JPH1154056A - 進行波管 - Google Patents

進行波管

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JPH1154056A
JPH1154056A JP10158121A JP15812198A JPH1154056A JP H1154056 A JPH1154056 A JP H1154056A JP 10158121 A JP10158121 A JP 10158121A JP 15812198 A JP15812198 A JP 15812198A JP H1154056 A JPH1154056 A JP H1154056A
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    • H01J25/00Transit-time tubes, e.g. klystrons, travelling-wave tubes, magnetrons
    • H01J25/34Travelling-wave tubes; Tubes in which a travelling wave is simulated at spaced gaps
    • H01J25/36Tubes in which an electron stream interacts with a wave travelling along a delay line or equivalent sequence of impedance elements, and without magnet system producing an H-field crossing the E-field
    • H01J25/38Tubes in which an electron stream interacts with a wave travelling along a delay line or equivalent sequence of impedance elements, and without magnet system producing an H-field crossing the E-field the forward travelling wave being utilised
    • HELECTRICITY
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
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    • H01J23/02Electrodes; Magnetic control means; Screens
    • H01J23/08Focusing arrangements, e.g. for concentrating stream of electrons, for preventing spreading of stream
    • H01J23/087Magnetic focusing arrangements
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    • H01J2223/02Electrodes; Magnetic control means; Screens
    • H01J2223/08Focusing arrangements, e.g. for concentrating stream of electrons, for preventing spreading of stream
    • H01J2223/087Magnetic focusing arrangements

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、飽和状態から動作を戻すのに適し
た磁気集束装置を備え、振幅および位相の直線性が優れ
ており、熱放散が良好な進行波管を得ることを目的とす
る。 【構成】 管部材38と、その内部に配置されている低速
波構造14と、低速波構造14の軸方向通路に沿って電子ビ
ーム18を投射する電子銃装置12と、電子ビームを限定す
る強度を有する磁界を発生させる磁気集束装置50とを備
え、その磁界の強度は、マイクロ波出力信号の電力レベ
ルが飽和時のマイクロ波出力信号の電力レベルよりも6
dB以上低い電力レベルであるようにマイクロ波入力信
号の電力レベルが選択されるときにのみ電子ビーム18を
限定するのに十分な強度であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に進行波管に
関し、特に進行波管を飽和から不飽和状態に戻され、飽
和から戻す動作にのみ適している熱転送および磁気集束
装置を有している進行波管に関する。
【0002】
【従来の技術】進行波管は、マイクロ波周波数エネルギ
の増幅器として機能する真空装置である。それは電子ビ
ームとマイクロ波信号との間で行われる相互作用に基づ
いている。低速波構造(SWS)の入力端において電子
銃は電子ビームを発生する。その電子ビームは低速波構
造によって形成された軸方向の通路に沿って走行する。
マイクロ波信号源は低速波構造の入力端にマイクロ波信
号を入力させる。そのマイクロ波信号は低速波構造に沿
って低速波構造の出力端の方向に伝搬する。
【0003】低速波構造は2つの軸方向に間隔を隔てら
れた点間でマイクロ波信号を延長された距離を走行させ
る。これによってマイクロ波信号の実効軸方向速度を光
の伝搬速度から電子ビームの速度へ減少させる。電子ビ
ームとマイクロ波信号との間の相互作用によって電子ビ
ーム中の電子の速度変調およびバンチングが生成されて
それによって信号が増幅される。増幅された信号は低速
波構造の出力端で結合して取出される。
【0004】電子ビームと低速波構造の間が接近してい
るために、ビームの一部は低速波構造に当たり、熱を発
生する。発生された熱の量はまた、電子ビームの電力お
よびマイクロ波信号に依存している。進行波管が迅速に
熱を取り除くことができない場合、この進行波管は相当
な高温に達する。この高温のために、低速波構造の電気
抵抗損失が増加し、ガスの発生が促進される。この結
果、増幅されたマイクロ波信号ならびに電子ビームの伝
搬の品質が低下する。さらに、これらの不所望な現象に
よって、進行波管の有効寿命が減少してしまう。
【0005】熱の影響を軽減するために、進行波管は、
低速波構造を取囲んでいる管部材に低速波構造からの熱
を伝導して取除く支持ロッドを含んでいる。この支持ロ
ッドは、低速波構造に近接して長手方向に延在し、低速
波構造と管部材との間に位置されている。熱の伝導に加
えて、支持ロッドは管部材中で低速波構造を支持してい
る。
【0006】電子ビームについてのマイクロ波信号の擾
乱ならびに近接した電子間の相互の反発作用によって生
じた空間電荷効果のために、ビームは低速波構造に沿っ
て直径が増加する傾向にある。従って、進行波管はさら
に、低速波構造に電子が過剰に衝突するのを防ぐために
低速波構造を通る軸方向の通路に沿って電子ビームを制
限するための磁気集束装置を含む。磁気集束装置は、電
子ビームを限定する磁界を生成する。
【0007】一般的な磁気集束装置は周期的永久磁石
(PPM)構造である。PPM構造は、SWSに沿って
その周囲で軸方向に整列して配置された複数の同一の短
い環状の永久磁石を含んでいる。複数の環状の強磁性磁
極片は、隣接した磁石の間に介在している。磁石は、軸
方向に磁化され、互いに対面している隣接した磁石が同
一の磁極となるように配置されている。
【0008】電子ビームとマイクロ波信号との間の結合
の量は、マイクロ波信号の入力電力レベルが低いときに
はほぼ一定である。従って、マイクロ波出力信号と入力
信号との間の利得はほぼ一定である。マイクロ波入力信
号の電力が増加すると、非直線効果はより著しくなる。
最終的には、マイクロ波出力信号は最大電力値に到達
し、進行波管は飽和状態で動作する。
【0009】飽和に近付くと、マイクロ波出力信号と入
力信号との間の利得が減少し始める。マイクロ波入力信
号の電力が飽和を超過して増加した場合、マイクロ波出
力信号の電力と利得とが減少する。その飽和されたマイ
クロ波出力電力より低い電力で動作している進行波管
は、その飽和からもとに戻されて動作しているものとし
て説明される。
【0010】マイクロ波出力信号の電力はまた電子ビー
ム電力にも比例する。従って、進行波管の飽和は、マイ
クロ波出力信号電力が電子ビーム電力のおおよそ25乃
至30%であるときに、マイクロ波入力信号の電力に関
係なく生じる。
【0011】電子ビームを限定するために要求されたP
PM構造の磁界の強度は、マイクロ波出力信号の電力の
関数である。例えば、飽和時には、マイクロ波信号は著
しく相互作用し、電子ビームに影響を与える。著しい相
互作用および空間電荷の相互の反発作用のために、電子
ビーム中の幾らかの電子は半径方向速度成分を大きく増
加させる。従って、電子がSWSと衝突せずにSWSを
通ってほぼ軸方向に進行するように半径方向の速度成分
を無効にするために、多数の磁石によって生成された強
力な磁界が必要とされる。
【0012】反対に、飽和からもとに戻された状態で動
作すると、電子ビームへのマイクロ波信号の影響は最小
となる。従って、幾つかの磁石によって生成された弱い
磁界は、空間電荷効果によって発生された半径方向速度
成分を無効にするのに十分である。
【0013】典型的な進行波管は、所望の飽和されたマ
イクロ波出力電力を生成し、その後、所望の振幅および
位相直線性を得るために飽和からもとに戻されて動作す
るように構成されている。これには、電子ビームおよび
飽和したマイクロ波信号によって生成された全熱負荷を
支持ロッドが扱えることが要求される。PPM構造はま
た、電子ビームを飽和状態に制限できなければならな
い。典型的な進行波管の主要な欠点は、進行波管が飽和
からもとに戻された状態で連続的に動作する場合に、支
持ロッドおよびPPM構造の能力が完全に使用されるこ
とはなく、それ故、必要とされないことである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、より優れた振幅および位相直線性を与え、飽和から
もとに戻された状態にのみ適した熱転送素子および磁気
集束素子を有する進行波管を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述およびその他の目的
を達成するために、本発明は進行波管を提供する。この
進行波管は、管部材内に位置されたSWSを含んでい
る。SWSは、選択された電力レベルを有するマイクロ
波入力信号を受信するための入力端と、所定の電力レベ
ルを有するマイクロ波出力信号を供給するための出力端
とを設けられている。電子銃装置は、電子を電子ビーム
としてSWS中の軸方向の通路に沿って注入するために
SWSの入力端に近接して設けられている。磁気集束装
置は、電子ビームを軸方向の通路に制限するために所定
の強度を有する磁界を生成する。所定の強度の磁界は、
マイクロ波出力信号の所定の電力レベルが飽和時のマイ
クロ波出力信号の電力レベルよりも少なくとも6dB低
くなるようにマイクロ波入力信号の電力レベルが選択さ
れるときにのみ電子ビームを制限するのに十分である。
【0016】SWSは螺旋部材であることが好ましく、
進行波管は螺旋部材から熱を転送して除去するために進
行波管と螺旋部材との間で結合された3個の窒化硼素
(BN)の支持ロッドを含んでいる。3個のBN支持ロ
ッドは、螺旋部材と管部材との間で“C”の方向に向け
られている。
【0017】さらに、本発明の上述およびその他の目的
を実行するにあたって、本発明は進行波管を動作する方
法を提供する。この方法は、選択された電力レベルを有
するマイクロ波入力信号を受信する入力端と、所定の電
力レベルを有するマイクロ波出力信号を供給するための
出力端とを有するSWSを設けられた進行波管に対する
ものである。
【0018】この方法では、SWSを通る軸方向の通路
に沿って電子ビームを形成するためにSWSの入力端に
おいて電子を注入する。その後、選択された電力レベル
を有するマイクロ波入力信号がSWSの入力端に与えら
れる。その後、電子ビームを軸方向の通路に限定するた
めに所定の強度を有する磁界が生成される。所定の強度
の磁界は、所定の電力レベルのマイクロ波出力信号が飽
和時のマイクロ波出力信号の電力レベルよりも少なくと
も6dB低くなるようにマイクロ波入力信号の電力レベ
ルが選択されたときにのみ電子ビームを限定するのに十
分なものである。
【0019】本発明によって生じる利点は多数ある。進
行波管は、多重トーン通信のために十分な振幅および位
相直線性を与えるためにもとに戻された状態(飽和時よ
りも少なくとも6dB低い状態)でのみ動作する。もと
に戻された状態では、飽和時に発生された熱の量よりも
比較的少ない量の熱が発生される。従って、進行波管
は、“A”の方向ではなく“C”の方向に向けられたB
N支持ロッドを含んでいる。支持ロッドの寸法は、もと
に戻された状態で発生された最小の熱を取除くように最
適化されてもよい。さらに、弱い磁界およびそれに対応
して数の減少された磁石は、電子ビームをもとに戻され
た状態で限定および集束することができる。磁石は進行
波管のコストの主要な部分を占めている。電子ビームを
限定するために要求された磁界の強度を減少させること
によって、進行波管のコストは著しく減少する。
【0020】本発明の別の利点は、利得が固定の場合、
高ビームパービアンスを特定することによって進行波管
の長さを短くできることである。進行波管を短くするこ
とによって、電子ビームの限定に要求された磁界の強度
が減少される。
【0021】本発明のこれらおよびその他の特徴、見地
および実施形態は、以下の説明、添付された特許請求の
範囲および添付図面に関してより好く理解される。
【0022】
【発明の実施の形態】図1および図2を参照すると、本
発明による進行波管10が示されている。進行波管10は、
電子銃装置12と、低速波構造(SWS)14と、コレクタ
装置16とを含んでいる。電子銃装置12は、電子を放射し
て電子ビーム18を発生する。電子銃装置12は、陰極20お
よび陽極22を含んでいる。負の電圧Va が陰極20に与え
られ、対応する正の電圧が陽極22に与えられる。陰極20
は、電子ビーム18のための電子源である。電圧Vh は、
陰極からの電子を熱イオン放射するために陰極18を加熱
する加熱素子24に与えられる。陽極22は、電子を加速お
よび集束する。電子ビーム18の電力は、陰極の電圧Va
と陰極の電流Iとに依存している。
【0023】SWS14は、タングステン、モリブデン等
で作られていることが好ましい導電性の螺旋部材26であ
ることが好ましい。もちろん、SWS14は、螺旋部材26
である代りに結合空洞回路(特に図示されていない)で
あってもよい。螺旋部材26は、入力端28および出力端30
を有している。電子銃装置12は入力端28に近接してお
り、電子ビーム18は入力端28から出力端30に向かって螺
旋部材26の軸方向通路32に沿って進行する。
【0024】マイクロ波信号源34は、マイクロ波入力信
号を螺旋部材26に与えるために入力端28に接続されてい
る。マイクロ波信号は螺旋部材26に沿って伝送される。
螺旋部材26は、マイクロ波信号が軸方向の間隔を隔てら
れた2点の間の距離を横切るようにし、それによって、
マイクロ波信号の有効な軸方向の伝搬速度を電子ビーム
18の速度まで減少させる。伝搬速度を下げることによっ
て、電子ビーム18と、信号を増幅するマイクロ波信号と
の間にエネルギの結合が生じるようになる。マイクロ波
負荷36は、螺旋部材26から増幅されたマイクロ波出力信
号を受信するために出力端30に接続されている。
【0025】コレクタ装置16は、螺旋部材26の出力端30
に近接している。コレクタ装置16は、多数のコレクタ電
極58a 乃至58n を含んでいる。コレクタ電極58a 乃至58
n は、マイクロ波出力信号を発生する際に使用されなか
ったビーム電力を再生するために電子ビーム18中の電子
を収集する。この電力は、使用された電子ビーム中の未
使用の電力と呼ばれる。未使用の電力の幾らかは、コレ
クタ電極58a 乃至58nと衝突する電子によって熱に変換
される。従って、バイアス電圧(Vca,Vcb,Vcc,V
cd,およびVcn)は、電極がより多くの電力を再生し、
熱電力損失を減少できるようにするために電子の速度を
低下させるようにそれぞれのコレクタ電極58a 乃至58n
に与えられる。コレクタ電極58a 乃至58n は、2次電子
の発生を最小にするためにグラファイトで構成されてい
ることが好ましい。
【0026】図1および図2と共に、図3および図4を
参照すると、進行波管10はさらに、ステンレス鋼で作ら
れていることが好ましい金属性の管部材38を含んでい
る。管部材38は、内部を形成している内部表面40を有し
ている。螺旋部材26は、管部材38の内部に位置されてい
る。螺旋部材26は多数の巻回42を含み、管部材38の長手
方向に沿って延在している。
【0027】進行波管10はさらに、管部材38の内部表面
40と螺旋部材26との間に設けられた3個の窒化硼素(B
N)の支持ロッド44を含んでいる。BN支持ロッド44の
それぞれは、螺旋部材26の外部表面と結合するための内
部ロッド結合表面46と、管部材38の内部表面40と結合す
るための外部ロッド結合表面48とを有している。BN支
持ロッド44は、螺旋部材26からの熱を管部材38に転送
し、その後、外部環境に転送する。BN支持ロッド44は
また、螺旋部材が管部材38に関して固定されているよう
に螺旋部材26に機械的支持を与える。
【0028】図1および図2に最良に示されているよう
に、SWS14は周期的永久磁石(PPM)構造50等の磁
気集束装置を含んでいる。磁気集束装置はまた、ソレノ
イドあるいは単一の永久磁石等の別の代りのものを含ん
でいる。PPM構造50は、複数の磁石52および複数の極
片54を含んでいる。永久磁石52は、それぞれの磁極片54
の間のセル56中に挿入されて積み重ねられ、それによっ
て電子ビーム18を限定するのに望ましい強度を有する磁
界を生成するのに十分な磁束を供給する。
【0029】磁界の強度は、(BHエネルギ積によって
与えられた)各磁石52の強度と、各セル56における磁石
の数とに比例する。PPM構造50のコストは、各磁石52
のBH積と磁石の総数とに比例している。進行波管10中
の所望の磁界の強度を最小にすると、BH積および/ま
たは磁石の総数のいずれかが減少され、進行波管のコス
トを著しく減少することができる。
【0030】電子ビーム18を限定するために必要なPP
M構造50の磁界の強度は、電子ビームの電力とマイクロ
波信号の電力の関数である。飽和時には、マイクロ波信
号は著しく相互作用し、電子ビーム18に影響を与える。
従って、マイクロ波信号によって相互作用で生じた電子
ビームの変動を無効にするためには、大きいBH積およ
び/または多数の磁石によって生成された強力な磁界が
必要とされる。
【0031】飽和からもとに戻された状態で動作させる
と、電子ビーム18上のマイクロ波信号の相互作用および
影響は最小になる。事実、電子ビーム18は、マイクロ波
信号源34が停止したときに生じる電子ビームに類似した
特性を有している。マイクロ波ソース34が停止し、マイ
クロ波入力信号を供給しないとき、電子ビームはDC電
子ビームと呼ばれる。DC電子ビームは相互作用による
影響を受けない。従って、小さいBH積および/または
少数の磁石で生成された弱い磁界は、もとに戻された状
態でマイクロ波信号によって生じた最小の相互作用を無
効にするのに十分である。
【0032】進行波管10は、所望の振幅と、多重トーン
通信に要求される位相直線性を得るために飽和から戻さ
れた状態で連続的に動作される。戻される量は、マイク
ロ波出力信号の出力電力と飽和したマイクロ波出力電力
との間のdBの差に等しい。進行波管10は、飽和よりも
少なくとも6dB低い状態で連続的に動作される。進行
波管10は、マイクロ波出力電力が飽和したマイクロ波出
力電力よりも6乃至25dB低くなるように(あるいは
利得圧縮点よりも少なくとも1dB低くなるように)動
作することが好ましい。マイクロ波出力電力はまた、電
子ビーム18の電力のおおよそ20乃至50分の1の低さ
である。従って、電子ビーム18上のマイクロ波信号の相
互作用の影響は最小である。
【0033】飽和から戻された状態では相互作用が最小
であるため、PPM構造52は、最小の相互作用を無効に
するのに十分な弱い磁界を発生できる小さいBH積およ
び/または少数の磁石を含んでいるが、それは飽和時の
著しい相互作用の影響を無効にするには不十分である。
事実上、飽和時に電子ビーム18を限定できる強力な磁界
を生成する代りに、PPM構造52は飽和から戻された状
態でのみ電子ビームを限定するのに十分な弱い磁界を生
成する。
【0034】飽和状態と比較すると、戻された状態での
動作が必要とする磁界の強度は、電子ビームを限定する
のに必要な磁界の強度を50%近く減少させることがで
きる。従って、一般的な進行波管とは違って、PPM構
造52の完全な能力が利用される。さらに、PPM構造52
に関連して減少されたコストのために、進行波管10のコ
ストは通常の進行波管のコストよりもかなり低い。
【0035】次に、飽和から戻された状態で電子ビーム
を限定するために要求された磁界の強度の顕著な減少が
示される。電子ビームを限定するために要求される、ブ
リュアン磁界と呼ばれる絶対的な最小の磁界の強度BB
は次の式によって与えられ、
【数1】 ここにおいて、rはビーム半径であり、Iはビーム流で
あり、ηは電荷対質量比であり、εo は自由空間の誘電
率であり、uo はビーム速度である。
【0036】マイクロ波信号の存在において電子ビーム
を限定するために必要な磁界の強度は次の式によって与
えられ、
【数2】 ここにおいてmは限定係数である。
【0037】限定係数mは、電子ビームがマイクロ波信
号との相互作用中に螺旋部材に接近するのを防ぐように
選択される。限定係数mは通常、飽和時の動作のために
係数は2である。集束して電子ビームにするPPM構造
の場合、磁界Bc は周期的磁気構造のRMS(二乗平均
の平方根)磁界である。
【0038】一例として、1mmの半径(r)を有する
電子ビームは7kVでは1μ/vである。従って、ビー
ム流(I)は0.57Aである。式(1)から、最小の
磁界強度BB は685ガウスである。飽和状態で動作
し、限定係数(m)が典型的な値である2の進行波管の
場合、飽和時に電子ビームを限定するのに要求される磁
界強度(Bc )は1370ガウスである。
【0039】飽和より少なくとも6dBだけ戻された進
行波管の場合、要求されたRMSフィールド(Bc )は
707ガウスである。これは、飽和時に動作している進
行波管に使用された通常の磁界の約1/2であり、すな
わち、戻された状態での動作に制限された進行波管のた
めの磁石のコストが50%減少したことを表わしてい
る。
【0040】磁石のコストおよび数は、進行波管10の利
得が固定されているときにSWS14の長さを短くするこ
とによってさらに減少する。J.R.Pierce氏による小信号
進行波管の理論から、螺旋部材の長さ(L)は電子ビー
ムのパービアンス(P)の立方根で除算された利得に比
例し、それは次の式で表わされる。
【0041】
【数3】
【0042】進行波管10の利得は常に40dB以下であ
ることが好ましい。比較的利得が小さいと、SWS14の
長さは短くなる。
【0043】利得が固定されている場合、長さは高パー
ビアンスを特定することによってさらに短くできる。進
行波管10のパービアンスは少なくとも0.5μ/vの比
較的高い値で設定されることが好ましい。
【0044】従って、利得が小さく、パービアンスが高
いと、SWS14の長さは最小にできる。SWS14の長さ
を最小にすると、電子ビーム18を限定するのに要求され
るBH積および/または磁石の数が減少する。先に述べ
たように、磁石のコストは進行波管の主要なコストを占
めている。
【0045】図5を参照すると、好ましいPPM構造60
を有する進行波管10のSWS14の断面図が示されてい
る。PPM構造60は、管部材38の真空環境外に位置さ
れ、図2に示された磁石52のような完全な円筒形の磁石
の代りに小さいディスク状の磁石62を含んでいる。ディ
スク状磁石62の直径はたったの0.25”であるが、飽
和から戻された状態での動作中に電子ビーム18を限定す
るのに十分な磁束を供給する。磁石62からの磁界は、P
PM積層体中の各磁石セルの間に位置された磁極片54に
よって管部材38の内部で方位角に関して均一に作られ
る。もちろん、PPM構造60は、完全な円筒形の磁石あ
るいは別のタイプの磁石を含むことができる。
【0046】飽和から戻された状態で動作することの別
の利点は、より少量の熱しか発生されないことである。
従って、BN支持ロッド44は、飽和から戻された状態で
発生した少量の熱を転送して螺旋部材26から取除くよう
に最適化されている。最適化のために、BN支持ロッド
44は飽和で発生した多量の熱を取除くことができない。
BN支持ロッド44は比較的低い誘電定数を有し、螺旋部
材26に最少量の分散およびマイクロ波負荷効果を提供す
る。
【0047】BN支持ロッド44は積層構造を有してい
る。層に平行な方向および層に垂直な方向は、それぞれ
“A”方向および“C”方向と呼ばれる。BN支持ロッ
ド44の物理的および機械的特性は、“A”方向と“C”
方向の間で大きく異なっている。例えば、“A”方向に
沿った熱の伝導は、“C”方向における伝導よりも5乃
至10倍優れている。この理由のため、BN支持ロッド
44は通常、最大量の熱を取除くように熱流に平行な層を
有するために“A”方向が螺旋部材とほぼ垂直となるよ
うな方向に配置される。
【0048】しかしながら、“A”方向に向けられた支
持ロッドは、螺旋部材と管部材の間の圧力の圧縮による
破壊を一層受け易くなる。破壊によって支持ロッドが故
障し、進行波管中でガス噴出が生じる。これによって進
行波管が故障し、あるいは少なくともガスが取除かれる
まで動作が中断される。従って、最小の熱の転送の要求
のために、支持ロッド44は螺旋部材26と管部材38との間
で“C”方向に向けられる。この方位において、“C”
方向は螺旋部材にほぼ垂直である。進行波管10が飽和状
態で動作された場合、支持ロッド44を“C”方向に配置
することは不可能であり、それは、螺旋部材26は“C”
方向に沿った貧弱な熱伝導によって過熱されてしまうか
らである。
【0049】図6を参照すると、螺旋部材の温度を
“A”方向および“C”方向の支持ロッドに対する螺旋
部材上に与えられた電力の関数として表わしたグラフ70
が示されている。グラフ70は“C”方向の支持ロッドの
曲線72と、“A”方向の支持ロッドの曲線74とを含んで
いる。図6に示されているように、螺旋部材上に所定の
電力が入力された場合、“A”方向の支持ロッドを有す
る螺旋部材の温度は“C”方向の支持ロッドを有する螺
旋部材の温度よりも低い。飽和状態では、螺旋部材の所
定の電力入力は高い。飽和から戻された状態で連続モー
ドで進行波管10を動作することによって、与えられた電
力入力は低くなる。従って、飽和から戻された状態での
動作では、支持ロッド44は“C”方向で配置される。さ
らに、支持ロッド44の厚さは、マイクロ波の負荷効果を
減少し、一方で依然として適切な熱の転送および機械的
支持能力を提供するために最小にされる。
【0050】図示されているように、進行波管10は多数
の付随する利点を有している。進行波管10は、飽和から
戻された状態で連続的に動作するように設計されてい
る。従って、PPM構造50のために必要な素子の数が減
少される。また、支持ロッド44は、破壊に耐える一方
で、依然として適切な熱の転送を提供できるように配置
される。
【0051】本発明が当業者に明らかである多数の変更
および修正を含む広範囲の種々の異なる構成において使
用されてもよいことは注意されるべきである。従って、
本発明は、添付された特許請求の範囲の意図および技術
的範囲内の全てのそのような変更および修正を含むこと
を意図している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による進行波管の側面図。
【図2】進行波管の概略図。
【図3】進行波管の構造を示す部分的に切取られた斜視
図。
【図4】図3に示された進行波管の線4−4に沿った断
面図。
【図5】図1に示された進行波管の線5−5に沿った断
面図。
【図6】螺旋部材の温度を、2つの方向の支持ロッドの
方向に対する螺旋部材上に堆積された電力の関数として
示したグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドワード・エー・アドラー アメリカ合衆国、カリフォルニア州 90045、ロサンゼルス、ナーディアン・ウ ェイ 8018

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管部材と、この管部材内に配置され、選
    択された電力レベルを有するマイクロ波入力信号を受信
    する入力端と、所定の電力レベルを有するマイクロ波出
    力信号を出力する出力端とを具備している低速波構造
    と、 前記低速波構造の入力端に近接して位置し、低速波構造
    の軸方向通路に沿って電子ビームとして電子を投射する
    電子銃と、 前記軸方向通路に沿って電子ビームを限定するための強
    度を有する磁界を発生させる磁気集束装置とを具備し、 前記磁界の強度は、マイクロ波出力信号の所定の電力レ
    ベルが飽和時のマイクロ波出力信号の電力レベルよりも
    6dB以上低い電力レベルであるようにマイクロ波入力
    信号の電力レベルが選択されるときにのみ電子ビームを
    限定するのに十分な強度であることを特徴とする進行波
    管。
  2. 【請求項2】 低速波構造は螺旋部材である請求項1記
    載の進行波管。
  3. 【請求項3】 さらに、管部材と螺旋部材との間に結合
    されて螺旋部材を支持し、螺旋部材から熱を転送して除
    去する3個の窒化硼素の支持ロッドを具備しており、そ
    れら窒化硼素の支持ロッドは螺旋部材と管部材との間で
    “C”方向に向いて配置されている請求項2記載の進行
    波管。
  4. 【請求項4】 磁気集束装置は周期的永久磁石装置であ
    る請求項1記載の進行波管。
  5. 【請求項5】 周期的永久磁石装置は複数のディスク状
    磁石から構成されている請求項4記載の進行波管。
  6. 【請求項6】 複数のディスク状磁石は最小でも所定の
    強度を有する磁界を発生させるのに十分なディスク状磁
    石から構成されている請求項5記載の進行波管。
  7. 【請求項7】 電子ビームは所定の電力レベルを有し、
    マイクロ波出力信号の電力レベルが電子ビームの所定の
    電力レベルの1/20乃至1/50の低い電力レベルで
    あるようにマイクロ波入力信号の電力レベルが選択され
    ている請求項1記載の進行波管。
  8. 【請求項8】 選択された電力レベルを有するマイクロ
    波入力信号を受信する入力端と、所定の電力レベルを有
    するマイクロ波出力信号を出力する出力端とを具備して
    いる低速波構造を備えている進行波管の動作方法におい
    て、 前記低速波構造の入力端に電子ビームを注入して低速波
    構造の軸方向通路に沿って電子ビームを形成し、 前記低速波構造の入力端に選択された電力レベルを有す
    るマイクロ波入力信号を供給し、 前記軸方向通路に沿って電子ビームを限定するために所
    定の強度を有する磁界を発生させ、 前記所定の磁界の強度は、マイクロ波出力信号の所定の
    電力レベルが飽和時のマイクロ波出力信号の電力レベル
    よりも6dB以上低い電力レベルであるようにマイクロ
    波入力信号の電力レベルが選択されるときにのみ電子ビ
    ームを限定するのに十分な強度であることを特徴とする
    進行波管の動作方法。
  9. 【請求項9】 電子ビームは所定の電力レベルを有し、
    マイクロ波出力信号の電力レベルが電子ビームの所定の
    電力レベルの1/20乃至1/50の低い電力レベルで
    あるようにマイクロ波入力信号の電力レベルが選択され
    ている請求項8項記載の方法。
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