JPH1154124A - リチウム二次電池用バインダー組成物 - Google Patents

リチウム二次電池用バインダー組成物

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JPH1154124A
JPH1154124A JP9225647A JP22564797A JPH1154124A JP H1154124 A JPH1154124 A JP H1154124A JP 9225647 A JP9225647 A JP 9225647A JP 22564797 A JP22564797 A JP 22564797A JP H1154124 A JPH1154124 A JP H1154124A
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JP
Japan
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rubber
thermoplastic polyester
polyester elastomer
polar group
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JP9225647A
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Tadashi Yasuda
直史 安田
Hisao Nagai
久男 永井
Fusazumi Masaka
房澄 真坂
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  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子溶液として使用できる材料であって、
銅箔との密着性に優れ、しかも炭素材料の充填性にも優
れたリチウム二次電池用バインダー組成物を提供するこ
と。 【解決手段】 熱可塑性ポリエステルエラストマー20
〜95重量%および極性基を有するゴム5〜80重量%
よりなることを特徴とするリチウム二次電池用バインダ
ー組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
用バインダー組成物に関し、更に詳しくは、リチウム2
次電池の負極に用いられる炭素材料などのバインダーと
して好適な、高分子組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウムを負極活物質とするリチウム二
次電池は、単位体積あるいは単位重量当たりのエネルギ
ー容量が高く、当該電池の大容量化または小型化を図る
ことが期待されることから、近年、活発に研究開発が行
われている。特に最近は、負極材料として炭素材料を用
いたいわゆるリチウムイオン電池の研究が盛んである。
一般に炭素材料は粉体であるため、電極を作成する上で
バインダー材料を必要とする。このようなバインダー材
料としては一般に高分子材料が用いられるが、電池の製
造プロセスに応じて、水を分散媒とするエマルジョン
か、あるいは有機溶剤に溶解された高分子溶液として用
いられることが多い。エマルジョンとして用いられる材
料としては、ゴム系のラテックスが代表的なものとして
知られており、一方高分子溶液として用いられる材料と
しては、ポリフッ化ビニリデンが代表的なものとして知
られている。これらの内、高分子溶液として用いられる
材料であるポリフッ化ビニリデンは、ゴム系のラテック
スに比べて集電体として用いられる銅箔との密着性に劣
り、また炭素材料の充填性に劣るという問題点を有して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
高分子溶液として使用できる材料であって、銅箔との密
着性に優れ、しかも炭素材料の充填性にも優れたリチウ
ム二次電池用バインダー組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のリチウム二次電
池用バインダー組成物は、熱可塑性ポリエステルエラス
トマー20〜95重量%および極性基を有するゴム(以
下、「極性基含有ゴム」ともいう)5〜80重量%より
なることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のリチウム二次電
池用バインダー組成物について詳細に説明する。本発明
のバインダー組成物を構成する一成分である熱可塑性ポ
リエステルエラストマーは、ポリマー主鎖中に、ハード
セグメントを形成する芳香族ポリエステル単位と、ソフ
トセグメントを形成するポリエーテル単位または脂肪族
ポリエステル単位とを有する多重ブロック共重合体であ
る。このような熱可塑性ポリエステルエラストマーは、
機械的特性、耐熱性、耐油性に優れた熱可塑性エラスト
マーとして知られており、この熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーを含有してなる本発明のバインダー組成物
は、例えば100℃以上の高温環境下においても、十分
に高い機械的性質が維持されるものとなる。また、熱可
塑性ポリエステルエラストマーは、リチウム塩が溶解さ
れてなる非水系電解液に対して良好な親和性を有してお
り、電解液が含浸されても機械的特性を大きく損なうこ
とがなく、熱可塑性ポリエステルエラストマーを単独で
使用しても、電解液が含浸されることにより、イオン伝
導性が得られる。すなわち、本発明のバインダー組成物
における熱可塑性ポリエステルエラストマー成分は、当
該バインダー組成物に十分に高い機械的強度を与える機
能の他に、電解液が含浸されることによりイオン伝導性
を与える機能をも有しており、バインダーとして使用さ
れた場合に負極材粒子間の結束を保持すると同時に充放
電時の電極反応を円滑に進める作用も有する。更に、熱
可塑性ポリエステルエラストマーは金属との密着性にも
優れているため、負極集電体として通常用いられる銅箔
への密着性に優れたバインダー組成物を得ることがで
き、充放電のサイクル特性の改善に効果がある。
【0006】上記熱可塑性ポリエステルエラストマーと
しては、芳香族ポリエステル単位よりなるハードセグメ
ントおよびポリエーテル単位よりなるソフトセグメント
を有するポリエステル−ポリエーテル型のものと、芳香
族ポリエステル単位よりなるハードセグメントおよび脂
肪族ポリエステル単位よりなるソフトセグメントを有す
るポリエステル−ポリエステル型のものが知られてい
る。本発明においては、熱可塑性ポリエステルエラスト
マーの種類は特に限定されるものではないが、ポリエス
テル−ポリエーテル型の熱可塑性ポリエステルエラスト
マーを用いることが、得られる組成物と電解液との親和
性が相対的に良好である点で好ましい。
【0007】ハードセグメントを形成する芳香族ポリエ
ステル単位としては、例えば、テレフタル酸などの芳香
族ジカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレング
リコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、ヘキサンジオール、デカンジオールなどの炭
素数が2〜12のグリコールとから合成されるものなど
が挙げられる。また、ソフトセグメントを形成するポリ
エーテル単位としては、例えば、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどのポリアルキレングリコールが挙げられ
る。さらに、本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル
エラストマーは、電極に対する密着性の観点から、ショ
アーD硬度が55以下のものが好ましく、また、融点が
200℃以下のものが好ましい。
【0008】本発明のバインダー組成物を構成するもう
ひとつの成分である極性基含有ゴムは、リチウム二次電
池で使用される非水系電解液をより多量に含浸すること
により、充放電時の電極反応をより円滑にするためのも
のである。ここで、極性基としては、シアノ基、カルボ
キシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ハ
ロゲン化アルキル基などを挙げることができる。このよ
うな極性基含有ゴムとしては、高極性のものを用いるこ
とが好ましく、その具体例としては、アクリロニトリル
ブタジエンゴム、アクリルゴム、エチレンアクリルゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリン−オ
キシドゴム、クロロプレン、フッ化ビニリデン系ゴム、
またはこれらの変性物などを挙げることができ、これら
は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0009】これらの中では、アクリロニトリルブタジ
エンゴムまたはその変性物、エチレンアクリルゴムが、
非水系電解液を容易に含浸させることができる点および
熱可塑性ポリエステルエラストマーとの相溶性が良好な
点で好ましく、特にアクリロニトリルブタジエンゴムの
場合、結合アクリロニトリル量(アクリロニトリルに由
来する構造単位の含有割合をモル分率で示すもの)20
〜55%のものが好ましい。この割合が20%未満の場
合には、非水系電解液の含浸性が小さいものとなり、十
分な充放電反応が得られないことがある。一方、この割
合が55%を超える場合には、非水系電解液の含浸性が
大きくなりすぎバインダーとして負極粒子の結束力が低
くなることがある。
【0010】本発明のバインダー組成物における熱可塑
性ポリエステルエラストマーと極性基含有ゴムとの割合
は、重量比で、熱可塑性ポリエステルエラストマー:極
性基含有ゴムが20:80〜95:5、好ましくは、4
0:60〜90:10とされる。熱可塑性ポリエステル
エラストマーの割合が20重量%未満である場合には、
バインダーとしての機械的強度が不十分なものとなり十
分な充放電効率が得られない。一方、熱可塑性ポリエス
テルエラストマーの割合が95重量%を超える場合に
は、バインダーとして非水系電解液の含浸性が小さいも
のとなるため、十分な充放電効率が得られない。
【0011】本発明のバインダー組成物を得る方法とし
ては、熱可塑性ポリエステルエラストマーおよび極性基
含有ゴムをそれぞれの溶剤に溶解させ混合して得る方
法、あるいは熱可塑性ポリエステルエラストマーのペレ
ットと極性基含有ゴムのクラムとを所定の比で混合し共
通溶剤で溶解せしめて得る方法などが挙げられる。エラ
ストマー溶液あるいはゴム溶液におけるエラストマーあ
るいはゴムの濃度は、例えば0.5〜20重量%であ
る。上記熱可塑性ポリエステルエラストマーを溶解する
ための溶媒としては、例えばジクロロエタン、テトラク
ロロエタン、クロロベンゼン、Nメチル2ピロリドン、
メタクレゾール、シクロヘキサノンなどを用いることが
できる。また、極性基含有ゴムを溶解するための溶媒と
しては、例えばジクロロエタン、テトラクロロエタン、
クロロベンゼン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、
シクロヘキサン、N−メチル−2−ピロリドン、メタク
レゾール、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチル
ケトン、テトラヒドロフランなどを用いることができ
る。また、本発明のバインダー組成物を製造する際に、
エラストマー溶液および/またはゴム溶液にパーオキサ
イドなどの架橋剤を添加することができ、これにより、
例えば炭素粒子と複合化し負極を形成する際に加熱処理
によって架橋構造を有するバインダーとすることが出来
る。
【0012】本発明のバインダー組成物は、溶剤に溶解
し、これに炭素材料を充填してリチウム二次電池の負極
用スラリーを得ることができる。負極用スラリーに用い
られる炭素材料としては、通常リチウム二次電池用とし
て用いられるメソカーボンマイクロビーズ、天然黒鉛、
難黒鉛化性炭素、メソフェーズピッチ系炭素繊維などが
挙げられ、その形態は粒子または繊維が好ましい。平均
粒径または平均繊維径は、電流効率、スラリーの塗布し
易さの点などから、0.1〜50μm、好ましくは1〜
20μmである。上記負極用スラリーにおける本発明の
バインダー組成物の使用量は、炭素材料100重量部に
対して0.5〜12重量部、好ましくは1〜6重量部で
ある。本発明のバインダー組成物と上記炭素材料とを、
要すればさらに溶剤、分散剤、安定化剤などとともに混
合、混練りして上記負極用スラリーを得た上で、基材上
に塗布、コーティングしてリチウム二次電池用負極を形
成することができる。この時、負極の形成は集電体材料
とともに成形しても良いし、あるいはアルミ箔、銅箔な
どの集電体を基材として用いても良い。かかる塗布方法
としては、リバースロール法、コンマバー法、グラビヤ
法、エアーナイフ法など任意のコーターヘッドを用いる
ことができる。
【0013】上記負極用電極を用いてリチウム二次電池
を組み立てる場合、非水系電解液としては、非水系溶媒
中にリチウム塩よりなる電解質が溶解されてなるものが
用いられる。リチウム塩としては種々のものを用いるこ
とができ、その具体例としては、LiPF6 、LiAs
6 、LiClO4 、LiBF4 、LiCF3 SO3
Li(CF3 SO2 2 N、LiC4 9 SO3 などが
挙げられる。これらのリチウム塩は、単独でまたは2種
以上を組み合わせて用いられることができる。また、非
水系電解液を得るための非水系溶媒は、電解質として用
いられるリチウム塩を溶解するもので、その具体例とし
ては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,
2−ジメトキシエタン、テトラハイドロフラン、2−メ
チルテトラハイドロフラン、1,3−ジオキソラン、4
−メチル−1,3−ジオキソラン、メチルフォルメー
ト、メチルアセテート、メチルプロピネート、ジメチル
カーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカ
ーボネート等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。こ
れらの非水系溶媒は、単独でまたは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。
【0014】また、用いる正極材料としては特に限定さ
れるものではないが、MnO2 、MoO3 、V2 5
6 13、Fe2 3 、Fe3 4 、Li(1-x) CoO
2 、Li(1-x) NiO2 、 Lix Coy Snz 2
Li(1-x) Co(1-y) Niy2 、TiS2 、Ti
3 、MoS3 、FeS2 、CuF2 、NiF2 などの
無機化合物;PAN系炭素繊維および/またはその粉砕
物、ピッチ系炭素繊維および/またはその粉砕物などの
炭素材料;ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレンなど
の導電性高分子などが挙げられる。特に、 Li(1-x)
CoO2 、 Li(1 -x) NiO2 、 Lix Coy Snz
2 、 Li(1-x) Co(1-y) Niy 2 などのリチウ
ムイオン含有複合酸化物を用いた場合、正負極ともに放
電状態で組み立てることが可能になり、好ましい組み合
わせとなる。さらに、要すればセパレーター、集電体、
端子、絶縁板などの部品を用いて電池が構成される。ま
た、電池の構造としては特に限定されるものではない
が、正極、負極、さらに要すればセパレーターを単層ま
たは複層としたペーパー型電池、または正極、負極、さ
らにセパレーターをロール状に巻いた円筒状電池などの
形態が一例として挙げられる。
【0015】
【実施例】以下、本発明のバインダー用組成物の具体的
な実施例について説明するが、本発明は、これらの実施
例に限定されるものではない。
【0016】〈実施例1〜24〉熱可塑性ポリエステル
エラストマーとして、ポリエステル−ポリエーテル型の
熱可塑性ポリエステルエラストマー〔デュポン社製,商
品名:ハイトレル4047,融点:182℃,ショアー
D硬度:40,比重:1.12〕を用い、極性基含有ゴ
ムとして、アクリロニトリルブタジエンゴム(1)〔日
本合成ゴム社製,商品名:N220S,結合アクリロニ
トリル量:40%〕、アクリロニトリルブタジエンゴム
(2)〔日本合成ゴム社製,商品名:N250S,結合
アクリロニトリル量:20%〕、カルボキシ変性アクリ
ロニトリルブタジエンゴム〔日本合成ゴム社製,商品
名:N632S,結合アクリロニトリル量:34%〕、
およびエチレンアクリルゴム〔昭電デュポン社製,商品
名:VAMAC G)を用い、下記表1の配合処方に従
って、熱可塑性ポリエステルエラストマーおよび極性基
含有ゴムをジクロロエタンに溶解することにより、エラ
ストマーの濃度が1.5重量%の本発明のバインダー組
成物の溶液を得た。
【0017】この組成物溶液に、炭素繊維〔(株)ペト
カ製、商品名 メルブロンミルド平均繊維系13μm、
最大放電容量;310mAh/g〕を、バインダー組成
物:炭素繊維(重量比)=4:96となるように加え、
ペイントコンデショナーにて混練りを行い負極用スラリ
ー溶液を得た。得られたスラリーを厚さ18μmの圧延
銅箔上にバーコーターにて塗工し(塗工面積;5cm×
15cm)、120℃で一昼夜真空乾燥を行った。得ら
れた塗工物の銅箔への密着状態(以下、「密着特性1」
とする)を観察し、次いでこの塗工物を130℃の圧延
ロールにて圧延を行った。この圧延塗工物の銅箔への密
着状態(以下、「密着特性2」とする)を観察した後、
圧延塗工物をカッターにて切断し、充放電反応評価用の
負極を得た。
【0018】得られた負極の充放電反応を評価するため
に、対極、参照極としてLiメタルを用いた3極式ビー
カー型セルを用い、電解質としてエチレンカーボネート
(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との混合物
(EC:DEC(重量比)=1:1のもの)に、LiP
6 を1mol/lの濃度で溶解させたものを用い、
0.5mA/cm2 の電流密度で充放電反応を5サイク
ル行った。この際、1サイクル目の放電利用率(電極組
成物の最大放電容量値を100%とし、電極反応時の放
電容量の割合を表したもの。以下、「充放電特性1」と
する)を測定し、5サイクル目/1サイクル目の放電容
量比(以下、「充放電特性2」とする)を算出した。ま
た、反応終了後負極を取り出し、反応終了後の塗工物の
銅箔への密着状態(以下、「密着特性3」とする)を観
察した。
【0019】
【表1】
【0020】上記表1および下記表2において、熱可塑
性エラストマーおよび極性基含有ゴムの含有量は、重量
%表示である。また、密着特性についての記載は、以下
の評価結果を表す。 ◎:密着性良好 ○:剥離し易いが電気的接続問題なし △:剥離し易いが電気的接続維持 ×:容易に剥離し電気的接続も維持できない
【0021】〈比較例1〜9〉実施例と同様にして熱可
塑性ポリエステルエラストマーとして、ポリエステル−
ポリエーテル型の熱可塑性ポリエステルエラストマー
〔デュポン社製,商品名:ハイトレル4047,融点:
182℃,ショアーD硬度:40,比重:1.12〕を
用い、極性基含有ゴムとして、アクリロニトリルブタジ
エンゴム(1)〔日本合成ゴム社製,商品名:N220
S,結合アクリロニトリル量:40%〕、アクリロニト
リルブタジエンゴム(2)〔日本合成ゴム社製,商品
名:N250S,結合アクリロニトリル量:20%〕、
カルボキシ変性アクリロニトリルブタジエンゴム〔日本
合成ゴム社製,商品名:N632S,結合アクリロニト
リル量:34%〕、およびエチレンアクリルゴム〔昭電
デュポン社製,商品名:VAMAC G)を用い、下記
表2の配合処方に従って、熱可塑性ポリエステルエラス
トマーおよび極性基含有ゴムをジクロロエタンに溶解す
ることにより、エラストマーの濃度が1.5重量%の組
成物溶液を得た。次いで実施例と同様にして評価を行っ
た。
【0022】
【表2】
【0023】〈比較例10〜12〉ポリフッ化ビニリデ
ン樹脂(以下、「PVDF」ともいう)〔呉羽化学製
商品名 KF#1100〕のパウダーをN−メチル−2
−ピロリドンに溶解させ、実施例と同じように1.5wt
%の溶液を得た。実施例と同様にして炭素繊維〔(株)
ペトカ製、商品名 メルブロンミルド 平均繊維系13
μm、最大放電容量;310mAh/g〕を重量比で、
PVDF:炭素繊維=4:96(比較例10)、PVD
F:炭素繊維=7:93(比較例11)、PVDF:炭
素繊維=10:90(比較例12)とそれぞれなるよう
に加え、ペイントコンデショナーにて混練りを行い電極
用スラリー溶液を得た。得られたスラリーを厚さ18μ
mの圧延銅箔上にバーコーターにて塗工し(塗工面積;
5cm×15cm)、150℃で一昼夜真空乾燥を行っ
た。得られた塗工物の評価を実施例と同様の方法で行っ
たところ、比較例10および11は、ともに放電特性評
価に入る前に銅箔より剥離し、評価出来なかった。
【0024】
【表3】
【0025】上記表3において、PVDFおよび炭素繊
維の含有量は、重量%表示である。また、密着特性につ
いての記載は、以下の評価結果を表す。 ◎:密着性良好 ○:剥離し易いが電気的接続問題なし △:剥離し易いが電気的接続維持 ×:容易に剥離し電気的接続も維持できない
【0026】
【発明の効果】本発明のバインダー用組成物は、高分子
溶液として使用でき、銅箔との密着性に優れ、しかも炭
素材料の充填性にも優れているため、リチウム二次電池
の負極として使用した場合優れた充放電特性を発揮させ
ることができる。このようにして得られるバインダー用
組成物は、負極を作成する際に負極用炭素と複合化され
たスラリーにおいて多量に炭素粒子の充填が可能とな
り、しかも銅箔などの集電体に用いられる金属箔に対し
ても密着力の優れた塗工物を得ることができる。更に、
得られた負極はバインダー組成物の炭素粒子間をつなぎ
止める結束力と電解質溶液の含浸性とが適度なバランス
を持つため円滑な充放電反応が行え、サイクル特性に優
れたリチウム二次電池用負極を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステルエラストマー20
    〜95重量%および極性基を有するゴム5〜80重量%
    よりなることを特徴とするリチウム二次電池用バインダ
    ー組成物。
JP9225647A 1997-08-07 1997-08-07 リチウム二次電池用バインダー組成物 Pending JPH1154124A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001283831A (ja) * 2000-04-04 2001-10-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水電解質二次電池とその正極およびその正極の製造方法
WO2006054779A1 (ja) * 2004-11-19 2006-05-26 Fukoku Co., Ltd. 蓄電性ゴム並びにそれを用いた電気二重層キャパシタ及びリチウム電池
JP2012241070A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 T & K Toka Co Ltd ポリエステル樹脂組成物
KR20140134541A (ko) * 2013-05-14 2014-11-24 주식회사 엘지화학 전극 전도도가 향상된 전극 및 이의 제조방법

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