺伝子を増幅させた。単
離したエッシェリヒア コリW3110株(ATCC14948) の染
色体DNAを鋳型とし、Gene AmpTM kit (パーキンエルマ
ージャパン社製)を用い、同社のDNA Thermal Cyclerに
よって、94℃30秒間、52℃30秒間、72℃1分間を30サイ
クル後、72℃5分間反応を行った。反応終了後、増幅さ
れた約630bpsのDNA断片をクロロホルム抽出、エタノー
ル沈殿によって精製した。該DNA断片2μgとtrpプロモー
ターを有するベクタープラスミドpTrS33 (特開平2-2270
75) 1μgを各々Hind IIIおよびBam HIで2重消化後、ア
ガロースゲル電気泳動によって精製した。この精製され
た両断片を混合してエタノール沈殿後、5μlの蒸留水に
溶解し、ライゲーション反応を行い組換え体DNAを作製
した。
コリATCC33625株をマニアチスらの方法[モレキュラー
クローニング(Molecular Cloning, A Laboratory Manua
l)Cold spring harbor laboratory(1982)]に従って形質
転換し、アンピシリン100μg/mlを含むLB寒天培地に塗
布し、37℃で24時間インキュベートした。生じたアンピ
シリンに耐性の形質転換コロニー8個についてピルビン
酸とグリオキシル酸から4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル
酸を合成する活性を測定した。即ち、各形質転換株をア
ンピシリン100μg/mlを含むLB液体培地3ml中で30℃20時
間培養し、該培養液に30μlのキシレンと2Mピルビン酸
ナトリウム溶液150μl、2M グリオキシル酸溶液(NaOHに
てpH6.4に調整)150μlを添加し、37℃で30分間振とうし
た。該反応液の遠心上清を以下のHPLC高速液体クロマト
グラフィー(以下HPLCと略す)法で分析し、4(R)および
(S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル生成量を測定した。
カラム 移動層:1mM 酢酸銅(II)、0.1mM 酢酸アンモニウム水溶
液(pH4.5) 85:イソプロパノール15の混合溶液 流速:1ml/分 温度:40℃ 検出:UV210nm の吸光度
(S)KHG合成活性が認められた。またこれらの株をアンピ
シリン100μg/mlを含むLB液体培地3ml中で37℃で16時間
振とう培養し、遠心分離して集めた菌体より公知の方法
[モレキュラー クローニング(Molecular Cloning, A
Laboratory Manual) Cold spring harbor laboratory(1
982) ]でプラスミドを単離し、各種制限酵素で切断し
て構造を調べた結果、いずれも同じ構造のプラスミドを
有していることが確認された。このようにして作製され
たプラスミドをpKSR101と命名した。プラスミドpKSR101
を含むエッシェリヒア コリNHK46 (エッシェリヒア
コリNHK46/pKSR101 )はブダペスト条約に基づいて平成
10年6月2日付で工業技術院生命工学技術研究所にFE
RM BP-6382として寄託されている。プラスミドpKSR101
の制限酵素切断地図を図1に示した。
KAL遺伝子を導入するために、コリネバクテリウム属細
菌中で自律増殖できるベクタープラスミドpCS116 (特開
平6-277082)とpKSR101との連結を行った。pCS116とpKSR
101各々1μgを45μlのHバッファー(宝酒造社製)に溶解
し、10単位のBgl IIを加え37℃で3時間消化反応を行
い、フェノール抽出、エタノール沈殿後、5μlの蒸留水
に溶解し、ライゲーション反応を行い、組換え体DNAを
得た。該組換え体DNAを用いて、エッシェリヒアコリATC
C33625株をマニアチスらの方法[モレキュラー クロー
ニング(Molecular Cloning, A Laboratory Manual) Col
d spring harbor laboratory (1982) ]に従って形質転
換し、アンピシリン100μg/mlとスペクチノマイシン100
μg/mlを含むLB寒天培地に塗布し、37℃で24時間インキ
ュベートした。生じたアンピシリンとスペクチノマイシ
ンに耐性なコロニーから前記同様にプラスミドを単離
し、公知の方法(特開平6-277082)にしたがってコリネバ
クテリウム グルタミクム(Corynebacterium glutamicu
m) ATCC13032株に形質転換し、スペクチノマイシン100
μg/mlを含むBY寒天培地[ブイヨン(極東社製)20g、酵母
エキス(極東社製)5gを水1リットルに含みpH7.2に調整
し、寒天2%を加えて固めた培地]に塗布し、30℃で48時
間インキュベートした。生じたスペクチノマイシンに耐
性なコロニー8個から公知の方法(特開昭57-183799 )
にしたがってプラスミドを単離し構造を調べた結果、い
ずれも同じ構造を有することが確認された。このように
して作製されたプラスミドをpKSR601と命名した。pKSR6
01の制限酵素切断地図は図2に示した。
[J.Bacteriol. 132, 832 (1977)]からP1ファージを用い
た形質導入[J.H.Miller, Experiments in Molecular Ge
netics, Cold Spring Harbor Lab. (1972)] によって大
腸菌K−12系統の菌株WA802[J.Mol.Biol. 16, 118 (1
966)] にppc 変異を付与し、さらにP1ファージによる
形質導入法を用いてlip 変異、続いてeda 変異を付与
し、ppc、lip、edaの3重欠損変異を持つ菌株NHK42株を
作製した。さらにNHK42 株からリンゴ酸シンターゼ活性
低下株を誘導した。グルタミン酸 2g/l、リポ酸 100 μ
g/lを添加したLB培地中で対数増殖期まで培養したNHK42
株の菌体を遠心分離によって集め、0.05Mトリスーマレ
イン酸緩衝液(pH 6.0)で洗浄後、菌体濃度が109細胞/ml
になるように同緩衝液に懸濁した。これにNTGを終濃度
が600mg/lになるように加え、室温で20分間保持して変
異処理を行った。該変異処理菌体をグルコース0.5%、
グルタミン酸 0.05g/l 、リポ酸 100 μg/l、グリオキ
シル酸 30mM を添加したM9最少寒天培地[モレキュラー
クローニング(Molecular Cloning, A Laboratory Man
ual) Cold spring harbor laboratory (1982)] に塗布
した。37℃で2日間インキュベートし、生じたコロニー
のうち小さいものをグルタミン酸 2g/l、リポ酸 100 μ
g/lを添加したLB寒天培地に拾った。拾った変異株をグ
ルコース 0.5 %、グルタミン酸 0.5g/l 、リポ酸 100
μg/lを添加したM9最少寒天培地とグルコース 0.5 %、
リポ酸 100 μg/l、グリオキシル酸 30mM を添加したM9
最少寒天培地とにレプリカし、前者培地上では生育する
が後者培地上では生育できない株を選んだ。選んだ株を
MS培地[グルコース 3g、KH2PO4 4g、(NH4)2SO4 10g、Mg
SO4 1g、チアミン塩酸塩 100μg、酵母エキス 1g、ペプ
トン 1g、リポ酸 50μg、CaCO3 20g、グルタミン酸 2g
を水1リットル中に含み、pH 7.2に調整した培地]中、3
7℃にて振盪培養した。対数増殖期後期で集菌、50mMト
リス-塩酸バッファー(pH 7.0)で洗浄後、菌体を超音波
破砕機で破砕し、その遠心(15,000 rpm 、45分間)上清
を細胞抽出液とした。該細胞抽出液を用い、既報[Metho
dsin Enzymology 5, 633(1962)]にしたがってリンゴ酸
シンターゼ活性を測定し、活性の検出されなかったNHK4
6株を目的の変異株として選択した。エッシェリヒア
コリNHK46株はブダペスト条約に基づいて平成9年4月
16日付で工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM B
P-5920として寄託されている。
て、エッシェリヒア コリW3110株(ATCC14948) (ATCC 1
4948)よりlip+遺伝子をNHK46株に導入し、リポ酸非要求
性のNHK48株を得た。NHK42株、NHK46株およびNHK48株に
マニアチスらの方法[モレキュラー クローニング(Mole
cular Cloning, A Laboratory Manual) Cold spring ha
rbor laboratory (1982)] に従ってpKSR101を導入し(た
だし培養はリポ酸 100μg/l、グルタミン酸 2g/l を添
加して行った)、アンピシリン耐性を指標に形質転換体
を得た。
ルシウム 2 %、リポ酸 100μg/l、グルタミン酸 2g/l
を添加したLB培地で28℃にて16時間振とう培養した。該
培養液0.5mlを滅菌した5mlのT培地[グルコース 50g、KH
2PO4 4g、(NH4)2SO4 10g、MgSO4 1g、チアミン塩酸塩 1
0μg、酵母エキス 0.2g、KCl 3g、リポ酸 50μg、トリ
プトファン 250mg、CaCO3 20g、グルタミン酸 2gを水1
リットル中に含み、pH7.2に調整した培地]に添加し、30
℃で24時間振とう培養した後、2Mグリオキシル酸溶液(N
aOHにてpH6.4に調整)0.25mlを添加し37℃でさらに24時
間振とう培養した。該培養液を遠心分離して得た培養上
清を実施例1と同様にHPLC法で分析し、4(R)KHGおよび4
(S)KHG生成量を定量した。その結果を第1表に示す。4
(S)KHG生成量から明らかなように、リポ酸要求性変異と
リンゴ酸シンターゼ活性低下変異が4(S)KHG生産に寄与
している。
クムによる4(S)KHGの生産 pKSR601を導入したコリネバクテリウム グルタミクムA
TCC13032株をLB培地中で16時間振とう培養した。該培養
液0.5mlを滅菌した5mlのTC培地[グルコース 100g、KH2P
O4 0.5g、K2HPO4 0.5g、(NH4)2SO4 20g、MgSO4 0.25g、
尿素 3g、ビオチン 100μg、コーンスチープリカー 5
g、FeSO4・7aq 10mg、MnSO4・4-6aq 5mg、CaCO3 20gを水
1リットル中に含み、pH 7.2に調整した培地]に添加
し、30℃で24時間振とう培養した後、2Mグリオキシル
酸溶液(NaOHにてpH6.4に調整)0.25mlを添加し37℃でさ
らに24時間振とう培養した。該培養上清を実施例2と同
様にHPLC法で分析した結果、4(S)KHG 34.7mMが生成し、
4(R)KHGは生成していないことが分かった。
K-12系統の菌株でlip、edaの2重欠損変異を持つNHK40
株に、実施例2と同様にしてpKSR101を導入して、4(S)K
HG生産株を作製した。なおエッシェリヒア コリNHK40
株は、ブダペスト条約に基づいて平成9年4月16日付
で工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM BP-5919と
して寄託されている。該形質転換体をグルコース 1%、
炭酸カルシウム 2%、リポ酸 100μg/lを添加したLB培
地で28℃にて13時間振とう培養した。同じ培地200mlを
入れ滅菌した1l容三角フラスコに該培養液10mlを加
え、28℃にて13時間振とう培養した。表2に示した組成
のJ1培地1800mlを入れ滅菌した5l容ジャーに、該培養
液全量を加え、アンモニア水でpHを6.8に保ちつつ、通
気2l/min、撹拌500rpm、33℃で培養した。20時間後にキ
シレン 20mlと2M グリオキシル酸溶液(NaOHにてpH6.4に
調製)370mlを添加し37℃でさらに12時間培養した。該培
養上清を実施例2と同様にHPLC法で分析したところ、30
5mMの4(S)KHGが生成していた。
in Molecular Genetics, Cold Spring Harbor Lab.(19
72)]を用いて、エッシェリヒア コリW3110株(ATCC1494
8) よりppc+遺伝子をNHK42株に導入し、グルタミン酸非
要求性のNHK45株を得た。この株に実施例2と同様にし
てpKSR101を導入した。pKSR101を導入したNHK42株、NHK
46株、NHK48株、NHK45株について、実施例2と同様に培
養し、培養上清を以下のHPLC法で分析し、4(R)HG、4(S)
HGの生成量を測定した。
ウム(pH2.2) 、0.4% n-プロパノール、0.03% SDS を含
む溶液 流速:0.8ml/分 温度:40℃ 検出:(溶出液をo-フタルアルデヒドでポストカラムラ
ベルした後検出) Ex=350nm, Em=448nm
ら、リポ酸要求性変異、リンゴ酸シンターゼ活性低下変
異およびホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ欠
損変異は4(S)HG生産に寄与することが明らかである。
ム グルタミクムATCC13032株をLB培地中で16時間振と
う培養した。該培養液0.5mlを滅菌した5mlのTC培地[グ
ルコース 100g、KH2PO4 0.5g、K2HPO4 0.5g、(NH4)2SO
4 20g、MgSO4 0.25g、尿素 3g、ビオチン 100μg、コー
ンスチープリカー 5g、FeSO4・7aq 10mg、MnSO4・4-6aq 5
mg、CaCO3 20gを水1リットル中に含み、pH 7.2に調整
した培地]に添加し、30℃で24時間振とう培養した後、
2Mグリオキシル酸溶液(NaOHにてpH6.4に調製)0.25mlを
添加し37℃でさらに24時間振とう培養した。該培養上清
を上記と同様のHPLC法で分析し、4(R)HG、4(S)HGの生成
量を定量した。その結果を表3に示す。
コース 1%、炭酸カルシウム 2%、リポ酸 100μg/l、
グルタミン酸 2g/lを添加したLB培地で28℃にて13時間
振とう培養した。同じ培地200mlを入れ滅菌した1l容三
角フラスコに該培養液10mlを加え、28℃にて13時間振と
う培養した。表4に示す組成のJ2培地1800mlを入れ滅菌
した5l容ジャーに、該培養液全量を加え、アンモニア
水でpHを6.8に保ちつつ、通気 2l/min、撹拌500rpm、33
℃で培養した。14時間後に2Mグリオキシル酸溶液(NaOH
にてpH6.4に調製)350mlを添加し37℃でさらに適宜グル
コースを添加しながら60時間培養を継続した。該培養上
清を実施例5と同様にHPLC法で分析したところ、141.7m
Mの4(S)HGと6mMの4(R)HGが生成していた。
心分離によって菌体を除去した培養上清液を、陽イオン
交換樹脂SK1B(H+型、三菱化学社製)500mlをつめたカラ
ムに通塔した。水洗後アンモニア水(1N)を通塔し、HG
溶出画分を分取した。この分取液を活性炭で脱色処理し
たのち、その半量を陰イオン交換樹脂PA316(OH型、三菱
化学社製)400mlをつめたカラムに通塔した。水洗後、0.
5Nの塩酸を通塔し、HG溶出画分を分取した。該溶出液を
エバポレーションによる塩酸を除去後、50mlに濃縮し、
4℃で2日間静置した。液中に生じた結晶を濾別するこ
とによって、4(S)HG 7gを得た。NMR分析、質量スペク
トル分析および旋光度測定により、この結晶が4(S)HGで
あり、4(R)HGを含まないことを確認した。該菌株を用い
ることにより、一段階反応で、かつ4(R)HGの混入なく4
(S)HGのみを採取できる。
遺伝子の連結 まず、以下のようにして大腸菌のプロリン生合成酵素を
コードしているproBA(proBおよびproAをコードする)
遺伝子を改変し、プロリンによるフィードバック阻害に
対して脱感作された変異型proBA遺伝子を作製した。大
腸菌由来のproBA遺伝子を含むプラスミドpPRO-1(特開平
3-266995)をEcoRVで消化し、消化物をアガロースゲル電
気泳動後、Prep-A-Gene DNA Purification System (BIO
-RAD社製)を用いてproB遺伝子の一部分を含む約1kbのDN
A断片を単離精製した。該断片をpUC119(宝酒造社製)のS
maI消化物とライゲーション反応し、得られた生成物を
用いて大腸菌ATCC33625株を形質転換し、アンピシリン
耐性の形質転換体を得た。これらの形質転換体の一つか
ら常法にしたがってプラスミドを抽出し、制限酵素解析
を行い、pUC119のSmaIサイトにproB遺伝子の一部分を含
む約1kbのDNA断片が挿入されたプラスミドであることを
確認した。該プラスミドをpBAB51と名づけた。
基配列(proB74変異)[A.M.Dandekarand S.L.Uratsu,
J.Bacteriol. 170, 5943(1988)]を基に配列番号3記載
の配列からなるオリゴヌクレオチドA1と配列番号4記載
の配列からなるオリゴヌクレオチドA2を常法にしたがっ
て合成した。次にオリゴヌクレオチドA1とM13プライマ
ーM3(宝酒造社製)をプライマーおよびオリゴヌクレオチ
ドA2とM13プライマーRV(宝酒造社製)をプライマーと
し、pBAB51を鋳型としてそれぞれ実施例1と同様にして
PCR法によって変異型proB遺伝子の部分配列を増幅し
た。増幅されたDNAをアガロースゲル電気泳動後、Prep-
A-Gene DNA Purification System (BIO-RAD社製)を用い
て精製した。この精製した2種のDNA断片を混合したも
のを鋳型とし、M13プライマーM3とM13プライマーRVをプ
ライマーとして再度PCRを行い、変異型proB遺伝子配列
を含む約1kbのDNA断片を増幅させた。EcoO65IおよびSa
cIIで消化した該DNA断片と、pPRO-1をEcoO65IおよびSac
IIで消化し、アガロースゲル電気泳動後、Prep-A-Gene
DNA Purification System (BIO-RAD社製)を用いて単離
精製した約6.8kbのDNA断片をライゲーション反応によっ
て連結した。該連結反応物を用いて大腸菌ATCC33625株
を形質転換し、テトラサイクリン耐性の形質転換体を得
た。これらの形質転換体数個およびpPRO-1を保有する大
腸菌ATCC33625株を3,4-デヒドロプロリン100mgを添加し
たM9最少寒天培地にレプリカしたところ、pPRO-1を保有
する大腸菌ATCC33625株は生育しなかったが形質転換体
はいずれも生育したことから、pPRO-1のproB遺伝子を脱
感作型に変換したプラスミドが構築されたことが確かめ
られた。これらの形質転換体から公知の方法によってプ
ラスミドを抽出し制限酵素解析を行った結果、いずれも
同じ構造であることが確認された。該プラスミドをpKSR
24と名づけた。
BglIIで消化しDNA blunting kit(宝酒造社製)を使って
平滑末端化した後、アガロースゲル電気泳動とPrep-A-G
ene DNA Purification System (BIO-RAD社製)を用いて
変異型proBA遺伝子を含む約2.9kbのDNA断片を単離精製
した。該DNA断片と、高温誘導型プロモーターを有し、
図3に記載された制限酵素部位を有するプラスミドであ
るpPAC1をClaIで消化し、DNA blunting kitを使って平
滑末端化したDNA断片をライゲーション反応によって連
結した。該連結反応物を用いて、大腸菌ATCC33625株を
形質転換し、形質転換体からプラスミドを抽出し、pPAC
1の高温誘導型プロモーター下流に変異型proBAの転写方
向が順方向となるように挿入された構造を持つpKSR25を
得た。
Iで消化後DNA blunting kitを使って平滑末端化し、ア
ガロースゲル電気泳動と、Prep-A-Gene DNA Purificati
on System (BIO-RAD社製)を用いてKAL遺伝子を含む約1.
2kbのDNA断片を単離精製した。この約1.2kbのDNA断片と
pKSR25をXhoIで消化後DNA blunting kitを使って平滑末
端化して調製したDNA断片をライゲーション反応によっ
て連結した。該連結反応物を用いて大腸菌ATCC33625株
を形質転換し、アンピシリン耐性の形質転換体を得た。
形質転換体数個について前述のようにして3,4-デヒドロ
プロリン耐性とKAL活性を調べたところ、いずれも3,4-
デヒドロプロリン耐性と高いKAL活性を有することが確
認された。さらに8個の形質転換体から公知の方法でプ
ラスミドを抽出し、制限酵素解析を行った結果、いずれ
も同じ構造を持つことがわかった。その一つをpKSR125
と名づけた。本実施例におけるプラスミド構築過程とpK
SR125の制限酵素地図は図3に示した。
4(S)HYP生産 実施例2で作製したNHK46株からプロリンアナログのア
ゼチジン-2-カルボン酸に耐性となった変異株を誘導し
た。実施例2と同様に培養したNHK46株に実施例2と同
様に変異処理を施し、グルコース 0.5%、グルタミン酸
0.5g/l、リポ酸100μg/l、アゼチジン-2-カルボン酸 1
00mg/lを添加したM9最少寒天培地に塗布し、37℃で2日
間インキュベートした。生じた大きなコロニーを釣り菌
し、アゼチジン-2-カルボン酸耐性変異株NHK47株を得
た。エッシェリヒア コリNHK47株は、ブダペスト条約
に基づいて平成9年4月16日付で工業技術院生命工学
工業技術研究所にFERM BP-5921として寄託されている。
たpKSR125を導入し、アンピシリン耐性を指標に形質転
換体を得た。各形質転換株およびpKSR101を保有するNHK
46株(実施例2で作製)を実施例2と同様に培養し、それ
らの培養上清を以下のHPLC法によって分析し、4(S)HYP
量を定量した。
メタノールの等量混合液 流速:1.5ml/分 温度:50℃ 移動層のグラジエントタイムプログラム 時間(min ) B(Vol%) 0-10 0-8 10-20 8-80 20-21 80-100 21-23 100 23-24 0 検出:Ex=470nm, Em=530nm の蛍光検出 その結果を表5に示す。
株EB106株[E.coli Genetic Stock Center(Yale Uni
versity,New Haven, CT, USA)より分与]からP1ファ
ージによる形質導入法を用いて、大腸菌ATCC33625株に
イソクエン酸デヒドロゲナーゼ欠損変異(icd)を導入
し、NHK3株を作製した。本変異株はicd変異のためグル
タミン酸要求性を示す。
ATCC33625株および大腸菌NHK3株を、それぞれ形質転換
し、アンピシリン耐性を指標に各形質転換体を得た。さ
らに大腸菌のグルタミン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子(gd
h)を含むPstIとClaIサイトで挟まれた4.2kbのDNA断片と
大腸菌のグルコース-6-ホスフェートデヒドロゲナーゼ
遺伝子(zwf)を含むBamHIとSphIサイトで挟まれた約3kb
のDNA断片を持ち、クロラムフェニコール耐性遺伝子を
有するpACYC177由来のプラスミドpKSR50(図4)を用いて
pKSR25を保有する大腸菌NHK3株(NHK3/pKSR25株)を形質
転換し、アンピシリンとクロラムフェニコール両薬剤に
耐性であることを指標に、pKSR50とpKSR25を保有するエ
ッシェリヒア コリNHK3株(エッシェリヒア コリNHK3
/pKSR25+pKSR50) を得た。また大腸菌K-12株系統で、変
異型(icd sucA putA eda)を有する変異株NHK23株に
も同様にしてpKSR50とpKSR25を導入し、エッシェリヒア
コリNHK23/pKSR25+pKSR50株を得た。エッシェリヒア
コリNHK3/pKSR25+pKSR50株およびエッシェリヒア コ
リNHK23/pKSR25+pKSR50株は、ブダペスト条約に基づい
て平成9年4月16日付で工業技術院生命工学工業技術
研究所に各々FERM BP-5922、FERM BP-5923として寄託さ
れている。
したNHK3、ATCC33625/pKSR25株、NHK3/pKSR25株、NHK3/
pKSR25+pKSR50株およびNHK23/pKSR25+pKSR50株を実施例
2と同様にT培地中で30℃にて24時間培養した後、実施
例4で作製した4(S)KHGを含有する培養上清をミリポア
濾過滅菌したものを4(S)KHGの終濃度が40mMになるよう
に添加し、37℃でさらに24時間振とう培養した。培養液
中の4(S)HYP量については、以下の方法で分析を行っ
た。培養上清80μl に、1M硼酸緩衝液(pH9.6)20 μl
、6mg/ml NBD-Cl (7-chloro-4-nitrobenzo-2-oxa-1,3-
diazole chloride)を含むメタノール溶液100 μl を加
え、遮光下60℃、20分間反応させ、さらに該反応液
に1N HClを50μl 添加して反応を停止させた後、ミリポ
アフィルターで濾過し、該濾液を実施例9のHPLC法で分
析し、4(S)HYP量を定量した。その結果を表6に示す。
KY10912株をLB培地中で16時間振とう培養した。該培養
液0.5mlを滅菌した5mlのTC培地に添加し、30℃で24時間
振とう培養した後、ミリポア濾過滅菌した実施例4で作
製した4(S)KHGを含有する培養上清を4(S)KHGの終濃度が
40mMになるように添加し、37℃でさらに24時間振とう培
養した。該培養上清を実施例9のHPLC法で分析し、4(S)
HYP量を定量した。その結果を表6に示す。
ケトグルタル酸および(S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタ
ル酸を前駆体として得られる化合物、例えば(2S,4S)-4-
ヒドロキシ-L-グルタミン酸および4(R)-ヒドロキシ-L-
プロリンなどを工業的に有利に製造できる。(2S,4S)-4-
ヒドロキシ-L-プロリンは抗腫瘍細胞活性[Cancer Res.
48, 2483(1988)]や抗肥満細胞活性(特開昭63-218621)な
どの生理作用を有し、(S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタ
ル酸および(2S,4S)-4-ヒドロキシ-L-グルタミン酸はそ
の合成原料として有用である。
図を示したものである。
図を示したものである。
制限酵素地図を示したものである。
を示したものである。
モーター 4(S)KAL (S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸アル
ドラーゼ遺伝子 Spc スペクチノマイシン耐性遺伝子 Tc テトラサイクリン耐性遺伝子 ProBAR 大腸菌由来の脱感作型プロリン生合成遺伝
子 PpL λファージ由来の温度誘導性PLプロモー
ター ZWF 大腸菌由来のグルコース−6−リン酸デヒ
ドロゲナーゼ遺伝子 GDH 大腸菌由来のグルタミン酸デヒドロゲナー
ゼ遺伝子 Cm クロラムフェニコール耐性遺伝子 ori177 pACYC177複製起点配列 Eco RI 制限酵素Eco RIによる切断部位 Hind III 制限酵素Hind IIIによる切断部位 Pst I 制限酵素Pst Iによる切断部位 Bam HI 制限酵素Bam HIによる切断部位 Bgl II 制限酵素Bgl IIによる切断部位 Sal I 制限酵素Sal Iによる切断部位 Xho I 制限酵素Xho Iによる切断部位 Cla I 制限酵素Cla Iによる切断部位 Sph I 制限酵素Sph Iによる切断部位 EcoRV 制限酵素EcoRVによる切断部位
Claims (22)
- 【請求項1】 (S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸ア
ルドラーゼ遺伝子を含む組換えDNAを宿主に導入して得
られた組換え微生物を、水性媒体中で、アミノ基供与体
存在下あるいは非存在下において、糖質とグリオキシル
酸に作用させ、該水性媒体中に生成した光学活性な(S)-
4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸または(S)-4-ヒドロキ
シ-2-ケトグルタル酸を前駆体として得られる化合物を
採取することを特徴とする光学活性化合物の製造法。 - 【請求項2】 (S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸を
前駆体として得られる化合物が(2S,4S)-4-ヒドロキシ-L
-グルタミン酸である請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】 (S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸を
前駆体として得られる化合物が(2S,4S)-4-ヒドロキシ-L
-プロリンである請求項1記載の製造法。 - 【請求項4】 (S)-4-ヒドロキシ-2- ケトグルタル酸ア
ルドラーゼ遺伝子が、エッシェリヒア(Escherichia)
属、シュウドモナス(Pseudomonas)属、パラコッカス(Pa
racoccus)属、プロビデンシア(Providencia)属、リゾビ
ウム(Rhizobium)属あるいはモルガネラ(Morganella)属
に属する微生物由来の遺伝子である、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の製造法。 - 【請求項5】 (S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸ア
ルドラーゼ遺伝子を含む組換えDNAを宿主に導入して得
られた組換え微生物が、エッシェリヒア(Escherichia)
属またはコリネバクテリウム(Corynebacterium)属に属
する微生物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の
製造法。 - 【請求項6】 (S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸ア
ルドラーゼ遺伝子を含む組換えDNAを宿主に導入して得
られた組換え微生物が、リポ酸要求性、あるいはリンゴ
酸シンターゼ活性の低下もしくは欠損の少なくとも一種
の形質を有する微生物である請求項1〜3のいずれか1
項に記載の製造法。 - 【請求項7】 (S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸ア
ルドラーゼ遺伝子を含む組換えDNAを宿主に導入して得
られた組換え微生物が、ホスホエノールピルビン酸カル
ボキシラーゼ活性を欠損している微生物である請求項1
〜3のいずれか1項に記載の製造法。 - 【請求項8】 (S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸ア
ルドラーゼ遺伝子を含む組換えDNAを宿主に導入して得
られた組換え微生物が、プロリンアナログに対して耐性
を有する微生物である請求項1または3記載の製造法。 - 【請求項9】 宿主が、エッシェリヒア(Escherichia)
属またはコリネバクテリウム(Corynebacterium)属に属
する微生物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の
製造法。 - 【請求項10】 宿主が、リポ酸要求性、あるいはリン
ゴ酸シンターゼ活性の低下もしくは欠損の少なくとも一
種の形質を有する微生物である請求項1〜3のいずれか
1項に記載の製造法。 - 【請求項11】 宿主が、ホスホエノールピルビン酸カ
ルボキシラーゼ活性を欠損している微生物である請求項
1〜3のいずれか1項に記載の製造法。 - 【請求項12】 宿主が、プロリンアナログに対して耐
性を有する微生物である請求項1または3記載の製造
法。 - 【請求項13】 請求項10記載の微生物であるEscher
ichia coli NHK40(FERM BP-5919)。 - 【請求項14】 請求項11記載の微生物であるEscher
ichia coli NHK46(FERM BP-5920)。 - 【請求項15】 請求項12記載の微生物であるEscher
ichia coli NHK47(FERM BP-5921)。 - 【請求項16】 アミノ基供与体存在下(S)-4-ヒドロキ
シ-2-ケトグルタル酸を(2S,4S)-4-ヒドロキシ-L-プロリ
ンに変換する活性を有する生体触媒を、水性媒体中で
(S)-4-ヒドロキシ-2-ケトグルタル酸に作用させて、該
水性媒体中に生成した(2S,4S)-4- ヒドロキシ-L-プロリ
ンを採取することを特徴とする(2S,4S)-4-ヒドロキシ-L
-プロリンの製造法。 - 【請求項17】 生体触媒が微生物の培養物、菌体また
はそれらの処理物である請求項16記載の製造法。 - 【請求項18】 微生物が、エッシェリヒア(Escherich
ia)属またはコリネバクテリウム(Corynebacterium)属に
属する微生物である請求項17記載の製造法。 - 【請求項19】 微生物が、グルタミン酸要求性の微生
物である請求項17記載の製造法。 - 【請求項20】 微生物が、プロリンアナログに対して
耐性を有する微生物である請求項17記載の製造法。 - 【請求項21】 請求項19記載の微生物である、Esch
erichia coli NHK3/pKSR25+pKSR50(FERM BP-5922) 。 - 【請求項22】 請求項20記載の微生物である、Esch
erichia coli NHK23/pKSR25+pKSR50(FERM BP-5923)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10160085A JPH1156379A (ja) | 1997-06-09 | 1998-06-09 | 光学活性化合物の製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-150913 | 1997-06-09 | ||
JP15091397 | 1997-06-09 | ||
JP10160085A JPH1156379A (ja) | 1997-06-09 | 1998-06-09 | 光学活性化合物の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1156379A true JPH1156379A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=26480350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10160085A Pending JPH1156379A (ja) | 1997-06-09 | 1998-06-09 | 光学活性化合物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1156379A (ja) |
-
1998
- 1998-06-09 JP JP10160085A patent/JPH1156379A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10584338B2 (en) | Promoter and use thereof | |
KR100420743B1 (ko) | 신규한리신데카복실라제유전자및l-리신의제조방법 | |
JP4066543B2 (ja) | 発酵法によるl−セリンの製造法 | |
US7267967B1 (en) | Nucleic acid encoding pyruvate carboxylase from coryneform glutamicum | |
CN101688176B (zh) | 具有羧基的酸性物质的生产方法 | |
KR101592140B1 (ko) | 자일로즈 이용능이 부여된 코리네박테리움 속 미생물 및 이를 이용한 l-라이신의 생산방법 | |
US6207427B1 (en) | Method for producing optically active compound | |
CA2737428C (en) | Bacterium capable of producing lactic acid, and method for producing lactic acid | |
EP0943687B1 (en) | Method of producing L-serine by fermentation | |
JP5243546B2 (ja) | 植物由来原料から乳酸を生産する方法及び乳酸生産細菌 | |
JP3151075B2 (ja) | アラニンの製造法 | |
EP0204326A2 (en) | Process for producing L-threonine and L-isoleucine | |
US5374542A (en) | Process for producing 4-hydroxy-L-proline | |
JPWO2010032698A6 (ja) | 植物由来原料から乳酸を生産する方法及び乳酸生産細菌 | |
CA2209889C (en) | Process for producing trans-4-hydroxy-l-proline | |
JP5602982B2 (ja) | コハク酸の製造方法 | |
JPH1156379A (ja) | 光学活性化合物の製造法 | |
US7029896B2 (en) | Phosphoserine phosphatase gene of coryneform bacteria | |
KR102688937B1 (ko) | O-포스포세린 생산 미생물 및 이를 이용한 o-포스포세린 또는 l-시스테인 생산 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050603 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050603 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080521 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080711 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080711 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081016 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20081017 |