JPH1153656A - 共振ラベル - Google Patents

共振ラベル

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JPH1153656A
JPH1153656A JP9218962A JP21896297A JPH1153656A JP H1153656 A JPH1153656 A JP H1153656A JP 9218962 A JP9218962 A JP 9218962A JP 21896297 A JP21896297 A JP 21896297A JP H1153656 A JPH1153656 A JP H1153656A
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JP
Japan
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resonance
label
circuit pattern
resonance frequency
conductive
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JP9218962A
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Hiroshi Matsumoto
弘 松本
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ANDEIKUSU KK
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ANDEIKUSU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共振ラベルの固有の共振周波数を設定値以外
の共振周波数に変更できるようにして、実用範囲や応用
範囲を拡張させる。 【解決手段】 キャパシタンス素子を構成する電極板3
の一部、またはインダクタンス素子を構成する渦巻パタ
ーンの一部または全部を予め複数の導電性薄膜7により
貼着しておき、該導電性薄膜7を順次剥離して行くこと
により共振ラベル1に設定された固有共振周波数を設定
された以外の固有共振周波数に可変させる複数の回路パ
ターン露出部8を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動識別カード等
による識別管理、プリペイドカード、パチンコカード等
に使用する場合のカードの真贋チャック、その他各種の
セキュリティーシステム等に使用される共振ラベルに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の共振ラベルとしては、例
えば特開平8−44964号公報に開示されているよう
に、アルミ箔の渦巻パターンによって形成されたインダ
クタンス素子および一対の渦巻パターンの夫々の電極板
により挟着された誘電体であるポリエチレン薄膜によっ
て形成されるキャパシタンス素子とからLC共振回路が
構成されるものである。
【0003】このとき、誘電体となるポリエチレン薄膜
を介して対面重合させた一対の渦巻パターンも分布容量
的にキャパシタンス要素を構成している。そして、LC
共振回路の固有の共振周波数はインダクタンス素子とし
ての渦巻状の導体箔の総渦巻回数と一対の導体箔の間に
挟時されたキャパシタンス素子としての誘電体の誘電率
および厚さにより決定されるものであり、共振ラベルの
設定されたパターンに基づき固定された共振周波数を有
するものであった。そして、例えばプリペイドカード、
パチンコカード等に使用する場合には、上記共振ラベル
をカード内に隠蔽設置させ、このカードの真贋チャック
において、予め用意されたIDスキャナー等により単一
の受信モードでチェックするのであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の共
振ラベルは、一定の回路パターンにより設定された共振
ラベルに対し固定された共振周波数しか設定できず、実
用且つ応用範囲が極端に狭まいものとなる等の問題点を
有していた。例えばプリペイドカード、パチンコカード
等に使用する場合のカードの真贋チャックにおいて、I
Dスキャナー等により単一の受信モードでしかチェック
できなかった。
【0005】そのため、共振ラベルシステムに対して複
数の共振周波数を設定付与する目的のために従来ではイ
ンダクタンス素子としての渦巻状の導体箔の総渦巻回数
と一対の導体箔の間に挟時されたキャパシタンス素子と
しての誘電体の誘電率および厚さ等を夫々異なるように
して作成加工された夫々共振周波数の異なる複数種類の
共振ラベルを組み合わせ、一枚のカード基板上に互いに
干渉しないような間隔で配置させることにより多くの送
信周波数のチャンネル数を使用したりしていたが、その
加工技術そのものが精密さを要求され、かえって工程自
体が煩雑化してしまうと共にコストも嵩むという等の問
題点があった。
【0006】そこで本発明は、叙上のような従来存した
問題点に鑑み創出されたもので、従来のように導体箔の
総渦巻回数パターンや誘電体の誘電率および厚さ等をい
ちいち変更して作成加工する必要がなく、従来固定され
ていた共振周波数を設定値以外の共振周波数に自由に変
更できるようにして、実用範囲や応用範囲を拡張させ、
セキュリティー性を向上させるような振動ラベルを提供
することを目的としたものである。
【0007】また、従来の光バーコードシステムに比べ
て離隔した位置でもIDスキャナー等の多重受信モード
を使ってより広い範囲で正確にデータを読み取ることの
できる共振ラベルを提供することを目的としたものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本発明にあっ
ては、渦巻状の導体箔2からなるインダクタンス素子
と、該インダクタンス素子の他端部に形成した電極板
3、該電極板3により挟着される誘電体層相互からなる
キャパシタンス素子とを有し、特定の周波数の電磁波に
共振してエコー波を発振させるLC共振回路を備えた共
振ラベル1において、該キャパシタンス素子を構成する
電極板3の一部、またはインダクタンス素子を構成する
渦巻きパターンの全面または一部に対し予め複数箇所に
遮蔽させてある剥離可能な複数の導電性薄膜7を順次剥
離させ回路パターンの一部を露出させることにより共振
ラベル1に設定された固有共振周波数を設定された以外
の固有共振周波数に可変させる回路パターン露出部8を
有することで、上述した課題を解決した。
【0009】また、前記回路パターン露出部8、導電性
薄膜7が幅員の異なるアルミ箔等の複数枚の導電性剥離
紙であり、該導電性剥離紙を1枚または2枚以上を剥離
させることにより断続的に固有共振周波数を変化させる
ものとしたことで、同じく上述した課題を解決した。
【0010】さらに、前記導電性剥離紙は、順次剥離に
伴って少なくとも準連続的に固有共振周波数を変化させ
る許容範囲の幅員を有するものとしたことで、同じく上
述した課題を解決した。
【0011】一方、渦巻状の導体箔2からなるインダク
タンス素子と、該インダクタンス素子の他端部に形成し
た電極板3、該電極板3により挟着される誘電体層4相
互からなるキャパシタンス素子とを有し、特定の周波数
の電磁波に共振してエコー波を発振させるLC共振回路
を備えた共振ラベル1において、該キャパシタンス素子
を構成する電極板3の一部、またはインダクタンス素子
を構成する渦巻きパターンの全面または一部に対し、複
数箇所に貼着可能な複数の導電性薄膜7を順次貼着させ
回路パターンの一部を被覆させることにより共振ラベル
1に設定された固有共振周波数を設定された以外の固有
共振周波数に可変させる回路パターン被覆部9を有する
ことで、上述した課題を解決した。
【0012】また、前記回路パターン被覆部9は、導電
性薄膜7が幅員の異なるアルミ箔等の複数枚の導電性貼
着紙であり、該導電性貼着紙を1枚または2枚以上を貼
着させることにより断続的に固有共振周波数を変化させ
るものとすることで、同じく上述した課題を解決した。
【0013】さらに、前記導電性貼着紙は、順次貼着さ
れるのに伴って少なくとも準連続的に固有共振周波数を
変化させる許容範囲の幅員を有するものとすることで、
同じく上述した課題を解決した。
【0014】そして、前記共振ラベル1は、建築物の
壁、天井、床、あるいは道路、歩道等に隠蔽されている
水道、ガス等の配管、継手管、バルブ、または電気配線
等に付設させたことで、同じく上述した課題を解決し
た。
【0015】本発明に係る共振ラベル1にあっては、キ
ャパシタンス素子を構成する電極板3、またはインダク
タンス素子を構成する渦巻きパターンの一部または全部
を予めアルミ箔等の導電性薄膜7で遮蔽しておくことに
より、外部からの電磁波を遮断させておく。このとき、
実質的には電気的等価回路でのコンデンサー容量Cとコ
イルの自己インダクタンスLとを共に減少させる方向へ
変化されて、固有の共振周波数を高周波数側へ移行され
る。
【0016】そして、回路パターン露出部8が複数の導
電性薄膜7を順次剥離させ渦巻きパターン、電極板3を
次第に露出させてゆくことにより形成されて、共振ラベ
ル1に設定された固有共振周波数を設定された以外の低
振動数側へ可変させる。このとき、渦巻きパターン、電
極板3を全開にすれば元の共振周波数を再現させること
となる。
【0017】また、回路パターン露出部8は、導電性薄
膜7を幅員の異なるアルミ箔等の複数枚の導電性剥離紙
等を1枚または2枚以上を任意に剥離させることにより
固有共振周波数を断続的に変化させる。
【0018】一方、回路パターン被覆部9は、キャパシ
タンス素子を構成する電極板3の一部、またはインダク
タンス素子を構成する渦巻きパターンの全面または一部
に対し、複数箇所に亙り貼着可能な複数の導電性薄膜7
を順次貼着させ、渦巻きパターンと電極板を被覆させて
ゆくことにより、共振ラベル1に設定された固有共振周
波数を設定された以外の高振動数側へ可変させる。この
とき、回路パターン被覆部9から逆に回路パターン露出
部8に転じれば元の規則正しい共振周波数を常に再現さ
せることとなる。
【0019】これにより例えばIDスキャナー等により
電磁波を共振ラベル1に向けて送信すれば、該共振ラベ
ル1は導電性薄膜7による回路パターンの露出面積、被
覆面積に応じて可変設定された固有共振周波数と略同一
の周波数をもった外部電磁波に共鳴してエコー波を発振
させることとなり、これをIDスキャナーで受信するこ
とにより所定の共振ラベル1の存在が認識される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明するに、図において示される符号1は、
本発明に係る共振ラベルであり、該共振ラベル1は、図
1に示すように、渦巻状の例えばアルミ箔等の導体箔2
からなるインダクタンス素子と、該インダクタンス素子
の他端部に形成した電極板3、該電極板3により挟着さ
れる例えばポリエチレン薄膜等の誘電体層4相互からな
るキャパシタンス素子とを備えた例えば厚さが約0.2
〜0.5mm程度、大きさが約30×50mm、または
約50×50mm、さらには約80×80mm等の各種
の矩形状のシートを成しており、導体箔2による2つの
渦巻パターンを誘電体層4を介して夫々張り合わせるこ
とにより渦巻パターン同士のボンディング部分が無く、
共振ラベルの電気的等価回路はコイルLを構成する夫々
の渦巻パターンがコンデンサーC層により接続されてい
る状態となっている。
【0021】このようにして特定の周波数の電磁波に共
振してエコー波を発振させるLC共振回路を形成してい
る。このとき、誘電体層4となるポリエチレン薄膜を介
して対面重合させた一対の渦巻パターンも分布容量的に
キャパシタンス要素を構成している。そして、導体箔2
の渦巻パターン全体を被覆するように例えばポリエステ
ルテープ等の台紙により再剥離型接着剤等を介して挟着
されている。
【0022】また、図1に示すように、共振ラベル1の
キャパシタンス素子を構成する電極板3、またはインダ
クタンス素子を構成する渦巻きパターンの一部または全
面には、予めアルミ箔等の導電性薄膜7、例えば同一幅
員の帯状の導電性剥離紙等を基板10を介して剥離可能
に被覆させてあり、この複数の導電性薄膜7を順次剥離
させ回路パターンの一部を露出させてゆくことにより共
振ラベル1に設定された固有共振周波数を設定された以
外の固有共振周波数に変更させるための複数の回路パタ
ーン露出部8が形成されるようにしてある(図1(a)
参照)。
【0023】具体的には、例えば端から順に1枚ずつ導
電性薄膜7を剥がして回路パターン露出部8を端から順
次増やしていったり、または導電性薄膜7の1枚を剥が
す部位を順次端からずらして行き回路パターン露出部8
を端からずらしていったり、さらには離れた箇所にある
導電性薄膜7を2枚以上同時に剥がして回路パターン露
出部8を異なった位置に異なった大きさで形成したりす
ることができる。このとき導電性薄膜7は、順次剥離に
伴って少なくとも準連続的に固有共振周波数を変化させ
る許容範囲の幅員を有する例えば約2〜20mm程度の
大きさとしてある。具体的には導電性薄膜7の幅員を5
mm程度とすれば共振ラベル1の大きさが約30×50
mmの場合には、10本の導電性薄膜7が貼着可能とな
る(図2(a)参照)。このように回路パターン露出部
8を順次増やして行けばこれに対応して共振周波数が略
連続的に低振動数側へ移行し、且つ回路パターン露出部
8を元通りに被覆してゆけば規則正しく元の共振周波数
に再現されるものとしてある。
【0024】また、導電性薄膜7としては、互いに幅員
の異なる複数の導電性剥離紙の内から1枚または2枚以
上を剥離させることにより断続的に固有共振周波数を変
化させるものとしても良い。例えば、図4に示すよう
に、幅員が4mm,5mm,7mm,15mm,19m
mというように次第に大きくなるような5枚の導電性薄
膜7を硬質な基板10を介して端から小さな順に貼り付
けておき、これを大きな幅員順に端から順次剥離して行
けば良い。したがって、共振ラベル固有の共振周波数を
変えるために従来のようにいちいち導体箔2の渦巻パタ
ーンを設定変更させる必要が無いのである。
【0025】さらに、図8には本発明に係る他の実施の
形態による共振周波数変化のグラフが示されていて、共
振ラベル1のキャパシタンス素子を構成する電極板3、
またはインダクタンス素子を構成する渦巻きパターンの
一部または全面に対し、アルミ箔等の導電性薄膜7、例
えば同一幅員の帯状の導電性剥離紙等を剥離可能に貼着
被覆させてあり、この複数の導電性薄膜7により回路パ
ターンを順次被覆させてゆくことにより共振ラベル1に
設定された固有共振周波数を設定された以外の固有共振
周波数に変更させるための複数の回路パターン被覆部9
が形成されるようにしてある。
【0026】具体的には、例えば端から順に1枚ずつ導
電性薄膜7を貼着して回路パターン被覆部9を端から順
次増やしていったり、または導電性薄膜7の1枚を貼着
させる部位を順次端からずらして行き回路パターン被覆
部9を端からずらしていったり、さらには離れた箇所に
導電性薄膜7を2枚以上同時に貼着して回路パターン被
覆部9を異なった位置に異なった大きさで形成したりす
ることができる。このとき導電性薄膜7は、順次被覆に
伴って少なくとも準連続的に固有共振周波数を変化させ
る許容範囲の幅員を有する例えば約2〜20mm程度の
大きさとしてある。図4に示すように、幅員が4mm,
5mm,7mm,15mm,19mmというように次第
に大きくなるような5枚の導電性薄膜7による回路パタ
ーン被覆部9を全開から全閉に至るまで順次増やして行
けばこれに対応して共振周波数が13MHzから17M
Hz程度まで略連続的に高振動数側へ移行し、且つ回路
パターン被覆部9を元通りに剥離露出してゆけば規則正
しく元の共振周波数に再現されるものとしてある。
【0027】以上のように、予め共振ラベル1に対し回
路パターン露出部8や回路パターン被覆部9の位置を共
振周波数の値に対応させて正確に設定させておけば、そ
の設定により何種類もの共振周波数が決められるのであ
り、このことは例えば電子オートロックカードのような
暗証番号を複雑にコード化させた共振ラベル1を得るこ
とを可能にしたり、離隔した位置でもIDスキャナー等
の多重受信モードを使ってより広い範囲で正確にデータ
を読み取ることのできるバーコードシステムを構築する
ことを可能にするのである。
【0028】さらに、遮蔽方法やコンピューターとの連
動処理等により、プログラム設定された非常に複雑な機
能を持たせることが可能となり数百万以上の周波数設定
も可能にする。また、前記導電性薄膜7による回路パタ
ーン露出部8または回路パターン被覆部9の形状を帯状
のバーコードタイプとする替わりに、例えば円形状のバ
ーコードタイプ(図1(b)参照)としたり、あるいは
円形状のものを放射方向に切断させた扇形状のもの(図
1(c)参照)としても良く、さらに他の形態のものを
採用しても良いのである。尚、本発明による回路パター
ン露出部8、回路パターン被覆部9の構成を従来のエッ
チングタイプによるジャンパ線を施した閉回路構成の共
振ラベルに対して応用することもできる。
【0029】この共振ラベル1を例えばプリペイドカー
ドおよびパチンコカード等に応用すれば、従来のように
固定された共振周波数での真贋等を一つしかチャックで
きなかったものが、前記回路パターン露出部8または回
路パターン被覆部9を必要に応じて一つまたは二つ以上
と順次増やす方向に形成して行くことにより、共振周波
数を低周波数側または高周波数側へいくらでも変化させ
ることができ、例えば従来のテレホンカードと同様にカ
ードの残数を設定することができ、また最終的には従来
のテレホンカードのように破棄処分物として使用不可能
な状態にすることができる。このときの設定操作は共振
周波数のIDスキャナー等の測定装置およびコンピュー
ター管理等により容易に設定でき、且つセキュリティー
性を向上させたものとしている。
【0030】次に、本発明に係る共振ラベル1の試験例
について説明するに、図2(b)は、導電性薄膜7を端
から順次剥離させて回路パターン露出部8を3巻の渦巻
回路パターンの全面に至るまで順次増やして行なった時
の周波数変化であり、回路パターン露出部8の増加に対
応して共振周波数が17.5MHzから15.5MHz
程度まで略連続的に低振動数側へ移行する。
【0031】図3(b)は、導電性薄膜7を端から順次
剥離させて回路パターン露出部8を4巻の渦巻回路パタ
ーンの全面に至るまで順次増やして行なった時の周波数
変化であり、回路パターン露出部8の増加に対応して共
振周波数が15MHzから13.5MHz程度まで略連
続的に低振動数側へ移行する。
【0032】図4(d)は、幅員が4mm,5mm,7
mm,15mm,19mmというように次第に大きくな
るような5枚の導電性薄膜7を端から大きな幅員順に順
次剥離して行った場合の周波数の変化である。
【0033】図5は、幅員が4mm,5mm,7mm,
15mm,19mmというように次第に大きくなるよう
な5枚の導電性薄膜7を端から大きな幅員順に交互に順
次剥離して行き、回路パターン露出部8の箇所を渦巻回
路パターンの一端から他端に至るまで順次移動させた時
の周波数変化であり、回路パターン露出部8の移動に対
応して共振周波数が14MHzから17MHzの間を下
に尖鋭な谷状に沿って変化し、特に幅員15mmの2番
目の導電性薄膜7のみを剥離させた場合に共振周波数の
最小値が見られた。
【0034】図6は、幅員が4mm,5mm,7mm,
15mm,19mmというように次第に大きくなるよう
な5枚の導電性薄膜7のうちの2枚の組み合わせを順次
剥離して行き、2つの回路パターン露出部8の箇所を隣
接させたりまたは離隔させたりした時の周波数変化であ
り、回路パターン露出部8の形成箇所に対応して共振周
波数が13.4MHzから16MHzの間をジグザグ状
に変化する。
【0035】図7は、幅員が4mm,5mm,7mm,
15mm,19mmというように次第に大きくなるよう
な5枚の導電性薄膜7のうちの3枚の組み合わせを順次
剥離して行き、3つの回路パターン露出部8の箇所を隣
接させたりまたは離隔させたりした時の周波数変化であ
り、回路パターン露出部8の形成箇所に対応して共振周
波数が13MHzから15MHzの間をジグザグ状に変
化し、特に3、4、5番目を連続して剥離した場合には
共振周波数の最大値15MHzにピークがみられ極端な
増加が観測された。
【0036】図8は、導電性薄膜7を端から順次貼り付
けて回路パターン被覆部9を回路パターンの全開から全
閉に至るまで順次増やして行なった時の周波数変化であ
り、回路パターン被覆部9の増加に対応して共振周波数
が13MHzから17MHz程度まで略連続的に高振動
数側へ移行する。
【0037】次に、本発明に係る共振ラベル1の使用の
一例を説明するに、建築土木工事の隠蔽された環境での
電気配線、水道配管、ガス配管等の配管状況の確認手段
しての用途を考慮し、例えば建築物の壁、天井、床、さ
らには道路や歩道等に隠蔽されている水道、ガス等の配
管、継手管、バルブ、または電気配線等の上に前記共振
ラベル1を付設(貼着または載置)させるものとしてあ
り、木、モルタル、アスファルト、コンクリート、土等
で隠蔽した部分を外部より例えばアンテナと測定器を含
めたIDスキャナーを介してこれらの存在箇所を容易且
つ正確に検出確認できるものとしてある。
【0038】また、共振ラベル1は、上述したようにア
ルミ箔の渦巻パターンの表面をポリエステルフィルムで
挟着したもので、例えば厚さ約0.2〜0.5mm程
度、大きさ約30×50mm、約50×50mm、約8
0×80mm程度の矩形状のものとされているため、施
工工事が非常に簡単であり、しかも固定周波数範囲は5
MHzから60MHzであって、施工時に導電性薄膜7
による回路パターン露出部8または回路パターン被覆部
9の形成によりいくつもの連続可変的な固定周波数を付
与することができ、隠蔽された環境の中での配線、配管
等の種類を分けて判断することができる。
【0039】すなわち、IDスキャナー等により電磁波
を共振ラベル1に向けて送信すれば、該共振ラベル1は
回路パターン露出部8の数や回路パターン被覆部9の数
の変化に応じて可変設定された固有共振周波数と略同一
の周波数をもった外部電磁波に共鳴してエコー波が発振
されることとなり、これをIDスキャナーで受信するこ
とにより所定の共振ラベル1の存在が正確に認識される
のである。
【0040】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
従来のように導体箔の総渦巻回数パターンや誘電体の誘
電率および厚さ等をいちいち変更して作成加工する必要
がなく、従来固定されていた共振周波数を設定値以外の
共振周波数に自由に変更できるため、実用範囲や応用範
囲を拡張することができ、且つセキュリティー性を向上
させることが可能となった。
【0041】特に、共振ラベル1をプリペイドカードお
よびパチンコカード、さらにはオートロックカードシス
テム等に応用すれば、従来のように固定された共振周波
数での真贋等を一つしかチャックできなかったものが多
種類の共振モードに亙って判別でき、複雑化された判別
コード化を容易なものとする。また、従来の光バーコー
ドシステムに比べて離隔した位置でもIDスキャナー等
の多重受信モードを使ってより広い範囲で正確にデータ
を読み取ることのできるバーコードシステムを構築する
ことができる。
【0042】また、建築土木工事、緊急工事、改造工
事、再度配管工事等の施工において工事施工図面だけに
頼ることなく、本発明の共振ラベル1を採用すれば、隠
蔽された環境の中での内部の水道、ガス等の配管、継手
管、バルブ、または電気配線等の位置や状況を簡単且つ
正確に確認することができ、また配線ショート、ガス漏
れ、漏水等の緊急時の対応が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示した共振ラベルの全体
平面図であり、(a)は矩形を帯状に切断した導電性薄
膜を使用した場合、(b)は円形を帯状に切断した導電
性薄膜を使用した場合、(c)は円形を放射方向に切断
して扇状にした導電性薄膜を使用した場合を示す。
【図2】同じく3巻の渦巻きパターンに対し本発明を適
用した場合を示し、(a)は回路パターン露出部を説明
する平面図、(b)は回路パターン露出部に対応した共
振周波数の変化を示すグラフである。
【図3】同じく4巻の渦巻きパターンに対し本発明を適
用した場合を示し、(a)は回路パターン露出部を説明
する平面図、(b)は回路パターン露出部に対応した共
振周波数の変化を示すグラフである。
【図4】本発明の更に他の実施の形態を示したものであ
り、(a)は幅員の異なる矩形帯状に切断した導電性薄
膜を使用した場合の断面図、(b)は同じく平面図、
(c)は同じく導電性薄膜の平面図、(d)は回路パタ
ーン露出部に対応した共振周波数の変化を示すグラフで
ある。
【図5】同じく本発明の他の実施の形態を示した回路パ
ターン露出部に対応した共振周波数の変化を示すグラフ
である。
【図6】同じく本発明の他の実施の形態を示した2箇所
組み合わせの回路パターン露出部に対応した共振周波数
の変化を示すグラフである。
【図7】同じく本発明の他の実施の形態を示した3箇所
組み合わせの回路パターン露出部に対応した共振周波数
の変化を示すグラフである。
【図8】同じく本発明の他の実施の形態を示した回路パ
ターン被覆部に対応した共振周波数の変化を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1…共振ラベル 2…導体箔 3…電極板 4…絶縁体層 7…導電性薄膜 8…回路パター
ン露出部 9…回路パターン被覆部 10…基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 渦巻状の導体箔からなるインダクタンス
    素子と、該インダクタンス素子の他端部に形成した電極
    板、該電極板により挟着される誘電体層相互からなるキ
    ャパシタンス素子とを有し、特定の周波数の電磁波に共
    振してエコー波を発振させるLC共振回路を備えた共振
    ラベルにおいて、該キャパシタンス素子を構成する電極
    板の一部、またはインダクタンス素子を構成する渦巻き
    パターンの全面または一部に対し予め複数箇所に遮蔽さ
    せてある剥離可能な複数の導電性薄膜を順次剥離させ回
    路パターンの一部を露出させることにより共振ラベルに
    設定された固有共振周波数を設定された以外の固有共振
    周波数に可変させる回路パターン露出部を有することを
    特徴とする共振ラベル。
  2. 【請求項2】 前記回路パターン露出部は、導電性薄膜
    が幅員の異なるアルミ箔等の複数枚の導電性剥離紙であ
    り、該導電性剥離紙を1枚または2枚以上を剥離させる
    ことにより断続的に固有共振周波数を変化させるものと
    した請求項1記載の共振ラベル。
  3. 【請求項3】 前記導電性剥離紙は、順次剥離に伴って
    少なくとも準連続的に固有共振周波数を変化させる許容
    範囲の幅員を有するものである請求項1または2記載の
    共振ラベル。
  4. 【請求項4】 渦巻状の導体箔からなるインダクタンス
    素子と、該インダクタンス素子の他端部に形成した電極
    板、該電極板により挟着される誘電体層相互からなるキ
    ャパシタンス素子とを有し、特定の周波数の電磁波に共
    振してエコー波を発振させるLC共振回路を備えた共振
    ラベルにおいて、該キャパシタンス素子を構成する電極
    板の一部、またはインダクタンス素子を構成する渦巻き
    パターンの全面または一部に対し、複数箇所に貼着可能
    な複数の導電性薄膜を順次貼着させ回路パターンの一部
    を被覆させることにより共振ラベルに設定された固有共
    振周波数を設定された以外の固有共振周波数に可変させ
    る回路パターン被覆部を有することを特徴とする共振ラ
    ベル。
  5. 【請求項5】 前記回路パターン被覆部は、導電性薄膜
    が幅員の異なるアルミ箔等の複数枚の導電性貼着紙であ
    り、該導電性貼着紙を1枚または2枚以上を貼着させる
    ことにより断続的に固有共振周波数を変化させるものと
    した請求項4記載の共振ラベル。
  6. 【請求項6】 前記導電性貼着紙は、順次貼着されるの
    に伴って少なくとも準連続的に固有共振周波数を変化さ
    せる許容範囲の幅員を有するものである請求項4または
    5記載の共振ラベル。
  7. 【請求項7】 前記共振ラベルは、建築物の壁、天井、
    床、あるいは道路、歩道等に隠蔽されている水道、ガス
    等の配管、継手管、バルブ、または電気配線等に付設さ
    せたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の
    振動ラベル。
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