JPH1155745A - データ通信無線回線選択方法 - Google Patents

データ通信無線回線選択方法

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JPH1155745A
JPH1155745A JP9211565A JP21156597A JPH1155745A JP H1155745 A JPH1155745 A JP H1155745A JP 9211565 A JP9211565 A JP 9211565A JP 21156597 A JP21156597 A JP 21156597A JP H1155745 A JPH1155745 A JP H1155745A
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俊二 三浦
Hiroyuki Nakamura
宏之 中村
Kojiro Araki
浩二郎 荒木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信可能な無線伝搬路を確保するために、ア
ンテナの指向性を切り替える場合、適当なアンテナの指
向性を決定するために、無線基地局と無線子局との間で
情報交換をする必要があり、データ伝送速度の低下につ
ながる。 【解決手段】 無線信号フレームの先頭に配置した報知
信号B1を、無線基地局が周期的に送信する。フレーム
毎に無線基地局のアンテナを切り替える。無線子局は、
自局のアンテナを切り替えながら報知信号の受信を試行
し、報知信号の受信により、無線伝搬路の確立を認識し
て、通信開始要求手順に入る。無線子局が報知信号を受
信したときに利用したアンテナと同一のアンテナを、無
線基地局及び無線子局が使用して、要求信号B2,許可
信号B3,データ信号B4,受信確認信号B5の通信を
実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ端末装置に
より作成されるディジタル通信信号を、無線により伝送
する無線データ通信の分野で利用される、データ通信無
線回線選択方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の無線データ通信システムの構成例
を図9に示す。図9を参照すると、無線基地局は、複数
のアンテナ,スイッチ回路,受信電界測定回路,無線回
路,ネットワークインタフェース回路,アンテナ制御回
路,アンテナ情報蓄積回路及び回線制御回路で構成さ
れ、有線基幹網と接続されている。
【0003】また、無線子局は、複数のアンテナ,スイ
ッチ回路,受信電界測定回路,無線回路,インタフェー
ス回路,アンテナ制御回路,アンテナ情報蓄積回路及び
回線制御回路で構成され、端末装置と接続されている。
図9では、1つの無線子局のみが示されているが、複数
の無線子局が存在する。無線基地局と無線子局との間の
無線伝送路においては、無線電波の伝搬経路が一定でな
いため、様々な伝搬経路の電波について、それぞれ信号
を伝送可能にするため、互いに指向性をずらした複数の
アンテナが、無線基地局と無線子局のそれぞれに設けら
れている。
【0004】図9のシステムでは、スイッチ回路によ
り、複数のアンテナの内の最適な1つが選択され、使用
される。なお、無線基地局のアンテナが複数で、無線子
局のアンテナが1つの場合や、無線基地局のアンテナが
1つで、無線子局のアンテナが複数の場合もある。この
種のシステムにおいては、無線基地局と無線子局との間
で、予め定められたフレーム構成の無線信号が伝送され
る。この無線信号のフレーム構成例を、図10に示す。
【0005】図10を参照すると、この無線信号の各フ
レームは、受信電界測定用信号Mと、要求信号Rα,R
β,Rγ,Rδ,Rεと、許可信号Gと、データ信号D
と、受信確認信号Aで構成される。受信電界測定用信号
Mは、現在無線基地局が使用中のアンテナ番号の情報を
含む。要求信号Rα,Rβ,Rγ,Rδ及びRεは、複
数の無線子局のそれぞれが、専用的に使用するものであ
り、無線子局が無線基地局に対して通信開始要求を行う
ために用いられる。
【0006】許可信号Gは、無線基地局が無線子局に対
してデータ信号の割り当てを行うために用いる。データ
信号Dは、データ伝送のために用いられる。受信確認信
号Aは、データ信号の受信の可否を通知するために用い
られる。従来の無線データ通信装置では、電波伝搬条件
の劣化を検出し伝搬条件のよい電波伝搬路を選択するた
めに、次のように制御している。
【0007】無線信号の各フレーム中に、使用中のアン
テナに関する情報を持った受信電界測定用信号を付加す
る。無線基地局と無線子局は、それぞれがアンテナを切
り換えながら、受信電界測定用信号の通信状態を、互い
に観測する。その観測結果を無線基地局と無線子局の間
で情報交換し、得られた情報をそれぞれの装置が蓄積す
る。蓄積された情報から、無線基地局又は無線子局にお
いて、通信に最適なアンテナの組み合わせを決定し、相
手方に対してアンテナ切替の指示をする。これにより、
無線回線の通信品質が確保される。
【0008】また、一方の装置が回線の劣化を検出する
と、事前に検出され蓄積されている、通信可能なアンテ
ナ組み含わせの中から、通信状態の良好な組み含わせを
探索し、その探索結果を互いに情報交換することによ
り、通信アンテナの再選択を行い、切り換え動作を行
う。
【0009】また、通信開始の可否を決定するための要
求信号Rα,Rβ,Rγ,Rδ及びRεは、図10に示
すように、複数の無線子局のそれぞれに、互いに時間を
ずらして、予め固定的に割り当ててある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、随時
変動する無線伝搬路の状態を把握するために、通信中で
あっても、随時伝搬状態に関する調査を行う必要があ
る。従って、通信状態確認用に受信電界測定用信号M
を、無線基地局と無線子局のどちらか一方が、常時送信
し続ける必要がある。これが、データ伝送効率の改善の
妨げになる。
【0011】また、アンテナの全ての組み合わせについ
て、それぞれ受信操作を行い、測定を実施するため、ア
ンテナの選択に際して遅延が生じるのは避けられない。
つまり、全ての測定結果が得られたときには、無線伝搬
路の経時変化により、測定結果と最新の無線伝搬路の状
態とが一致しないので、最適なアンテナを選択できな
い。また、無線伝搬路が通信不可能な状態から通信可能
な状態に変化しても、すぐには通信を開始できない。
【0012】また、通信開始の可否を決定する要求信号
Rα,Rβ,Rγ,Rδ及びRεのタイミングを、無線
子局毎に、事前に決定する必要があるため、無線信号フ
レームの構成や長さを変えない限り、無線子局の数を増
やすことができない。また、無線信号フレーム中の同一
時間帯を、複数の無線子局で共有できないので、無線信
号フレームの時間使用率を改善できない。従って、端末
の数が増大するにつれて、無線信号フレームの時間使用
率が低下する不具合がある。
【0013】本発明は、無線伝搬路の状態把握のため
の、特別な信号の付加によるデータ伝送効率の低下を改
善することを1つの目的とし、無線伝搬路が通信可能な
状態になってから、通信を開始するまでの時間遅延を短
縮することを1つの目的とし、無線信号フレームの時間
使用率を改善することを1つの目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1は、指向性を切
り替え可能な第1のアンテナ手段を具備する無線基地局
と、第2のアンテナ手段を具備する無線子局と、前記無
線基地局と前記無線子局との間で無線電波が伝搬する電
波伝搬路により構成され、前記電波伝搬路に、無線電波
の伝搬経路に変化を生じるマルチパス環境を有し、時間
的に互いに分離された複数のバーストにより構成される
無線信号フレームを用いて通信を行う、無線データ通信
システムのデータ通信無線回線選択方法において、無線
信号フレームの長さを一定とし、前記無線信号フレーム
の先頭のバーストに、無線基地局の識別情報を含む報知
バーストを割り当て、無線基地局は、時間的に一定間隔
で、無線基地局の使用する第1のアンテナ手段の指向性
を順次に切り替えながら、前記報知バーストを送信し、
無線子局は、前記無線基地局からの報知バーストの受信
を試行し、無線子局は、前記無線基地局からの報知バー
ストの受信に成功すると、その時点における無線基地局
と無線子局の間の無線伝搬路が使用可能であると認識
し、無線子局が前記報知バーストの受信に成功したタイ
ミングに基づいて、無線基地局と無線子局との通信を開
始するとともに、この通信における前記第1のアンテナ
手段の指向性を、無線子局が前記報知バーストの受信に
成功した時の、前記第1のアンテナ手段の指向性に基づ
いて、決定することを特徴とする。
【0015】無線基地局と無線子局との間の無線電波の
伝搬経路が変化するので、常に通信が可能になるよう
に、あるいは通信回線の品質が良くなるように、無線基
地局の第1のアンテナ手段の指向性が切り替え可能にな
っている。従って、無線基地局と無線子局との間の無線
電波の伝搬経路の変化に応じて、通信が可能になるよう
に、前記第1のアンテナ手段の指向性を制御する必要が
ある。
【0016】請求項1では、長さが一定の無線信号フレ
ームの先頭に配置された報知バーストが、一定の時間間
隔で、無線基地局から繰り返し送信される。前記第1の
アンテナ手段の指向性は、予め決められた順序で、順次
に切り替えられる。指向性の切替は、複数のアンテナの
切替,機械的なアンテナの回転,電気的なアンテナの特
性切替などによって実現できる。
【0017】従って、無線基地局の予め定めたサービス
エリア内に存在する無線子局では、所定時間To以内
に、前記報知バーストを少なくとも1回、受信できる。
例えば、選択可能な指向性の数がNa、無線信号フレー
ムの長さ(時間)がTfであれば、時間Toは、Naと
Tfの積で表される。報知バーストには、無線基地局の
識別情報が含まれているので、無線子局では、報知バー
ストにより、この信号が目的とする通信の相手方からの
ものであるか否かを認識できる。
【0018】無線子局が前記報知バーストの受信に成功
した時には、無線基地局と無線子局の間の、無線伝搬路
が使用可能である。つまり、その時の無線基地局のアン
テナ手段の指向性に近い指向性であれば、無線伝搬路に
大きな変化が生じない限り、当該無線子局と無線基地局
との間で、通信が可能である。前記第1のアンテナ手段
の指向性は、順次に切り替えられるので、前記時間To
毎に周期的に、通信の可能な状態が生じる。従って、例
えば、無線子局が前記報知バーストの受信に成功した直
後、あるいはそれから時間To後に通信ができる。
【0019】通信をするときの第1のアンテナ手段の指
向性については、報知バーストを受信したときの指向性
と同じか、あるいはそれに隣接する向きであればよい。
請求項2は、請求項1記載のデータ通信無線回線選択方
法において、無線信号フレームの先頭のバーストに、無
線基地局の状態に関する情報を含み、無線子局が、無線
基地局からの報知バーストの受信完了を契機として通信
開始手順にはいることにより、複数の無線子局に対する
通信可否の通知と、通信開始手順に入る複数の無線子局
を、時間的に分散させることを特徴とする。
【0020】無線子局が多数存在する場合、これらの無
線子局は、通常、無線基地局に対して様々な方向に位置
する。従って、無線基地局が指向性アンテナを用いて無
線信号を送信する場合には、ある時点で報知バーストを
受信可能な位置にある無線子局は、一部のものに限られ
る。
【0021】従って、無線子局が、無線基地局からの報
知バーストの受信完了を契機として通信開始手順にはい
るように制御すれば、無線子局の存在位置の分布状態に
応じて、通信可否の通知を受ける無線子局及び通信開始
手順に入る無線子局が、時間的に分散される。無線信号
フレームの先頭のバーストに、無線基地局の状態に関す
る情報、例えばアンテナ数や無線信号のフレーム周期な
どを含めることにより、各無線子局は、通信可能なタイ
ミングを、予め予測できる。
【0022】請求項3は、第1のアンテナ手段を具備す
る無線基地局と、指向性を切り替え可能な第2のアンテ
ナ手段を具備する無線子局と、前記無線基地局と前記無
線子局との間で無線電波が伝搬する電波伝搬路により構
成され、前記電波伝搬路に、無線電波の伝搬経路に変化
を生じるマルチパス環境を有し、時間的に互いに分離さ
れた複数のバーストにより構成される無線信号フレーム
を用いて通信を行う、無線データ通信システムのデータ
通信無線回線選択方法において、無線信号フレームの長
さを一定とし、前記無線信号フレームの先頭のバースト
に、無線基地局の識別情報を含む報知バーストを割り当
て、無線基地局は、時間的に一定間隔で、前記報知バー
ストを送信し、無線子局は、自局の使用する第2のアン
テナ手段の指向性を順次に切り替えながら、無線基地局
からの報知バーストの受信を試行し、無線子局は、前記
無線基地局からの報知バーストの受信に成功すると、そ
の時点における無線基地局と無線子局の間の無線伝搬路
が使用可能であると認識し、無線子局が前記報知バース
トの受信に成功したタイミングに基づいて、無線基地局
と無線子局との通信を開始するとともに、この通信にお
ける前記第2のアンテナ手段の指向性を、無線子局が前
記報知バーストの受信に成功した時の、前記第2のアン
テナ手段の指向性に基づいて、決定することを特徴とす
る。
【0023】無線基地局と無線子局との間の無線電波の
伝搬経路が変化するので、常に通信が可能になるよう
に、あるいは通信回線の品質が良くなるように、無線子
局の第2のアンテナ手段の指向性が切り替え可能になっ
ている。従って、無線基地局と無線子局との間の無線電
波の伝搬経路の変化に応じて、通信が可能になるよう
に、前記第2のアンテナ手段の指向性を制御する必要が
ある。
【0024】請求項3では、長さが一定の無線信号フレ
ームの先頭に配置された報知バーストが、一定の時間間
隔で、無線基地局から繰り返し送信される。無線子局
は、自局の使用する第2のアンテナ手段の指向性を順次
に切り替えながら、無線基地局からの報知バーストの受
信を試行するので、無線基地局の予め定めたサービスエ
リア内に存在する無線子局では、所定時間To以内に、
前記報知バーストを少なくとも1回、受信できる。例え
ば、選択可能な指向性の数がNa、無線信号フレームの
長さがTfであれば、時間Toは、NaとTfの積で表
される。
【0025】報知バーストには、無線基地局の識別情報
が含まれているので、無線子局では、報知バーストによ
り、この信号が目的とする通信の相手方からのものであ
るか否かを認識できる。無線子局が前記報知バーストの
受信に成功した時には、無線基地局と無線子局の間の、
無線伝搬路が使用可能である。つまり、その時の無線子
局の第2のアンテナ手段の指向性に近い指向性であれ
ば、無線伝搬路に大きな変化が生じない限り、当該無線
子局と無線基地局との間で、通信が可能である。
【0026】無線基地局の通信状態が時間To毎に周期
的に変化する場合には、無線子局が前記報知バーストの
受信に成功した直後、あるいはそれから時間To後に通
信ができる。通信をするときの第2のアンテナ手段の指
向性については、報知バーストを受信したときの指向性
と同じか、あるいはそれに隣接する向きであればよい。
【0027】請求項4は、指向性を切り替え可能な第1
のアンテナ手段を具備する無線基地局と、指向性を切り
替え可能な第2のアンテナ手段を具備する無線子局と、
前記無線基地局と前記無線子局との間で無線電波が伝搬
する電波伝搬路により構成され、前記電波伝搬路に、無
線電波の伝搬経路に変化を生じるマルチパス環境を有
し、時間的に互いに分離された複数のバーストにより構
成される無線信号フレームを用いて通信を行う、無線デ
ータ通信システムのデータ通信無線回線選択方法におい
て、無線信号フレームの長さを一定とし、前記無線信号
フレームの先頭のバーストに、無線基地局の識別情報を
含む報知バーストを割り当て、無線基地局は、時間的に
一定間隔で、前記第1のアンテナ手段の指向性を順次に
切り替えながら、前記報知バーストを送信し、無線子局
は、前記第2のアンテナ手段の指向性を順次に切り替え
ながら、前記無線基地局からの報知バーストの受信を試
行し、無線子局は、前記無線基地局からの報知バースト
の受信に成功すると、その時点における無線基地局と無
線子局の間の無線伝搬路が使用可能であると認識し、無
線子局が前記報知バーストの受信に成功したタイミング
に基づいて、無線基地局と無線子局との通信を開始する
とともに、この通信における前記第1のアンテナ手段及
び前記第2のアンテナ手段の指向性を、それぞれ無線子
局が前記報知バーストの受信に成功した時の、前記第1
のアンテナ手段及び前記第2のアンテナ手段の指向性に
基づいて、決定することを特徴とする。
【0028】無線基地局と無線子局との間の無線電波の
伝搬経路が変化するので、常に通信が可能になるよう
に、あるいは通信回線の品質が良くなるように、無線基
地局の第1のアンテナ手段と無線子局の第2のアンテナ
手段の指向性が各々切り替え可能になっている。従っ
て、無線基地局と無線子局との間の無線電波の伝搬経路
の変化に応じて、通信が可能になるように、前記第1及
び第2のアンテナ手段の指向性を制御する必要がある。
【0029】請求項4では、長さが一定の無線信号フレ
ームの先頭に配置された報知バーストが、一定の時間間
隔で、無線基地局から繰り返し送信される。前記第1の
アンテナ手段の指向性は、予め決められた順序で、順次
に切り替えられる。指向性の切替は、複数のアンテナの
切替,機械的なアンテナの回転,電気的なアンテナの特
性切替などによって実現できる。
【0030】従って、無線基地局の予め定めたサービス
エリア内に存在する無線子局では、所定時間To以内
に、前記報知バーストを少なくとも1回、受信可能にな
る。例えば、第1のアンテナ手段の選択可能な指向性の
数がNa、無線信号フレームの長さがTfであれば、時
間Toは、NaとTfの積で表される。無線子局は、自
局の使用する第2のアンテナ手段の指向性を順次に切り
替えながら、無線基地局からの報知バーストの受信を試
行するので、無線基地局のサービスエリア内に無線子局
が位置する場合には、無線子局は、所定時間内に前記報
知バーストを受信する。
【0031】報知バーストには、無線基地局の識別情報
が含まれているので、無線子局では、報知バーストによ
り、この信号が目的とする通信の相手方からのものであ
るか否かを認識できる。無線子局が前記報知バーストの
受信に成功した時には、無線基地局と無線子局の間の、
無線伝搬路が使用可能である。つまり、第1のアンテナ
手段と第2のアンテナ手段の指向性が、報知信号を受信
したときの各々の指向性に近い状態であれば、無線伝搬
路に大きな変化が生じない限り、当該無線子局と無線基
地局との間で、通信が可能である。
【0032】前記第1のアンテナ手段の指向性は、順次
に切り替えられるので、前記時間To毎に周期的に、通
信の可能な状態が生じる。従って、例えば、無線子局が
前記報知バーストの受信に成功した直後、あるいはそれ
から時間To後に通信ができる。通信をするときの第1
及び第2のアンテナ手段の指向性については、報知バー
ストを受信したときの各々の指向性と同じか、あるいは
それに隣接する向きであればよい。
【0033】請求項5は、請求項4記載のデータ通信無
線回線選択方法において、無線信号フレームの先頭のバ
ーストに、無線基地局の状態に関する情報を含み、無線
子局が、無線基地局からの報知バーストの受信完了を契
機として通信開始手順にはいることにより、複数の無線
子局に対する通信可否の通知と、通信開始手順に入る複
数の無線子局を、時間的に分散させることを特徴とす
る。
【0034】無線子局が多数存在する場合、これらの無
線子局は、通常、無線基地局に対して様々な方向に位置
する。従って、無線基地局が指向性アンテナを用いて無
線信号を送信する場合には、ある時点で報知バーストを
受信可能な位置にある無線子局は、一部のものに限られ
る。従って、無線子局が、無線基地局からの報知バース
トの受信完了を契機として通信開始手順にはいるように
制御すれば、無線子局の存在位置の分布状態に応じて、
通信可否の通知を受ける無線子局及び通信開始手順に入
る無線子局が、時間的に分散される。
【0035】無線信号フレームの先頭のバーストに、無
線基地局の状態に関する情報、例えばアンテナ数や無線
信号のフレーム周期などを含めることにより、各無線子
局は、通信可能なタイミングを、予め予測できる。請求
項6は、指向性を切り替え可能な第1のアンテナ手段を
具備する無線基地局と、第2のアンテナ手段を具備する
無線子局と、前記無線基地局と前記無線子局との間で無
線電波が伝搬する電波伝搬路により構成され、前記電波
伝搬路に、無線電波の伝搬経路に変化を生じるマルチパ
ス環境を有し、時間的に互いに分離された複数のバース
トにより構成される固定長の無線信号フレームを用いて
通信を行う、無線データ通信システムのデータ通信無線
回線選択方法において、無線基地局は、時間的に一定間
隔で、報知信号を送信し、前記報知信号の送信後、無線
基地局は、前記報知信号を送信した時の前記第1のアン
テナ手段と同じ指向性に前記第1のアンテナ手段を制御
して、無線子局からの通信開始要求信号を待ち受け、無
線基地局は、無線子局からの通信開始要求信号を検出し
た場合には、前記無線子局への通信許可と、データ伝送
用に用いられるデータ信号の割り当てを行い、前記通信
開始要求信号を受信した時の前記第1のアンテナ手段の
指向性と同じ指向性に前記第1のアンテナ手段を制御し
て、前記通信許可と前記データ信号の割り当てに関する
情報を、許可信号として送出し、続いて、無線基地局
は、データ信号を送受信し、ランダムに発生する無線子
局からの通信開始要求信号を、無線基地局の制御によ
り、順次受け付けることを特徴とする。
【0036】無線基地局は、次のように制御する。時間
的に一定の間隔で、報知信号を送信する。また、前記報
知信号の送出後、前記報知信号を送信した時の前記第1
のアンテナ手段と同じ指向性に、前記第1のアンテナ手
段を制御して、無線子局からの通信開始要求信号を待ち
受ける。そして、無線基地局は、無線子局からの通信開
始要求信号を検出した場合には、前記無線子局への通信
許可と、データ伝送用に用いられるデータ信号の割り当
てを行い、前記通信開始要求信号を受信した時の、前記
第1のアンテナ手段の指向性と同じ指向性に、前記第1
のアンテナ手段を制御して、前記通信許可と前記データ
信号の割り当てに関する情報を、許可信号として送出す
る。続いて、無線基地局は、データ信号を送受信する。
【0037】従って、ランダムに発生する無線子局から
の通信開始要求信号を、無線基地局の制御により、順次
受け付けることができる。また、通信開始要求信号を待
ち受ける時、及び許可信号を送出する時に、第1のアン
テナ手段の指向性を、報知信号を送信した時と同じ指向
性に制御するので、通信が可能な無線伝送路が、確実に
確保される。
【0038】ここでは、報知信号の受信をもって無線子
局の通信開始を許可するので、この報知信号は、有線デ
ータ通信網の一種である、トークンリングにおける、ト
ークンと類似の役割を持っている。請求項7は、第1の
アンテナ手段を具備する無線基地局と、指向性を切り替
え可能な第2のアンテナ手段を具備する無線子局と、前
記無線基地局と前記無線子局との間で無線電波が伝搬す
る電波伝搬路により構成され、前記電波伝搬路に、無線
電波の伝搬経路に変化を生じるマルチパス環境を有し、
時間的に互いに分離された複数のバーストにより構成さ
れる固定長の無線信号フレームを用いて通信を行う、無
線データ通信システムのデータ通信無線回線選択方法に
おいて、無線子局は、無線基地局から一定間隔で送信さ
れる報知信号の受信を試行し、無線子局は、前記報知信
号の受信に成功した場合に、前記報知信号を基準とする
タイミングで同期を確立し、無線子局は、前記報知信号
の受信に成功した場合に、前記報知信号を受信した際の
自局の第2のアンテナ手段の指向性に関する情報を記録
し、無線子局は、前記報知信号の受信に成功した場合
に、前記報知信号を受信した際の自局の第2のアンテナ
手段の指向性と同一に、前記第2のアンテナ手段の指向
性を制御し、通信開始要求信号を無線基地局宛に送信
し、無線子局は、通信開始要求信号を送信した時の自局
の第2のアンテナ手段の指向性と同一に、前記第2のア
ンテナ手段の指向性を制御して、許可信号を待ち受け、
無線子局は、自局宛の許可信号を受信した場合に、所定
のデータ信号においてデータの送信を行うことにより、
無線基地局からの通信チャネルの割り当てを受けること
なく、通信開始要求を行うことを特徴とする。
【0039】無線子局は、次のように制御する。無線基
地局から一定間隔で送信される報知信号の受信を、繰り
返し試行する。そして、前記報知信号の受信に成功した
場合には、前記報知信号を基準とするタイミングで同期
を確立する。また、無線子局は、前記報知信号の受信に
成功した場合に、前記報知信号を受信した際の自局の第
2のアンテナ手段の指向性に関する情報を記録する。
【0040】更に、無線子局は、前記報知信号の受信に
成功した場合に、前記報知信号を受信した際の自局の第
2のアンテナ手段の指向性と同一に、前記第2のアンテ
ナ手段の指向性を制御し、通信開始要求信号を無線基地
局宛に送信する。次に、無線子局は、通信開始要求信号
を送信した時の自局の第2のアンテナ手段の指向性と同
一に、前記第2のアンテナ手段の指向性を制御して、許
可信号を待ち受ける。そして、自局宛の許可信号を受信
した場合に、所定のデータ信号においてデータの送信を
行う。
【0041】これによれば、無線基地局からの通信チャ
ネルの割り当てを受けることなく、通信開始要求を行う
ことができる。また、無線基地局と無線子局の間で使用
可能なアンテナ手段の指向性の組み含わせに関する情報
を交換することなく、無線子局の側による一方的な伝搬
路状態の判断と通信開始のタイミング判断によりデータ
通信が可能となる。
【0042】請求項8は、請求項7記載のデータ通信無
線回線選択方法において、前記無線信号フレーム中の複
数のバーストに、通信開始要求信号の領域を予め割り当
て、無線子局が、乱数を発生して、得られた乱数に応じ
たタイミングのバーストに対して、通信開始要求信号を
送信することを特徴とする。無線子局の数が多い場合、
複数の無線子局が同時に通信開始要求を発生する確率が
高くなり、複数の通信開始要求信号の衝突によって、通
信チャネルの割り当てに失敗することが多くなる。
【0043】請求項8では、通信開始要求信号の領域
を、無線信号フレーム中の複数のバーストに予め割り当
てる。そして、無線子局は、乱数を発生して、得られた
乱数に応じたタイミングのバーストに対して、通信開始
要求信号を送信する。これによって、複数の通信開始要
求信号が、複数のバーストに時間的に分散されるので、
信号の衝突が回避される。従って、無線子局の数を増や
すことができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)この形態のシステムの構成と動作
を、図1,図2,図3,図4,図5及び図6に示す。こ
の形態は、請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,
請求項5,請求項6及び請求項7に対応する。
【0045】図1は、無線基地局1の構成例を示すブロ
ック図であり、図2は、無線子局2の構成例を示すブロ
ック図である。図3は、図1の無線基地局1と図2の無
線子局2との間の通信に利用される無線信号のフレーム
構成を示すタイムチャートである。
【0046】図4は、図1の無線基地局1と図2の無線
子局2との間の、通信開始の例を示すタイムチャートで
ある。図5は、無線子局2の通信開始制御を示すフロー
チャートである。図6は、無線基地局1の通信開始制御
を示すフローチャートである。この形態において、請求
項1,請求項3,請求項4,請求項6及び請求項7の第
1のアンテナ手段は、図1のアンテナ群15として具体
化され、第2のアンテナ手段は、図2のアンテナ群25
として具体化されている。
【0047】まず、図1を参照して、無線基地局1につ
いて説明する。この例では、無線基地局1は、無線送受
信回路11,アンテナ切替回路12,回線制御回路1
3,ネットワークインタフェース回路14及びアンテナ
群15で構成されている。また、無線基地局1には、有
線基幹網16が接続されている。無線基地局1がカバー
するサービスエリア(通信地域)を、方向によって複数
の領域に区分するために、この例では、アンテナ群15
として、指向性を有する12個のセクタアンテナ(扇状
アンテナ)を、互いに方向をずらして設置してある。
【0048】つまり、12個のセクタアンテナを切り替
えて使用することにより、通信する地域の方向を切り替
えることができる。無線基地局と無線子局との間の電波
伝搬路の状態が変化したり、無線子局が移動する場合で
あっても、アンテナの指向性を切り替えることで、無線
通信回線の品質を維持できる。なお、多数のアンテナを
選択的に使用するアンテナ群15の代わりに、アンテナ
の方向を機械的に回転したり、電気的に指向性を切り替
える構成のアンテナを設けても良い。
【0049】アンテナ切替回路12によって、アンテナ
群15に含まれる1つのセクタアンテナが、選択的に、
無線送受信回路11に接続される。また、無線送受信回
路11は、ネットワークインタフェース回路14を介し
て、有線基幹網16と接続される。
【0050】つまり、この無線基地局1によって、有線
基幹網16を、無線回線に接続することができる。無線
送受信回路11,アンテナ切替回路12及びネットワー
クインタフェース回路14は、回線制御回路13によっ
て制御される。回線制御回路13は、制御用のコンピュ
ータを内蔵している。次に、図2を参照して、無線子局
2について説明する。この例では、無線子局2は、無線
送受信回路21,アンテナ切替回路22,回線制御回路
23,入出力インタフェース回路24,アンテナ群2
5,送受信タイミング制御回路26及び使用可能アンテ
ナ管理テーブル27で構成されている。また、無線子局
2には、端末装置28が接続されている。
【0051】通信回線の品質を高めるために、この例で
は、アンテナ群25として、指向性を有する10個のセ
クタアンテナを、互いに方向をずらして設置してある。
つまり、10個のセクタアンテナを切り替えて使用する
ことにより、アンテナの指向性を、通信対象となる無線
基地局の方向に向けることができる。また、無線基地局
と無線子局との間の電波伝搬路の状態が変化する場合で
も、アンテナの指向性の切り替えによって、無線通信回
線の品質を維持できる。
【0052】なお、多数のアンテナを選択的に使用する
アンテナ群25の代わりに、アンテナの方向を機械的に
回転したり、電気的に指向性を切り替える構成のアンテ
ナを設けても良い。アンテナ切替回路22によって、ア
ンテナ群25に含まれる1つのセクタアンテナが、選択
的に、無線送受信回路21に接続される。また、無線送
受信回路21は、入出力インタフェース回路24を介し
て、端末装置28と接続される。
【0053】つまり、この無線子局2によって、端末装
置28を無線回線に接続することができる。送受信タイ
ミング制御回路26は、無線信号フレームの先頭を基準
とした相対的な時間管理による送受信制御と、無線信号
フレームの組立を行う。使用可能アンテナ管理テーブル
27は、無線基地局から送られる報知信号を受信した時
に選択したアンテナ群25のセクタアンテナの番号(位
置)の情報を保持する。
【0054】回線制御回路23は、無線送受信回路2
1,入出力インタフェース回路24及び送受信タイミン
グ制御回路26を制御する。回線制御回路23は、制御
用のコンピュータを内蔵している。無線基地局1と無線
子局2との間の通信に利用される、無線信号のフレーム
構成例を、図3に示す。
【0055】この例では、図3に示すように、無線信号
の各フレームは、報知信号B1,要求信号B2,許可信
号B3,データ信号B4及び受信確認信号B5により構
成される。報知信号B1,要求信号B2,許可信号B
3,データ信号B4及び受信確認信号B5は、それぞれ
が1つのバースト、つまり連続する信号である。報知信
号B1,要求信号B2,許可信号B3,データ信号B4
及び受信確認信号B5の各々のバーストは、同期信号部
B11と、識別信号部B12と、情報部B13を有す
る。同期信号部B11の信号で、各バーストの同期をと
ることができる。
【0056】報知信号B1,要求信号B2,許可信号B
3,データ信号B4及び受信確認信号B5は、各々、次
のように定義される。報知信号B1は、無線基地局1か
ら無線子局2に伝送される。報知信号B1は、全ての無
線子局2において受信可能な信号であり、無線基地局1
に関する情報を有する。具体的には、無線基地局1の識
別情報、アンテナ群15のアンテナ数(選択可能な指向
性の数)、無線信号のフレーム周期などが、報知信号B
1に含まれている。
【0057】要求信号B2は、無線子局2が無線基地局
1に対して送信するものであり、無線子局2からの通信
開始要求に関する情報を有する。許可信号B3は、無線
基地局1から無線子局2に対して送信されるものであ
り、許可信号B3に続くデータ信号B4の使用可否、無
線バーストの割り当て、無線子局2の制御指示等の情報
を含む。
【0058】データ信号B4は、無線基地局1と無線子
局2の間で、双方向に伝送される信号であり、送達すべ
きデータの内容を含む。受信確認信号B5は、無線基地
局1と無線子局2との間で、双方向に伝送されるもので
あり、データ信号B4の受信結果に関する情報を有す
る。ここで特徴的なのは、無線信号の各フレームの先頭
のバーストに、1バーストの報知信号B1が配置された
ことである。また、報知信号B1から一定時間遅れた時
刻に要求信号B2が配置されたことも特徴的である。な
お、この例においては、要求信号B2が1フレームに1
バーストだけ配備されているが、複数のバーストで要求
信号を構成しても良い。
【0059】次に、図6を参照して、無線基地局1にお
ける通信開始制御の内容を説明する。この制御は、回線
制御回路13によって実行される。この通信開始制御に
おいては、最初のステップS11で、報知信号B1を送
信する。このときに使用するアンテナは、アンテナ群1
5を構成する12個のセクタアンテナの中から、カウン
タNの内容によって決定される。
【0060】カウンタNの内容は、無線信号の1フレー
ム毎に順次更新され、1から12の範囲の値をとる。つ
まり、カウンタNの値が1,2,3,4,・・・である
時は、それぞれ、1番目,2番目,3番目,4番目,・
・・のセクタアンテナが選択される。報知信号を送出し
た後、無線基地局1は、次のステップS12で、無線子
局2からの要求信号B2の受信を試みる。このとき無線
基地局1が使用するアンテナは、ステップS11と同じ
である。つまり、報知信号B1の送信に用いたアンテナ
と同一のアンテナで、要求信号B2の受信を試みる。
【0061】ステップS12で、無線基地局1が無線子
局2からの要求信号B2を受信できた場合には、次のス
テップS13で、要求信号B2を送信してきた無線子局
2に対してデータ信号B4の割り当てを実施する。つま
り、無線子局2がデータ信号B4を利用できるように割
り当てる。ステップS12で、要求信号B2を受信でき
なかった場合には、無線基地局1からの通信、あるいは
以前に要求のあった無線子局2からの通信に用いるため
のデータ信号B4を割り当てる。
【0062】割り当てが決定した後、無線基地局1は、
ステップS15で、データ信号B4の割り当ての情報を
含む許可信号B3を送信する。このとき無線基地局1が
使用するアンテナは、ステップS11と同じである。つ
まり、報知信号B1の送信に用いたアンテナと同一のア
ンテナで、許可信号B3を送信する。次のステップS1
6で、無線基地局1は、データ信号B4の送信又は受信
を行う。更に、続くステップS17で、受信確認信号B
5の受信又は送信を実施し、データの送達確認を行う。
【0063】上記ステップS11からS17の制御によ
って、無線信号の1フレームが処理される。最後に、ス
テップS18で、カウンタNの内容を更新する。但し、
更新後のカウンタNの値が、最大値Nmax(12)を越
えた場合には、ステップS19からS20に進み、カウ
ンタNを1に初期化する。この後、ステップS11に戻
り、次のフレームの処理に移行する。
【0064】次に、図5を参照して、無線子局2におけ
る通信開始制御の内容を説明する。この制御は、回線制
御回路23によって実行される。無線子局2が通信を開
始しようとする場合、無線子局2は最初のステップS1
で、報知信号B1の受信を試みる。ステップB1を実行
するときには、アンテナ群25を構成する10個のセク
タアンテナのいずれか1つを選択する。
【0065】ここで報知信号B1を受信できない間は、
当該無線子局2と無線基地局1の間に、通信可能な無線
伝搬路が存在しないと認織する。そして、ステップS1
の処理を繰り返して、さらに報知信号B1の受信を試み
る。無線信号の1フレーム周期Tfを経過しても、報知
信号B1が受信できない場合、ステップS6を通ってス
テップS10に進む。ステップS10では、使用するア
ンテナの切り替えを実施する。従って、報知信号B1が
受信できない場合には、無線子局2の使用するアンテナ
が、フレーム周期Tf毎に、ステップS10で順次に切
り替えられる。
【0066】無線子局2は、報知信号B1が受信できた
場合には、その瞬間の通信条件において無線子局2と無
線基地局1の間に有効な電波伝搬路が存在すると認識す
る。また、報知信号B1を受信したことで、通信開始要
求手順に入る許可が無線基地局1から割り当てられたと
認識する。また、次のステップS2で、無線子局2は、
報知信号B1を受信した時に使用していた自局のセクタ
アンテナの番号を、使用可能アンテナ管埋テーブル27
に記録する。
【0067】通信開始要求手順にはいった無線子局2
は、ステップS3で、報知信号B1に続く要求信号B2
を用いて、通信開始要求を無線基地局1に送る。ただ
し、無線子局2は多数存在するので、無線信号の各フレ
ームに含まれる要求信号B2のタイミングは、複数の無
線子局2で共用して使用される。つまり、複数の無線子
局2が、同時に要求信号B2を送信する場合もある。
【0068】従って、無線子局2の送信した要求信号B
2が、無線基地局1に受信される保証はなく、無線子局
2では、自局の要求信号B2が無線基地局1に受信され
たことを確認できない。したがって、無線子局2は、通
信開始のために要求信号B2を送信した後、ステップS
4で、要求信号B2を送信した時に使用したアンテナと
同一のアンテナを用いて、次の許可信号B3を待ち受け
る。
【0069】そして、無線子局2は、ステップS4で自
局に対する許可信号B3を受信すると、自局に対するデ
ータ信号の割り当てに関する応答が行われたと見なし、
ステップS3で送信された要求信号B2の、無線基地局
1への送達を確認する。また、無線子局2は、ステップ
S4で自局に対する許可信号B3を受信できない場合に
は、ステップS3で送信された要求信号B2の、送達に
失敗したものと認識し、再送手順にはいる。つまり、ス
テップS1に戻って、次フレームの報知信号B1を待
つ。
【0070】ステップS4で許可信号B3を受信した場
合には、無線子局2は、ステップS7で、この許可信号
B3の内容を解析する。この許可信号B3によって、無
線基地局1からデータ信号B4の割り当てを受けたこと
を確認すると、無線子局2は、指定されたデータ信号B
4のタイミングで、データ信号B4としてデータを送信
する。
【0071】許可信号B3によって、データ信号B4に
関する受信の割り当てを認識した場合には、無線子局2
は、ステップS7で、無線基地局1からのデータ信号B
4の受信を試行する。ステップS7で、データ信号B4
を送信した無線子局2は、ステップS8で、受信確認信
号B5の受信を試行し、受信確認信号B5を受信した場
合には、データ信号B4の無線基地局1への送達を確認
し、この通信開始制御を終了する。受信確認信号B5を
受信できない場合には、データ信号B4の無線基地局1
への送達に失敗したと認識し、ステップS9に進んで、
再送手順を開始する。
【0072】ステップS7で、データ信号B4の受信を
試行した無線子局2は、データ信号B4を受信した場合
には、受信確認信号B5を無線基地局1に送信し、この
通信開始手順を終了する。データ信号B4を受信しない
場合には、受信確認信号B5を送信せず、ステップS8
からS9に進んで、再送手順を開始する。無線基地局1
と無線子局2との間の、通信開始制御動作の具体例を、
図4を参照して説明する。
【0073】報知信号B1は、無線信号の各フレームを
構成する5つのバーストの先頭バーストとして、無線基
地局1から無線子局2に対して常時送信される。また、
無線基地局1が使用するアンテナは、無線信号のフレー
ム毎に順次切り換えられる。つまり、報知信号B1は、
無線基地局1からそのサービスエリア内の各方向に向け
て、順次に送信される。
【0074】従って、無線信号のフレーム周期がTf、
無線基地局1のアンテナ数がNaである場合、無線基地
局1と通信可能な場所に在圏する無線子局2は、Tfと
Naの積に相当する所定時間Toの間に、少なくとも1
回以上、通信可能なパスにより、伝達された報知信号B
1を受信可能である。そこで、通信開始要求を待つ無線
子局2は、まず報知信号B1の受信を試行する。また、
複数のアンテナを持つ無線子局2においては、自局の使
用するアンテナを、フレーム周期Tf毎に順次切り換え
て報知信号B1の受信を試行する。
【0075】報知信号B1を受信できた無線子局2は、
報知信号B1を受信すると、無線基地局1と無線子局2
の間に、通信に利用できる電波伝搬路がその瞬間に存在
していることを認識する。そして、無線子局2は、空間
伝搬路条件が大きく変化しないうちに、すなわち、報知
信号B1を受信してから比較的短い時間内に、該報知信
号B1を受信した時に無線子局2が使用したアンテナと
同一のアンテナを用いて通信開始要求を行う。
【0076】このような方法で通信開始制御を実施する
ので、無線基地局1と無線子局2の双方の通信に利用す
るアンテナの組み合わせと使用する無線伝送路が、無線
子局2における報知信号B1の受信状態だけで決定され
る。さらに、無線信号のフレーム周期Tfが一定である
ので、各無線子局2が、報知信号B1を最初に受信して
から、次に報知信号B1を受信可能となるまでの時間T
oも一定値となる。つまり、無線子局2が、無線基地局
1の使用するアンテナ総数Naを認識している場合、無
線子局2は、2度目以降の報知信号B1の受信可能タイ
ミングを予測できる。
【0077】また、各無線信号のフレームは固定長であ
るので、無線子局2は、一度報知信号B1により無線信
号タイミングの同期を取っておけば、伝送路状態に関し
て大きな変化が生じない範囲において、数フレーム先の
任意のバーストにおいても、時間管理による制御だけ
で、その信号を使用することが可能となる。なお、この
形態では、説明を単純化するために、報知信号B1を受
信したものと同一のフレームで、要求信号B2を送信す
る場合について示したが、空間伝搬路の条件が大きく変
化しない範囲内であれば、報知信号B1を受信してか
ら、数フレーム後で、要求信号B2の送信を行っても良
い。
【0078】この形態では、無線子局2が報知信号B1
を受信した時に使用したアンテナと同一のアンテナを、
無線基地局1と無線子局2がそれぞれ使用して、要求信
号B2,許可信号B3,データ信号B4及び受信確認信
号B5の通信を行う。しかし、無線子局2が報知信号B
1を受信した時に使用したアンテナとは別のアンテナ
を、無線基地局1と無線子局2がそれぞれ使用して、要
求信号B2,許可信号B3,データ信号B4及び受信確
認信号B5の通信を行うことも可能である。
【0079】すなわち、互いに向きをずらした複数の指
向性アンテナを用いる場合、互いに隣接するアンテナ
は、指向性が部分的にオーバーラップするので、無線子
局2が報知信号B1を受信した時に使用したアンテナ
と、指向性が隣接するアンテナを使用しても、通信が可
能な場合がある。また、無線基地局1と無線子局2の間
の無線伝搬路の状態が変化すると、無線子局2が報知信
号B1を受信した時に使用したアンテナと指向性が隣接
するアンテナで通信が可能になる場合が多い。
【0080】いずれにしても、無線子局2が報知信号B
1を受信した時に使用したアンテナの指向性に基づいて
決定したアンテナを、無線基地局1と無線子局2がそれ
ぞれ使用して、要求信号B2,許可信号B3,データ信
号B4及び受信確認信号B5の通信を行うのが望まし
い。
【0081】この形態では、無線基地局1と無線子局2
がそれぞれ、無線信号のフレーム周期Tf毎にアンテナ
を切り替えるように制御している。しかし、例えば、無
線基地局1と無線子局2の一方のアンテナをフレーム周
期Tf毎に切り替え、他方のアンテナをフレーム周期の
2倍,3倍,4倍,・・・の周期で切り替えるように制
御しても良い。
【0082】(第2の実施の形態)この形態の無線子局
2Bの構成例を図7に示し、無線信号のフレーム構成を
図8に示す。無線基地局1及び説明しない要素の構成と
動作については、第1の実施の形態と同一である。この
形態は、請求項8に対応する。図7に示す無線子局2B
の構成は、図2の無線子局2と対比すると、乱数発生回
路29とタイミング切替回路30が追加された点が異な
っている。
【0083】図8に示すように、この形態では、無線信
号の各フレームが7つのバーストで構成してある。ま
た、フレーム内の2番目,3番目及び4番目のバースト
に、要求信号B2,B3及びB4が割り当てられてい
る。フレーム内の5番目,6番目及び7番目のバースト
に、許可信号B5,データ信号B6及び受信確認信号B
7が割り当てられている。
【0084】この形態では、無線子局2Bは、要求信号
B2,B3及びB4のいずれか1つのタイミングを利用
して、通信開始のための要求を、無線基地局1に送信す
ることができる。実際には、無線子局2Bは、通信開始
を要求する場合、無線信号の1フレーム毎に、乱数発生
回路29で、1,2又は3の数値(乱数)を発生し、こ
の数値によって、要求信号B2,B3及びB4のいずれ
を使用するか決定する。
【0085】従って、無線基地局1との通信を望む無線
子局2Bが、互いに近い位置に多数存在する場合であっ
ても、複数の無線子局2Bが送信する要求信号は、フレ
ーム内の2番目,3番目及び4番目のバーストのタイミ
ングに、時間的に分散されるので、複数の要求信号が衝
突する確率が小さくなる。このため、複数の無線子局2
Bが同一の無線基地局1と通信を行おうとする場合で
も、使用すべき無線信号のバーストを事前に割り当てて
おくことなく通信開始要求を処理できる。
【0086】
【発明の効果】
(請求項1)無線基地局のアンテナの指向性を、複数の
中から選択できる場合に、通信の可能な適当なアンテナ
の指向性を簡単に決定できる。また、通信の可能な適当
なタイミングで、通信開始制御を実施できる。
【0087】また、無線基地局と無線子局の間で、相互
にアンテナの情報を交換することなく、無線基地局と無
線子局の間の無線伝搬路の条件と使用すべきアンテナの
指向性を決定できる。また、事前予約することなく、各
無線子局の通信開始要求を時間的に分散させ、処理でき
る。 (請求項2)無線子局が、無線基地局からの報知バース
トの受信完了を契機として通信開始手順にはいるので、
無線子局の存在位置の分布状態に応じて、通信可否の通
知を受ける無線子局及び通信開始手順に入る無線子局
が、時間的に分散される。
【0088】また、無線信号フレームの先頭のバースト
に、無線基地局の状態に関する情報、例えばアンテナ数
や無線信号のフレーム周期などを含めることにより、各
無線子局は、通信可能なタイミングを、予め予測でき
る。このため、通信可否の通知や、通信開始手順の開始
のタイミングを、フレーム周期より長く遅らせることも
できる。これは、無線基地局と通信を行う多数の無線子
局を、時間的に分散させるのにより効果的である。
【0089】(請求項3)無線子局のアンテナの指向性
を、複数の中から選択できる場合に、通信の可能な適当
なアンテナの指向性を簡単に決定できる。また、通信の
可能な適当なタイミングで、通信開始制御を実施でき
る。また、無線基地局と無線子局の間で、相互にアンテ
ナの情報を交換することなく、無線基地局と無線子局の
間の無線伝搬路の条件と使用すべきアンテナの指向性を
決定できる。また、事前予約することなく、各無線子局
の通信開始要求を時間的に分散させ、処理できる。
【0090】(請求項4)無線基地局と無線子局のそれ
ぞれのアンテナの指向性を、複数の中から選択できる場
合に、通信の可能な適当なアンテナの指向性を簡単に決
定できる。また、通信の可能な適当なタイミングで、通
信開始制御を実施できる。また、無線基地局と無線子局
の間で、相互にアンテナの情報を交換することなく、無
線基地局と無線子局の間の無線伝搬路の条件と使用すべ
きアンテナの指向性を決定できる。また、事前予約する
ことなく、各無線子局の通信開始要求を時間的に分散さ
せ、処理できる。
【0091】(請求項5)無線子局が、無線基地局から
の報知バーストの受信完了を契機として通信開始手順に
はいるので、無線子局の存在位置の分布状態に応じて、
通信可否の通知を受ける無線子局及び通信開始手順に入
る無線子局が、時間的に分散される。また、無線信号フ
レームの先頭のバーストに、無線基地局の状態に関する
情報、例えばアンテナ数や無線信号のフレーム周期など
を含めることにより、各無線子局は、通信可能なタイミ
ングを、予め予測できる。このため、通信可否の通知
や、通信開始手順の開始のタイミングを、フレーム周期
より長く遅らせることもできる。これは、無線基地局と
通信を行う多数の無線子局を、時間的に分散させるのに
より効果的である。
【0092】(請求項6)無線基地局と無線子局の間
で、相互にアンテナの情報を交換することなく、無線基
地局と無線子局の間の無線伝搬路の条件と使用すべきア
ンテナの指向性を決定できる。また、事前予約すること
なく、各無線子局の通信開始要求を時間的に分散させ、
処理できる。
【0093】(請求項7)無線基地局と無線子局の間
で、相互にアンテナの情報を交換することなく、無線基
地局と無線子局の間の無線伝搬路の条件と使用すべきア
ンテナの指向性を決定できる。また、事前予約すること
なく、各無線子局の通信開始要求を時間的に分散させ、
処理できる。
【0094】また、無線子局は、報知信号の受信完了を
もって無線子局と無線基地局間の無線伝搬路の存在を確
認し自局の使用すべきアンテナと、通信可能なタイミン
グを認知することができる。また、無線子局は自局が通
信開始を行うことのできるタイミングを、報知信号の受
信可否で判断できる。 (請求項8)無線基地局との通信を望む無線子局が、互
いに近い位置に多数存在する場合であっても、複数の無
線子局が送信する要求信号は、フレーム内の異なるバー
ストのタイミングに、時間的に分散されるので、複数の
要求信号が衝突する確率が小さくなる。
【0095】このため、複数の無線子局が同一の無線基
地局1と通信を行おうとする場合でも、使用すべき無線
信号のバーストを事前に割り当てておくことなく通信開
始要求を処理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無線基地局1の構成例を示すブロック図であ
る。
【図2】第1の実施の形態における無線子局2の構成を
示すブロック図である。
【図3】図1の無線基地局1と図2の無線子局2との間
の通信に利用される無線信号のフレーム構成を示すタイ
ムチャートである。
【図4】図1の無線基地局1と図2の無線子局2との間
の、通信開始の例を示すタイムチャートである。
【図5】無線子局2の通信開始制御を示すフローチャー
トである。
【図6】無線基地局1の通信開始制御を示すフローチャ
ートである。
【図7】第2の実施の形態の無線子局の構成を示すブロ
ック図である。
【図8】第2の実施の形態で使用する無線信号のフレー
ム構成を示すタイムチャートである。
【図9】従来の無線基地局と無線子局の構成を示すブロ
ック図である。
【図10】従来の無線基地局と無線子局の通信に利用さ
れる、無線信号のフレーム構成を示すタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
1 無線基地局 2 無線子局 11 無縁基地局の無線送受信回路 12 無線基地局のアンテナ切替回路 13 無線基地局の回線制御回路 14 無線基地局のネットワークインタフェース回路 15 無線基地局のアンテナ群 16 有線基幹網 21 無線子局の無線送受信回路 22 無線子局のアンテナ切替回路 23 無線子局の回線制御回路 24 無線子局の入出カインタフェース回路 25 無線子局のアンテナ群 26 無線子局の送受信タイミング制御回路 27 無線子局の使用可能アンテナ管理テープル 28 端末装置 29 乱数発生回路 30 タイミング切替回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指向性を切り替え可能な第1のアンテナ
    手段を具備する無線基地局と、第2のアンテナ手段を具
    備する無線子局と、前記無線基地局と前記無線子局との
    間で無線電波が伝搬する電波伝搬路により構成され、前
    記電波伝搬路に、無線電波の伝搬経路に変化を生じるマ
    ルチパス環境を有し、時間的に互いに分離された複数の
    バーストにより構成される無線信号フレームを用いて通
    信を行う、無線データ通信システムのデータ通信無線回
    線選択方法において、 無線信号フレームの長さを一定とし、 前記無線信号フレームの先頭のバーストに、無線基地局
    の識別情報を含む報知バーストを割り当て、 無線基地局は、時間的に一定間隔で、無線基地局の使用
    する第1のアンテナ手段の指向性を順次に切り替えなが
    ら、前記報知バーストを送信し、 無線子局は、前記無線基地局からの報知バーストの受信
    を試行し、 無線子局は、前記無線基地局からの報知バーストの受信
    に成功すると、その時点における無線基地局と無線子局
    の間の無線伝搬路が使用可能であると認識し、 無線子局が前記報知バーストの受信に成功したタイミン
    グに基づいて、無線基地局と無線子局との通信を開始す
    るとともに、この通信における前記第1のアンテナ手段
    の指向性を、無線子局が前記報知バーストの受信に成功
    した時の、前記第1のアンテナ手段の指向性に基づい
    て、決定することを特徴とするデータ通信無線回線選択
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のデータ通信無線回線選択
    方法において、無線信号フレームの先頭のバーストに、
    無線基地局の状態に関する情報を含み、無線子局が、無
    線基地局からの報知バーストの受信完了を契機として通
    信開始手順にはいることにより、複数の無線子局に対す
    る通信可否の通知と、通信開始手順に入る複数の無線子
    局を、時間的に分散させることを特徴とするデータ通信
    無線回線選択方法。
  3. 【請求項3】 第1のアンテナを具備する無線基地局
    と、指向性を切り替え可能な第2のアンテナ手段を具備
    する無線子局と、前記無線基地局と前記無線子局との間
    で無線電波が伝搬する電波伝搬路により構成され、前記
    電波伝搬路に、無線電波の伝搬経路に変化を生じるマル
    チパス環境を有し、時間的に互いに分離された複数のバ
    ーストにより構成される無線信号フレームを用いて通信
    を行う、無線データ通信システムのデータ通信無線回線
    選択方法において、 無線信号フレームの長さを一定とし、 前記無線信号フレームの先頭のバーストに、無線基地局
    の識別情報を含む報知バーストを割り当て、 無線基地局は、時間的に一定間隔で、前記報知バースト
    を送信し、 無線子局は、自局の使用する第2のアンテナ手段の指向
    性を順次に切り替えながら、無線基地局からの報知バー
    ストの受信を試行し、 無線子局は、前記無線基地局からの報知バーストの受信
    に成功すると、その時点における無線基地局と無線子局
    の間の無線伝搬路が使用可能であると認識し、 無線子局が前記報知バーストの受信に成功したタイミン
    グに基づいて、無線基地局と無線子局との通信を開始す
    るとともに、この通信における前記第2のアンテナ手段
    の指向性を、無線子局が前記報知バーストの受信に成功
    した時の、前記第2のアンテナ手段の指向性に基づい
    て、決定することを特徴とするデータ通信無線回線選択
    方法。
  4. 【請求項4】 指向性を切り替え可能な第1のアンテナ
    手段を具備する無線基地局と、指向性を切り替え可能な
    第2のアンテナ手段を具備する無線子局と、前記無線基
    地局と前記無線子局との間で無線電波が伝搬する電波伝
    搬路により構成され、前記電波伝搬路に、無線電波の伝
    搬経路に変化を生じるマルチパス環境を有し、時間的に
    互いに分離された複数のバーストにより構成される無線
    信号フレームを用いて通信を行う、無線データ通信シス
    テムのデータ通信無線回線選択方法において、 無線信号フレームの長さを一定とし、 前記無線信号フレームの先頭のバーストに、無線基地局
    の識別情報を含む報知バーストを割り当て、 無線基地局は、時間的に一定間隔で、前記第1のアンテ
    ナ手段の指向性を順次に切り替えながら、前記報知バー
    ストを送信し、 無線子局は、前記第2のアンテナ手段の指向性を順次に
    切り替えながら、前記無線基地局からの報知バーストの
    受信を試行し、 無線子局は、前記無線基地局からの報知バーストの受信
    に成功すると、その時点における無線基地局と無線子局
    の間の無線伝搬路が使用可能であると認識し、 無線子局が前記報知バーストの受信に成功したタイミン
    グに基づいて、無線基地局と無線子局との通信を開始す
    るとともに、この通信における前記第1のアンテナ手段
    及び前記第2のアンテナ手段の指向性を、それぞれ無線
    子局が前記報知バーストの受信に成功した時の、前記第
    1のアンテナ手段及び前記第2のアンテナ手段の指向性
    に基づいて、決定することを特徴とするデータ通信無線
    回線選択方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のデータ通信無線回線選択
    方法において、無線信号フレームの先頭のバーストに、
    無線基地局の状態に関する情報を含み、無線子局が、無
    線基地局からの報知バーストの受信完了を契機として通
    信開始手順にはいることにより、複数の無線子局に対す
    る通信可否の通知と、通信開始手順に入る複数の無線子
    局を、時間的に分散させることを特徴とするデータ通信
    無線回線選択方法。
  6. 【請求項6】 指向性を切り替え可能な第1のアンテナ
    手段を具備する無線基地局と、第2のアンテナ手段を具
    備する無線子局と、前記無線基地局と前記無線子局との
    間で無線電波が伝搬する電波伝搬路により構成され、前
    記電波伝搬路に、無線電波の伝搬経路に変化を生じるマ
    ルチパス環境を有し、時間的に互いに分離された複数の
    バーストにより構成される固定長の無線信号フレームを
    用いて通信を行う、無線データ通信システムのデータ通
    信無線回線選択方法において、 無線基地局は、時間的に一定間隔で、報知信号を送信
    し、 前記報知信号の送信後、無線基地局は、前記報知信号を
    送信した時の前記第1のアンテナ手段と同じ指向性に前
    記第1のアンテナ手段を制御して、無線子局からの通信
    開始要求信号を待ち受け、 無線基地局は、無線子局からの通信開始要求信号を検出
    した場合には、前記無線子局への通信許可と、データ伝
    送用に用いられるデータ信号の割り当てを行い、前記通
    信開始要求信号を受信した時の前記第1のアンテナ手段
    の指向性と同じ指向性に前記第1のアンテナ手段を制御
    して、前記通信許可と前記データ信号の割り当てに関す
    る情報を、許可信号として送出し、 続いて、無線基地局は、データ信号を送受信し、 ランダムに発生する無線子局からの通信開始要求信号
    を、無線基地局の制御により、順次受け付けることを特
    徴とするデータ通信無線回線選択方法.
  7. 【請求項7】 第1のアンテナ手段を具備する無線基地
    局と、指向性を切り替え可能な第2のアンテナ手段を具
    備する無線子局と、前記無線基地局と前記無線子局との
    間で無線電波が伝搬する電波伝搬路により構成され、前
    記電波伝搬路に、無線電波の伝搬経路に変化を生じるマ
    ルチパス環境を有し、時間的に互いに分離された複数の
    バーストにより構成される固定長の無線信号フレームを
    用いて通信を行う、無線データ通信システムのデータ通
    信無線回線選択方法において、 無線子局は、無線基地局から一定間隔で送信される報知
    信号の受信を試行し、 無線子局は、前記報知信号の受信に成功した場合に、前
    記報知信号を基準とするタイミングで同期を確立し、 無線子局は、前記報知信号の受信に成功した場合に、前
    記報知信号を受信した際の自局の第2のアンテナ手段の
    指向性に関する情報を記録し、 無線子局は、前記報知信号の受信に成功した場合に、前
    記報知信号を受信した際の自局の第2のアンテナ手段の
    指向性と同一に、前記第2のアンテナ手段の指向性を制
    御し、通信開始要求信号を無線基地局宛に送信し、 無線子局は、通信開始要求信号を送信した時の自局の第
    2のアンテナ手段の指向性と同一に、前記第2のアンテ
    ナ手段の指向性を制御して、許可信号を待ち受け、 無線子局は、自局宛の許可信号を受信した場合に、所定
    のデータ信号においてデータの送信を行うことにより、 無線基地局からの通信チャネルの割り当てを受けること
    なく、通信開始要求を行うことを特徴とするデータ通信
    無線回線選択方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のデータ通信無線回線選択
    方法において、前記無線信号フレーム中の複数のバース
    トに、通信開始要求信号の領域を予め割り当て、無線子
    局が、乱数を発生して、得られた乱数に応じたタイミン
    グのバーストに対して、通信開始要求信号を送信するこ
    とを特徴とするデータ通信無線回線選択方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001127681A (ja) * 1999-10-29 2001-05-11 Kyocera Corp アダプティブアレイ基地局による制御データの送信方法
JP2010514247A (ja) * 2006-12-18 2010-04-30 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 指向性アンテナを使用するビーコン送信及び受信の方法及びシステム
JP2015198324A (ja) * 2014-04-01 2015-11-09 日本電信電話株式会社 アンテナ方向調整方法および無線基地局装置

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